JP6013167B2 - レール滑り型免震装置 - Google Patents

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本発明は、大型の発電機や変圧器のような重量物が強大な地震の発生に伴う揺れ、揺れに伴って発生する津波による二次的被害を防止する滑り型免震装置に関する。
従来、工場の建屋のみならず工場の設備機器などを地震から保護することを目的としてバネやゴム材等の緩衝部材や免震機器を使用して免震する免震装置が、これら設備機器に施されている。例えば、設備機器を支持する上側支持体と、基礎部に支持される下側支持体と、これらの両支持体を揺動自在に連結する吊下部とから構成し、この吊下部に内蔵されるコイルバネの弾性作用により上述の支持体を揺動自在に支持して免震機能が得られるようにした免震装置が提案されている (例えば、特許文献1参照) 。
しかしながら、このような免震装置は吊下部の弾性体としてコイルバネを使用しているため免震装置全体の高さが大であり、設置スペースの高さに制限がある場合、使用することが困難であった。また、設備機器が数トン〜数十トンにも及ぶ大型の発電機や変圧器のような重量物の場合、その下に設置する方式の場合には、重量物の重心が高くなり、不安定になるという問題もあった。
又、発電機や変圧器のような大重量電源設備の場合は、地盤の確かな設置条件を必要とすることからビルの地下階や地上階に該重量物を据え付け、さらにその重量物を免震装置で免震するように支持している。その一例として、地中に打ち込まれた杭上に配設した地中基礎部と、その上に配設される複数台の免震装置と、さらにその上に配設され、構造物(重量物)が搭載される基礎部とで免震装置を構築することにより、支持荷重の大きい大型の免震装置の採用を可能とした構造物の免震構造が提案されている(例えば特許文献2参照)。
ところが、このような免震構造を備えていても立地条件によっては対応できない場合があった。即ち、海岸沿いの建物内などに構築されている該大重量電源設備の場合は、大地震の発生に伴って押し寄せる津波の影響を考慮すると、地下階や地上階などの設置場所では津波の影響によって損なわれるおそれがある。よって、重量物の設置場所としてはビルの中層階に持って行きたいのが現状である。
ところが、地震による影響はビルの上層階ほど揺れが大きくなり、重量物や免震装置を中層階に設置することが難しい。このようなことから中層階に重量物を設置するにはその重量物を支える十分な支持強度を必要とするだけでなく強大な地震による揺れの伝達をシンプルな構成で確実に遮断する免震構造を有するものを必要とし、現状では中層階への重量物の設置に適した信頼性の高い免震装置を確保できないという問題を有していた。また、ビルの中層階では、免震装置を設置する十分なスペースが確保できないという問題も有していた。
特開2008−169681号公報 特開平11−13068号公報
そこで本発明は、小さい設置スペースで足り、大型の発電機や変圧器のような重量物をビルの中層階に設置しても確実に免震性能が得られ、しかもシンプルな構成で強大な地震の振動伝達力を瞬時に遮断することができる信頼性の高い滑り型免震装置を提供することを目的とする。
請求項1は本発明のレール滑り型免震装置Aに関し、
「重量物Wを搭載する搭載部材4と、
搭載部材4の下面に平行に設置され、下面が摺動面11である上滑りレール1と、
設置面8に固定設置される固定部材7と、
前記上滑りレール1に立体的に交差し且つ互いに平行にて固定部材7上に設置され、上面が摺動受面51である固定レール5と、
前記上滑りレール1と前記固定レール5との間に介在され、上面に前記上滑りレール1を所定の摩擦力を持って該上滑りレール1のレール方向に滑り移動させる上摺動溝2mが形成され、下面に前記固定レール5が所定の摩擦力を持って該固定レール5のレール方向に滑り移動させる下摺動溝2nが形成された中間滑り部材2と、
前記上滑りレール1の滑り移動限界位置に突設され、該上滑りレール1の摺動範囲を規制する上滑り規制部1bと、
前記固定レール5の、中間滑り部材2の滑り移動限界位置に突設され、該中間滑り部材2の摺動範囲を規制する中間滑り規制部5bとを備え
前記中間滑り部材2と前記上滑りレール1との間に中間上レール3を、前記中間滑り部材2と前記固定レール5との間に中間下レール6を更に設け、
前記中間上レール3に前記上滑りレール1が嵌り込み、所定の摩擦力を持って摺動する中間上摺動溝3mが形成され、
前記中間下レール6に前記固定レール5が嵌り込み、所定の摩擦力を持って前記中間下レール6が摺動する中間下摺動溝6mが形成されている」ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、固定レール5の上面に中間滑り部材2を介し、固定レール5に立体的に交差させた状態で上滑りレール1の下面を配置しているため、滑り型免振装置Aの全高Hを低く出来てビルの中層階に設置した状態で下側の固定レール5の上面で中間滑り部材2を自由に滑り移動させることができ、更に中間滑り部材2の上で上側の上滑りレール1を立体的に交差方向に自由に滑り移動させることができ、所定の摩擦力を持つ滑りを実現する。換言すれば、双方のレール1、5面間では小さい地震から強大な地震による揺れ(以下、外力と称す)を受けた際に、その外力の大きさや方向に応じて上滑りレール1と中間滑り部材2が所定の摩擦力を持って滑り移動する。この時、この滑り移動により設置面側(固定レール5側)からの外力を瞬時に水平方向に逃がすことができ、大半の外力の上滑りレール1への伝達を遮断することができる。同時に、立体的に交差するレール1、5の滑り動作による摩擦によって受けた外力の全て或いは大部分を熱に変えて減衰させることも出来る。よって、小さい地震は勿論、強大な地震による水平方向の衝撃的な外力を受けても重量物Wには破壊的な外力が伝達されないし、重量物Wの転倒も防げる。
また、中間上・下レール3、6及び中間滑り部材2が更に摺動可能に積層されて多重滑りを実現しているので、免震装置Aの全体の高さHを大幅に抑制することができ、前述同様、スペースのない設置場所(例えば、揺れが大きいビルの中層階)においても本発明の滑り型免震装置Aを設置して、数トン〜数十トンを有するような重量物Wでも支持状態を安定して保つことができ、的確に免震することが可能になる。
「摩擦力」には、静止摩擦力と運動摩擦力の二つがあるが、静止状態の場合は静止摩擦力が働き、滑動し始めると運動摩擦力が働く。従って、本明細書において「摩擦力」の意味する処は、静止状態の場合、静止摩擦力を意味し、滑動時には運動摩擦力を意味する。ここで、前記重量物Wとは、勿論、これに限られないが例えば、数トンから数十トン程度の重さを有する大型の発電機や変圧器その他建物内に設置されるような重量設備機器のことである。又、滑り移動限界位置とは、上滑りレール1や中間滑り部材2が滑り移動して固定レール5の中間滑り規制部5bや、上滑りレール1の滑り規制部1bに至った滑り規制位置をいう。なお、本明細書でいう「免震」とは、大地震の揺れが重量物Wに伝達するのを遮断したり、揺れのエネルギーの一部又は全部を熱に変え、重量物Wを安定して保持する外力遮断機能を指すものである。
請求項に記載した発明は、請求項に記載のレール滑り型免震装置Aにおいて、「地震又は地震に匹敵する揺れの入力により折損する貫通ピン19が上滑りレール1から固定レール5まで貫通して設けてある」ことを特徴とする。
これにより、地震又は地震に匹敵する揺れの入力による剪断にて貫通ピン19が折損すると、上滑りレール1、中間滑り部材2は直ちに滑りを開始して上記効果を奏する。そして、貫通ピン19の折損によって、その分の振動エネルギーが熱に変わり減震に寄与する。なお、貫通ピン19の存在によって上滑りレール1、中間滑り部材2及び固定レール5が固定されているので、重量物Wの装着が簡単に行える。
請求項に記載した発明は、請求項1又は2に記載のレール滑り型免震装置Aにおいて、「重量物Wと搭載部材4との間に上下方向の弾性支持力を有する空気ばね60が更に設けられている」ことを特徴とする。
これによれば、搭載部材4の上面に空気ばね60を備えて構成しているため、上下方向の外力(縦揺れ)に対しても十分に受動制振作用を得ることができる。このため、水平方向の免震性能だけでなく垂直方向の免震性能をも高めることができる。
以上により、小さい設置スペースで、大型の発電機や変圧器のような重量物をビルの中層階に設置しても確実に免震性能が得られ、しかもシンプルな構成で強大な地震の振動伝達力を瞬時に遮断することができるようになった。
本発明の実施例1のレール滑り型免震装置を示す平面図とその部分拡大図である。 図1の正面図である。 本発明の実施例1の搭載部材が斜め方向に移動した平面図である。 図3の正面図である。 本発明の実施例2の平面図である。 図5の正面図である。 本発明の実施例3の平面図である。 図7の正面図である。
以下、本発明を図面に従って説明する。図1は本発明の実施例1のレール滑り型免震装置Aを示す。レール滑り型免震装置Aは、図1に示すように上側からプレート状の搭載部材4と、上滑りレール1と、中間滑り部材2と、固定レール5及びプレート状の固定部材7とをこの順に積層して構成し、その中心にこれらを貫通して固定する貫通ピン19が必要に応じて設けられたものである。ここでは貫通ピン19が用いられている場合を例に取る。勿論、貫通ピン19は必要に応じて設けられる。
搭載部材4は、免震対象機器となる大型の発電機や変圧器のような重量物Wの底面に、或いはその四隅に取り付けられるもので、その下面に少なくとも2本の上滑りレール1が平行に取り付けられている。上滑りレール1の本体部分1aの両端側面には矩形ブロック状の上滑り規制部1bが一体的に突設されている。そして、本体部分1aの下面は所定の接触抵抗を有する摺動面11となっている。
設置面8は例えばビルの中間階の床面であり、その上に四角形の固定部材7が設置される。固定部材7の上には少なくとも2本の固定レール5が平行で且つ上滑りレール1に立体的に交差(この場合は直角)するように設置固定されている。そして、上滑りレール1と同様、固定レール5の本体部分5aの両端側面には矩形ブロック状の中間滑り規制部5bが一体的に突設されている。そして、本体部分5aの上面は所定の接触抵抗を有する摺動受面51となっている。固定レール5は、積層された全部材の上から3段目に設けられるものである。
中間滑り部材2は、矩形ブロック(この場合は上下の溝長さが同じになるように立方体がよいが、少なくとも溝が形成される前後の長さを同じにすることが好ましい。)で、その上面に上滑りレール1が嵌り込んで摺動する上摺動溝2mが全長に亙って凹設され、その下面には上摺動溝2mに立体的に交差(この場合は直角)にて固定レール5が嵌り込み、固定レール5に沿って中間滑り部材2が摺動する下摺動溝2nが全長に亙って凹設されている。そして、上・下摺動溝2m、2nを連通するように中間貫通孔2Pが穿設されている。そして、図1に示すように、搭載部材4と固定部材7とが正対するように位置した時に、中間貫通孔2Pに一致する位置に上貫通孔1P、下貫通孔5Pが来るように、上滑りレール1と固定レール5に穿設されており、上貫通孔1P、中間貫通孔2P及び下貫通孔5Pを貫通するように貫通ピン19が挿通固定され初期設定時の位置決めがなされている。貫通ピン19は比較的折れ易い材質、例えば、プラスチック、アルミニウム、鋼などで形成されている。鋼の場合は、上滑りレール1と中間滑り部材2の境界、中間滑り部材2と固定レール5の境界に合わせて図示していない切り込みが設けられる。
上述した本体部分1aの下面である摺動面11や、本体部分5aの上面である摺動受面51は、摺接する中間滑り部材2の上・下摺動溝2m、2nに強圧接触するため、耐磨耗性、耐食性及び耐久性に優れた金属材料(例えば、鋼)を使用する。そして、中間滑り部材2の上・下摺動溝2m、2nは上記本体部分1a、5aの強圧接触に耐えられるように、例えば、鋼或いは耐摩耗性を考慮して鋳鉄が使用される。そして、同様に所望の摩擦力が得られる表面粗さを有している。勿論、強度の高い樹脂の使用も考えられる。
次に、このように構成されたレール滑り型免震装置Aの滑り動作について説明する。上滑りレール1が設けられた搭載部材4には免震対象機器となる大型の発電機や変圧器のような重量物Wが搭載されている。換言すれば、滑り型免震装置Aは、重量物Wの底面に或いは重量物Wが巨大であればその四隅又はそれ以上の箇所に装着される。
そして、搭載された重量物Wの荷重の負担分を上滑りレール1と、その下方の固定レール5で受け止めて支持している。その概略高さHは固定部材7、固定レール5、中間滑り部材2、上滑りレール1及び搭載部材4の和という非常に低い高さである。換言すれば、負荷Wが大荷重であってもその大荷重を平面的なプレート面で受け止める安定した支持構造となっている。これにより、滑り型免震装置Aそのものの設置スペース(高さ)が僅かであっても、数トン〜数十トンを有するような重量物Wを終始安定して支持することが可能になる。
そして、レール滑り型免震装置Aが重量物Wを支持した状態で地震が発生すると、地震の振動は設置面8と一体化している固定部材7を介して固定レール5に伝達される。貫通ピン19が装着されている場合には、まず、この貫通ピン19に地震による外力が働き、貫通ピン19が剪断によって折れることによって、滑りが発生する。換言すれば、貫通ピン19は地震が発生するまでいずれかの上滑りレール1や中間滑り部材2の動き出しを規制しており、これが折れることによって地震判別のトリガーとなる。
貫通ピン19が地震によって折れると、揺れの方向F1、2に合わせて固定レール5に対して中間滑り部材2と、中間滑り部材2に対して上滑りレール1が滑り移動を開始する。地震の規模が小さければ、滑り始めの位置を中心として往復摺動している間にその摩擦力により地震のエネルギーが熱に変換されて消滅し、地震の停止とともに重量物Wの往復移動も止まる。
地震の規模が大きければ、上滑りレール1及び中間滑り部材2はそれぞれの方向に摩擦力を受けながら滑り、中間滑り部材2の上・下摺動溝2m、2nの開口側端面に上滑りレール1、固定レール5の上滑り規制部1b、中間滑り規制部5bが衝突し、その時点で上滑りレール1、中間滑り部材2の滑り移動が規制されて止まる。反対方向の揺れが入力すると、前記の反対方向に摺動し、これを繰り返す。
[実施例2]
図5〜6では複数段積層の滑り型免震装置Aを示している。この場合、中間滑り部材2と上滑りレール1との間に中間上レール3を、中間滑り部材2と固定レール5との間に中間下レール6を更に設けている点が実施例1と相違する。以下、実施例1との相違点を中心に説明する。中間上レール3は、上滑りレール1より短く、その上面に中間上摺動溝3mが長手方向の全長に亙って凹設されており、この中間上摺動溝3mに上滑りレール1が所定の摩擦力を持って摺動するように嵌め込まれ、中間滑り部材2の上摺動溝2mに中間上レール3が所定の摩擦力を持って摺動するように嵌め込まれている。この例では、中間上レール3は1本であるが、これを複数本として積層し、所定の摩擦力を持って摺動するように嵌め込むようにしてもよい。上滑りレール1は中間上摺動溝3mより若干上に出ており、搭載部材4の下面に取り付けられている。そして、その本体部分3aの両端部側面に上滑りレール1と同様、滑り規制部3bが必要に応じて突設されている。
中間下レール6は、中間上レール3を天地反転させた形状で、中間下レール6の上に中間滑り部材2の下摺動溝2nが所定の摩擦力を持って摺動可能に嵌り込み、中間下レール6の本体部分6aの下面に長手方向の全長に亙って形成された中間下摺動溝6mに固定レール5が嵌り込み、所定の摩擦力を持って中間下レール6が固定レール5に沿って摺動する。そして、その本体部分6aの両端部側面に上滑りレール1と同様、滑り規制部6bが必要に応じて突設されている。また、この場合も必要に応じて貫通ピン19が上滑りレール1から固定レール5まで貫通して設けてある。
複数段積層のレール滑り型免震装置Aの作用効果は、実施例1の場合に比べて、滑り移動が増加するだけで基本的には実施例1と同様である。即ち、重量物Wを支持した状態で地震が発生すると、貫通ピン19が装着されている場合には、まず、この貫通ピン19が剪断にて折れる。貫通ピン19が地震によって折れると基本的にはいずれかのレールが最初に滑り始め(摩擦抵抗に違いがある場合には、摩擦抵抗の小さいものから順番に滑り始め)、滑り始めの位置を中心として往復摺動する。そして、地震の規模が大きければ、該レールだけでなく、他のレールも地震の規模に合わせて摺動することになる。
[実施例3]
図8は空気ばね60を備えたレール滑り型免震装置Aである。この滑り型免震装置Aは、実施例1で述べたレール滑り型免震装置Aに空気ばね60を搭載した点が異なり、他は同じ構成である。このため、同一の構成の説明については省略し、異なる点である空気ばね60についてのみ説明する。
この空気ばね60の本体部分は、ゴム膜等で平坦な平面視円形に形成された伸縮自在の空気タンク62であり、この空気タンク62の中空内部に圧縮された空気等の気体が封入されている。そして、この空気タンク62の上下面が、上下に平面対向する平面視正方形に形成された重量物搭載用の上プレート61と下プレート63とで挟み込まれた挟持状態で支持されている。これにより、空気ばね60の全体が重量物Wを搭載するのに敵した平坦形に構成されている。
このうち、上プレート61は上面が重量物Wを直接搭載する搭載プレートとして設けられ、その四隅には取付孔61hが備えられている。そして、これらの取付孔61hに図示しないボルトをそれぞれ通して上プレート61の上面に重量物Wを螺着固定するようにしている。
一方、下プレート63は搭載部材4(この場合は重量物Wを間接的に搭載している。)である平板の上面に、同形状を有して平面対向する大きさに形成され、両プレート61、63を上下に平面対向させ、その対向面間を図示しないボルトで螺着して連結している。これにより、3段積層の滑り型免震装置Aの最上部に備えられている上滑りレール1に空気ばね6が一体化して搭載されている。そしてこの滑り型免震装置Aは重量物Wの底面の四隅或いはそれ以上の必要箇所に装着される。
地震が発生して本実施例の滑り型免震装置Aに外力が加わると、前述同様のメカニズムで、地震の振動を水平方向に滑って逃がすため外力の伝達を瞬時に遮断する。同時に、空気ばね6の上下方向に伸縮する柔軟な弾性作用によって重量物Wに直接伝達しようとする垂直方向の外力の大部分を遮断することができる。
A:レール滑り型免震装置、F1:揺れの方向、F2:揺れの方向F1と逆方向、H:免震装置の全体の高さ、W:重量物、1:上滑りレール、1a:本体部分、1b:上滑り規制部、1P:上貫通孔、2:中間滑り部材、2m:上摺動溝、2n:下摺動溝、2P:中間貫通孔、3:中間上レール、3a:本体部分,3b:滑り規制部,3m:中間上摺動溝、4:搭載部材、5:固定レール、5a:本体部分、5b:中間滑り規制部、5P:下貫通孔、6:中間下レール、6a:本体部分,6b:滑り規制部,6m:中間下摺動溝、7:固定部材、8:設置面、11:摺動面、19:貫通ピン、51:摺動受面、60:空気ばね、61:上プレート、61h:取付孔、62:空気タンク、63:下プレート。

Claims (3)

  1. 量物を搭載する搭載部材と、
    搭載部材の下面に平行に設置され、下面が摺動面である上滑りレールと、
    設置面に固定設置される固定部材と、
    前記上滑りレールに立体的に交差し且つ互いに平行にて固定部材上に設置され、上面が摺動受面である固定レールと、
    前記上滑りレールと前記固定レールとの間に介在され、上面に前記上滑りレールを所定の摩擦力を持って該上滑りレールのレール方向に滑り移動させる上摺動溝が形成され、下面に前記固定レールが所定の摩擦力を持って該固定レールのレール方向に滑り移動させる下摺動溝が形成された中間滑り部材と、
    前記上滑りレールの滑り移動限界位置に突設され、該上滑りレールの摺動範囲を規制する上滑り規制部と、
    前記固定レールの、中間滑り部材の滑り移動限界位置に突設され、該中間滑り部材の摺動範囲を規制する中間滑り規制部とを備えて構成されるレール滑り型免震装置であって、
    前記中間滑り部材と前記上滑りレールとの間に中間上レールを、前記中間滑り部材と前記固定レールとの間に中間下レールを更に設け、
    前記中間上レールに前記上滑りレールが嵌り込み、所定の摩擦力を持って摺動する中間上摺動溝が形成され、
    前記中間下レールに前記固定レールが嵌り込み、所定の摩擦力を持って前記中間下レールが摺動する中間下摺動溝が形成されていること
    を特徴とするレール滑り型免震装置。
  2. 地震又は地震に匹敵する揺れの入力により折損する貫通ピンが上滑りレールから固定レールまで貫通して設けてあることを特徴とする請求項1に記載のレール滑り型免震装置。
  3. 重量物と搭載部材との間に上下方向の弾性支持力を有する空気ばねが更に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレール滑り型免震装置。
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