JP2570321B2 - 発光素子およびその製造方法 - Google Patents

発光素子およびその製造方法

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JP2570321B2 JP62268844A JP26884487A JP2570321B2 JP 2570321 B2 JP2570321 B2 JP 2570321B2 JP 62268844 A JP62268844 A JP 62268844A JP 26884487 A JP26884487 A JP 26884487A JP 2570321 B2 JP2570321 B2 JP 2570321B2
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英雄 保富
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は発光素子に関する。
従来技術およびその問題点 電場を加えた場合に、その電気エネルギーを光として
放出する、いわゆるエレクトロルミネセンスを利用した
発光素子が知られている。
エレクトロルミネセンス層としては、高電界を印加す
ることにより加速されたキャリアの運動エネルギーによ
って励起されて発光するものと、エレクトロルミネセン
ス層内に形成された電子ポテンシャルエネルギーの差を
利用してキャリアを注入し発光するものとが知られてい
る。
しかし、従来発光層に用いられる物質は無機物質であ
り、大面積で柔軟性のある表示素子等に対しては、その
物性や製法上適用しがたい欠点を有する。
そこで、無機系の発光素子の有する上記問題を解決す
るためにはエレクトロルミネセンス機能を有する有機物
質、特に高分子重合体を発光層に有する発光素子が望ま
れる。
しかし、エレクトロルミネセンス機能を有する有機物
質としては、例えばプロパンガスの真空中グロー放電に
よるアモルファス炭化水素が知られているが、その種類
は非常に少なく、かつ発光強度が小さいという問題があ
り、無機系の発光素子に代替するまでには至っていな
い。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、上記アモルファス炭化水素の発光機能
を鋭意検討しているうちに、炭素と水素からなるアモル
ファス炭化水素膜にさらにヘテロ原子を添加することに
より発光強度を向上できることを見い出し本発明を完成
するにいたった。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は、外部より電圧を印加することに
より発光するアモルファス炭化水素膜を発光層に有する
発光素子において、該アモルファス炭化水素膜が、ハロ
ゲン原子、窒素原子、酸素原子、アルカリ金属原子、周
期律表第II a族元素、周期律表第III a族元素、周期律
表第IV a族元素、周期律表第V a族元素、周期律表第VI
a族元素、周期律表第VII a族元素、周期律表第VIII族元
素、周期律表第I b族元素、周期律表第II b族元素、周
期律表第III b族元素、周期律表第IV b族元素(炭素原
子、ケイ素原子は除く)、周期律表第V b族元素(窒素
原子は除く)およびカルコゲン原子(酸素原子を除く)
からなる群から選択される少なくとも1以上のヘテロ原
子を含有するプラズマ重合膜であることを特徴とする発
光素子およびその製造方法に関する。本明細書において
は、ヘテロ原子を「X」、ヘテロ原子を含有するプラズ
マ重合膜を「a−C:X膜」と表わす。
本発明の発光素子の構成例を第1図に示す。(1)は
透明基板、(2)は透明基板(1)上に形成された透明
電極、(3)はヘテロ原子を含有するa−C:X膜からな
る発光層、(4)は白色光反射電極である。発光層
(3)は透明電極(2)と白色光反射電極(4)間にパ
ルス電圧を印加することにより波長約300〜約600nmのブ
ロードは発光スペクトルを有する白色光を発光する。発
光した白色光は反射電極(4)に反射して透明基板
(1)側に照射する。
透明基板としては発光層から生じた白色光の透過率が
大きいもの程好ましく、透明電極(2)を形成するに耐
えうる材料を選定する必要があり、例えば石英、ガラ
ス、ポリエステル、アクリル系樹脂、ポリカーボネート
樹脂等を使用することができる。その厚さは、白色光の
透過率を考慮すると薄い程好ましいが、用途等に合わせ
て適宜設定すればよい。
透明電極も、発光層から生じた白色光の透過率が大き
なものほど好ましく、その厚さは薄いほどよく、例えば
In2O3・SnO2、Alが添加されたZnO、TiO2、SnO2、In2O3
および金、アルミニウム等の半透明膜等公知の透明電極
を適用することができる。
透明基板(1)上に透明電極(2)を形成したものと
しては、市販されているものを使用してもよく、かかる
ものとして、例えばネサガラス等を挙げることができ
る。
発光層は透明電極(2)上にヘテロ原子を含有するa
−C:X膜として形成する。
本発明においてヘテロ原子とは炭素、および水素原子
以外の原子をいい、ハロゲン原子、窒素原子、酸素原
子、アルカリ金属、周期律表第II a族元素、周期律表第
III a族元素、周期律表第IV a族元素、周期律表第V a族
元素、周期律表第VI a族元素、周期律表第VII a族元
素、周期律表第VIII族元素、周期律表第I b族元素、周
期律表第II b族元素、周期律表第III b族元素、周期律
表第IV b族元素(炭素原子およびケイ素原子は除く)、
周期律表第V b族元素(窒素原子は除く)およびカルコ
ゲン原子(酸素原子を除く)からなる群から選択される
1以上の原子をいう。
本発明の発光層(3)は、原料ガスとしては炭化水素
ガスとヘテロ原子を含有したドーピング用化合物ガスの
混合ガスをグロー放電法によりプラズマ重合して形成す
ることができる。キャリアーガスとしては一般に常用さ
れる水素ガス、窒素ガス或はヘリウム、アルゴン等不活
性ガスが用いられる。
該炭化水素としては、例えば、飽和炭化水素、不飽和
炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、等が用い
られる。該炭化水素ガスの相状態は常温常圧において必
ずしも気相である必要は無く、加熱或は減圧等により溶
融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相
でも固相でも使用可能である。
使用可能な炭化水素には種類が多いが、飽和炭化水素
としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソブ
タン、イソペンタン、ネオペンタン、イソヘキサン、ネ
オヘキサン、ジメチルブタン、メチルヘキサン、エチル
ペンタン、ジメチルペンタン、トリプタン、メチルヘプ
タン、ジメチルヘキサン、トリメチルペンタン、イソナ
ノン等が用いられる。不飽和炭化水素としては、例え
ば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブテン、ペ
ンテン、メチルブテン、ヘキセン、テトラメチルエチレ
ン、ヘプテン、オクテン、アレン、メチルアレン、ブタ
ジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、シクロペンタジ
エン、オシメン、アロシメン、ミルセン、ヘキサトリエ
ン、アセチレン、ジアセチレン、メチルアセチレン、ブ
チン、ペンチン、ヘキシン、ヘプチン、オクチン等が用
いられる。脂環式炭化水素としては、例べ、シクロプロ
パン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、シクロヘブタン、シクロオクタン、シクロプロペ
ン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
シクロヘプテン、シクロオクテン、リモネン、テルビノ
レン、フェランドレン、シルベストレン、ツエン、カレ
ン、ピネン、ボルニレン、カンフェン、フェンチェン、
シクロフェンチェン、トリシクレン、ピサボレン、ジン
ギベレン、クルクメン、フムレン、カジネンセスキベニ
ヘン、セリネン、カリオフィレン、サンタレン、セドレ
ン、カンホレン、フィロクラデン、ポドカルプレン、ミ
レン等が用いられる。芳香族炭化水素としては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘミメリテン、プ
ソイドクメン、メシチレン、プレニテン、イソジュレ
ン、ジュレン、ペンタメチルベンゼン、ヘキサメチルベ
ンゼン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、
スチレン、ビフェニル、テルフェニル、ジフェニルメタ
ン、トリフェニルメタン、ジベンジル、スチルベン、イ
ンデン、ナフタリン、テトラリン、アントラセン、フェ
ナントレン等が用いられる。
本発明におけるa−C:X膜中に含まれる水素原子量
は、炭素原子と水素原子の総量に対して概ね15乃至60原
子%程度である。
本発明におけるa−C:X膜中に含まれる水素原子の量
は、成膜装置の形態並びに成膜時の条件により変化し、
水素量が低くなる場合としては、例えば、基板温度を高
くする、圧力を低くする、原料炭化水素ガスの希釈率を
低くする、水素含有率の低い原料ガスを用いる、印加電
力を高くする、交番電界の周波数を低くする、交番電界
に重畳せしめた直流電界強度を高くする、等の場合が挙
げられる。
本発明における発光層としてはa−C:X膜の膜厚は、
概ね0.2〜10μm、好ましくは0.2〜9μmが好適であ
る。膜厚が0.2μmより薄い場合には、a−C:X膜が下地
の影響を受けやすくなり、また好適な発光強度が確保さ
れない。膜厚が10μmより厚い場合には、実効電界強度
が低くなったり、発光光が発光層の途中で吸収されて発
光強度が落ち、必ずしも好適な発光効率が確保できると
は限らず、発光効率を上げるためには印加電圧を高くす
る必要があり、繰り返し耐久性も悪くなる。
本発明においては炭化水素ガスの他に、a−C:X膜中
に少なくともハロゲン原子を添加するためにハロゲン化
合物ガスが使用される。ここでハロゲン原子とは、弗素
原子、塩素原子、臭素原子、及び沃素原子を云う。該ハ
ロゲン化合物ガスにおける相状態は常温常圧において必
ずしも気相で有る必要はなく、加熱或は減圧等により溶
融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相
でも固相でも使用可能である。ハロゲン化合物として
は、例えば、弗素、塩素、臭素、沃素、弗化水素、弗化
塩素、弗化臭都、弗化沃素、塩化水素、塩化臭素、塩化
沃素、臭化水素、臭化沃素、沃化水素、等の無機化合
物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルキル金属、ハ
ロゲン化アリール、ハロゲン化珪酸エステル、ハロゲン
化スチレン、ハロゲン化ポリメチレン、ハロゲン置換オ
ルガノシラン、ハロホルム等の有機化合物が用いられ
る。ハロゲン化アルキルとしては、例えば、フッ化メチ
ル、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、フッ化エ
チル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、フッ化
プロピル、塩化プロピル、臭化プロピル、ヨウ化プロピ
ル、フッ化ブチル、塩化ブチル、臭化ブチル、ヨウ化ブ
チル、フッ化アミル、塩化アミル、臭化アミル、ヨウ化
アミル、フッ化ヘキシル、塩化ヘキシル、臭化ヘキシ
ル、ヨウ化ヘキシル、フッ化ヘプチル、塩化ヘプチル、
臭化ヘプチル、ヨウ化ヘプチル等が用いられる。
ハロゲン化アルキル金属としては、例えば、塩化ジメ
チルアルミニウム、臭化ジメチルアルミニウム、塩化ジ
エチルアルミニウム、ヨウ化ジエチルアルミニウム、二
塩化メチルアルミニウム、二臭化メチルアルミニウム、
二ヨウ化エチルアルミニウム、塩化トリメチルスズ、臭
化トリメチルスズ、ヨウ化トリメチルスズ、塩化トリエ
チルスズ、臭化トリエチルスズ、二塩化ジメチルスズ、
二臭化ジメチルスズ、二ヨウ化ジメチルスズ、二塩化ジ
メチルスズ、二臭化ジエチルスズ、二ヨウ化ジエチルス
ズ、三塩化メチルスズ、三臭化メチルスズ、三ヨウ化メ
チルスズ、三臭化エチルスズ等が用いられる。
ハロゲン化アリールとしては、例えば、フルオロベン
ゼン、クロルベンゼン、ブロムベンゼン、ヨードベンゼ
ン、クロルトルエン、ブロムトルエン、クロルナフタリ
ン、ブロムナフタリン等が用いられる。
ハロゲン化珪酸エステルとしては、例えば、モノメト
キシトリクロルシラン、ジメトキシジクロルシラン、ト
リメトキシモノクロルシラン、モノエトキシトリクロル
シラン、ジエトキシジクロルシラン、トリエトキシモノ
クロルシラン、モノアリロキシトリクロルシラン、ジア
リルキシジクロルシラン、トリアリロキシモノクロルシ
ラン等が用いられる。
ハロゲン化スチレンとしては、例えば、クロルスチレ
ン、ブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレ
ン等が用いられる。
ハロゲン化ポリメチレンとしては、例えば、塩化メチ
レン、臭化メチレン、ヨウ化メチレン、塩化エチレン、
臭化エチレン、ヨウ化エチレン、塩化トリメチレン、臭
化トリメチレン、ヨウ化トリメチレン、ジ塩化ブチン、
ジ臭化ブタン、ジヨウ化ブタン、ジ塩化ペンタン、ジ臭
化ペンタン、ジヨウ化ペンタン、ジ塩化ヘキサン、ジ臭
化ヘキサン、ジヨウ化ヘキサン、ジ塩化ヘプタン、ジ臭
化ヘプタン、ジヨウ化ヘプタン、ジ塩化オクタン、ジ臭
化オクタン、ジヨウ化オクタン、ジ塩化ノナン、ジ臭化
ノナン等が用いられる。
ハロゲン置換オルガノシランとしては、例えば、クロ
ルメチルトリメチルシラン、ジクロルメチルトリメチル
シラン、ビスクロルメチルジメチルシラン、トリスクロ
ルメチルメチルシラン、クロルエチルトリエチルシラ
ン、ジクロルエチルトリエチルシラン、ブロムメチルト
リメチルシラン、ヨードメチルトリメチルシラン、ビス
ヨードメチルジメチルシラン、クロルフェニルトリメチ
ルシラン、ブロムフェニルトリメチルシラン、クロルフ
ェニルトリエチルシラン、ブロムフェニルトリエチルシ
ラン、ヨードフェニルトリエチルシラン等が用いられ
る。
ハロホルムとしては、例えば、フルオロホルム、クロ
ロホルム、ブロモホルム、ヨードホルム等が用いられ
る。
本発明において化学的修飾物質として含有されるハロ
ゲン原子の量は、主に、プラズマ反応を行なう反応室へ
の前述のハロゲン化合物ガスの導入量を増減する事によ
り制御する事が可能である。ハロゲン化合物ガスの導入
量を増大させれば、本発明によるa−C:X膜中へのハロ
ゲン原子の添加量を高くする事が可能であり、逆にハロ
ゲン化合物の導入量を減少させれば、本発明によるa−
C:X膜中へのハロゲン原子の添加量を低くする事が可能
である。
本発明において、そのハロゲン原子含有量は、0.1原
子%以上であればよく、最大含有量は特に制限はないa
−C:X層の構造及びグロー放電という製造面から必然的
に定まる。
また、本発明においては炭化水素ガスの他に、a−C:
X膜中に少なくとも窒素原子を添加するために窒素化合
物ガスが使用される。
該窒素化合物ガスにおける相状態は常温常圧において
必ずしも気相で有る必要は無く、加熱或は減圧等により
溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液
相でも固相でも使用可能である。
窒素化合物としては、例えば、窒素、アンモニア、一
酸化窒素、二酸化窒素、三酸化窒素、五酸化二窒素、三
酸化窒素、等の無機化合物、アミノ基(−NH2)、シア
ノ基(−CN)、ニトロ基(−NO2)、ニトロソ基(−N
O)、イソシアン酸エステル結合(−NCO)、イソチオシ
アン酸エステル結合(−NCS)、アゾチオエーテル結合
(−N=NS−)、ペプチド結合(−CONH−)、窒素を含
む複素環等の官能基或は結合を有する有機化合物が用い
られる。
アミノ基を有する有機化合物としては、例えば、メチ
ルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ
ン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、
オクチルアミン、セチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジア
ミルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミ
ン、アリルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミ
ン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シク
ロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、
メチルアニリン、ジメチルアニリン、エチルアニリン、
ジエチルアニリン、トルイジン、ベンジルアミン、ジベ
ンジルアミン、トリベンジルアミン、ジフェニルアミ
ン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、エチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、フェニレン
ジアミン等が用いられる。
シアノ基を有する有機化合物としては、例えば、アセ
トニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレ
ロニトリル、カプロニトリル、エナンニトリル、カプリ
ロニトリル、フェラルゴンニトリル、カプリニトリル、
ラウロニトリル、パルミトニトリル、ステアロニトリ
ル、クロトンニトリル、マロンニトリル、スクシノニト
リル、ダルタルニトリル、アジポニトリル、ベンゾニト
リル、トルニトリル、シアン化ベンジルけい皮酸ニトリ
ル、ナフトニトリル、シアンピリジン等が用いられる。
ニトロ基を有する有機化合物としては、例えば、ニト
ロベンゼン、ニトロトルエン、ニトロキシレン、ニトロ
ナフタレン、等が用いられる。
ニトロソ基を有する有機化合物としては、例えば、ニ
トロソベンゼン、ニトロソトルエン、ニトロソナフタリ
ン、ニトロソクレゾール等が用いられる。
イソシアン酸エステル結合を有する有機化合物として
は、例えば、イソシアン酸メチル、イソシアン酸エチ
ル、イソシアン酸プロピル、イソシアン酸ブチル、イソ
シアン酸フェニル、イソシアン酸ナフチル等が用いられ
る。
イソチオシアン酸エステル結合を有する有機化合物と
しては、例えば、イソチオシアン酸メチル、イソチオシ
アン酸エチル、イソチオシアン酸プロピル、イソチオシ
アン酸ブチル、イソチオシアン酸アミル、イソチオシア
ン酸アリル、イソチオシアン酸フェニル、イソチオシア
ン酸ベンジル等が用いられる。
アゾチオエーテル結合を有する有機化合物としては、
例えば、ベンゼンジアゾチオフェニルエーテル、クロル
ベンゼンジアゾチオフェニルエーテル、ブロムベンゼン
ジアゾチオフェニルエーテル、ニトロベンゼンジアゾチ
オフェニルエーテル、フェニルジアゾメルカプトナフタ
リン、メトキシフェニルジアゾメルカプトナフタリン、
ベンゼンジアゾチオグリコール酸、プロムベンゼンジア
ゾチオグリコール酸、ニトロベンゼンジアゾチオグリコ
ール酸等が用いられる。
ペプチド結合を有する有機化合物としては、例えば、
グリセログロペプチド、グリセロイドペプチド等が用い
られる。
複素環化合物としては、ピロール、ピロリン、ピロリ
ジン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イミ
ダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、
ピラゾリジン、トリアゾール、テトラゾール、ピリジ
ン、ピペリジン、オキサジン、モルホリン、チアジン、
ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、トリ
アジン、インドール、インドリン、ベンゾオキサゾー
ル、インダゾール、ベンゾイミダゾール、キノリン、シ
ンノリン、フタラジン、フタロシアニン、キナゾリン、
キノキサリン、カルバゾール、アクリジン、フェノント
リジン、フェノジン、フェノキサジン、インドリジン、
キノリジン、キヌクリジン、ナフチリジン、プリン、プ
テリジン、アジリジン、アゼリピン、オキサジアジン、
ジチアジン、ベンゾキノリン、イミダゾチアゾール等が
用いられる。
本発明において化学的修飾物質として含有される窒素
原子の量は、主に、プラズマ反応を行なう反応室への前
述の窒素化合物ガスの導入量を増減する事により制御す
る事が可能である。窒素化合物ガスの導入量を増大させ
れば、本発明によるa−C:X膜中への窒素原子の添加量
を高くする事が可能であり、逆に窒素化合物の導入量を
減少させれば、本発明によるa−C:X膜中への窒素原子
の添加量を低くする事が可能である。
本発明において、その窒素原子含有量は、0.1原子%
以上であればよく、最大含有量は特に制限はないがa−
C:X層の構造及びグロー放電という製造面から必然的に
定まる。
また、本発明においては炭化水素ガスの他に、a−C:
X膜中に少なくとも酸素原子を添加するために酸素化合
物ガスが使用される。
該酸素化合物ガスにおける相状態は常温常圧において
必ずしも気相である必要は無く、加熱或は減圧等により
溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液
相でも固相でも使用可能である。酸素化合物としては、
例えば、酸素、オゾン、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭
素、亜酸化炭素、等の無機化合物、水酸基(−OH)、ア
ルデヒド基(−COH)、アシル基(RCO−、−CRO)、ケ
トン基(>CO)、エーテル結合(−O−)、エステル結
合(−COO−)、酸素を含む複素環等の官能基或は結合
を有する有機化合物等が用いられる。
水酸基を有する有機化合物としては、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アリル
アルコール、フルオロエタノール、フルオロブタノー
ル、フェノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコ
ール、フルフリルアルコール等が用いられる。
アルデヒド基を有する有機化合物としては、例えば、
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオアルデ
ヒド、ブチルアルデヒド、グリオキサール、アクロレイ
ン、ベンズアルデヒド、フルフラール等が用いられる。
アシル基を有する有機化合物としては、例えば、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、シュウ酸、マロン酸、
コハク酸、安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、ケイヒ
酸、ナフトエ酸、フタル酸、フラン酸等が用いられる。
ケトン基を有する有機化合物としては、例えば、アセ
トン、エチルメチルケトン、メチルプロピルケトン、ブ
チルメチルケトン、ピナコロン、ジエチルケトン、メチ
ルビニルメトン、メシチルオキシド、メチルヘプテノ
ン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、アセトフェノン、プロピオフェノンブチロフェノ
ン、バレロフェノン、ジベンジルケトン、アセトナフト
ン、アセトチエノン、アセトフロン等が用いられる。
エーテル結合を有する有機化合物としては、例えば、
メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、
ブチルエーテル、アミルエーテル、エチルメチルエーテ
ル、メチルプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、
メチルアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチ
ルブチルエーテル、エチルアミルエーテル、ビニルエー
テル、アリルエーテル、メチルビニルエーテル、メチル
アリルエーテル、エチルビニルエーテル、エチルアリル
エーテル、アニソール、フェネトール、フェニルエーテ
ル、ベンジルエーテル、フェニルベンジルエーテル、ナ
フチルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化
トリメチレン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラ
ン、ジオキサン等が用いられる。
エステル結合を有する有機化合物としては、例えば、
ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、
ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロピ
オン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブ
チル、プロピオン酸アミル、酪酸メチル、酪酸エチル、
酪酸プロピル、酪酸ブチル、酪酸アミル、吉草酸メチ
ル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、吉草酸ブチル、吉
草酸アミル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、ケイ皮
酸メチル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸プロピル、サリチ
ル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸プロピル、
サリチル酸ブチル、サリチル酸アミル、アントラニル酸
メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸ブチ
ル、アントラニル環アミル、フタル酸メチル、フタル酸
エチル、フタル酸ブチル等が用いられる。
酸素を含む複素環化合物としては、フラン、オキサゾ
ール、フラザン、ピラン、オキサジン、モルホリン、ベ
ンゾフラン、ベンゾオキサゾール、クロメン、クロマ
ン、ジベンゾフラン、キサンテン、フェノキサジン、オ
キソラン、ジオキソラン、オキサチオラン、オキサジア
ジン、ベンゾイソオキサゾール等が用いられる。
本発明において化学的修飾物質として含有される酸素
原子の量は、主に、プラズマ反応を行なう反応室への前
述の酸素化合物ガスの導入量を増減する事により制御す
る事が可能である。酸素化合物ガスの導入量を増大させ
れば、本発明によるa−C:X膜中への酸素原子の添加量
を高くする事が可能であり、逆に酸素化合物の導入量を
減少させれば、本発明によるa−C:X膜中への酸素原子
の添加量を低くする事が可能である。
本発明において、その酸素原子含有量は、0.1原子%
以上であればよく、最大含有量は特に制限はないがa−
C:X層の構造及びグロー放電という製造面から必然的に
定まる。
また、本発明においては炭化水素ガスの他に、a−C:
X膜中に少なくともアルカリ金属原子を添加するために
アルカリ金属化合物ガスが使用される。ここでアルカリ
金属原子とは、リチウム原子、カリウム原子、ナトリウ
ム原子、ルビジウム原子、及びセシウム原子を云う。
該アルカリ金属化合物ガスにおける相状態は常温常圧
において必ずしも気相で有る必要は無く、むしろ気相状
態の化合物は少ないため、加熱或は減圧等により溶融、
蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相でも
固相でも使用可能である。
アルカリ金属化合物としては、例えば、金属アルコラ
ート、金属アクリル酸、金属メタクリル酸、或は、金属
フタロシアニン等が用いられる。
本発明において化学的修飾物質として含有されるアル
カリ金属原子の量は、主に、プラズマ反応を行なう反応
室への前述のアルカリ金属化合物ガスの導入量を増減す
る事により制御する事が可能である。アルカリ金属化合
物ガスの導入量を増大させれば、本発明によるa−C:X
膜中へのアルカリ金属原子の添加量を高くする事が可能
であり、逆にアルカリ金属化合物の導入量を減少させれ
ば、本発明によるa−C:X膜中へのアルカリ金属原子の
添加量を低くする事が可能である。
本発明において、そのアルカリ金属原子含有量は、0.
1原子%以上であればよく、最大含有量は特に制限はな
いが表面保護層の構造及びグロー放電という製造面から
必然的に定まる。
また、本発明においては炭化水素ガスの他に、a−C:
X膜中に少なくともII a族、III a族、IV a族、V a族、V
I a族、VII a族、VIII族、I b族、II b族,V b族、VI b
族から選択される金属元素を添加するためにそれらの金
属を含有する金属化合物ガスが使用される。特に本発明
の目的のために好ましい金属原子としては、Be、Mg、C
a、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、M
o、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、であり、特に好ましいも
のは、Ca、Ti、Fe、Cu、Zn、Ag、等である。
該金属化合物ガスにおける相状態は常温常圧において
必ずしも気相で有る必要は無く、また、むしろ気相状態
の化合物は少ないため、加熱或は減圧等により溶融、蒸
発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相でも固
相でも使用可能である。
金属化合物としては、例えば、金属アルコラート、金
属アクリル酸、金属メタクリル酸、或は、金属フタロシ
アニン(有機金属ガス)等が用いられる。
本発明において化学的修飾物質として含有される金属
原子の量は、主にプラズマ反応を行なう反応室への前述
の金属化合物ガスの導入量を増減する事により制御する
事が可能である。金属化合物ガスの導入量を増大させれ
ば、本発明によるa−C:X膜中への金属原子の添加量を
高くする事が可能であり、逆に金属化合物の導入量を減
少させれば、本発明によるa−C:X膜中への金属原子の
添加量を低くする事が可能である。
本発明において、その金属原子含有量は、0.1原子%
以上であればよく、最大含有量は特に制限はないが表面
保護層の構造及びグロー放電という製造面から必然的に
定まる。
更に、化学的修飾物質として、a−C:X膜中に少なく
とも周期律表第III b族元素を添加するために、周期律
表第III b族元素化合物ガスが使用される。
上記化合物ガスにおける相状態は常温常圧において必
ずしも気相で有る必要は無く、加熱或は減圧等により溶
融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相
でも固相でも使用可能である。
周期律表第III b族元素を含む化合物としては、具体
的には、例えば、B2H6、BCl3、BBr3、BF3、B(OC2H5
、AlCl3、Al(Oi−C3H7、(CH33Al、(C2H53
Al、(i−C4H83Al、GaCl3、GaBr3、Ga(Oi−C3H7
、(CH33Ga、(C2H53Ga、In(Oi−C3H7、(C
2H53In等を用いることができる。
上記a−C:X膜中に含まれる周期律表第III b族元素の
量は、プラズマ重合反応に用いる少なくとも周期律表第
III b族元素を含む分子の量を増減することにより調整
することができる。
更に、a−C:X膜中、少なくとも周期律表第V b族原子
を添加するために、周期律表第V b族元素を含む化合物
が使用される。
上記化合物ガスにおける相状態は常温常圧において必
ずしも気相で有る必要は無く、加熱或は減圧等により溶
融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相
でも固相でも使用可能である。
上記化合物としては、具体的には、例えば、PH3、P
F3、PF5、PCl2F、PCl2F3、PCI3、PBr3、PO(OCH3
P(C2H5、POCl3、AsH3、AsCl3、AsBr3、AsF3、AsF
5、AsCl3、SbH3、SbF3、SbCl3、Sb(OC2H5等を用い
ることができる。
上記a−C:X膜中に含まれる周期律表第V b族元素の量
は、プラズマ重合反応に用いる少なくとも周期律表第V
b族原子を含む分子の量を増減することにより調整する
ことができる。
更に、a−C:X膜中に少なくともカルコゲン原子を添
加するためにカルコゲン原子化合物が使用される。ここ
でカルコゲン原子とは、イオウ、セレン、テルルをいう
ものとする。
上記化合物ガスにおける相状態は常温常圧において必
ずしも気相で有る必要は無く、加熱或は減圧等により溶
融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相
でも固相でも使用可能である。
カルコゲン原子を含む化合物としては、具体的には、
例えば、H2S、CH3(CH24S(CH24CH3、CH2=CHCH2SC
H2CH=CH2、C2H5SC2H5、C2H5SCH3、チオフェン、H2Se、
(C2H52Se、H2Te等を用いることができる。
上記a−C:X膜中に含まれるカルコゲン原子の量は、
プラズマ重合反応に用いる少なくともカルコゲン原子を
含む分子の量を増減することにより調整することができ
る。
更に、a−C:X膜中に、少なくとも周期律表第IV b族
元素を添加するために、周期律表第IV b族元素を含む化
合物が使用される。
周期律表第IV b族元素を含む化合物としては、具体的
には、例えば、GeH4、GeCl4、GeF4、Ge2H6、Ge(OC
2H5、Ge(C2H5、(CH34Sn、(C2H54Sn、Sn
Cl4等を用いることができる。
上記a−C:X膜中に含まれる周期律表第IV b族元素の
量は、プラズマ重合反応に用いる少なくとも周期律表第
IV b族元素を含む分子の量を増減することにより調整す
ることができる。
本発明の発光素子は発光層の上に白色光反射電極を形
成する。白色光反射電極は、発光層で発光した白色光を
反射する物質、例えばアルミニウム、クロム、銀等で構
成すればよく、それらの物質を発光層上に蒸着、スパッ
タ等の手段で直接設けることが好ましい。もちろん、適
当な電極を圧接することにより構成してもよい。
以上のようにして得られた本発明の発光層は、透明基
板側を残して適当な手段でパッケイジを施してもよい。
本発明の発光素子は透明電極(1)と白色光反射電極
(4)の間に、30〜350V/μm、好ましくは50〜300V/μ
mのパルス電位を印加するのが適当である。電位値が30
V/μmより小さい場合は、発光が微弱であったり、発光
が起こらない等の問題が生じる。電位値が350V/μmよ
り大きい場合は、絶縁破壊や電極と発光層との間で火花
放電が生じる等の弊害が生じる。
第2図に本発明に係わる発光層、すなわちa−C:X膜
を形成するための製造装置を示した。図中(701)〜(7
06)は常温において気相状態にある原料及びキャリアガ
スを密封した第1乃至第6タンクで、各々のタンクは第
1乃至第6調節弁(707)〜(712)と第1乃至第6流量
制御器(713)〜(718)に接続されている。図中(71
9)〜(721)は常温において液相または固相状態にある
原料を封入した第1乃至第3容器で、夫々の容器は気化
のため、第1乃至第3温調器(722)〜(724)により与
熱可能であり、さらに夫々の容器は第7乃至第9調節弁
(725)〜(727)と第7乃至第9流量制御部(728)〜
(730)に接続されている。これらのガスは混合器(73
1)で混合された後、主管(732)を介して反応室(73
3)に送り込まれる。途中の配管は、常温において液相
または固相状態にあった原料化合物が気化したガスが、
途中で凝結しなうように、適宜配置された配管加熱器
(734)により、与熱可能とされている。反応室内には
接地電極(735)と電力印加電極(736)が対向して配置
され、夫々の電極は電極加熱器(737)により与熱可能
とされている。電力印加電極(736)には、高周波電力
用整合器(738)を介して高周波電源(739)、低周波電
力用整合器(740)を介して低周波電源(741)、ローパ
スフィルタ(742)を介して直流電源(743)が接続され
ており、接続選択スイッチ(744)により周波数の異な
る電力が印加可能とされている。反応室(733)内の圧
力は圧力制御弁(745)により調整可能であり、反応室
(733)内の減圧は、排気系選択弁(746)を介して、拡
散ポンプ(747)、油回転ポンプ(748)、或は、冷却除
外装置(749)、メカニカルブースターポンプ(750)、
油回転ポンプ(748)により行なわれる。排ガスについ
ては、さらに適当な除外装置(753)により完全無害化
した後、大気中に排気される。これら排気系配管に就い
ても、常温において液相または固相状態にあった原料化
合物が気化したガスが途中で凝結しない様に、適宜配置
された配管加熱器(734)により、与熱可能とされてい
る。反応室(733)も同様の理由から反応室加熱器(75
1)により与熱可能とされ、内部に配された電極上に
は、予め弾性体層が形成された熱伝導支持パイプ(75
2)が配置される。
反応室は、拡散ポンプにより予め10-4乃至10-6Torr程
度にまで減圧し、真空度の確認と装置内部に吸着したガ
スの脱着を行なう。同時に電極加熱器により、電極並び
に電極に固定して配された基板を、必要に応じ、所定の
温度まで昇温する。基板温度はヒーター(737)によ
り、所望の基板温度に設定される。次いで、第1乃至第
6タンク及び第1乃至第3容器から適宜炭化水素並びに
ドーピング用化合物よりなる原料ガスを第1乃至第9流
量制御器を用いて定流量化しながら反応室内に導入し、
圧力調節弁により反応室内を一定の減圧状態に保つ。ガ
ス流量が安定化した後、接続選択スイッチにより、例え
ば高周波電源を選択し、電力印加電極に高周波電力を投
入する。両電極間には放電が開始され、時間と共に基板
上に固相の膜が形成される。反応時間により膜厚を制御
し、所定の膜厚に達したところで放電を停止し、a−C:
X膜を本発明による発光層として得る。このa−C:X膜
は、本発明により生成したドーピング原子を含有するプ
ラズマ有機重合膜である。
以下、実施例を挙げながら、本発明を説明する。
実施例1 (発光素子の構成) 本発明に係わる製造装置を用いて、第1図に示した如
き透明基板上に透明電極、発光層、白色光反射電極をこ
の順に設けた発光素子を作製した。
透明基板上に設けた透明電極としては、縦50×横50×
厚さ3mmのネサガラスを使用した。
発光層は以下に詳述した。なお、実施例2以下は発光
層の形成のみを記載した。その他の構成は本実施例1と
同様である。
白色光反射電極はアルミニウムの真空蒸着により設け
た。
(発光層の形成) 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応装置(733)の内部を10
-6Torr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第3調
節弁(707、708、及び709)を解放し、第1タンク(70
1)よりヘリウム(He)ガス、第2タンク(702)よりジ
アセチレンガス、及び第3タンク(703)より四弗化炭
素ガスを夫々出力圧1.0Kg/cm2の下で、第1、第2、及
び第3流量制御器(713、714、及び715)内へ流入させ
た。そして各流量制御器の目盛を調整して、ヘリウムガ
スの流量を120sccm、ジアセチレンガスの流量を90scc
m、及び四弗化炭素ガスの流量を65sccmとなるように設
定して、途中混合器(731)を介して、主管(732)より
反応室(733)内へ流入した。夫々流量が安定した後
に、反応室(733)内の圧力が1.5Torrとなるように圧力
調節弁(745)を調整した。一方、基板(752)を予め75
℃6に加熱しておき、ガス流量及び圧力が安定した状態
で、予め接続選択スイッチ(744)により接続しておい
た高周波電源(739)を投入し、電力印加電極(736)に
100Wattの電力を周波数500KHzの下で印加して約2分間
プラズマ重合反応を行ない基板上に厚さ0.3μmのa−
C:X膜を形成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、
調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気した後、
真空を破り取り出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約34原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有されたハロゲン原子、即ち、弗素原子
の量は全構成原子に対し約2.3原子%であった 実施例2 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応室(733)の内部を10-6T
orr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第7調節
弁(707、708、及び725)を解放し、第1タンク(701)
よりアルゴン(Ar)ガス、第2タンク(702)よりアン
モニア(NH3)ガスを夫々出力圧1.0Kg/cm2の下で、及
び、第1容器(719)よりスチレンガスを第1温調器(7
22)温度35℃の下で、第1、第2、及び第7流量制御器
(713、714、及び728)内へ流入させた。そして各流量
制御器の目盛を調整して、アルゴンガスの流量を40scc
m、アンモニアガスの流量を30sccm、及びスチレンガス
の流量を85sccmとなるように設定して、途中混合器(73
1)を介して、主管(732)より反応室(733)内へ流入
した。夫々の流量が安定した後に、反応室(733)内の
圧力が1.2Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整し
た。一方、基板(752)を予め45℃に加熱しておき、ガ
ス流量及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッ
チ(744)により接続しておいた低周波電源(741)を投
入し、電力印加電極(736)に120Wattの電力を周波数10
0KHzの下で印加して約2分間プラズマ重合反応を行な
い、基板(252)上に厚さ0.6μmのa−C:X膜を形成し
た。成膜完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉じ、
反応室(733)内を充分に排気した後、真空を破り取り
出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約40原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有される窒素原子の量は全構成原子に対
し約5.2原子%であった。
実施例3 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応装置(733)の内部を10
-6Torr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第7調
節弁(707、708、及び725)を解放し、第1タンク(70
1)より水素ガス、第2タンク(702)より亜酸化窒素
(N2O)ガスを夫々出力圧1.0Kg/cm2の下で、及び、第1
容器(719)よりブタジエンガスを第1温調器(722)温
度45℃の下で、第1、第2、及び第7流量制御器(71
3、714、及び728)内へ流入させた。そして各流量制御
器の目盛を調整して、水素ガスの流量を90sccm、亜酸化
窒素ガスの流量を30sccm、及びブタジエンガスの流量を
60sccmとなるように設定して、途中混合器(731)を介
して、主管(732)より反応室(733)内へ流入した。夫
々の流量が安定した後に、反応室(733)内の圧力が1.5
Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整した。一
方、基板(752)を予め46℃に加熱しておき、ガス流量
及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(74
4)により接続しておいた低周波電源(741)を投入し、
電力印加電極(736)に200Wattの電力を周波数1MHzの下
で印加して約1分50秒間プラズマ重合反応を行ない、基
板(752)上に厚さ0.5μmのa−C:X膜を形成した。成
膜完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気した後、真空を破り取り出し
た。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約46原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有される炭素原子の量は全構成原子に対
し約1.1原子%であった 実施例4 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応室(733)の内部を10-6T
orr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第7調節
弁(707、708、及び725)を解放し、第1タンク(701)
より水素ガス、第2タンク(702)よりブタジエンガス
を夫々出力圧1.0Kg/cm2の下で、及び、第1容器(719)
よりリチウムターシャリーブチレート(LiOt−C4H9)蒸
気ガスを第1温調器(722)温度140℃の下で、第1、第
2、及び第7流量制御器(713、714、及び728)内へ流
入させた。そして各流量制御器の目盛を調整して、水素
ガスの流量を60sccm、ブタジエンガスの流量を60sccm、
及びリチウムターシャリーブチレート蒸気ガスの流量を
25sccmとなるように設定して、途中混合器(731)を介
して、主管(732)より反応室(733)内へ流入した。夫
々の流量が安定した後に、反応室(733)内の圧力が1.1
Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整した。一
方、基板(752)を予め50℃に加熱しておき、ガス流量
及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(74
4)により接続しておいた低周波電源(739)を投入し、
電力印加電極(736)に65Wattの電力を周波数800KHzの
下で印加して約2分間プラズマ重合反応を行ない、基板
(252)上に厚さ0.7μmのa−C:X膜を形成した。成膜
完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気した後、真空を破り取り出し
た。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約36原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有されるアルカリ金属原子、即ち、リチ
ウム原子の量は全構成原子に対し約10原子%であった 実施例5 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えて、まず、反応室(733)の内部を10-6Tor
r程度の高真空にした後、第1、第2、及び第7調節弁
(707、708、及び725)を解放し、第1タンク(701)よ
り水素ガス、第2タンク(702)よりエチレンガスを夫
々出力圧1.0Kg/cm2の下で、及び、第1容器(719)より
トリメチル亜鉛(TMZn)の50000ppmの水素希釈ガスを第
1温調器(722)温度165℃の下で、第1、第2、及び第
7流量制御器(713、714、及び728)内へ流入させた。
そして各流量制御器の目盛を調整して、水素ガスの流量
を20sccm、エチレンガスの流量を50sccm、及びトリメチ
ル亜鉛/水素ガスの流量を200sccmとなるように設定し
て、途中混合器(731)を介して、主管(732)より反応
室(733)内へ流入した。夫々の流量が安定した後に、
反応室(733)内の圧力が1.0Torrとなるように圧力調節
弁(745)を調整した。一方、基板(752)を予め90℃に
加熱しておき、ガス流量及び圧力が安定した状態で、予
め接続選択スイッチ(744)により接続しておいた低周
波電源(741)を投入し、電力印加電極(736)に160Wat
tの電力を周波数5MHzの下で印加して約45分間プラズマ
重合反応を行ない、基板(252)上に厚さ0.7μmのa−
C:X膜を形成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、
調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気した後、
真空を破り取り出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約38原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有される金属原子、即ち、亜鉛原子の量
は全構成原子に対し約4.5原子%であった 実施例6 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応装置(733)の内部を10
-6Torr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第7調
節弁(707、708、及び725)を解放し、第1タンク(70
1)よりヘリウム(He)ガス、第2タンク(702)より水
素ガス希釈した10%ジボラン(B2H6)ガスを夫々出力圧
1.0Kg/cm2の下で、及び、第1容器(719)よりミルセン
ガスを第1温調器(722)温度160℃の下で、第1、第
2、及び第7流量制御器(713、714)、及び(728)内
へ流入させた。そして各流量制御器の目盛を調整して、
ヘリウムガスの流量を70sccm、ジボランガスの流量を20
sccm、及びミルセンガスの流量を40sccmとなるように設
定して、途中混合器(731)を介して、主管(732)より
反応室(733)内へ流入した。夫々の流量が安定した後
に、反応室(733)内の圧力が0.9Torrとなるように圧力
調節弁(745)を調整した。一方、基板(752)としては
常温のままで、ガス流量及び圧力が安定した状態で、予
め接続選択スイッチ(744)により接続しておいた低周
波電源(741)を投入し、電力印加電極(736)に150Wat
tの電力を周波数80KHzの下で印加して約7分間プラズマ
重合反応を行ない、基板(752)上に厚さ0.4μmのa−
C:X膜を形成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、
調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気した後、
真空を破り取り出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約53原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有されるIII族原子、即ち、ホウ素原子
の量は全構成原子に対し約3原子%であった 実施例7 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応室(733)の内部を10-6T
orr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第7調節
弁(707、708、及び725)を解放し、第1タンク(701)
よりアルゴンガス、第2タンク(702)より水素ガスで2
0000ppmに希釈したホスフィンガス(PH3)を夫々出力圧
1.0Kg/cm2の下で、及び、第1容器(719)よりミルセン
ガスを第1温調器(722)温度145℃の下で、第1、第
2、及び第7流量制御器(713、714、及び728)内へ流
入させた。そして各流量制御器の目盛を調整して、アル
ゴンガスの流量を40sccm、ホスフィンガスの流量を100s
ccm、及びミルセンガスの流量を60sccmとなるように設
定して、途中混合器(731)を介して、主管(732)より
反応室(733)内へ流入した。夫々の流量が安定した後
に、反応室(733)内の圧力が1.2Torrとなるように圧力
調節弁(745)を調整した。一方、基板(752)として
は、常温のままで、ガス流量及び圧力が安定した状態
で、予め接続選択スイッチ(744)により接続しておい
た低周波電源(741)を投入し、電力印加電極(736)に
130Wattの電力を周波数150KHzの下で印加して約9分間
プラズマ重合反応を行ない、基板(252)上に厚さ0.3μ
mのa−C:X膜を形成した。成膜完了後は、電力印加を
停止し、調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気
した後、真空を破り取り出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約55原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有される周期律表V族原子、即ち、リン
原子の量は全構成原子に対し約2.8原子%であった。
実施例8 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応室(733)の内部を10-6T
orr程度の高真空にした後、第1、第2、及び第3調節
弁(707、708、及び709)を解放し、第1タンク(701)
より水素ガス、第2タンク(702)よりアセチレンガス
(C2H2)、及び第3タンク(703)より硫化水素ガスを
夫々出力圧1.0Kg/cm2の下で、第1、第2、及び第3流
量制御器(713、714、及び715)内へ流入させた。そし
て各流量制御器の目盛を調整して、水素ガスの流量を80
sccm、アセチレンガスの流量を80sccm、及び硫化水素ガ
スの流量を15sccmとなるように設定して、途中混合器
(731)を介して、主管(732)より反応室(733)内へ
流入した。各々の流量が安定した後に、反応室(733)
内の圧力が1.2Torrとなるように圧力調節弁(745)を調
整した。一方、基板(752)を予め60℃6に加熱してお
き、ガス流量及び圧力が安定した状態で、予め接続選択
スイッチ(744)により接続しておいた高周波電源(73
9)を投入し、電力印加電極(736)に95Wattの電力を周
波数1.5MHzの下で印加して約5分間プラズマ重合反応を
行ない、基板(752)上に厚さ0.4μmのa−C:X膜を形
成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉
じ、反応室(733)内を充分に排気した後、真空を破り
取り出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約39原子%、さらにオージ
ェ分析から、含有されるカルコゲン原子、即ち、硫黄原
子の量は全構成原子に対し、3.2原子%であった 比較例1 第2図に示すグロー放電分解装置において、ガスボン
ベを入れ換えた後、まず、反応装置(733)の内部を10
-6Torr程度の高真空にした後、第1、第2調節弁(70
7、708)を解放し、第1タンク(701)より水素ガス、
第2タンク(702)よりプロパン(C3H8)ガスを夫々出
力圧1.0Kg/cm2の下で、第1、第2流量制御器(713、71
4)内へ流入させた。そして各流量制御器の目盛を調整
して、水素ガスの流量を300sccm、プロパンガスの流量
を95sccmとなるように設定して、途中混合器(731)を
介して、主管(732)より反応室(733)内へ流入した。
夫々流量が安定した後に、反応室(733)内の圧力が1.0
Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整した。一
方、基板(752)を予め160℃に加熱しておき、ガス流量
及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(74
4)により接続しておいた高周波電源(739)を投入し、
電力印加電極(736)に200Wattの電力を周波数13.56MHz
の下で印加して約58分間プラズマ重合反応を行ない、基
板(752)上に厚さ0.4μmのa−C:X膜を形成した。成
膜完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気した後、真空を破り取り出し
た。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約19原子%であった。
比較例2 第2図に示すグロー放電分解装置において、まず、反
応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空にした
後、第1、第2調節弁(707、708)を解放し、第1タン
ク(701)より水素ガス、第2タンク(702)よりアセチ
レンガス(C2H2)を夫々出力圧1.0Kg/cm2の下で、第
1、第2流量制御器(713、714)内へ流入させた。そし
て各流量制御器の目盛を調整して、水素ガスの流量を18
0sccm、アセチレンガスの流量を60sccmとなるように設
定して、途中混合器(731)を介して、主管(732)より
反応室(733)内へ流入した。夫々流量が安定した後
に、反応室(733)内の圧力が1.2Torrとなるように圧力
調節弁(745)を調整した。一方、基板(752)を予め60
℃に加熱しておき、ガス流量及び圧力が安定した状態
で、予め接続選択スイッチ(744)により接続しておい
た高周波電源(739)を投入し、電力印加電極(736)に
95Wattの電力を周波数2.5MHzの下で印加して約40秒間プ
ラズマ重合反応を行ない基板(752)上に厚さ0.4μmの
a−C:X膜を形成した。成膜完了後は、電力印加を停止
し、調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気した
後、真空を破り取り出した。
以上のようにして得られたa−C:X膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して約40.2原子%であった。
評価 実施例1〜8、および比較例1〜2で作製した発光素
子を、第3図に示した回路にて評価した。第3図中、
(5)は発光素子、(6)は抵抗、(7)はパルス電圧
を示す。
第3図に示した回路を使用し、抵抗(6)を800Ω、
パルス幅を1μsと共通にし、パルス電圧と周波数を表
1に示した値に設定して、各サンプルの測定を行った。
結果を表1に示した。
なお、表1中発光効率は消費電力に対する効率を表
す。
発明の効果 本発明により炭化水素のプラズマ重合膜を発光層とし
て有する発光素子において、該プラズマ重合膜にヘテロ
原子を含有させることにより発光効率を高めることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の発光素子の該略構成例を示す図であ
る。 第2図はa−C:X膜を形成するための製造装置の1例を
示す図である。 第3図は発光効率を測定するための回路図を示す。 (1)……透明基板、(2)……透明電極、 (3)……発光層、(4)……白色光反射電極、 (5)……発光素子、(6)……抵抗 (7)……パルス電圧 (701)〜(706)……タンク、 (707)〜(712)及び(725)〜(727)……調節弁、 (713)〜(718)及び(728)〜(730)……流量制御器
(マスフローコントローラー) (719)〜(721)……容器、 (722)〜(724)……温調器、 (731)……混合器、(732)……主管、 (733)……反応室、(734)……配管加熱器、 (735)……接地電極、(736)……電力印加電極、 (737)……電力加熱器、 (738)……高周波電力整合器、 (739)……高周波電源、 (740)……低周波電力用整合器、 (741)……低周波電源、 (742)……ローパスフィルタ、 (743)……直流電源、 (744)……接続選択スイッチ、 (745)……圧力制御弁、 (746)……排気系選択弁、 (747)……拡散ポンプ、 (748)……油回転ポンプ、 (749)……冷却除外装置、 (750)……メカニカルブースタポンプ、 (751)……反応加熱器、 (752)……熱伝導支持パイプ基板、 (753)……除外装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−56477(JP,A) 特開 昭59−175592(JP,A) 特開 昭59−56478(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部より電圧を印加することにより発光す
    るアモルファス炭化水素膜を発光層に有する発光素子に
    おいて、該アモルファス炭化水素膜が、ハロゲン原子、
    窒素原子、酸素原子、アルカリ金属原子、周期律表第II
    a族元素、周期律表第III a族元素、周期律表第IV a族
    元素、周期律表第V a族元素、周期律表第VI a族元素、
    周期律表第VII a族元素、周期律表第VIII族元素、周期
    律表第I b族元素、周期律表第II b族元素、周期律表第I
    II b族元素、周期律表第IV b族元素(炭素原子、ケイ素
    原子は除く)、周期律表第V b族元素(窒素原子は除
    く)およびカルコゲン原子(酸素原子を除く)からなる
    群から選択される少なくとも1以上の原子を含有するプ
    ラズマ重合膜であることを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】炭化水素ガス、および、ハロゲン原子、窒
    素原子、酸素原子、アルカリ金属原子、周期律表第II a
    族元素、周期律表第III a族元素、周期律表第IV a族元
    素、周期律表第V a族元素、周期律表第VI a族元素、周
    期律表第VII a族元素、周期律表第VIII族元素、周期律
    表第I b族元素、周期律表第II b族元素、周期律表第III
    b族元素、周期律表第IV b族元素(炭素原子、ケイ素原
    子は除く)、周期律表第V b族元素(窒素原子は除く)
    およびカルコゲン原子(酸素原子を除く)からなる群か
    ら選択される少なくとも1以上の原子を含有した化合物
    ガスとの混合物をグロー放電してプラズマ重合すること
    により発光層を形成することを特徴とする発光素子の製
    造方法。
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