JP2562588B2 - タンタル金属薄膜回路 - Google Patents

タンタル金属薄膜回路

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JP2562588B2 JP62015996A JP1599687A JP2562588B2 JP 2562588 B2 JP2562588 B2 JP 2562588B2 JP 62015996 A JP62015996 A JP 62015996A JP 1599687 A JP1599687 A JP 1599687A JP 2562588 B2 JP2562588 B2 JP 2562588B2
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隆雄 杉下
渡辺  弘
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はタンタル金属薄膜回路に関し、特にタンタル
金属薄膜を、2層構造とすることによって、基板との剥
離強度、表面抵抗を改善して長寿命化させ、信頼性を顕
著に向上させた金属タンタル薄膜回路に関する。
[従来技術] 従来、薄膜回路においては、金属薄膜として銅、ニッ
ケルおよびクロムなどが使用されているが、これらの金
属薄膜は、高温、高湿度下で電界が印加された場合に
は、高い電位側の金属が水の介在により、電気的な作用
で溶け出すことにより腐食が発生する。
また、銅、ニッケルなどの金属を使用して形成した薄
膜回路は、高温低温の温度サイクルの繰り返しによって
基板から金属薄膜が剥離しやすいという欠点を有してい
た。
この腐食や剥離の現象により、これらの金属薄膜を用
いた回路は極めて信頼性に欠けるものとなっていた。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、このような従来技術の欠点を克服
し、薄膜としての電気的特性を維持しつつ膜の密着性お
よび抵抗値を改善し、長寿命化させて著しく信頼性を向
上させた、金属タンタル薄膜回路を提供することにあ
る。
[発明の経緯] 本発明者等は、上記従来技術の問題点を解決するため
に、先に、耐食性および基板と金属薄膜との密着性の向
上を目的として種々検討した結果、タンタル、チタンま
たはスズを用いた金属薄膜回路とすることで耐食性およ
び基板との剥離強度を顕著に改善する発明を完成した。
これらの研究をさらに進めるため、本発明者等は、ガ
ラス基板上にスパッタリングによりタンタル膜を2000Å
の厚みで形成したところ、スパッタリング条件(スパッ
タ圧力、スパッタガス流量、印加電圧)を一定にしてい
るにも拘わらず、タンタル膜の抵抗値およびタンタル膜
の付着力にバラツキがあるので、この原因について広い
角度から調査した。
この結果、同一のスパッタリング条件でスパッタして
いるにも拘わらず、生成したタンタル膜はα型結晶構造
(体心立方構造)とβ型結晶構造(正方晶系構造)およ
びそれらが混在しているものがあることが判明した。
そこで、スパッタリングガス中に窒素ガスを混入させ
てタンタル膜の結晶構造を制御する公知の方法により、
α、β、(α+β)の3タイプのタンタル膜を作り、そ
のガラスに対する付着力を調べた。その結果、α−タン
タルは抵抗は低いが相対的にガラスとの剥離強度が小さ
く、β−タンタルは抵抗は高いが相対的にガラスとの剥
離強度が大きいという相反する性質を持つことが判っ
た。
[問題点を解決するための手段および作用] そこで本発明者等は、基板との剥離強度が強く、表面
抵抗が低くかつ安定した膜となるような種々のタイプの
タンタル薄膜回路を作成して鋭意検討を重ねた結果、上
記目的が達成できることを知見して、本発明を完成する
に至った。
すなわち本発明は、絶縁体基板、半導体基板にタンタ
ル金属薄膜回路を形成するに際し、該タンタル金属薄膜
が2層からなり、表面側のタンタル層がα−タンタルを
主体とするタンタル膜からなることを特徴とするタンタ
ル金属薄膜回路である。
以下、本発明を図面に基いて詳細に説明する。
第1図および第2図は、本発明による金属薄膜回路の
一例を示す構造図で、1は絶縁体、半導体などからなる
基板であり、2は表面側のタンタル層、3は基板側のタ
ンタル層、4はTa2O5層である。
ここに用いられる基板1としては、ガラス、アルミ
ナ、窒化アルミニウムなどの絶縁体基板、ポリイミド、
エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリブタジエンなどの樹
脂基板、シリコンやゲルマニウムなどの単体半導体、ガ
リウム−ひ素、インジウム−アンチモンなどの化合物半
導体基板があり、その他にFe2O3、SnO2、BaTiO3などの
金属酸化物半導体基板やLiNbO3などの誘電体基板が挙げ
られる。
本発明においては、表面側のタンタル層2としてα−
タンタルを主体としたタンタル膜を用いる。ここでいう
α−タンタルを主体としたタンタル膜とは、α−タンタ
ルを少なくとも50%以上含有するタンタル膜である。
また、基板側のタンタル層3としては、β−タンタル
を50%以上含むβ−タンタルを主体としたタンタル膜が
好ましく用いられる。この基板側のタンタル層3とし
て、α−タンタルを主体としたタンタル膜を用いてもよ
いが、少なくともβ−タンタルを30%以上含有し、しか
も表面側のタンタル層2よりもβ−タンタルの含有量が
多いことが必要である。
このような2層からなるタンタル金属薄膜回路の形成
法としては、スパッタリング法により、基板温度、雰囲
気ガス組成、スパッタリングガス圧力および印加電圧を
適宜調整して、基板側のタンタル層3、表面側のタンタ
ル層2を順次形成する。例えば、基板側のタンタル層3
としてβ−タンタルを主体とするタンタル膜を形成する
場合には、ガラス基板の温度を約200℃とし、スパッタ
リング中の放電ガスの窒素ガスの分圧が10-4Torr以下と
なるようにスパッタリング圧力を調整し、投入パワーを
1KWとしてスパッタリングを行なうことにより得られ
る。また、表面側のタンタル層2としてα−タンタルを
主体とするタンタル膜を形成する場合には、ガラス基板
の温度を約200℃とし、スパッタリング中の放電ガスの
窒素ガスの分圧が10-3〜10-4Torrとなるようにスパッタ
リング圧力を調整し、投入パワーを0.75KWとしてスパッ
タリングを行なうことにより得られる。なお、スパッタ
リング法以外の真空蒸着法を始めとする他の物理的形成
法でもタンタル金属薄膜を形成することができる。
また、本発明の金属薄膜回路においては、第2図に示
されるように、基板1と基板側のタンタル層3の間に酸
化タンタル(Ta2O5)4の密着膜を導入することによ
り、さらに基板との剥離強度を強化することができる。
このように本発明は、表面側のタンタル層2としてα
−タンタルを主体としたタンタル膜を用い、基板側のタ
ンタル層3として表面側のタンタル層2よりもβ−タン
タルの多いタンタル膜、好ましくはβ−タンタルを主体
としたタンタル膜を用いるものであるが、このことは第
3図に図示されるように、タンタルの結晶構造に起因す
る特性の相違に着目したものである。すなわち、第3図
はタンタル膜の結晶構造と体積抵抗率およびガラス基板
の剥離強度との関係を示したものであるが、タンタル膜
中のα−タンタルの含有量が多くなるに従って、体積抵
抗率は低下するが、相対的に剥離強度が小さくなる。一
方、タンタル膜中のβ−タンタルの含有量が多くなるに
従って、体積抵抗率は増大するが、相対的に剥離強度が
大きくなるという傾向がある。
従って、本発明のように、タンタル金属薄膜を2層と
して、所望の特性を有するタンタル膜を組合わせること
によって、基板との剥離強度に優れ、しかも低抵抗率を
有する金属薄膜回路が得られるのである。
[実施例] 以下、本発明を実施例および比較例によりさらに具体
的に説明する。
実施例1 超音波洗浄にて洗浄された青板ガラス上にスパッタリ
ング装置を用いてアルゴンガス単独で、スパッタ圧力1m
Torr、投入パワー1KW、基板温度200℃にて、基板側のタ
ンタル層としてβ−タンタルを主体とするタンタル膜を
1000Å成膜し、続いて、Ar:N2≒100:1にてスパッタ圧力
1mTorr、投入パワー0.75KW、基板温度200℃にて、表面
側のタンタル層としてα−タンタルを主体とするタンタ
ル膜を1000Å成膜し、2層構造とした。このようにして
得られたタンタル金属薄膜をリソグラフィーによりパタ
ーニングしたところ、ピール剥離強度が大きく、基板と
の剥離もなく良好なタンタル金属薄膜パターンが得られ
た。また、表面抵抗を測定したところ40Ωと低い抵抗値
であった。
実施例2 超音波洗浄にて洗浄された青板ガラス上にスパッタリ
ング装置を用いて、Ar:O2≒4:1とし、スパッタ圧力1mTo
rr、投入パワー1KW、基板温度200℃にて反応スパッタに
より酸化タンタル(Ta2O5)を200Å成膜し、その膜の上
にアルゴンガス単独で、スパッタ圧力1mTorr、投入パワ
ー1KW、基板温度200℃にて、基板側のタンタル層として
β−タンタルを主体とするタンタル膜を1000Å成膜し、
続いてAr:N2≒100:1にてスパッタ圧力1mTorr、投入パワ
ー0.75KW、基板温度200℃にて、表面側のタンタル層と
してのα−タンタルを主体とするタンタル膜を1000Å成
膜して、2層構造とした。このようにして得られたタン
タル金属薄膜をリソグラフィーによりパターニングした
ところ、ピール剥離強度が実施例1よりもさらに大き
く、基板との剥離もなく良好なタンタル金属薄膜パター
ンが得られた。また、表面抵抗を測定したところ40Ωと
低い抵抗値であった。
比較例1 超音波洗浄にて洗浄された青板ガラス上にスパッタリ
ング装置を用いて、Ar:N2≒100:1のガスをスパッタ圧力
1mTorr、投入パワー1KW、基板温度200℃にて、実質的に
α−タンタルからなるタンタル膜を2000Å成膜した。こ
のようにして得られたタンタル金属薄膜をリソグラフィ
ーによりパターニングしたところ、剥離する場合があっ
た。
比較例2 超音波洗浄にて洗浄された青板ガラス上にスパッタリ
ング装置を用いて、アルゴンガス単独でスパッタ圧力1m
Torr、投入パワー1KW、基板温度200℃にて、実質的にβ
−タンタルからなるタンタル膜を2000Å成膜した。
このようにして得られたタンタル金属薄膜をリソグラ
フィーによりパターニングしたところ、ピール剥離強度
が大きく、基板との剥離もなく良好なタンタル金属薄膜
パターンが得られた。ところが、60℃程度でエージング
したところ表面抵抗が増大し、テスタで軽く当るとMΩ
オーダーであり、強く当ると100Ω程度となり、わずか
に表面近傍の酸化が進んでいることが確認された。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明のタンタル金
属薄膜回路は、表面抵抗が低く、しかも基板との剥離強
度に優れることから、信頼性の極めて高いタンタル金属
薄膜回路として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、タンタル膜の結晶構造と体積抵抗率および基
板との剥離強度の関係を示す図、 第2図および第3図は、本発明のタンタル金属薄膜回路
の一実施例をそれぞれ示す断面図。 1:ガラス基板、 2:表面側のタンタル層、 3:基板側のタンタル層、 4:Ta2O5層。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁体基板または半導体基板にタンタル金
    属薄膜回路を形成するに際し、該タンタル金属薄膜が2
    層からなり、表面側のタンタル層がα−タンタルを主体
    とするタンタル膜からなることを特徴とするタンタル金
    属薄膜回路。
  2. 【請求項2】前記タンタル金属薄膜がスパッタリング法
    により得られる特許範囲第1項に記載のタンタル金属薄
    膜回路。
  3. 【請求項3】前記基板と基板側のタンタル層の間に酸化
    タンタル膜を設けた特許請求の範囲第1項または第2項
    に記載のタンタル金属薄膜回路。
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