JP2005003088A - 気体ばね式除振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気ばね式アイソレータ3(除振装置)のピストンにジンバル機構を組み込んで、上下及び水平の両方向について優れた除振性能を得られるようにするとともに、アウトガスの問題を解消して超高真空下での使用を可能とし、且つ十分な耐久信頼性を確保する。
【課題手段】ジンバルピストンの本体部15を保持する可撓性部材として、複数の環状薄板を重ね合わせてなる金属製溶接ベローズ14を採用する。被支持体の荷重を受けるサポートロッド18の上端部に上凸の球面状荷重受け面18bを設ける。該荷重受け面18bの曲率半径Rをサポートロッド18の長さLに対して 2×L>R>L の関係式を満たすように設定する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば半導体製造装置や精密計測装置等を床振動から略絶縁した状態で設置するために、それらの荷重を気体ばねを介して支持するようにした除振装置に関し、特に、超高真空下での使用に適するものに係る。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の除振装置として、例えば特許文献1に開示されるように、ダイヤフラム形の空気ばねを使用した除振装置のピストンにジンバル機構を組み込んで、被支持体と床との間の水平方向変位をピストンの揺動運動に変換することにより、水平方向のばね特性を非常に柔らかくできるようにしたものが知られている。このような除振装置では、図8に概略構成を示すように、空気ばねのピストンaを円盤状のロードディスクbとその下方に位置する円筒状のピストン本体部cとに分割し、このピストン本体部cの外周をゴムのダイヤフラムd(可撓性部材)により保持している。また、そのピストン本体部cの下端部から下方に延出するように有底筒状の延出部c1を設けるとともに、前記ロードディスクbから下方に垂下するようにサポートロッドe(支持柱部)を設けて、このサポートロッドeの下端部を前記下方延出部c1の底部において枢支するようにしている。
【0003】
この構造により、前記の除振装置では空気ばね本来の性質として、上下方向のばね特性が非常に柔らかなものとなり、上下方向振動の固有振動数(系に固有の共振周波数)が極めて低くなって、広い周波数領域に亘り優れた除振効果が得られるようになる(図6(b)参照)。
【0004】
また、水平方向の振動入力によってロードディスクbに対し床が水平変位するときには、ピストン本体部cを保持するダイヤフラムdが該ピストン本体部cを挟んでそれぞれうねるように逆相に撓むことで、同図に矢印で示すようにピストン本体部cが傾いて揺動し、これにより振動が吸収されることになる。
【0005】
その際、前記ピストン本体部cの傾斜に伴い幾何学的にサポートロッドeの支持点が上昇して、被支持体の重心位置が高くなることで、元の位置に戻ろうとする復元力が生じ、これが水平方向のばね力となる。このばね力(復元力)は、主にサポートロッドeの長さ等の幾何学的な要素と被支持体の重量とによって決定され、例えばサポートロッドeを長くすれば、ばね定数は小さくなる。従って、ジンバルピストンによれば水平方向のばね特性も上下方向と同様に柔らかなものとして、広い周波数領域に亘って優れた除振効果を得ることが可能となる(図7(b)参照)。
【0006】
【特許文献1】
特公昭62−7409号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来例のようにジンバルピストンを使用した除振装置では、ピストン本体部cを保持するためにゴムのダイヤフラムdを用いており、これを超高真空下で使用する場合には、ゴムの表面から水分や有機物質等が放出されるため、超高真空を維持できなくなるというアウトガスの問題がある。
【0008】
この点について、精密機械装置等の真空部のシール材としては金属製ベローズが公知であり、その中でも特に柔軟で伸縮量の大きい溶接型のものであれば、ゴムのダイヤフラムに代用してアウトガスの問題を解消できると考えられる。すなわち、溶接ベローズは、金属製の環状薄板を複数枚、重ね合わせて外周又は内周で交互に溶接したものであり(図3の符号14を参照)、軸方向についてゴムのダイヤフラムと同等の柔らかなばね特性を有するとともに、大きな屈曲性を有することから、前記従来例の除振装置においてダイヤフラムdと同様にピストン本体部cの揺動を許容して、水平方向について柔らかなばね特性を実現できるものと思われる。
【0009】
しかしながら、前記溶接ベローズは金属板により構成されており、それ自体はゴムのように大きな柔軟性を有するものではないから、前記のようにジンバルピストンのダイヤフラムの代わりに溶接ベローズを用いた場合には、耐久信頼性が損なわれる虞れがある。すなわち、溶接ベローズによって保持されたピストンに対して水平方向の力が加わるときには、該溶接ベローズに軸と直交する方向の力が作用することになるが、溶接ベローズは軸に直交する方向には可撓性を有しないので、その力が大きいときには溶接ベローズを構成する個々の金属板やそれらの溶接箇所において微視的な塑性変形やクラックの発生が避けられず、比較的早期に疲労破壊に至るものと考えられる。
【0010】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、気体ばね式除振装置においてジンバルピストンの採用により上下方向のみならず水平方向についても極めて柔らかいばね特性を実現するとともに、アウトガスの問題を解消して超高真空下での使用を可能としながら、十分な耐久信頼性を確保することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明では、従来例の如くジンバルピストンを介して気体ばねにより被支持体の荷重を支持するようにした除振装置において、ピストンの本体部を保持する可撓性部材として金属製溶接ベローズを採用するとともに、被支持体の荷重を受けるピストン支持柱部の上端に球面状の荷重受け面を設けて、溶接ベローズに作用する軸直交方向の力ができるだけ小さくなるようにした。
【0012】
具体的に、請求項1の発明では、被支持体の荷重を支持するピストンを基台ケース上面の開口部近傍に配置し、該ピストンと開口部との間を環状の可撓性部材により閉塞して基台ケースの内部に気体室を画成するとともに、当該可撓性部材によりピストンを少なくとも上下動可能に保持して、前記被支持体を弾性的に支持する気体ばねを構成した気体ばね式の除振装置を前提とする。
【0013】
斯かる前提構成において、前記ピストンを、前記可撓性部材により保持されるとともに、上下方向の貫通孔を有するピストン本体部と、該ピストン本体部の下部から下方に延出するように設けられていて、前記貫通孔の下方に連通する中空部を有する有底筒状の下方延出部と、この下方延出部の中空部内を上下方向に延びるように配置され、下端部が該下方延出部の底部に枢支される一方、上端部が前記ピストン本体部の上方に位置して前記被支持体の荷重を受けるように設けられた支持柱部と、を備えるものとする。そして、前記ピストンの支持柱部の上端に球面状の荷重受け面を設けるとともに、前記可撓性部材として、環状の金属製薄板を複数枚、重ね合わせてその外周側又は内周側を交互に溶接してなる金属製溶接ベローズを用いるものとする。
【0014】
前記の構成により、本発明に係る気体ばね式除振装置では、まず、従来例のもの(図8参照)と同様に被支持体が気体ばねにより上下方向に支持されていることから、上下方向の振動入力に対して広い周波数領域に亘る優れた除振効果を得ることができる。また、前記気体ばねに組み込まれたジンバルピストンでは該ピストンの本体部を金属製溶接ベローズにより保持しているので、ゴムのダイヤフラムようなアウトガスの問題がなくなって、超高真空下での使用が可能となる。
【0015】
さらに、水平方向の振動入力に対しては、ジンバルピストンの支持柱部がその下端部を中心に揺動することで、該支持柱部により支持されている被支持体が水平方向に変位し、これにより振動の吸収がなされる。この際、該被支持体は支持柱部上端に設けられた球面状の荷重受け面上を転動することになるので、該支持柱部を介してピストン本体部及びそれを保持する溶接ベローズに対し水平方向(軸に直交する方向)に大きな力が作用することはなく、従って、耐久信頼性の低下が防止できる。
【0016】
請求項2の発明は、前記請求項1の発明において、ピストン支持柱部上端の荷重受け面の曲率半径Rを、該支持柱部の長さLに対して 2×L>R>L という関係式を満たすように設定する。
【0017】
このようにピストン支持柱部の長さLと荷重受け面の曲率半径Rとの関係を適切に設定することで、ジンバルピストンにおける水平方向の復元力、即ち、溶接ベローズに作用する軸直交方向の力を狙い通りに小さくして、請求項1の発明の作用効果を十分に得ることができる。
【0018】
詳しくは、ピストン支持柱部の上端に球面状の荷重受け面を設けた場合、この荷重受け面の曲率半径Rが支持柱部の長さLよりも大きければ、該支持柱部が揺動して傾いたときに被支持体の位置が高くなって、幾何学的に復元力が発生することになる。この復元力の大きさは前記曲率半径Rが大きいほど大きくなり、仮想的にRが無限大になれば従来例のもの(特許文献1)と同様となる。一方、曲率半径Rが小さいほど復元力も小さくなり、R=Lになれば、該支持柱部が傾いても被支持体の高さは変化せず、復元力は零になる。
【0019】
そして、前記水平方向の復元力はピストン本体部を保持する溶接ベローズに対してその軸に直交する方向に作用することになるから、ジンバルピストンを備えた気体ばねにおいて水平方向の復元力を得られるようにしながら、その力に因る耐久信頼性への悪影響をできるだけ小さくするために、前記の関係式を満たすように荷重受け面の曲率半径Rを設定したものである。
【0020】
より詳しくは、前記支持柱部の荷重受け面の曲率半径Rが該支持柱部の長さLよりも大きい場合(R>L)、前記の如く、その支持柱部からピストン本体部に対して水平方向の力が作用することになるので、厳密には支持柱部が傾斜するだけでなく、溶接ベローズの屈曲によりピストン本体部も揺動することになる。この際、水平方向の力の一部が支持柱部の傾斜によってキャンセルされ、残りが溶接ベローズに対して軸に直交する方向の力として作用するのだが、その力の配分は、前記R,Lの比率によって変化する。すなわち、R=2×Lのときには両者が略同じになり、R>2×Lのときには溶接ベローズに作用する力が相対的に大きくなり、一方、R<2×Lのときには溶接ベローズに作用する力が相対的に小さくなる。このことを考慮して、前記請求項2の発明では荷重受け面の曲率半径Rを前記関係式を満たすように設定したものである。
【0021】
さらに、請求項3の発明では、前記請求項2の発明における基台ケースに、ピストンを介さずに、被支持体に対して水平方向の復元力を付与する復元力付与手段を設けるものとする。このことで、基台ケースに設けた復元力付与手段によって、溶接ベローズに対し軸直交方向の力を加えることなく、被支持体に対し所要の水平方向復元力を付与することができるようになり、これにより、水平方向の位置決め精度を向上できる。
【0022】
尚、前記復元力付与手段としては、超高真空下でも使用可能で且つ被支持体への振動伝達が極めて少ないアクチュエータを用いる必要があり、例えばリニアモータ等の非接触式アクチュエータが好ましい。或いは、復元力付与手段として気体ばねを用いることもできるが、この場合には、上下方向の気体ばねと同様の構成とすることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る気体ばね式除振装置の使用態様を模式的に示し、詳細は示さないが、超高真空下で例えば半導体検査装置や電子顕微鏡、光学式計測装置等の精密機器1を定盤2上に搭載し、これを床振動から殆ど絶縁した状態とするべく、3つの空気ばね式アイソレータ3,3,3(気体ばね式除振装置)によって支持したものである。ここで、各アイソレータ3においては前記定盤2とその上に搭載される機器1(搭載機器)が被支持体になるが、該各アイソレータ3に加わる被支持体の分担荷重は静止状態でもそれぞれ若干、異なっており、さらに被支持体の水平方向変位に伴い、変化する。
【0025】
前記定盤2は、平面視で長方形状をなす厚肉の板材からなり、その長手方向X(図の左右方向であり、以下単に左右方向ともいう)の一端側(左側)には、幅方向Y(同図(a)の上下方向で且つ図(b)の前後方向であり、以下単に前後方向ともいう)の略中央部にアイソレータ3が1つ配置されており、また、長手方向について反対側の他端側(右側)には前後方向Yの両端部にそれぞれ1つずつアイソレータ3,3が配置されている。
【0026】
そのように支持された定盤2は、左右方向X、前後方向Y及び上下方向Zの3軸に沿った並進運動の他に、該各軸周りの揺動運動が可能で、合計6つの運動自由度を有しており、この定盤2を支持する各アイソレータ3にはそれぞれ前記並進運動と揺動運動とが重畳されて作用することになる。これに対し、各アイソレータ3の動きは実質的に前記X、Y、Zの3軸に沿った並進運動のみと見做すことができる。
【0027】
前記アイソレータ3は、図2に詳しい構造を示すように、上下方向Zの空気ばねとして、従来例(特許文献1)のものと基本的な構造が同じジンバルピストンを備え、上下方向Z及び水平方向(前後方向Y及び左右方向X)の両方について基本的に非常に柔らかなばね特性を有するものである。すなわち、アイソレータ3は、ベース部10の上面に配設されたインナケーシング11(基台ケース)と、このインナケーシング11に対して空気ばねを介して取り付けられたアウタケーシング20とからなる。このアウターケーシング20は、略正方形状の天板21と、その外周縁にそれぞれ上縁を結合された4枚の側板22,22,…とからなり、該各側板22,22,…の下縁はベース部10の上面近傍に位置している。
【0028】
前記インナケーシング11は、前記アウターケーシング20に上方からすっぽり覆われていて、略中央部を上下方向に貫通する断面円形の縦穴12が設けられており、該縦穴12の下端が前記ベース部10の上面により閉塞される一方、縦穴12の上端はインナケーシング11の上面に開口している。その開口の周縁には縦穴12の半径を拡大した拡径部12aが設けられている。また、縦穴12の上下方向の中間部には、該縦穴12の周壁から内方に向かって突出する環状の内方突出部12bが設けられており、これは後述の如くピストンウェル16のキャップ17と係合して、ジンバルピストンの上方への移動を規制するストッパの機能を有する。
【0029】
図3にも示すように、前記インナケーシング11の上面には、縦穴12の拡径部12aよりも外周側の部分に重なるようにして環状のフランジ板13が配設され、このフランジ板13を介して略円筒状の金属製溶接ベローズ14が配設されている。該フランジ部13は溶接ベローズ14の下部に溶接により固定されるとともに、周方向に間隔を空けて配置された複数のボルト(図示せず)によりインナケーシング11の上壁に締結されている。一方、溶接ベローズ14の上部には円盤状のピストン本体部15が配設されて上下動及び揺動可能に保持されている。つまり、前記ピストン本体部15はインナケーシング11上面の縦穴12の開口部近傍に配置され、ピストン本体部15及び縦穴12開口部の間が溶接ベローズ14により気密に閉塞されて、該縦穴12の内部に空気室Aが形成されている。そして、前記ピストン本体部15の下面が空気室Aに臨んでその空気圧を受けることで、主に上下方向の荷重を支持する空気ばねが構成されている。
【0030】
前記溶接ベローズ14は、図3に一部を切り欠いて示すように、金属製薄板材を打ち抜いて成形した円環状のコア14a、14a、…を複数枚、重ね合わせ、上下に隣接するものの外周部又は内周部のいずれか一方を交互に溶接したものである。この構造により、全てのベローズコア14a、14a、…同士が密着しているときには、溶接ベローズ14の軸(軸線z)方向の長さはかなり短くなり、一方、該溶接ベローズ14の伸長時には複数のコア14aがそれぞれ撓むことで、個々の撓み量が小さくても全体としての伸長量は大きくなるから、溶接ベローズ14は、その軸方向についてはゴムのダイヤフラムと同様に非常に柔らかなばね特性を有するものとなる。
【0031】
また、溶接ベローズ14は、軸線zを挟むいずれか一側の伸長量を他側に比べてかなり大きくすることもできるので、大きな屈曲性を有し、ゴムのダイヤフラムと同様にピストン本体部15の揺動を許容するものであるが、その軸と直交する方向については非常に硬く、殆ど変位しない。さらに、溶接ベローズ14は、各コア14aの表面を精密に研磨し且つ洗浄することにより異物の放出が殆ど完全になくなり、超高真空下で使用してもゴムダイヤフラムのようなアウトガスの問題は生じないものである。
【0032】
前記ピストン本体部15の略中央部には、軸線zに沿って上下方向に伸びる貫通孔15aが形成されるとともに、この貫通孔15aに対応してピストン本体部15の下部から下方に延出するように筒状のピストンウェル16(下方延出部)が配設されている。詳しくは、ピストンウエル16の上端部には縮径部が設けられていて、これがピストン本体部15の貫通孔15aに圧入されており、このことで該ピストンウエル16の中空部16aはピストン本体部15の貫通孔15aの下方に連通している。一方、ピストンウエル16の下端部にはキャップ17が取り付けられて、中空部16aの下端を閉止している。このキャップ17の外周側はピストンウエル16よりも大きく外側に張り出していて、インナーケーシング11の縦穴12の内方突出部12bと係合することによって、上方への移動が規制されるようになっている。
【0033】
また、前記キャップ17の上面内周側、即ち、中空部16aを望むピストンウエル16の底部には、アウターケーシング20の天板21を支持するためのサポートロッド18(支持柱部)の下端部が枢支されている。すなわち、サポートロッド18は、ピストンウエル16の中空部内を軸線zに沿って上下方向に伸びるように配置され、その下端部に設けられた球状部18aが前記ピストンウェル16の底部(キャップ17の上面)に転動自在に当接している。また、該サポートロッド18の下端側には、その軸心を軸線z上に維持するための弾性リング部材19が外挿されている。
【0034】
一方、前記サポートロッド18の上端部は前記ピストン本体部15の上面よりも上方に突出していて、そこには、アウターケーシング20の天板21の下面に転動自在に当接し、該天板21を介して搭載機器1及び定盤2、即ち被支持体の荷重を受けるように上凸の球面状荷重受け面18bが設けられている。尚、図示の如く、この実施形態では、サポートロッド18の上端部がそれ以外の部位よりも大径とされ、この大径の部分の上面全体が荷重受け面18bとされているが、これに限るものではない。
【0035】
つまり、前記天板21は、サポートロッド18を介してピストンウエル16の底部に枢支されて、ピストン本体部15に対し水平方向の任意の軸の周りに揺動可能になっており、これにより、該天板21上に載置された被支持体と床面との間の水平方向の変位(振動)を吸収することができる。より具体的には、図4に示すように、例えば床振動によってインナケーシング11がアウタケーシング20に対し図の右側に変位すると、サポートロッド18がその下端の球状部18aを中心に図の左側へ傾き、これとともに、該サポートロッド18上端の荷重受け面18b上をアウターケーシング20の天板21が転動することになる。このときにはピストン本体部15や溶接ベローズ14に対して水平方向に大きな力が作用することはなく、それらはあまり動かない。
【0036】
そして、前記サポートロッド18の傾斜に伴い、被支持体に作用する重力によって水平方向の復元力が発生し、これによりサポートロッド18は元の直立状態に戻ろうとする。詳しくは、この実施形態では、荷重受け面18bの曲率半径Rがサポートロッド18の長さLよりも大きく設定されているので、図5に誇張して示すように、サポートロッド18が図に破線で示す直立状態からその下端部の支持点Sを中心に左側に傾いて、実線で示す傾斜状態になると、該サポートロッド18上端の荷重受け面18bと天板21との接触点Tが図の右側にずれるとともに、天板21の高さが上昇し、これにより復元力が発生するのである。
【0037】
その復元力の大きさは、前記荷重受け面18bの曲率半径Rが大きいときほど大きくなり、仮想的にRが無限大になれば、ピストン本体部15やそれを保持する可撓性部材(溶接ベローズ14)には、従来例のもの(特許文献1)と同様にかなり大きな水平方向の力が作用することになる。そして、従来例のゴムダイヤフラムと異なり金属製溶接ベローズ14は軸直交方向である水平方向について可撓性を有しないので、水平方向に大きな力が作用すると、耐久信頼性の損なわれる虞れがある。
【0038】
すなわち、溶接ベローズ14のコア14a,14a,…は金属製薄板からなるもので、それ自体はゴムのように大きな柔軟性を有するものではないから、溶接ベローズ14に対し軸に直交する方向に大きな力が作用すると、個々のベローズコア14a,14a,…やそれらの溶接箇所において微視的な塑性変形やクラックが発生して、比較的早期に疲労破壊に至るものと考えられるのである。
【0039】
これに対し、前記加重受け面18bの曲率半径Rが小さくなれば、ジンバルピストンにおける水平方向の復元力も小さくなり、R=Lのときにはサポートロッド18が傾いても被支持体の高さは変化しないから、復元力は零になる。また、R>Lの範囲であれば、厳密には、サポートロッド18の傾斜に伴い溶接ベローズ14が屈曲してピストン本体部15も揺動することになるが、この際、水平方向の振動の一部はサポートロッド18の傾斜と天板21の転動とによってキャンセルされ、残りがピストン本体部15の揺動によって吸収される。
【0040】
言い換えると、R>Lのときには、水平方向の振動によって生じる力の一部は前記サポートロッド18の傾斜によってキャンセルされ、残りが溶接ベローズ14に対して軸直交方向の力として作用することになる。そして、この力の配分は、前記R,Lの比率によって変化し、R=2×Lのときには両者が略同じになり、R>2×Lのときには溶接ベローズ14に作用する力が相対的に大きくなり、一方、R<2×Lのときには溶接ベローズ14に作用する力が相対的に小さくなる。
【0041】
そこで、この実施形態では、ジンバルピストンにおいて機構的にある程度の復元力が得られるようにしながら、その力に因って溶接ベローズ14の寿命が低下することは回避できるように、サポートロッド18上端の荷重受け面18bの曲率半径Rを、以下の関係式を満たすように設定している。これにより、ピストン本体部15を保持する溶接ベローズ14に対して軸直交方向に大きな力が作用することはなくなり、十分な耐久信頼性が確保される。
【0042】
2×L>R>L ・・・・・・(式1)
さらに、その結果として水平方向の復元力が小さくなることに対して、この実施形態では、図2、4に仮想線で示すように、各アイソレータ3のインナケーシング11とアウタケーシング20の側板22,22との間に互いに対向するように一対のアクチュエータ23,23(復元力付与手段)を配設して、インナケーシング11からピストン本体部15や溶接ベローズ14を介さずに、被支持体に対して水平方向の力を付与できるようにしている。これにより、上述したジンバルピストンにおける機構的な復元力が小さくても、被支持体の床面に対する水平方向の位置決め精度を向上できる。
【0043】
尚、前記のアクチュエータとしては、超高真空下でも使用可能で且つ被支持体への振動伝達が極めて少ないものを用いる必要があり、例えば、上下方向の空気ばねと同様の構成を有する気体ばね式のアクチュエータを用いることができる。また、前記アクチュエータとして例えばリニアモータを用いてもよい。
【0044】
したがって、この実施形態に係るアイソレータ3,3,…(気体ばね式除振装置)によれば、まず、上下方向の空気ばねのピストンにジンバル機構を組み込んだことにより、水平方向についても上下方向と同様に広い周波数領域に亘って優れた除振効果を得ることができる。具体的には、図1に示すように定盤2及び搭載機器1を3つのアイソレータ3,3,3により支持して、そのうちのいずれか1つのアイソレータ3における上下方向Z及び左右方向Xの振動伝達率を計測したところ、図6及び図7に示すような結果が得られた。
【0045】
前記両図において(a)はこの実施形態にかかるアイソレータ3のものであり、(b)は従来例のようにゴムダイヤフラムを採用したアイソレータのものである。そして、図6(a)に示すように、本願発明に係るアイソレータ3では、上下方向Zについて3.55Hzという低い周波数に共振ピークが現れており、同図(b)に示す従来までのものと同様に、広い周波数領域に亘って優れた除振性能を得られることが分かった。尚、本願発明のものの方が共振ピークの山がやや高くなっているが、これは、ゴムのダイヤフラムを採用した場合、その変形に対してゴムの内部損失による減衰が得られるのに対して、溶接ベローズの場合はそのような減衰が得られないことによる。
【0046】
また、図7に示す左右方向Xについても、前記上下方向と同様に本願発明に係るアイソレータ3によれば従来までのものと同様の優れた除振性能が得られている。なお、同図(a)(b)においてはいずれも0.8〜0.85Hzの共振ピークの他に3〜4Hzにもピークの低い共振点が現れているが、これは定盤2のローリング運動によるものである。
【0047】
次に、この実施形態のアイソレータ3では、本願発明の特徴として、ジンバルピストンの本体部15を保持する可撓性部材として金属製の溶接ベローズ14を採用したことで、アウトガスの問題を解消して超高真空下での使用を可能とすることができる。
【0048】
そして、そのように溶接ベローズ14を使用する場合に懸念される耐久信頼性の問題については、ジンバルピストンにおいて被支持体の荷重を受けるサポートロッド18上端に球面状の荷重受け面18bを設けるとともに、その曲率半径Rを比較的小さめの所定範囲内(式1)に設定することで、溶接ベローズ14に対し軸直交方向に作用する力を極力、小さく抑えるようにしており、このことで、繰り返し荷重によって溶接ベローズ14に生じるダメージを極小化して、その寿命の低下を防ぐことができる。
【0049】
尚、前記の実施形態において、空気ばねは例えば窒素ガス等を充填した気体ばねとしてもよい。
【0050】
また、図1に示す定盤2やアイソレータ3,3,…の配置は、単に使用態様の一例を示すだけのものであり、定盤2の形状や、それに対するアイソレータ3,3,…の配置が同図のものに限定されないことは勿論、アイソレータ3,3,…の個数も4個以上としてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願の請求項1の発明に係る気体ばね式除振装置によると、空気ばねのピストンにジンバル機構を組み込んで、上下方向だけでなく水平方向についても広い周波数領域に亘って優れた除振性能を得られるようにする場合に、ピストン本体部を保持する可撓性部材として金属製溶接ベローズを採用することで、アウトガスの問題をなくして超高真空下での使用を可能とすることができる。
【0052】
また、被支持体の荷重を受けるピストン支持柱部の上端に球面状の荷重受け面を設けて、この支持柱部が下端部を中心に揺動するときに、被支持体が荷重受け面上をスムーズに転動するようにしたことで、溶接ベローズに対し軸直交方向に大きな力が作用することがなくなり、耐久信頼性を確保することができる。
【0053】
請求項2の発明によると、ピストン支持柱部上端の荷重受け面の曲率半径Rを、 2×L>R>L という関係式を満たすように設定することで、溶接ベローズに作用する軸直交方向の力を狙い通りに小さなものとして、請求項1の発明の効果を十分に得ることができる。
【0054】
請求項3の発明によると、溶接ベローズに対し軸直交方向の力を加えることなく、被支持体に水平方向の復元力を付与して、位置決め精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るアイソレータ(気体ばね式除振装置)の使用態様を示す模式図であり、(a)は上面図、(b)は正面図である。
【図2】アイソレータの構造を示す縦断面図である。
【図3】インナケーシングに対する溶接ベローズやピストンの組み付け構造を概略的に示す分解斜視図である。
【図4】アウタケーシングが水平方向に変位した状態での図2相当である。
【図5】サポートロッドの傾斜による被支持体の高さの変化を示す説明図である。
【図6】実施形態のアイソレータによる上下方向の除振性能の一例を、ゴムダイヤフラムを用いた従来までのものと対比して示すグラフ図である。
【図7】アイソレータの水平方向除振性能についての図6相当図である。
【図8】ジンバルピストンを有する従来までのアイソレータの模式図である。
【符号の説明】
1 搭載機器(被支持体)
2 定盤(被支持体)
3 アイソレータ(除振装置)
10 ベースプレート(基台ケース)
11 インナケーシング(基台ケース)
12 縦穴
14 金属製溶接ベローズ
15 ピストン本体部
16 ピストンウエル(下方延出部)
16b 中空部
18 サポートロッド(支持柱部)
20 アウターケーシング
23 アクチュエータ(復元力付与手段)
A 空気室
z 上下方向軸線

Claims (3)

  1. 被支持体の荷重を支持するピストンを基台ケース上面の開口部近傍に配置し、該ピストンと開口部との間を環状の可撓性部材により閉塞して基台ケースの内部に気体室を画成するとともに、当該可撓性部材によりピストンを少なくとも上下動可能に保持して、前記被支持体を弾性的に支持する気体ばねを構成した気体ばね式の除振装置において、
    前記ピストンは、
    前記可撓性部材により保持されるとともに、上下方向の貫通孔を有するピストン本体部と、
    前記ピストン本体部の下部から下方に延出するように設けられていて、前記貫通孔の下方に連通する中空部を有する有底筒状の下方延出部と、
    前記下方延出部の中空部内を上下方向に延びるように配置され、下端部が該下方延出部の底部に枢支される一方、上端部が前記ピストン本体部の上方に位置して前記被支持体の荷重を受けるように設けられた支持柱部と、
    を備え、
    前記ピストンの支持柱部の上端に球面状の荷重受け面が設けられ、
    前記可撓性部材が、環状の金属製薄板を複数枚、重ね合わせてその外周側又は内周側を交互に溶接してなる金属製溶接ベローズである
    ことを特徴とする気体ばね式除振装置。
  2. 請求項1において、
    ピストン支持柱部上端の荷重受け面の曲率半径Rが、該支持柱部の長さLに対して 2×L>R>L の関係式を満たすように設定されていることを特徴とする気体ばね式除振装置。
  3. 請求項2において、
    基台ケースには、ピストンを介さずに、被支持体に対して水平方向の復元力を付与する復元力付与手段が設けられていることを特徴とする気体ばね式除振装置。
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