JP2566356Z - - Google Patents
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- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 66
- 210000000078 Claw Anatomy 0.000 claims description 13
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 4
- 230000000630 rising Effects 0.000 description 4
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- 230000000474 nursing Effects 0.000 description 1
Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、たとえば浴室と脱衣室との間の出入口に設けられる建具の下枠など
に好適に実施することができる出入口の下枠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、たとえば浴室と脱衣室とを仕切るためにその出入口には建具が設け
られており、その建具の開く側であるたとえば浴室の床面が更衣室の床面に比べ
て低く形成され、そのため下枠は浴室の床面から脱衣室の床面にわたって上方と
なるように段差状に形成されている。このような下枠には、浴室からの水が脱衣
室側へ侵入してしまうことを防止するために、上方に立上がる水返し片が設けら
れており、特に病院や療養所などにおける老人あるいは身体障害者などが通行す
る際に、その水返し片につまずいてしまい、また車椅子などの走行がしにくく、
安全性の向上が望まれている。 【0003】 他の先行技術は、たとえば実開昭63−167585に示されている。この先
行技術では、下枠の上部がその下枠に形成される溝内から出没自在である構成が
示されているけれども、この下枠の上部は、弾性部材によって常に上方に付勢さ
れており、したがって戸が開いている状態では、その突出している下枠の上部に
つまずいてしまい、また車椅子などの走行がしにくく、安全性の向上が、同様に
、望まれている。 【0004】 【考案が解決しようとする課題】 したがって本考案の目的は、たとえば浴室などからの水が脱衣室側に侵入する
ことを防止するとともに、つまずくおそれがなく、安全性が向上された出入口の
下枠構造を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本考案は、出入口に床面とほぼ同一平面内にある上面を有する下枠本体を設け
、 下枠本体の前記上面から上方に突出する水返し片を、この下枠本体に揺動可能
に設け、 前記出入口に開閉自在に設けられる建具に連動して、水返し片を、建具が閉じ
た状態のみ、下枠本体の前記上面から上方に突出した突出位置とし、建具が開方
向に開いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の前記上面とほぼ同一平面にあ
る退避位置とする連動手段を設けることを特徴とする出入口の下枠構造である。 また本考案は、水返し片13は、 その水返し片13の上面10aから、その水返し片13の幅方向一端部寄りで
下方に屈曲して、連なる抜止め片23と、 水返し片13の上面10aから、その水返し片13の前記幅方向一端部よりも
建具から遠去かった幅方向他端部で下方に屈曲して、連なる係止爪21とを有し
、 下枠本体12には、 係止爪21を収納する空間を形成し、係止爪21の上方への変位を制限する係
止片22が設けられるとともに、 水返し片13に隣接してその水返し片13よりも建具寄りで、下枠本体12の
上面10を形成する補助部材24が、着脱自在に設けられ、 補助部材24の水返し片13側に突出する突部25は、水返し片13が前記突
出位置にあるとき、抜止め片23に当接してその抜止め片23の上方への変位を
制限することを特徴とする。 【0006】 【作用】 本考案に従えば、出入口に床面とほぼ同一平面内にある上面を有する下枠本体
が設けられる。この下枠本体には建具を閉じた状態のみ前記上面から上方に突出
する水返し片が設けられる。この水返し片によって、下枠本体上を通過しようと
する水を遮断して下枠本体から排水することができる。 【0007】 また、建具を開いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の上面とほぼ同一平
面にある退避位置となるので、下枠上面の走行に支障なく、つまずきの発生もな
く、安全性が向上される。 【0008】 さらに本考案に従えば、下枠本体12の上面10を形成する補助部材24が、
着脱自在に設けられ、この補助部材24を取外すことによって、水返し片13を
下枠本体12から取外し、これによって下枠本体12内に流れ込んだ毛髪および
ゴミなどを、容易に除去することができる。 【0009】 【実施例】 図1は、本考案の一実施例の断面図である。浴室1と脱衣室2とは出入口3に
よって連通し、この出入口3には浴室1側へ矢符A1,A2方向に開閉自在な扉
4が設けられ、この扉4の下方にはたとえばアルミニウム製の下枠5が配置され
る。 【0010】 前記浴室1にはFRP製の防水パン6が設けられ、この防水パン6上に簀子7
が載置される。簀子7の上方に延びる表面8は、脱衣室2の床面9とほぼ同一平
面上に形成され、前記下枠5の上面10は床面9とほぼ同一平面内にある。した
がって浴室1の床面11は、前記脱衣室2の床面9よりも簀子7の高さだけ下方
にある。 【0011】 前記下枠5は、下枠本体12と、下枠本体12に着脱可能に取付けられる水返
し片13とを有する。下枠本体12の底板14は、水平面に対して浴室1側にな
るにつれて下方に傾斜して形成されており、底板14から上方に立上る立上り片
15,16に形成される排水孔17,18を介して、前記水返し片13の下方に
形成される溝19内に流れ込んだ水を排水することができるように構成される。 【0012】 前記水返し片13には係止爪21が形成され、係止爪21は下枠本体12の前
記溝19内に突出する係止片22に係止される。水返し片13にはまた、前記溝
19内に突出する大略的にL字状に屈曲された抜止め片23が一体的に形成され
、この抜止め片23の先端部は水返し片13が上方に突出した状態において、下
枠本体12に着脱可能に装着される補助部材24の突部25に当接して、抜止め される。前記抜止め片23には水抜き孔26aが形成され、水返し片13が浴室
1側に臨んで開いた状態において水を失符B1方向に溝19内に導くことができ
、この溝19内の水は前記排水孔17,18を失符B2,B3で示されるように
通過して、浴室1内に流れ落ちる。 【0013】 図2は、図1の補助部材24付近の分解斜視図である。前記補助部材24は、
大略的にC字状に形成され、前記下枠本体12の立上り片15,16の先端部に
形成される内向き突部26,27に係合する係合片28,29を有し、下枠本体
12の長手方向に沿って着脱可能に嵌着される。一方の係合片29が形成される
側板30には、前記水返し片13を上方に向けて付勢するための付勢手段31が
取付けられる。この付勢手段31は、大略的にL字状に屈曲された揺動片32を
有し、揺動片32の一端部には永久磁石33が固着される。揺動片32の他端部
には当接片34が設けられ、軸棒35を挿通して抜止めされる。軸棒35の軸線
方向両端部は、取付け部材36の透孔37,38を挿通して支持される。取付け
部材36は、前記側板30にビス39によって固定される。 【0014】 再び図1をも参照して、前記当接片34の先端部34aは前記抜止め片23の
屈曲部40に当接する。前記扉4には、補助部材24に臨んで永久磁石41が設
けられる。この永久磁石41と前記永久磁石33とは、対向する磁極が同一に選
ばれている。したがって扉4を閉じた状態(図1の状態)では、扉4に設けられ
る永久磁石41に対して揺動片32に設けられる永久磁石33が磁気的に反発し
て、揺動片32は前記軸棒35の軸線まわりに矢符C1方向に角変位する。これ
によって前記当接片34はその先端部34aが揺動片32と逆方向へ角変位し、
その結果、先端部34aが上昇して前記屈曲部40を上方に押し上げ、水返し片
13は係止爪21と係止片22との当接位置付近を回転中心として矢符D方向に
角変位し、浴室1に臨んで開いた状態となる。これによって浴室1側から脱衣室
2側へ流れる水を水返し片13によって遮断し、溝19内に導いて排水孔18,
17から排水することができる。 【0015】 また扉4を矢符A1方向(すなわち開方向)に開いた状態では、水返し片13
の自重によって当接片34の先端部34aが下方に押圧され、これによって永久
磁石33は上昇して初期位置に復帰する。このように水返し片13が前記溝19
を塞いだ状態では、下枠5の上面10、したがって水返し片13の上面10aが
前記床面9および表面8ととほぼ同一平面内にある。また前記立上り片15,1
6間に形成される溝43あるいは前記溝19内に毛髪およびゴミなどが溜まって
も、補助部材24および水返し片13を取外して容易に除去作業を行うことがで
きる。なお、本実施例は磁石の反発力を利用しているが、図3に示されるように
、磁石の吸引力を利用できるのは明白である。 【0016】 扉4に連動して水返し片13を、扉4が閉じた図1の状態では、下枠本体12
の上面10から上方に突出した突出位置とし、扉4が開いた状態では、水返し片
13の上面10aが下枠本体12の前記上面10とほぼ同一平面にある退避位置
とする連動手段は、上述のように扉4に設けられる永久磁石41と、付勢手段3
1の揺動片32と、その揺動片32に固着される永久磁石33と、揺動片32に
設けられる当接片34とを含んで構成される。 【0017】 抜止め片23は、図1に明らかなように、水返し片13の上面10aに、その
水返し片13の幅方向一端部(図1の左方の端部)に屈曲して連なる。係止爪2
1は、水返し片13の上面10aに、その水返し片13の前記一端部よりも扉4
から遠去かった幅方向他端部(図1の右方の端部)に屈曲して連なる。水返し片
13は、その水返し片13の上面10aと係止爪21とが交差する部分付近が揺
動中心となって、下枠本体12に揺動可能に支持される。 【0018】 下枠本体12には、係止片22が設けられる。係止片22は、係止爪21を収
納する空間を形成し、係止爪21の上方への変位を制限する。 【0019】 補助部材24は、水返し片13に隣接してその水返し片13よりも扉4寄り( 図1の左方)で、下枠本体12の上面10を形成し、前述のように着脱自在に設
けられる。補助部材24の水返し片13側(図1の右方)に突出する突部25は
、水返し片13が突出位置にある状態で、抜止め片23に当接してその抜止め片
23の上方への変位を制限する。 【0020】 図4は、本考案の他の実施例の断面図である。なお、本実施例は図1に類似し
ており、対応する部分には同一の参照符を付す。本実施例では、前記永久磁石3
3,41に代えて扉4に揺動片32を押圧するための操作棒44が設けられる。
この操作棒44は、操作レバー45を操作することによって上下に変位させるこ
とができ、老人あるいは身体障害者などが脱衣室2から浴室1側へ向かうときに
、扉4を開けるために操作レバー45を操作することによって、水返し片13は
溝19を塞いだ状態に角変位して上面10が床面9および表面8とほぼ同一平面
内になる。この状態で出入口3を安全に通過することができる。 【0021】 図5は、本考案のさらに他の実施例の断面図である。本実施例では、引違い戸
48が設けられる。この引違い戸48は竪框などに固定される外障子49と、図
5の紙面に垂直方向に開閉動作される内障子50とを有する。このような内障子
50にもまた、前述したような永久磁石41を設けておき、この永久磁石41が
近接したときに、図6に示される永久磁石33を有する揺動片51を上下変位さ
せて当接片52によって水返し片13を内障子50を閉じたときに上昇させるよ
うにしてもよい。 【0022】 【考案の効果】 本考案によれば、建具に連動する連動手段によって、建具が閉じた状態のみ、
水返し片を下枠本体の上面から上方に突出した突出位置とし、建具が開方向に開
いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の上面とほぼ同一平面にあるように退
避位置とするようにしたので、建具が開いて人が通過することができる状態にお
いて、水返し片は上述のように退避位置となっており、つまずくおそれがなく、
また車椅子などの走行が容易であり、安全性が確保される。 【0023】 また本考案によれば、補助部材24を取外すことによって、水返し片13を取
外し、これによって下枠本体内に流れ込んだ毛髪およびゴミなどを容易に除去す
ることができる。
られており、その建具の開く側であるたとえば浴室の床面が更衣室の床面に比べ
て低く形成され、そのため下枠は浴室の床面から脱衣室の床面にわたって上方と
なるように段差状に形成されている。このような下枠には、浴室からの水が脱衣
室側へ侵入してしまうことを防止するために、上方に立上がる水返し片が設けら
れており、特に病院や療養所などにおける老人あるいは身体障害者などが通行す
る際に、その水返し片につまずいてしまい、また車椅子などの走行がしにくく、
安全性の向上が望まれている。 【0003】 他の先行技術は、たとえば実開昭63−167585に示されている。この先
行技術では、下枠の上部がその下枠に形成される溝内から出没自在である構成が
示されているけれども、この下枠の上部は、弾性部材によって常に上方に付勢さ
れており、したがって戸が開いている状態では、その突出している下枠の上部に
つまずいてしまい、また車椅子などの走行がしにくく、安全性の向上が、同様に
、望まれている。 【0004】 【考案が解決しようとする課題】 したがって本考案の目的は、たとえば浴室などからの水が脱衣室側に侵入する
ことを防止するとともに、つまずくおそれがなく、安全性が向上された出入口の
下枠構造を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本考案は、出入口に床面とほぼ同一平面内にある上面を有する下枠本体を設け
、 下枠本体の前記上面から上方に突出する水返し片を、この下枠本体に揺動可能
に設け、 前記出入口に開閉自在に設けられる建具に連動して、水返し片を、建具が閉じ
た状態のみ、下枠本体の前記上面から上方に突出した突出位置とし、建具が開方
向に開いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の前記上面とほぼ同一平面にあ
る退避位置とする連動手段を設けることを特徴とする出入口の下枠構造である。 また本考案は、水返し片13は、 その水返し片13の上面10aから、その水返し片13の幅方向一端部寄りで
下方に屈曲して、連なる抜止め片23と、 水返し片13の上面10aから、その水返し片13の前記幅方向一端部よりも
建具から遠去かった幅方向他端部で下方に屈曲して、連なる係止爪21とを有し
、 下枠本体12には、 係止爪21を収納する空間を形成し、係止爪21の上方への変位を制限する係
止片22が設けられるとともに、 水返し片13に隣接してその水返し片13よりも建具寄りで、下枠本体12の
上面10を形成する補助部材24が、着脱自在に設けられ、 補助部材24の水返し片13側に突出する突部25は、水返し片13が前記突
出位置にあるとき、抜止め片23に当接してその抜止め片23の上方への変位を
制限することを特徴とする。 【0006】 【作用】 本考案に従えば、出入口に床面とほぼ同一平面内にある上面を有する下枠本体
が設けられる。この下枠本体には建具を閉じた状態のみ前記上面から上方に突出
する水返し片が設けられる。この水返し片によって、下枠本体上を通過しようと
する水を遮断して下枠本体から排水することができる。 【0007】 また、建具を開いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の上面とほぼ同一平
面にある退避位置となるので、下枠上面の走行に支障なく、つまずきの発生もな
く、安全性が向上される。 【0008】 さらに本考案に従えば、下枠本体12の上面10を形成する補助部材24が、
着脱自在に設けられ、この補助部材24を取外すことによって、水返し片13を
下枠本体12から取外し、これによって下枠本体12内に流れ込んだ毛髪および
ゴミなどを、容易に除去することができる。 【0009】 【実施例】 図1は、本考案の一実施例の断面図である。浴室1と脱衣室2とは出入口3に
よって連通し、この出入口3には浴室1側へ矢符A1,A2方向に開閉自在な扉
4が設けられ、この扉4の下方にはたとえばアルミニウム製の下枠5が配置され
る。 【0010】 前記浴室1にはFRP製の防水パン6が設けられ、この防水パン6上に簀子7
が載置される。簀子7の上方に延びる表面8は、脱衣室2の床面9とほぼ同一平
面上に形成され、前記下枠5の上面10は床面9とほぼ同一平面内にある。した
がって浴室1の床面11は、前記脱衣室2の床面9よりも簀子7の高さだけ下方
にある。 【0011】 前記下枠5は、下枠本体12と、下枠本体12に着脱可能に取付けられる水返
し片13とを有する。下枠本体12の底板14は、水平面に対して浴室1側にな
るにつれて下方に傾斜して形成されており、底板14から上方に立上る立上り片
15,16に形成される排水孔17,18を介して、前記水返し片13の下方に
形成される溝19内に流れ込んだ水を排水することができるように構成される。 【0012】 前記水返し片13には係止爪21が形成され、係止爪21は下枠本体12の前
記溝19内に突出する係止片22に係止される。水返し片13にはまた、前記溝
19内に突出する大略的にL字状に屈曲された抜止め片23が一体的に形成され
、この抜止め片23の先端部は水返し片13が上方に突出した状態において、下
枠本体12に着脱可能に装着される補助部材24の突部25に当接して、抜止め される。前記抜止め片23には水抜き孔26aが形成され、水返し片13が浴室
1側に臨んで開いた状態において水を失符B1方向に溝19内に導くことができ
、この溝19内の水は前記排水孔17,18を失符B2,B3で示されるように
通過して、浴室1内に流れ落ちる。 【0013】 図2は、図1の補助部材24付近の分解斜視図である。前記補助部材24は、
大略的にC字状に形成され、前記下枠本体12の立上り片15,16の先端部に
形成される内向き突部26,27に係合する係合片28,29を有し、下枠本体
12の長手方向に沿って着脱可能に嵌着される。一方の係合片29が形成される
側板30には、前記水返し片13を上方に向けて付勢するための付勢手段31が
取付けられる。この付勢手段31は、大略的にL字状に屈曲された揺動片32を
有し、揺動片32の一端部には永久磁石33が固着される。揺動片32の他端部
には当接片34が設けられ、軸棒35を挿通して抜止めされる。軸棒35の軸線
方向両端部は、取付け部材36の透孔37,38を挿通して支持される。取付け
部材36は、前記側板30にビス39によって固定される。 【0014】 再び図1をも参照して、前記当接片34の先端部34aは前記抜止め片23の
屈曲部40に当接する。前記扉4には、補助部材24に臨んで永久磁石41が設
けられる。この永久磁石41と前記永久磁石33とは、対向する磁極が同一に選
ばれている。したがって扉4を閉じた状態(図1の状態)では、扉4に設けられ
る永久磁石41に対して揺動片32に設けられる永久磁石33が磁気的に反発し
て、揺動片32は前記軸棒35の軸線まわりに矢符C1方向に角変位する。これ
によって前記当接片34はその先端部34aが揺動片32と逆方向へ角変位し、
その結果、先端部34aが上昇して前記屈曲部40を上方に押し上げ、水返し片
13は係止爪21と係止片22との当接位置付近を回転中心として矢符D方向に
角変位し、浴室1に臨んで開いた状態となる。これによって浴室1側から脱衣室
2側へ流れる水を水返し片13によって遮断し、溝19内に導いて排水孔18,
17から排水することができる。 【0015】 また扉4を矢符A1方向(すなわち開方向)に開いた状態では、水返し片13
の自重によって当接片34の先端部34aが下方に押圧され、これによって永久
磁石33は上昇して初期位置に復帰する。このように水返し片13が前記溝19
を塞いだ状態では、下枠5の上面10、したがって水返し片13の上面10aが
前記床面9および表面8ととほぼ同一平面内にある。また前記立上り片15,1
6間に形成される溝43あるいは前記溝19内に毛髪およびゴミなどが溜まって
も、補助部材24および水返し片13を取外して容易に除去作業を行うことがで
きる。なお、本実施例は磁石の反発力を利用しているが、図3に示されるように
、磁石の吸引力を利用できるのは明白である。 【0016】 扉4に連動して水返し片13を、扉4が閉じた図1の状態では、下枠本体12
の上面10から上方に突出した突出位置とし、扉4が開いた状態では、水返し片
13の上面10aが下枠本体12の前記上面10とほぼ同一平面にある退避位置
とする連動手段は、上述のように扉4に設けられる永久磁石41と、付勢手段3
1の揺動片32と、その揺動片32に固着される永久磁石33と、揺動片32に
設けられる当接片34とを含んで構成される。 【0017】 抜止め片23は、図1に明らかなように、水返し片13の上面10aに、その
水返し片13の幅方向一端部(図1の左方の端部)に屈曲して連なる。係止爪2
1は、水返し片13の上面10aに、その水返し片13の前記一端部よりも扉4
から遠去かった幅方向他端部(図1の右方の端部)に屈曲して連なる。水返し片
13は、その水返し片13の上面10aと係止爪21とが交差する部分付近が揺
動中心となって、下枠本体12に揺動可能に支持される。 【0018】 下枠本体12には、係止片22が設けられる。係止片22は、係止爪21を収
納する空間を形成し、係止爪21の上方への変位を制限する。 【0019】 補助部材24は、水返し片13に隣接してその水返し片13よりも扉4寄り( 図1の左方)で、下枠本体12の上面10を形成し、前述のように着脱自在に設
けられる。補助部材24の水返し片13側(図1の右方)に突出する突部25は
、水返し片13が突出位置にある状態で、抜止め片23に当接してその抜止め片
23の上方への変位を制限する。 【0020】 図4は、本考案の他の実施例の断面図である。なお、本実施例は図1に類似し
ており、対応する部分には同一の参照符を付す。本実施例では、前記永久磁石3
3,41に代えて扉4に揺動片32を押圧するための操作棒44が設けられる。
この操作棒44は、操作レバー45を操作することによって上下に変位させるこ
とができ、老人あるいは身体障害者などが脱衣室2から浴室1側へ向かうときに
、扉4を開けるために操作レバー45を操作することによって、水返し片13は
溝19を塞いだ状態に角変位して上面10が床面9および表面8とほぼ同一平面
内になる。この状態で出入口3を安全に通過することができる。 【0021】 図5は、本考案のさらに他の実施例の断面図である。本実施例では、引違い戸
48が設けられる。この引違い戸48は竪框などに固定される外障子49と、図
5の紙面に垂直方向に開閉動作される内障子50とを有する。このような内障子
50にもまた、前述したような永久磁石41を設けておき、この永久磁石41が
近接したときに、図6に示される永久磁石33を有する揺動片51を上下変位さ
せて当接片52によって水返し片13を内障子50を閉じたときに上昇させるよ
うにしてもよい。 【0022】 【考案の効果】 本考案によれば、建具に連動する連動手段によって、建具が閉じた状態のみ、
水返し片を下枠本体の上面から上方に突出した突出位置とし、建具が開方向に開
いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の上面とほぼ同一平面にあるように退
避位置とするようにしたので、建具が開いて人が通過することができる状態にお
いて、水返し片は上述のように退避位置となっており、つまずくおそれがなく、
また車椅子などの走行が容易であり、安全性が確保される。 【0023】 また本考案によれば、補助部材24を取外すことによって、水返し片13を取
外し、これによって下枠本体内に流れ込んだ毛髪およびゴミなどを容易に除去す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本考案の一実施例の断面図である。
【図2】
補助部材および付勢手段31を示す分解斜視図である。
【図3】
本考案の他の実施例の断面図である。
【図4】
本考案の他の実施例の断面図である。
【図5】
本考案のさらに他の実施例の断面図である。
【図6】
図5に示される実施例に関連して設けられる揺動片46の斜視図である。
【符号の説明】
3 出入口
4 扉
5 下枠
10 上面
11 床面
12 下枠本体
13 水返し片
17,18 排水孔
24 補助部材
31 付勢手段
32 揺動片
33,41 永久磁石
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 出入口に床面とほぼ同一平面内にある上面を有する下枠本体を
設け、 下枠本体の前記上面から上方に突出する水返し片を、この下枠本体に揺動可能
に設け、 前記出入口に開閉自在に設けられる建具に連動して、水返し片を、建具が閉じ
た状態のみ、下枠本体の前記上面から上方に突出した突出位置とし、建具が開方
向に開いた状態では、水返し片の上面が下枠本体の前記上面とほぼ同一平面にあ
る退避位置とする連動手段を設けることを特徴とする出入口の下枠構造。 【請求項2】 水返し片13は、 その水返し片13の上面10aから、その水返し片13の幅方向一端部寄りで
下方に屈曲して、連なる抜止め片23と、 水返し片13の上面10aから、その水返し片13の前記幅方向一端部よりも
建具から遠去かった幅方向他端部で下方に屈曲して、連なる係止爪21とを有し
、 下枠本体12には、 係止爪21を収納する空間を形成し、係止爪21の上方への変位を制限する係
止片22が設けられるとともに、 水返し片13に隣接してその水返し片13よりも建具寄りで、下枠本体12の
上面10を形成する補助部材24が、着脱自在に設けられ、 補助部材24の水返し片13側に突出する突部25は、水返し片13が前記突
出位置にあるとき、抜止め片23に当接してその抜止め片23の上方への変位を
制限することを特徴とする請求項1記載の出入口の下枠構造。
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