JP2565413B2 - 塗布方法及び装置 - Google Patents
塗布方法及び装置Info
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- JP2565413B2 JP2565413B2 JP2096284A JP9628490A JP2565413B2 JP 2565413 B2 JP2565413 B2 JP 2565413B2 JP 2096284 A JP2096284 A JP 2096284A JP 9628490 A JP9628490 A JP 9628490A JP 2565413 B2 JP2565413 B2 JP 2565413B2
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- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
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- G11B5/848—Coating a support with a magnetic layer by extrusion
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
支持体に磁性液を塗布する塗布型磁気記録媒体の製造時
の塗布方法及び装置に関するものである。
撓性の帯状支持体(以下、「ウエブ」と称する。)を所
定の走行路に沿って連続的に移送させながら、該ウエブ
の表面に目的に応じた塗布液を所望する厚さに塗着、乾
燥してなるものであり、イオンプレーティング、スパッ
タリング、真空蒸着等の方式による、所謂、非塗布型磁
気記録媒体とはその製造プロセスを著しく異にするもの
である。
体の大部分は、依然として前記塗布型のものが多く生
産、販売され、それらは一般にグラビヤ、リバースロー
ル、ドクターブレード等も用いられるが、特に、他の製
造方法に比べて製品の安定性や廉価なことからエクスト
ルージョン型の塗布方法が多用されている。
品の得率を高めるために、例えば、特開昭62−117669号
公報に開示されているように、エクストルーダの直前に
塗布液の流路を切り替えて塗布液貯蔵タンクに該塗布液
を還流させることの出来る切替弁を設け、塗布開始前に
予め前記エクストルーダに塗布液を満たしてから、切替
弁の操作にて前記塗布液貯蔵タンクに塗布時の条件に近
似した条件にて所定量の塗布液を還流させておき、前記
切替弁の適宜操作にて前記エクストルーダに塗布液の送
液を開始或いは再開することで塗布工程を行うようにし
た。
の塗布に際し、塗布開始時、支持体と支持体との接合部
がエクストルーダを通過する際、更には何らかの故障で
塗布を一旦停止し再度開始すりとき等の場合において、
比較的短時間で正規の塗布量にすることができ、製品と
ならない部分を減らし得率を向上させることができた。
方法では、より高い品質の要求を満足させると共に増産
等の要請によりその塗布速度を大幅に上昇させることが
困難であった。
が、主として、前記支持体の厚さが極めて薄いことと、
各塗布液の内、特に、強磁性層用の塗布液が電磁変換特
性に大きな影響を与える揺変性、所謂、チキソトロピッ
クな性質を有していること、等が挙げられる。そして、
前記強磁性層用の塗布液の流路に停滞個所が比較的多く
構成されている塗布方式では、前記揺変性による異常な
粘度上昇や凝集が発生し易く、その結果、前記強磁性層
の電磁変換特性、等が大きく変動することがあった。
ン型塗布装置において、エクストルーダのスリット(吐
出口)から吐出される塗布液量を絞るに従いエクストル
ーダの液溜りに給液する供給口とは反対側寄りにおいて
液凝集が生じ易くなり、この液凝集に起因して塗布層の
縦スジが多発し、反対に給液量を増して行くと前記縦ス
ジは減少する傾向にあるが塗布層の色ムラ(厚みムラ)
が塗布幅全域に広がる傾向があった。さらに、前記色ム
ラや縦スジの発生原因については、前記液溜めエクスト
ルーダ長手方向の流速が前記揺変性を大きく支配してい
ること、具体的には、比較的流速が大なる給液側近傍の
塗布液は剪断作用を受けて粘度が下り易く、色ムラの発
生原因となり、又、流速が略零まで下る反給液側の塗布
液は凝集し易く、縦スジの発生原因となるものと判断さ
れている。
開平1−236968号公報に示すような塗布方法を提案し
た。これは、連続的に移動している可撓性帯状支持体の
表面に対向せしめたスリット先端部から塗布液を連続的
に排出することにより前記支持体の表面に前記塗布液の
薄膜を層設する塗布方法において、前記スリットに連通
するエクストルーダの液溜りに前記塗布液を前記支持体
上の塗着量よりも多く供給するとともに、前記液溜り内
の塗布液の一部を前記液溜りの給液位置から前記支持体
の幅方向に最も離れた位置又はその近傍の排出口より外
部排出手段にて強制的に抜き取るようにした塗布方法で
ある。
例えば、塗布量と流出量(排出口からの流出量)の設定
の困難さ、すなわち、エクストルーダの形状や送液系、
塗布液の物性などの諸条件によって塗布量ならびに流出
量の設定が制限を受けるために、色ムラ、縦スジを少な
くするために行う流出量の調節範囲が狭い為に設定が困
難である等の問題が解決され、強磁性層の電磁変換特性
の向上を図ることができた。
とと、品質向上とは別々の解決方にて達成されていた。
そこで、本発明者らは前記2つの塗布方法を組み合わせ
て両方の効果を同時に期待できる方法を特願平1−6227
4号明細書に示した。この特願平1−62274号明細書に示
した方法により、塗布時における得率が高く生産性に優
れ、更に色ムラや縦スジの発生を効果的に抑制された電
磁変換特性にすぐれた高品質な磁気記録媒体を安定製造
することができた。
する競争力を高める上でも、この塗布型磁気記録媒体の
品質向上及び生産性の向上が求められてきており、前記
得願平1−62274号明細書に示した方法以上に優れた技
術が切望されていた。すなわち、前記特願平1−62274
号明細書に提案された方法によっても、エクストルーダ
を替えた場合には、塗布条件の最適化が困難なことがあ
り、製造品の種類に対する塗布設備の汎用性にはまだ課
題が残されていた。
ヘッドを変更した場合でも、得率が高く、且つ生産性に
優れ、合わせて色ムラや縦スジの発生抑止を極めて的確
にでき、該縦スジ等の発生抑止条件が従来以上に広範囲
の製造条件下に適用でき電磁変換特性にすぐれた高品質
な磁気記録媒体を安定製造できる塗布液の塗布方法及び
装置を提供することを目的とする。
状の支持体の表面に対向せしめたスリット先端部から塗
布液を連続的に排出することにより前記支持体の表面に
前記塗布液の薄膜を層設する塗布方法において、前記ス
リットに連通するエクストルーダの液溜めに、送液手段
により前記塗布液を前記支持体上の塗着量よりも過剰量
供給すると共に、前記液溜め内の塗布液の一部を前記塗
布液の給液位置から前記支持体の幅方向に最も離れた位
置又はその近傍の排出口から排液手段により強制的に抜
き取り可能にし、更に、前記エクストルーダの直前及び
直後の切替弁を介して繋がったバイパス系及び該バイパ
ス系から分岐した還流系を形成し、且つ前記バイパス系
及び前記還流系に各々流量調節弁を設け、塗布開始前に
予め塗布液を前記エクストルーダに満たしたのち、前記
送液手段及び前記排液手段を運転状態に保ち、前記バイ
パス系の流量調節弁の開き度を塗布時とほぼ同じ送液条
件にて送液しておき、前記送液手段により液圧をみなが
ら前記還流系の流量調節弁を仮設定した後に、前記バイ
パス系の液圧をみながら該バイパス系の流量調節弁を微
調節し、その後再び前記還流系側の液圧をみながら該還
流系の流量調節弁を微調節してから、前記切替弁を切り
替えて前記塗布液を前記エクストルーダに送液して塗布
を開始することを特徴とする塗布方法、又は、塗布開始
前に予め塗布液を前記エクストルーダに満たしたのち、
前記送液手段及び前記排液手段を運転状態に保ち、前記
還流系の流量調節弁の開き度を塗布時とほぼ同じ送液条
件にて送液しておき、前記バイパス系の液圧をみながら
該バイパス系の流量調節弁を仮設定した後に、前記還流
系の液圧をみながら該還流系の流量調節弁を微調節し、
その後再び前記バイパス系の液圧をみながら該バイパス
系の流量調節弁を微調節してから、前記切替弁を切り替
えて前記塗布液を前記エクストルーダに送液して塗布を
開始することを特徴とする塗布方法により達成でき、更
に、前記バイパス系及び前記還流系には前記塗布液の流
量を変えられる流量調節弁と夫々の系の液圧を測定可能
な圧力計とが夫々設けられたことを特徴とする塗布装置
により達成される。
明する。
ーダを用いた本発明装置の一実施態様の概略図を示す。
ためのエクストルーダの構造ならびに作用について説明
する。前記エクストルーダ40はその先端部分がパスロー
ル間に架け渡され支持されて一定速度で移送される支持
体4の表面にに直接接触するように対設し、塗着した前
記塗布液3の液圧により前記支持体4を前記スリット2
の先端部から若干離脱せしめるように塗布するものであ
る。そして、塗布工程時においては前記支持体4の表面
に対する塗着量Q1よりも多い供給量Q0を送液手段である
送液ポンプP1でもって、給液管路30を介し給液ノズル12
から塗布液3が幅方向に傾きをもった液溜め10内に連続
して給液され、その液圧分布が前記支持体4の幅方向に
ほぼ均一化されながら、その一部は前記給液ノズル12か
ら前記支持体4の幅方向に最も離れた位置、即ち前記液
溜め10の他方端に取付けた排液ノズル41から器外に、外
部排液手段である引抜ポンプP2により前記液溜め10内の
過剰塗布液を強制的に抜き取るようになされる。
図におけるエクストルーダ40と比べ、給液ノズル62の位
置と液溜め61の形状が若干異なるものである。
に位置した、所謂、中央供給方式型であり、前述した片
側供給方式の前記エクストルーダ40よりも前記縦スジや
色ムラが発生し難いものであるが、前記塗布液3の物性
によって、前記舟底型の液溜り61の両端部近傍と中央部
で前述した電磁変換特性のバラツキをもたらす縦スジや
色ムラが発生しやすい傾向にあるが、前記液溜り61の両
端部に夫々排液ノズル63、64を取付け、前述した如く前
記塗布液3の一部を強制的に抜き取るように流出せしめ
ることにより、幅方向に均一な品質の塗膜を得ることが
できる。
の端部に限らず、その近傍のエクストルーダーブロック
に流路を透設しても良い。
向きに設けたものを図示したが、必要に応じ前記エクス
トルーダ40、60は垂直下向きに前記支持体4に対向せし
めることも可能であることは勿論である。
先端部を第3図の想像線にて示すバッキングロール7に
対向した位置に設置することもでき、この場合、前記エ
クストルーダ40、60はバッキングロール7により支持さ
れて一定速度で移送される支持体4の表面に対し、下方
より僅少の間隙(通常、2〜5mm)をもってスリット2
の先端部を垂直に対向させるように設置される。
用いた本実施態様を第1図を参照しつつ説明する。
ンプP1により前記エクストルーダ40(60)方向に送り出
すことができる。なお、前記送液ポンプP1による送液系
の液圧は、第1圧力計55により測定される。前記塗布液
3の経路は、前記エクストルーダ40の直前に設置された
第1の切替弁である三方コックC1により、本路50とバイ
パス管路32(バイパス系)とに適宜経路が切り替えられ
る。なお、前記バイパス管路32にはその途中から分岐し
て前記塗布液3を前記ストックタンク20に戻すことので
きる還流管路33(還流系)が設けられており、更に、還
流管路33には流量を調整できる調節弁V1が設置されてい
る。
ンプP2の上流側には、前記三方コックC1とほぼ同期動作
する第2の切替弁である三方コックC2が設けられてい
る。前記三方コックC2と前記引抜ポンプP2との間には第
2圧力計56が設置されており、該第2圧力計56により塗
布時の圧力或いはバイパス系の圧力を測定することがで
きる。なお、前記引抜ポンプP2にて引き抜かれた前記塗
布液3は、最終還流路31を経て再び前記ストックタンク
20に戻される。
法を行う。
ルーダ40(60)に満たしたのち、前記送液ポンプP1及び
前記引抜ポンプP2を運転状態に保ったまま、前記三方コ
ックC1,C2をほぼ同期させて電気信号にて操作し、前記
塗布液3を前記バイパス管路32並びに前記還流管路33に
流しておく。このとき、前記バイパス管路32の調節弁V2
の開き度(絞り度)を塗布時と同じ送液条件に概ね定め
ておき、前記第1圧力計55を見ながら該圧力を前記調節
弁V1の絞り調整によりある程度設定し、その後、前記バ
イパス管路32の第2圧力計56をみながら前記調節弁V2を
微調節したのちに、前記第1圧力計55を見ながら該圧力
を前記調節弁V1の絞り調整により微調節する。この調節
により前記バイパス管路32と前記還流管路33とに流れる
前記塗布液3の分量が適宜調整されている。この調整
は、前記バイパス管路32に流れる流量を、塗布時に前記
排液ノズル41(63、64)から流出する流量(Q2)に対応
した量とし、前記還流管路33に流れる流量を、塗布時に
前記スリット2から流出する流量(Q1)に対応した量に
調整する方法であって、前記調節弁V1を絞り調整するこ
とは、塗布液が前記液溜まり10内を通過する通過抵抗に
対して前記スリット2から吐出される塗布液の吐出抵抗
の類似的調節と云うことができる。すなわち、この調節
により、塗布工程の前の段階において、前記スリット2
における前記塗布液の吐出抵抗からみて既に塗布時に極
めて近似した送液条件となっている。
布液3を前記バイパス管路32並びに前記還流管路33に流
しておき、この後に、前記還流管路33の調節弁V1の開き
度(絞り度)を塗布時と同じ送液条件に概ね定めてお
き、前記バイパス系の前記第2圧力計56を見ながら該圧
力を前記調節弁V2の絞り調整により概ね定め、その後、
前記還流管路33の第1圧力計55をみながら前記調節弁V1
を微調節したのちに、前記バイパス系の前記第2圧力計
56を見ながら該圧力を前記調節弁V2の微調節する。この
調節により前記方法と同様に前記バイパス管路32と前記
還流管路33とに流れる前記塗布液3の分量が適宜調整さ
れている。この調整方法の場合のように前記調節弁V2を
絞り調整することは、塗布液が前記スリット2から吐出
される塗布液の吐出抵抗に対して前記液溜まり10内を通
過する通過抵抗の疑似的調節と云うことができる。そし
て、この調節により、前記調節方法と同様に塗布工程の
前の段階において、前記スリット2における前記塗布液
の吐出抵抗からみて既に塗布時に極めて近似した送液条
件となっている。
方コックC1,C2をほぼ同時(下流側の前記三方コックC2
の作動を僅かに遅延させるようにしてもよい。)に操作
して、前記塗布液3を前記エクストルーダ40(60)に送
液して塗布を開始する。
トルーダ40(60)のスリット2から吐出する流量は、そ
の所望量に達するまでの時間が瞬時になされる。又、前
記三方コックC1,C2の操作によるバイパス系への流路切
り替え後の時間や前記エクストルーダ40(60)への予め
の送液後の時間は短時間であるので、前記エクストルー
ダ40(60)内の前記塗布液3の凝集は無視することが出
来る。従って、前記支持体4が極めて高速にて走行する
高速塗布の場合であっても、支持体の空走領域或いは塗
布不完全領域、すなわち、塗布開始時或いは塗布再開時
における製品とならない部分を極めて少なすることが出
来る。
されているとき、流量計M1にて計量しつつフィルタfを
通り前記エクストルーダ40(60)に送り込まれる一方、
これと同時に、前記排液ノズル41(63、64)からエクス
トルーダ内の塗布液3の一部は給液系とは別系統の前記
引抜ポンプP2により流量計M2で計量されつつ引き抜かれ
ることは前述した通りである。従って、前記スリット2
から流出する前記塗布液3の量(Q1)は、前記流量計M1
と前記流量計M2との流量差(Q0−Q2)で現される量が前
記支持体4に塗布されることになる。
ついては、送液が滑らかで安定したものが望ましく、ど
のような型式のポンプでもよく特に限定するものではな
い。特に、前記引抜ポンプP2においては、前記排液ノズ
ル41(63、64)から塗布液3を引き抜く作用を有する手
段であれば、塗布液3の循環用のポンプであってもよ
く、又、他の送液手段であってもよい。
で、且つ前記還流系及び前記バイパス系において夫々液
流量の調節が別々にできることにより、塗布量(Q1)の
調整は、前記スリット2における吐出抵抗或いは前記液
溜め10における通過抵抗を基準にした調節ができ、液物
性やエクストルーダの種類により適宜調節方法を選択で
きるので、従来以上に広い範囲において安定調整可能と
なり、色ムラや縦スジなどの発生し難い範囲を広くする
ことができる。すなわち、前記引抜ポンプP2の引抜き力
だけでなく液流路系の複数の箇所にて相互の関係して微
調整することにより、例えば、前記液溜め10(61)内に
おける前記塗布液3の流速を全域において均一化し、前
記液溜め10(61)内の塗布液3に生じる圧力変動や過剰
圧力の発生を抑え、且つ前記塗布液3の実効的な流動性
を高めた状態を保つことができ、合わせて前記スリット
2から吐出される前記塗布液3の挙動安定化を図ること
ができる。このことは言い換えると、同じ塗布量(Q1)
を得る場合でも、前記送液ポンプP1と前記引抜ポンプP2
の運転状態及び前記各調整弁V1、V2の調節を適宜変える
ことによって、非常に広い範囲で前記塗布液3の異なっ
た送液条件とすることができ、塗布条件設定の自由度を
高めることができることを意味するものである。
ス系に前記調節弁V1及びV2を設置したが、本発明はこれ
に限るものではなく、第5図に示すように前記調節弁V2
の代わりにブースターポンプP3を設け、このブースター
ポンプP3の運転状態を変化させることにより流量調節を
行うことができ、又、前記調節弁V1もポンプに替えても
よい。なお、前記ブースターポンプに定量ポンプを用い
た場合には該定量ポンプを迂回するミニバイパス系とも
言える流路を形成することにより、定量ポンプの前記バ
イパス系或いは前記還流液内における適応性を高めるこ
とができる。
に塗布量よりも過剰量の塗布液を供給すると共に液溜り
の適所に設けた排出口から前記塗布液の一部を強制的に
抜き取るようにし、更に、前記エクストルーダの直前及
び直後の切替弁を介して繋がったバイパス系及び該バイ
パス系から分岐した還流系を形成して、且つ前記バイパ
ス系及び前記還流系に設けた流量調節弁により、塗布開
始前に予め塗布液を前記エクストルーダに満たしたの
ち、前記送液ポンプ及び前記排液ポンプを運転状態に保
って、前記塗布液を前記バイパス系に塗布時と同じ送液
条件にて送液しておくときの調節を、前記エクストルー
ダ内の塗布液の通過抵抗に対する吐出抵抗値、或いは吐
出抵抗に対する通過抵抗値と言った方向から微調整す
る。
ダのスリットから吐出する流量は、その適正量に達する
までの時間が瞬時になされ、前記支持体が極めて高速に
て走行する高速塗布の場合であっても、支持体の空走領
域或いは塗布不完全領域、すなわち、製品とならない部
分を極めて少なすることが出来る。更に、塗布量の調整
は、前記スリットにおける吐出抵抗或いは前記液溜めに
おける通過抵抗を基準にした調節ができることから、液
物性やエクストルーダの種類により適宜調節方法を選択
できるので、一つの塗布設備にてエクストルーダを入れ
替えても従来以上に広い範囲において安定調整可能とな
り、塗布条件設定の自由度を高めることができ、合わせ
て色ムラや縦スジなどの発生し難い範囲を広くすること
ができる。すなわち、本発明によれば、前記引抜ポンプ
の引抜き力だけでなく液流路系の複数の箇所にて相互の
関係して微調整することにより、例えば、前記液溜め内
における前記塗布液の流速を全域において均一化できる
範囲が広がり、前記液溜め内の塗布液に生じる圧力変動
や過剰圧力の発生を抑え、且つ前記塗布液の実効的な流
動性を高めた状態を保つことができ、合わせて前記スリ
ットから吐出される前記塗布液の挙動安定化を極めて効
果的に図ることができる。
確にすることができる。
に混合分散させたのち、エポキシ樹脂(エポキシ当量50
0)を30重量部を加えて均一に混合分散させて磁性塗布
液とした。
の島津レオメータRM−1により測定したところ剪断速度
が10sec-1において7poiseを示した。
ーダ40を用いて、第1図に示した設備を用いてポリエチ
レンテレフタレートの支持体に塗布した。なお、塗布条
件については第2表に示す。
り替えてそれぞれ塗布を実施した。そして、その塗布は
予め本発明の方法により微調節しておいてから塗布して
いる状態で、前記三方コックC1,C2を操作して、前記エ
クストルーダ40への送液を一旦停止し(第7図、第8図
の「液切り点t1」)、その後再び前記三方コックC1,C2
を逆操作して再度塗布を開始(第7図、第8図の「再開
点t2」)する塗布工程をそれぞれ5回行った。その結果
は第7図、第8図及び第3表の通りであった。尚、第7
図の流量の測定は流量計M1,M2にて測定し、第8図の塗
布圧力の測定は圧力計56にて測定した。
を交換しても塗布量及び塗布圧の変化は第7図及び第8
図に実線にて示す一つの変化軌跡線上に重なり全く変わ
らなかった。
布方法(特願平1−62274号)により、第2表に示す条
件において、液溜め径が15mmのエクストレーダ用いて塗
布を行った。バイパス系の流量調節は調節弁V1により予
めおこなっておき、塗布している状態で前記三方コック
C1,C2を操作して、前記エクストルーダ40への送液を一
旦停止し(第7図、第8図の「液切り点t1」)、その後
再び前記三方コックC1,C2を逆操作して再度塗布を開始
(第7図、第8図の「再開点t2」)する塗布工程をそれ
ぞれ5回行った。その結果は第7図、第8図及び第3表
の通りであった。尚、第7図の流量の測定は流量計M1,M
2にて測定し、第8図の塗布圧力の測定は圧力計55にて
測定した。
布方法(特願平1−62274号)により、第2表に示す条
件において、液溜め径が20mmのエクストルーダ用いて塗
布を行った。他の操作は比較例−1と全く同じに行っ
た。
た。
明の実施例は、液切り操作(液切り点t1)並びに送液再
開操作(再開点t2)に対する塗布量及び塗布液圧の反応
が迅速であり、特に、本発明の実施例にあっては異なっ
たエクストルーダを使用した場合であっても、その塗布
性能には殆ど変化が無いが、比較例1と比較例2とでは
塗布性能の変化が現れた。これは、本発明が例えばエク
ストルーダの形状に影響されずに安定した塗布ができ、
良好な塗布の安定領域が広いことを示している。また、
色ムラや縦スジについては目視による観察を行った。色
ムラおよび縦スジについては、比較例と実施例とは共に
良好な結果を示すが、特に、再開点t2の付近においは本
発明の実施例の方が好結果を得ることができた。製品の
得率が高いことが判る。
の概略図、第2図、第3図、第4図は夫々本発明を実施
するためのエクストルーダの要部を示す斜視図ならびに
断面図、第5図は本発明の変形例の送液制御を示すため
の概略図、第6図は従来の塗布方法を示した概略図、第
7図は塗布液の塗布量の変化を示したグラフ、第8図は
塗布液の塗布圧の変化をしめしたグラフである。 (図中符号) 2……スリット、3……塗布液、 4……支持体、7……バッキングロール、 10、61……液溜め、12、62……供給ノズル、 20……ストックタンク、30……給液管路、 31……最終還流管路、32……バイパス管路、 33……還流管路、40、60……エクストルーダ、 41、63、64……排液ノズル、50……本路、 55,56……圧力計、C1,C2……三方コック、 f……フィルタ、M1,M2……流量計、 P1……送液ポンプ、P2……引抜ポンプ、 V1,V2……調節弁。
Claims (3)
- 【請求項1】連続的に移動している可撓性帯状の支持体
の表面に対向せしめたスリット先端部から塗布液を連続
的に排出することにより前記支持体の表面に前記塗布液
の薄膜を層設する塗布方法において、前記スリットに連
通するエクストルーダの液溜めに、送液手段により前記
塗布液を前記支持体上の装着量よりも過剰量供給すると
共に、前記液溜め内の塗布液の一部を前記塗布液の給液
位置から前記支持体の幅方向に最も離れた位置又はその
近傍の排出口から排液手段により強制的に抜き取り可能
にし、更に、前記エクストルーダの直前及び直後の切替
弁を介して繋がったバイパス系及び該バイパス系から分
岐した還流系を形成し、且つ前記バイパス系及び前記還
流系に各々流量調節弁を設け、塗布開始前に予め塗布液
を前記エクストルーダに満たしたのち、前記送液手段及
び前記排液手段を運転状態に保ち、前記バイパス系の流
量調節弁の開き度を塗布時とほぼ同じ送液条件にて送液
しておき、前記送液手段による液圧をみながら前記還流
系の流量調節弁を仮設定した後に、前記バイパス系の液
圧をみながら該バイパス系の流量調節弁を微調節し、そ
の後再び前記還流系側の液圧をみながら該還流系の流量
調節弁を微調節してから、前記切替弁を切り替えて前記
塗布液を前記エクストルーダに送液して塗布を開始する
ことを特徴とする塗布方法。 - 【請求項2】連続的に移動している可撓性帯状の支持体
の表面に対向せしめたスリット先端部から塗布液を連続
的に排出することにより前記支持体の表面に前記塗布液
の薄膜を層設する塗布方法において、前記スリットに連
通するエクストルーダの液溜めに、送液手段により前記
塗布液を前記支持体上の装着量よりも過剰量供給すると
共に、前記液溜め内の塗布液の一部を前記塗布液の給液
位置から前記支持体の幅方向に最も離れた位置又はその
近傍の排出口から排液手段により強制的に抜き取り可能
にし、更に、前記エクストルーダの直前及び直後の切替
弁を介して繋がったバイパス系及び該バイパス系から分
岐した還流系を形成し、且つ前記バイパス系及び前記還
流系に各々流量調節弁を設け、塗布開始前に予め塗布液
を前記エクストルーダに満たしたのち、前記送液手段及
び前記排液手段を運転状態に保ち、前記還流系の流量調
節弁の開き度を塗布時とほぼ同じ送液条件にて送液して
おき、前記バイパス系の液圧をみながら該バイパス系の
流量調節弁を仮設定した後に、前記還流系の液圧をみな
がら該還流系の流量調節弁を微調節し、その後再び前記
バイパス系の液圧をみながら該バイパス系の流量調節弁
を微調節してから、前記切替弁を切り替えて前記塗布液
を前記エクストルーダに送液して塗布を開始することを
特徴とする塗布方法。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載した塗布方法
をに用いる塗布装置であって、前記バイパス系及び前記
還流系には前記塗布液の流量を変えられる流量調節弁と
夫々の系の液圧を測定可能な圧力計とが夫々設けられた
ことを特徴とする塗布装置。
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