JP2570737B2 - ハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤及びその製造方法 - Google Patents

ハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤及びその製造方法

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JP2570737B2 JP62110307A JP11030787A JP2570737B2 JP 2570737 B2 JP2570737 B2 JP 2570737B2 JP 62110307 A JP62110307 A JP 62110307A JP 11030787 A JP11030787 A JP 11030787A JP 2570737 B2 JP2570737 B2 JP 2570737B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、五酸化アンチモンを主成分とするハロゲン
含有ビニル樹脂用難燃剤及びその製造方法に関するもの
であり、更に詳しく述べると、ハロゲン含有ビニル樹脂
の透明性と熱安定性を損なわない、五酸化アンチモン
(Sb2O5)を主成分とするハロゲン含有ビニル樹脂用難
燃剤及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) ハロゲン含有ビニル樹脂はそれ自身優れた難燃性を有
するが、例えばジオクチルフタレートのような可塑剤で
可塑化されたいわゆる軟質塩化ビニル樹脂、あるいは可
燃性樹脂を配合したハロゲン含有ビニル樹脂は容易に燃
焼する。自動車の内装材、電気、電子部品、建築資材な
どとして広く使用されているレザー、帆布、電線、フィ
ルム、シート等の軟質塩化ビニル製品、あるいは衝撃強
化材を配合した軟質塩化ビニル製品は特に難燃化が不可
欠である。
これらの樹脂を難燃化するために各種の難燃剤が使用
されている。三酸化アンチモン(Sb2O3)、アンチモン
酸ソーダ、水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、硼
酸亜鉛、硼砂等の無機物やトリクレジルフォスフェー
ト、トリクロロエチルフォスフェート、塩素化パラフィ
ンの有機化合物が使用されている。又、稀には有機臭素
系難燃剤が使われる。これらは、難燃効果、透明性、熱
安定性、熱老化性、耐候性、耐寒性、耐ブリード・ブル
ーム性等の面から一長一端がある。
三酸化アンチモンは優れた難燃性を示すが、通常粒子
径が0.5〜10μ程度で、屈折率が大きいこと、光の透過
率が小さいことから隠蔽性が極めて大きいために、ハロ
ゲン含有ビニル樹脂の最大の特徴である透明性を完全に
失なってしまう。又、顔料を添加して着色する場合には
この隠蔽性のために顔料を多く必要としたり、得られる
色の種類に制限を受けるなどの欠点がある。
この欠点を改良するために粒子径を極端に小さくした
り(特公昭45−14358号)、単結晶化して粒子径を大き
くしたりすることが提案されている。これらはいずれも
光の透過率を向上させるためのものであり、前者の方法
では透明性は著しく向上するものゝ、顔料を添加した場
合には隠蔽性は大きく、樹脂の熱安定性を悪くし、コス
トも高い。又、後者の方法では充分な透明性は得られな
い。
水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、硼酸、亜
鉛、硼砂などの無機物は三酸化アンチモンに比べ難燃効
果が劣り、且つ透明性を失うことは三酸化アンチモンと
同様である。樹脂の透明性を失なわず、しかも可塑化効
果もあるトリクレジルフォスフェートなどの燐系可塑剤
や塩素化パラフィンは難燃効果が三酸化アンチモンより
劣るので、添加量を多くしなければならない。その結
果、ブリードを起しやすくなり且つ耐寒性も悪くなる。
ハロゲン含有ビニル樹脂に適用して樹脂の透明性を損
わないアンチモン系難燃剤として五酸化アンチモンがあ
る。(ジャーナル コーテッド ファブリック第11巻13
7頁1982年発行(J.Coated Fabric Vol.11,P.137,198
2))。これは五酸化アンチモンゾル(粒子系20〜100m
μ)をスプレードライ等により粉末化したもので、五酸
化アンチモン四水和物である。この五酸化アンチモン四
水和物は屈折率が小さく、一次粒子が極めて微小粒子で
あるために光の透過率が大きいことから透明性は非常に
良くなる。しかし、この五酸化アンチモンは樹脂の熱安
定性を著しく悪化させるという大きな欠点を持っている
(比較例を参照)。この欠点を補うためにBa−Cd−Zn系
安定剤あるいはスズメルカプタイド系安定剤の使用が提
案されている(ジャーナル コーテッド ファブリック
第11巻137頁1982年発行(J.Coated Fabric Vol.11,P.
137,1982))。しかし、前者はカドミウムの毒性及びブ
リード・ブルームの発生のため、後者は耐候性が悪く実
際には使用出来ない。
本発明者等は上述の欠点のない難燃剤について研究を
行ない、既に特開昭60−58453号でこれらの欠点を改良
した五酸化アンチモン系難燃剤を提案した。これはアル
カリ金属、アルカリ土類金属及び/又は亜鉛、鉛、有機
酸、燐酸及び/又は燐酸アルカリ塩を含有する五酸化ア
ンチモンで特に熱安定性を大巾に改良することが出来
た。
しかし、この改良された五酸化アンチモン系難燃剤も
少量の添加では充分な難燃性が得られず、難燃性を高め
るために添加量を増大すると熱安定性、熱老化性、耐候
性などが若干低下する傾向を有していることが明らかに
なった。
近年、ハロゲン含有ビニル樹脂も需要の多様化に伴な
い、透明性や着色性の優れた難燃ハロゲン含有ビニル樹
脂への要望が益々増加して来ている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者等はこの要望に応えるべく上述の欠点を更に
改良した五酸化アンチモン系難燃剤について鋭意研究を
重ねた結果、本発明を完成するに到った。即ち、本発明
者等は五酸化アンチモンをハロゲン含有ビニル樹脂に適
用した場合に、樹脂の透明性を損わないという特徴を生
かし、一方樹脂の熱安定性、熱老化性及び耐候性を悪化
させるという欠点を克服すべく種々の研究を行なった。
五酸化アンチモンは三酸化アンチモンと異なりかなり
強い固体酸であるために、Na,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Pbな
どの酸化物、水酸化物及び弱酸との塩のような塩基性を
有する物質と強く結合する性質がある。従って、五酸化
アンチモンをそのまま難燃剤として使用すると、安定剤
として使用されている金属石ケン、例えばステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸バリウム等と反応して安定剤として
の機能を著しく低下させる。このため可塑化されたハロ
ゲン含有ビニル樹脂の熱安定性が悪化し、また着色、ブ
リード・ブルーム現象を引き起こすものと推定した。
本発明者等は以上の事実、推論に立脚してまず五酸化
アンチモンコロイドにNa,K,Ca,Mg,Sr,Ba,Zn,Al,Sb,(II
I)等の塩基性有する金属を酸化物、水酸化物、塩類の
形で、単独又は組合せて添加し、得られた組成物を可塑
化されたハロゲン含有ビニル樹脂に適用してその熱安定
性を測定した。
その結果、アルカリ金属とアルカリ土類金属及び/又
はZn,Pbなどの組合せが熱安定性の向上に効果のあるこ
とを見い出した。
しかし、これだけでは初期着色を防止し、熱安定性,
熱老化性などを充分良くすることは出来ず、第3成分の
添加を検討した。
特公昭57−47926号には、第I族、第II族の金属のカ
ルボキシレート又はフェノレート(通常使用される金属
石ケン系安定剤がこれに属する。)と塩基性無機酸塩及
びハロゲン酸素酸塩をハロゲン含有樹脂に添加すること
により樹脂の光及び熱による劣化を防止出来ることが記
載されている。
上記金属カルボキシレート、塩基性無機酸塩、ハロゲ
ン酸素酸塩を安定剤とし、これに五酸化アンチモンを添
加したハロゲン含有樹脂は通常の金属石ケン系安定剤だ
けの場合よりも、熱安定性、初期着色性が若干よくなる
ものの、実用化という観点でみるとこの熱安定性、熱老
化性、初期着色性のいずれもまだ不充分である。
本発明者等は前述の如く五酸化アンチモンコロイドに
アルカリ金属の水酸化物とアルカリ土類金属及び/又は
Zn,Pbの水酸化物、酸化物又は塩を加えてアルカリ性に
した組成物に、更に過塩素酸塩を加えることにより、こ
の熱安定性、熱老化性、初期着色性を驚く程向上出来る
ことを見い出した。
本発明の目的はハロゲン含有ビニル樹脂の透明性を損
なわず、且つ樹脂の熱安定性、熱老化性、初期着色性及
び耐候性を低下させない難燃剤及びその製造方法を提供
することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は五酸化アンチモン(Sb2O5)100重量部に対し
て必須成分として、以下のA〜C (A)アルカリ金属化合物を一般式M2O(M=Na,K)と
して3〜25重量部、 (B)アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合
物の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を一般式
M′O(M′=Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Pb)として2〜33重量
部、 (C)過塩素酸をClO4として0.1〜8重量部を含有する
ことを特徴とする粉末状のハロゲン含有ビニル樹脂用難
燃剤に関する。
以下本発明を更に詳細に説明する。本発明において使
用する五酸化アンチモンは三酸化アンチモンを酸化する
方法(特公昭57−11848号)、アンチモン酸アルカリを
イオン交換樹脂で脱アルカリする方法(米国特許411024
7号)、アンチモン酸アルカリを無機酸と反応させた後
に解膠する方法(特開昭60−41536号、特開昭61−22791
8号)などの方法により製造された一次粒子径が5〜100
mμの五酸化アンチモンゾル及びアンチモン酸ソーダを
酸処理して得る五酸化アンチモン懸濁液である。また、
本発明で使用する五酸化アンチモンは強い陽イオン交換
体であることが知られている(特公昭45−6695号)。前
記方法で製造した五酸化アンチモンはSb2O5(Na2O)
・4H2Oと表記することが出来、一般にx=0〜0.4であ
ることから、添加したアルカリ金属イオン、アルカリ土
類金属イオン及び亜鉛イオンなどを強く吸着し、構造内
に取り込む性質を持っている。従って、五酸化アンチモ
ンゾル及び五酸化アンチモン懸濁液にアルカリ金属水酸
化物、アルカリ土類金属、亜鉛及び鉛の可溶性水酸化物
あるいは可溶性塩を添加することにより五酸化アンチモ
ンの陽イオン交換能を封鎖することが出来る。特に水酸
化ナトリウムが有効である。
驚くべきことに(M2O+M′O)/Sb2O5モル比で0.8以
上になっても五酸化アンチモン四水和物構造を保持して
おり、アンチモン酸ナトリウムなどの塩にはならない。
又、上記可溶性塩の代わりに溶解度の小さい水酸化物な
どを使用してもこの陽イオン交換能を封鎖することが出
来る。
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などを
添加することにより、五酸化アンチモンゾルはミクロ凝
集し、変性五酸化アンチモンスラリーとなる。塩化物の
ような可溶性塩類を使用した場合には塩素などの不要な
陰イオンを洗浄又はイオン交換などの方法により除去し
なければならない。得られた変性五酸化アンチモンスラ
リーはイオン交換能以上の塩基を含有しているためpHが
7〜12となる。
この変性五酸化アンチモンは主としてナトリウムイオ
ンが構造の中に入り、ナトリウム以外のアルカリイオ
ン、アルカリ土類イオン、Znイオンなどが表面に結合し
た形になっていると推定される。又、不溶性の酸化物や
塩、例えば酸化マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、酸化亜
鉛などの表面には五酸化アンチモンコロイドが強く吸着
あるいは結合した形になっていると推定される。
本発明の難燃剤の製造方法は上記五酸化アンチモンゾ
ルあるいは五酸化アンチモン懸濁液に前記A成分〜C成
分を固形分として上記の配合になるように添加して混合
し、固形分を分離して乾燥するかあるいは、そのまま乾
燥し、乾燥後に該乾燥品を粉砕して製造することが出来
る。
A成分のアルカリ金属の化合物としては水酸化物(Na
OH,KOH)、水に可溶の塩(NaCl,KCl)等が使用できる。
このアルカリ金属化合物の中では水酸化物が好ましく、
特に苛性ソーダが好ましい。B成分のアルカリ土類金属
化合物、亜鉛化合物及び鉛化合物としては、水酸化物Mg
(OH)2,Ca(OH)2,Sr(OH)2,Ba(OH)・8H2O,Zn(O
H)2,PbO・nH2O等)、酸化物(MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,Pb
O等)、水に可溶の塩(MgCl2,CaCl2,SrCl2,BaCl2,ZnC
l2,ZnSO4,Pb(NO3等)、炭酸塩(MgCO3,MgCa(C
O32,CaCO3,SrCO3,BaCO3,ZnCO3,PbCO3等)、塩基性塩
(Mg(OH)・3MgCO3,3Zn(OH)・2NnCO3,Pb(OH)
・2PbCO3,Zn(OH)Cl等)等から選ばれた少なくとも
一つを用いることができる。C成分の過塩素酸塩として
はNaClO4,KClO4,Mg(ClO42,Ca(ClO42,Sr(Cl
O42,Ba(ClO42,Zn(ClO4等が使用できる。
本発明において添加する過塩素酸塩はいかなるもので
もよいが、過塩素酸ナトリウム及びカリウムは酸化剤で
あり爆発する危険があるため、生成する過塩素酸塩はア
ルカリ金属塩以外のものになるのが好ましい。
即ち、前記変性五酸化アンチモンスラリー中には上記
のアルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合物を
過塩素酸イオンと反応させることが必要である。例え
ば、多量の水酸化バリウム存在下に過塩素酸ナトリウム
を添加するとナトリウムイオンは五酸化アンチモンに取
り込まれるため過塩素酸バリウムが生成するし、多量の
塩基性炭酸亜鉛の存在下に過塩素酸ナトリウムを添加す
ると過塩素イオンは塩基性炭酸亜鉛と反応して一部塩基
性過塩素酸亜鉛又は過塩素酸亜鉛となる。
更に、上記の配合以外に特開昭60−58453号に記載の
ように、初期着色防止のために、マレイン酸、クエン
酸、マロン酸、フタール酸、フマール酸及びステアリン
酸などの有機酸及び/又は燐酸を添加してもよい。これ
らの化合物の配合量は五酸化アンチモン100重量部に対
して有機酸は1〜5重量部、燐酸はP2O5として0.1〜3
重量部である。
尚、上記アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合
物等及び過塩素酸塩等の添加は室温から100℃で可能で
あり、攪拌は例えばディスパーにおけるような強い攪拌
が好ましい。
このようにして得られた五酸化アンチモン系難燃剤ス
ラリー中の固形分を分離するか、そのまま蒸発乾固、あ
るいはスプレードライヤー、ドラムドライヤー、凍結乾
燥機などにより乾燥する。この際の乾燥温度は特に限定
するものではないが、品温が最高200℃付近を越えない
範囲内で、遊離の水を除去できればよい。固形分の分離
方法はロ過、遠心分離等の通常の方法で行なえる。この
乾燥後に該乾燥品を必要に応じて粉砕してパウダーとす
ることにより本発明の難燃剤を得ることが出来る。粉砕
はピンディスクミル、高速回転ミキサー、ジェットオー
マイザーなどで粉砕することが好ましい。
乾燥過程において上記過塩素酸バリウム,過塩素酸亜
鉛などが生成するわけであるが、これらは五酸化アンチ
モンコロイド表面に強く吸着あるいは結合するものと推
定され、又、非常に均一に分散されているものと推定さ
れる。
尚、このパウダーは粒子径が0.2〜10μであるが、10
μ以上でもヘンシェルミキサーなどで塩化ビニル樹脂と
混合する際、容易に微粉砕される特徴を有している。
本発明の難燃剤をハロゲン含有ビニル樹脂、可塑剤、
Ba−Zn系安定剤をヘンシェルミキサーにて混合後、170
℃の2本ロールで厚さ0.7〜0.8mmの素練シートを作成し
た。
このシートの熱安定性の試験方法としてギアーオーブ
ン法を採用した。オーブン温度を185℃に設定し、試験
片が黒化に至る時間及び初期着色の度合をもって熱安定
性を評価した。
上記試験法によるとA成分のアルカリ金属化合物のみ
よりもA成分とB成分のアルカリ土類金属化合物、亜鉛
化合物及び鉛化合物の中から少なくとも1種を混合する
方が初期着色が小さくなる。更に、上記のC成分の過塩
素酸塩の添加は初期着色防止、熱安定性,熱老化性向上
に著しい効果がある。
これらA〜C成分の配合量は先にも述べたが、難燃剤
中に、五酸化アンチモン(Sb2O5)100重量部に対して、
A成分のアルカリ金属化合物を酸化物換算で一般式M2O
(M=Na,K)として3〜15重量%、B成分のアルカリ土
類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合物の中から選ばれ
た少なくとも1種の化合物を一般式M′O(M′=Mg,C
a,Sr,Ba,Zn,Pb)として2〜33重量部、C部分の過塩素
酸塩をClO4として0.1〜8重量部、更に必要により、
(D)有機酸を1〜5重量部、及び/又は(E)燐酸を
P2O5として0.1〜3重量部となるようにする。更に又、
A成分とB成分の配合量は五酸化アンチモンに対して
(M2O+M′O)/Sb2O5のモル比で0.7〜2の範囲が好ま
しい。0.7以下では五酸化アンチモンのイオン交換能を
抑えるには不充分であり、2以上では過剰の塩基あるい
は塩基性物質が残存するため、ハロゲン含有ビニル樹脂
の脱ハロゲンを促進して初期着色が大きくなり好ましく
ない。
B成分の中でとりわけ塩基性炭酸亜鉛は樹脂の初期着
色を防止し、熱安定性、熱老化性を著しく向上出来る。
三酸化アンチモンの場合にはこのような塩基性炭酸亜鉛
を添加するとジンクバーニングを引起し、黒化が著しく
短時間で起るようになる。五酸化アンチモンの場合には
五酸化アンチモンの酸性と塩基性炭酸亜鉛の塩基性のバ
ランスがとれるため常識では考えられない程多くの塩基
性炭酸亜鉛を添加することが出来ると推定される。
このようにして得た本発明の難燃剤をハロゲン含有ビ
ニル樹脂にジオクチルフタレイト等の可塑剤、Ba−Zn系
安定剤及びエポキシ化大豆油などの添加剤とともに配合
する方法は公知の方法、例えば、ハロゲン含有ビニル樹
脂、粉末の安定剤、熱燃剤を混合し、ヘンシェルミキサ
ーで攪拌しながら、これにエポキシ化大豆油を予め溶解
したジオクチルフタレート(DOP)を添加し、105〜115
℃になるまで混合する方法により行われる。この際、本
発明の難燃剤の量はハロゲン含有ビニル樹脂100重量部
に対して0.5〜20重量部である。
本発明において、ハロゲン含有ビニル樹脂とは塩化ビ
ニル樹脂及びその共重合体を意味する。塩化ビニル樹脂
との共重合体とはエチレン、プロピレン、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、アクリル酸エステ
ル、メタアクリル酸エステル、スチレン、アクリロニト
リル等の共重合体であり、又、塩化ビニルグラフト共重
合体、例えばポリスチレン酢酸ビニル、ポリエステル、
ポリウレタン、ポリスチレン等とのグラフト共重合体を
含む。ここで用いる共重合体とは2種又はそれ以上の単
量体を含む重合体をいう。
本発明の難燃剤はハロゲン含有ビニル樹脂の透明性を
損なわず、又熱安定性、熱老化性、初期着色性及び耐候
性を悪化させないハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤であ
る。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
尚、実施例、比較例での組成の%は重量%で示す。
実施例1 粒子径が40〜70mμの五酸化アンチモンゾル(Sb2O51
7.4%,Na2O1.16%,P2O50.22%,pH2.0)3870gにMg(OH)
213.6g,Ba(OH)・8H2O36.4gを添加し、ディスパーに
て1.5時間攪拌した後、93%NaOH70.7g、60%NaClO4水溶
液14.1gを添加し、攪拌溶解後、塩基性炭酸亜鉛80.4gを
添加しさらに1時間攪拌した。得られたスラリーのpHは
10.0であった。このスラリーを130℃6時間で乾燥さ
せ、得られた乾燥物をピンディスクミルで粉砕した。得
られた難燃剤パウダーの平均粒子径は3μであった。
実施例2 粒子径が30〜60mμの五酸化アンチモンゾルに加熱攪
拌下アンチモン酸ソーダを添加して得られたゾル(Sb2O
521.4%,Na2O2.70%,P2O50.14%,pH6.5)1060kgに99%N
aOH8.13kg,60%NaClO4水溶液9.87kg添加し、ディスパー
にて1時間攪拌した後、塩基性炭酸亜鉛14.24kg添加
し、更に1時間攪拌した。得られたスラリーをスプレー
ドライヤーにて乾燥させ、パウダーを得た。このものの
平均粒子径は15μであった。
実施例3 粒子径が30〜60mμの五酸化アンチモンゾル(Sb2O515
%,Na2O0.95%,pH2.1)570kgに99%NaOH8.21kg、Ba(O
H)・8H2O5.83kg添加し、1.5時間ディスパーで攪拌し
た後、60%NaClO4水溶液3.72kgを添加し、更に30分攪拌
した。得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥
させ、パウダーを得た。このものの平均粒子径は15μで
あった。
実施例4 粒子径が20〜50mμの五酸化アンチモンゾル(Sb2O51
3.3%,Na2O1.04%,pH2.5)650kgに10%NaOH水溶液17.1k
gステアリン酸1.73kg、イソプロパノール1.1kg添加し、
ディスパーにて1.5時間攪拌した後、Ba(OH)・8H2O3
4.15kg,85%リン酸419g,塩基性炭酸亜鉛13.2kgを添加
し、更に60%NaClO4水溶液1.7kgを加え2時間攪拌し
た。
得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥さ
せ、さらにこの乾燥物をピンディスクミルにて粉砕し、
平均粒子径3μのパウダーを得た。
比較例1 粒子径が20〜50mμの五酸化アンチモンゾル(Sb2O512
%,Na2O0.80%,pH2.5)600gに93%NaOH4.1g、Ba(OH)
・8H2O16gを添加し、ディスパーにて4時間攪拌し
た。得られたスラリーを吸引ロ過し、ウェットケーキを
150℃で4時間乾燥した。次いで乾燥物をピンディスク
ミルで粉砕し、パウダーを得た。このパウダーの平均粒
子径は3μであった。
比較例2 粒子径が40〜70mμの五酸化アンチモンゾル(Sb2O510
%,Na2O0.57%,pH2.3)720gにZn(OH)215g,Ba(OH)
・8H2O16gを添加し、ディスパーにて2時間攪拌した
後、マレイン酸3.0g,10%H3PO4水溶液25gを添加し、更
に2時間攪拌した。得られたスラリーを吸引ロ過にてロ
別し、ウェットケーキを得、これを170℃3時間乾燥
し、この乾燥物をピンディスクミルで粉砕した。得られ
たパウダーの平均粒子径は3μであった。
比較例3 粒子径40〜60mμの五酸化アンチモンゾル(Sb2O512
%,Na2O0.83%,pH2.3)1000gに93%NaOH15gを添加しデ
ィスパーで2時間攪拌し、次いで、60%NaClO4水溶液5.
0gをを加え、更に2時間攪拌した。得られたスラリーを
130℃で蒸発乾固し、ピンディスクミルで粉砕した。得
られたパウダーの平均粒子径は3μであった。
〔難燃剤の評価〕
試験方法は次の通りである。
熱安定性(黒化時間):試験片は配合IIIに従ってヘン
シェルミキサーにて混合後、170℃の2本ロールで厚さ
0.7〜0.8mmのシートを作成し、オーブン温度185℃で黒
化に至る時間を測定した。
初期着色性(YI値):試験片は配合IIIに従って作成し
た1mm厚のプレスシートの反射光による色差を測定し、Y
I値(イエロー値)で着色性を示した。
透明性:試験片は配合IVに従って作成した1mm厚のプレ
スシートの透過光による透過率(L値)を測定した。
ブリード性:試験片は配合IIに従って作成した1mm厚の
プレスシートを80℃、湿度99%中に7日間放置し、シー
ト表面に液体にじみ出るか否か目視観察する方法で判定
した。
判定基準 ○;にじみ無し △:にじみやや有り ×;にじみ有り 熱老化性:試験片は配合IIに従って作成した0.5mmのプ
レスシートを作成し、120℃のオーブン中に400Hr吊した
後、引張伸びの残率を求めた。
耐光性:試験片は配合Iに従って0.2mmのフィルムを作
成し、QUVで210Hr照射後、引張伸びの残率を求めた。
QUV:DPWL−5R型(スガ試験機(株) 放射照度:3.9mW/cm2 ブラックパネル温度:71℃ 湿潤時温度:47℃ 難燃性:JIS L−1091の垂直燃焼テスト法に従って炭化
長、残炎を測定した。試験片は配合Iに従って0.37mm厚
の帆布を作成した。
酸素指数:JIS K 7201に準じて測定した。試験片は配
合IIIに従って3mmのフィルムを作成した。
上記の試験方法に用いた塩ビ配合物は表−1に示す4
種の配合処方で作成した。
以上製造した難燃剤の組成を表−2に、その評価結果
を表−3に示す。表−2の水分含量は示差熱分析によ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宍戸 浩二 船橋市坪井町722番地1 日産化学工業 株式会社中央研究所内 審査官 林 美穂 (56)参考文献 特開 昭60−115650(JP,A) 特開 昭60−58453(JP,A) 特開 昭60−58454(JP,A) 特開 昭60−250050(JP,A)

Claims (36)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】五酸化アンチモン(Sb2O5)100重量部に対
    して必須成分として、以下のA〜C (A)アルカリ金属化合物を一般式M2O(M=Na,K)と
    して3〜25重量部、 (B)アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合
    物の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を一般式
    M′O(M′=Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Pb)として2〜33重量
    部、 (C)過塩素酸塩をClO4として0.1〜8重量部 を含有することを特徴とする粉末状のハロゲン含有ビニ
    ル樹脂用難燃剤。
  2. 【請求項2】上記A成分とB成分の配合量が五酸化アン
    チモンに対して(M2O+M′O)/Sb2O5のモル比で0.7〜
    2の範囲である特許請求の範囲第1項記載のハロゲン含
    有ビニル樹脂用難燃剤。
  3. 【請求項3】アルカリ金属化合物が水酸化物である特許
    請求の範囲第1項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃
    剤。
  4. 【請求項4】アルカリ土類金属化合物が水酸化物、酸化
    物、水溶性の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた
    少なくとも1種の化合物である特許請求の範囲第1項記
    載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤。
  5. 【請求項5】亜鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性の
    塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも1
    種の化合物である特許請求の範囲第1項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤。
  6. 【請求項6】亜鉛化合物が塩基性炭酸亜鉛である特許請
    求の範囲第5項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃
    剤。
  7. 【請求項7】鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性の
    塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも1
    種の化合物である特許請求の範囲第1項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤。
  8. 【請求項8】過塩素酸塩が過塩素酸ナトリウム、過塩素
    酸カリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸カルシウ
    ム、過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸バリウム及び過
    塩素酸亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の化合物で
    ある特許請求の範囲第1項記載のハロゲン含有ビニル樹
    脂用難燃剤。
  9. 【請求項9】難燃剤の粒径が0.2〜10μの粉末である特
    許請求の範囲第1項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難
    燃剤。
  10. 【請求項10】五酸化アンチモン(Sb2O5)100重量部に
    対して必須成分として、以下のA〜CとD及び/又はE (A)アルカリ金属化合物を一般式M2O(M=Na,K)と
    して3〜25重量部、 (B)アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合
    物の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を一般式
    M′O(M′=Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Pb)として2〜33重量
    部、 (C)過塩素酸塩をClO4として0.1〜8重量部 (D)有機酸を1〜5重量部、 (E)燐酸をP2O5として0.1〜3重量部 を含有することを特徴とする粉末状のハロゲン含有ビニ
    ル樹脂用難燃剤。
  11. 【請求項11】上記A成分とB成分の配合量が五酸化ア
    ンチモンに対して(M2O+M′O)/Sb2O5のモル比で0.7
    〜2の範囲である特許請求の範囲第10項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤。
  12. 【請求項12】アルカリ金属化合物が水酸化物である特
    許請求の範囲第10項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難
    燃剤。
  13. 【請求項13】アルカリ土類金属化合物が水酸化物、酸
    化物、水溶性の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれ
    た少なくとも1種の化合物である特許請求の範囲第10項
    記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤。
  14. 【請求項14】亜鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性
    の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも
    1種の化合物である特許請求の範囲第10項記載のハロゲ
    ン含有ビニル樹脂用難燃剤。
  15. 【請求項15】亜鉛化合物が塩基性炭酸亜鉛である特許
    請求の範囲第14項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃
    剤。
  16. 【請求項16】鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性の
    塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも1
    種の化合物である特許請求の範囲第10項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤。
  17. 【請求項17】過塩素酸塩が過塩素酸ナトリウム、過塩
    素酸カリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸カルシ
    ウム、過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸バリウム及び
    過塩素酸亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の化合物
    である特許請求の範囲第10項記載のハロゲン含有ビニル
    樹脂用難燃剤。
  18. 【請求項18】有機酸がマレイン酸、クエン酸、マロン
    酸、フタール酸、フマール酸及びステアリン酸の中から
    選ばれた少なくとも1種の化合物である特許請求の範囲
    第10項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤。
  19. 【請求項19】難燃剤の粒径が0.2〜10μの粉末である
    特許請求の範囲第10項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用
    難燃剤。
  20. 【請求項20】五酸化アンチモンゾル或いは五酸化アン
    チモンの懸濁液中の五酸化アンチモン(Sb2O5)100重量
    部に対して必須成分として、以下のA〜C (A)アルカリ金属化合物を一般式M2O(M=Na,K)と
    して3〜25重量部、 (B)アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合
    物の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を一般式
    M′O(M′=Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Pb)として2〜33重量
    部、 (C)過塩素酸塩をClO4として0.1〜8重量部 を添加して混合し、得られた固形分を分離して乾燥する
    かあるいは、そのまま乾燥し、この乾燥の後に必要に応
    じて該乾燥品を粉砕することを特徴とするハロゲン含有
    ビニル樹用難燃剤の製造方法。
  21. 【請求項21】上記A成分とB成分の配合量が五酸化ア
    ンチモンに対して(M2O+M′O)/Sb2O5のモル比で0.7
    〜2の範囲である特許請求の範囲第20項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方法。
  22. 【請求項22】アルカリ金属化合物が水酸化物である特
    許請求の範囲第20項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難
    燃剤の製造方法。
  23. 【請求項23】アルカリ土類金属化合物が水酸化物、酸
    化物、水溶性の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれ
    た少なくとも1種の化合物であるである特許請求の範囲
    第20項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方
    法。
  24. 【請求項24】亜鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性
    の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも
    1種の化合物である特許請求の範囲第20項記載のハロゲ
    ン含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方法。
  25. 【請求項25】亜鉛化合物が塩基性炭酸亜鉛である特許
    請求の範囲第24項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃
    剤の製造方法。
  26. 【請求項26】鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性の
    塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも1
    種の化合物である特許請求の範囲第20項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方法。
  27. 【請求項27】過塩素酸塩が過塩素酸ナトリウム、過塩
    素酸カリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸カルシ
    ウム、過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸バリウム及び
    過塩素酸亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の化合物
    である特許請求の範囲第2項記載のハロゲン含有ビニル
    樹脂用難燃剤の製造方法。
  28. 【請求項28】五酸化アンチモンゾル或いは五酸化アン
    チモンの懸濁液中の五酸化アンチモン(Sb2O5)100重量
    部に対して必須成分として、以下のA〜CとD及び/又
    はE (A)アルカリ金属化合物を一般式M2O(M=Na,K)と
    して3〜25重量部、 (B)アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物及び鉛化合
    物の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を一般式
    M′O(M′=Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Pb)として2〜33重量
    部、 (C)過塩素酸塩をClO4として0.1〜8重量部、 (D)有機酸を1〜5重量部、 (E)燐酸をP2O5として0.1〜3重量部 を添加して混合し、得られた固形分を分離して乾燥する
    かあるいは、そのまま乾燥し、この乾燥の後に必要に応
    じて該乾燥品を粉砕することを特徴とするハロゲン含有
    ビニル樹用難燃剤の製造方法。
  29. 【請求項29】上記A成分とB成分の配合量が五酸化ア
    ンチモンに対して(M2O+M′O)/Sb2O5のモル比で0.7
    〜2の範囲である特許請求の範囲第28項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方法。
  30. 【請求項30】アルカリ金属化合物が水酸化物である特
    許請求の範囲第28項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難
    燃剤の製造方法。
  31. 【請求項31】アルカリ土類金属化合物が水酸化物、酸
    化物、水溶性の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれ
    た少なくとも1種の化合物であるである特許請求の範囲
    第28項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方
    法。
  32. 【請求項32】亜鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性
    の塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも
    1種の化合物である特許請求の範囲第28項記載のハロゲ
    ン含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方法。
  33. 【請求項33】亜鉛化合物が塩基性炭酸亜鉛である特許
    請求の範囲第32項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃
    剤の製造方法。
  34. 【請求項34】鉛化合物が水酸化物、酸化物、水溶性の
    塩、炭酸塩及び塩基性塩の中から選ばれた少なくとも1
    種の化合物である特許請求の範囲第28項記載のハロゲン
    含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方法。
  35. 【請求項35】過塩素酸塩が過塩素酸ナトリウム、過塩
    素酸カリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸カルシ
    ウム、過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸バリウム及び
    過塩素酸亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の化合物
    である特許請求の範囲第28項記載のハロゲン含有ビニル
    樹脂用難燃剤の製造方法。
  36. 【請求項36】有機酸がマレイン酸、クエン酸、マロン
    酸、フタール酸、フマール酸及びステアリン酸の中から
    選ばれた少なくとも1種の化合物である特許請求の範囲
    第28項記載のハロゲン含有ビニル樹脂用難燃剤の製造方
    法。
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