JP2572203B2 - 建物開口部の改装装置 - Google Patents

建物開口部の改装装置

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JP2572203B2 JP3541794A JP3541794A JP2572203B2 JP 2572203 B2 JP2572203 B2 JP 2572203B2 JP 3541794 A JP3541794 A JP 3541794A JP 3541794 A JP3541794 A JP 3541794A JP 2572203 B2 JP2572203 B2 JP 2572203B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の開口部に取付け
られている既存枠を新しい枠に改装する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物の開口部に設けられたスチー
ル製あるいはアルミニウム合金製の窓枠あるいは戸枠等
のサッシ枠が老朽化した場合、既存枠を改装するため、
既存枠にアンカーとなる取付金具をねじやリベット等の
固着具により固着し、該取付金具に改装枠を取付けるこ
とが行われている。従来は、このような取付金具とし
て、その表面に取付片を設けたものを用い、該取付片に
改装枠を当てて固着具により固着することにより改装枠
を取付けている。
【0003】しかしながら、取付片の部分で固着するの
みでは取付強度が弱く、また既存枠と改装枠との間にガ
タの発生し易いというおそれがあるため、取付部材に室
内外2列の取付部または金具を設けて各列において固着
具により固着するものが賞用されつつある。このように
室内外2列の固着具により改装枠を取付部材に固着する
改装装置として、図4あるいは図5の各横断面図に示す
構造のものがある。
【0004】図4に示すものは、既存枠の縦枠1に、ス
チール製の長尺の取付部材12を穿孔機能を有するねじ
(以下穿孔ねじと称す)13により固着し、該取付部材
12には室外側取付部12aおよび室内側取付部12b
をそれぞれ高さの異なるところに数箇所形成しておき、
一方、改装枠の縦枠14には、スチール製のアンカー1
5を前記取付部12a、12bと同じ個数予め装着して
おき、該縦枠14や下枠16、上枠(図示せず)とを方
形に組んで既存枠に室外側から組み込み、アンカー15
に高さを異ならせて設けた室外側取付部15a、室内側
取付部15bをそれぞれ前記取付部材12の取付部12
a、12bに合わせ、ねじ17により結合している。本
例においては、引き違い障子18を装着する建具につい
て示しており、19は改装枠の室内側の面を覆う化粧枠
である。
【0005】一方、図5に示すものは、既存枠の縦枠1
にアルミニウム合金製の取付部材21を穿孔ねじ23に
より固着し、該取付部材21には改装枠取付部21aを
突設しておき、該取付部21aに改装枠の縦枠22の取
付部22aを合わせ、穿孔ねじ23により結合すると共
に、縦枠22と取付部材21との間に上下に間隔をおい
て数個のスチール製のライナ24を介在させ、縦枠22
の表面より穿孔ねじ25を挿入して前記取付部材21お
よび既存の縦枠1にねじ込むことにより、改装縦枠22
を取付けている。なお、化粧枠26はリベット27によ
り縦枠22に固着している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図4の従来装
置においては、取付部材12以外にアンカー15が必要
となるので、その分、縦枠の横幅が大となり、その分だ
け障子を入れる開口が狭くなるという問題点があった。
また、アンカー15の位置を取付部材12の取付部12
a、12bの位置に合わせる作業も必要となる。
【0007】一方、図5の構造においては、固着具25
が表面に出るため、固着具25を通す孔から水が縦枠2
2の内部に浸入するおそれがあり、また、外観を低下さ
せるという問題点があった。
【0008】本発明は、上記の問題点に鑑み、改装枠に
広い開口が取れると共に、外観、水密性の面でも優れた
建物開口部の改装装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、建物開口部の既存枠に取付ける改装枠の縦
枠用取付部材を長尺に構成すると共に、該取付部材を既
存の縦枠に固着具により固着する基部と、該基部と一体
または別体をなして該基部から改装縦枠対向面側に突出
して設けられた室外側取付手段および室内側取付手段と
により構成し、前記室外側取付手段は間隔をおいて上下
に複数箇所設け、一方、改装枠の縦枠の裏面には、前記
取付部材の室外側取付手段および室内側取付手段の室外
側の面にそれぞれ当接する室外側取付部と室内側取付部
を突出させて設け、該改装縦枠の前記室内側取付部に
は、改装枠を室外側より既存枠に装着する際に、該室内
側取付部と前記取付部材の室外側取付手段との干渉を避
ける切欠部を設けると共に、前記取付部材の室内側取付
手段には、前記切欠部に少なくとも一部が重なる欠除部
を設け、前記既存の縦枠に前記取付部材を固着具により
固着し、該取付部材の室外側、室内側の各取付手段の各
室外側の面に、前記改装縦枠の室外側、室内側取付部を
それぞれ当接させ、室外側の当接部は前記切欠部および
欠除部の重なりでなる開口部を通して固着具により固着
し、室外、室内側当接部における固着具による固着部の
高さを異ならせたことを特徴とする。
【0010】本発明において、前記室内外の当接部を固
着する固着具として、穿孔機能を持つねじを用いること
が作業性の面で好ましい。
【0011】
【作用】改装枠を既存枠に取付ける場合は、既存枠に取
付部材を固着具により取付けておき、縦横の枠を方形に
組んだ改装枠を室外側から組み込むが、本発明において
は、この組み込みの際に、改装縦枠の室内側取付部に設
けた切欠部に取付部材の室外側取付手段を通し、改装縦
枠の室外側取付部、室内側取付部をそれぞれ取付部材の
室外側、室内側取付手段に当接させ、固着具により固着
する。改装縦枠の室外側取付部と取付部材の室外側取付
手段とを固着する固着具は、改装縦枠の室内側取付部に
設けた切欠部と前記取付部材の室内側取付手段の欠除部
との重なり部でなる開口部を通して固着作業を行う。改
装縦枠の両当接部や開口部等は、改装縦枠の表面には現
れず、改装縦枠の表面に固着具は露出しない。
【0012】
【実施例】図1は本発明による建物開口部の改装装置の
要部を示す分解斜視図、図2はその横断面図、図3は図
2の拡大E−E断面図である。図1〜図3において、1
は建物開口部に設けられる既存枠の縦枠、2は該既存の
縦枠1に取付ける改装縦枠の取付部材であり、該取付部
材2はアルミニウム合金製押出形材でなり、該取付部材
2は既存縦枠1の長さにほぼ等しいかあるいは該既存縦
枠に近い長さを有する長尺のものである。該取付部材2
は、既存の縦枠1に穿孔ねじ3により固着する基部2a
と、該基部2aの改装縦枠対向面(表面)にねじ9によ
り取付けられるL字形金具でなる室外側取付手段2b
と、取付部材2の基部2aの改装縦枠対向面に一体に改
装枠4の縦枠5側に向けて突出させて設けた室内側取付
手段2cとからなる。前記室外側取付手段2bは、上下
に間隔をおいて複数箇所設けられる。
【0013】一方、改装枠4の縦枠5は、アルミニウム
合金製押出形材からなるもので、前記取付部材2の室外
側取付手段2bおよび室内側取付手段2cの室外側の面
にそれぞれ当接する室外側取付部5aと室内側取付部5
bを、改装枠の左右の縦枠5の改装縦枠対向面(表面)
5cの反対側にすなわち裏面に突出させて設けてなる。
【0014】該改装縦枠5の前記室内側取付部5bに
は、改装枠4を室外側より既存枠に装着する際に、該室
内側取付部5bと前記取付部2材の室外側取付手段2b
との干渉を避けるために切欠部5dを設けると共に、前
記取付部材2の室内側取付手段2bには、前記切欠部5
dに少なくとも一部が重なる穴または図示のような切欠
からなる欠除部2dを設けて固着具結合作業用開口部を
形成する。
【0015】本実施例において、既存枠に改装枠を取付
ける場合は、既存縦枠1に前記取付部材2を穿孔ねじ3
により固着しておく。一方、改装枠4は予め縦横の枠を
方形にタッピングねじ(図示せず)を用いて組んでおい
て組み込む。そして取付部材2の室外側、室内側の各取
付手段2b、2cの各室外側の面に、前記改装縦枠5の
室外側、室内側取付部5a、5bをそれぞれ当接させ、
室外側の当接部は前記切欠部5dと欠除部2dとからな
る開口部に通して穿孔ねじ7により固着し、室内側当接
部も穿孔ねじ8により固着する。このように、室外側当
接部は開口部を通して穿孔ねじ7により固着され、室内
側当接部も欠除部2d以外の部分が穿孔ねじ8により固
着されるので、室外側、室内側当接部の固着具による固
着部の高さが異なることになる。なお、図1に示すよう
に、室外側取付手段2bの穿孔ねじ7の挿通孔2eや室
内側取付手段2cの穿孔ねじ8の挿通孔2eを横長の長
孔とすることにより、改装枠4の左右の幅のばらつきや
位置ずれをこれらの長孔2eによって吸収している。化
粧板10はリベット11により縦枠5に固定される。
【0016】本発明において、前記室内外の当接部を固
着する固着具として、穿孔機能を持つねじ7、8以外
に、通常の穿孔機能を持たないねじ(タッピングねじを
含む)やリベット等を用いることができるが、穿孔ねじ
7、8を用いれば、ねじ孔とねじ挿通孔との位置合わせ
を行う必要がなく、作業性が良く、能率良く作業を行え
る。
【0017】また、上記実施例においては、取付部材2
の室外側取付手段2bをL字形金具により構成したが、
その代わりに取付部材2に一体に室外側取付手段2bを
形成してもよい。その場合には、改装枠の組み込みの際
に、改装縦枠5の室内側取付部5bとの干渉をさけるた
めに、取付部材2の室外側取付手段と改装縦枠の室内側
取付部5bに相互に通り抜けるための切欠部を設けるこ
とになる。
【0018】また、本発明においては、上記実施例以外
に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、取付部材
2、改装縦枠5の具体的構造や組合わせについて種々の
変更、付加が可能である。
【0019】
【発明の効果】請求項1によれば、既存縦枠に固着する
取付部材と改装縦枠との間にアンカーを設ける必要がな
く、しかも取付部材と改装縦枠に室内外の2重の結合部
を構成したにも拘らず、固着具による固着部が重複しな
いように、室内外の固着具による固着部の高さを変え、
また縦枠には組み込み時の干渉を防ぐ切欠部を設けたの
で、取付部材から縦枠表面までの幅を狭くすることがで
き、このため、改装枠に広い開口が取れる。また、改装
縦枠の表面にねじ等の固着具を通さないために、外観が
良好になる。また、固着具を通す孔を改装縦枠の表面に
設ける必要がないため、水密性も向上する。
【0020】請求項2によれば、取付部材と改装縦枠と
を固着する固着具として穿孔ねじを用いたので、改装縦
枠の取付部に固着具用の孔を設けておく必要がなく、取
付部と取付部材の取付手段との孔の位置合わせが不要と
なるので、作業性が良く、能率良く作業を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による建物開口部の改装装置の一実施例
の要部を示す分解斜視図である。
【図2】本実施例の横断面図である。
【図3】図2の拡大E−E断面図である。
【図4】従来の建物開口部の改装装置の一例を示す横断
面図である。
【図5】従来の建物開口部の改装装置の他の例を示す横
断面図である。
【符号の説明】
1 既存縦枠 2 取付部材 2a 基部 2b 室外側取付手段 2c 室内側取付手段 2d 欠除部 3、7、8 穿孔ねじ 4 改装枠 5 改装縦枠 5a 室外側取付部 5b 室内側取付部 5c 表面 5d 切欠部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物開口部の既存枠に取付ける改装枠の縦
    枠用取付部材を長尺に構成すると共に、該取付部材を、
    既存の縦枠に固着具により固着する基部と、該基部と一
    体または別体をなして該基部から改装縦枠対向面側に突
    出して設けられた室外側取付手段および室内側取付手段
    とにより構成し、前記室外側取付手段は間隔をおいて上
    下に複数箇所設け、 一方、改装枠の縦枠の裏面には、前記取付部材の室外側
    取付手段および室内側取付手段の室外側の面にそれぞれ
    当接する室外側取付部と室内側取付部を突出させて設
    け、 該改装縦枠の前記室内側取付部には、改装枠を室外側よ
    り既存枠に装着する際に、該室内側取付部と前記取付部
    材の室外側取付手段との干渉を避ける切欠部を設けると
    共に、前記取付部材の室内側取付手段には、前記切欠部
    に少なくとも一部が重なる欠除部を設け、 前記既存の縦枠に前記取付部材を固着具により固着し、
    該取付部材の室外側、室内側の各取付手段の各室外側の
    面に、前記改装縦枠の室外側、室内側取付部をそれぞれ
    当接させ、室外側の当接部は前記切欠部および欠除部の
    重なりでなる開口部を通して固着具により固着し、室
    外、室内側当接部における固着具による固着部の高さを
    異ならせたことを特徴とする建物開口部の改装装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記室内外の当接部を
    固着する固着具として、穿孔機能を持つねじを用いたこ
    とを特徴とする建物開口部の改装装置。
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