JP2570403Y2 - 高所作業車の安全装置 - Google Patents
高所作業車の安全装置Info
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- JP2570403Y2 JP2570403Y2 JP8118392U JP8118392U JP2570403Y2 JP 2570403 Y2 JP2570403 Y2 JP 2570403Y2 JP 8118392 U JP8118392 U JP 8118392U JP 8118392 U JP8118392 U JP 8118392U JP 2570403 Y2 JP2570403 Y2 JP 2570403Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、高所作業車の安全装置
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に高所作業車は、車両上に起伏可能
に取り付けられたブームの先端部にバケットを上下方向
に回動可能に取付け、上記ブームを起伏シリンダにより
駆動するとともに、上記バケットをレベリングシリンダ
によって上記ブームの起伏動作の如何にかかわらず常時
水平状態に維持するようになっている。そして、このよ
うな高所作業車においては、例えば、特開昭63ー15
9723号公報に開示されるように、上記起伏シリンダ
とレベリングシリンダとにそれぞれ設けたモーメント検
出器の出力を加算して得られる加算モーメント値と、そ
の場合における実際のブームの起伏角とブーム長さとか
ら算出される転倒モーメントの限界値とを比較し、加算
モーメント値が限界値を越える場合にはモーメント値を
増加させる方向へのブーム操作を規制することで該高所
作業車の転倒を防止するようにした安全装置を備えてい
る。
に取り付けられたブームの先端部にバケットを上下方向
に回動可能に取付け、上記ブームを起伏シリンダにより
駆動するとともに、上記バケットをレベリングシリンダ
によって上記ブームの起伏動作の如何にかかわらず常時
水平状態に維持するようになっている。そして、このよ
うな高所作業車においては、例えば、特開昭63ー15
9723号公報に開示されるように、上記起伏シリンダ
とレベリングシリンダとにそれぞれ設けたモーメント検
出器の出力を加算して得られる加算モーメント値と、そ
の場合における実際のブームの起伏角とブーム長さとか
ら算出される転倒モーメントの限界値とを比較し、加算
モーメント値が限界値を越える場合にはモーメント値を
増加させる方向へのブーム操作を規制することで該高所
作業車の転倒を防止するようにした安全装置を備えてい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来のこの
種の安全装置は、その全てが上記バケットに作業員の体
重とか積載物の自重等による下向荷重に基づくモーメン
ト制御を基本とするものであるため、例えば、作業中に
一旦バケットを他の構造物に預けたまま、これを忘れて
そのままブームの縮小操作をして該バケットに上向荷重
がかかったような場合には、これを検知することができ
ず、場合によってはバケットの損傷に至るというような
ことも考えられる。
種の安全装置は、その全てが上記バケットに作業員の体
重とか積載物の自重等による下向荷重に基づくモーメン
ト制御を基本とするものであるため、例えば、作業中に
一旦バケットを他の構造物に預けたまま、これを忘れて
そのままブームの縮小操作をして該バケットに上向荷重
がかかったような場合には、これを検知することができ
ず、場合によってはバケットの損傷に至るというような
ことも考えられる。
【0004】そこで本考案は、高所作業車において、バ
ケットに上向荷重がかかった場合にこれを確実に検知し
てその損傷を未然に防止することができるような安全装
置を提供せんとしてなされたものである。
ケットに上向荷重がかかった場合にこれを確実に検知し
てその損傷を未然に防止することができるような安全装
置を提供せんとしてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案ではかかる課題を
解決するための具体的手段として、図1及び図2に例示
するように、車両2上に起伏可能に取付けられたブーム
4の先端部に、該ブーム4の起伏軌跡面と平行な面で揺
動自在になるように取り付けられた連結部材5と、該ブ
ーム4の起伏動に拘わらず上記連結部材5の姿勢を一定
に維持するように該連結部材5とブーム4の先端部との
間に取り付けられたレベリングシリンダ8と、上記連結
部材5上にまたはその回りに水平首振り自在に取り付け
られたバケット6とを備えた高所作業車において、上記
レベリングシリンダ8にかかっているモーメント値を検
出するモーメント値検出手段14と、上記バケット6の
首振り方位を検出する首振り方位検出手段15と、上記
バケット6の首振り方位に対応して予じめ定められたモ
ーメントに関する設定値を記憶させた記憶手段31と、
上記首振り方位検出手段15からの信号を受信して現在
のバケット6の首振り方位に対応した上記記憶手段31
の設定値を用いて設定モーメント値を算出する算出手段
32と、上記モーメント値検出手段14によって検出さ
れた実測モーメント値の絶対値と上記算出手段32によ
り算出された設定モーメント値の絶対値とを比較し前者
の値が後者の値よりも小さくなった場合に操作規制信号
を出力する信号出力手段25と、該信号出力手段25か
らの操作規制信号を受けて少なくとも上記ブーム4の実
測モーメント値の絶対値を減少させる方向への操作を規
制する操作規制手段27とを備えたことを特徴としてい
る。
解決するための具体的手段として、図1及び図2に例示
するように、車両2上に起伏可能に取付けられたブーム
4の先端部に、該ブーム4の起伏軌跡面と平行な面で揺
動自在になるように取り付けられた連結部材5と、該ブ
ーム4の起伏動に拘わらず上記連結部材5の姿勢を一定
に維持するように該連結部材5とブーム4の先端部との
間に取り付けられたレベリングシリンダ8と、上記連結
部材5上にまたはその回りに水平首振り自在に取り付け
られたバケット6とを備えた高所作業車において、上記
レベリングシリンダ8にかかっているモーメント値を検
出するモーメント値検出手段14と、上記バケット6の
首振り方位を検出する首振り方位検出手段15と、上記
バケット6の首振り方位に対応して予じめ定められたモ
ーメントに関する設定値を記憶させた記憶手段31と、
上記首振り方位検出手段15からの信号を受信して現在
のバケット6の首振り方位に対応した上記記憶手段31
の設定値を用いて設定モーメント値を算出する算出手段
32と、上記モーメント値検出手段14によって検出さ
れた実測モーメント値の絶対値と上記算出手段32によ
り算出された設定モーメント値の絶対値とを比較し前者
の値が後者の値よりも小さくなった場合に操作規制信号
を出力する信号出力手段25と、該信号出力手段25か
らの操作規制信号を受けて少なくとも上記ブーム4の実
測モーメント値の絶対値を減少させる方向への操作を規
制する操作規制手段27とを備えたことを特徴としてい
る。
【0006】
【作用】本考案ではかかる構成とすることにより、バケ
ット6の首振り方位が変化する毎にこの首振り方位に対
応した設定モーメント値が算出される。そして、ある首
振り方位においてバケット6に上向荷重がかかりこれを
支持するレベリングシリンダ8のモーメント値が変化し
た場合(即ち、該レベリングシリンダ8に圧縮力として
正方向のモーメントがかかる場合にはその実測モーメン
ト値が減少変化し、引張力として負方向のモーメントが
かかる場合にはその実測モーメント値が増大変化した場
合)には、上記設定モーメント値の絶対値と上記実測モ
ーメント値の絶対値とが比較され、該実測モーメント値
の絶対値が設定モーメント値の絶対値よりも小さくなっ
た場合には信号出力手段25から操作規制信号が出力さ
れ、操作規制手段27をして、少なくとも上記実測モー
メント値の絶対値を減少させる方向(即ち、上記バケッ
ト6にかかる上向荷重を増加させる方向)へのブーム操
作が規制される。
ット6の首振り方位が変化する毎にこの首振り方位に対
応した設定モーメント値が算出される。そして、ある首
振り方位においてバケット6に上向荷重がかかりこれを
支持するレベリングシリンダ8のモーメント値が変化し
た場合(即ち、該レベリングシリンダ8に圧縮力として
正方向のモーメントがかかる場合にはその実測モーメン
ト値が減少変化し、引張力として負方向のモーメントが
かかる場合にはその実測モーメント値が増大変化した場
合)には、上記設定モーメント値の絶対値と上記実測モ
ーメント値の絶対値とが比較され、該実測モーメント値
の絶対値が設定モーメント値の絶対値よりも小さくなっ
た場合には信号出力手段25から操作規制信号が出力さ
れ、操作規制手段27をして、少なくとも上記実測モー
メント値の絶対値を減少させる方向(即ち、上記バケッ
ト6にかかる上向荷重を増加させる方向)へのブーム操
作が規制される。
【0007】
【考案の効果】従って、本考案の高所作業車の安全装置
によれば、バケット6に上向き荷重がかかった場合には
これを検知してブーム4の操作が規制され、それ以上に
上向荷重がかかるのが防止されることから、該バケット
6に過大な上向荷重がかかってこれが損傷するというよ
うなことが未然に且つ確実に防止され、高所作業車1の
操作上の安全性及び信頼性が高められるという効果が奏
せられるものである。
によれば、バケット6に上向き荷重がかかった場合には
これを検知してブーム4の操作が規制され、それ以上に
上向荷重がかかるのが防止されることから、該バケット
6に過大な上向荷重がかかってこれが損傷するというよ
うなことが未然に且つ確実に防止され、高所作業車1の
操作上の安全性及び信頼性が高められるという効果が奏
せられるものである。
【0008】
【実施例】以下、本考案の高所作業車の安全装置を添付
図面に基づいて具体的に説明すると、図2には本考案の
実施例にかかる安全装置を備えた高所作業車1が示され
ている。この高所作業車1は、クローラ型の車両2の上
部に旋回可能に搭載された旋回台3に対して伸縮式のブ
ーム4を起伏可能に取付け且つこれを該ブーム4と上記
旋回台3との間に配置した起伏シリンダ7により起伏駆
動させるようにしている。さらに、上記ブーム4の先端
部には、連結部材5が上下方向に回動可能に取り付けら
れ且つ上記ブーム4との間に配置したレベリングシリン
ダ8によって駆動されるとともに、該連結部材5にはバ
ケット6が360°の範囲内で首振り(旋回)可能に取付
けられている。そして、このバケット6は、上記ブーム
4の起伏動のいかんに拘わらず常時その上面6aが水平
状態を維持する如く上記レベリングシリンダ8により姿
勢が制御される。
図面に基づいて具体的に説明すると、図2には本考案の
実施例にかかる安全装置を備えた高所作業車1が示され
ている。この高所作業車1は、クローラ型の車両2の上
部に旋回可能に搭載された旋回台3に対して伸縮式のブ
ーム4を起伏可能に取付け且つこれを該ブーム4と上記
旋回台3との間に配置した起伏シリンダ7により起伏駆
動させるようにしている。さらに、上記ブーム4の先端
部には、連結部材5が上下方向に回動可能に取り付けら
れ且つ上記ブーム4との間に配置したレベリングシリン
ダ8によって駆動されるとともに、該連結部材5にはバ
ケット6が360°の範囲内で首振り(旋回)可能に取付
けられている。そして、このバケット6は、上記ブーム
4の起伏動のいかんに拘わらず常時その上面6aが水平
状態を維持する如く上記レベリングシリンダ8により姿
勢が制御される。
【0009】この高所作業車1には、荷重に対する安全
装置として、後述する第1の安全装置Xと第2の安全装
置Y(図3参照)とを備えている。第1の安全装置Xは、
従来公知のもので、上記バケット6にかかる下向荷重W
(即ち、作業員の体重とか積み込まれた作業用機器の重
量等)との関連において、高所作業車1全体としての転
倒モーメントを監視し、転倒モーメントが限界値を越え
るような場合には、該転倒モーメントをさらに増大させ
るような方向への上記ブーム4の操作を規制しもって高
所作業車1の転倒を未然に防止するものである。第2の
安全装置Yは、本考案がその対象とするものであって、
上記バケット6に所定以上の上向荷重Fがかかった場合
に該上向荷重Fが増大する方向への上記ブーム4の操作
を規制しもって該バケット6の損傷を未然に防止するた
めのものである。
装置として、後述する第1の安全装置Xと第2の安全装
置Y(図3参照)とを備えている。第1の安全装置Xは、
従来公知のもので、上記バケット6にかかる下向荷重W
(即ち、作業員の体重とか積み込まれた作業用機器の重
量等)との関連において、高所作業車1全体としての転
倒モーメントを監視し、転倒モーメントが限界値を越え
るような場合には、該転倒モーメントをさらに増大させ
るような方向への上記ブーム4の操作を規制しもって高
所作業車1の転倒を未然に防止するものである。第2の
安全装置Yは、本考案がその対象とするものであって、
上記バケット6に所定以上の上向荷重Fがかかった場合
に該上向荷重Fが増大する方向への上記ブーム4の操作
を規制しもって該バケット6の損傷を未然に防止するた
めのものである。
【0010】そして、この二つの安全装置X,Yの構成
部材として、上記ブーム4にはその起伏角を検出するブ
ーム起伏角検出器11とブーム長さを検出するブーム長
さ検出器12とが、また上記起伏シリンダ7とレベリン
グシリンダ8にはこれらにかかるモーメント値を検出す
る起伏シリンダモーメント値検出器13とレベリングシ
リンダモーメント値検出器14(実用新案登録請求の範
囲中のモーメント値検出手段に該当する)とが、さらに
上記バケット6にはその首振り方位を検出する首振り方
位検出器15(実用新案登録請求の範囲中の首振り方位
検出手段に該当する)がそれぞれ設けられるとともに、
これら各検出器からの信号を受けて所定の操作規制信号
を出力するコントロールユニット20と、該操作規制信
号を受けてブーム作動用油圧アクチュエータ(具体的に
は上記起伏シリンダ7とブーム4に内蔵された伸縮シリ
ンダ(図示省略))の操作を規制する油圧操作規制手段2
6,27と警報手段28とを備えている。
部材として、上記ブーム4にはその起伏角を検出するブ
ーム起伏角検出器11とブーム長さを検出するブーム長
さ検出器12とが、また上記起伏シリンダ7とレベリン
グシリンダ8にはこれらにかかるモーメント値を検出す
る起伏シリンダモーメント値検出器13とレベリングシ
リンダモーメント値検出器14(実用新案登録請求の範
囲中のモーメント値検出手段に該当する)とが、さらに
上記バケット6にはその首振り方位を検出する首振り方
位検出器15(実用新案登録請求の範囲中の首振り方位
検出手段に該当する)がそれぞれ設けられるとともに、
これら各検出器からの信号を受けて所定の操作規制信号
を出力するコントロールユニット20と、該操作規制信
号を受けてブーム作動用油圧アクチュエータ(具体的に
は上記起伏シリンダ7とブーム4に内蔵された伸縮シリ
ンダ(図示省略))の操作を規制する油圧操作規制手段2
6,27と警報手段28とを備えている。
【0011】以下、この第1の安全装置Xと第2の安全
装置Yの構成及び作動について、図3及び図4を参照し
て具体的に説明する。
装置Yの構成及び作動について、図3及び図4を参照し
て具体的に説明する。
【0012】第1の安全装置Xは、起伏シリンダ7に作
用するモーメント値とレベリングシリンダ8に作用する
モーメント値とを加算した加算モーメント値によってそ
の時点での高所作業車1全体の転倒モーメント値が求め
られることを利用したものであって、図3に示すよう
に、情報入力要素として上記ブーム起伏角検出器11と
ブーム長さ検出器12と起伏シリンダモーメント値検出
器13とレベリングシリンダモーメント値検出器14と
を、情報処理要素としてコントロールユニット20に内
蔵された第1限界値出力器21と加算器23と第1比較
器24とを、さらに作動要素として第1油圧操作規制手
段26と警報手段28とを備えている。
用するモーメント値とレベリングシリンダ8に作用する
モーメント値とを加算した加算モーメント値によってそ
の時点での高所作業車1全体の転倒モーメント値が求め
られることを利用したものであって、図3に示すよう
に、情報入力要素として上記ブーム起伏角検出器11と
ブーム長さ検出器12と起伏シリンダモーメント値検出
器13とレベリングシリンダモーメント値検出器14と
を、情報処理要素としてコントロールユニット20に内
蔵された第1限界値出力器21と加算器23と第1比較
器24とを、さらに作動要素として第1油圧操作規制手
段26と警報手段28とを備えている。
【0013】そして、この第1安全装置Xにおいては、
ブーム起伏角検出器11とブーム長さ検出器12とで検
出される現在の起伏角とブーム長さの条件下で高所作業
車1を転倒させることなく安全に作業を行うことのでき
るモーメント値の限界値に対応した信号A1を第1限界
値出力器21から第1比較器24へ出力させる一方、起
伏シリンダモーメント値検出器13により検出される起
伏シリンダモーメント値とレベリングシリンダモーメン
ト値検出器14により検出されるレベリングシリンダモ
ーメント値とを加算器23で加算して現在の実測モーメ
ント値に対応した信号A2を第1比較器24へ出力させ
る。さらに、この第1比較器24においては、この信号
A1と同A2とを比較し、信号A1<信号A2である場合
(即ち、これ以上モーメント値が増加すると転倒の危険
性があると判断される場合)にのみ操作規制信号A3を出
力し、第1油圧操作規制手段26をしてブーム4の伸長
操作及び倒伏操作(即ち、モーメント値を増加させる方
向に作用するブーム4の操作)を規制せしめるととも
に、警報手段28をして所定の警報を発しめるものであ
る。従って、運転者は直ちに上記モーメント値を減少さ
せる方向の操作、即ち、ブーム4の縮小操作あるいはブ
ーム4の起仰操作を行うことで高所作業車1を迅速に安
全サイドに至らしめることができるものである。
ブーム起伏角検出器11とブーム長さ検出器12とで検
出される現在の起伏角とブーム長さの条件下で高所作業
車1を転倒させることなく安全に作業を行うことのでき
るモーメント値の限界値に対応した信号A1を第1限界
値出力器21から第1比較器24へ出力させる一方、起
伏シリンダモーメント値検出器13により検出される起
伏シリンダモーメント値とレベリングシリンダモーメン
ト値検出器14により検出されるレベリングシリンダモ
ーメント値とを加算器23で加算して現在の実測モーメ
ント値に対応した信号A2を第1比較器24へ出力させ
る。さらに、この第1比較器24においては、この信号
A1と同A2とを比較し、信号A1<信号A2である場合
(即ち、これ以上モーメント値が増加すると転倒の危険
性があると判断される場合)にのみ操作規制信号A3を出
力し、第1油圧操作規制手段26をしてブーム4の伸長
操作及び倒伏操作(即ち、モーメント値を増加させる方
向に作用するブーム4の操作)を規制せしめるととも
に、警報手段28をして所定の警報を発しめるものであ
る。従って、運転者は直ちに上記モーメント値を減少さ
せる方向の操作、即ち、ブーム4の縮小操作あるいはブ
ーム4の起仰操作を行うことで高所作業車1を迅速に安
全サイドに至らしめることができるものである。
【0014】尚、上記限界値は、ブーム起伏角とブーム
長さに対応して複数種類用意されるものであり、例えば
これをブーム起伏角とブーム長さをパラメータとするマ
ップとして備えるとか、ブーム起伏角とブーム長さに応
じて演算にて求める等の方法が考えられる。
長さに対応して複数種類用意されるものであり、例えば
これをブーム起伏角とブーム長さをパラメータとするマ
ップとして備えるとか、ブーム起伏角とブーム長さに応
じて演算にて求める等の方法が考えられる。
【0015】第2の安全装置Yは、例えば、バケット6
を他の構造物の上に一旦預けた状態でブーム4の縮小操
作とか倒伏操作を行うとバケット6に過大な上向荷重F
がかかってこれを損傷させるに至るということも考えら
れるため、このような操作を未然に規制してバケット6
の損傷を防止せんとするものであって、図3に示すよう
に、情報入力要素としてレベリングシリンダモーメント
値検出器14と首振り方位検出器15を、情報処理要素
としてコントロールユニット20に内蔵された第2限界
値出力器22と第2比較器25とを、さらに作動要素と
して第2油圧操作規制手段27と警報手段28とを備え
ている。尚、この第2限界値出力器22は、実用新案登
録請求の範囲中の記憶手段31及び算出手段32に該当
する。
を他の構造物の上に一旦預けた状態でブーム4の縮小操
作とか倒伏操作を行うとバケット6に過大な上向荷重F
がかかってこれを損傷させるに至るということも考えら
れるため、このような操作を未然に規制してバケット6
の損傷を防止せんとするものであって、図3に示すよう
に、情報入力要素としてレベリングシリンダモーメント
値検出器14と首振り方位検出器15を、情報処理要素
としてコントロールユニット20に内蔵された第2限界
値出力器22と第2比較器25とを、さらに作動要素と
して第2油圧操作規制手段27と警報手段28とを備え
ている。尚、この第2限界値出力器22は、実用新案登
録請求の範囲中の記憶手段31及び算出手段32に該当
する。
【0016】ここで、この第2の安全装置Yの制御思想
を説明すると次の通りである。即ち、上記バケット6に
上向荷重Fがかかったとしてもこれが直ちにバケット6
に強度上の悪影響を与えるものではなく、バケット6に
かかる下向荷重Wの大きさによって異なるものである。
これを、上記レベリングシリンダ8に圧縮力がかかる場
合(即ち、図2に実線図示するようにバケット6が連結
部材5の支点ピン9よりもレベリングシリンダ8側に位
置し、該支点ピン9回りに+Mで示す正方向のモーメン
トがかかるような首振り方位である場合。以下、これを
第1の状態という)と、引張力がかかる場合(即ち、図2
に鎖線図示するようにバケット6が連結部材5の支点ピ
ン9よりも反レベリングシリンダ8側に位置し、該支点
ピン9回りに−Mで示す負方向のモーメントがかかるよ
うな首振り方位である場合。以下、これを第2の状態と
いう)とに別けて説明する。
を説明すると次の通りである。即ち、上記バケット6に
上向荷重Fがかかったとしてもこれが直ちにバケット6
に強度上の悪影響を与えるものではなく、バケット6に
かかる下向荷重Wの大きさによって異なるものである。
これを、上記レベリングシリンダ8に圧縮力がかかる場
合(即ち、図2に実線図示するようにバケット6が連結
部材5の支点ピン9よりもレベリングシリンダ8側に位
置し、該支点ピン9回りに+Mで示す正方向のモーメン
トがかかるような首振り方位である場合。以下、これを
第1の状態という)と、引張力がかかる場合(即ち、図2
に鎖線図示するようにバケット6が連結部材5の支点ピ
ン9よりも反レベリングシリンダ8側に位置し、該支点
ピン9回りに−Mで示す負方向のモーメントがかかるよ
うな首振り方位である場合。以下、これを第2の状態と
いう)とに別けて説明する。
【0017】第1の状態においては、バケット6になん
ら下向荷重Wがかかっていない無負荷時には、上記レベ
リングシリンダ8は該バケット6の自重モーメントMs
を圧縮力として支持している。従って、バケット6に上
向荷重Fがかかって上記自重モーメントMsが減少変化
しても、これがMs=0となるまでの範囲においては上
記上向荷重Fはバケット6の自重による撓みを抑制する
方向に作用し、該バケット6になんら強度上の悪影響を
及ぼすものではない。
ら下向荷重Wがかかっていない無負荷時には、上記レベ
リングシリンダ8は該バケット6の自重モーメントMs
を圧縮力として支持している。従って、バケット6に上
向荷重Fがかかって上記自重モーメントMsが減少変化
しても、これがMs=0となるまでの範囲においては上
記上向荷重Fはバケット6の自重による撓みを抑制する
方向に作用し、該バケット6になんら強度上の悪影響を
及ぼすものではない。
【0018】これに対して、上記バケット6に下向荷重
Wがかかっている場合には、上記レベリングシリンダ8
は上記レベリングシリンダ8の自重と上記下向荷重Wと
により発生するモーメントMtを圧縮力として支持す
る。この状態において上向荷重Fがかかったとしても、
該上向荷重Fによる上向きのモーメントが上記下向荷重
Wによるモーメントと釣り合うまで(即ち、レベリング
シリンダ8が上記自重モーメントMsを支持する状態に
なるまで)の範囲ではこの上向荷重Fは下向荷重Wによ
るバケット6の撓みを抑えてこれを保護する方向に作用
し、該バケット6になんら強度上の悪影響を及ぼすもの
ではなく、またこの釣り合い状態からさらに上向荷重F
が増加してもそのモーメントが上記モーメントMtと釣
り合うまでの範囲においてはさらにバケット6の自重に
よる撓みを抑制する方向に作用し、上記と同様にバケッ
ト6に強度上の悪影響を及ぼすものではない。
Wがかかっている場合には、上記レベリングシリンダ8
は上記レベリングシリンダ8の自重と上記下向荷重Wと
により発生するモーメントMtを圧縮力として支持す
る。この状態において上向荷重Fがかかったとしても、
該上向荷重Fによる上向きのモーメントが上記下向荷重
Wによるモーメントと釣り合うまで(即ち、レベリング
シリンダ8が上記自重モーメントMsを支持する状態に
なるまで)の範囲ではこの上向荷重Fは下向荷重Wによ
るバケット6の撓みを抑えてこれを保護する方向に作用
し、該バケット6になんら強度上の悪影響を及ぼすもの
ではなく、またこの釣り合い状態からさらに上向荷重F
が増加してもそのモーメントが上記モーメントMtと釣
り合うまでの範囲においてはさらにバケット6の自重に
よる撓みを抑制する方向に作用し、上記と同様にバケッ
ト6に強度上の悪影響を及ぼすものではない。
【0019】一方、第2の状態においては、上記レベリ
ングシリンダ8にはバケット6側のモーメントが上記第
1の場合とは逆方向に作用し、該レベリングシリンダ8
はこれを引張力として支持する。そして、この状態にお
いて上向荷重Fがかかった場合、上記モーメントが減少
変化すること、及びこの上向荷重Fがバケット6に及ぼ
す影響に関しては上記第1の状態の場合と同様である。
ングシリンダ8にはバケット6側のモーメントが上記第
1の場合とは逆方向に作用し、該レベリングシリンダ8
はこれを引張力として支持する。そして、この状態にお
いて上向荷重Fがかかった場合、上記モーメントが減少
変化すること、及びこの上向荷重Fがバケット6に及ぼ
す影響に関しては上記第1の状態の場合と同様である。
【0020】尚、上記バケット6の自重モーメントMs
の値は同じ第1の状態あるいは第2の状態であっても該
バケット6の首振り方位に応じて変化するものである。
の値は同じ第1の状態あるいは第2の状態であっても該
バケット6の首振り方位に応じて変化するものである。
【0021】以上のことを勘案すれば、上向荷重Fがか
かったとしてブーム4の操作を規制する場合の判断基準
となるモーメント値、即ち、限界値を、該バケット6の
首振り方位毎に自重モーメントMsの絶対値に設定して
おき、該自重モーメントMsの絶対値と、現在の首振り
方位におけるレベリングシリンダ8の実測モーメント値
の絶対値とを監視すれば、例えば、実測モーメント値の
絶対値が自重モーメントMsの絶対値よりも小さくなっ
た場合にこれを“バケット6への上向荷重Fの負荷"と
して確実に検知することができると言える。
かったとしてブーム4の操作を規制する場合の判断基準
となるモーメント値、即ち、限界値を、該バケット6の
首振り方位毎に自重モーメントMsの絶対値に設定して
おき、該自重モーメントMsの絶対値と、現在の首振り
方位におけるレベリングシリンダ8の実測モーメント値
の絶対値とを監視すれば、例えば、実測モーメント値の
絶対値が自重モーメントMsの絶対値よりも小さくなっ
た場合にこれを“バケット6への上向荷重Fの負荷"と
して確実に検知することができると言える。
【0022】尚、この実施例においては、上記限界値が
実用新案登録請求の範囲中の設定値に該当するが、この
限界値は上述のように無負荷時におけるバケット6の自
重モーメントMsに設定することに限定されるものでは
なくて、例えば、モーメント0〜モーメントMsの範囲
の値であればなんらバケット6に強度上の悪影響を及ぼ
すことがないため任意に設定できるが、上記のように自
重モーメントMsに設定した場合には、上向荷重Fがか
かったことをより早い段階で検出できるという利点があ
る。
実用新案登録請求の範囲中の設定値に該当するが、この
限界値は上述のように無負荷時におけるバケット6の自
重モーメントMsに設定することに限定されるものでは
なくて、例えば、モーメント0〜モーメントMsの範囲
の値であればなんらバケット6に強度上の悪影響を及ぼ
すことがないため任意に設定できるが、上記のように自
重モーメントMsに設定した場合には、上向荷重Fがか
かったことをより早い段階で検出できるという利点があ
る。
【0023】このような制御思想の下に、この実施例に
おける第2の安全装置Yにおいては、図3に示すよう
に、レベリングシリンダモーメント値検出器14から現
在のモーメント値に対応した信号B1と、首振り方位検
出器15により検出される現在のバケット6の首振り方
位に対応して第2限界値出力器22で求められる限界値
に対応する信号B2とをそれぞれ第2比較器25に入力
する。そして、この第2比較器25において両者を比較
し、信号B1>信号B2である場合に初めて操作規制信号
B3を出力し、第2油圧操作規制手段27をして上記レ
ベリングシリンダ8が支持するモーメント値をさらに減
少させる方向のブーム操作、具体的にはブーム4の縮小
操作及びブーム4の倒伏操作を規制せしめるとともに、
警報手段28をして所定の警報を発しせしめるものであ
る。これにより、運転者は直ちに上記モーメント値を増
加させる方向の操作、即ち、ブーム4の伸長操作あるい
はブーム4の起仰操作を行うことで高所作業車1をその
バケット6が他の構造物と干渉しない安全な状態に至ら
しめることができるものである。
おける第2の安全装置Yにおいては、図3に示すよう
に、レベリングシリンダモーメント値検出器14から現
在のモーメント値に対応した信号B1と、首振り方位検
出器15により検出される現在のバケット6の首振り方
位に対応して第2限界値出力器22で求められる限界値
に対応する信号B2とをそれぞれ第2比較器25に入力
する。そして、この第2比較器25において両者を比較
し、信号B1>信号B2である場合に初めて操作規制信号
B3を出力し、第2油圧操作規制手段27をして上記レ
ベリングシリンダ8が支持するモーメント値をさらに減
少させる方向のブーム操作、具体的にはブーム4の縮小
操作及びブーム4の倒伏操作を規制せしめるとともに、
警報手段28をして所定の警報を発しせしめるものであ
る。これにより、運転者は直ちに上記モーメント値を増
加させる方向の操作、即ち、ブーム4の伸長操作あるい
はブーム4の起仰操作を行うことで高所作業車1をその
バケット6が他の構造物と干渉しない安全な状態に至ら
しめることができるものである。
【0024】以上の制御を、図3のブロック図と図4の
フロ−チャ−トとに基づいて説明すると、制御開始後、
先ずステップS1において、各検出器11〜15から現
在のブーム起伏角、ブーム長さ等の制御情報を読み込
む。次に、第1限界値出力器21において現在のブーム
起伏角とブーム長さとに応じた起伏シリンダモーメント
の限界値Maを読み出す(ステップS2)とともに、加算
器23において現在の起伏シリンダモーメント値M1と
レベリングシリンダモーメント値M2とを加算して加算
モーメント値M0を求める(ステップS3)。
フロ−チャ−トとに基づいて説明すると、制御開始後、
先ずステップS1において、各検出器11〜15から現
在のブーム起伏角、ブーム長さ等の制御情報を読み込
む。次に、第1限界値出力器21において現在のブーム
起伏角とブーム長さとに応じた起伏シリンダモーメント
の限界値Maを読み出す(ステップS2)とともに、加算
器23において現在の起伏シリンダモーメント値M1と
レベリングシリンダモーメント値M2とを加算して加算
モーメント値M0を求める(ステップS3)。
【0025】然る後、第1比較器24において、上記限
界値Maと加算値M0とを比較する(ステップS4)。そし
て、Ma≦M0である場合には、高所作業車1が転倒する
おそれがあるため、この場合には第1油圧操作規制手段
26を作動させて所定のブーム操作を規制するととも
に、警報手段28により警報を発する(ステップS5及
びステップS6)。このステップS5及びステップS6
の制御は、運転者による適正な転倒モーメントの低減操
作が完了するまで継続される。以上が第1の安全装置X
の制御である。
界値Maと加算値M0とを比較する(ステップS4)。そし
て、Ma≦M0である場合には、高所作業車1が転倒する
おそれがあるため、この場合には第1油圧操作規制手段
26を作動させて所定のブーム操作を規制するととも
に、警報手段28により警報を発する(ステップS5及
びステップS6)。このステップS5及びステップS6
の制御は、運転者による適正な転倒モーメントの低減操
作が完了するまで継続される。以上が第1の安全装置X
の制御である。
【0026】一方、ステップS4でMa>M0と判定され
た場合に初めて第2の安全装置Yの制御に移行する。即
ち、この場合には、先ずステップS7において、首振り
方位に対応したレベリングシリンダモーメントの限界値
Mbを第2限界値出力器22から読み出すとともに、ス
テップS8において該限界値Mbの絶対値「|Mb|」とレ
ベリングシリンダ8の実測モーメント値M2の絶対値|
M2|とを比較する。
た場合に初めて第2の安全装置Yの制御に移行する。即
ち、この場合には、先ずステップS7において、首振り
方位に対応したレベリングシリンダモーメントの限界値
Mbを第2限界値出力器22から読み出すとともに、ス
テップS8において該限界値Mbの絶対値「|Mb|」とレ
ベリングシリンダ8の実測モーメント値M2の絶対値|
M2|とを比較する。
【0027】そして、「|Mb|≦|M2|」である場合に
は、バケット6に上向荷重Fはかかっていないと判断さ
れるためそのまま制御をリターンさせるが、「|Mb|>
|M2|」である場合には、上向荷重Fがかかっていると
判断されるため、この場合には、第2油圧操作規制手段
27を作動させて所定のブーム操作を行わしめるととも
に、警報手段28をして警報を発しせしめる(ステップ
S9及びステップS10)。このステップS9及びステ
ップS10の制御は、運転者による適正な操作が完了す
るまで継続される。これで第2の安全装置Yの制御が完
了する。
は、バケット6に上向荷重Fはかかっていないと判断さ
れるためそのまま制御をリターンさせるが、「|Mb|>
|M2|」である場合には、上向荷重Fがかかっていると
判断されるため、この場合には、第2油圧操作規制手段
27を作動させて所定のブーム操作を行わしめるととも
に、警報手段28をして警報を発しせしめる(ステップ
S9及びステップS10)。このステップS9及びステ
ップS10の制御は、運転者による適正な操作が完了す
るまで継続される。これで第2の安全装置Yの制御が完
了する。
【0028】以上のような第1の安全装置Xと第2の安
全装置Yの制御が繰り返されることで、高所作業車1は
転倒の危険性もなく、またバケット6を不用意に損傷さ
せるという危険性もなく、より安全な運転が可能となる
ものである。
全装置Yの制御が繰り返されることで、高所作業車1は
転倒の危険性もなく、またバケット6を不用意に損傷さ
せるという危険性もなく、より安全な運転が可能となる
ものである。
【0029】尚、この実施例においては第2安全装置Y
の操作規制基準となる限界値をバケット6の首振り方位
のみに基づいて設定するようにしているが、これは上記
レベリングシリンダ8の負荷状態に影響を与える要素と
してバケット6の首振り方位とブーム4の起伏角とが考
えられるものの、後者による影響は前者によるそれに比
して極めて小さく現実的には無視し得るとの認識に基づ
くものである。従って、本考案の他の実施例において
は、例えばバケット6の首振り方位とブーム4の起伏角
の両者に基づいて上記限界値を設定するようにすること
もでき(図3の破線矢印参照)、かかる構成とした場合に
は上記実施例の場合よりもさらに精度の良い制御が可能
になるという利点が得られるものである。
の操作規制基準となる限界値をバケット6の首振り方位
のみに基づいて設定するようにしているが、これは上記
レベリングシリンダ8の負荷状態に影響を与える要素と
してバケット6の首振り方位とブーム4の起伏角とが考
えられるものの、後者による影響は前者によるそれに比
して極めて小さく現実的には無視し得るとの認識に基づ
くものである。従って、本考案の他の実施例において
は、例えばバケット6の首振り方位とブーム4の起伏角
の両者に基づいて上記限界値を設定するようにすること
もでき(図3の破線矢印参照)、かかる構成とした場合に
は上記実施例の場合よりもさらに精度の良い制御が可能
になるという利点が得られるものである。
【0030】また、上記実施例においては、バケット6
に上向荷重がかかったと判断された場合には、この上向
荷重をさらに増大させる方向へのブーム操作を規制する
ようにしているが、本考案はこれに限定されるものでは
なく、例えば、上向荷重がかかったと判断された場合に
その時点で該上向荷重を増大させる方向への操作を含む
全てのブーム操作を規制するようにし、安全を確認した
上でリセット操作をし、改めてブーム操作を続行するよ
うに構成することもできるものである。
に上向荷重がかかったと判断された場合には、この上向
荷重をさらに増大させる方向へのブーム操作を規制する
ようにしているが、本考案はこれに限定されるものでは
なく、例えば、上向荷重がかかったと判断された場合に
その時点で該上向荷重を増大させる方向への操作を含む
全てのブーム操作を規制するようにし、安全を確認した
上でリセット操作をし、改めてブーム操作を続行するよ
うに構成することもできるものである。
【0031】さらに、上記実施例においてはバケット6
に対する上向荷重の負荷の判断を、上記限界値の絶対値
と実測モーメント値の絶対値との比較によって行うよう
にしているが、正方向のモーメントが作用する場合と負
方向のモーメントが作用する場合とはバケット6の首振
り方位により一律に決定されるものであることから、絶
対値をとることなく限界値と実測モーメント値とをその
まま比較して、例えば正方向のモーメントが作用する首
振り方位においては限界値よりも実測モーメント値が小
さくなった場合に、また負方向のモーメントが作用する
首振り方位においては限界値よりも実測モーメント値が
大きくなった場合に、それぞれ“上向荷重の負荷"と判
断することも可能である。
に対する上向荷重の負荷の判断を、上記限界値の絶対値
と実測モーメント値の絶対値との比較によって行うよう
にしているが、正方向のモーメントが作用する場合と負
方向のモーメントが作用する場合とはバケット6の首振
り方位により一律に決定されるものであることから、絶
対値をとることなく限界値と実測モーメント値とをその
まま比較して、例えば正方向のモーメントが作用する首
振り方位においては限界値よりも実測モーメント値が小
さくなった場合に、また負方向のモーメントが作用する
首振り方位においては限界値よりも実測モーメント値が
大きくなった場合に、それぞれ“上向荷重の負荷"と判
断することも可能である。
【図1】本考案のクレーム対応図である。
【図2】本考案の実施例にかかる安全装置を備えた高所
作業車の全体図である。
作業車の全体図である。
【図3】本考案の実施例にかかる安全装置の機能ブロッ
ク図である。
ク図である。
【図4】本考案の実施例にかかる安全装置の制御フロ−
チャ−ト図である。
チャ−ト図である。
1は高所作業車、2は車両、3は旋回台、4はブーム、
5は連結部材、6はバケット、7は起伏シリンダ、8は
レベリングシリンダ、9は支点ピン、11はブーム起伏
角検出器、12はブーム長さ検出器、13は起伏シリン
ダモーメント値検出器、14はレベリングシリンダモー
メント値検出器、15は首振り方位検出器、20はコン
トロールユニット、21は第1限界値出力器、22は第
2限界値出力器、23は加算器、24は第1比較器、2
5は第2比較器、26は第1油圧操作規制手段、27は
第2油圧操作規制手段、28は警報手段である。
5は連結部材、6はバケット、7は起伏シリンダ、8は
レベリングシリンダ、9は支点ピン、11はブーム起伏
角検出器、12はブーム長さ検出器、13は起伏シリン
ダモーメント値検出器、14はレベリングシリンダモー
メント値検出器、15は首振り方位検出器、20はコン
トロールユニット、21は第1限界値出力器、22は第
2限界値出力器、23は加算器、24は第1比較器、2
5は第2比較器、26は第1油圧操作規制手段、27は
第2油圧操作規制手段、28は警報手段である。
Claims (1)
- 【請求項1】 車両(2)上に起伏可能に取付けられたブ
ーム(4)の先端部に、該ブーム(4)の起伏軌跡面と平行
な面で揺動自在になるように取り付けられた連結部材
(5)と、該ブーム(4)の起伏動に拘わらず上記連結部材
(5)の姿勢を一定に維持するように該連結部材(5)とブ
ーム(4)の先端部との間に取り付けられたレベリングシ
リンダ(8)と、上記連結部材(5)上にまたはその回りに
水平首振り自在に取り付けられたバケット(6)とを備え
た高所作業車において、 上記レベリングシリンダ(8)にかかっているモーメント
値を検出するモーメント値検出手段(14)と、 上記バケット(6)の首振り方位を検出する首振り方位検
出手段(15)と、 上記バケット(6)の首振り方位に対応して予じめ定めら
れたモーメントに関する設定値を記憶させた記憶手段
(31)と、 上記首振り方位検出手段(15)からの信号を受信して現
在のバケット(6)の首振り方位に対応した上記記憶手段
(31)の設定値を用いて設定モーメント値を算出する算
出手段(32)と、 上記モーメント値検出手段(14)によって検出された実
測モーメント値の絶対値と上記算出手段(32)により算
出された設定モーメント値の絶対値とを比較し前者の値
が後者の値よりも小さくなった場合に操作規制信号を出
力する信号出力手段(25)と、 該信号出力手段(25)からの操作規制信号を受けて少な
くとも上記ブーム(4)の実測モーメント値の絶対値を減
少させる方向への操作を規制する操作規制手段(27)
と、 を備えたことを特徴とする高所作業車の安全装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8118392U JP2570403Y2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 高所作業車の安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8118392U JP2570403Y2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 高所作業車の安全装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645997U JPH0645997U (ja) | 1994-06-24 |
JP2570403Y2 true JP2570403Y2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=13739361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8118392U Expired - Fee Related JP2570403Y2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 高所作業車の安全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2570403Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008037509A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Tadano Ltd | 高所作業車の作動規制装置 |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP8118392U patent/JP2570403Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0645997U (ja) | 1994-06-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |