JP2567481B2 - 有彩色着色性弗素樹脂被覆物 - Google Patents

有彩色着色性弗素樹脂被覆物

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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、弗素樹脂被覆物に関し、特に、例えばジャ
ー炊飯器、保温ジャー、炊飯器、もちつき器等の飯器内
釜等に用いられる有彩色着色性の弗素樹脂被覆物に関す
るものであり、従来になかった多様な色調と、従来にも
増した耐プレス成形性、非粘着性、耐食性を同時に満た
す弗素樹脂被覆物を提供するものである。
「従来の技術」 弗素樹脂は、優れた非粘着性、耐薬品性を有している
ため、フライパン、鍋、ホットプレート、ジャー炊飯器
用内釜等の厨房機器、食品容器、電気製品、食品工業、
電気・機械工業等広い用途に用いられている。
これらの色彩の観点からみると、従来これらの弗素樹
脂被覆物は、下地の色がそのまま透けて見える無色透明
か、白、灰色、黒などのモノトーンが主であり、せいぜ
いこれらに金属光沢を付与したメタリック調しか得られ
ていなかった。
しかしながら、近年、特に家庭用品等の一般商品を中
心に色彩に対するニーズが高まりを見せ、色をオーダー
できる冷蔵庫が発売されるなど、色という従来2次的機
能と考えられた要素が不可欠なものとなってきた。
ところが、弗素樹脂は、良好な耐薬品性を有するが故
にこれを溶解する溶媒がほとんどなく、水性分散液や粉
体を被着物上にコーティングした後高温で焼付ける加工
法をとるために、染料等の有機系の着色剤は熱変性のた
めに使用できなかった。
一方、ベンガラや群青等の無機顔料で、着色しようと
すると、少量では充分な発色が得られず、多量に配合す
ると、被着物との接着性や表面の非粘着性など主要な機
能が著しく損われる等の問題点があった。
そこで、これらの主要特性を大きく損ねない程度の比
較的少量の配合で、下地である被着物の色と調和して良
好な発色の得られるカーボンブラックや酸化チタンを配
合した白、灰、黒等のモノトーンの着色しか得られてい
なかった。
一方フライパン等の耐摩耗性の要求される物品にコー
ティングされる弗素樹脂組成物には、摺動材などで古く
から実績のある雲母を配合して耐摩耗性の向上が図られ
ており、その2次的効果によってメタリック調の色調が
得られている。たゞし、雲母だけを配合すると、顔料と
しての隠蔽力が不足するためにコーティング膜厚のばら
つきによって著しい色むらが発生するため、金属粉や、
シリカ、アルミナ、カーボン、酸化チタン等を併用する
ことが常識的に行なわれてきた。
さらに、特開昭52−10386号や公表公報昭56−501277
号にみられるように、弗素樹脂に雲母や顔料被覆雲母等
を配合したベースコート上に弗素樹脂そのものや雲母含
有量を低下させた弗素樹脂組成物をコーティングして、
耐摩耗性と非粘着性を同時にみたす試みがなされてきた
が、本発明者の検討によれば、これらは接着力が不充分
なため、厳しい耐食性の要求されるジャー炊飯器等の飯
器内釜等に用いた場合は、微小かつわずかな塗膜欠陥か
ら浸入する水分や塩分によって金属基板が腐食し、生成
する金属酸化物によって被膜がもち上げられて破損する
ことが問題であった。
このような接着力不足を改善する試みとして特開昭56
−103257号にみられるように、耐熱性のバインダーを配
合して接着力を向上させる試みがなされているが、これ
も充分な接着力が得られるまでには到っていない。しか
も耐熱性バインダーの添加による非粘着性の低下が問題
となる。
本発明者は、ここに引用した3件の技術を組合わせ、
弗素樹脂に雲母と耐熱性バインダーを配合したベースコ
ート上に弗素樹脂そのものをコーティングすることによ
り従来に比べてかなり改善された被覆物が得られること
を見い出したが、接着力に関してはいまだ不充分であっ
た。
さらに色調を多様化すべく有彩色系の無機顔料を用い
ると、充分な着色性を得る程の顔料を使用すると、接着
力はさらに低下し、実用に供し得る被覆物は得られなか
った。
また、特にジャー炊飯器等飯器内釜に成形するための
プレス成形において、塗膜がプレスによって引き伸ばさ
れるために、ピンホールや塗膜のはがれ、塗膜内部の破
断を生じ易く、従来の被覆物は、無充填の弗素樹脂被覆
を電気化学エッチングしたアルミニウムもしくはアルミ
ニウム合金からなる基板上に被覆したものを除き、実用
に供し得るものがなかった。
「発明が解決しようとする課題」 上記に鑑み、本発明は、厳しいプレス成形に追従でき
る塗膜の伸びや、耐食性を維持するための強固な接着
力、表面非粘着性を満足すると同時に、従来になかった
多様な色調をもつ例えばジャー炊飯器等飯器内釜等用の
有彩色着色性弗素樹脂被覆物を得ようとするものであ
る。
「課題を解決するための手段」 即ち本発明は、電気化学的エッチングもしくは化学的
エッチングによる微細な凹凸が設けられたアルミニウム
またはアルミニウム合金表面に、粒度5μ以上200μ以
下の表面に無機顔料を被覆した雲母が固形物中1重量%
以上10重量%以下配合され、耐熱性高分子が1重量%以
上10重量%以下配合され、かつ、充填剤の総量が固形物
中15重量%を超えない範囲に調製されてなる弗素樹脂組
成物が第1層として被覆され、更にこの第1層の上に第
2層として実質的に顔料を含まない弗素樹脂が被覆さ
れ、雲母に被覆する無機顔料がa)〜d) a)透明性無機顔料であり、被覆される光学的厚さ(光
学的厚さ=幾何学的厚さ×屈折率)が0.2μ以上0.4μ以
下である。
b)不透明性無機顔料である。
c)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の混合物であ
る。
d)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の被覆物であ
る。
のいずれかでああることを特徴とする有彩色着色性弗素
樹脂被覆物である。
なお顔料明の実施の態様として少なくとも下記が含ま
れる。
(イ)耐熱性高分子がポリアミドイミドであることを特
徴とする上記本発明の有彩色着色性弗素樹脂被覆物 (ロ)不透明性無機顔料が酸化鉄であり、透明性無機顔
料が酸化チタンであることを特徴とする上記本発明の有
彩色着色性弗素樹脂被覆物 以下に詳細に本発明を詳述する。
本発明者は、前述の問題点を鋭意検討し、塗膜の伸び
や非粘着、基板との接着性等を著しく損なう程の量を配
合しなければ良好な着色のできない一般無機顔料による
着色をやめ、無機顔料を被覆した雲母特に雲母に被覆す
る無機顔料がa)〜d) a)透明性無機顔料であり、被覆される光学的厚さ(光
学的厚さ=幾何学的厚さ×屈折率)が0.2μ以上0.4μ以
下である。
b)不透明性無機顔料である。
c)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の混合物であ
る。
d)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の被覆物であ
る。
のいずれかであるような無機顔料を被覆した雲母を固形
物中1重量%以上配合することにより着色できることを
見い出した。
また耐食性を維持するための強固な接着力を得えるた
めには、電気化学的エッチングもしくは化学的エッチン
グによる微細な凹凸が設けられたアルミニウムまたはア
ルミニウム合金を用い、同時に耐熱性のバインダーとし
て耐熱性高分子望ましくはポリアミドイミドを1重量%
以上配合し、顔料である無機顔料を被覆した雲母の粒度
を5μ以上とし、配合量を10重量%望ましくは7重量%
以下とすべきことを見い出した。
さらに、耐プレス成形性を得るための、塗膜の伸び、
即ち破断伸度を低下させないために耐熱性高分子の配合
量を固形物中10重量%以下とし、耐熱性高分子や無機顔
料を被覆した雲母を含む全ての充填剤の総量も固形物中
15重量%望ましくは10重量%を超えない範囲とすべきこ
とを見い出した。
また、非粘着性を得ると共に、第1層の微小欠陥を修
復すべく、第2層として実質的に顔料を含まない弗素樹
脂を被覆し、同時に表面の凹凸発生による非粘着性低下
を防止するためには雲母の粒度を200μ以下とすべきこ
とを見いだした。
これらすべての条件を同時に満たす条件として、電気
化学的エッチングもしくは化学的エッチングによる微細
な凹凸が設けられたアルミニウムまたはアルミニウム合
金表面に、粒度5μ以上200μ以下の表面に無機顔料を
被覆した雲母が固形物中1重量%以上10重量%望ましく
は7重量%以下配合され、耐熱性高分子が1重量%以上
10重量%以下配合され、かつ充填剤の総量が固形物中15
重量%望ましくは10重量%を超えない範囲に調製されて
なる弗素樹脂組成物が第1層として被覆され、更にこの
第1層の上に第2層として実施的に顔料を含まない弗素
樹脂が被覆され、雲母に被覆する無機顔料がa)〜d) a)透明性無機顔料であり、被覆される光学的厚さ(光
学的厚さ=幾何学的厚さ×屈折率)が0.2μ以上0.4μ以
下である。
b)不透明性無機顔料である。
c)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の混合物であ
る。
d)透明性無機顔料と不透明性無機含量の被覆物であ
る。
のいずれかであることによって、従来になかった多様な
色調と、従来にもました耐プレス成形性、非粘着性、耐
食性を同時に満たす弗素樹脂被覆物が得られることを見
い出し、本発明に到った。
本発明において規定する雲母の粒度は、液体媒体中に
分散させた雲母をレーザー回折式の粒度分布測定装置に
よって光学的に測定した粒子径であり、鱗片状である雲
母の最大投影面積を断面とする球体の直径に相当するも
のである。
金属基板としてはアルミニウム、アルミニウム合金及
びこれらが表面に積層された合板が用いられる。これは
本発明の目的に必要な微細な凹凸を設けるためにはブラ
スト等の物理的粗面化や化学エッチング等の化学的粗面
化では不充分であり、電気化学的なエッチングによっ
て、投描効果による接着が可能なスポンジ状の粗面を形
成する必要があるためで、このような粗面を形成するた
めには基板表面の材質としてアルミニウムやアルミニウ
ム合金が好適であるためである。
もちろん電気化学的エッチングに、ブラストや化学エ
ッチングを組合わせて行うことは除外するものではな
い。また、電気化学的エッチングを施した表面に陽極酸
化による硬質アルマイト層を形成すると、耐摩耗性や耐
食性が1層向上されるので好ましく行なわれる。なお上
記電気化学的エッチングはそれに代え化学的エッチング
であってもよい。
第1層に配合される、表面に無機顔料を被覆した雲母
は、平均粒度5μ以上200μ以下のもので、固形物中1
重量%以上、10重量%望ましくは7重量%以下の範囲で
配合される。
平均粒度5μ以下の顔料を良好な着色が得られる程の
量まで配合すると微細な凹凸を形成した基板と耐熱性バ
インダーである耐熱性高分子配合の組合わせをもってし
ても充分な接着が得られない。また200μ以上の平均粒
度の顔料を用いると、光学的に隠蔽力が低下し、良好な
発色が得られにくく、さらに耐摩耗性の低下や被覆の仕
上り粗度があらくなって非粘着性の低下をまねくので好
ましくない。
5μ以上200μ以下の顔料で接着性と着色性を同時に
満たす範囲は固形物中1重量%以上10重量%望ましくは
7重量%以下の範囲であり、しかも電気化学的エッチン
グもしくは化学的エッチングを施した基板と耐熱性のバ
インダーを固形物中1重量%以上加える組合わせにおい
てのみ充分な接着力が得られる。
耐熱性のバインダーとしてはポリアミドイミドが好適
に用いられ、固形物中1重量%以上、10重量%以下配合
し、しかも上述の基板、顔料配合量、粒度との組合わせ
においてのみ充分な接着力が得られる。
耐プレス成形性を得るためには、通常少なくとも100
%好ましくは150%程度の塗膜の伸び(破断伸度)が必
要なことを本発明者は見い出しており、これを満たすべ
き弗素樹脂被覆物の配合として耐熱性高分子の配合量が
固形物中10重量%以下に規定される。さらにはこの耐熱
性高分子と顔料を被覆した雲母を含む全ての充填剤の総
量も固形物中15重量%望ましくは10重量%を超えない範
囲とすべきことが必要である。
こゝで充填剤とは、雲母をはじめ、カーボン、酸化チ
タン、シリカ等の無機顔料、ポリアミドイミド等耐熱性
高分子をはじめとするバインダーを意味し、界面活性剤
や増粘剤等の液状の添加剤は含まない。
雲母に被覆される無機顔料は、塗膜焼結時の熱に対し
て安定であれば特に限定されないが、代表的には、カー
ボンブラック、水酸化鉄、酸化鉄、フェロシアン化鉄、
水酸化クロム、酸化クロム、酸化チタン等があげられ
る。
酸化チタンに代表される透明性の無機顔料を被覆する
場合には、光の干渉による発色の必要性から、光学的厚
さ(光学的厚さ=幾何学的厚さ×屈折率)が0.2μ以
上、0.4μ以下となることが必要である。一方、雲母に
被覆される無機顔料が酸化鉄のように不透明性の場合は
厚みは特に限定されない。
無機顔料の被覆は、透明性及び不透明性の無機顔料を
混合もしくは、積層して行ってもよく、種類や厚みの組
合わせにより多様な色調が得られるので好ましい。
こゝで用いられる雲母は含有成分の違いにより多くの
種類があるが、代表的な雲母の組成式は、 マスコバイト(白雲母)K2Al4(Si3Al)2O20(OH)4 フロゴバイト(金雲母)K2Mg6(Si3Al)2O20(OH)4 バイオタイト(黒雲母)K2(MgFe2+)6(Si3Al)2O20(OH)4 などであり、いずれを用いてもよい。
本発明で、使用される弗素樹脂としては、例えばポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テ
トラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ
ーテル(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PC
TFE)あるいはエチレン−クロロトリフルオロエチレン
共重合体(ECTFE)などである。
弗素樹脂はまたは樹脂粉末だけでなく、乳化重合合法
で得られた弗素樹脂の水性分散液、弗素樹脂粉末を水性
媒体に分散せしめた分散液、弗素樹脂のオルガノゾル、
あるいはオルガノゾルの水中エマルジョン等のいづれの
形態で使用することもできる。
弗素樹脂組成物中に配合する耐熱性バインダーとして
は、ポリアミド酸、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポ
リバラバン酸、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリオキシベンゾイル、ポリエーテルスル
ホン等が代表的に上げられるが、これに限定されるもの
ではない。
「作用」 次に着色の作用についてさらに詳しくのべる。
雲母に被覆する無機顔料が透明性無機顔料であり、被
覆される光学的厚さ(光学的厚さ=幾何学的厚さ×屈折
率)が0.2μ以上0.4μ以下とすることにより、無機顔料
を透過する光の干渉効果で、0.2μ〜0.4μの範囲におい
て紫、緑、黄、橙、赤の透過色に対応する補色の黄、
赤、紫、青、緑の反射色が得られる。
通常工業的に使用される酸化チタン被覆雲母は光学的
厚さ0.14μ程度のもので、反射色が白もくは銀であるた
め、第2層の厚みのばらつきによる色むらが顕著でしか
もモノトーンの色調となるが、黄〜緑の反射色の場合、
色むらも抑制され、良好な外観が得られることになる。
また、雲母に被覆する無機顔料が不透明性の無機顔
料、もしくは透明性無機顔料と不透明性無機顔料の混合
物、もしくは透明性無機顔料と不透明性無機顔料の積層
物であると、不透明性の無機顔料の色が得られ、同様に
色むらのない良好な外観が得られる。
特に透明性の無機顔料が酸化チタンの場合、高い透明
性から、美しい発色が得られると共に表面硬度の高さに
よって耐摩耗性も一段と向上する。
また不透明性の無機顔料が酸化鉄の場合陰蔽力の強い
赤〜茶色が得られるため光沢とあいまってワインレッド
のような美しい発色が得られるため好ましい。
「実施例」 次に本発明を実施例をもってさらに説明する。
板厚2.0mmtのアルミ合金板(住友軽金属(株)製品名
MG−110−O材)を基材とし、これを陽極として3%NaC
l水溶液中20Q/cm2の電気量で、電気化学エッチングを施
し、表面に微細な凹凸を設けた。
この凹凸面に第1表に示すような配合の弗素樹脂分散
液を塗布し焼付けた後ピュアーな弗素樹脂を塗布し400
℃15分焼付けた。
被覆層の厚みは第1層が25μ、第2層が15μであっ
た。これをプレス成形しジャー炊飯器内釜に加工を行な
った。
被膜の引きはがし力(接着力)及び塩水保温試験によ
る耐久性(耐食性)、表面に砂糖をこげつかせた時の砂
糖の引きはがしに要する力(非粘着性)及び着色性を評
価した。
第1表に示すように本発明の条件においてのみすべて
を満足する被覆物が得られることがわかる。
第1表中の(註) *1 接着面積:1inchφ *2 25重量%NaCl水溶液80℃ *3 雲母A:酸化チタンを光学厚み0.30μコーティン
グ:メルクジャパン社製イリオジン219 「発明の効果」 以上説明したように、本発明の有彩色着色性弗素樹脂
被覆物はプレス成形に追従できる塗膜の伸びを有し、基
板との強固な接着性により高い耐食性を有すると共に表
面の良好な非粘着性を有し、しかも有彩色に着色した多
様な色調が得られる。すなわち、外観、物性共に良好な
被覆物であるので、ジャー炊飯器等飯器内釜に好ましく
適用できる他、その他の厨房器、家電製品等家庭用品を
はじめ、機能と共に外観の良好さが求められる幅広い分
野に適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の有彩色着色性弗素樹脂被覆物の1例の
断面を模式的に表わした図である。 (1)……アルミニウム合金、(2)……アルミニウム
合金表面の凹凸、(3)……アルミニウム合金表面の凹
凸に形成された硬質アルマイト層、(4)……第1層、
(5)……耐熱性高分子(例えばポリアミドイミド)を
含む弗素樹脂、(6)……第1層に配合された無機顔料
を被覆した雲母、(7)……雲母、(8)……無機顔
料、(9)……第2層の弗素樹脂

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気化学的エッチングもしくは化学的エッ
    チングによる微細な凹凸が設けられたアルミニウムまた
    はアルミニウム合金表面に、粒度5μ以上200μ以下の
    表面に無機顔料を被覆した雲母が固形物中1重量%以上
    10重量%以下配合され、耐熱性高分子が1重量%以上10
    重量%以下配合され、かつ、充填剤の総量が固形物中15
    重量%を超えない範囲に調製されてなる弗素樹脂組成物
    が第1層として被覆され、更にこの第1層の上に第2層
    として実質的に顔料を含まない弗素樹脂が被覆され、雲
    母に被覆する無機顔量が、a)〜d) a)透明性無機顔料で在り、被覆される光学的厚さ(光
    学的厚さ=幾何学的厚さ×屈折率)が0.2μ以上0.4μ以
    下である。 b)不透明性無機顔料である。 c)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の混合物であ
    る。 d)透明性無機顔料と不透明性無機顔料の積層物であ
    る。 のいずれかであることを特徴とする有彩色着色性弗素樹
    脂被覆物。
  2. 【請求項2】耐熱性高分子がポリアミドイミドであるこ
    とを特徴とする請求項(1)記載の有彩色着色性弗素樹
    脂被覆物。
  3. 【請求項3】不透明性無機顔料が酸化鉄であり、透明性
    無機顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項
    (1)記載の有彩色着色性弗素樹脂被覆物。
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