JP2561526B2 - 細胞接着活性ポリペプチド - Google Patents

細胞接着活性ポリペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フイブロネクチン様の細胞接着活性タンパ
ク質に関し、更に詳しくは、ヒトフイブロネクチンの細
胞接着活性を有するポリペプチド、並びにそれらをコー
ドする遺伝子、及びその遺伝子を用いた遺伝子工学的な
製造方法に関する。
〔従来の技術〕
フイブロネクチン(以下FNと略称する)は、動物の種
々の組織や体液中、また、培養細胞表面などに広く分布
する多機能糖タンパク質であり、細胞の接着、伸展、移
動、分化、増殖、貧食作用などの生理作用を示し、組織
修復、組織構築、生体防御などに関与していることが知
られている。
フイブロネクチンは、分子量約25万のポリペプチドが
C末端付近でS−S結合で2量体を形成している。分子
内アミノ酸配列は、繰返し構造を有し、I,II,III型に分
けられる。更に、種々の機能を有するドメイン構造を有
し、細胞接着、コラーゲン、ヘパリン及びフイブリン等
に対する結合活性を示す。これらのドメインのうち、細
胞接着ドメインについては、その生物活性から産業上の
利用が考えられており、例えば、培養基質のコーテイン
グ剤として、細胞が付着する基質の調製に作用すること
ができる。また、細胞付着の促進剤として、点眼液、ロ
ーシヨン、外傷治療薬などに使用することができる。
フイブロネクチンの細胞接着ドメインの基本構造につ
いては、その最小活性単位としてR−G−D−S配列が
明らかにされており〔ネーチヤー(Nature)第309巻、
第30〜33頁(1984)〕、この配列を含む108アミノ酸残
基から成る分子量1.15万のポリペプチドが、細胞接着活
性ペプチドとして、特表昭59−501548号公報に記載され
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、この分子量1.15万のポリペプチドの細
胞接着活性は、天然のフイブロネクチンに比べて非常に
弱く、前記の用途として用いるには必ずしも実用的とは
言い難い。このことについては、例えばジヤーナル オ
ブ バイオロジカル ケミストリー(J.Biol.Chem.)第
260巻、第13256〜13260頁(1985)に記載されている。
また、本発明者らは、前記分子量1.15万のポリペプチド
を遺伝子工学的に製造し、そのNRK細胞(ラツト腎細
胞)に対する細胞接着活性を、天然のフイブロネクチン
と比較した。その結果、フイブロネクチンは0.1〜1μg
/ウエルで活性がみられたのに対し、分子量1.15万のポ
リペプチドでは50μg/ウエルでも活性は認められなかつ
た。
本発明の目的は、フイブロネクチンの細胞結合ドメイ
ンペプチドとして、新たに細胞接着活性を有するアミノ
酸配列を明らかにし、その製造方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は細胞接着
活性ポリペプチドに関する発明であつて、下記一般式I: 〔式中Xは、Hまたは下記式: で表わされる配列またはそのN末から23アミノ酸、26ア
ミノ酸、あるいは76アミノ酸のペプチドが欠失した配列
を示す〕で表わされるアミノ酸配列で示されることを特
徴とする。
本発明の第2の発明は、第1の発明の一般式Iで表さ
れる細胞接着活性ポリペプチドをコードする遺伝子に関
する。
また本発明の第3の発明は前記一般式Iで表わされる
細胞接着活性ポリペプチドをコードする遺伝子を含有せ
しめた組換体プラスミドに関し、また本発明の第4の発
明は前記組換体プラスミドを導入せしめた形質転換体に
関する。更に本発明の第5の発明は前記形質転換体を培
養し、該培養物より前記一般式Iで表わされる細胞接着
活性ポリペプチドを採取する細胞接着活性ポリペプチド
を製造する方法に関する。
本発明者らは、細胞接着活性の強いペプチド鎖につい
て研究を進め、フイブロネクチンの細胞接着ドメインの
504アミノ酸残基ペプチド(Gly1014−Met1517)及びそ
のN末側領域の一部を欠いた一連のペプチドを遺伝子工
学的に調製し、それらの細胞接着活性を調べた結果、天
然のフイブロネクチンと同等の細胞接着活性を有するこ
とを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて達成
された。
なお、本明細書において、アミノ酸に付された肩数字
は、EMBLデータバンク(EMBL DATA BANK)中のFNのcDNA
配列を翻訳して得られるアミノ酸配列の、N末からのア
ミノ酸残基数を示す。
以下、本発明を具体的に説明する。
FNの504アミノ酸残基ペプチドをコードするcDNA断片
のクローニングは次の様にして達成される。まずヒト肝
臓由来のポリ(A)+RNAからプライマー伸長法によりFN
の必要な領域のcDNAを含むcDNAライブラリーを作製する
ことができる。ここでプライマーはFNのDNA配列に相補
的なDNAオリゴマーを用い、ライブラリーの作製には例
えばガブラー・ホフマン(Gublar−Hoffman)法が用い
られる。ライブラリーのスクリーニングにはFNのcDNA断
片例えばpLF5〔バイオケミストリー(Biochemistry)第
25巻、第4936〜4941頁(1986)〕をプローブとするプラ
ークハイブリダイゼーシヨンを用いる。陽性のプラーク
からフアージDNAを調製して、目的のcDNA断片が含まれ
ることを確認する。このcDNA断片と既存のcDNA断片(例
えばpLF5)を組み合わせることにより、所望のアミノ酸
配列をコードするcDNA断片を含むプラスミド例えばFNの
細胞接着ドメインのGly1014−Met1517をコードするcDNA
断片を含むプラスミドpTF1101を構築することができ
る。
次に、FNのGly1014−Met1517をコードするpTF1101の
開始コドンの少し上流の一箇所を適当な制限酵素で切断
した後、エキソヌクレアーゼを作用させて、51側の配列
を除去することができる。反応条件を変えることによ
り、コード領域の51末端が適当に除去されたプラスミド
が得られる。これらのプラスミドのコード領域の終止コ
ドンの少し下流の一箇所を適当な制限酵素で切断し、断
片化したDNAをゲル電気泳動で精製することにより、51
末端が種々の部位まで除去されたcDNA断片が得られる。
これらのcDNA断片を適当な発現ベクターに接続すること
により、Gly1014−Met1517(504アミノ酸残基)のN末
領域が除去された種々の鎖長のペプチドを発現させるこ
とができる。
発現ベクターとしては、既存のすべてのベクターを使
用することができるが、本発明者らは、リボゾーム結合
部位と開始コドンの距離を最適化したpUC系ベクターを
用いる直接発現で好結果を得ている。
更に、pUC系ベクターの終止コドンの下流に転写終結
シグナルを接続することにより、発現レベルを向上させ
ることが可能である。
細胞接着活性ペプチドが発現されている組換体の選択
は、イムノスクリーニングによつて行うのが好都合であ
る。すなわち、鎖長の異なるcNDA断片を接続した発現ベ
クターを常法により大腸菌に導入し、得られた形質転換
体をニトロセルロースフイルター上で生育させ、溶菌
後、菌体タンパク質をフイルター上に固定させる。フイ
ルターをウシ血清アルブミン等でブロツキングした後、
FNの細胞接着ドメインを認識するモノクローナル抗体を
作用させる。フイルターに結合したモノクローナル抗体
を、標識二次抗体で検出する。このようにして、細胞接
着ドメインペプチドを発現している組換体を選択するこ
とができる。
次に、選択された組換体を発現に適した条件下に培養
し、細胞接着ドメインペプチドの発現を誘導する。発現
の確認には、イムノブロツテイングの手法が用いられ
る。すなわち、培養菌体の全タンパク質をSDSを含むバ
ツフアー中で加熱溶解し、SDS−ポリアクリルアミド電
気泳動で分離し、泳動パターンを、ニトロセルロースや
ナイロンメンブランに移し取る。メンブランにFNの細胞
接着ドメインに特異的なモノクローナル抗体を作用さ
せ、次いで酵素標識第二抗体を作用させて、結合した抗
体の酵素活性を、発色基質で発色させることにより、細
胞接着ドメインペプチドのバンドを確認することができ
る。
更に、得られたクローンについて挿入断片5′側の塩
基配列を解析することにより、発現しているペプチドの
N末端を同定することができる。
このようにして得られたクローンによつて生産される
ペプチドのN末には大腸菌の開始コドン由来のMet残基
およびNcoIリンカー由来のAla残基が付加しているが、
それによつて細胞接着活性が変化することはない。しか
し、必要に応じてこれらの付加配列を除去することがで
きる。例えばMetについては、組換体に含まれるメチオ
ニンアミノペプチダーゼが作用し易い条件下に組換体を
培養することにより、あるいは部分精製したペプチド
に、メチオニンアミノペプチダーゼ(ジヤーナル オブ
バクテリオロジー(J.Bacteriol.)169、751、1987)
を作用させることによりN末端Metを除去することがで
きる。また、NcoIリンカー由来のAlaは部位特異的変異
の手法で除去することができる。
組換体からの細胞接着ドメインペプチドの精製は、例
えば次のようにする。菌体ペレツトをバツフアーに懸濁
し、超音波処理により可溶性画分と不溶性画分に分け
る。後者は更に7M尿素を含むバツフアーで可溶化する。
可溶性画分を集めて、イムノブロツテイングに用いた抗
体を結合させたセフアロース4Bのカラムにかけアフイニ
テイ精製を行う。溶出にはpH2.3付近のバツフアーを用
いる。イムノプロツテイングで目的画分を集めることに
より、細胞接着ドメインペプチドを得ることができる。
必要とあれば、FPLC又はHPLCで更に精製することができ
る。得られた細胞接着ドメインペプチドは、NRK細胞
(正常ラツト腎細胞)に対する細胞接着活性の測定に用
いる。試料をバツフアーに溶かして、マイクロプレート
に吸着させた後、NRK細胞を添加し、37℃で一定時間イ
ンキユベートする。顕微鏡下で細胞の伸展を観察し、伸
展活性を発現するウエル当たりの最少量を天然のFNと比
較することにより、細胞接着活性の強さを表わすことが
できる。
以上の一連の実験により、前記一般式Iで表わされる
ポリペプチドが、天然のフイブロネクチンと同等の細胞
接着活性が有することが明らかとなつた。
〔実施例〕
以下本発明を実施例により、更に具体的に説明するが
本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例 1 組換体の製作 (1)FNのGly1014−Met1517(504アミノ酸残基)をコ
ードするプラスミドpTF1101の作製(第1図参照)。
なお、第1図は、フイブロネクチンのGly1014−Met
1517を含むポリペプチドをコードするDNA配列を組込ん
だ発現プラスミドの構築の工程を示す図である。
(1−1) プライマー伸長法によるcDNA合成フイブロ
ネクチンmRNAに相補的な配列を有する17塩基合成プライ
マー(5′GTCTCCCACTGAAGTGC3′)をDNA合成機(ABI
社、380A型)を用いて合成した。この合成プライマーを
用いてヒト肝臓由来ポリ(A)+RNA(クローンテツク
社)から、cDNAを合成した。
cDNA合成には、アマシヤム社「cDNA合成システム」に
含まれる試薬を用いた。すなわち、5×フアーストスト
ランド合成バツフアー4μ、ピロリン酸ナトリウム溶
液1μ、リボヌクレアーゼインビヒター1μ(20ユ
ニツト)、デオキシ三リン酸混液(10mM)2μ、合成
DNAプライマー1μ(0.1μg)、〔α−32P〕dCTP5μ
Ci及びポリ(A)+RNA1μ(1μg)を氷冷下エツペ
シドルフチユーブに順次加え、静かに混和した。20ユニ
ツト(1μ)の逆転写酵素と蒸留水を加えて全量を20
μとし静かに混和した後、42℃で50分間インキユベー
トした。これを氷浴に戻し、セカンドストランド合成用
バツフアー37.5μ、〔α−32P〕dCTp50μCi(5μ
)、大腸菌リボヌクレアーゼH0.8ユニツト(1μ
)、大腸菌DNAポリメラーゼ1の23ユニツト(3.5μ
)及び水33μを順次加え静かに混和した。12℃、60
分、次いで22℃、60分、更に70℃、10分インキユベート
し、氷浴に戻し、2.0ユニツト(0.5μ)のT4 DNAポ
リメラーゼを加えた。静かに混和後、37℃10分間インキ
ユベートした。10μの0.25M EDTA(pH8.0)及び10μ
の10%SDSを加えて反応を停止させた。フエノール抽
出を2回行つた後、等量の4M酢酸アンモニウムを加え、
更に、2倍量の冷エタノールを加えてドライアイス中に
15分保持後、室温に戻して、10分間遠心し上清を除い
た。ペレツトを50μのTEに溶かし、もう一度エタノー
ル沈殿を行い、更に沈殿を200μの冷エタノールで洗
浄し、乾燥した後、少量のTEに溶かした。
(1−2) cDNAのλgt10フアージベクターへの接続
と、インビトロパツケージング 前項(1−1)で得られたcDNA、0.5μgのEcoRIリン
カー(d〔pGGAATTCC〕)リガーゼバツフアー及び2.8ユ
ニツトのT4 DNAリガーゼを含む反応液16.6μを15℃
一夜インキユベートした後、70℃、10分の処理で反応を
停止させた。バツフアーをEcoRIの至適条件にした後、5
0ユニツトのEcoRIを加え、液量を100μとして37℃、
2時間インキユベートした後、70℃、10分の処理で反応
を止めた。この全量をセフアデツクスG−50のカラム
(1ml)にかけてSTEバツフアー(100mM NaCl10mMトリス
HCl、1mM EDTA、pH8.0)で溶出し、遊離のリンカーを除
去した後、cDNAフラクシヨンを、10mMトリスHCl(pH8.
0)、0.1mM EDTAに対して透析し、凍結乾燥した。これ
に333mM NaCl、10mM MgCl3を加えて4.5μとし、λgt1
0/EcoRIアーム(アマシヤム社)0.5μ(0.25μg)を
加え、更に、5μのDNAライゲーシヨンキツト(宝酒
造)B液を加え、26℃、10分インキユベートし、70℃、
10分で反応を停止した。これを、インビトロパツケージ
ング反応に供した。すなわち、反応液4μを、2種の
パツケージングエキストラクト(ストラテジーン社)と
静かに混和し、22℃、2時間インキユベートしてフアー
ジ粒子を形成させ、500μのSMバツフアー(100mM NaC
l、8mM MgSO4、50mMトリスHCl、pH7.5、0.01%ゼラチ
ン)及び20μのクロロホルムを加え、4℃に保存し
た。
(1−3) プラークハイブリダイゼーシヨン フアージ液の100μをあらかじめL−ブロス+0.4%
マルトースの培地で一夜培養した大腸菌NM514の200μ
に加え、37℃、15分インキユベートし、42℃に加温した
4mlのL−軟寒天培地(L−ブロス+0.8%寒天)に加
え、あらかじめ調製した20mlのL−寒天プレート上に重
層した。37℃で一夜インキユベートして得られたプレー
ト上にナイロンフイルター(アマシヤム社、ハイボンド
N)を30秒接触させた後、変性溶液(0.5M NaOH、1.5M
NaCl)で飽和した厚手の紙上に5分間置き、更に中和
溶液(0.5MトリスHCl、pH7.0、1.5M NaCl)で飽和した
紙上に5分間静置した。次に、2×SSC(0.3M NaCl、
30mMクエン酸ナトリウム、pH7.0)でフイルターを洗浄
し風乾した後、300nmのUV照射(5分間)により固定
し、レプリカフイルターとした。一方、ハイブリダイゼ
ーシヨンに用いるプローブを調製した。すなわち、プラ
スミドpLF5の4μgを、12ユニツトのPvu II、次いで15
ユニツトのEcoRIで分解し、アガロース電気泳動で0.43k
bの断片100ngを回収した。これを、アマシヤム社「マル
チプライムDNAラベリングシステム」を用いて32Pでラベ
ルした。方法は添付のプロトコールに従つた。得られた
標識プローブは、60μで5.5×107dpmであつた。前述
のレプリカフイルターを、6×SSC、5×デンハルト(D
enhardt)(BSA、ポリビニルピロリドン、フイコール各
0.1%)、0.5%SDS、80μg/mlサケ精子DNAを含む15mlの
溶液中で65℃、4時間インキユベートし、プレハイブリ
ダイゼーシヨンを行つた。次に熱変性処理した標識プロ
ーブ(2.75×107dpm)を加え、同条件で一夜ハイブリダ
イゼーシヨンを行つた。フイルターを2×SSC、0.1%SD
Sの洗液で65℃、15分のインキユベートを2回、次いで
0.2×SSC、0.1%SDSの洗浄で65℃、15分のインキユベー
トを2回行つた後2×SSCで軽くリンスし、オートラジ
オグラフイーを行つた。その結果、4×103のプラーク
中に250のポジテイブシグナルが認められた。
(1−4) フアージDNAの調製と挿入断片の分析 ポジテイブシグナルを与えたフアージクローンを1ml
のSMバツフアーに懸濁し、その250μを、あらかじめ
一夜培養した大腸菌NM514の0.5mlに加え、37℃、15分イ
ンキユベートして、フアージを吸着させ、10mM Mgcl2
含むL−ブロス5mlを加え、37℃、4.5時間振とう培養し
た。50μのクロロホルムを加え、更に10分振とうした
後、遠心分離により上清(フアージ溶菌液)を得た。溶
菌液に20μgのDNase I、10μgのRNase Aを加え、37
℃、30分インキユベートした。更に0.29gのNaCl、0.55g
のPEG6000を加えて、氷中で2時間インキユベートし
た。遠心でペレツトを回収し、400μのTEに懸濁し
た。フエノール抽出を2回、フエノール/クロロホルム
抽出を1回、クロロホルム抽出を1回行つた後、エタノ
ール沈殿により、フアージDNAを回収した。これを20μ
のTEに溶かし、20ユニツトのEcoRIを含む30μの反
応液中で37℃、2時間インキユベートし、アガロース電
気泳動により、挿入断片の分析を行つた。その結果、24
クローン中、1クローンに1.1kbの挿入断片が認められ
た。この1.1kb断片をプラスミドpUC118にサブクローニ
ングし、得られた組換体プラスミドをpUFN74と命名し
た。これを用いて挿入断片の塩基配列をダイデオキシ法
で決定したところ、この断片はフイブロネクチンcDNA
〔ジ エムポ ジヤーナル、第4巻、第1755〜1759頁
(1985)〕の2990番目のGから4105番目のAまでを含む
ことが判明した。但し、3018番目のC、3063番目のC、
3216番目のCはそれぞれA,A,Tに置換していたが、アミ
ノ酸コードに変化はなかつた。
(1−5) pUFN74のEcoO109−BamHl断片の調製 40μgのpUFN74に対し、200ユニツトのEcoO109を加
え、400μの反応液中、37℃、2時間インキユベート
した。エタノール沈殿により、DNAを回収し、その1/2量
を7mMトリスHCl、pH7.5、1mM EDTA、20mM NaCl、7mM Mg
Cl2、20μM dATP、dGTP、dCTP、dTTP及び2ユニツトの
クレノウ酵素を含む200μの反応液中、室温、20分イ
ンキユベートした。65℃、10分で反応を止め、反応液を
ライゲーシヨンバツフアーの組成とし、2.5nmoleのEcoR
Iリンカー(d〔pCCGAATTCGG〕)及び2.8ユニツトのT4D
NAリガーゼを加え、13℃、一夜インキユベートした。加
熱により反応を止め、60ユニツトのBamHl、50ユニツト
のEcoRIを含む400μの反応液中、37℃、2時間インキ
ユベートした。アガロース電気泳動により1.0kbの断片
0.2μgを得た。
(1−6) pTF301のBamHl−Hind III断片の調製 50μgのpTF301(特願昭63−148号記載のようにして
構築したプラスミド)に200ユニツトのEcoRIメチラーゼ
を加え、200μの反応液とし、37℃、1時間インキユ
ベートした。65℃、20分の処理後、60ユニツトのBamH
l、60ユニツトのHind IIIを含む400μの反応液とし、
37℃、2時間インキユベートした。アガロース電気泳動
により0.5kbの断片0.1μgを得た。
(1−7) Gly1014−Met1517(504アミノ酸残基)を
コードするcDNA断片の構築とクローニング (1−5)で得た1.0kb断片0.2μg、(1−6)で得
た0.5kb断片0.1μgを100μのライゲーシヨンバツフ
アー中、2.8ユニツトのT4DNAリガーゼを加え、16℃、一
夜インキユベートし、70℃、10分の処理で反応を止め
た。反応液をHind III用バツフアーとし、12ユニツトの
Hind IIIを含む100μの反応液を37℃、2時間インキ
ユベートした。更に、バツフアーをEcoRI用の組成と
し、10ユニツトのEcoRIを加えて、37℃、2時間インキ
ユベートし、加熱により反応を止めた。この反応液20μ
をあらかじめEcoRI−Hind III処理して脱リン酸した
プラスミドpIN III−cmpAlの0.16μgを2.8ユニツトのT
4DNAリガーゼを含む30μの反応液中、16℃、一夜イン
キユベートした。反応液の1/2量を用いて大腸菌HB101を
形質転換した。得られた形質転換体の12クローンにつき
挿入断片を調べたところ、5クローンに1.5kbの断片が
認められた。その塩基配列をダイデオキシ法で決定し、
フイブロネクチンのGly1014からMet1517をコードするcD
NAを含むプラスミドを得た。このプラスミドをpTF1101
と命名し、このプラスミドを保持する大腸菌JM109をEsc
herichia coli JM109/pTF1101と表示して、工業技術院
微生物工業研究所に寄託している〔微工研条寄第2156号
(FERM BP−2156)〕。
(2)DNA断片の調製 細胞接着性ポリペプチド504アミノ酸残基をコードす
る前述プラスミドpTF1101の40μgを制限酵素Xba I用緩
衝液及び24ユニツトのXba Iを含む102μの反応液中37
℃で2時間インキユベートした後、65℃、5分インキユ
ベートすることにより反応を停止し、エタノール沈殿に
よりDNAを回収した。この1/2量をBAL31ヌクレアーゼS
用緩衝液及び12ユニツトαBAL31ヌクレアーゼSを含む
反応液116μ中、30℃でインキユベートし、2分後か
ら8分後まで2分ごとに23μずつ分取し、フエノール
処理を行い反応を停止、エタノール沈殿によりDNAを回
収した。これら回収されたDNAをそれぞれ1/2量ずつ用い
て、クレノウ酵素用緩衝液及び0.4ユニツトのクレノウ
酵素を含む40μの反応液中、37℃で20分インキユベー
トした。65℃で5分インキユベートすることにより反応
を停止した。この反応液の1/2量にリン酸化NcoIリンカ
ー(d〔AGCCATGGCT〕)1mgを含む溶液10μを加え、
更に、80μのDNAライゲーシヨンキツト〔宝酒造
(株)販売〕A液、20μのB液を加え、16℃で30分イ
ンキユベートした。反応液10μを用いて、大腸菌JM10
9を形質転換した。得られた形質転換体を50μg/mlのア
ンピシリンを含む50mlのL培地で37℃−夜振とう培養し
た後、培養液1.5mlより集菌し、プラスミドDNAの単離、
精製を行つた。得られたDNAは、それぞれ、100μのTE
溶液に溶かし、BAL31ヌクレアーゼ処理時間ごとにまと
めた。これらのDNA溶液をそれぞれ100μ用い、100mM
トリスHCl、pH7.5、7mM MgCl2、50mM NaCl、7mMメルカ
プトエタノール、12ユニツトのHind III、12ユニツトの
NcoIを含む126μの反応液中、37℃で2時間インキユ
ベートした後、10μg/μのRNase Aの溶液を1μ加
え、37℃で30分インキユベートした。これをアガロース
電気泳動にかけ、0.9kbp〜1.5kbpに相当する断片を切り
出し、フエノール処理、エタノール沈殿により断片を回
収し、50μのTE溶液に溶かしDNA断片溶液とした。
(3)pUC119Nへのクローニング (1)で得られたDNA断片溶液5μにあらかじめNco
I及びHind IIIで処理して脱リン酸したプラスミドpUC11
9N0.2μgを含む溶液5μを加え、更に40μのDNAラ
イゲーシヨンキツトA液、10μのB液を加え、16℃で
30分インキユベートした。反応液10μを用いて大腸菌
JM109を形質転換した。
なお、pUC119Nは、市販のpUC119ベクター〔宝酒造
(株)販売〕の翻訳開始コドン部位にNcoIサイトを導入
し、更にリボソーム結合部位と開始コドンの距離を8塩
基したものである。
(4)発現プラスミドのスクリーニング 上記(2)で得られた形質転換体を50μg/mlのアンピ
シリンを含むL寒天培地上のニトロセルロースフイルタ
ー(BA85、S&S社)に移し、37℃で5時間培養後、こ
のニトロセルロースフイルターを50μg/mlのアンピシリ
ン及び1mMのIPTG(イソプロピル−β−チオカラクトシ
ド)を含むL寒天培地に移し、37℃で一夜培養した。生
育したコロニーをクロロホルム蒸気中に15分間接触させ
た後ニトロセルロースフイルターを50mMトリスHCl、pH
7.5、150mM NaCl、5mM MgCl2、3%ウシ血清アルブミ
ン、80ユニツト/ml DNase I、40μg/mlリゾチームを含
む溶液中、室温で3時間インキユベートした。フイルタ
ーにFNの細胞接着ドメインを特異的に認識する抗FNモノ
クロナール抗体FN−10〔宝酒造(株)販売〕、次いでパ
ーオキシダーゼ標識第2抗体を作用させ、過酸化水素と
4−クロロナフトールの存在下で発色させることによ
り、発現している形質転換体を選別した。
この一次スクリーニングにおいて、556クローンより4
5クローンを選び、それぞれを50μg/mlのアンピシリン
を含む5mlのL培地中、37℃で5時間培養し、100mM IPT
Gを1mMとなるよう加え、更に37℃で一夜培養した。得ら
れた菌体の全タンパク質をSDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動(SDS−PAGE)で分離し、イムノブロツテイ
ングを行い、抗FNモノクロナール抗FN−10と反応する45
K Da〜53K Daのポリペプチドが生産されていることを確
認した。
これらのうち、5クローンについて挿入断片の塩基配
列を決定したところ、第1表に示される結果を得た。こ
れらのうち、FNのGly1014−Met1517(504アミノ酸残
基)をコードするプラスミドをpTFB200と命名し、これ
を保持する大腸菌JM109をEscherichia coli JM109/pTFB
200と表示して、工業技術院微生物工業研究所に寄託し
ている(微工研条寄第2125号(FERM BP−2125))。ま
た、FNのAla1133−Met1517(385アミノ酸残基)をコー
ドするプラスミドをpTFB800と命名し、これを保持する
大腸菌JM109をEscherichia coli JM109/pTFB800と表示
して同じく寄託している(微工研条寄第2126号(FERM B
P−2126))。
実施例 2 組換体からのペプチドの精製 FMのAla1133−Met1517(385アミノ酸残基)をコード
するDNAを発現ベクターに接続して得られたプラスミドp
TFB800を導入したEscherichiacoli JM109/pTFB800を、5
0μg/mlのアンピシリンを含む5mlのL培地中、37℃で一
夜振とう培養した。これを250mlの同培地を含む500mlの
振とうフラスコに接種し、120rpmで振とう培養した、66
0nmの吸光度が、0.2の時点で100mM IPTGを1mMとなるよ
う培養液に加え、20時間後に集菌した。全菌体ペレツト
を50mMトリスHCl、pH7.5、1mM EDTAを含む溶液に懸濁し
て超音波処理を行つた。この処理液を遠心分離にかけ、
上清採取した。この超音波処理上清の一部を用いてイム
ノブロツテイングを行つた。すなわち、超音波処理上清
タンパク質をSDS−PAGEで分離し、泳動パターンをニト
ロセルロースメンブランに転写した後、FNの細胞接着ド
メインを特異的に認識するモノクロナール抗体〔FN−1
0、宝酒造(株)販売〕を作用させ、次いでパーオキシ
ダーゼ標識第2抗体を作用させた。結合した第2抗体の
パーオキシダーゼ活性を過酸化水素と4−クロロナフト
ールの存在下で発色させ、45K Da付近に目的のバンドを
認識した。次に全上清を50mMトリスHCl、pH7.5を含む緩
衝液平衡化したDEAE−トヨパール650Sのカラム(25ml)
に通した。カラムを100mlの50mMトリスHCl、pH7.5を含
む緩衝液で洗浄した後、50mlの50mMトリスHCl、pH7.5、
100mM NaClを含む緩衝液で溶離、次いで50mlの50mMトリ
スHCl、pH7.5、200mM NaClを含む緩衝液で溶離、分画し
た。イムノブロツテイングにより目的画分を集めた(DE
AE粗精製画分)。DEAE粗精製画分をモノクロナール抗体
FN−10を結合させたセフアロース4Bのカラム(10ml)に
通した。カラムを50mlの20mMトリスHCl、pH8.0、100mM
NaClを含む緩衝液で洗浄し、次いで20mM酢酸アンモニウ
ム溶液で洗浄した後、40mM酢酸で溶出し分画した。イム
ノブロツテイングにより目的画分を集め、電気泳動的に
ほぼ単一なペプチド約7mgを得た。ABI社のペプチドシー
ケンサー477A/120Aを用いて、本ペプチドのアミノ酸配
列を調べたところ、Ala−Ala−Pro−Ile−Val−Asn−Ly
sの配列が認められ、NcoIリンカー由来のAlaをN末端に
1残基含む目的のペプチドのN末端付近の配列と一致し
た。
同様にして、第1表で示されるFNのGly1014−Met1517
(478アミノ酸残基)、およびPro1090−Met1517(428ア
ミノ酸残基)をコードするプラスミドを含む組換体をそ
れぞれ培養して、抗体カラムで精製した。それらのN末
端領域のアミノ酸配列分析の結果から、予想通りのペプ
チドが得られたことを確認した。
一方、FNのGly1014−Met1517(504アミノ酸残基)を
コードするプラスミドを保持する組換体(Escherichia
coli JM109/pTFE200)およびTyr1020−Met1517(498ア
ミノ酸残基)をコードするプラスミドを保持する組換体
をそれぞれ培養し、抗体カラムで精製して得られたペプ
チドはアミノ酸配列分析の結果から、いずれもFNのAla
481−Met1517(481アミノ酸残基)に相当するペプチド
であることが判明した。この結果は再現性があり、生産
されたペプチドが大腸菌内でプロセシングをうけて安定
なペプチドとしてAla481−Met1517(481アミノ酸残基)
が得られると考えられる。
なお、FNのGly1014−Met1517(504アミノ酸残基)を
コードするプラスミドpTF1101を保持する組換体からは
目的の504アミノ酸残基ペプチドのN末端にベクター由
来のAla−Asn−Ser配列とシグナル配列が付加したペプ
チドが得られた。
実施例 3 細胞接着活性の測定 前記実施例2で得られた各ポリペプチド、及びFNの細
胞接着活性をルオスラーテイ(Ruoslahti)らの方法
〔メソツズ イン エンザイモロジー(Methods in Enz
ymolozy)第82巻、第803〜831頁(1981)〕に準じて測
定した。試料を生理食塩水又は蒸留水に溶かして段階的
に稀釈し、その50μを96穴マイクロプレートに分注
し、4℃、一夜インキユベートして、試料をプレートに
吸着させた。次に、PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)で
プレートを2回洗浄し、3%BSAを100μ加え、37℃、
1時間インキユベートして、プレートをブロツクした。
pBSで2回プレートを洗浄した後、あらかじめイーグル
の最小培地(MEM)に106細胞/mlとなるように懸濁させ
たラツト腎細胞(NRK−49F)を100μ/ウエルの割合
で分注し、37℃で2〜3時間インキユベートした。な
お、使用したNRK−49F細胞は、凍結保存した株を前培養
した後、トリプシン処理したものを用いた。顕微鏡下で
細胞の伸展を観察し、細胞接着活性に必要な最少量を決
定した。その結果を第2表に示す。
〔発明の効果〕 以上詳細に説明したように、本発明により、フイブロ
ネクチンと同等の細胞接着活性を有するポリペプチド、
並びにそれらをコードする遺伝子、及びその遺伝子を用
いた遺伝子工学的製造方法が提供された。上記ポリペプ
チドは、創傷治癒、点眼薬、ガン転移防止、人工臓器の
人体への定着剤等の医薬品として、また化粧品、歯磨等
に使用される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のプラスミド構築の工程図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/16 ADA A61K 37/04 ADA ADT ADT (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 大館 洋一 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 菅原 由起 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 木下 立 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 君塚 房夫 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−89699(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式I: 〔式中Xは、Hまたは下記式: で表わされる配列または、そのN末から23アミノ酸、26
    アミノ酸、あるいは76アミノ酸のペプチドが欠失した配
    列を示す〕で表わされるアミノ酸配列で示されることを
    特徴とする細胞接着活性ポリペプチド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の細胞接着活性ポリペプチド
    をコードする遺伝子。
  3. 【請求項3】請求項2記載の細胞接着活性ポリペプチド
    をコードする遺伝子を含有せしめた組換体プラスミド。
  4. 【請求項4】請求項3記載の組換体プラスミドを導入せ
    しめた形質転換体。
  5. 【請求項5】請求項4記載の形質転換体を培養し、該培
    養物より請求項1記載の細胞接着活性ポリペプチドを採
    取することを特徴とする細胞接着活性ポリペプチドの製
    造方法。
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