JP2570032C - - Google Patents

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JP2570032C
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polymerizable resin
monomer
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resin liquid
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 この発明は、擬石、テラゾー類、花崗岩や大理石などの自然石に似た外観を有
する繊維強化樹脂成形品などの成形品の表面層などに用いられる加飾成形品に関
し、アクリロニトリル−スチレン共重合体を、アクリル酸エステルモノマーまた
はアクリル酸エステルモノマーとスチレンモノマーとの混合モノマーに溶解した
重合性樹脂液に、無機充填材と、着色粒子とを配合し、この配合物を硬化するこ
とによって、重合性樹脂液の硬化物と無機充填材との屈折率を近似させ、重合性
樹脂液の硬化物とこれに分散している無機充填材とからなる基材の透明性を高め
、着色粒子の色調、形状、模様等を現出し易くし、加飾の自由度を高めることが
できるようにしたものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、このような加飾成形品の具体例として、いわゆる人工大理石が知られて
いる。このものは、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂をメタクリル
酸メチルなどのアクリル酸エステルモノマーに溶解した重合性樹脂液に、水酸化
アルミニウムなどの無機充填材と、天然石破砕片、着色樹脂破砕片などの着色粒
子とを配合し、この配合物を硬化したものである。 【0003】 しかしながら、このような人工大理石などの加飾成形品では、重合性樹脂液の
硬化物と、これに分散している無機充填材とからなる基材の透明性が劣り、この 基材中に分散している着色粒子の色調、形状、模様等が十分に表面に現出せず、
成形品表面に近くに分散した着色粒子の色調、形状、模様等が視認できるにとど
まっている。 これは、重合性樹脂液の硬化物と無機充填材との屈折率が異なりこれにより基
材が白濁するためである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 よって、この発明における課題は、着色粒子の色調、形状、模様等が現出され
易く、加飾の自由度を高めることができる加飾成形品を得ることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】 かかる課題は、重合性樹脂液として、アクリロニトリル−スチレン共重合体を
、アクリル酸エステルモノマーまたはアクリル酸エステルモノマーとスチレンモ
ノマーとの混合モノマーに溶解したものを用いることで解決される。 【0006】 以下、この発明を詳細に説明する。 まず、この発明で用いられる重合性樹脂液について説明する。 この重合性樹脂液は、アクリロニトリル−スチレン共重合体を、アクリル酸エ
ステルモノマーまたはアクリル酸エステルモノマーとスチレンモノマーとの混合
モノマーに溶解したものである。 【0007】 上記アクリル酸エステルモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、プロピ
ルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類などが用
いられる。また、スチレンモノマーとしては、スチレン以外に、メチルスチレン
、ビニルスチレンなどのスチレン誘導体も使用できる。 【0008】 また、混合モノマーは、上記アクリル酸エステルモノマーと上記スチレンモノ
マーとを混ぜ合わせたもので、その混合割合はアクリル酸エステルモノマーが1 00〜50重量%程度、スチレンモノマーが0〜50重量%程度である。スチレ
ンモノマーが50重量%を超えると得られる加飾成形品の耐候性が低下するため
好ましくない。 【0009】 アクリロニトリル−スチレン共重合体は、アクリロニトリルと上記スチレンモ
ノマーとを共重合して得られたものである。 【0010】 上記重合性樹脂液は、上記アクリル酸エステルモノマーまたは上記アクリル酸
エステルモノマーと上記スチレンモノマーとの混合モノマー100重量部に対し
て、上記アクリロニトリル−スチレン共重合体を20〜40重量部程度溶解させ
るのが好ましく、その硬化物の屈折率は約1.51〜1.53である。アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体が40重量部を超えると得られる加飾成形品の耐候
性が低下し、20重量部未満であると重合性樹脂液の硬化物の屈折率を無機充填
材のそれに近づけることができないため好ましくない。 【0011】 また、上記重合性樹脂液には、必要に応じて、重合性樹脂液100重量部に対
して、架橋性モノマー1〜30重量部程度を添加して、得られる加飾成形品の耐
熱水性を高めることができる。架橋性モノマーとしては、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、水添ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレート等の多
官能(メタ)アクリレート類が用いられる。 【0012】 つぎに、上記重合性樹脂液に配合する無機充填材について説明する。 無機充填材としては、粒子径10μmから100μm程度の水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、ガラス粉末等が用いられる。この無機充填材は、重合
性樹脂液100重量部に対して、100〜200重量部程度添加され、100重
量部未満であると成形硬化時に収縮が大きくなり、得られる成形品に歪みやクラ
ックが生じやすく、200重量部を超えると無機充填材、着色粒子とが配合され
た重合性樹脂液の粘度が高く成形することができないため好ましくない。ここで
用いられる水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ガラス粉末の屈折率は、 それぞれ1.57、1.56(文献値)、1.54〜1.56である。 【0013】 つぎに、上記重合性樹脂液に配合する着色粒子について説明する。 着色粒子としては、有機系着色粒子、無機系粒子が用いられ、その粒子の大き
さは、径約0.1mm〜10mmで、好ましくは約0.5mm〜5mmである。有機系着
色粒子および無機系粒子は、その色彩、透明度、形状等の異なる数種以上のもの
を適宜組み合わせられ、上記重合性樹脂液に配合させれる。その配合量は、重合
性樹脂液100重量部に対して、30〜150重量部程度配合され、好ましくは
50〜100重量部程度である。30重量部未満であると自然石に似た外観が得
られず、150重量部を超えると重合性樹脂液混合物の粘度が高く成形すること
ができないため好ましくない。 【0014】 上記有機系着色粒子は、液状合成樹脂に、充填材と、着色顔料とを配合した混
合物を作り、これに適量の硬化剤または硬化促進剤を添加し、厚さ約3mm〜10
mmの板状に硬化、成形させたのち、これをハンマーミル等で粉砕し、さらに、分
級して得られるものである。液状合成樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂や、これらの樹脂とア
クリルシロップの混合物や、これらの混合物が用いられる。充填材は、有機系着
色粒子の透明度を調整するためのもので、粒子径約10μm〜数100μmの水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムなどが用いられ、その
配合量は上記液状合成樹脂100重量部に対して50〜200重量部程度である
。200重量部程度配合すると白化して不透明となり、少なく50重量部程度配
合すると透明となり、また、50重量部未満であると着色粒子の比重が小さくな
りすぎ無機充填材が配合された重合性樹脂液中に適度に分散せず、200重量部
を超えると、上記効果が配合に伴いそれ以上増加しなくなるとともに分散不良ま
たは充填材のぬれ不足等の不都合を生じる。着色顔料は、上記液状合成樹脂を好
みの色調にするためのもので、TiO2、Fe23、イエロートナー、ブラウン
トナー、グリーントナーなどが用いられるが、この着色顔料が配合される液状合
成樹脂に応じて最も適するものが選ばれる。配合量は特に限定されず、着色粒子 の着色度によって決められ、また、必要に応じて配合せずに無色とすることもで
きる。硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイドなどが用いられ、また、硬化促進剤としてはナフテン酸コバルトなどが
用いられる。 上記無機系粒子は、花崗岩、大理石、田川寒水石等などの天然石やガラスフレ
ークを所定の大きさに粉砕、分級して得られるものである。 【0015】 また、上記重合性樹脂液を重合、硬化させるための重合開始剤として、過酸化
ベンゾイル、過酸化ラウロイルなど有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル
などのアゾ化合物が用いられ、重合性樹脂液100重量部に対して0.1〜2重
量部程度配合される。 【0016】 つぎに、この発明の加飾成形品を得る方法について説明する。 無機充填材と、着色粒子とが配合された重合性樹脂液(以下、重合性樹脂液混
合物と言う。)は、例えば、四角状の金型内に流し込み、硬化、成形させた後、
これを金型内から取り出すと加飾成形品が得られ、この後、その表面を研磨加工
していわゆるマーボロンなどの擬石を製造することができる。また、重合性樹脂
液混合物を金型の内壁に塗布し、ゲル化させたのち、通常のハンドレイアップ法
やスプレイアップ法などによって繊維強化樹脂成形品を形成し、ゲルコート層が
加飾成形品となった繊維強化樹脂成形品を得ることができる。さらに、重合性樹
脂液混合物を目的とする物体表面に塗布、硬化して加飾成形品としたり、あるい
は、成形型に流し込んで硬化、成形させて成形品とすることもできる。 【0017】 【発明の効果】 以上述べたように、この発明の加飾成形品は、アクリロニトリル−スチレン共
重合体を、アクリル酸エステルモノマーまたはアクリル酸エステルモノマーとス
チレンモノマーとの混合モノマーに溶解して重合性樹脂液に、無機充填材と、着
色粒子を配合した配合物を硬化して得られたものであるので、重合性樹脂液の硬
化物の屈折率と無機充填材の屈折率とが近似し、重合性樹脂液の硬化物と、これ に分散されている無機充填材とからなる基材の透明性が高くなり、着色粒子の色
調、形状、模様等が現出され易く、加飾の自由度を高めることができる。また、
得られた加飾成形品は、着色粒子の色調、形状、模様等が鮮明に現出されている
ので、外観に優れる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アクリロニトリル−スチレン共重合体を、アクリル酸エステル
    モノマーまたはアクリル酸エステルモノマーとスチレンモノマーとの混合モノマ
    ーに溶解した重合性樹脂液に、無機充填材と、着色粒子を配合した配合物を硬化
    して得られた加飾成形品。

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