JP2565220B2

JP2565220B2 - スイツチング電源回路

Info

Publication number: JP2565220B2
Application number: JP61283506A
Authority: JP
Inventors: 民次永井
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1986-11-28
Filing date: 1986-11-28
Publication date: 1996-12-18
Anticipated expiration: 2011-12-18
Also published as: JPS63136959A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、例えば100V等の商用交流電源より電子機器
の駆動用電源を得るのに使用して好適なスイッチング電
源回路に関する。

〔発明の概要〕

本発明は例えば100V等の商用交流電源より電子機器の
駆動用電源を得るのに使用して好適なスイッチング電源
回路において、交流電源からの所定周波数の交流信号を
整流回路を介してスイッチングトランスの１次巻線に供
給し、このスイッチングトランスの２次巻線に得られる
信号を直流化して出力端子に供給すると共に、出力電流
電圧信号を交流信号の周波数に対応した時定数の積分回
路を介して検出し、この検出信号によりスイッチングト
ランスの１次巻線に接続されたスイッチング素子の制御
を行なう様にしたことで、入力交流信号を効率よく制御
して変換できる様にしたものである。

〔従来の技術〕

従来、オーディオ機器等の電子機器の駆動用電源を10
0V等の商用交流電源から得るのに、スイッチング電源回
路を使用していた。このスイッチング電源回路は、例え
ば第４図に示す如く構成されていた。この第４図におい
て、（１）は100V商用交流電源を示し、この交流電源
（１）から供給される交流100V信号をブリッジ整流回路
（２）に供給し、このブリッジ整流回路（２）で交流10
0V信号を全波整流し、ブリッジ整流回路（２）で整流し
た信号をスイッチングトランス（４）の１次巻線（4a）
に供給する。また、このスイッチングトランス（４）の
１次巻線（4a）は、後述するトランジスタ（11）を介し
て接地してある。そして、ブリッジ整流回路（２）とス
イッチングトランス（４）の接続中点がコンデンサ
（３）を介して接地してあり、スイッチングトランス
（４）に供給される整流信号を平滑化する。そして、ス
イッチングトランス（４）の２次巻線（4b）は、整流用
のダイオード（５）を介して出力端子（７）と接続して
あり、ダイオード（５）と出力端子（７）との接続中点
がコンデンサ（６）を介して接地してある。また、この
出力端子（７）に得られる信号を検出回路（８）に供給
し、この検出回路（８）で出力信号の直流電圧レベルを
検出し、この検出状態に応じてスイッチング制御回路
（９）に検出信号を供給する。このスイッチング制御回
路（９）は、パルス幅変調回路（10）に制御信号を供給
し、このパルス幅変調回路（10）は制御信号をパルス幅
変調する。そして、このパルス幅変調回路（10）は、ス
イッチングトランス（４）の１次巻線（4a）とコレクタ
を接続したNPN型トランジスタ（11）のベースにパルス
幅変調したスイッチング制御信号を供給するようにして
ある。このスイッチング制御信号は、検出回路（８）に
よる出力信号状態の検出信号を判断して出力する。

このようにしてスイッチング電源回路が構成され、ス
イッチング素子としてのトランジスタ（11）のオン・オ
フを制御することで、出力端子（７）に得られる出力信
号の平均電圧値を一定に安定して保つことができる。即
ち、検出回路（８）が検出した出力信号状態によるスイ
ッチング制御回路（９）によりトランジスタ（11）のオ
ン・オフを制御するため、出力信号状態を見ながらトラ
ンジスタ（11）のオン・オフ制御ができ、出力信号状態
の制御がこのトランジスタ（11）のオン・オフ制御でで
きる。

このようにして交流電源からの信号を整流した後スイ
ッチングトランスで変圧することで、スイッチングトラ
ンスは高周波用でよいので小型に構成でき、電源回路が
小型に構成できる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、この第４図に示した如き構成のスイッチン
グ電源回路は、ブリッジ整流回路（２）とスイッチング
トランス（４）との間に信号平滑用のコンデンサ（３）
を接続しているが、このコンデンサ（３）に供給される
信号は商用100V電源を全波整流しただけの第５図Ａに示
す如き信号であるので、このコンデンサ（３）を流れる
電流の電流値及び電圧値は高く、コンデンサ（３）とし
て大型のものを必要とする不都合があった。

ところが、コンデンサ（３）を無くして、スイッチン
グトランス（４）に第５図Ａに示す如き全波整流信号が
そのまま供給されるようにすると、入力電圧値が高いと
きには波高値付近では電圧値が検出信号としては高すぎ
るため、この波高値付近は制御回路（９）側でカットす
るように働らいてしまうことがあった。このようなとき
には、第５図Ｂに示す如く入力電圧値が低いときだけト
ランジスタ（11）をオンさせるような変調信号が変調回
路（10）から出力されるようになり、スイッチング素子
への悪影響やトランス（４）の振動が発生してこの電源
回路の動作が不安定になって、安定した出力信号が得ら
れなくなる不都合があった。

本発明は斯かる点に鑑み、トランスの１次側に信号平
滑用のコンデンサを接続しなくても、安定して電源供給
を行なうことのできるスイッチング電源回路を提供する
ことを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明のスイッチング電源回路は、例えば第１図に示
す如く交流電源（１）からの所定周波数の交流信号を整
流回路（２）を介してスイッチングトランス（４）の１
次巻線（4a）に供給し、このスイッチングトランス
（４）の２次巻線（4b）に得られる信号を直流化して出
力端子（７）に供給すると共に、出力直流電圧信号を交
流信号の周波数に対応した時定数の積分回路（13）を介
して検出し、この検出信号によりスイッチングトランス
（４）の１次巻線（4a）に接続されたスイッチング素子
（11）の制御を行なう様にしたものである。

〔作用〕

本発明のスイッチング電源回路は、この電源回路の出
力信号を積分した信号を検出してスイッチング素子（1
1）を制御するため、スイッチングトランス（４）の２
次側に得られる信号が変動する信号であっても、検出回
路（８）が検出する信号が平均値等の一定した信号とな
り、安定した信号検出ができる。このため、スイッチン
グ素子（11）の制御が安定してでき、この電源回路の動
作が安定する。

〔実施例〕

以下、本発明のスイッチング電源回路の一実施例を、
第１図及び第２図を参照して説明しよう。この第１図及
び第２図において第４図に対応する部分には同一符号を
付し、その詳細説明は省略する。

本例のスイッチング電源回路は第１図に示す如く構成
する。この第１図において、（12）はブリッジ整流回路
（２）とスイッチング（４）の１次巻線（4a）との間に
接続したフィルタを示し、このフィルタ（12）は信号の
スイッチングノイズを除去するためのものである。

そして、本例においては出力端子（７）に得られるこ
の電源回路の出力信号を、積分回路（13）に供給する。
この積分回路（13）は、供給される出力信号を積分して
平均値化し、この積分信号を検出回路（８）に供給す
る。この検出回路（８）は、供給される積分信号の電圧
レベルを検出し、検出信号をスイッチング制御回路
（９）に供給する。このスイッチング制御回路（９）
は、供給される検出信号を判断し、この判断に基づいて
トランジスタ（11）のオン・オフを制御する制御信号を
パルス幅変調回路（10）に供給する。このパルス幅変調
回路（10）は、供給される制御信号をパルス幅変調して
トランジスタ（11）のベースに供給する。本例のスイッ
チング電源回路のその他の構成は、第４図例と同様に構
成する。

本例のスイッチング電源回路は、以上のように構成し
たことにより、出力信号の制御を安定して行なうことが
できる。即ち、ブリッジ整流回路（２）とスイッチング
トランス（４）との間に信号平滑用のコンデンサを接続
していないので、トランス（４）には全波整流しただけ
の第２図Ａに示す如き信号が供給される。この整流信号
をトランス（４）にて低圧信号に変圧した後に出力端子
（７）に供給される信号は、第２図Ｂに示す如くコンデ
ンサ（６）によりリップル電圧ｒを含む直流信号とな
る。このリップル電圧ｒを含む直流信号が積分回路（1
3）に供給されると、この積分回路（13）で積分されて
第２図Ｃに示す如くリップル電圧がほとんど除去された
直流信号となる。そして、このリップル電圧が除去され
た直流信号が検出回路（８）に供給される。このため、
検出回路（８）が検出を行なう直流信号は安定した信号
となり、この検出回路（８）による検出に基づいたパル
ス幅変調回路（10）の出力信号も第２図Ｄに示す如く安
定したパルス信号となる。

このようにしてパルス幅変調回路（10）がトランジス
タ（11）のオン・オフ制御用として出力するパルス信号
が安定した信号となるため、トランジスタ（11）のオン
・オフが安定して行なえ、商用交流電源（１）からの交
流信号を整流・変圧した出力端子（７）に得られる信号
が、第２図Ｂに示す如くリップル電圧ｒが一定の安定し
た信号となる。

このように本例のスイッチング電源回路によると、ト
ランス（４）の１次側に信号平滑用コンデンサを接続し
ていないのにもかかわらず、安定した出力信号が出力端
子（７）から出力される。このため、トランス（４）の
１次側に信号平滑用のコンデンサを接続する必要がな
く、構成が簡単になる。また、安定した出力信号が得ら
れるために、交流電源（１）から供給される交流信号の
直流への変換効率が高くなり、トランス（４）等を従来
と同じ容量のものを使用しても出力側に接続できる機器
の容量が大きくでき、出力インピーダンスを低くするこ
とができる。

なお、上述実施例においては、出力信号を直接積分回
路（13）に供給するようにしたが、例えば第３図に示す
如く、トランス（４）の２次側に発光ダイオード（14）
を接続し、この発光ダイオード（14）の発光信号をホト
トランジスタ等の受光回路（15）で受けて、受光回路
（15）の受光信号を積分回路（13）に供給するようにし
てもよい。また、積分回路（13）は入力信号の平均値を
検出するようにしたが、実効値を検出するようにしても
よい。さらにまた、本発明は上述実施例に限らず、本発
明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が取り
得ることは勿論である。

〔発明の効果〕

本発明のスイッチング電源回路によるとスイッチング
制御用の信号検出が安定して行なえ、スイッチング素子
（11）の制御が安定してでき、この電源回路の動作が安
定すると共に交流から直流への変換効率が高くなる利益
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のスイッチング電源回路の一実施例を示
す構成図、第２図は第１図例の説明に供する波形図、第
３図は本発明の他の実施例を示す構成図、第４図は従来
のスイッチング電源回路の一例を示す構成図、第５図は
第４図例の説明に供する波形図である。（１）は商用交流電源、（２）はブリッジ整流回路、
（４）はスイッチングトランス、（4a）は１次巻線、
（4b）は２次巻線、（８）は検出回路、（９）はスイッ
チング制御回路、（10）はパルス幅変調回路、（11）は
トランジスタ、（13）は積分回路である。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】交流電源からの所定周波数の交流信号を整
流回路を介してスイッチングトランスの１次巻線に供給
し、このスイッチングトランスの２次巻線に得られる信
号を直流化して出力端子に供給すると共に、出力直流電圧信号を上記交流信号の周波数に対応した時
定数の積分回路を介して検出し、この検出信号により上
記スイッチングトランスの１次巻線に接続されたスイッ
チング素子の制御を行なう様にしたことを特徴とするス
イッチング電源回路。