JP2566340C - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はシリコン製ウェハ支持ボートの製造方法に関し、特に半導体ウェハを
支持する保持ロッドと固定板とを接合により固定したシリコン製ウェハ支持ボー
トの製造方法に係わる。 [従来の技術と課題] 周知の如く、半導体デバイスの高集積化、高性能化が進むにつれて高温熱処理
に使用可能で、かつ高純度である大口径ウェハの支持ボートの要求が高まってい
る。これに伴い、特に炉内温度の均熱性に優れ、大口径ウェハを使用する高集積
・高性能デバイスの製造に適している縦型炉が使用されている。また、近年、自
動化が進歩しその対応のため、著しく高精度に加工されたボートが使用されてい
る。 従来、ウェハ支持ボート(組立式支持具)としては、実公昭59−40443
号公報が知られている。このボートは、間隔をおいて配置された一対の側枠部材
と、この側枠部材間を延びる複数本の支持ロッドとからなり、前記支持ロッドの
各々に複数個のウェハ装着溝を間隔をおいて形成したことを特徴とするものであ
る。 こうした構成のウェハ支持ボートによれば、製作の容易性,耐高温性,耐熱衝
撃性,部品交換性等の利点を有する。しかしながら、かかるボートによれば、支 持ロッドと側枠部材間に隙間ができるため、ウェハ移動やボート搬送時にボート
のゆれ,変形が生じ、更にはウェハの落下が起きる恐れがある。また、支持ボー
トの変形によるウェハとの擦れならびにボート接合部の擦れに起因してパーティ
クル(ダスト)が発生して、拡散処理等のウェハの高温熱処理時にウェハに対し
パーティクルの付着が生じる等の弊害が生じる。更に、自動化にあたって枠の変
形のため、ウェハの挿入,取出しにあたって必要な精度維持,擦れの減少が困難
である。 また、従来、ウェハ支持ボートとしては、実公昭62−34439号公報が知
られている。このボートは、両端に柄を形成し,この柄に係止凹部を有した複数
のシリコン棒と、ウェハを支持するための複数の溝を有した石英ガラス製の側枠
からなり、前記シリコン棒の柄が前記側枠に設けた取付穴に挿入したことを特徴
とするものである。 こうした構成のウェハ支持ボートによれば、確かにボート容積の縮小化,これ
に伴なう炉内温度の制御の容易化,低価格化,溶着による固着の容易性・確実性
等の利点を有する。しかしながら、シリコン棒の材質であるシリコンと側枠の材
質である石英ガラスの熱膨脹係数の差によって、側枠にクラックまたは破損が生
じるなどの問題点を有する。 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、拡散処理等の高温熱処理時におけ
る耐変形性,耐熱衝撃性に優れ、ウェハ汚染を著しく低減でき、更にはクラック
発生,保持ロッドと固定板との接合部の破損を回避できるシリコン製ウェハ支持
ボートの製造方法を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明は、ウェハを保持する保持溝を有する複数の保持ロッドと、これらの保
持ロッドの両端に配置されてこれらの保持ロッドを接合固定する固定板を有する
シリコン製ウェハ支持ボートの製造方法において、前記保持ロッド及び固定板の
少なくとも一方の接合部に厚さ0.001μm〜20μmのSiO2膜を形成し
た後、両接合部を合わせ900℃からシリコンの溶融温度より低温の範囲で熱処
理を行うことを特徴とするシリコン製ウェハ支持ボートの製造方法である。 本発明において、保持ロッドと固定板の直接的な接合は、例えば保持ロッドと 固定板との接合部に厚さ0.001μm〜20μmのガラス化層を形成すること
によって達成できる。ここで、ガラス化層の厚みが例えば0.001μm程と薄
い場合は、接合部の平面性の精度上の点から固定板の凹部面と保持ロッドの突起
部面にはガラス化層はつけても、実質充分な接合の作用が得られない。逆に、ガ
ラス化層の厚みが例えば20μmと厚い場合は、上記接合部の平面性をそれ程考
慮する必要はなく、固定板の凹部面と保持ロッドの突起部面にガラス化層をつけ
れば、より高強度な接合となる。また、接合部にテーパをつけると、保持ロッド
と固定板接合の非平坦性及び非嵌合性を解消できる。 [作用] この発明において、保持ロッドと上・下固定板の接合部にSiO2膜を形成し
た場合、900〜1300℃の熱処理を行うことにより、Si(固定板)−Si
(保持ロッド)界面,Si−SiO2界面でO及びSiの拡散移動が生じ、これ
により各界面が接合される。なお、SiO2膜が薄い程、接合面の平坦度あるい
は両面の凹凸対応度が重要となり、保持ロッドと固定板の両接合部はいずれも鏡
面研磨が施されていることが好ましい。また、Si単結晶を溶融温度より低温で
熱処理することにより、Si単結晶を変質させることなく直接的に接合すること
ができる。 本発明によれば、拡散処理等の高温熱処理時における耐変形性,耐熱衝撃性に
優れ、ウェハ汚染を著しく低減でき、更にはクラック発生,保持ロッドと固定板
との接合部の破損を回避できるウェハ支持ボートが得られる。 [実施例1] 以下、この発明の実施例1に係る縦型ボートを第1図〜第4図を参照して説明
する。ここで、第1図は縦型ボートの全体図、第2図は第1図の平面図、第3図
は第1図のボートに用いられる保持ロッドの説明図、第4図は要部の説明図であ
る。 図中の1,2は、夫々互いに平行に配置された円形のシリコン製上固定板,下
固定板である。これらの固定板1,2には、夫々例えば4本の保持ロッド3の両
端を装着するための凹部1a,2aが設けられている。前記保持ロッド3は例え
ばCZ法により形成された単結晶シリコンからなる。この場合、単結晶シリコン には結晶粒界が存在しないため、耐汚染性が著しく良好である。 前記保持ロッド3の両端には、前記上固定板1の凹部1a,下固定板2の凹部
2aと嵌合するための突起部3aが設けられている。前記保持ロッド3の長手方
向には、夫々等間隔で半導体ウェハ4の周縁部を係止する保持溝5が設けられて
いる。前記保持ロッド3の突起部3aを除く上面,下面、及び固定板1の凹部1
a面を除く下面,固定板2の凹部2a面を除く上面には、ガラス化層としての例
えば厚さ18μmのSiO2膜6が形成されている(第4図参照)。ここで、S
iO2膜6は、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨(
Ra≦1mm,Rt≦10nm)した後、研磨面にLPCVD法により下記条件
で形成し、更に接触部に荷重(0.8Kg/cm2)をかけた状態で1300℃
で熱処理することにより形成した。 SiCl2H2;20リットル(l)/min N2O;40リットル/min 処理温度;900℃ 処理時間;30Hr 上記実施例1に係るウェハ支持ボートの製造方法によれば、保持ロッド3の突
起部3aを除く上面,下面、及び固定板1の凹部1a面を除く下面,固定板2の
凹部2a面を除く上面に例えば厚さ18μmのSiO2膜6を形成した後、両接
合部を合わせシリコンの溶融温度よりも低温で熱処理を行うため、上・下固定板
1,2にクラックが発生したり、接合部に破損が発生するのを回避できる。 また、保持ボード3と上・下固定板1,2のいずれもシリコン製であるため、
拡散処理等の高温熱処理時における耐変形性,耐熱衝撃性に優れ、またパーティ
クル等の不純物によるウェハ汚染を著しく低減できる。 事実、上・下固定板及び保持ロッドの材質が夫々Siの場合の本発明、及び同
材質で楔を用いた組立方式による従来について、ウェハの自動移載,ボート搬送
連続10回における接合部,接着部からのパーティクルを調べたところ、従来の
場合0.3μm以下のパーティクルが25個,0.3〜0.5μmのパーティク
ルが18個,0.5〜1.0μmのパーティクルが7個,1.0μm以上のパー
ティクルが2個であるのに対し、本発明の場合いずれの粒径のパーティクルも存 在しないことが確認できた。これらの結果により、本願発明が従来に比べて優れ
ていること事が明らかである。 [実施例2] 実施例2では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
し、研磨面にCVD法により下記条件でSiO2膜を堆積させ、組み立て後、接
触部に荷重(1Kg/cm2)をかけた状態で1000℃以上Si融点以下の温
度(1300℃)で熱処理を施し、保持ロッド3の突起部を上固定板1,下固定
板2の凹部に嵌合した。 O2(dry);20リットル/min 処理温度;800℃ 処理時間;30min 但し、上記SiO2膜の厚みは0.01μmであった。 [実施例3] 実施例3では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
し、接触部を下記条件のSiO2スラリー(濃度80%)の中に浸し、乾燥させ
た後組立て、接触部に荷重(1Kg/cm2)をかけた状態で1000℃以上S
i融点以下の温度(1300℃)で熱処理を施し、保持ロッド3の突起部を上固
定板1,下固定板2の凹部に嵌合した。 粒径;0.02〜0.1μmの非晶質SiO2 溶媒;純水 但し、接合後の上記SiO2膜の厚みは1μmであった。 [実施例4] 実施例4では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
し、HF処理を行い、水洗を行うことにより自然酸化膜を成長させた後、組み立
て、接触部に荷重をかけた状態で1000℃で熱処理することにより形成した。
このときのSiO2膜の厚みは、0.002μmであった。 [比較例1] 比較例1では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
した後、研磨面にCVD法により下記条件でSiO2膜を堆積し、組み立て後、 接触部に荷重をかけた状態で1000℃で熱処理することにより形成した。 SiCl2H2;20リットル/min N2O;40リットル/min 処理温度;800℃ 処理時間;5Hr 但し、上記SiO2膜の厚みは22μmであった。 ところで、上記実施例1〜4及び比較例1について、900℃に保持した炉か
らシリコンボートを300mm/minの速さで連続に炉入れ炉出しを行った。
この結果、実施例1〜4ではいずれも連続炉入れ炉出しを50回行ったが、接合
部の破損等は全く認められなかった。これに対し、比較例1ではサイクル3回で
接合部が破損した。 なお、上記実施例では、保持ロッドと固定板との接合部にSiO2膜が形成さ
れている場合について述べたが、これに限らず、SiO2膜が形成されていない
場合についても同様な効果が期待できる。また、固定板と保持ロッドの組み合わ
せも第4図のものに限らず、第5図,第6図及び第7図に示すものでもよい。 [発明の効果] 以上詳述した如く本発明によれば、保持ロッドと固定板とを接合により固定す
ることにより、拡散処理等の高温熱処理時における耐変形性,耐熱衝撃性に優れ
、ウェハ汚染を著しく低減でき、更にはクラック発生,保持ロッドと固定板との
接合部の破損を回避できるシリコン製ウェハ支持ボートの製造方法を提供できる
。
支持する保持ロッドと固定板とを接合により固定したシリコン製ウェハ支持ボー
トの製造方法に係わる。 [従来の技術と課題] 周知の如く、半導体デバイスの高集積化、高性能化が進むにつれて高温熱処理
に使用可能で、かつ高純度である大口径ウェハの支持ボートの要求が高まってい
る。これに伴い、特に炉内温度の均熱性に優れ、大口径ウェハを使用する高集積
・高性能デバイスの製造に適している縦型炉が使用されている。また、近年、自
動化が進歩しその対応のため、著しく高精度に加工されたボートが使用されてい
る。 従来、ウェハ支持ボート(組立式支持具)としては、実公昭59−40443
号公報が知られている。このボートは、間隔をおいて配置された一対の側枠部材
と、この側枠部材間を延びる複数本の支持ロッドとからなり、前記支持ロッドの
各々に複数個のウェハ装着溝を間隔をおいて形成したことを特徴とするものであ
る。 こうした構成のウェハ支持ボートによれば、製作の容易性,耐高温性,耐熱衝
撃性,部品交換性等の利点を有する。しかしながら、かかるボートによれば、支 持ロッドと側枠部材間に隙間ができるため、ウェハ移動やボート搬送時にボート
のゆれ,変形が生じ、更にはウェハの落下が起きる恐れがある。また、支持ボー
トの変形によるウェハとの擦れならびにボート接合部の擦れに起因してパーティ
クル(ダスト)が発生して、拡散処理等のウェハの高温熱処理時にウェハに対し
パーティクルの付着が生じる等の弊害が生じる。更に、自動化にあたって枠の変
形のため、ウェハの挿入,取出しにあたって必要な精度維持,擦れの減少が困難
である。 また、従来、ウェハ支持ボートとしては、実公昭62−34439号公報が知
られている。このボートは、両端に柄を形成し,この柄に係止凹部を有した複数
のシリコン棒と、ウェハを支持するための複数の溝を有した石英ガラス製の側枠
からなり、前記シリコン棒の柄が前記側枠に設けた取付穴に挿入したことを特徴
とするものである。 こうした構成のウェハ支持ボートによれば、確かにボート容積の縮小化,これ
に伴なう炉内温度の制御の容易化,低価格化,溶着による固着の容易性・確実性
等の利点を有する。しかしながら、シリコン棒の材質であるシリコンと側枠の材
質である石英ガラスの熱膨脹係数の差によって、側枠にクラックまたは破損が生
じるなどの問題点を有する。 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、拡散処理等の高温熱処理時におけ
る耐変形性,耐熱衝撃性に優れ、ウェハ汚染を著しく低減でき、更にはクラック
発生,保持ロッドと固定板との接合部の破損を回避できるシリコン製ウェハ支持
ボートの製造方法を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明は、ウェハを保持する保持溝を有する複数の保持ロッドと、これらの保
持ロッドの両端に配置されてこれらの保持ロッドを接合固定する固定板を有する
シリコン製ウェハ支持ボートの製造方法において、前記保持ロッド及び固定板の
少なくとも一方の接合部に厚さ0.001μm〜20μmのSiO2膜を形成し
た後、両接合部を合わせ900℃からシリコンの溶融温度より低温の範囲で熱処
理を行うことを特徴とするシリコン製ウェハ支持ボートの製造方法である。 本発明において、保持ロッドと固定板の直接的な接合は、例えば保持ロッドと 固定板との接合部に厚さ0.001μm〜20μmのガラス化層を形成すること
によって達成できる。ここで、ガラス化層の厚みが例えば0.001μm程と薄
い場合は、接合部の平面性の精度上の点から固定板の凹部面と保持ロッドの突起
部面にはガラス化層はつけても、実質充分な接合の作用が得られない。逆に、ガ
ラス化層の厚みが例えば20μmと厚い場合は、上記接合部の平面性をそれ程考
慮する必要はなく、固定板の凹部面と保持ロッドの突起部面にガラス化層をつけ
れば、より高強度な接合となる。また、接合部にテーパをつけると、保持ロッド
と固定板接合の非平坦性及び非嵌合性を解消できる。 [作用] この発明において、保持ロッドと上・下固定板の接合部にSiO2膜を形成し
た場合、900〜1300℃の熱処理を行うことにより、Si(固定板)−Si
(保持ロッド)界面,Si−SiO2界面でO及びSiの拡散移動が生じ、これ
により各界面が接合される。なお、SiO2膜が薄い程、接合面の平坦度あるい
は両面の凹凸対応度が重要となり、保持ロッドと固定板の両接合部はいずれも鏡
面研磨が施されていることが好ましい。また、Si単結晶を溶融温度より低温で
熱処理することにより、Si単結晶を変質させることなく直接的に接合すること
ができる。 本発明によれば、拡散処理等の高温熱処理時における耐変形性,耐熱衝撃性に
優れ、ウェハ汚染を著しく低減でき、更にはクラック発生,保持ロッドと固定板
との接合部の破損を回避できるウェハ支持ボートが得られる。 [実施例1] 以下、この発明の実施例1に係る縦型ボートを第1図〜第4図を参照して説明
する。ここで、第1図は縦型ボートの全体図、第2図は第1図の平面図、第3図
は第1図のボートに用いられる保持ロッドの説明図、第4図は要部の説明図であ
る。 図中の1,2は、夫々互いに平行に配置された円形のシリコン製上固定板,下
固定板である。これらの固定板1,2には、夫々例えば4本の保持ロッド3の両
端を装着するための凹部1a,2aが設けられている。前記保持ロッド3は例え
ばCZ法により形成された単結晶シリコンからなる。この場合、単結晶シリコン には結晶粒界が存在しないため、耐汚染性が著しく良好である。 前記保持ロッド3の両端には、前記上固定板1の凹部1a,下固定板2の凹部
2aと嵌合するための突起部3aが設けられている。前記保持ロッド3の長手方
向には、夫々等間隔で半導体ウェハ4の周縁部を係止する保持溝5が設けられて
いる。前記保持ロッド3の突起部3aを除く上面,下面、及び固定板1の凹部1
a面を除く下面,固定板2の凹部2a面を除く上面には、ガラス化層としての例
えば厚さ18μmのSiO2膜6が形成されている(第4図参照)。ここで、S
iO2膜6は、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨(
Ra≦1mm,Rt≦10nm)した後、研磨面にLPCVD法により下記条件
で形成し、更に接触部に荷重(0.8Kg/cm2)をかけた状態で1300℃
で熱処理することにより形成した。 SiCl2H2;20リットル(l)/min N2O;40リットル/min 処理温度;900℃ 処理時間;30Hr 上記実施例1に係るウェハ支持ボートの製造方法によれば、保持ロッド3の突
起部3aを除く上面,下面、及び固定板1の凹部1a面を除く下面,固定板2の
凹部2a面を除く上面に例えば厚さ18μmのSiO2膜6を形成した後、両接
合部を合わせシリコンの溶融温度よりも低温で熱処理を行うため、上・下固定板
1,2にクラックが発生したり、接合部に破損が発生するのを回避できる。 また、保持ボード3と上・下固定板1,2のいずれもシリコン製であるため、
拡散処理等の高温熱処理時における耐変形性,耐熱衝撃性に優れ、またパーティ
クル等の不純物によるウェハ汚染を著しく低減できる。 事実、上・下固定板及び保持ロッドの材質が夫々Siの場合の本発明、及び同
材質で楔を用いた組立方式による従来について、ウェハの自動移載,ボート搬送
連続10回における接合部,接着部からのパーティクルを調べたところ、従来の
場合0.3μm以下のパーティクルが25個,0.3〜0.5μmのパーティク
ルが18個,0.5〜1.0μmのパーティクルが7個,1.0μm以上のパー
ティクルが2個であるのに対し、本発明の場合いずれの粒径のパーティクルも存 在しないことが確認できた。これらの結果により、本願発明が従来に比べて優れ
ていること事が明らかである。 [実施例2] 実施例2では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
し、研磨面にCVD法により下記条件でSiO2膜を堆積させ、組み立て後、接
触部に荷重(1Kg/cm2)をかけた状態で1000℃以上Si融点以下の温
度(1300℃)で熱処理を施し、保持ロッド3の突起部を上固定板1,下固定
板2の凹部に嵌合した。 O2(dry);20リットル/min 処理温度;800℃ 処理時間;30min 但し、上記SiO2膜の厚みは0.01μmであった。 [実施例3] 実施例3では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
し、接触部を下記条件のSiO2スラリー(濃度80%)の中に浸し、乾燥させ
た後組立て、接触部に荷重(1Kg/cm2)をかけた状態で1000℃以上S
i融点以下の温度(1300℃)で熱処理を施し、保持ロッド3の突起部を上固
定板1,下固定板2の凹部に嵌合した。 粒径;0.02〜0.1μmの非晶質SiO2 溶媒;純水 但し、接合後の上記SiO2膜の厚みは1μmであった。 [実施例4] 実施例4では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
し、HF処理を行い、水洗を行うことにより自然酸化膜を成長させた後、組み立
て、接触部に荷重をかけた状態で1000℃で熱処理することにより形成した。
このときのSiO2膜の厚みは、0.002μmであった。 [比較例1] 比較例1では、保持ロッド3と上固定板1,下固定板2との接合部を鏡面研磨
した後、研磨面にCVD法により下記条件でSiO2膜を堆積し、組み立て後、 接触部に荷重をかけた状態で1000℃で熱処理することにより形成した。 SiCl2H2;20リットル/min N2O;40リットル/min 処理温度;800℃ 処理時間;5Hr 但し、上記SiO2膜の厚みは22μmであった。 ところで、上記実施例1〜4及び比較例1について、900℃に保持した炉か
らシリコンボートを300mm/minの速さで連続に炉入れ炉出しを行った。
この結果、実施例1〜4ではいずれも連続炉入れ炉出しを50回行ったが、接合
部の破損等は全く認められなかった。これに対し、比較例1ではサイクル3回で
接合部が破損した。 なお、上記実施例では、保持ロッドと固定板との接合部にSiO2膜が形成さ
れている場合について述べたが、これに限らず、SiO2膜が形成されていない
場合についても同様な効果が期待できる。また、固定板と保持ロッドの組み合わ
せも第4図のものに限らず、第5図,第6図及び第7図に示すものでもよい。 [発明の効果] 以上詳述した如く本発明によれば、保持ロッドと固定板とを接合により固定す
ることにより、拡散処理等の高温熱処理時における耐変形性,耐熱衝撃性に優れ
、ウェハ汚染を著しく低減でき、更にはクラック発生,保持ロッドと固定板との
接合部の破損を回避できるシリコン製ウェハ支持ボートの製造方法を提供できる
。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る縦型ボートの全体図、第2図は第1図のボー
トに用いられる保持ロッドの説明図、第3図は第1図の略平面図、第4図は第1
図の要部の説明図、第5図〜第7図は保持ロッドと固定板との種々の形態を示す
説明図である。 1,2…固定板、1a,2a…凹部、3…保持ロッド、3a…突起部、5…保
持溝、6…SiO2膜。
トに用いられる保持ロッドの説明図、第3図は第1図の略平面図、第4図は第1
図の要部の説明図、第5図〜第7図は保持ロッドと固定板との種々の形態を示す
説明図である。 1,2…固定板、1a,2a…凹部、3…保持ロッド、3a…突起部、5…保
持溝、6…SiO2膜。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 ウェハを保持する保持溝を有する複数の保持ロッドと、これらの保持ロッドの
両端に配置されてこれらの保持ロッドを接合固定する固定板を有するシリコン製
ウェハ支持ボートの製造方法において、前記保持ロッド及び固定板の少なくとも
一方の接合部に厚さ0.001μm〜20μmのSiO2膜を形成した後、両接
合部を合わせ900℃からシリコンの溶融温度より低温の範囲で熱処理を行うこ
とを特徴とするシリコン製ウェハ支持ボートの製造方法。
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