JP2559843B2 - 光反射記憶媒体利用の光サーボ制御装置及び方法 - Google Patents

光反射記憶媒体利用の光サーボ制御装置及び方法

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JP2559843B2 JP1087844A JP8784489A JP2559843B2 JP 2559843 B2 JP2559843 B2 JP 2559843B2 JP 1087844 A JP1087844 A JP 1087844A JP 8784489 A JP8784489 A JP 8784489A JP 2559843 B2 JP2559843 B2 JP 2559843B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光サーボ制御装置とその制御方法に関するも
のである。本発明は、情報をそなえる領域と、異なる反
射率のサーボ制御領域とを有する媒体に対して応用する
ことができる。さらに具体的にいえば、本発明は、非集
束光源と、少なくとも2個の特定の形状を有する感光セ
ルをそなえた光検出装置と、媒体の表面上に等間隔の溝
または別のコントラストを有する領域で構成されたサー
ボ制御領域をそなえた前記媒体と、を使用した光サーボ
制御装置とその制御方法に関するものである。光検出装
置からの出力信号が電子回路で処理され、それにより、
情報をそなえた領域の上へのデータ・ヘツドの電子的位
置決めを行なうことができ、かつ、情報をそなえた領域
がサーボ・トラツク当り1個以上のデータ・トラツクで
構成されている時データ・ヘツドの位置決めを行なうこ
とができ、かつ、位置ループを離れることなくデータ・
ヘツドがトラツクを変更することができる。
[従来の技術] 従来の磁気フロツピイ・デイスク駆動装置の磁気記憶
デイスクのトラツク密度は、1センチメートル当り約19
トラツクないし53トラツク(1インチ当り約48トラツク
ないし135トラツク)である。これとは異つて、光デイ
スク駆動装置では、1センチメートル当り5900トラツク
(1インチ当り15,000トラツク)以上のトラツク密度を
有することができる。これらの高いトラツク密度は閉ル
ープ光サーボ機構を用いることによつてえられる。この
閉ループ光サーボ機構により、媒体内の欠陥により生ず
るまたは外からの妨害によつて生ずる、データ・トラツ
クの異常に対し、読み出し/書き込みヘツドは追随する
ことができる。
磁気記憶媒体にそなえられているサーボ情報を、光学
装置を用いて取得する種々の技術が報告されている。例
えば、K.Ahnほか名の米国特許第4,633,451号「磁気デイ
スクのための光サーボ(Optical Servo For Magnetic D
isk)」は、レーザ・ダイオードを用いて、磁気記憶層
の上に配置された光学層の中にそなえられた、複数個の
スポツトの形式のサーボ情報を読み出すことを開示して
いる。
T.DiStefanoほか名の米国特許第4,570,191号「サーボ
位置制御のための光センサ(Optical Sensor for Servo
Position Control)」は、軸上に整合しかつ単一の半
導体チツプの上に作成された、光源と光検出装置とを有
するサーボ・センサを開示している。
M.Johnson名の米国特許第4,558,383号「記載デイスク
との整合を要しない予め記憶されたサーボ・パターンを
用いた情報記憶デイスク変換器位置制御装置(Informat
ion Storage Disk Transducer Position Control Syste
m Using a Prerecorded Servo Pattern Requiring no A
lignment with the Storage Disk)」は、情報記憶媒体
の表面上のスポツトのパターンを検出するセンサをそな
えたサーボ装置を開示している。これらのスポツトは事
実上並進不変の図形の高密度アレイで構成され、そして
個々の情報記憶トラツクはこれらのスポツトがセンサに
よつて検出される時間的割り合いを測定することによつ
て検出される。
J.Cockeほか名の米国特許第4,587,579号「回転するデ
イスク上の位置の検出装置(System for Position Dete
ction on a Rotating Disk)」は、媒体上の複数個の螺
旋動径位置符号化パターンを読み出すための検出装置を
そなえた、サーボ制御装置を開示している。
A.S.Hoagland名の論文「磁気記録の光学的サーボ(Op
tical Servo of Magnetic Recording)」、IBMテクニカ
ル・デイスクロージヤ・ビユーレチン、第20(10)巻、
4108頁(1978年4月)は、可撓性デイスク媒体が磁気層
の下に配置された複数個の光学サーボ・トラツクを有す
る場合、光学サーボ制御を実行する装置を開示してい
る。
N.KoshinoおよびS.Ogawa名の論文「磁気デイスク装置
のヘツド位置決めのための光学的方法(Optical Method
of the Head Positioning in Magnetic Disk System
s)」(IEEEトランスアクシヨン・オン・マグネテイク
スからのプレプリント(1980年))は、光ヘツドがヘツ
ド・アームに取り付けられ、そして媒体に光を放射する
ために光ヘツドが発光ダイオードと3個の光フアイバと
を有し、それによりサーボ制御が実行される、光ヘツド
を開示している。この媒体は複数個の円形光トラツクを
磁気フイルムの下に有する。
これと関連して、コンパクト・デイスク(CD)産業が
発展してきた。このコンパクト・デイスクでは、レーザ
・エツチされた間隔の非常に小さなトラツクを読み出す
のに、レーザ検出装置が用いられる。3ビーム・トラツ
キング技術では、6素子を有する光検出装置が用いられ
る。この光検出装置は6個の光感知領域または感光セル
を有している。これらの感光セルは、4個の正方形また
は三角形の感光セルが中央に配置され、そして側面に2
個の長方形の外側の感光セルが配置される。典型的な場
合には、中央の感光セルは焦点サーボ機能のために用い
られ、そして外側の2個の感光セルはトラツキング・サ
ーボ機能のために用いられる。遠視野トラツキング技術
では、4個の感光セルだけを有する光検出装置が用いら
れる。これらの技術はいずれも、それらが正しく動作す
るために、レーザ光源で発生したコヒーレント光の集束
した光ビームを用いる。さらに、従来の光学トラツキン
グ技術はいずれも、サーボ・トラツク当り1個以上のデ
ータ・トラツクを使用していない。記憶装置に用いられ
る従来のサーボ技術はいずれも、データ・トラツクとサ
ーボ・トラツクとの間を連続的に移動することはできな
く、一方、位置ループを離れることなくデータ・トラツ
クとサーボ・トラツクとの間の任意の点で停止する性能
を持ち続けることができない。
[発明の目的と要約] 本発明の1つの目的は、インコヒーレント光源を用い
た光ヘツドを提供することである。
本発明のまた別の目的は、2つのサーボ・トラツクの
間に1個または多数個のデータ・トラツクが配置されて
いる時、サーボ情報を供給することができる光ヘツドを
提供することである。
本発明のまた別の目的は、サーボ情報が磁気データか
ら分離されている場合、磁気データ媒体から光サーボ信
号を提供することである。
本発明のまた別の目的は、1センチメートル当り約39
0トラツク(1インチ当り約1000トラツク)以上のトラ
ツク密度を有する媒体からサーボ情報を読み出しうる光
ヘツドを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、方向性(直角位相)情報
を有する位置誤差信号を供給する光ヘツドを提供するこ
とである。
本発明のさらに別の目的は、情報を担つた領域とサー
ボ制御領域が等しい領域であるまたは等しくない領域で
ある時、連続した位置誤差信号を生ずることができる光
ヘツドを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、位置誤差信号を用いて磁
気ヘツドを情報を担つた領域の上に整合させることがで
きる電気回路を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、位置誤差信号を用いて、
位置ループを離れる必要なしに、トラツクを横断しうる
電気回路を提供することである。
端的に表現すれば、本発明の好ましい1つの実施態様
では、赤外光線発光ダイオード(LED)と、集光レンズ
と、反射鏡と、複数のP形・真性・N形(PIN)感光セ
ルを含む光検出装置とを有し、これらすべてが磁気ヘツ
ド/スライダ組立体に取り付けられている。発光ダイオ
ードによつて放射されたパルスの光が、磁気媒体の表面
上の第1反射率のリングと第2反射率のリングとの、複
数個の同心円状に交互に配列したリングを照射する。第
2反射率のリングは、媒体の表面上にエツチングで作成
された溝であることができ、そして第1反射率のリング
は、2個の第2反射率のリングの間に配置された「ラン
ド(land)」領域であることができる。光はランド領域
で反射され、そして集光レンズと反射鏡とによつて光検
出装置に集光される。集光レンズは、溝の拡大像が光検
出装置の表面上に生ずるように設計される。
PIN型光検出装置は4個の正方形の感光セルのアレイ
で構成され、そしてこの4個の感光セルが大きな正方形
を作るように配列される。この大きな正方形は、ダイヤ
モンド形になるような方位に配置される。光検出装置の
上に投影されたリングの像は、個々のセルのうちの1つ
のセルの対角線が2つの溝の像の間に丁度適合するよう
に、結像が行なわれる。
この構成の場合、PIN型光検出装置は信号Nおよび信
号Qと呼ばれる1対の信号を発生し、そしてこれらの信
号を用いてサーボ制御を行なうことができる。1つの溝
が集光レンズの前を通過する時、アレイの中の1つのセ
ルからの応答信号は減少を始め、そしてその溝の像がこ
の1つのセルの中央にきた時、応答信号を極小になる。
溝の像がセルを横断する移動をさらに続けると、信号は
増大を続けて、やがて極大値に到達する。これらの極小
値と極大値の両側では、信号は直線的である。2つの隣
接するセルからの信号が電子的に減算されて、信号Uと
呼ばれる信号をうることができる。他の隣接するセルの
対からの信号もまた電子的に減算されて、信号Vと呼ば
れる信号をうることができる。信号Uと信号Vの和とし
て信号Nが作成され、および信号Uと信号Vの差として
信号Qが作成される。サーボは信号Nまたは信号Qのい
ずれかの側にロツクすることができる。さらに、信号N
と信号Qは位相が90゜異つており、したがつて、直角位
相の状態にある。信号Nと信号Qはランド領域と溝領域
との配置からえられたものであつて、ランド領域または
溝領域に記憶されたデータからえられたものではないか
ら、このサーボ信号は磁気データから分離されている。
PIN型光検出装置からの出力は、信号Uと信号Vが作
成される前に、同期検出回路を通つて、信号対雑音比が
改善される。さらに、信号Nと信号Qを用いて、磁気ヘ
ツドを単一または多重データ・トラツクの上に電子的に
整合させることができ、および位置ループを離れること
なく、データ・トラツクを変更することができる。これ
らのヘツド整合機能とトラツク変更機能は、1対のデイ
ジタル信号発生器と、1対のDA変換器と、加算器と、低
域フイルタとを有する回路に、信号Nと信号Qを供給す
ることによつてえられる。この回路はオフセツト値を計
算し、そしてこのオフセツト値は光ヘツドを光学トラツ
クの中心からずれた位置に移動させるが、しかし磁気ヘ
ツドをデータ・トラツクの中心に移動させる。この整合
工程を持続的に繰り返すことにより、多重トラック読み
出し機能とトラツク変更機能とを得ることができる。
本発明の1つの利点は、光ヘツドが光源として赤外光
線発光ダイオードを用いていることである。
本発明のまた別の利点は、対称的な連続した位置誤差
信号が発生されることである。
本発明のまたは別の利点は、光サーボ信号が磁気デー
タから分離されることである。
本発明のまた別の利点は、パルス状光源と同期検出法
とを用いることにより、光検出装置出力信号の信号対雑
音比を改善することができることである。
本発明のさらに別の利点は、光検出装置出力信号は方
向特性を有することである。
本発明のまた別の利点は、光検出装置出力信号を使つ
て情報をそなえたトラツクの上にヘツドを電子的に整合
させるのに、電子回路が用いられることである。
本発明のなお別の利点は、この電子回路が位置誤差信
号を発生し、そしてこの位置誤差信号を用いて、位置ル
ープを離れることなく、データ・ヘツドを複数個のトラ
ツクを横断して駆動することができることである。
本発明のまた別の利点は、2つのサーボ・トラツクの
間に1つ以上の情報をそなえたトラツクを有する媒体に
対し、光ヘツドがサーボ情報を供給することができるこ
とである。
本発明のなお別の利点は、複数個の交番する反射同心
円リングと非反射同心円リングとを有する媒体からサー
ボ情報を読み出す方法がえられることである。
本発明のまた別の利点は、この光ヘツドは廉価であ
り、かつ、信頼性が高いことである。
本発明のこれらの目的および利点と、この他の目的お
よび利点は、好ましい実施例について、添付図面を参照
しての下記の詳細な説明から、当業者には明確に理解さ
れるであろう。
[実施例] 第1図は本発明の光ヘツドの図面である。第1図で
は、光ヘツドは参照番号10で全体的に示されている。支
持装置14には光源12が取り付けられている。支持装置14
は磁気デイスク駆動装置の読み出しおよびまたは書き込
みヘツド15を有する。媒体16は回転軸17のまわりに回転
することができ、そして光源12から放射される複数個の
非集束光線18によつて照射される。これらの光線18は支
持装置14にあけられた開口部20を通して放射される。
1つの好ましい実施例では、光源12は赤外線発光ダイ
オードで構成され、そして光線18はパルス状である。媒
体16の照射はコヒーレント光またはインコヒーレント光
の集束光線で行なうことができる。またはレーザの非集
光束線のようなコヒーレント光の非集束光線で行なうこ
とができる。
光線18のうちの少なくともいくらかは、媒体16の表面
上で点「P」を中心とする光軸22の方向を向いている。
光軸22は、媒体16の表面の点「P」での垂線Nから測つ
て、角度θをなしている。通常は、角度θは約20゜
である。媒体16の表面上に、複数個の反射領域26と複数
個の非反射領域28とが配置される。
好ましい1つの実施例では、媒体16は長方形ジヤケツ
ト30で包装された可撓性を有する磁気媒体の円板であ
る。この長方形ジヤケツトと磁気媒体の組立体は、通
常、フロツピイ・デイスクと呼ばれている。非反射領域
28は16の表面上に刻まれた等間隔で連続した同心円状の
複数個の溝で構成される。溝の間隔「s」は約17ミクロ
ン(0.000680インチ)であり、溝の幅は約3ミクロン
(0.000120インチ)であり、そして溝の深さは約1ミク
ロン(0.000040インチ)である。「非反射領域28」で用
いられている「非反射」という用語は、相対的な反射率
に基づくものである。非反射領域28の反射率は反射領域
26の反射率より小さい。この実施例では、非反射領域28
は位置情報を有しており、そして光学用語では、溝領域
または光トラツクと呼ばれている。
反射領域26は、非反射領域28の間に存在する複数個の
スペース領域(ランド領域)である。これらの反射領域
26は非反射領域28よりも光を強く反射することができ
る。好ましい1つの実施例では、反射領域26は入射光線
18の約4%ないし約10%を反射する。反射領域と非反射
領域との間のコントラストは約4%ないし約10%であ
る。
別の実施例では、溝領域はランド領域よりも光を強く
反射することかできる。必要であることは、溝領域の反
射率とランド領域の反射率の違いが信号を与えるのに十
分の大きさ(すなわち、約4%ないし約10%)を持つこ
とである。
第1図において、光線18の中の一部分の光が反射領域
26で反射されて、反射光ビーム32になる。反射光ビーム
32は垂線Nに対して角度θをなす。角度θは角度θ
に等しい。光線32は開口部20を再び通り、そして光源
12の近傍に配置された集光レンズ34に入射する。光源12
と集光レンズ34との間のなす角度はφで示されている。
好ましい1つの実施例では、反射領域26と非反射領域28
との間のコントラストを最大にするために、角度φは2
θに等しく、かつ、垂線Nを含む1つの平面の中にあ
るべきである。溝の形状が異なるおよびまたは異なる光
学的構成を有するまた別の実施例では、角度φは異なる
平面の中にあることができる。およびまたはθやθ
とは特に関係がない大きさであることができる。
集光レンズ34は、非球面であるレンズ表面36と球面で
あるレンズ表面38とを有する、プラスチツクの射出成型
体であることができる。レンズ34の集光円錐のF数はF/
1.75である。
集光レンズ34を出た光ビーム44は反射鏡46で反射され
て、光検出装置50に向つて進む。光検出器50は2個また
はさらに複数個の同じ形状のフオトダイオード・セル52
を有している。これらのフオトダイオード・セル52は光
エネルギを電流に変換する。発生するこの電流の大きさ
は、フオトダイオード・セル52のおのおのに入射する光
の強さに比例する。
用いられた光検出装置50は約0.6ミリアンペア/ミリ
ワツトの感度を有している。好ましい1つの実施例で
は、セル52のおのおのはP形・真性・N形(PIN)フオ
トダイオードである。
各感光セル52からの出力信号を電子的に処理するため
に、1つの感光セル52に対して1つの同期検出回路53を
対応させて、複数個の同期検出回路53を接続した構成を
採る。同期検出回路53のおのおのは、パルス発生器54に
導線55によつて電気的に接続構成される。この同期検出
器は出力位置信号を生じ、そしてこの出力位置信号がサ
ーボ制御装置(図示されていない)によつて使用され
る。パルス発生器54は光源12に導線56によつて電気的に
接続される。
好ましい1つの実施例では、光検出装置50は4個の方
形状の感光セル52を有する。第2a図は4個の感光セル52
が四象限配置体58に配列されているのが示され、そこで
の1つの方形領域が感光セル52である。もしこの四象限
配置体58が水平線に対し45゜の角度θだけ回転される
ならば、第2b図に示されているように、感光セル感光52
のおのおのに対し「ダイヤモンド」配置がえられる。四
象限配置体58の中の隣接する任意の感光セル52の間に、
幅「w」のスペース60が存在する。感光セル52のおのお
のの縦寸法は「d1」であり、そして横寸法は「h」であ
る。一定の幅を有するマスクが感光セル52の表面上を移
動する時、個々の感光セル52で生ずる信号が連続的に変
化するような形状を感光セル52が有する。このマスクは
明るい背景の中の暗いストリツプであつてもよいし、ま
たは暗い背景の中の明るいストリツプであつてもよい。
例えば、もし第2b図の個々の感光セル52が光で全体が完
全に照射されるならば、マスク「m」が感光セル52の表
面上を矢印で示された方向に移動する時、感光セル52で
発生する電流は一定ではない。マスク「m」の幅はd1
り小さく、そしてマスクmの長さはhより大きい。
他の形状、すなわち、第3a図、第3b図、第3c図、第3d
図および第3e図にそれぞれ示されている。二等辺三角
形、正三角形、長方形、半円形、またはパイ形の形状
も、感光セル50の形状として適切である。通常、どの形
状の感光セルも、セル表面上のマスク「m」の動径位置
が微小量(Δx)だけ増加した時、出力電流がΔI/Δx
=±f(x)に従つて増大または減少する時、それは検
出器50として用いるのに適切な形状である。ここで、f
(x)はゼロでない関数である。
光検出器四象限配置体58として適切に用いることがで
きる部品は、市販されているコンパクト・デイスク(C
D)プレイヤの6素子光検出器から入手することができ
る。外側の2個の光検出器素子が接続されない。それに
より、残りの4個の素子により四象限配置体がえられ
る。
第4a図は、光検出装置50の感光セル52の四象限配置体
58の上に作られた、反射領域26と非反射領域28の像の拡
大図である。ここで、θが45゜である場合が示されて
いる。便宜上、4個の感光セル52にはA,B,CおよびDと
いう名称が付けられている。反射領域26の拡大像の幅は
d2であり、そして非反射領域28の拡大像の幅はd3であ
る。幅d2は、第1図に示された間隔「s」とレンズ34の
倍率(下記で考察される)との積に等しい。好ましい1
つの実施例では、幅d2はd3に等しくなく、そして集光レ
ンズ34の倍率は、個々のセル52の対角線の長さ「d1」が
2つの隣接する非反射領域28の像の間の間隔に正確に等
しい(すなわち、d1=d2)のように選定される。また別
の実施例では、d2とd3は等しいことができる、およびま
たはd1とd3は等しくないこともできる。
第4b図では、四象限配置体58は第4a図の位置に対して
回転して(すなわち、θは45゜に等しくない)いる。
この配向の場合には、d1は傾いていて、それはもはや2
つの隣接する非反射領域28の間の間隔とは正確には等し
くない。
第5図はセルAおよびセルBによつて生ずる1対の信
号64および66のグラフである。横軸は非反射領域28を横
断する動径方向変位を表し、そして縦軸は相対信号振幅
を表す。したがつて、信号64と信号66は、それぞれ、セ
ルAとセルBの非反射領域28の相対位置に関する信号出
力を表す。セルAの対角線d1が、第4a図に示されている
ように、2つの非反射領域28の間の距離に丁度等しいな
らば、セルAからの信号は第5図の極大点68の位置にあ
る。セルAの中心が1つの非反射領域28の中央にある時
には、セルAからの信号は極小点70の位置にある。した
がつて、1つの非反射領域28がセルAを通過する時、信
号64は極大点68から極小点70へ直線的に降下し、そして
その後、極大点68へ向けて直線的に上昇する。1つの非
反射領域28がセルAを通過し終わるとすぐに、別の非反
射領域28が横断を始める。このことは重要であつて、第
5図に示された信号の中に、傾斜がゼロの領域が生じな
いことになる。反射領域26と非反射領域28が等しい幅を
有する(すなわち、d2=d3)時、または等しくない幅を
有する(すなわち、d2≠d3)時、セル52が連続した出力
信号を生ずる性能により、光ヘツド10を使用することが
可能となる。極大点68のまわりの領域と極小点70のまわ
りの領域は、溝の像がダイヤモンド形セル52の先端を横
断する時、溝の幅d3が有限であるために湾曲する。
信号66で示されているセルBからの信号は、セルAか
らの信号と同じ形を有する。第5図において、信号64と
信号66は位相が180゜異つていることが示されている。
すなわち、セルAからの信号が極大点68にある時、セル
Bからの信号は極小点にあり、そしてセルAからの信号
が極小点70にある時、セルBからの信号は極大点にあ
る。けれども、実際には、信号64と信号66との位相関係
は、四象限配置体58の構成と、スペース60と、回転角θ
とに大きい依存する。
位相が90゜異なる信号をうるための下記で説明される
方法では、信号64の位相と信号66の位相は、0゜に等し
くなくまたは180゜にも等しくない、ある角度だけ異な
ることが好ましい。好ましい1つの実施例では、感光セ
ル52の四象限配置体58を第4b図に示された方位に回転す
ることにより、満足すべき位相差をうることができる。
θが約57゜の場合、信号64と信号66との間に135゜の
位相差がえられた。θと位相差の最適値は、光検出装
置50の形状とスペース60の幅「w」とが変われば変わる
であろう。
第6図は、信号64と信号66が約135゜の適切な位相差
を有する場合が示されている。セルCからの出力信号と
セルDからの出力信号は、第6図に示された信号64と信
号66に類似の1対の信号を生ずる。
第7図は、セルA,セルB,セルCおよびセルDからの出
力信号を電気的に処理することによつて生じた、1対の
信号72および信号74を示している。信号72は縦信号また
は信号Nと呼ばれ、そして信号74は横信号または信号Q
と呼ばれる。信号72と信号74のおのおのは、複数個の極
大点76と複数個の極小点78を有する。信号72の位相は、
信号74の位相と90゜異つている。このことは、信号72の
極大点76と極小点78は、信号74の極大点76と極小点78と
の間の中点と一致していることを意味する。
第8図は光ヘツド10のアナログ電子部品を詳細に示し
たブロツク線図である。(第8図には光学部品は示され
ていない。)同期検出回路53のおのおのは、光検出装置
50に電気的に接続された増幅器94と、増幅器94に電気的
に接続された帯域フイルタ96と、帯域フイルタ96に電気
的に接続された乗算器98と、乗算器98に電気的に接続さ
れた低域フイルタ100とを有する。低域フイルタ100に電
気的に接続された出力導線102には、ヘツド10のサーボ
制御動作を行なうために、セルA,セルB,セルCまたはセ
ルDから他の電子回路へ信号を供給するための装置が接
続される。パルス発生器54が導線55によつて乗算器98に
電気的に接続される。
第8図に示された回路は同期検出法を用いているの
で、光ヘツド10の感度は向上している。信号発生器54は
光線18を既知の周波数f1(搬送波)でパルスにする。光
線18は、媒体16の表面に当たると、変調を受ける。した
がつて、反射された光ビーム32は、周波数f1で、反射領
域26と非反射領域28とからの強度情報によつて振幅変調
を受ける。増幅器94は検出器50からの出力を増幅する。
帯域フイルタ96はこの増幅された信号から余分の雑音を
除去し、そして乗算器98は振幅変調された搬送波を整流
する。低域フイルタ100は要求された変調器帯域幅以上
のすべての周波数成分を除去する。低域フイルタ100か
らの出力102は、第6図に示された信号64または信号66
の形状を有する信号である。
第7図に示された信号72および信号74を発生するため
に、回路53からの出力が複数個の(下記の第12図で説明
される)変換器で電子的に処理される。この電子的処理
は、セルBからの出力信号をセルAの出力信号から減算
して信号Uを生ずる第1段階と、セルDからの出力信号
をセルCの出力信号から減算して信号Vを生ずる第2段
階と、N=U+VおよびQ=U−Vである1対の信号N
および信号Qを作成する第3段階とを有する。信号Nは
信号72であり、そして信号Qは信号74である。信号Nと
信号Qは位相が90゜異つている(すなわち、N=Q±90
゜)ので、信号Nと信号Qは直角位相の状態にある。信
号Nと信号Qの生成に対する先行条件は、信号Uと信号
Vが近似的に正弦波形であることと、信号Uと信号Vが
同位相にないまたはそれらの位相の差が180゜でないこ
とである。
信号N(信号72)と信号Q(信号74)は、サーボ電子
装置を高トラツク密度磁気デイスクに効果的に用いるこ
とを可能にする特性をいくつか有している。第1は、光
サーボ・トラツク(非反射領域28)が光ヘツド10を通過
する時、信号72と信号74が直線的であることである。こ
の特性は、第4a図の対角線d1が2つの非反射領域28の像
の間に丁度あてはまるように集光レンズ34の倍率を定め
ることによつて、保証される。レンズ34の適切な倍率
は、第4a図に示された感光セル52の形状と寸法から計算
することができる。第1図からsは反射領域26の幅に等
しいので、 倍率(mf)は で与えられる。
好ましい1つの実施例では、d1=95.5μm(d1=0.00
376インチ),s=17.3μm(s=0.00068インチ)である
ので、mf=5.53となる。
第2は、信号72と信号74の位相が90゜異つているの
で、これらの信号は相互に方向情報(直角位相)をうる
のに用いることができることである。
第9図は媒体16の横断面図である。光ヘツド10と、磁
気読み出し/書き込みヘツド15であるデータ・ヘツド11
0は、取り付け装置112によつて、相互に物理的に固定さ
れる。そのさい、光ヘツド10とデータヘツド110との間
の間隔zが一定に保たれるように取り付けられる。デー
タヘツド110の中心が反射領域26のほぼ中央にある中心
点fの上にある場合が示されている。図面では、光ヘツ
ド10の中心は点gの上にある。点gは非反射領域28の中
央から距離yだけずれている。
第10図は信号72と信号74を電子的に処理する回路119
の図面である。1対のデイジタル信号発生器120および1
22は、正弦波形および余弦波形を、またはこれらと同等
の波形を発生することができる。デイジタル信号発生器
120および122は、1対のDA変換器124および126に、それ
ぞれ、電子的接続される。DA変換器124とDA変換器126は
いずれも演算増幅器(加算器)128に電気的に接続さ
れ、そしてこの加算器128は低域フイルタ130に電気的に
接続される。デイジタル信号発生器120とデイジタル信
号発生器122は、特に、マイクロプロセツサ、読み出し
専用メモリ、カウンタ、またはレジスタであることがで
きる。回路119の出力は位置誤差信号(PES,position er
rorsignal)132である。位置誤差信号132は信号72また
は信号74のいずれかと同じ波形を有するが、信号Nおよ
び信号Qから位相が制御可能な大きさだけずれている。
信号72と信号74を用いて、光ヘツド10とデータ・ヘツ
ド110を整合させることができる。データ・ヘツド110が
データを読み出す能力およびデータを書き込む能力を最
大にするために、データ・ヘツド110の中心が、第9図
に示されているように、反射領域26の点fの上にあるこ
とが好ましい。けれども、光ヘツド10の製造工程におい
て、光ヘツド10とデータ・ヘツド110との間の機械的距
離zの精度がそれ程高くないことが好ましい。もし間隔
距離zが一定の公差(例えば、約0.13mm(0.005イン
チ))でもつて製造されるならば、信号72と信号74とを
用いてデータ・ヘツド110の中心が常に点fの上にある
ようにすることができる。このことに伴つて、光ヘツド
10の中心は非反射領域28の中心から距離yだけずれた位
置にあることになる。このずれの距離yは、信号72と信
号74を用いて、および三角関数の和の公式または差の公
式を用いて、電子的に決定される。例えば、下記の式
(2)と式(3)を用いて、yの値を決定することがで
きる。式(2)において、Asin xは信号72であり、Acos
xは信号74であり、そしてAcos kおよびAsin kは、それ
ぞれ、第10図に示された信号発生器120および信号発生
器122によつて発生されるデイジタル・ワードである。
パラメータkは、光ヘツド10が距離yだけずれるのに必
要な位置誤差信号132の位相の変位角である。
Asin x Acos k−Acos x Asin k=A2sin(x−k)
(2) 各項は乗算用DA変換器124および126で乗算され、そして
演算増幅器で減算が実行される。差A2sin(x−k)は
k度だけ位相が変化した位置誤差信号132である。ずれ
の値yは(3)式によつてkと結びついている。
ここで、kは度の単位で測られており、そしてyは長さ
の単位で測られている。
処理回路119からの出力信号である位置誤差信号132を
用いて、光ヘツド10が(第9図に示された)位置gに配
置されるようにされる。このことにより、データ・ヘツ
ド110の中心が反射領域26の上に保持される。この制御
機能は標準的なサーボ技術によつて実行することができ
る。例えば、光ヘツド10の位置にほぼ比例した電圧信号
である位置誤差信号132を電流に変換することができ、
そしてこの電流が磁界内にあるコイルを流れ、それによ
り支持装置14を駆動する力が生ずる。支持装置14の位置
が正しい位置からずれた時、作動機が力を発生して、支
持装置14を正しい位置に戻す。
位置誤差信号132のまた別の機能は、光ヘツド10が探
索モードに入ることができることである。通常動作の最
中には、位置機能により、データ・ヘツドがトラツクの
上に保持される。(すなわち、位置誤差信号132が一定
電圧に保持される。)探索モードにある場合には、光ヘ
ツド10は1個または複数個の光トラツク(非反射領域2
8)を横断するが、位置ループを離れることなく、接続
した位置情報を保持する。探索モード中、位置ループに
留まることは、ヘツドの設定時間を最小にする。
第11図は、位置誤差信号132が探索モードにおいてど
のように使用されるかを示した図面である。デイジタル
・ワードAcos kを有する信号Nと、デイジタル・ワード
Asin kを有する信号Qが(第10図に示された)回路119
で持続的に乗算されることにより、位置誤差信号132の
位相が変化する。このことにより、新しい位置誤差信号
134が発生し、それにより、光ヘツド10はそのトラツク
の異なる領域へ移動する、または新しいトラツクへ移動
する。この工程を持続することにより、別の信号、すな
わち位置誤差信号136、が発生し、それにより、他の全
トラツク移動または他の部分トラツク移動が行なわれ
る。このように、回路119を持続的に使用することによ
り、光ヘツド10が光トラツク(非反射領域28)を横断し
て連続的に移動することができる。
この探索工程を要約すれば次の通りである。
1.信号72と信号74を回路119の中に入力する。
2.信号発生器120および122と、DA変換器124および126と
を用いて、位相信号を入力する。
3.入力信号を用いて正弦/余弦乗算を行なう。
4.演算増幅器128を用いて信号の減算を行ない、そして
低減フイルタ130を通すことによつて、位相が変化した
位置誤差信号を生ずる。
5.光ヘツド10が位相に従つて移動してデータ・ヘツド11
0のオフセツトがえられる。
6.段階2ないし段階4が持続的に繰り返されて、探索モ
ードが実行される。
第12図は、回路53と回路119とを組み合わせて位置誤
差信号132をうる方式を示した図面である。1対の出力
導線102が信号Aと信号Bを有し、これらの導線対が第
1加算器138に電気的に接続される。加算器138は差A−
Bを電子的に計算して、信号Uを生ずる。信号Cと信号
Dを有する他の出力導線対102は第2加算器140に電気的
に接続される。加算器140は差C−Dを電子的に計算し
て、信号Vを生ずる。
信号Uは、1対の導線144および145によつて、それぞ
れ、第3加算器141および第4加算器142へ送られる。信
号Vは、1対の導線147および148によつて、それぞれ、
加算器141と加算器142へ送られる。加算器141によつて
和U+Vが電子的に計算されて、信号Nがえられる。加
算器142によつて差U−Vが電子的に計算されて、信号
Qがえられる。その後、信号Nと信号Qが回路119によ
つて前記と同じように電子的に処理される。
第13図は位置誤差信号132の別の利用を示した図面で
ある。2個またはもつと多数個のデータ・トラツク149
を、2つの非反射領域28の間に配置された反射領域26の
上に作成することができる。反射領域26の全幅は「s」
であり、この距離はまた非反射領域の間の間隔でもあ
る。処理回路119で生じた位置誤差信号132を用いて、光
ヘツド10(したがつて、データ・ヘツド110)を微小量
だけ動かして、データ・ヘツド110の中心がいずれかの
データ・トラツク149の上にあるようにすることができ
る。この微小量の移動は前記の探索工程の技術を用いて
実行することができるが、デイジタル・ワード「Acos
k」および「Asin k」を適切な値に変えることによつて
この微小量の移動を行なうことができる。
第14図は第1図に示された光ヘツド10のまた別の実施
例の一部分の図面である。このまた別の実施例では、反
射鏡46と光検出装置50との間に円柱レンズ150が配置さ
れる。円柱レンズ150は1つの軸のまわりにのみ曲率を
有しており、したがつて異方倍率(すなわち、1つの軸
のまわりの倍率と他の軸のまわりの倍率が異なる)を有
し、それによつて光検出装置50の視野が大きくなる。円
柱レンズ150が配置されている以外は、第14図の実施例
は第1図の実施例と同じである。
第15図は、光ダイオード・セル52の上に投影された反
射領域26と非反射領域28の像に及ぼす、円柱レンズ150
の効果を示した図面である。ランド領域と溝領域に垂直
な寸法(すなわち、d2およびd3)は影響を受けない。け
れども、ランド領域と溝領域に平行な方向では、圧縮が
起こる。このことにより、反射領域26は、レンズ150が
ない場合に比べて、より明るくなる。したがつて、反射
領域26と非反射領域28との間のコントラストが大きくな
る。
光ヘツド10が動作するために媒体16の実施例が第1図
に示された形式のものでなければならないわけではな
い。媒体に要求されることは、複数個の反射領域26と、
等しい間隔で配置された(すなわち、間隔「s」が媒体
16全体で一定でなければならない)非反射領域28とを交
代して有することだけである。例えば、第16a図は、同
心円リングに配置された複数個の非連続暗領域で非反射
領域28が構成されている、媒体16の図面を示している。
これらの暗領域は、媒体16の表面をエツチングして作ら
れた溝であることができる。これらの暗領域は光リソグ
ラフィ法のような他の方法で作ることもできる。媒体16
の表面領域のうちで、暗領域でない部分は、反射領域26
となる。媒体16は金属、または前記のフロツピイ・デイ
スクで構成されたハード・デイスクであつてもよいし、
または複数個の反射領域26と非反射領域28を交番的に有
する磁気テープまたは他の媒体であつてもよい。
第16b図は媒体16の1つの実施例であつて、この媒体
では、非反射領域28は螺旋状の1つの連続したトラツク
で構成される。
第16c図は媒体16のまたは別の実施例の図面である。
この実施例では、反射領域26は媒体16の上で同心円に配
列された複数個のスポツトで構成されている。これらの
スポツトは、媒体16を貫通する垂直な穴であつてもよい
し、または媒体16の上の透明領域または半透明領域であ
つてもよい。媒体16の表面領域でスポツトを囲む領域が
非反射領域である。この実施例では、反射領域26は実際
には光を透過し、そして非反射領域28は光を透過しない
または光を少ししか透過しない。第16c図に示されてい
るように、この実施例では、光源12を媒体に対して光ヘ
ツド10と反対の側に配置することが必要である。
第1図に示された実施例において、赤外光線の発光ダ
イオード(IR LED)を光源12として用いることによつ
て発生した光線18で媒体16を照射することによつて、反
射領域26と非反射領域28との像が作られる。赤外光線の
発光ダイオードを用いることにより、特性とコストの点
でいくつかの利点がえられる。第1は、赤外光線の発光
ダイオードの出力は可視光線の発光ダイオードの出力よ
り大きく、そしてこの発光ダイオードをパルスモードで
動作させればさらに大きな出力がえられることである。
第2は、赤外光線領域に最も高い感度を有する光検出装
置を使用することにより、赤外光線の発光ダイオードに
よる信号はさらに大きなものとなることである。第3
は、赤外光線の発光ダイオードは低コストの部品であ
り、かつ、長期間の動作に対しレーザ光源よりも信頼性
が高いことである。
好ましい1つの実施例では、媒体16は鏡として動作
し、そして反射領域26から光線18の4%ないし10%を反
射する。反射された光ビーム32は、反射領域26と非反射
領域28とを含む媒体16の像を、その中に有している。非
反射領域28に入射した光は鏡面反射されるよりも散乱さ
れる傾向が強く、したがつて、非反射領域28は反射領域
26よりも暗く見え、そしてこれらの領域において、レン
ズ34で集められて光検出装置50に到達する光は少ない。
非反射領域28の寸法が入射光の波長(赤外光線の場合0.
9ミクロン)と同程度である場合には、光線18は散乱と
共に回折を受けるであろう。非反射領域28と反射領域26
との最終的なコントラスト比は、回折と集光F数と倍率
とに対する光ヘツド10の感度と、光検出装置50の物理的
構造とによつて変わる。
本発明は例示された実施例について開示されたけれど
も、本発明がこれらの実施例に限定されることを意味す
るものではない。例示された実施例に種々の修正、変更
のなしうることは、当業者にとつてはすぐにわかるであ
ろう。したがつて、本発明はこれらの変更実施例をすべ
て包含するものと解すべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による可撓性磁気デイスクを照射する光
ヘツドの概要図、第2a図は感光セル、例えばフオトダイ
オード・セルの四象限配置体のブロツク線図、第2b図は
第2a図の四象限配置体を45゜だけ回転してダイヤモンド
形配置にした図、第3a図は2等辺三角形の形状を有する
フオトダイオード・セルのような感光セルの図、第3b図
は正三角形の形状を有する感光セルの図、第3c図は長方
形の形状を有する感光セルの図、第3d図は半円の形状を
有する感光セルの図、第3e図は「パイの形状」を有する
感光セルの図、第4a図は光検出装置が45゜だけ回転され
た時、光検出装置の上に現われるデイスクの像の概要
図、第4b図は光検出装置が45゜とは異なる角度だけ回転
された時、光検出装置の上に現われるデイスクの像の概
要図、第5図はセルAによつて生ずる信号とセルBによ
つて生ずる信号のグラフであつて、これらの信号の位相
が180゜異つている場合の図、第6図はセルAによつて
生ずる信号とセルBによつて生ずる信号のグラフであつ
て、これらの信号の位相が約135゜異なつている場合の
図、第7図はセルA,セルB、セルCおよびセルDによつ
て生じた信号を電子的に処理することによつてえられた
信号Nと信号Qのグラフ、第8図はセルA、セルB,セル
CおよびセルDによつて生じた信号の信号対雑音比を改
善するために用いられる同期検出回路のブロツク線図、
第9図は磁気デイスクの横断面図であつて、光ヘツドお
よび磁気ヘツドがデイスクの表面上ランド領域および溝
領域と整合した位置に配置させている場合の図、第10図
はデータ・ヘツドをデータ・トラツクの上に整合させる
ために、第8図に示された同期検出回路からの出力信号
を処理するための電子的処理回路のブロツク線図、第11
図は第10図に示された電子回路で生じた3つの位置誤差
信号のグラフであつて、これら3つの位置誤差信号のお
のおのが異なる位相のずれを有することを示した図、第
12図は第8図の同期検出回路と第10図の処理回路とを組
み合わせて構成された、位置誤差信号発生回路のブロツ
ク線図、第13図は2つのデータ・トラツクが2つのサー
ボ・トラツクの間に配置された媒体の図、第14図は第1
図の光ヘツドが円柱レンズをさらに有する別の実施例の
図、第15図は第14図の実施例が用いられた時、光検出装
置の上に現われるデイスクの像の概要図、第16a図は複
数個の非連続サーボ・トラツクを有する媒体の平面図、
第16b図は1本の連続したサーボ・トラツクを有する媒
体の平面図、第16c図は複数個の透明スポツトまたは穴
をサーボ・トラツクとして用いた媒体の立体図。 参照符号 12……光源 16……媒体 26……反射領域、ランド領域 28……非反射領域、溝領域 34……集光レンズ 50……光検出装置 52……感光セル(例えば、フオトダイオード) 150……円柱レンズ 53……第1の電子回路 94……増幅器 98……乗算器 54……信号発生器 119……第2の電子回路 124……第1のDA変換器 126……第2のDA変換器 120……第1のデイジタル信号発生器 122……第2のデイジタル信号発生器 128……加算器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク媒体(16)にデータを磁気記録
    し、前記ディスク媒体(16)に関連する磁気ヘッド(1
    5)を光学的なサーボにより位置決めするサーボ位置決
    めシステムであって、 円形のディスク媒体(16)であって、光に対する第1レ
    ベルの反射率を有する磁気記録材料のコーティングと、
    前記磁気記録材料のコーティングを複数の同中心の環状
    磁気記録領域(26)に分割する複数の等間隔かつ図中心
    の消去できない環状溝(28)とを含む少なくとも1つの
    平面を有しており、前記環状溝(28)の各々は、前記第
    1レベルの反射率よりも実質的に小さい単一の第2レベ
    ルの反射率を有することにより、前記同中心の環状磁気
    記録領域(26)と前記環状溝(28)を含む領域との間の
    各々に光学的なコントラストが存在し、前記ディスク媒
    体(16)上に整数個の半径方向の位置を光学的に指令す
    ることができる、前記円形のディスク媒体(16)と、 光ヘッド(10)であって、 前記複数の同中心の環状磁気記録領域(26)と前記環状
    溝(28)との位置を照射する光源(12)と、 前記ディスク媒体(16)に対して相対的に半径方向にず
    らされた第1と第2の隣接する位置に置かれ、前記複数
    の同中心の環状磁気記録領域(26)と前記環状溝(28)
    との組み合わせから前記光源(12)の反射光(32)を入
    射する第1の対の光検出器AとB(52)であって、前記
    第1の位置は、前記複数の同中心の環状磁気記録領域
    (26)の1つから反射光(32)を入射し、前記第2の位
    置は、前記1つの磁気記録領域に隣接する前記環状溝
    (28)の1つから反射光(32)を入射し、前記ディスク
    媒体(16)の前記光ヘッド(10)に対する相対的な半径
    方向の位置によってはその逆となる、前記第1の対の光
    検出器AとB(52)と、 前記第1の対の光検出器AとBの前記第1と第2の位置
    に近接する第3と第4の隣接する位置に置かれ、前記デ
    ィスク媒体(16)に対して相対的に半径方向にずらさ
    れ、前記複数の同中心の環状磁気記録領域(26)と前記
    環状溝(28)との組み合わせから前記光源(12)の反射
    光(32)を入射する第2の対の光検出器CとD(52)で
    あって、前記第3の位置は、前記複数の同中心の環状磁
    気記録領域(26)の1つから反射光(32)を入射し、前
    記第4の位置は、前記1つの磁気記録領域に隣接する前
    記環状溝(28)の1つから反射光(32)を入射し、前記
    ディスク媒体(16)の前記光ヘッド(10)に対する相対
    的な半径方向の位置によってはその逆となる、前記第2
    の対の光検出器CとD(52)と、 を含む前記光ヘッド(10)と、 を含み、 前記光検出器A〜D(52)は、それらの出力信号レベル
    (64と66)の各々が前記ディスク媒体(16)が光ヘッド
    (10)に対し相対的に半径方向に動くにつれてほぼ逆方
    向の大きさに変化するような相対位置の組み合わせと光
    学的応答パターン特性を有しており、前記2つの出力信
    号レベル(64と66)のどちらが他方の出力信号レベルよ
    り進んでいるかまたは遅れているかを比較することによ
    って相対的な内側または外側の半径方向の位置が判定で
    きるとともに、各々からの最大応答が前記光ヘッド(1
    0)の前記ディスク媒体(16)に対する第3及び第4の
    半径方向の位置においてそれぞれ出力される場合に、前
    記出力信号(64と66)が半径方向の位置に対する信号出
    力レベルにおいて略135゜の位相関係を有する様に前記
    第3及び第4の位置が互いに半径方向にずらされてお
    り、前記光学的応答パターン特性が、それらの個々の光
    検出器の応答を、隣接する溝(28)の間の距離dを越え
    ない半径方向の幅に制限し、1つの光検出器(52)が同
    時に最大限1つの溝(28)を検出することができる。前
    記サーボ位置決めシステム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のサーボ位置決めシステム
    であって、 前記第1と第2の対の光検出器A〜Dから位置誤差信号
    (PES)を発生する位置誤差信号抜き取り手段であっ
    て、 前記光検出器AとBから得られる信号間の差Uを求める
    第1の加算器(138)と、 前記光検出器CとDから得られる信号間の差Vを求める
    第2の加算器(140)と、 前記差UとVの和Nを求める第3の加算器(141)と、 前記差UとVの差Qを求める第4の加算器(142)と、 N・cos(k)からQ・sin(k)を減算して前記PESを
    求める計算手段(128)と、 を含む前記位置誤差信号抜き取り手段をさらに含む前記
    サーボ位置決めシステム。
  3. 【請求項3】平面円形ディスク(16)の磁気記録面上に
    前記磁気記録面よりも光の反射率が小さい複数の等間隔
    かつ同中心の溝(28)を有する前記ディスク(16)上の
    磁気ヘッド(15)を光学的なサーボにより位置決めする
    サーボ位置決め方法であって、 光源(12)からの光で前記磁気記録面の部分を照射する
    段階と、 前記光源(12)と前記磁気記録面の部分との両方に近接
    する第1の光検出器(52)で第1の部分における前記光
    の第1の反射(32)を検出する段階と、 前記光源(12)と前記磁気記録面の部分との両方に近接
    し、前記第1の部分から前記複数の溝中の隣接する溝
    (28)間の半径方向の距離dよりも小さい所定の距離だ
    け半径方向にずれている第2の光検出器(52)で第2の
    部分における前記光の第2の反射(32)を検出する段階
    と、 前記第1と第2の光検出器のそれぞれからの第1の電気
    的出力(64)と第2の電気的出力(66)とを比較する段
    階と、 前記第1と第2の光検出器に隣接する第3と第4の光学
    的検出器のそれぞれからの第3の電気的出力(64)と第
    4の電気的出力(66)をさらに比較する段階と、 前記比較する段階及び前記さらに比較する段階のデータ
    を分析して、前記複数の溝(28)の個々の隣接する対に
    対する相対的な前記磁気ヘッド(15)の半径方向の位置
    を判定する段階と、 を含むサーボ位置決め方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のサーボ位置決め方法であ
    って、 前記判定する段階は、サーボ信号の対NとQを発生する
    段階を含み、ここで、Nは前記第1と第2の光検出器の
    出力信号レベルの差を前記第3と第4の光検出器の出力
    信号レベルの差と足したものであり(N=(A−B)+
    (C−D))、また、Qは前記第1と第2の光検出器の
    出力信号レベルの差から前記第3と第4の光検出器の出
    力信号レベルの差を引いたものであり(Q=(A−B)
    −(C−D))、 前記判定する段階は、関数f(k)のN倍と関数g
    (k)のQ倍との差に等しい位置誤差信号PESを発生す
    る段階を含み、ここで、f(k)とg(k)は、ほぼ正
    弦曲線を描く関数であって、位相においてほぼ90゜離れ
    ている、前記サーボ位置決め方法。
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