JP2569226Y2 - 便器装置の操作盤 - Google Patents

便器装置の操作盤

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JP2569226Y2
JP2569226Y2 JP1991056579U JP5657991U JP2569226Y2 JP 2569226 Y2 JP2569226 Y2 JP 2569226Y2 JP 1991056579 U JP1991056579 U JP 1991056579U JP 5657991 U JP5657991 U JP 5657991U JP 2569226 Y2 JP2569226 Y2 JP 2569226Y2
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祐一 古田
修治 井上
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東陶機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、局部洗浄用の機能部等
を納める収納体に開閉自在に備えられて機能部を操作す
るための操作盤に係り、特に被水したときの水を排出す
る水抜き構造に関する。
【0002】
【従来の技術】便器に局部洗浄機能を備えた衛生洗浄装
置を一体化したものが従来から利用されている。この衛
生洗浄装置は、便器本体とこれに一体に取り付けた洗浄
水タンクとは別体として組み込まれるものが一般的であ
った。このようなタイプに代えて、衛生洗浄装置の全体
と洗浄水タンクを一つのケーシングの中に納めると共
に、このケーシングに便座と便蓋を一体に連結し、ケー
シングを便器本体の上に載せて固定したものもある。
【0003】このようなケーシングを備える便器設備と
しては、本出願人が提案してたとえば特開昭63−30
8126号公報として公開されたものがある。これは、
衛生洗浄装置や暖房便座等の操作を壁掛け式のリモート
コントローラによって行うようにしたもので、このリモ
ートコントローラとは別にケーシング側に操作盤を備え
た構成である。操作盤は、人が便座に着座したときに操
作しやすいように便器本体に対して右又は左側に設けら
れ、このような配置は従来の衛生洗浄装置のものと同様
である。
【0004】ケーシング側に組み込む操作盤は補助的に
使うものであることや、水を被りやすい据付け環境であ
ること等から、ケーシングに凹みを設けてこの中に納め
る開閉式となっている。この開閉構造は、一般的な家電
製品等で採用されているものと同様に、操作用のボタン
等を一面に配置してこの面を凹みの中に納めるように
し、使用するときにはボタンを配置した面が上を向く姿
勢に開けるようにしたものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】操作盤自体はケーシン
グの凹みに納めるので、水を被ってもその操作面が濡れ
るようなことはない。ところが、操作盤を開いて使うと
きには外に剥き出しになるので、濡れた手で触ったり洗
浄水の飛散等によってスイッチを配置した操作面が水を
被ることになる。このため、操作盤の中に水が浸入し、
内蔵した回路基板やその他の電気機器に障害を与えてし
まう。
【0006】このような水の浸入に対して、操作盤の底
部に孔を開け、この孔から水を抜く構造が一般に採用さ
れている。浸入した水は操作盤の中の底部に流れ落ちる
ので、この水を抜くには孔を操作盤の幅方向等に複数設
ける必要がある。
【0007】ところが、複数の孔を開けた場合これが外
に剥き出しとなるように並べた場合では、外観上好まし
くない。また、孔の数が増えればそれだけ外部から埃等
が操作盤の中に入り込む度合いも増え、拭き掃除等の際
に水が滲み込むようにもなるので、内蔵機器に悪い影響
を与えてしまう。
【0008】このように、水抜きのための複数の孔を操
作盤の底部に開ける構造では、水抜きはできても、外部
からの埃や水の浸入等の問題が残り、外観の面での障害
もある。
【0009】本考案において解決すべき課題は、水抜き
だけでなく外部からの埃等の浸入を防ぐこともでき且つ
外観の良い操作盤の水抜き構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、局部洗浄機能
等の機能部を収納する収納体と、該収納体の側面に埋没
した閉状態から操作可能となる突出した開状態へと開閉
自在に取り付けられ前記機能部を操作可能な操作部とを
備える便器装置において、前記操作部の枢軸に直交する
面に水を排出可能な水抜き孔を備えたことを特徴とす
る。また、このような構成において、操作部が閉状態に
あるときの当該操作部の底壁内面を、前記収納体に含ま
れる位置に穿設され且つ水を排出可能な前記水抜き孔に
向かって下に傾斜させた構成とすることもできる。
【0011】
【作用】水抜き孔を収納体の中に隠れた位置に備えるこ
とによって、操作部へ浸入した水の排出が可能となるほ
か、外部からの水や埃等の外部からの浸入が防止され
る。また、中空の操作部の底部壁の内壁面に下向きの傾
斜を持たせる構成としたものでは、水抜き孔はこの傾斜
の最も低い部分にのみ設けるだけで済む。このため、入
り込んだ水は底部壁の傾斜によって速やかに水抜き孔側
へ流れて、これから排出される。また、水抜き孔を多数
必要とせず、外部からの埃や拭き掃除の際の水の浸入の
度合いも小さくなる。更に、水抜き孔を収納体の中に隠
れた位置に備えることによって、このような外部からの
埃や水の浸入が防止される。
【0012】
【実施例】図1は便器本体に収納体としてのケーシング
を一体化した便器設備の全体を示す斜視図、図2はケー
シングの内部を示す正面図である。
【0013】図において、便器本体1には局部洗浄機能
を備えた衛生洗浄装置や洗浄水タンク等の機能部を納め
るケーシング2が収納体として一体化されている。この
ケーシング2は、便器本体1に固定されるベース3及び
その上下にそれぞれ配置して一体化した上ケーシング4
と下ケーシング5の3個のパーツから構成されたもので
ある。
【0014】上ケーシング4の正面部の前端には便座6
a及び便蓋6bがそれぞれ取り付けられ、更に上端部に
は手洗い鉢6cを設けてこれに吐水管6dを備えてい
る。また、上ケーシング4の内部には、便器本体1に洗
浄水を送り込む洗浄水タンク7aを収納すると共に、局
部洗浄用のノズル装置7b,温水タンク7c及び乾燥用
の温風ファン7d等を組み込んでいる。これらの機器は
いずれもベース3に固定され、その操作には図1に示す
ように壁に掛けたリモートコントローラRを使用する
か、上ケーシング4の側部に補助的に設けた操作盤8に
よって行う。
【0015】操作盤8はその一面にスイッチ8aを配置
したもので、使用しないときには図2のように上ケーシ
ング4の中に納め、必要な場合には同図の一点鎖線で示
すように開いてそのスイッチ8aを操作できるようにし
たものである。また、このような操作盤8の開閉動作の
ために、操作盤8の前後方向の両端には枢軸8bを突き
出し、これらの枢軸8bを受ける支持構造をベース3に
持たせる。
【0016】図3は操作盤3のベース3及び上ケーシン
グ4への組み込み構造を示す分解斜視図である。
【0017】ベース3には操作盤8の枢軸8bを回転自
在に載せて支持するための保持座3aを設け、ベース3
との付け根部分には固定孔3bを設けている。操作盤8
はその枢軸8bを保持座3aの上に載せられ、この枢軸
8bを保持座3aと共に挟むようにして操作盤8をケー
ス9によってベース1側に拘束している。このケース9
の両端には下に伸ばしたアーム9aを設け、その下端を
円弧状に切欠した保持部9bとしている。また、ケース
9の上面には各機能を作動状況を示すためのパイロット
ランプ9cを設け、更にベース3の上面に載るフランジ
9dを形成している。そして、ビス9eをこのフランジ
9dに通して固定孔3bにねじ込むことによって、ケー
ス9はベース3に一体化される。
【0018】このようなケース9の組込みによって、操
作盤8はその枢軸8bを保持座3aと保持部9bとによ
って拘束され、枢軸8b周りに回転できるようにベース
3に取り付けられる。なお、図4に示すように操作盤8
の操作面には突起8cを設けておき、この突起8cを受
けるスナップ式の保持具9fをケース9に設ける。この
保持具9はスプリングを内蔵したもので、操作盤8を押
すと突起8cへの拘束を解くようにすることで、操作盤
8を開くことができる。また、使用後に操作盤8を軽く
回して収納すれば、保持具9が突起8cを受け入れて収
納状態を維持する構成とする。
【0019】上ケーシング4の側部には、図3に示すよ
うにケース9を含めて操作盤8の全体をカバーするチャ
ンバ4aを設ける。このチャンバ4aは正面及び下面を
開放したもので、上面には表示パネル4bを設けてい
る。この表示パネル4bはパイロットランプ9cからの
光を通すための投光窓4cを備えている。
【0020】更に、ベース3には操作盤8の下端部及び
保持座3aを覆うためのカバー10を取り付ける。この
カバー10はその両端部に保持座3aを包み込む袋部1
0aを備え、図4に示すようにベース3に一体化され
る。
【0021】操作盤8は前述のように一面にスイッチ8
aを備え、内部には回路基板等の電気機器を収納したも
のである。図5は操作盤8を便器本体1の正面から見た
図であり、図6は図5のA−A線矢視による断面図であ
る。図示のように、操作盤8の底部壁8dは操作盤8の
幅方向の一端側が下に傾くような傾斜面を持ち、その低
い側の側壁8eに水抜き孔8fを開けている。この水抜
き孔8fは図5のように、枢軸8bの外周面よりも外側
に位置し、操作盤8を上ケーシング4側に納めたときに
は最も低いレベルとなる。
【0022】操作盤8を上ケーシング4に組み込んだと
きには、図7及び図8に示すようにその周りが上ケーシ
ング4のチャンバ4a及びケース10によって包み込ま
れる。そして、操作盤8を納めたときには、水抜き孔8
fを開けた部分の側板8eはケース10の袋部10aに
よって隠れ、外に剥き出しになることはない。
【0023】以上の構成において、操作盤8を上ケーシ
ング4側に収納したときには、図5及び図6に示すよう
に水抜き孔8fが最も低いレベルになる。そして、底部
壁8dはこの水抜き孔8f側に向けて下に傾斜している
ので、操作盤8の中に水が浸入しても、操作盤8を閉じ
た姿勢としておけば、底部壁8dの上を図6の矢印方向
に流れ、水抜き孔8fから排出される。
【0024】底部壁8dに傾斜を持たせてその最も低い
端部に水抜き孔8fを開けさえしておけば、多数の水抜
き用の孔を設ける必要はない。このため、合成樹脂によ
って操作盤8を製作する場合では型の構造が簡単にな
り、孔のバリ取り作業等の手間も少なくなる。また、水
抜き孔8fはケース10の袋部10の中に隠れているの
で、外から見えることはなく、外観の面でも好ましい。
そして、操作盤8を上ケーシング4の中に納めたときで
も、図8の一点鎖線で示すように開いたときでも、水抜
き孔8fは袋部10aの中に隠れたままである。このた
め、外部から埃等が入り込む度合いも小さくなるほか、
洗浄水の飛散を被ったり拭き掃除の際等に水が入り込む
ことがない。したがって、操作盤8の中への異物の浸入
も防止され、回路基板やその他の電気機器に悪い影響を
与えることもなくなる。
【0025】なお、実施例では、ケーシング2をベース
3及び上,下ケーシング4,5の別体ものとしている
が、これに代えてケーシング2の全体を一体物としても
よい。また、衛生洗浄装置の機能部のみをカバーする収
納体についても、本考案の操作盤8の水抜き構造が摘要
できる。
【0026】
【考案の効果】本考案では、操作盤の底部壁の内壁面に
下向きの傾斜を持たせているので、最もレベルが低くな
る側壁にのみ水抜き孔を設けておけば、内部に入り込ん
だ水を排出できる。このため、従来のように多数の孔を
開けることなく、底部壁の傾斜を利用して速やかに水を
抜くことができる。また、水抜き孔は収納体に隠れるよ
うに位置しているので、外部に剥き出しにならずに外観
も良く、外部からの水や埃等の浸入も防止され、回路基
板等の部材の保護も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーシングを備えた便器設備の全体を示す斜視
図である。
【図2】ケーシングの内部を示す断面図である。
【図3】操作盤のケーシング側への組込み構造を示す分
解斜視図である。
【図4】操作盤のケーシングへの取付け構造を示す要部
の縦断面図である。
【図5】操作盤を便器本体の正面側から見た図であって
側壁に開けた水抜き孔の位置を示す図である。
【図6】図5のA−A線矢視による切欠図である。
【図7】操作盤をケーシング側に組み込んだときの正面
図である。
【図8】図7を便器本体の正面側から見たときの側面図
である。
【符号の説明】
1 便器本体 2 ケーシング(収納体) 3 ベース 4 上ケーシング 5 下ケーシング 7a 洗浄水タンク 7b ノズル装置 7c 温水タンク 7d 温風ファン 8 操作盤 8a スイッチ 8b 枢軸 8d 底部壁 8e 側壁 8f 水抜き孔 9 ケース 9a アーム 9b 保持部 10 カバー

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局部洗浄機能等の機能部を収納する収納
    体と、該収納体の側面に埋没した閉状態から操作可能と
    なる突出した開状態へと開閉自在に取り付けられ前記機
    能部を操作可能な操作部とを備える便器装置において、
    前記操作部の枢軸に直交する面に水を排出可能な水抜き
    孔を備えたことを特徴とする便器装置の操作盤。
  2. 【請求項2】 前記操作部が閉状態にあるときの当該操
    作部の底壁内面を、前記収納体に含まれる位置に穿設さ
    れ且つ水を排出可能な前記水抜き孔に向かって下に傾斜
    させたことを特徴とする請求項1記載の便器装置の操作
    盤。
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