JP2562874B2 - ステッピングモーターの脱調防止駆動制御方式 - Google Patents

ステッピングモーターの脱調防止駆動制御方式

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JP2562874B2
JP2562874B2 JP61070580A JP7058086A JP2562874B2 JP 2562874 B2 JP2562874 B2 JP 2562874B2 JP 61070580 A JP61070580 A JP 61070580A JP 7058086 A JP7058086 A JP 7058086A JP 2562874 B2 JP2562874 B2 JP 2562874B2
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Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、ステッピングモーターの脱調防止駆動制御
方式に関し、特に、エンコーダから出力される回転子の
状態信号(回転子の回転位置情報)に基いてステッピン
グモーターの脱調を防止するようにしたステッピングモ
ーターの脱調防止駆動制御方式に関する。
b.従来の技術 第4図は従来のステッピングモーターの脱調防止駆動
制御方式を実施するステッピングモーター駆動制御装置
の構成を示すものであって、同図において、1はステッ
ピングモーター、2は回転子の回転位置及び回転速度を
検出するロータリエンコーダである。このエンコーダ2
としてはステッピングモーター1の分割数(ステップ
数)と同じか或いはそれ以上の分割能力を有するものが
用いられる。例えば、2相ステッピングモーターで200
分割運転を行なうときは200分割又はそれ以上の分割数
のエンコーダ2が用いられ、また5相ステッピングモー
ターで1000分割運転を行なうときは、1000分割またはそ
れ以上の分割数のエンコーダ2が用いられる。
また、この駆動制御装置は、上述のエンコーダ2の出
力が供給されるデコーダ3と、このデコーダ3の出力を
計数するカウンタ4と、運転指令パルスを計数するカウ
ンタ5と、これらのカウンタ4,5の計数出力を比較演算
する比較器6とをそれぞれ具備しており、上記比較器6
から出力される両カウンタ4,5の計数出力の差信号に基
いてステッピングモーター1の回転制御を行なうように
している。
すなわち、比較器6から出力される上記差信号に基い
て運転指令パルスに対するステッピングモーター1の回
転子の位置誤差を検出し、励磁制御回路7、速度制御回
路8及び電力制御回路9によって、上記誤差に応じて励
磁状態を制御するようにしている。
c.発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来のステッピングモータ
ーの駆動制御方式にあっては、ステッピングモーター1
の分割数と同等以上の分割能力を有するエンコーダ2を
備えなくてはならないため、装置が高価となってしまう
問題点があった。
また、第4図に示すものは比較的高級なステッピング
モーター駆動制御装置であって、脱調を防止するために
いわゆる完全閉ループ駆動を行なうようにしたものであ
るが、ステッピングモーター1を常に閉ループ制御する
ようにしたこの種の装置は構成が複雑で高価であるのみ
ならず、所定の構成回路の調整を常に最適に行なう必要
があった。本発明は上述の如き各種の実状に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、エンコーダの分割数が
少なくて済み、しかも駆動制御装置の構成が簡単で回路
調整を必要としないようなステッピングモーターの脱調
防止駆動制御方式を提供することにある。
d.問題点を解決するための手段 上述の目的を達成するために、本発明においては、ス
テッピングモーターの回転子に連結される2相エンコー
ダの分割数を1相あたり回転子の歯数と同じであって上
記ステッピングモーターのステップ分割数よりも少なく
設定し、 上記エンコーダの出力信号は4通りの状態を繰り返す
ようにし、上記エンコーダの各出力信号の切換点を上記
回転子のステップ位置に一致させて配置することによっ
て、ステップ位置である安定点の前の不安定点からの後
の不安定点の位置に対応して上記回転子の歯ピッチの1/
4ごとに上記エンコーダから出力される信号が切り換わ
るようにして上記エンコーダの位置が検出できるように
し、 運転指令信号に基づいてステッピングモーターの励磁
状態を指示する励磁状態指示信号から、正常な駆動状態
において本来あるべき回転子の位置を推定し、 上記エンコーダから出力される上記回転子の状態信号
から、上記回転子の実際の位置を検知し、 上記本来あるべき回転子の位置すなわち安定点に対し
て、上記回転子の実際の位置が、上記安定点を中心とし
た回転子の歯ピッチの±1/4の領域にあって安定状態に
あるか、上記安定状態領域の両側の回転子の歯ピッチの
±1/4の領域にあって不安定状態のあるかについて予め
設定した判定基準を用いて、上記ステッピングモーター
が安定状態及び不安定状態の何れにあるのかを判定し、 不安定状態にあると判定されたときは、ステッピング
モーター巻線へ供給される駆動電流を制御するための励
磁制御信号を変更して、上記回転子を1ステップだけ遅
らせるか或いは進ませるような駆動電流を上記ステッピ
ングモーター巻線へ一時的に供給することにより脱調を
回避し、 しかる後に、正規の駆動電流を上記ステッピングモー
ター巻線へ供給する通常状態に戻すようにしている。
また、本発明においては、ステッピングモーターの回
転子に連結される3相エンコダの分割数を1相あたり回
転子の歯数と同じであって上記ステッピングモーターの
ステップ分割数よりも少なく設定し、 上記エンコーダの出力信号は6通りの状態を繰り返す
ようにし、上記エンコーダの各出力信号の切換点を上記
回転子のステップ位置に一致させて配置することによっ
て、ステップ位置である安定点の前の不安定点から後の
不安定点の位置に対応して上記回転子の歯ピッチの1/6
ごとに上記エンコーダから出力される信号が切り換わる
ようにして上記エンコーダの位置が検出できるように
し、 運転指令信号に基づいてステッングモーターの励磁状
態を指示する励磁状態指示信号から、正常な駆動状態に
おいて本来あるべき回転子の位置を推定し、 上記エンコーダから出力される上記回転子の状態信号
から、上記回転子の実際の位置を検知し、 上記本来あるべき回転子の位置すなわち安定点に対し
て、上記回転子の実際の位置が、上記安定点を中心とし
た回転子の歯ピッチの±1/4の領域にあって安定状態に
あるか、上記安定状態領域の両側の回転子の歯ピッチの
±1/4の領域にあって不安定状態にあるかについて予め
設定した判定基準を用いて、上記ステッピングモーター
が安定状態及び不安定状態の何れにあるのかを判定し、 不安定状態にあると判定されたときは、ステッピング
モーター巻線へ供給される駆動電流を制御するための励
磁制御信号を変更して、上記回転子を1ステップだけ遅
らせるか或いは進ませるような駆動電流を上記ステッピ
ングモーター巻線へ一時的に供給することにより脱調を
回避し、 しかる後に、正規の駆動電流を上記ステッピングモー
ター巻線へ供給する通常状態に戻すようにしている。
以下、本発明の一実施例につき第1図〜第3図を参照
して説明する。なお、第1図において図4と同一の部分
には同一の符号を付すこととする。
まず第1図は本発明に係るステッピングモーターの脱
調防止駆動制御方式を実施する駆動制御装置を示すもの
であって、ステッピングモーター1の回転子の位置及び
速度を検出するロータリエンコーダ2の出力信号がカウ
ンタ等を介することなく励磁制御回路7に直接供給され
るようになっている。本実施例においては、上述のロー
タリエンコーダ2は、1相あたり(1チャンネルあた
り)回転子の歯数と同じ分割数を有するものが用いら
れ、このロータリエンコーダ2はステッピングモーター
1の回転子に連結されている。また、運転指令パルス信
号及び回転方向信号が相分配器10にそれぞれ供給され、
この相分配器10から励磁制御回路7には励磁状態を指示
する信号が供給されるようになっている。なお、上述の
回転方向信号は励磁制御回路7にも供給されるように構
成されている。
上記励磁制御回路7においては、エンコーダ2の出力
信号(回転子の状態信号)と相分配器10の出力信号(励
磁状態を指示する励磁状態指示信号)とが比較され、こ
れらの信号の比較結果に基いてその時点で最適な励磁状
態が決定される。そして、この励磁制御回路7からはス
テッピングモーター巻線へ供給される駆動電流(励磁電
流)を制御するための励磁制御信号が出力され、この励
磁制御信号に基いて電力制御回路9からステッピングモ
ーター1に電力制御信号が供給され、これによってステ
ッピングモーター1が最適な励磁状態に制御されるよう
になっている。
また、第2図(A)は、ステッピングモーター1の回
転子の歯数が50であり、200分割(ステップ)駆動を行
なう場合の静トルク特性を示すものである。回転子が回
転角0°の箇所で静止しているとき、回転子に外力を加
えて回転させると±1.8°の変位まではトルクが徐々に
増大し、外力を解除すれば0°の安定点へ戻ろうとす
る。また、0°の安定点から±3.6°未満の変位であれ
ば、外力が零になると、元の0°の安定点へ戻ることが
できる。しかし、外力が±1.8°の箇所におけるピーク
値を越えるか、或いは変位が±3.6°を越えると元の0
°の安定点には戻れず、脱調して制御不能となる。
従って、ステッピングモーター1が、いわゆる開ルー
プ制御にて正常に運転されているときは、励磁切換動作
点はほぼ励磁位置±1.8°の範囲内にあると言える。こ
のことはすなわち、一つの安定点を基準とした場合、そ
の安定点の前後±3.6°の位置がわかれば、ステッピン
グモーター1の動作が異常状態に移行する前兆をとらえ
ることができると言える。
本発明は、このような理論に着目して構成したもの
で、第1図に示す励磁制御回路7の具体的な機能につい
て以下に説明する。
まず第2図(B)は、第2図(A)に対応して示した
2相のエンコーダ2の出力を示すものであって、第2図
(B)の最下段はその状態を数値で示したものである。
なお、この第2図(B)の最下段に記載の数値は、本実
施例の装置の機能説明をわかり易くするために便宜的に
用いた概念的なものであり、bit1及びbit2の信号を論理
回路で処理して得るようにしてもよいが、このように事
前に(比較前に)処理する必要は必ずしもなく、本実施
例ではエンコーダ2から出力される上記bit1及びbit2の
信号を、比較対象となる状態信号として励磁制御回路7
に直接入力するようにしている。
本実施例の場合には、上記エンコーダ2の出力信号は
4通りの状態を繰り返すようにし、上記エンコーダ2の
各出力信号の切換点を回転子のステップ位置に一致させ
て配置することによって、ステップ位置である安定点の
前の不安定点から後の不安定点の位置に対応して回転子
の歯ピッチの1/4ごとに2相エンコーダ2から出力され
る信号が切り換わるようにして2相エンコーダ2の位置
が検出できるようにしている。
ここで、状態“1"及び“3"は0°の個所で静止するよ
うに励磁している“安定”状態であり、状態“0"および
“2"は“不安定”状態である。従って、第1図の励磁制
御回路7においては、エンコーダ2からの状態信号と相
分配器10からの励磁状態指示信号とを互いに比較し、状
態“1"及び“3"のときには、励磁制御回路7から出力さ
れる励磁制御信号は変更することなくそのままとし、特
別な制御を行なうことなく開ループ制御にてステッピン
グモーター1を駆動する。また、状態“0"のときは、−
1.8°の箇所を安定点とするように励磁制御信号を一時
的に変更した後に、正規の0°の箇所を安定点とするよ
うな励磁制御信号に戻す。また、状態“2"のときには、
逆に±1.8°の箇所を安定点とするように励磁制御信号
を一時的に変更した後に、正規の0°の箇所を安定点と
するような励磁制御信号に戻す。すなわち、“不安定”
状態の場合には、上記励磁制御信号を変更して回転子を
1ステップだけ遅らせるか或いは1ステップだけ進ませ
るような駆動電流をステッピングモーター巻線へ一時的
に供給することにより脱調を回避し、しかる後に、正規
の駆動電流を前記ステッピングモーター巻線へ供給する
通常状態に戻るように制御する。
このような制御を上記励磁制御回路7にて行なえば、
脱調の兆候があっても直ちに安定な正常状態にすること
ができる。一方、ステッピングモーター1の回転動作中
は、回転方向信号と励磁信号とに応じて安定状態と不安
定状態及び脱調状態とを予め設定しておけば、上述と同
様の駆動制御が可能である。次の表Iは2相ステッピン
グモーターを1.8°毎にステップ駆動したときの状態判
定基準(予め設定した判定基準)の表である。
また、次の表IIは5相ステッピングモーターを0.36°
毎にステップ駆動する場合の状態判定基準の表である。
なお、上述の表I,IIに示される判定基準は、本来ある
べき回転子の位置すなわち安定点に対して、回転子の実
際の位置が、上記安定点を中心とした回転子の歯ピッチ
の±1/4の領域にあって安定状態にあるか、上記安定状
態領域の両側の回転子の歯ピッチの±1/4の領域にあっ
て不安定状態にあるかについて予め設定した判定基準で
あって、この判定基準を用いて、上記ステッピングモー
ターが安定状態及び不安定状態の何れにあるのかを判定
するようにしている。
かくして、本実施例の場合には、脱調状態が検出され
たときには、脱調したことを知らせる信号が出されると
共に、ステッピングモーター1への電源供給が遮断さ
れ、これによってステッピングモーター1が停止状態の
下に置かれるように構成されている。また、脱調状態の
場合にも上記と同様の制御を行なうようにすれば、脱調
状態から不安定状態を介して安定状態にすることも可能
である。
また、第3図(A),(B)は3相エンコーダを用い
た場合の実施例を示すものであって、第2図(A),
(B)にそれぞれ対応する説明図である。この3相エン
コーダを用いる場合には、エンコーダの出力信号は6通
りの状態を繰り返すようにし、このエンコーダの各出力
信号の切換点を回転子のステップ位置に一致させて配置
することによって、ステップ位置である安定点の前の不
安定点から後の不安定点の位置に対応して回転子の歯ピ
ッチの1/6ごとに3相エンコーダから出力される信号が
切り換わるようにして3相エンコーダの位置が検出でき
るようにしている。本実施例の場合のように3相エンコ
ーダを用いると、2相エンコーダを用いた既述の実施例
の場合に比べて50分割の中をさらに細かく分割できる。
このため、本実施例によれば、エンコーダ2からの状態
信号と相分配器10からの励磁信号とに基いて、2相エン
コーダを用いた場合よりも高精度の制御を行なうことが
可能となる。
このような制御方式の構成、具体的には、 エンコーダ2の分割数を回転子の歯数と同じであって
ステッピングモーター1のステップ分割数よりも少なく
設定すること、 運転指令信号に基づいてステッピングモーター1の励
磁状態を指示する励磁状態指示信号を、回転子の本来あ
るべき位置(運転指令に追従している状態、すなわち正
常な駆動状態の下での回転子の回転位置)を推定するた
めの情報として利用したこと、 エンコーダから出力される回転子の状態信号を、上記
回転子の実際の位置を検知するための情報として利用す
るようにしたこと、 これらの状態信号と上記励磁状態指示信号とを比較す
ることにより、回転子が上記に記載の本来あるべき位
置にいるのか、或いはこれからずれているのかを上記表
I又はIIに基づいて判定するようにしたこと、 ずれている場合には、脱調を回避するような信号(回
転子を1ステップだけ遅らせるか或いは1ステップだけ
進ませるような駆動電流をステッピングモーター巻線へ
供給させるための励磁制御信号)を励磁制御回路7から
一時的に出力するようにしたこと、 この後に、正常の駆動状態に戻すように制御したこ
と、 という構成を採用することにより、エンコーダによる回
転子の位置検出能力を低下させることなしにエンコーダ
の分割数を従来のものより少なくすることが可能とな
る。このような効果は、「エンコーダの分割数を回転子
の歯数と同じにしたこと」及び「エンコーダの状態信号
をカウントせずにアナログ信号として用いたこと」によ
って達成される。さらに、このような構成を採用したの
で、従来において必要としていた精密な回路調整を行わ
ずに済むという利点もある。
本実施例の場合、既述の如くエンコーダの分割数を回
転子の歯数と同じにしているのであるが、それで良い理
由を述べると次ぎの通りである。すなわち、本実施例は
回転子が安定領域にあるか不安定領域にあるかを検知し
て脱調を防止するようにしたものであるが、“安定領
域”とは第2図においてトルクカーブの傾きが正の領域
をいい、“不安定領域”とは第2図においてトルクカー
ブの傾きが負の領域をいう。“安定領域”及び“不安定
領域”の角度は回転子の歯ピッチによることとなる。こ
こで回転子の歯ピッチをτRとすると、安定領域=不安
定領域=τR/2となり、角度分解能がτR/2のエンコーダ
を用いれば安定か不安定かを判断できることとなる。と
ころで、角度分解能がτR/2のエンコーダとは、分割数
が360/τRのエンコーダに他ならない。よって、本実施
例のように回転子の歯数が50ならば、τR=7.2°、従っ
てエンコーダの分割数は、360°/7.2°=50となり、結
果的にエンコーダの分割数と回転子の歯数とが等しくな
る。このことから、エンコーダの分割数と回転子の歯数
とを同じにすれば、回転子の安定・不安定を検出できる
最も分割数の少ないエンコーダを得られることとなる。
このようにエンコーダの分割数を回転子の歯数とを同
じにして従来の場合よりもその分割数を少なくできるの
で、エンコーダの製作を容易に行い得て、その制作費の
低減(コストダウン)を図ることが可能となる。
以上、本発明の実施例に付き述べたが、本発明は既述
の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思
想に基いて各種の変更が可能である。
e.発明の効果 以上の如く、本発明は、運転指令信号に基づいてステ
ッピングモーターの励磁状態を指示する励磁状態指示信
号から回転子の本来あるべき位置を推定し、エンコーダ
から出力される回転子の状態信号から回転子の実際の位
置を検知し、これら2つの位置情報から上記ステッピン
グモーターが正常な駆動状態にあるか否かを予め設定し
た判定基準を用いて回転子が本来あるべき位置にいるの
か或いはこれからずれているのかを判定し、不安定状態
にあるとき(脱調を生じるおそれのあるとき)には、ス
テッピングモーター巻線へ供給される駆動電流を制御す
るための励磁制御信号を一時的に変更して脱調を回避
し、しかる後に正規の運転状態(通常運転状態)に戻す
ようにしたものであるから、エンコーダの分割数を回転
子の歯数と同数すなわち従来の場合よりも少ない分割数
にした場合にも、回転子の回転位置検出能力を低下させ
ることなくステッピングモーターの正確な駆動制御を行
なうことができる。すなわち、エンコーダの分割数を少
なくすれば、それに応じて回転子の位置検出能力も低下
してしまうのであるが、上述の如き本発明に特異な構成
を採用することにより、回転子の位置検出能力を低下さ
せずにエンコーダの分割数を少なくすることが可能とな
る。
従って、1相あたり(1チャンネルあたり)回転子の
歯数と同じ分割数(例えば50)を有するエンコーダ、す
なわち、回転子の安定・不安定を検出できる最も分割数
の少ないエンコーダを用いればよく、従って、従来のよ
うにステッピングモーターの分割数(ステップ分割数)
と同じか或いはそれ以上の分割数(例えば、200或いは2
00以上)を有するエンコーダを用いなければならない場
合に比べて、エンコーダの分割数が少なくて済むので、
エンコーダの制作費の低減を図り得て大幅なコストダウ
ンを図ることができる。
また、本発明に係るステッピングモーターの脱調防止
駆動制御方式においては、エンコーダからの状態信号、
及び、運転指令信号に基づいてステッピングモーターの
励磁状態を指示する励磁状態指示信号を位相比較対象と
し、脱調のおそれのあるときだけ一時的に閉ループ制御
を行なうが、正常回転時には、開ループ制御を基本とし
ているため、いわゆる完全閉ループ制御の場合に比べて
回路調整の必要がなく、安定した制御が可能である。
しかも、エンコーダからの状態信号をカウンタ等を介
さずに(カウントすることなしに)、上記励磁状態指示
信号と直接的に比較するようにしているため、本発明に
係る制御方式を実施する装置を安価にかつ簡単に構成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の一実施例を説明するためのも
のであって、第1図は本発明に係るステッピングモータ
ーの脱調防止駆動制御方式を実施するステッピングモー
ター駆動制御装置の構成図、第2図(A)はステッピン
グモーターの静トルク特性図、第2図(B)は2相エン
コーダを用いた場合のエンコーダの出力信号(エンコー
ダ信号及び状態信号)を示す出力特性図、第3図(A)
は第2図(A)と同様の静トルク特性図、第3図(B)
は3相エンコーダを用いた場合のエンコーダの出力信号
(エンコーダ信号及び状態信号)を示す出力特性図、第
4図は従来の脱調防止駆動制御方式を実施するステッピ
ングモーター駆動制御装置の構成図である。 1……ステッピングモーター、2……(ロータリ)エン
コーダ、7……励磁制御回路、9……電力制御回路、10
……相分配器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステッピングモーターの回転子に連結され
    る2相エンコーダの分割数を1相あたり回転子の歯数と
    同じであって上記ステッピングモーターのステップ分割
    数よりも少なく設定し、 上記エンコーダの出力信号は4通りの状態を繰り返すよ
    うにし、上記エンコーダの各出力信号の切換点を上記回
    転子のステップ位置に一致させて配置することによっ
    て、ステップ位置である安定点の前の不安定点から後の
    不安定点の位置に対応して上記回転子の歯ピッチの1/4
    ごとに上記エンコーダから出力される信号が切り換わる
    ようにして上記エンコーダの位置が検出できるように
    し、 運転指令信号に基づいてステッピングモーターの励磁状
    態を指示する励磁状態指示信号から、正常な駆動状態に
    おいて本来あるべき回転子の位置を推定し、 上記エンコーダから出力される上記回転子の状態信号か
    ら、上記回転子の実際の位置を検知し、 上記本来あるべき回転子の位置すなわち安定点に対し
    て、上記回転子の実際の位置が、上記安定点を中心とし
    た回転子の歯ピッチの±1/4の領域にあって安定状態に
    あるか、上記安定状態領域の両側の回転子の歯ピッチの
    ±1/4の領域にあって不安定状態にあるかについて予め
    設定した判定基準を用いて、上記ステッピングモーター
    が安定状態及び不安定状態の何れにあるのかを判定し、 不安定状態にあると判定されたときは、ステッピングモ
    ーター巻線へ供給される駆動電流を制御するための励磁
    制御信号を変更して、上記回転子を1ステップだけ遅ら
    せるか或いは進ませるような駆動電流を上記ステッピン
    グモーター巻線へ一時的に供給することにより脱調を回
    避し、 しかる後に、正規の駆動電流を上記ステッピングモータ
    ー巻線へ供給する通常状態に戻すようにしたこと、 を特徴とするステッピングモーターの脱調防止駆動制御
    方式。
  2. 【請求項2】ステッピングモーターの回転子に連結され
    る3相エンコーダの分割数を1相あたり回転子の歯数と
    同じであって上記ステッピングモーターのステップ分割
    数よりも少なく設定し、 上記エンコーダの出力信号は6通りの状態を繰り返すよ
    うにし、上記エンコーダの各出力信号の切換点を上記回
    転子のステップ位置に一致させて配置することによっ
    て、ステップ位置である安定点の前の不安定点から後の
    不安定点の位置に対応して上記回転子の歯ピッチの1/6
    ごとに上記エンコーダから出力される信号が切り換わる
    ようにして上記エンコーダの位置が検出できるように
    し、 運転指令信号に基づいてステッピングモーターの励磁状
    態を指示する励磁状態指示信号から、正常な駆動状態に
    おいて本来あるべき回転子の位置を推定し、 上記エンコーダから出力される上記回転子の状態信号か
    ら、上記回転子の実際の位置を検知し、 上記本来あるべき回転子の位置すなわち安定点に対し
    て、上記回転子の実際の位置が、上記安定点を中心とし
    た回転子の歯ピッチの±1/4の領域にあって安定状態に
    あるか、上記安定状態領域の両側の回転子の歯ピッチの
    ±1/4の領域にあって不安定状態にあるかについて予め
    設定した判定基準を用いて、上記ステッピングモーター
    が安定状態及び不安定状態の何れにあるのかを判定し、 不安定状態にあると判定されたときは、ステッピングモ
    ーター巻線へ供給される駆動電流を制御するための励磁
    制御信号を変更して、上記回転子を1ステップだけ遅ら
    せるか或いは進ませるような駆動電流を上記ステッピン
    グモーター巻線へ一時的に供給することにより脱調を回
    避し、 しかる後に、正規の駆動電流を上記ステッピングモータ
    ー巻線へ供給する通常状態に戻すようにしたこと、 を特徴とするステッピングモーターの脱調防止駆動制御
    方式。
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