JP2568720Y2 - 誘電体同軸共振器 - Google Patents
誘電体同軸共振器Info
- Publication number
- JP2568720Y2 JP2568720Y2 JP1992057152U JP5715292U JP2568720Y2 JP 2568720 Y2 JP2568720 Y2 JP 2568720Y2 JP 1992057152 U JP1992057152 U JP 1992057152U JP 5715292 U JP5715292 U JP 5715292U JP 2568720 Y2 JP2568720 Y2 JP 2568720Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric
- hole
- filter
- coaxial resonator
- block
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば、自動車電話、
携帯電話等の移動通信機器に使用され、マイクロ波帯用
の誘電体フィルタとして用いられる誘電体同軸共振器に
関するものである。
携帯電話等の移動通信機器に使用され、マイクロ波帯用
の誘電体フィルタとして用いられる誘電体同軸共振器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3〜図5はこの種の従来の誘電体フィ
ルタ1を示すものであり、まず、この誘電体フィルタ1
の構成について説明する。図3は誘電体フィルタ1の斜
視図を示し、図4は誘電体フィルタ1を穴3の軸方向に
沿って切断した状態を示し、図示の場合は、2段の誘電
体同軸共振器構成の場合を示している。また、図5は誘
電体フィルタ1の断面図を示している。誘電体からなる
直方体状の誘電体ブロック2には2つの穴3が貫通して
穿孔されており、誘電体ブロック2の表面(誘電体ブロ
ック2の6面)にはアース電極となる電極膜状の外導体
5が形成されている。上記誘電体ブロック2の穴3内に
は電極膜が形成され、穴3の一端側の電極膜の部分を削
除し、所定のギャップGを介した電極膜を内導体4とし
て形成している。そして、誘電体ブロック2の両側の外
導体5の部分には外部結合のための信号入出力用である
入出力電極6,7が形成されている。
ルタ1を示すものであり、まず、この誘電体フィルタ1
の構成について説明する。図3は誘電体フィルタ1の斜
視図を示し、図4は誘電体フィルタ1を穴3の軸方向に
沿って切断した状態を示し、図示の場合は、2段の誘電
体同軸共振器構成の場合を示している。また、図5は誘
電体フィルタ1の断面図を示している。誘電体からなる
直方体状の誘電体ブロック2には2つの穴3が貫通して
穿孔されており、誘電体ブロック2の表面(誘電体ブロ
ック2の6面)にはアース電極となる電極膜状の外導体
5が形成されている。上記誘電体ブロック2の穴3内に
は電極膜が形成され、穴3の一端側の電極膜の部分を削
除し、所定のギャップGを介した電極膜を内導体4とし
て形成している。そして、誘電体ブロック2の両側の外
導体5の部分には外部結合のための信号入出力用である
入出力電極6,7が形成されている。
【0003】図6は図3〜図5に示す誘電体フィルタ1
の等価回路図を示し、図中R1,R2は、穴3,3内の
内導体4,4による共振器を示している。また、Csは
内導体4と外導体5との間に形成されるストレー容量を
示し、Ceは内導体4と入出力電極6,7との間に形成
される外部結合容量である。尚、図3に示す誘電体フィ
ルタはバンドパスフィルタとして作用する。
の等価回路図を示し、図中R1,R2は、穴3,3内の
内導体4,4による共振器を示している。また、Csは
内導体4と外導体5との間に形成されるストレー容量を
示し、Ceは内導体4と入出力電極6,7との間に形成
される外部結合容量である。尚、図3に示す誘電体フィ
ルタはバンドパスフィルタとして作用する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記のように構成さ
れ、コムラインで結合させる一体成型タイプの誘電体フ
ィルタにおいて、結合調整を行う場合、従来では、以下
の方法で行っていた。すなわち、共振器間のピッチをコ
ントロールする方法と、ストレー容量Csをコントロー
ルする方法である。しかしながら、共振器間のピッチを
コントロールする方法では、ピッチを変えるごとに金型
が必要となる。また、ストレー容量Csをコントロール
する方法では、ストレー容量Csのコントロール幅には
限界がある。
れ、コムラインで結合させる一体成型タイプの誘電体フ
ィルタにおいて、結合調整を行う場合、従来では、以下
の方法で行っていた。すなわち、共振器間のピッチをコ
ントロールする方法と、ストレー容量Csをコントロー
ルする方法である。しかしながら、共振器間のピッチを
コントロールする方法では、ピッチを変えるごとに金型
が必要となる。また、ストレー容量Csをコントロール
する方法では、ストレー容量Csのコントロール幅には
限界がある。
【0005】つまり、ストレー容量Csを大きくとるた
めには、内導体4のギャップG(図5参照)を小さくす
れば良いが、物理的にも限界があり、また、あまりギャ
ップGを小さくしすぎると、ショートの危険性が増え、
信頼性が悪くなるという問題がある。
めには、内導体4のギャップG(図5参照)を小さくす
れば良いが、物理的にも限界があり、また、あまりギャ
ップGを小さくしすぎると、ショートの危険性が増え、
信頼性が悪くなるという問題がある。
【0006】本考案は上述の点に鑑みて提供したもので
あって、簡単な方法でストレー容量のコントロールを容
易にすることを目的とした誘電体同軸共振器を提供する
ものである。
あって、簡単な方法でストレー容量のコントロールを容
易にすることを目的とした誘電体同軸共振器を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、誘電体ブロッ
クの外面に形成された外導体と、上記誘電体ブロックの
穴の内面に形成された内導体とで所定の周波数で共振す
る誘電体同軸共振器において、上記外導体は上記誘電体
ブロックの全面に形成されており、上記穴内に電極非形
成部が設けられ、上記誘電体ブロックの穴内に所定の誘
電率を有する誘電体を配設し、この誘電体は上記電極非
形成部を跨がる形で挿入配設されているものである。
クの外面に形成された外導体と、上記誘電体ブロックの
穴の内面に形成された内導体とで所定の周波数で共振す
る誘電体同軸共振器において、上記外導体は上記誘電体
ブロックの全面に形成されており、上記穴内に電極非形
成部が設けられ、上記誘電体ブロックの穴内に所定の誘
電率を有する誘電体を配設し、この誘電体は上記電極非
形成部を跨がる形で挿入配設されているものである。
【0008】
【作用】本考案によれば、誘電体の誘電率や大きさを変
えることにより、簡単にストレー容量を容易にコントロ
ールすることができ、例えば、ストレー容量を増加させ
ることで、共振器間の大きな結合係数を容易に得ること
ができる。また、設計の自由度が増えるために、ユニッ
ト等の標準化が進み、安価に製造することが可能とな
る。また、特性,量産性,信頼性も向上するものであ
る。
えることにより、簡単にストレー容量を容易にコントロ
ールすることができ、例えば、ストレー容量を増加させ
ることで、共振器間の大きな結合係数を容易に得ること
ができる。また、設計の自由度が増えるために、ユニッ
ト等の標準化が進み、安価に製造することが可能とな
る。また、特性,量産性,信頼性も向上するものであ
る。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本考案の一実施例の誘電体フィルタ1の断
面図を示し、図2は誘電体フィルタ1の斜視図を示して
いる。従来と同様に誘電体ブロック2の穴3の内周面に
は電極膜状の内導体4が形成され、表面には電極膜状の
外導体5が形成されている。なお、上記誘電体フィルタ
1は、例えば、自動車電話、携帯電話等の移動通信機器
に使用されるものである。また、本誘電体フィルタ1
は、配線基板等に表面実装されるタイプのものである。
誘電体ブロック2の前面及び側面にかけて一対の入出力
電極6,7が形成されており、この信号入出力用の入出
力電極6,7は外導体5と同様に電極膜状に形成されて
いる。
する。図1は本考案の一実施例の誘電体フィルタ1の断
面図を示し、図2は誘電体フィルタ1の斜視図を示して
いる。従来と同様に誘電体ブロック2の穴3の内周面に
は電極膜状の内導体4が形成され、表面には電極膜状の
外導体5が形成されている。なお、上記誘電体フィルタ
1は、例えば、自動車電話、携帯電話等の移動通信機器
に使用されるものである。また、本誘電体フィルタ1
は、配線基板等に表面実装されるタイプのものである。
誘電体ブロック2の前面及び側面にかけて一対の入出力
電極6,7が形成されており、この信号入出力用の入出
力電極6,7は外導体5と同様に電極膜状に形成されて
いる。
【0010】上記誘電体ブロック2の穴3内に図1及び
図2に示すように、樹脂棒やセラミックス棒等の誘電率
を持った誘電体8を挿入し、ストレー容量Csを増加さ
せるようにしている。上記誘電体8は内導体4と外導体
5との間のギャップGに跨がる形で挿入配設される。
図2に示すように、樹脂棒やセラミックス棒等の誘電率
を持った誘電体8を挿入し、ストレー容量Csを増加さ
せるようにしている。上記誘電体8は内導体4と外導体
5との間のギャップGに跨がる形で挿入配設される。
【0011】上記誘電体8を穴3内に挿入することによ
り、ストレー容量Csを増加させることができ、そのた
め、共振器間の大きな結合係数を得ることができる。ま
た、ストレー容量Csを増加させることができるため、
共振器間長も短くすることができる。また、誘電体8の
誘電率や大きさを変えることで、共振器間が同一ピッチ
でも、設計の自由度が増え、ユニット金型の共用化を図
ることができ、安価に製造することができる。
り、ストレー容量Csを増加させることができ、そのた
め、共振器間の大きな結合係数を得ることができる。ま
た、ストレー容量Csを増加させることができるため、
共振器間長も短くすることができる。また、誘電体8の
誘電率や大きさを変えることで、共振器間が同一ピッチ
でも、設計の自由度が増え、ユニット金型の共用化を図
ることができ、安価に製造することができる。
【0012】尚、誘電体8の形状や大きさには制限され
ず、誘電体8の固定方法も、例えば、圧入、かしめ、接
着剤等があり、誘電体8の材質により適宜選択して固定
するようにしている。また、上記の実施例では、2段の
共振器構成の場合について説明したが、段数には限定さ
れないのは言うまでもない。更には、フィルタの機能と
して、バンドパスフィルタに限らず、誘電体同軸共振器
を用いて各種のフィルタ、例えば、バンドエリミネーシ
ョンフィルタ、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、
これらを組み合わせたフィルタの場合にも本考案を適用
できるものである。
ず、誘電体8の固定方法も、例えば、圧入、かしめ、接
着剤等があり、誘電体8の材質により適宜選択して固定
するようにしている。また、上記の実施例では、2段の
共振器構成の場合について説明したが、段数には限定さ
れないのは言うまでもない。更には、フィルタの機能と
して、バンドパスフィルタに限らず、誘電体同軸共振器
を用いて各種のフィルタ、例えば、バンドエリミネーシ
ョンフィルタ、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、
これらを組み合わせたフィルタの場合にも本考案を適用
できるものである。
【0013】
【考案の効果】本考案は上述のように、誘電体ブロック
の外面に形成された外導体と、上記誘電体ブロックの穴
の内面に形成された内導体とで所定の周波数で共振する
誘電体同軸共振器において、上記外導体は上記誘電体ブ
ロックの全面に形成されており、上記穴内に電極非形成
部が設けられ、上記誘電体ブロックの穴内に所定の誘電
率を有する誘電体を配設し、この誘電体は上記電極非形
成部を跨がる形で挿入配設されているものであるから、
誘電体の誘電率や大きさを変えることにより、簡単にス
トレー容量を容易にコントロールすることができ、例え
ば、ストレー容量を増加させることで、共振器間の大き
な結合係数を容易に得ることができる。また、設計の自
由度が増えるために、ユニット等の標準化が進み、安価
に製造することが可能となる。また、特性,量産性,信
頼性も向上するという効果を奏するものである。
の外面に形成された外導体と、上記誘電体ブロックの穴
の内面に形成された内導体とで所定の周波数で共振する
誘電体同軸共振器において、上記外導体は上記誘電体ブ
ロックの全面に形成されており、上記穴内に電極非形成
部が設けられ、上記誘電体ブロックの穴内に所定の誘電
率を有する誘電体を配設し、この誘電体は上記電極非形
成部を跨がる形で挿入配設されているものであるから、
誘電体の誘電率や大きさを変えることにより、簡単にス
トレー容量を容易にコントロールすることができ、例え
ば、ストレー容量を増加させることで、共振器間の大き
な結合係数を容易に得ることができる。また、設計の自
由度が増えるために、ユニット等の標準化が進み、安価
に製造することが可能となる。また、特性,量産性,信
頼性も向上するという効果を奏するものである。
【図1】本考案の実施例の誘電体フィルタの断面図であ
る。
る。
【図2】本考案の実施例の誘電体フィルタの斜視図であ
る。
る。
【図3】従来例の誘電体フィルタの斜視図である。
【図4】従来例の誘電体フィルタを切断した状態を示す
図である。
図である。
【図5】従来例の誘電体フィルタの断面図である。
【図6】誘電体フィルタの等価回路図である。
1 誘電体フィルタ 2 誘電体ブロック 3 穴 4 内導体 5 外導体 8 誘電体
Claims (1)
- 【請求項1】 誘電体ブロックの外面に形成された外導
体と、上記誘電体ブロックの穴の内面に形成された内導
体とで所定の周波数で共振する誘電体同軸共振器におい
て、上記外導体は上記誘電体ブロックの全面に形成され
ており、上記穴内に電極非形成部が設けられ、上記誘電
体ブロックの穴内に所定の誘電率を有する誘電体を配設
し、この誘電体は上記電極非形成部を跨がる形で挿入配
設されていることを特徴とする誘電体同軸共振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992057152U JP2568720Y2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 誘電体同軸共振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992057152U JP2568720Y2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 誘電体同軸共振器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615302U JPH0615302U (ja) | 1994-02-25 |
JP2568720Y2 true JP2568720Y2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=13047599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992057152U Expired - Lifetime JP2568720Y2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 誘電体同軸共振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2568720Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4431977A (en) * | 1982-02-16 | 1984-02-14 | Motorola, Inc. | Ceramic bandpass filter |
JPS6482701A (en) * | 1987-09-24 | 1989-03-28 | Murata Manufacturing Co | Dielectric coaxial resonator |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP1992057152U patent/JP2568720Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0615302U (ja) | 1994-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3293200B2 (ja) | 誘電体共振器 | |
JP3448341B2 (ja) | 誘電体フィルタ装置 | |
JPH0690104A (ja) | 誘電体共振器および誘電体共振部品 | |
JP2568720Y2 (ja) | 誘電体同軸共振器 | |
JPH0779104A (ja) | 誘電体共振器 | |
JPH03252201A (ja) | 帯域減衰フィルタ | |
JPH07245505A (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPS60248004A (ja) | 共振器 | |
JPH07162212A (ja) | 表面実装型誘電体フィルタ | |
JPH06112704A (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPH082001B2 (ja) | 帯域通過▲ろ▼波器 | |
JP3301198B2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPS62217701A (ja) | 分波器 | |
JPS6311761Y2 (ja) | ||
JPH0794909A (ja) | 誘電体共振器 | |
JPH06334405A (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPH084722Y2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JP2553137Y2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JP2570114Y2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPH04302503A (ja) | 誘電体共振器の共振周波数調整方法 | |
JPS60254801A (ja) | 分布定数形フイルタ | |
JPH0756484Y2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPH0716122B2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPH0756921B2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
JPH0666570B2 (ja) | マイクロストリツプ共振器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19971216 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080116 Year of fee payment: 10 |