JP2570458B2 - 直流電流測定方法 - Google Patents
直流電流測定方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は交流電流に含まれる直流電流を測定する方法
に関し、特に、連続的に高精度の測定ができる直流電流
測定方法に関する。
に関し、特に、連続的に高精度の測定ができる直流電流
測定方法に関する。
交流電流に含まれる直流電流を測定する方法として従
来、例えば、直流電流を含む交流電流をローパスフィル
タに通し、そこで交流電流を除去して直流電流のみを通
過させ、それを測定装置で測定する方法がある。
来、例えば、直流電流を含む交流電流をローパスフィル
タに通し、そこで交流電流を除去して直流電流のみを通
過させ、それを測定装置で測定する方法がある。
一方、交流電流のゼロクロス点の時間差t、周期Tお
よび波高値Ipkを測定し、これらに基づいて直流電流IdC
を式 IdC=Ipk×sin(t/4T)π から求める方法がある。
よび波高値Ipkを測定し、これらに基づいて直流電流IdC
を式 IdC=Ipk×sin(t/4T)π から求める方法がある。
本発明者は特願平1−142600号で、交流電流を交流電
圧に変換し、周期T、波高値Vpk、交流電圧信号のゼロ
レベルのシフト分の電圧Vdcの交流電圧に直流電圧を加
算し、交流電圧のゼロクロス点の時間差tをゼロにする
ような直流電圧値に基づき、上記と同様の式 Vdc=Vpk×sin(t/4T)π を用いて求める方法を提案した。この方法は、直流電流
成分が交流電流成分より大きい場合でも、直流電流成分
を測定できるという利点がある。
圧に変換し、周期T、波高値Vpk、交流電圧信号のゼロ
レベルのシフト分の電圧Vdcの交流電圧に直流電圧を加
算し、交流電圧のゼロクロス点の時間差tをゼロにする
ような直流電圧値に基づき、上記と同様の式 Vdc=Vpk×sin(t/4T)π を用いて求める方法を提案した。この方法は、直流電流
成分が交流電流成分より大きい場合でも、直流電流成分
を測定できるという利点がある。
しかし従来の直流電流測定方法によると、ローパスフ
ィルタを通過させて直流電流を測定する方法では、交流
電流に単発的な雑音等が入っていたり、交流電流に非対
称的な歪がある場合には、それらがローパスフィルタを
通過してしまうため、測定結果に誤差が生じるという問
題がある。
ィルタを通過させて直流電流を測定する方法では、交流
電流に単発的な雑音等が入っていたり、交流電流に非対
称的な歪がある場合には、それらがローパスフィルタを
通過してしまうため、測定結果に誤差が生じるという問
題がある。
交流電流のゼロクロス点の時間差、周期および波高値
から演算により直流電流を求める方法は、直流電流が交
流電流よりも大きい場合には、ゼロクロス点が検出でき
ないため、用いることができない。
から演算により直流電流を求める方法は、直流電流が交
流電流よりも大きい場合には、ゼロクロス点が検出でき
ないため、用いることができない。
一方、交流電流を交流電圧に変換し、交流電圧の直流
電圧を加算し、交流電圧のゼロクロス点の時間差をゼロ
にする直流電圧値に基づいて直流電流を測定する方法
は、上記の欠点をいずれも解消するものであるが、直流
電流に変動がある場合には、ゼロクロス点の時間差を零
にするような直流電圧値を連続して求めることが困難で
ある。従って、直流電流が変動する場合に連続的に測定
することができない。
電圧を加算し、交流電圧のゼロクロス点の時間差をゼロ
にする直流電圧値に基づいて直流電流を測定する方法
は、上記の欠点をいずれも解消するものであるが、直流
電流に変動がある場合には、ゼロクロス点の時間差を零
にするような直流電圧値を連続して求めることが困難で
ある。従って、直流電流が変動する場合に連続的に測定
することができない。
すなわち、従来は、直流電流が交流電流よりも大きい
場合をも含めて直流電流を、連続的に高い精度で測定で
きる方法でなかった。
場合をも含めて直流電流を、連続的に高い精度で測定で
きる方法でなかった。
従って本発明の目的は、交流電流に雑音等が入ってい
たり、非対称的な歪がある場合でも、高い精度で測定で
きる直流電流測定方法を、提供することができる。
たり、非対称的な歪がある場合でも、高い精度で測定で
きる直流電流測定方法を、提供することができる。
本発明の他の目的は、直流電流成分が交流電流成分よ
り大きい場合でも直流電流成分を高い精度で測定するこ
とができる、直流電流測定方法を提供することである。
り大きい場合でも直流電流成分を高い精度で測定するこ
とができる、直流電流測定方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、直流電流に変動がある場
合にも連続測定ができる、直流電流測定方法を提供する
ことである。
合にも連続測定ができる、直流電流測定方法を提供する
ことである。
本発明では、交流電流に雑音等が入っていたり、非対
称的な歪がある場合でも、また直流電流成分が交流電流
成分より大きい場合でも、高い精度で測定でき、直流電
流に変動がある場合にも連続測定ができる直流電流測定
方法を提供するため、 交流電流を交流電圧に変換して交流電圧信号を生成
し、 生成した交流電圧信号について正および負の時限をそ
れぞれ検出し、 交流電圧信号の正の時限と負の時限の差に対応した直
流電圧信号(以下、第一の直流電圧信号と言う)を生成
し、 交流電圧信号(正および負の時限を有する)に加算し
たとき第一の直流電圧信号を零にする直流電圧信号(以
下、第二の直流電圧信号と言う)を算出し、 この第二の直流電圧信号を交流電圧信号(正および負
の時限を有する)に加算し、 加算した結果第一の直流電圧信号が零となる第二の直
流電圧信号に基づいて、交流電流に含まれる直流電流を
測定するようにした。
称的な歪がある場合でも、また直流電流成分が交流電流
成分より大きい場合でも、高い精度で測定でき、直流電
流に変動がある場合にも連続測定ができる直流電流測定
方法を提供するため、 交流電流を交流電圧に変換して交流電圧信号を生成
し、 生成した交流電圧信号について正および負の時限をそ
れぞれ検出し、 交流電圧信号の正の時限と負の時限の差に対応した直
流電圧信号(以下、第一の直流電圧信号と言う)を生成
し、 交流電圧信号(正および負の時限を有する)に加算し
たとき第一の直流電圧信号を零にする直流電圧信号(以
下、第二の直流電圧信号と言う)を算出し、 この第二の直流電圧信号を交流電圧信号(正および負
の時限を有する)に加算し、 加算した結果第一の直流電圧信号が零となる第二の直
流電圧信号に基づいて、交流電流に含まれる直流電流を
測定するようにした。
第一の直流電圧信号(VDC1とする)は、交流電圧信号
VACについてい検出された正の時限と負の時限の長さ
(以下、単に時限と言う)の差に基づき、次のように生
成される。例えば、交流電圧信号VACが正である時限の
長さと負である時限の長さが等しければ、第一の直流電
圧信号VDC1は零となる。正である時限が負である時限よ
り長ければ、その差に応じた、例えば比例した大きさ
(絶対値)の正の信号が、また正である時限より負であ
る時限が長ければ、その差に応じた、例えば比例した大
きさ(絶対値)の負の信号が、それぞれ生成される。
VACについてい検出された正の時限と負の時限の長さ
(以下、単に時限と言う)の差に基づき、次のように生
成される。例えば、交流電圧信号VACが正である時限の
長さと負である時限の長さが等しければ、第一の直流電
圧信号VDC1は零となる。正である時限が負である時限よ
り長ければ、その差に応じた、例えば比例した大きさ
(絶対値)の正の信号が、また正である時限より負であ
る時限が長ければ、その差に応じた、例えば比例した大
きさ(絶対値)の負の信号が、それぞれ生成される。
交流電圧信号が正から負に、または負から正に、変わ
るゼロクロス点の前後で、上述のように交流電圧信号が
正である時限と負である時限に差があるとき、この差を
ゼロクロス点の時間差と言う。
るゼロクロス点の前後で、上述のように交流電圧信号が
正である時限と負である時限に差があるとき、この差を
ゼロクロス点の時間差と言う。
交流電圧信号VACに加算したとき第一の直流電圧信号V
DC1を零にする直流電圧信号、すなわち第二の直流電圧
信号VDC2の算出は、後述するように、それらの間に近似
的に比例関係が成立するものとして行われる。実際に直
流電流を測定する際にこの演算を行うためには、予め、
第一の直流電圧信号VDC1の大きさと、交流電圧信号VAC
に加算したとき第一の直流電圧信号VDC1を零にする第二
の直流電圧信号VDC2の大きさの間の、比例定数を求めて
おく必要がある。それには上述の比例関係を利用して次
のように行う。
DC1を零にする直流電圧信号、すなわち第二の直流電圧
信号VDC2の算出は、後述するように、それらの間に近似
的に比例関係が成立するものとして行われる。実際に直
流電流を測定する際にこの演算を行うためには、予め、
第一の直流電圧信号VDC1の大きさと、交流電圧信号VAC
に加算したとき第一の直流電圧信号VDC1を零にする第二
の直流電圧信号VDC2の大きさの間の、比例定数を求めて
おく必要がある。それには上述の比例関係を利用して次
のように行う。
交流電圧信号VACについて正および負の時限を検出
し、検出した正の時限と負の時限の差(これは、前述の
ようにゼロクロス点の時間差に相当する)に基づいて第
一の直流電圧信号VDC1を生成させる。次いで、適宜と既
知の値の直流電圧信号(VDC2とする)を交流電圧信号V
ACに加算し、第一の直流電圧信号VDC1の変化量(ΔVDC1
とする)を測定する。加算する直流電圧信号は、第一の
直流電圧信号が減少する符号のものとする。第一の直流
電圧信号の変化量ΔVDC1と加算した直流電圧信号VDC2の
比を、第一の直流電圧信号VDC1の大きさと、交流電圧信
号VACに加算したとき第一の直流電圧信号VDC1を零にす
る第二の直流電圧信号VDC2の大きさとの間の比例定数k
として用いる。このとき、第一の直流電圧信号VDC1が零
になるような第二の直流電圧信号VDC2そのものを求め、
それから比例定数を求めておけば、一層好ましい。
し、検出した正の時限と負の時限の差(これは、前述の
ようにゼロクロス点の時間差に相当する)に基づいて第
一の直流電圧信号VDC1を生成させる。次いで、適宜と既
知の値の直流電圧信号(VDC2とする)を交流電圧信号V
ACに加算し、第一の直流電圧信号VDC1の変化量(ΔVDC1
とする)を測定する。加算する直流電圧信号は、第一の
直流電圧信号が減少する符号のものとする。第一の直流
電圧信号の変化量ΔVDC1と加算した直流電圧信号VDC2の
比を、第一の直流電圧信号VDC1の大きさと、交流電圧信
号VACに加算したとき第一の直流電圧信号VDC1を零にす
る第二の直流電圧信号VDC2の大きさとの間の比例定数k
として用いる。このとき、第一の直流電圧信号VDC1が零
になるような第二の直流電圧信号VDC2そのものを求め、
それから比例定数を求めておけば、一層好ましい。
実際の測定ではこの比例定数kを利用して演算を行
い、第一の直流電圧信号VDC1を零にするよう第二の直流
電圧値VDC2を交流電圧信号VACに加算し、加算した第二
の直流電圧値VDC2に基づいて、交流電流に含まれる直流
電流IACを決定する。
い、第一の直流電圧信号VDC1を零にするよう第二の直流
電圧値VDC2を交流電圧信号VACに加算し、加算した第二
の直流電圧値VDC2に基づいて、交流電流に含まれる直流
電流IACを決定する。
本発明では、まず交流電流を交流電圧に変換して交流
電圧信号を生成し、生成した交流電圧信号について交流
電圧信号の各周期における正および負の時限をそれぞれ
検出する。交流電圧信号の正の時限と負の時限の差に対
応した直流電圧信号(第一の直流電圧信号)を生成す
る。ゼロクロス点の前後で交流電圧信号が正である時限
と負である時限の差は、前述の通りゼロクロス点の時間
差である。従って、交流電圧信号の正の時限と負の時限
の差に対応した直流電圧信号を生成することは、ゼロク
ロス点の時間差に対応した直流電圧信号を生成すること
に相当する。交流電圧信号のゼロレベルのシフト分の電
圧Vdcと、周期T、ゼロクロス点の時間差t、波高値Vpk
との間には式 Vdc=Vpk×sin(t/4T)π で示される関係があることが知られている。ゼロクロス
点の時間差tが充分小であるとき、この式は近似的に Vdc=(Vpk/4T)t=kt (ただしk=Vpk/4T) となる。交流電圧信号(正および負の時限を有する)V
ACに直流分が含まれるときには、上式に従いゼロクロス
点の時間差tが生じる。交流電圧信号が正である時限と
負である時限の差を検出することは、この交流電圧信号
VACに含まれる直流分に由来するゼロクロス点の時間差
tを検出することに相当する。交流電圧信号の正の時限
と負の時限の差に対応した第一の直流電圧信号を生成さ
せると、それは交流電圧信号のゼロクロス点の時間差t
に応じた大きさをもつ。このように、本発明の方法では
ゼロクロス点の時間差の検出が交流電圧信号の波形に関
係なく行われるから、交流電流に雑音等が入っていた
り、非対称的な歪があっても、影響されない。
電圧信号を生成し、生成した交流電圧信号について交流
電圧信号の各周期における正および負の時限をそれぞれ
検出する。交流電圧信号の正の時限と負の時限の差に対
応した直流電圧信号(第一の直流電圧信号)を生成す
る。ゼロクロス点の前後で交流電圧信号が正である時限
と負である時限の差は、前述の通りゼロクロス点の時間
差である。従って、交流電圧信号の正の時限と負の時限
の差に対応した直流電圧信号を生成することは、ゼロク
ロス点の時間差に対応した直流電圧信号を生成すること
に相当する。交流電圧信号のゼロレベルのシフト分の電
圧Vdcと、周期T、ゼロクロス点の時間差t、波高値Vpk
との間には式 Vdc=Vpk×sin(t/4T)π で示される関係があることが知られている。ゼロクロス
点の時間差tが充分小であるとき、この式は近似的に Vdc=(Vpk/4T)t=kt (ただしk=Vpk/4T) となる。交流電圧信号(正および負の時限を有する)V
ACに直流分が含まれるときには、上式に従いゼロクロス
点の時間差tが生じる。交流電圧信号が正である時限と
負である時限の差を検出することは、この交流電圧信号
VACに含まれる直流分に由来するゼロクロス点の時間差
tを検出することに相当する。交流電圧信号の正の時限
と負の時限の差に対応した第一の直流電圧信号を生成さ
せると、それは交流電圧信号のゼロクロス点の時間差t
に応じた大きさをもつ。このように、本発明の方法では
ゼロクロス点の時間差の検出が交流電圧信号の波形に関
係なく行われるから、交流電流に雑音等が入っていた
り、非対称的な歪があっても、影響されない。
本発明では、交流電圧信号(正および負の時限を有す
る)に加算したとき第一の直流電圧信号を零にする直流
電圧信号(第二の直流電圧信号)を算出し、この第二の
直流電圧信号を交流電圧信号(正および負の時限を有す
る)に加算する。第二の直流電圧信号を算出するに際し
ては、上記の式 Vdc=kt (ただしk=Vpk/4T) において交流電圧信号の波高値Vpkおよび周期Tが一定
なら、ゼロレベルのシフト分の電圧Vdcとゼロクロス点
の時間差tとの間には近似的に比例関係 Vdc=kt(kは比例定数) が成り立つことを利用する。この近似的な比例関係は、
交流電圧信号のゼロレベルのシフトVdcの変化量ΔVdcと
ゼロクロス点の時間差tの変化量Δtとの間にも成り立
つ(比例定数は同じくk)。第一の直流電圧信号を零に
する第二の直流電圧信号を算出するための前記演算に
は、予め両者の間の比例定数を求めておく必要がある
が、それにはこの比例関係(ゼロレベルのシフトVdcの
変化量ΔVdcとゼロクロス点の時間差tの変化量Δtと
の間の)を利用することができる。交流電流から変換し
て得た交流電圧信号の波高値Vpkおよび周知Tが一定で
ある限り、一定の比例定数kを用いて上記の演算に基づ
き第二の直流電圧信号が算出されるので、交流電流に含
まれる直流電流に変動がある場合にもそれと連続的に測
定できる。
る)に加算したとき第一の直流電圧信号を零にする直流
電圧信号(第二の直流電圧信号)を算出し、この第二の
直流電圧信号を交流電圧信号(正および負の時限を有す
る)に加算する。第二の直流電圧信号を算出するに際し
ては、上記の式 Vdc=kt (ただしk=Vpk/4T) において交流電圧信号の波高値Vpkおよび周期Tが一定
なら、ゼロレベルのシフト分の電圧Vdcとゼロクロス点
の時間差tとの間には近似的に比例関係 Vdc=kt(kは比例定数) が成り立つことを利用する。この近似的な比例関係は、
交流電圧信号のゼロレベルのシフトVdcの変化量ΔVdcと
ゼロクロス点の時間差tの変化量Δtとの間にも成り立
つ(比例定数は同じくk)。第一の直流電圧信号を零に
する第二の直流電圧信号を算出するための前記演算に
は、予め両者の間の比例定数を求めておく必要がある
が、それにはこの比例関係(ゼロレベルのシフトVdcの
変化量ΔVdcとゼロクロス点の時間差tの変化量Δtと
の間の)を利用することができる。交流電流から変換し
て得た交流電圧信号の波高値Vpkおよび周知Tが一定で
ある限り、一定の比例定数kを用いて上記の演算に基づ
き第二の直流電圧信号が算出されるので、交流電流に含
まれる直流電流に変動がある場合にもそれと連続的に測
定できる。
本発明では、上述のような、交流電圧信号(正および
負の時限を有する)VACに加算した結果第一の直流電圧
信号VDC1を零にする第二の直流電圧信号VDC2に基づき、
交流電流IACに含まれる直流電流IDCを決定する。交流電
圧信号VACの正の時限と負の時限の差に対応した第一の
直流電圧信号VDC1を零にすることは、交流電圧信号VAC
のゼロクロス点の時間差tを零にすることを意味するか
ら、それは取りも直さず交流電圧信号VACのゼロレベル
のシフト分の電圧を零にすることに相当する。それ故、
本発明の方法において、交流電圧信号VACの正の時限と
負の時限の差に対応した第一の直流電圧信号VDC1を零に
するように加算した第二の直流電圧信号VDC2は、加算す
ることにより交流電圧信号VACのゼロレベルのシフト分
の電圧Vdcを零にする直流電圧(信号)に相当する。そ
れは同時に、ゼロレベルのシフト分の電圧Vdcそのもの
に相当する。交流電圧信号VACは交流電流IACから変換し
て生成したものであるから、交流電圧信号VACのゼロレ
ベルのシフト分の電圧Vdcを零にする第二の直流電圧信
号VDC2は、交流電流IACのゼロレベルのシフト分、つま
り含まれる直流分に対応するものであり、前者に基づき
後者が決定される。
負の時限を有する)VACに加算した結果第一の直流電圧
信号VDC1を零にする第二の直流電圧信号VDC2に基づき、
交流電流IACに含まれる直流電流IDCを決定する。交流電
圧信号VACの正の時限と負の時限の差に対応した第一の
直流電圧信号VDC1を零にすることは、交流電圧信号VAC
のゼロクロス点の時間差tを零にすることを意味するか
ら、それは取りも直さず交流電圧信号VACのゼロレベル
のシフト分の電圧を零にすることに相当する。それ故、
本発明の方法において、交流電圧信号VACの正の時限と
負の時限の差に対応した第一の直流電圧信号VDC1を零に
するように加算した第二の直流電圧信号VDC2は、加算す
ることにより交流電圧信号VACのゼロレベルのシフト分
の電圧Vdcを零にする直流電圧(信号)に相当する。そ
れは同時に、ゼロレベルのシフト分の電圧Vdcそのもの
に相当する。交流電圧信号VACは交流電流IACから変換し
て生成したものであるから、交流電圧信号VACのゼロレ
ベルのシフト分の電圧Vdcを零にする第二の直流電圧信
号VDC2は、交流電流IACのゼロレベルのシフト分、つま
り含まれる直流分に対応するものであり、前者に基づき
後者が決定される。
交流電圧信号が正および負いずれかの時限を有しな
い、つまりゼロクロス点が存在しない場合にも、正およ
び負いずれかの時限かが判定できるため、ゼロクロス点
が存在する方向に第2の直流電圧信号VDC2を加えること
によって、ゼロクロス点を存在させることができ、上記
同様、交流電圧信号VACの正の時限と負の時限の差に対
応した第一の直流電圧信号VDC1を零にする第二の直流電
圧信号VDC2に基づき、交流電流IACに含まれる直流電流I
DCに決定することができる。
い、つまりゼロクロス点が存在しない場合にも、正およ
び負いずれかの時限かが判定できるため、ゼロクロス点
が存在する方向に第2の直流電圧信号VDC2を加えること
によって、ゼロクロス点を存在させることができ、上記
同様、交流電圧信号VACの正の時限と負の時限の差に対
応した第一の直流電圧信号VDC1を零にする第二の直流電
圧信号VDC2に基づき、交流電流IACに含まれる直流電流I
DCに決定することができる。
〔実施例1〕 本発明の方法の実施例を、以下図面に従って説明す
る。
る。
第1図に本発明による直流電流測定に適用される構成
を示す。電流電圧変換回路1は、被測定交流電流(直流
電流を含む)を入力して交流電圧信号に変換する。電流
電圧変換回路1の出力は、後述する演算回路6により算
出されたレベルの直流電圧を交流電圧信号に加算させる
ための直流電圧加算回路2に接続され、直流電圧加算回
路2の出力はコンパレータ3に接続されている。コンパ
レータ3は交流電圧信号をゼロレベルと比較し、図示し
ないタイミングパルス発生回路からのタイミングパルス
に同期して、正または負のパルスを発生する。コンパレ
ータ3の出力はフィルタ4に接続されている。フィルタ
4はコンパレータ3からの正および負のパルスを所定の
期間積算し、積算値に応じた直流電圧に変換する。フィ
ルタ4からの直流電圧出力は、A/D変換回路5を通して
演算回路6に入力される。演算回路6の出力はD/A変換
回路7を通して直流電圧加算回路2に接続されている。
を示す。電流電圧変換回路1は、被測定交流電流(直流
電流を含む)を入力して交流電圧信号に変換する。電流
電圧変換回路1の出力は、後述する演算回路6により算
出されたレベルの直流電圧を交流電圧信号に加算させる
ための直流電圧加算回路2に接続され、直流電圧加算回
路2の出力はコンパレータ3に接続されている。コンパ
レータ3は交流電圧信号をゼロレベルと比較し、図示し
ないタイミングパルス発生回路からのタイミングパルス
に同期して、正または負のパルスを発生する。コンパレ
ータ3の出力はフィルタ4に接続されている。フィルタ
4はコンパレータ3からの正および負のパルスを所定の
期間積算し、積算値に応じた直流電圧に変換する。フィ
ルタ4からの直流電圧出力は、A/D変換回路5を通して
演算回路6に入力される。演算回路6の出力はD/A変換
回路7を通して直流電圧加算回路2に接続されている。
第1図の構成による直流電流測定方法のタイミングチ
ャートを第2図に、フローチャートを第3図に示す。以
下に、第1図の構成による直流電流測定方法を、第2図
のタイミングチャートおよび第3図のフローチャートを
適宜参照しつつ説明する。
ャートを第2図に、フローチャートを第3図に示す。以
下に、第1図の構成による直流電流測定方法を、第2図
のタイミングチャートおよび第3図のフローチャートを
適宜参照しつつ説明する。
被測定交流電流(直流電流および雑音を含む)IACが
電流電圧変換回路1に入力されると、電流電圧変換回路
1はそれを交流電圧信号VAC(第2図(a))に変換す
る(第3図のステップi)。交流電圧信号VACは、直流
電圧加算回路2を経てコンパレータ3に入力され、コン
パレータ3において所定のタイミングでゼロレベルと比
較される。ゼロレベルより大きい信号ならば正パルスP1
が、ゼロレベルより小さい信号ならば負パルスP2が、所
定のタイミング毎に発生する(第2図(b))。これら
のパルスP1,P2はフィルタ4に入力され、フィルタ4に
より、正負のパルスP1,P2が所定の期間計数される(第
2図(c))。フィルタ4における計数の結果、正パル
スP1と負パルスP2の差分VSが得られる(第2図
(c))。前記所定の期間としては、例えば交流電圧の
1周期、あるいはその整数倍が選ばれる。フィルタ4に
よる計数はこの期間の経過毎にリセットされる。この計
数差VSに基づいて第一の直流電圧信号VDC1(第2図
(d))が得られる(第3図のステップiiに相当)。第
一の直流電圧信号VDC1は交流電圧信号VACの正および負
の時限の差に対応した電圧値を有する。正および負の時
限の差は、ゼロクロス点の時間差(先に定義した)に等
しい。従って、第一の直流電圧信号VDC1は交流電圧信号
VACのゼロクロス点の時間差に対応した値を有する(第
3図のステップiiiでVDC1=0:NOの場合に相当する)。
第一の直流電圧信号VDC1はA/D変換回路5を通して演算
回路6に入力される。演算回路6では、交流電圧信号V
ACに加算すると直流電圧VDC1が零になるような第二の直
流電圧信号VDC2が算出され(第3図のステップivに相当
する。VDC2=k・VDC1)、この演算出力はD/A変換回路
7を通して直流電圧加算回路2に第二直流電圧VDC2(第
2図(e))として入力され、直流電圧加算回路2で交
流電圧信号VACに加算される(第3図のステップvの実
行に相当する)。第2図の例では交流電圧信号VACのゼ
ロレベルは正にシフトしており、このときフィルタ4か
らの第一の直流電圧信号VDC1は正となるが、演算回路6
で算出され直流電圧加算回路2に供給される第二の直流
電圧信号VDC2は負とされる。直流電圧加算回路2で加算
される直流電圧信号VDC2は、フィルタ4の時定数に見合
う時間だけ印加され、この間に第一の直流電圧信号VDC1
および第二の直流電圧信号VDC2は徐々に減少し、零にな
る(第3図ステップiiiでVDC1=0:YESとなることに相
当)。このときの第二の直流電圧信号VDC2の値VDC2 0か
ら直流電流分が測定される(第3図のステップvi,viiに
相当する)。
電流電圧変換回路1に入力されると、電流電圧変換回路
1はそれを交流電圧信号VAC(第2図(a))に変換す
る(第3図のステップi)。交流電圧信号VACは、直流
電圧加算回路2を経てコンパレータ3に入力され、コン
パレータ3において所定のタイミングでゼロレベルと比
較される。ゼロレベルより大きい信号ならば正パルスP1
が、ゼロレベルより小さい信号ならば負パルスP2が、所
定のタイミング毎に発生する(第2図(b))。これら
のパルスP1,P2はフィルタ4に入力され、フィルタ4に
より、正負のパルスP1,P2が所定の期間計数される(第
2図(c))。フィルタ4における計数の結果、正パル
スP1と負パルスP2の差分VSが得られる(第2図
(c))。前記所定の期間としては、例えば交流電圧の
1周期、あるいはその整数倍が選ばれる。フィルタ4に
よる計数はこの期間の経過毎にリセットされる。この計
数差VSに基づいて第一の直流電圧信号VDC1(第2図
(d))が得られる(第3図のステップiiに相当)。第
一の直流電圧信号VDC1は交流電圧信号VACの正および負
の時限の差に対応した電圧値を有する。正および負の時
限の差は、ゼロクロス点の時間差(先に定義した)に等
しい。従って、第一の直流電圧信号VDC1は交流電圧信号
VACのゼロクロス点の時間差に対応した値を有する(第
3図のステップiiiでVDC1=0:NOの場合に相当する)。
第一の直流電圧信号VDC1はA/D変換回路5を通して演算
回路6に入力される。演算回路6では、交流電圧信号V
ACに加算すると直流電圧VDC1が零になるような第二の直
流電圧信号VDC2が算出され(第3図のステップivに相当
する。VDC2=k・VDC1)、この演算出力はD/A変換回路
7を通して直流電圧加算回路2に第二直流電圧VDC2(第
2図(e))として入力され、直流電圧加算回路2で交
流電圧信号VACに加算される(第3図のステップvの実
行に相当する)。第2図の例では交流電圧信号VACのゼ
ロレベルは正にシフトしており、このときフィルタ4か
らの第一の直流電圧信号VDC1は正となるが、演算回路6
で算出され直流電圧加算回路2に供給される第二の直流
電圧信号VDC2は負とされる。直流電圧加算回路2で加算
される直流電圧信号VDC2は、フィルタ4の時定数に見合
う時間だけ印加され、この間に第一の直流電圧信号VDC1
および第二の直流電圧信号VDC2は徐々に減少し、零にな
る(第3図ステップiiiでVDC1=0:YESとなることに相
当)。このときの第二の直流電圧信号VDC2の値VDC2 0か
ら直流電流分が測定される(第3図のステップvi,viiに
相当する)。
直流電流成分が交流電流成分より大きい場合には、第
2図(f)に示すように、電流電圧変換回路1から出力
される交流電圧信号VACはゼロクロス点を示さず、この
場合、第2図(g)に示すように、交流電圧信号の1周
期の間にコンパレータ3から正または負のパルスのみが
発生し、これがフィルタ4で所定の期間計数されると一
定レベルの出力を与える。この一定レベルの出力に基づ
いて同じように第一および第二の直流電圧信号VDC1およ
びVDC2が得られ、第二の直流電圧信号VDC2が交流電圧信
号VACに加算される。その結果、交流電圧信号VACがゼロ
クロス点を有するようになる。従って、第2図(a)な
いし(e)で示したと同じ方法により直流分の検出が可
能になる。
2図(f)に示すように、電流電圧変換回路1から出力
される交流電圧信号VACはゼロクロス点を示さず、この
場合、第2図(g)に示すように、交流電圧信号の1周
期の間にコンパレータ3から正または負のパルスのみが
発生し、これがフィルタ4で所定の期間計数されると一
定レベルの出力を与える。この一定レベルの出力に基づ
いて同じように第一および第二の直流電圧信号VDC1およ
びVDC2が得られ、第二の直流電圧信号VDC2が交流電圧信
号VACに加算される。その結果、交流電圧信号VACがゼロ
クロス点を有するようになる。従って、第2図(a)な
いし(e)で示したと同じ方法により直流分の検出が可
能になる。
本発明によると、ゼロクロス点の検出が交流電圧信号
の波形や雑音の存在に関係なく行われるから、交流電流
に雑音等が入っていたり、非対称的な歪があっても、被
測定電流に含まれる直流電流を高い精度で測定できる。
また、直流電流分が交流電流より大きい場合でも、直流
電流の測定が可能である。
の波形や雑音の存在に関係なく行われるから、交流電流
に雑音等が入っていたり、非対称的な歪があっても、被
測定電流に含まれる直流電流を高い精度で測定できる。
また、直流電流分が交流電流より大きい場合でも、直流
電流の測定が可能である。
さらに、被測定電流に含まれる直流電流が変動するよ
うな場合でも、それに応じて第二の直流電圧信号を演算
して交流電圧信号に加算するので、被測定電流に含まれ
る直流電流をその変動に追従して精度よく測定すること
ができる。
うな場合でも、それに応じて第二の直流電圧信号を演算
して交流電圧信号に加算するので、被測定電流に含まれ
る直流電流をその変動に追従して精度よく測定すること
ができる。
第1図は本発明の方法の一実施例に用いた構成を示すブ
ロック図、第2図(a)〜(g)は本発明の方法の一実
施例のタイミングチャート、第3図は本発明の方法の一
実施例のフローチャートである。 符号の説明 1……電流電圧変換回路、5……A/D変換回路 2……直流電圧加算回路、6……演算回路 3……コンパレータ、7……D/A変換回路 4……フィルタ
ロック図、第2図(a)〜(g)は本発明の方法の一実
施例のタイミングチャート、第3図は本発明の方法の一
実施例のフローチャートである。 符号の説明 1……電流電圧変換回路、5……A/D変換回路 2……直流電圧加算回路、6……演算回路 3……コンパレータ、7……D/A変換回路 4……フィルタ
Claims (1)
- 【請求項1】交流電流に含まれる直流電流を測定する方
法において、 前記交流電流を交流電圧に変換して交流電圧信号を生成
し、 前記交流電圧信号の正および負の時限をそれぞれ検出
し、 前記交流電圧信号の所定の期間における正の時限と負の
時限の差に応じた第一の直流電圧信号を生成し、 前記正および負の時限を有する交流電圧信号に所定の大
きさの第二の直流電圧信号を加算したとき生じる前記第
一の直流電圧信号の変化量と、前記加算した所定の第二
の直流電圧信号の大きさの比に基づいて、前記交流電圧
信号に加算したとき前記第一の直流電圧信号を零にする
第二の直流電圧信号を算出し、 前記算出した第二の直流電圧信号を前記交流電圧信号に
帰還信号として加算し、 加算の結果前記第一の直流電圧信号が零となる前記第二
の直流電圧信号に基づいて前記直流電流を決定すること
を特徴とする直流電流測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2082289A JP2570458B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 直流電流測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2082289A JP2570458B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 直流電流測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03279869A JPH03279869A (ja) | 1991-12-11 |
JP2570458B2 true JP2570458B2 (ja) | 1997-01-08 |
Family
ID=13770371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2082289A Expired - Lifetime JP2570458B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 直流電流測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2570458B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-29 JP JP2082289A patent/JP2570458B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03279869A (ja) | 1991-12-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |