JP2560383Y2 - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2560383Y2
JP2560383Y2 JP7052191U JP7052191U JP2560383Y2 JP 2560383 Y2 JP2560383 Y2 JP 2560383Y2 JP 7052191 U JP7052191 U JP 7052191U JP 7052191 U JP7052191 U JP 7052191U JP 2560383 Y2 JP2560383 Y2 JP 2560383Y2
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hemispherical
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spherical recess
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茂明 加治木
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は構造物の床下等に配置し
て地震等に起因する床等の振動を減衰、阻止する免震装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】免震装置としては従来種々のものが提案
されている。その一つとして特開昭64−48953号
公報に開示された垂直方向のバネ並びにダンパとして粘
弾性層からなる可撓コアが用いられているものを例示し
得る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで上記公報に開
示された粘弾性層からなる可撓コアを用いた免震装置に
おいては、可撓コアの伸縮でもってバネ並びにダンパ作
用を得るものであるため、可撓コアを形成する粘弾性層
が長期に亘って初期の粘弾性特性を有しない限り、所望
のバネ並びにダンパ作用を継続して得ることが困難であ
って、例えば加わるストレス、環境雰囲気、温度等の影
響で粘弾性層が化学的又は物理的に変化してその粘弾性
特性が劣化すると、バネ並びにダンパ作用を発揮し得な
くなる場合がある。特にこの種免震装置は、種々の環境
下で長期に亘って使用されるビル等の構造物に適用され
るものであるため、これに用いられる免震装置も経年変
化の少ない耐久性をもったものが必要とされる。
【0004】本考案は前記諸点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、長期の使用においても
化学的又は物理的な影響により劣化し難く、長期に亘っ
て初期の特性を維持し得る免震装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案によれば前記目的
は、球面凹所を有する支持基盤と、この支持基盤の球面
凹所に対向配置されており、支持基盤の球面凹所に向か
って突出した案内部を有する構造物受け部材と、一端が
構造物受け部材の案内部に摺動自在に嵌合されており、
他端には、支持基盤の球面凹所よりも十分に曲率半径の
小さい球面凹所が形成された連結部材と、一方では連結
部材の球面凹所と同一の曲率半径の凸球面をもって連結
部材の球面凹所に摺動自在に当接されており、他方では
支持基盤の球面凹所と同一の曲率半径の凸球面をもって
支持基盤の球面凹所に摺動自在に当接された半球状部材
と、一端が連結部材に固着されており、他端が構造物受
け部材に固着された空気ばねとを具備した免震装置によ
って達成される。
【0006】本考案における空気ばねの一つの例は、内
部が密封された可撓性の筒体を具備しており、この場
合、互いに嵌合した連結部材の一端及び構造物受け部材
の案内部がこの密封された筒体内に配置されていると、
周囲環境の影響による案内部の劣化を防止し得て好まし
い。本空気ばねは単に空気を密封したものであってもよ
いが、その他の例では圧縮空気を封入したものであって
もよく、圧縮空気を封入する例では、圧縮空気ポンプと
空気ばねとを連結して、必要に応じて圧縮空気ポンプか
らの圧縮空気を空気ばねに供給して本考案の免震装置が
適用される構造物の例えば床のレベルを調整するように
してもよい。
【0007】本考案における半球状部材は、一つの好ま
しい例では、剛性の半球状基体と、連結部材の球面凹所
に対面する半球状基体の表面に被着された無潤滑被覆層
とからなり、このように半球状部材が無潤滑被覆層をも
って形成されていると、微小加速度の振動をも長期に亘
って好ましく阻止し得る。また支持基盤の球面凹所と同
一の曲率半径の凸球面側の半球状基体の表面に摩擦特性
を有する材料から形成された摩擦被覆層を設けると、振
動において生じるこの被覆層の摩擦抵抗によってさらに
好ましく振動を確実に阻止し得る。
【0008】
【作用】本考案の免震装置は、例えばビルの床板を支持
する根太の交差部とビルの支持基礎との間に配される。
これにより根太は本考案の免震装置を介して支持基礎に
支持される。地震等によりビルの支持基礎に対して床板
を介して根太に上下方向の振動が加わると、免震装置の
空気ばねの作用によりその振動は緩衝されて実質床板の
振動は減衰される。そして同様にビルの支持基礎に対し
て根太に水平方向の振動が加わると、支持基盤の凹球面
に対する半球状部材の摺動変位が生じ、この摺動変位に
おける摩擦抵抗により振動エネルギが減衰されて、それ
により根太、即ち床板の水平方向の振動が減衰される。
【0009】以下、本考案を図に示す具体例を参照して
更に詳細に説明する。これにより前記考案及び他の考案
が更に明瞭となるであろう。尚、本考案はこれら具体例
に何等限定されないのである。
【0010】
【具体例】図1から図3において、免震装置1は、球面
凹所2を有する支持基盤3と、支持基盤3の球面凹所2
に対向配置されており、支持基盤3の球面凹所2に向か
って突出した案内部4を有する構造物受け部材5と、一
端6が構造物受け部材5の案内部4に摺動自在に嵌合さ
れており、他端7には、支持基盤3の球面凹所2よりも
十分に曲率半径の小さい球面凹所8が形成された連結部
材9と、一方では連結部材9の球面凹所8と同一の曲率
半径の凸球面10をもって連結部材9の球面凹所8に摺
動自在に当接されており、他方では支持基盤3の球面凹
所2と同一の曲率半径の凸球面11をもって支持基盤3
の球面凹所2に摺動自在に当接された半球状部材12
と、一端13が連結部材9に固着されており、他端14
が構造物受け部材5に固着された空気ばね15とを具備
している。
【0011】支持基盤3は、そのフランジ部16がボル
ト等により構造物、例えばビルの支持基礎17に固定さ
れて配されている。支持基盤3の球面凹所2の曲率半径
は十分大きく設定されている。
【0012】構造物受け部材5は、正方形の板部18
と、板部18に一体的に形成された筒状の案内部4と、
案内部4に固着された筒状軸受部材24とからなり、互
いに直交して配された根太19及び20の交差部下で板
部18が根太19及び20にボルト等に固定されて配さ
れており、根太19及び20の上には、多数の床板21
が設けられる。
【0013】連結部材9は、円柱状の小径部22と小径
部22に一体的に形成された円柱状の大径部23とから
なり、小径部22側が筒状軸受部材24を介して案内部
4内に嵌合されている。案内部4は連結部材9の案内部
4に対する相対的な上下移動、即ちA方向の相対的移動
を案内し、筒状軸受部材24はそのA方向の相対移動を
低摩擦状態で、換言すれば滑らかに行わせるように作用
すると共に、この摺動変位における摩擦抵抗により摩擦
ダンパとして作用する。尚、筒状軸受部材24を無潤滑
軸受材料から形成すると特に良い。
【0014】半球状部材12は、本例では、一方では連
結部材9の球面凹所8と同一の曲率半径の凸球面10を
もち、他方では支持基盤3の球面凹所2と同一の曲率半
径の凸球面25をもつ剛性の半球状基体26と、凸球面
25に被着され摩擦特性を有する材料から形成された摩
擦被覆層27とからなり、被覆層27の外表面が支持基
盤3の球面凹所2と同一の曲率半径をもった凸球面11
とされて支持基盤3の球面凹所2に摺動自在に当接され
ている。尚、凸球面10又は球面凹所8に無潤滑軸受材
料から形成された被覆層を設けて、半球状部材12の連
結部材9に対する相対的回動が滑らかに行われるように
すると良い。
【0015】空気ばね15は、一端が構造物受け部材5
の板部18に連結された蛇腹状の可撓性の筒体28と、
構造物受け部材5の板部18と協同して筒体28の内部
29を密封するように筒体28の他端に取付けられた蓋
部材30とからなり、連結部材9が貫通する蓋部材30
の中央貫通孔31において蓋部材30が連結部材9に溶
接等の手段により固着されて空気ばね15は連結部材9
に連結されている。そして本例では、このようにして密
封された筒体28の内部29に、互いに嵌合した連結部
材9の一端6及び構造物受け部材5の案内部4が配置さ
れている。
【0016】尚、本例では、支持基盤3に筒状のストッ
パ部材32が取付けられており、ストッパ部材32への
連結部材9の当接により連結部材9の一定以上の揺動が
阻止されるようになっている。
【0017】このように形成された免震装置1では、地
震等で支持基礎17に対して床板21が垂直方向、即ち
A方向に相対的に振動しようとすると、この振動は根太
19及び20並びに構造物受け部材5を介して空気ばね
15に伝達され空気ばね15のA方向の伸縮により緩衝
されて急激に減衰される。即ちA方向の床板21の振動
は空気ばね15のバネ作用並びに案内部4と連結部材9
との摩擦抵抗によるダンパ作用により減衰される。一方
支持基礎17に対して床板21が水平方向、即ちB方向
に相対的に振動すると、半球状部材12が凹球面2上を
回動しながら往復移動し、これに伴って摩擦被覆層27
に摩擦抵抗が生じ、この摩擦抵抗の発生により半球状部
材12の往復動、回動エネルギ、換言すれば支持基礎1
7に対する床板21のB方向の相対的往復動エネルギが
消費され、従って床板21のB方向の往復動は、空気ば
ね15の上記ダンパ作用の協同作用を伴って急速に減衰
される。また一方では連結部材9の凹球面8に、他方で
は支持基盤3の凹球面2に当接する半球状部材12に
は、半球状部材12が支持基盤3の凹球面2上で凹球面
2の中央から移動されて変位されても常に半球状部材1
2を凹球面2の中央に戻すような力が作用する結果、こ
れによっても半球状部材12の凹球面2上での往復移
動、延いては床板21のB方向の往復動は直ちに減衰さ
れる。
【0018】そして免震装置1では、空気ばね15によ
るバネ作用並びに案内部4と連結部材9の摩擦抵抗によ
るダンパ作用が達成されているため、内部29に封入さ
れた空気の劣化を考慮する必要がない故に、長期に亘っ
て初期のダンパ効果を期待し得、構造物の免震を長期間
所望に達成し得る。
【0019】尚,内部29に封入された空気の漏出で根
太19及び20を長期間確実に支持し得ない虞がある場
合には、筒体28と同心に且つ構造物受け部材5と蓋部
材30との間にコイルばねを設けておくとよい。このよ
うなコイルばねは筒体28の外部に配してもよいが、腐
食等の防止の観点からは内部29に配する方がより好ま
しい。
【0020】
【考案の効果】以上のように本考案による免震装置で
は、地震等による構造物の支持基礎に対する構造物受け
部材の上下方向の振動を、空気ばねの作用により緩衝し
得て実質構造物受け部材の振動を減衰し得る。そして同
様に構造物の支持基礎に対する構造物受け部材の水平方
向の振動を、支持基盤の凹球面に対する半球状部材の摺
動変位における摩擦抵抗により減衰し得て、それにより
構造物受け部材の振動を減衰し得る。加えて本考案によ
る免震装置では、空気ばねによりバネ作用並びにダンパ
作用を達成するものであるため、長期に亘って初期のダ
ンパ効果を期待し得、構造物に対する所望の免震効果を
長期間保持し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一具体例の側面図である。
【図2】図1に示す具体例の構造物への適用例の詳細側
面図である。
【図3】図2に示す適用例の平面図である。
【符号の説明】
1 免震装置 2 凹球面 3 支持基盤 4 案内部 5 構造物受け部材 9 連結部材 10 凸球面 11 凸球面 12 半球状部材 15 空気ばね

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球面凹所を有する支持基盤と、この支持
    基盤の球面凹所に対向配置されており、支持基盤の球面
    凹所に向かって突出した案内部を有する構造物受け部材
    と、一端が構造物受け部材の案内部に摺動自在に嵌合さ
    れており、他端には、支持基盤の球面凹所よりも十分に
    曲率半径の小さい球面凹所が形成された連結部材と、一
    方では連結部材の球面凹所と同一の曲率半径の凸球面を
    もって連結部材の球面凹所に摺動自在に当接されてお
    り、他方では支持基盤の球面凹所と同一の曲率半径の凸
    球面をもって支持基盤の球面凹所に摺動自在に当接され
    た半球状部材と、一端が連結部材に固着されており、他
    端が構造物受け部材に固着された空気ばねとを具備した
    免震装置
  2. 【請求項2】 空気ばねは、内部が密封された可撓性の
    筒体を具備しており、この密封された筒体内に、互いに
    嵌合した連結部材の一端及び構造物受け部材の案内部が
    配置されている請求項1に記載の免震装置。
  3. 【請求項3】 半球状部材は、剛性の半球状基体と、支
    持基盤の球面凹所に対面する半球状基体の表面に被着さ
    れた摩擦被覆層とからなる請求項1又は2に記載の免震
    装置.
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