JP2558974B2 - 光ヘッド移送装置 - Google Patents

光ヘッド移送装置

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JP2558974B2
JP2558974B2 JP3231563A JP23156391A JP2558974B2 JP 2558974 B2 JP2558974 B2 JP 2558974B2 JP 3231563 A JP3231563 A JP 3231563A JP 23156391 A JP23156391 A JP 23156391A JP 2558974 B2 JP2558974 B2 JP 2558974B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録媒体上に形成さ
れた情報トラックに集光して情報を記録あるいは再生あ
るいは消去を行なう光記録または再生装置(以下、簡単
のため単に、光記録再生装置と呼ぶ)の光ヘッドを移送
する光ヘッド移送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光記録再生装置は、高密度で大容
量なメモリーとして注目されている。
【0003】従来から、光記録再生装置の光ヘッド移送
装置は、光記録媒体の任意の情報トラックに光ビームを
集光させる対物レンズを備えた可動ユニットの運動をガ
イドする手段として、複数個のボールベアリングとガイ
ド軸による構成が一般的によく用いられている。
【0004】例えば、特開昭62−26676号公報で
は、可動ユニットを搭載するキャリッジを構成し、キャ
リッジと共に可動ユニットを移送するタイプの光ヘッド
移送装置について提案されている。
【0005】以下図面を参照しながら、従来の光ヘッド
移送装置の一例について説明する。図17は従来の光ヘ
ッド移送装置を示すものである。
【0006】図17において、X方向は光記録媒体(図
示せず)の情報トラックと直交する方向(以後、トラッ
キング方向と呼ぶ)であり、Z方向は光記録媒体と垂直
な方向(以後、フォーカス方向と呼ぶ)であり、Y方向
はX方向、Z方向の両方に垂直な方向であり、光記録媒
体の情報トラックの接線方向(以後、ジッタ方向と呼
ぶ)となっている。
【0007】図17において、101はキャリッジで、
後述する可動ユニット105が搭載されている。102
a、102bはガイド軸 で、キャリッジ101の両側
にあってキャリッジ101をガイドしている。103
a、104aはボールベアリングで、キャリッジ101
の一方の側面に設けられ、ガイド軸102aに対しY方
向に対称の形で転動可能に配置されている。103bは
ボールベアリングで、1個のボールベアリングしか図示
されていないが、もう1個あり、上記のボールベアリン
グ103a、104aと同様にキャリッジ101の一方
の側面に設けられ、ガイド軸102aに対しY方向に対
称の形で転動可能に配置されている。103c、104
cはボールベアリングで、キャリッジ101の他の側面
に設けられ、ガイド軸102bに対しY方向に対称の形
で転動可能に配置されている。105は可動ユニット
で、光記録媒体の情報トラックに光ビームを集光させる
対物レンズや集光された光ビームの焦点を情報トラック
の記録面上に追従させる制御(フォーカス制御とトラッ
キング制御)を行うために対物レンズを±Z方向および
±X方向に駆動するアクチュエータ等が構成されてい
る。106は光記録再生装置本体で、ガイド軸102
a、102bの各々両端を固着している。
【0008】107は取付軸で、キャリッジ101の重
量の加わらない位置にあるボールベアリング104cの
取付軸であり(なお、重力方向は−(マイナス)Z方向
あるいは+Y方向に設定している)、一端はボールベア
リング104cの内輪104c1に固着されている。1
08は支持孔で、キャリッジ101に設けられている。
109は環状のゴム弾性材で、支持孔108に嵌め込ま
れ、取付軸107の他端を支持している。
【0009】以上のように構成された従来の光ヘッド移
送装置について、その動作を説明する。
【0010】キャリッジ101に連結された駆動手段
あるリニアモータ(図示せず)のコイルに制御部(図示
せず)からの指示により電流が流れると、キャリッジ1
01に対して±X方向への駆動力が働く。従って、可動
ユニット105の目標とする情報トラックが定まると、
制御部からの指示によりリニアモータのコイルに電流が
流れ、リニアモータの駆動力によりキャリッジ101従
って可動ユニット105は+X方向あるいは−(マイナ
ス)X方向の目標の情報トラックに到達するように制御
されて移動する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ような構成では、ガイド軸102a、102b、ボール
ベアリング、キャリッジ101等によりガイド手段を構
成しているが、直線移動を可能にしている部品そのもの
すなわち転がり運動に必要な部品はガイド軸とボールベ
アリングだけであるが、それ以外にもボールベアリング
を保持する取付軸やキャリッジ等が必要なので、部品点
数が多くなるだけでなく、可動部全体の質量が大きくな
ってしまう。また、ガイド手段として2個のガイド軸、
各々6個のボールベアリングとその取付軸、1個のキャ
リッジ等により構成されているので、非常に部品点数が
多く、その組立・調整が面倒であるという第1の課題を
有していた。
【0012】本発明は上記第1の課題に鑑み、第1の目
的として、部品点数が少なく、可動部全体の軽量化を可
能にし、ユニット化が可能で、組立・調整が簡単で安価
な光ヘッド移送装置を提供するものである。
【0013】また、上記従来例の構成では、光記録媒体
を装着して回転駆動するモータを図示していないが−
(マイナス)X方向側あるいは+X方向側に構成させる
必要があり、しかもこのモータの近傍でガイド軸102
a、102bの各々一端を固着させなければならないの
で、可動ユニット105のモータ近傍側すなわち内周側
の可動ストロークが制限され、さらに、上記モータ近傍
にガイド軸102a、102bの各々一端が固着されて
いるので、光記録媒体の共振(機械的な固有振動)やモ
ータの共振が上記ガイド軸102a、102bの一端か
らガイド軸102a、102bを介してキャリッジ10
1に伝わり、さらに可動ユニット105に伝わって高精
度な制御を困難にしたり、逆に、可動ユニット105の
共振やキャリッジ101の共振が逆のルートを経て光記
録媒体に伝わって高精度な制御を困難にしたりするとい
う第の課題を有していた。
【0014】本発明は上記第の課題に鑑み、第の目
的として、可動ユニットの内周側の可動ストロークを拡
大し、しかも有害な共振をほとんど光記録媒体や可動ユ
ニットへ伝えない信頼性の高い光ヘッド移送装置を提供
するものである。
【0015】また、従来のような構成では、ガイド軸1
02a、102b、ボールベアリング、キャリッジ10
1等によりガイド手段を構成し、図示されていないが可
動ユニット105の内部に光ビームの光路が構成されて
いると考えられ、キャリッジ101上に可動ユニット1
05を搭載しており、従って内部に光ビームの光路が形
成された可動ユニット105とガイド手段とが完全に別
々に構成されており、Z方向に関してキャリッジ101
従ってガイド手段としての高さと可動ユニット105の
高さの両方が必要なので、光記録再生装置を薄型化でき
ないという第の課題を有していた。
【0016】本発明は上記第の課題に鑑み、第の目
的として、光記録再生装置の薄型化を可能にする光ヘッ
ド移送装置を提供するものである。
【0017】また、従来のような構成では、図示されて
いないが可動ユニット105の内部に光ビームの光路が
構成されていると考えられ、Z方向に関してガイド手段
の支持中心すなわちガイド軸102a、102bの中心
と可動ユニット105内部に設定された光ビーム中心と
が離れているので、例えば装置に振動や衝撃が加わりガ
イド手段が振動した時、ガイド手段の支持中心を中心に
Y方向回りのローリング運動が起こって、光ビームがよ
り増幅して振動させられて不具合を生じるという第4の
課題を有していた。
【0018】本発明は上記第4の課題に鑑み、第4の目
的として、振動等に対して安定に動作する光ヘッド移送
装置を提供するものである。
【0019】また、上記従来例では可動ユニットを±X
方向に駆動する駆動手段としてのリニアモータの位置が
図示されていないが、一般的にガイド手段の支持中心と
駆動手段としてのリニアモータの駆動力中心が離れてい
るため、モーメントが発生してスムーズな駆動ができな
いという第5の課題を有していた。
【0020】本発明は上記第5の課題に鑑み、第5の目
的として、駆動手段の駆動力によるモーメントの発生が
なく、可動ユニットをスムーズに駆動できる光ヘッド移
送装置を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに本発明の光ヘッド移送装置の第1の構成は、光記録
媒体上の情報トラックに、対物レンズにより光ビームを
集光し、情報の記録・再生を行う光記録・再生装置にお
いて、前記対物レンズを備えた可動ユニットを、駆動手
段により前記情報トラックの直交方向に移送するガイド
手段が、前記光記録・再生装置に固定され、かつ前記情
報トラックの直交方向に延びる一対の第1の凹部を有す
る固定板と、前記可動ユニットを固定し、前記第1の凹
部にそれぞれ対向し、かつ前記情報トラックの直交方向
に延びる一対の第2の凹部を有する可動板とよりなり、
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に転動するボー
ルをはめ込み、前記可動板が、前記固定板に設けられた
第1の凹部に沿って前記情報トラックの直交方向に可動
な状態で前記固定板に支持されたものである。
【0022】第の目的を達成するために本発明の光ヘ
ッド移送装置の第の構成は、ガイド手段の固定板をジ
ッタ方向で対物レンズの両側方で光記録再生装置に固定
され たものである。
【0023】第の目的を達成するために本発明の光ヘ
ッド移送装置の第の構成は、光ビームを発生する固定
光学ユニットを、対物レンズに対し情報トラックの直交
方向に設け、可動板と固定板により構成される、ガイド
手段の情報トラックの直交方向に開いた空間に、前記固
定光学ユニットより対物レンズに至る前記光ビームの光
路の少なくとも一部を設けたものである。
【0024】第4の目的を達成するために本発明の光ヘ
ッド移送装置の第4の構成は、ガイド手段内の情報トラ
ックの直交方向の光ビームの中心と、固定板の可動板を
可動な状態に支持する支持中心との光記録媒体に垂直な
方向の高さとを略一致させたものである。
【0025】第5の目的を達成するために本発明の光ヘ
ッド移送装置の第5の構成は、駆動手段より可動ユニッ
トこ伝達される駆動力が作用する中心と、固定板の可動
板を可動な状態に支持する支持中心との光記録媒体に垂
直な方向の高さを略一致させたさせたものである。
【0026】
【作用】本発明は上記した第1の構成によって、ガイド
手段を、光記録・再生装置に固定され、かつ前記情報ト
ラックの直交方向に延びる一対の第1の凹部を有する固
定板と、前記可動ユニットを固定し、前記第1の凹部に
それぞれ対向し、かつ前記情報トラックの直交方向に延
びる一対の第2の凹部を有する可動板とよりなり、前記
第1の凹部と前記第2の凹部との間に転動するボールを
はめ込み、前記可動板が、前記固定板に設けられた第1
の凹部に沿って前記情報トラックの直交方向に可動な状
態で前記固定板に支持された構成することにより、ガ
イド手段としての部品は基本的には可動板と固定板とボ
ールだけなので、部品点数が少なく安価で、しかも、可
動板と固定板は光記録再生装置から取り外し可能なユニ
ット部材とでき、ガイド手段のみでの組立・調整を簡単
にすることができる。
【0027】本発明は上記した第の構成によって、ガ
イド手段をジッタ方向で対物レンズの両サイドで光記録
再生装置に固定することにより、光記録媒体を装着して
回転させるモータの近傍で従来例のようにガイド軸を固
着する必要がなくなり、モータと可動ユニットの間にガ
イド軸の固定部がなくなって、可動ユニットの内周側の
可動ストロークが拡大でき、しかもガイド手段をモータ
から離れた部分で固定して、光記録媒体(モータ)側の
共振と可動ユニット(キャリッジ)側の共振を各々伝え
ないようにして信頼性を向上させることができるのであ
る。
【0028】本発明は上記した第の構成によって、ガ
イド手段の内部に対物レンズに至る光ビームの光路の少
なくとも一部を設けることにより、可動ユニットの少な
くとも一部がガイド手段の内部に構成されるようにな
り、フォーカス方向に関してガイド手段の高さと可動ユ
ニットの高さの少なくとも一部が共有され、光記録再生
装置を薄型化することができるのである。
【0029】本発明は上記した第の構成によって、対
物レンズに至るトラッキング方向の光ビームの中心とガ
イド手段の支持中心とのフォーカス方向の高さを略一致
させることにより、例えば光記録再生装置従って光ヘッ
ド移送装置に振動や衝撃が加わりガイド手段が振動し、
ガイド手段の支持中心を中心にY方向回りのローリング
運動が起こっても、光ビーム中心がガイド手段の支持中
心と略一致しているため、光ビームがより増幅して振動
させられることがなく、振動等に対して安定にすること
ができるのである。
【0030】本発明は上記した第5の構成によって、
動手段の駆動力中心とガイド手段の支持中心との光記録
媒体に垂直な方向の高さを略一致させることにより、
動手段の駆動力によるモーメントの発生がなくなり、ス
ムーズな駆動が可能となるのである。
【0031】
【実施例】以下本発明の第1の実施例の光ヘッド移送装
置について、図面を参照しながら説明する。
【0032】図1〜図4は本発明における第1の実施例
を示し、図1は分解斜視図で、図2は上面図で、図3は
A−A’断面図で、図4はB−B’断面図である。
【0033】図1〜図4において、X方向、Y方向、Z
方向は、従来例の図17と同様に、それぞれトラッキン
グ方向、ジッタ方向、フォーカス方向である。
【0034】1は光記録媒体で、螺旋状か同心円状の情
報トラックがきられた光ディスクである。2はハブで、
光記録媒体1の内径孔に同軸的に固着され、磁性のある
ステンレス材で形成されている。3はモータで、光記録
媒体1を同軸的に装着して回転させるモータであり、ハ
ブ2の内径孔2aに回転軸3aが同軸的に装着され、同
時にハブ2がマグネット3bに吸引される。なお、3c
は、光記録再生装置本体(図示せず)に固定するための
取付孔である。
【0035】4は固定光学ユニットで、光源となる半導
体レーザ4a、半導体レーザ4aからの光ビームを平行
光にするコリメートレンズ4b、コリメートレンズ4b
からの楕円形状の光ビームを円形に整形するプリズムと
偏向ビームスプリッタとが一体化されたPBSプリズム
4c、1/4波長板4d、光記録媒体1からの反射光を
分離するハーフミラー4e、ハーフミラー4eの透過光
を絞る検出レンズ4f、検出レンズ4fからの光ビーム
を分離するハーフミラーとこのハーフミラーの透過光を
反射させるミラーとが一体化されたSSDプリズム4g
およびハーフミラー4eからの反射光を検出するトラッ
キングディテクタ(図示せず)、SSDプリズム4gか
らの前後の反射光を検出するフォーカスディテクタ(図
示せず)等を固定部材に収納したものであり、光記録再
生装置本体に固定されている。5は固定ミラーで、固定
光学ユニット4の出射光あるいは光記録媒体1の反射光
を反射させるミラーであり、光記録再生装置本体に角度
調整が可能なようにして固定されている。
【0036】6は可動ユニットで、固定ミラー5の反射
光あるいは光記録媒体1の反射光を反射させる可動ミラ
ー6a、光ビームを光記録媒体1に集光させる対物レン
ズ6b、この可動ユニット6のベースを構成する可動ベ
ース6c、一端で可動ミラー6aを固着し、他端で可動
ベース6cに固着されたミラーホルダ6d、可動ベース
6cに固着されたフォーカスコイル6e、可動ベース6
cに固着されたトラッキングコイル6f、対物レンズ6
bを固着する可動子6g、可動子6gに固着され、Y方
向に着磁されたマグネット6h、中央部で可動子6gに
固着され、Y方向の両端で可動ベース6cに固着された
支持ゴム6i等により構成されたユニットである。な
お、可動ユニット6のX方向に光路を形成するために、
可動ベース6cと可動子6gには、それぞれ孔6jと6
kが設けられている。
【0037】7は可動板で、ステンレス鋼板で形成さ
れ、取付孔7aと可動ベース6cのネジ孔61とで可動
ユニット6をネジ止め固定し、Y方向の両側にX方向に
延びたV字形状の1対の第1の凹部7bが設けられてい
る。8は固定板で、ステンレス鋼板で形成され、取付孔
8aで光記録再生装置本体にネジ止め固定され、第1の
凹部7bに対向するようにY方向の両側にX方向に延び
たV字形状の1対の第2の凹部8bが設けられている。
9はボールで、ステンレス鋼で形成され、リテーナ9a
の保持孔に回転可能に挿入され、さらに第1の凹部7b
と第2の凹部8bとの間に嵌合し、この第1の凹部7b
と第2の凹部8bとの間をX方向に転動可能になってい
る。
【0038】従って、可動板7と固定板8とボール9と
でガイド手段を構成している。なお、図3において、ボ
ール9の中心と可動ミラー6aの中心(すなわち固定ミ
ラー5から可動ミラー6aに至るX方向の光ビームの中
心)とは、共にZ方向に関してC−C’線上で概ね一致
している。さらに、可動ミラー6aの中心(すなわちこ
のX方向の光ビームの中心)とボール9の中心との距離
sおよびs’は、概ねs=s’の関係にある。従って、
ガイド手段の支持中心は、可動ミラー6aの中心すなわ
ち固定ミラー5から可動ミラー6aに至るX方向の光ビ
ームの中心に概ね一致している。
【0039】10はリテーナ止めで、取付孔10aと固
定板8の取付孔8cとでリベット10bにより固定板8
に固定され、リテーナ9aのX方向の可動範囲を規制し
ている。11は可動板止めで、取付孔11aで光記録再
生装置本体にネジ止め固定され、可動板7のX方向の可
動範囲を制限している。
【0040】12はリニアモータ磁気回路で、Y方向で
各々逆方向に着磁されたマグネット12aと、電磁軟鉄
で形成され、マグネット12aを固着したヨーク12b
とで構成されている。なお、リニアモータ磁気回路12
のX方向に光路を形成するために、リニアモータ磁気回
路12の略中央すなわちヨーク12bの略中央に孔12
cが形成されている。また、リニアモータ磁気回路12
は、ヨーク12bのネジ孔12dで光記録再生装置本体
にネジ止め固定されている。13はリニアモータコイル
で、リニアモータ磁気回路12に対して空間的にギャッ
プを持って中央に配置されている。従って、リニアモー
タ磁気回路12とリニアモータコイル13とで駆動手段
としてのリニアモータを構成している。また、リニアモ
ータ磁気回路12およびリニアモータコイル13は、固
定ミラー5から可動ミラー6aに至るX方向の光ビーム
中心に対して、Y方向およびZ方向に概ね対称に構成さ
れている。従って、駆動手段としてのリニアモータの駆
動力中心は、この固定ミラー5から可動ミラー6に至る
X方向の光ビーム中心に概ね一致している。
【0041】14はコイルホルダで、リニアモータコイ
ル13を固着し、ネジ孔14aと可動板7の取付孔7c
とで可動板7にネジ止め固定されている。なお、コイル
ホルダ14のX方向に光路を形成するために、孔14b
が形成されている。
【0042】また、駆動手段としてのリニアモータの可
動部全体は、可動ユニット6、可動板7、リニアモータ
コイル13およびコイルホルダ14により構成されてい
るが、この可動部全体の重心は、固定ミラー5から可動
ミラー6aに至るX方向の光ビーム中心に概ね一致する
ように構成されており、従ってガイド手段の中心とも一
致している。
【0043】以上のように構成された第1の実施例の光
ヘッド移送装置について、以下その動作を説明する。
【0044】まず、光ビームの光路について説明する。
固定光学ユニット4内の半導体レーザ4aから出射され
た光ビームは、コリメートレンズ4bで楕円形状の平行
光にされ、さらにPBSプリズム4cで円形に整形され
て、1/4波長板4dを経て、固定光学ユニット4から
出射される。この光ビームは、固定ミラー5で反射され
て、磁気回路12の孔12cとコイルホルダ14の孔1
4bを通過して、可動ユニット6に入射する。さらに、
可動ベース6cの孔6jと可動子6gの孔6kを通過し
て、可動ミラー6aで反射されて、対物レンズ6bで光
記録媒体1の情報トラックに集光される。
【0045】また、この光記録媒体1からの反射光は、
逆の経路を通過して、固定ミラー5で反射されて、固定
光学ユニット4に入射する。この光ビームは、1/4波
長板4dを通過し、PBSプリズム4cで反射されてハ
ーフミラー4eに入射する。ハーフミラー4eに入射し
た光ビームの一部は、反射されて、トラッキングディテ
クタ(図示せず)に入射し、プッシュプル法により、光
記録媒体1の情報トラックの偏心等の誤差要因に対応し
てトラッキングエラー信号が検出される。また、ハーフ
ミラー4eに入射した光ビームの残りは、透過されて、
検出レンズ4fで絞られ、SSDプリズム4gに入射す
る。この光ビームは、SSDプリズム4gの前側のハー
フミラーで一部が反射され、残りが透過されて、その残
りの透過光はさらにSSDプリズム4gの後側のミラー
で反射される。このSSDプリズムの前後の反射光すな
わち前側のハーフミラーおよび後側のミラーの反射光
は、フォーカスディテクタ(図示せず)に入射し、前後
の光ビームの大きさ(スポット・サイズ)を比較するこ
と(スポット・サイズ検出法)により、光記録媒体1の
面振れ等の誤差要因に対応してフォーカスエラー信号が
検出される。次に、可動ユニット6の動作について説明
する。上記のフォーカスエラー信号に基づいてフォーカ
スコイル6eに駆動電流が流れると、マグネット6hに
はフォーカスコイル6eとの電磁作用によって±Z方向
に駆動力が発生する。この駆動力により、支持ゴム6i
が±Z方向に変形して、マグネット6hと一体に構成さ
れた可動子6g従って対物レンズ6bが±Z方向に駆動
されて、対物レンズ6bで集光された光ビームの焦点を
光記録媒体1の情報トラックの記録面へ追従させる制御
(フォーカス制御)が行われる。
【0046】また、同様にトラッキングエラー信号に基
づいてトラッキングコイル6fに駆動電流が流れると、
マグネット6hにはトラッキングコイル6fとの電磁作
用によって±X方向に駆動力が発生する。この駆動力に
より、支持ゴム6iが±X方向に変形して、マグネット
6hと一体に構成された可動子6g従って対物レンズ6
bが±X方向に駆動されて、対物レンズ6bで集光され
た光ビームの焦点を光記録媒体1の情報トラックへ追従
させる制御(トラッキング制御)が行われる。
【0047】次に、駆動手段およびガイド手段の動作に
ついて説明する。可動ユニット6全体を光記録媒体1の
別の情報トラックへ検索する指令や可動ユニット6全体
を光記録媒体1の情報トラックの偏心の低周波数成分に
追従させる指令すなわち可動ユニット6全体を±X方向
に駆動する指令が発せられると、リニアモータコイル1
3に駆動電流が流れて、リニアモータコイル13には磁
気回路12との電磁作用によって±X方向に駆動力が発
生する。この駆動力により、ボール9が可動板7の第1
の凹部7bと固定板8の第2の凹部8bとの間を転動し
て、リニアモータコイル13と一体で構成された可動板
7従って可動ユニット6が±X方向に駆動される。
【0048】以上のように第1の実施例によれば、ガイ
ド手段の一部を構成する固定板8をY方向で対物レンズ
の両サイドで光記録再生装置本体に固定することによ
り、光記録媒体1を装着して回転させるモータ3の近傍
で従来例のようにガイド軸を固着する必要がなくなり、
モータ3と可動ユニット6の間にガイド軸の固定部がな
くなって、可動ユニット6の内周側の可動ストロークが
拡大でき、しかもガイド手段をモータ3から離れた部分
で固定して、光記録媒体1(モータ3)側の共振と可動
ユニット6(可動板7)側の共振を各々伝えないように
して信頼性を向上させることができる。
【0049】また、第1の実施例によれば、ガイド手段
の一部を構成する可動板7と固定板8の間に可動ベース
6cの孔6jと可動子6gの孔6kを設けることによ
り、可動ユニット6の一部がガイド手段の内部に構成さ
れるようになり、フォーカス方向に関してガイド手段の
高さと可動ユニット6の高さが共有され、光記録再生装
置を薄型化することができる。さらに、第1の実施例で
は、コイルホルダ14に設けた孔14bと磁気回路12
に設けた孔12cをZ方向に関してガイド手段の一部を
構成する可動板7と固定板8の間に構成することによ
り、駆動手段の薄型化も同時に実現することができる。
【0050】また、第1の実施例によれば、ボール9が
転動可能な第1の凹部7bが設けられた可動板7に可動
ユニット6を直接固定することにより、直線移動を可能
にしている部品そのものすなわち転がり運動に必要な部
品である可動板7自身に直接可動ユニット6を固定する
ので、従来例のようなキャリッジ等が必要なくなり、部
品点数が少なくなり、しかも可動部全体の軽量化ができ
る。
【0051】また、第1の実施例によれば、固定ミラー
5から可動ミラー6aに至るX方向の光ビームの中心と
ガイド手段の支持中心(すなわち図3のボール9の中心
の中点)とのZ方向の高さを略一致させることにより、
例えば装置に振動や衝撃が加わりガイド手段が振動し、
ガイド手段の支持中心を中心にY方向回りのローリング
運動が起こっても、光ビーム中心とガイド手段の支持中
心が略一致しているので、光ビームがより増幅して振動
させられることがなく、振動等に対して安定にすること
ができる。さらに、第1の実施例では、固定ミラー5か
ら可動ミラー6aに至るX方向の光ビームの中心とガイ
ド手段の支持中心(すなわち図3のボール9の中心の中
点)とのY方向の位置も略一致させて、この方向にも安
定な構造をとっている。
【0052】また、第1の実施例によれば、駆動手段
してのリニアモータの駆動力中心とガイド手段の支持中
心(すなわち図3のボール9の中心の中点)とを略一致
させることにより、駆動手段としてのリニアモータの駆
動力によるモーメントの発生がなくなり、スムーズな駆
動が可能となる。
【0053】また、第1の実施例によれば、駆動手段
してのリニアモータの駆動力中心および可動部全体すな
わち可動ユニット6、可動板7、リニアモータコイル1
3およびコイルホルダ14で構成される可動部全体の重
心と、ガイド手段の支持中心(すなわち図3のボール9
の中心の中点)とを略一致させることにより、理想的な
駆動をすることができ、この駆動系の固有振動の周波数
が向上し、駆動手段を高速で高精度に制御することがで
きる。
【0054】また、第1の実施例によれば、ガイド手段
を、可動ユニット6を保持し、X方向に延びた1対の第
1の凹部7bが設けられた可動板7と、第1の凹部7b
に対向してX方向に延びた1対の第2の凹部8bが設け
られた固定板8と、第1の凹部7bと第2の凹部8bと
の間に嵌合し転動するボール9とで構成することによ
り、ガイド手段としての部品は基本的には可動板7と固
定板8とボール9だけなので、部品点数が少なく安価
で、しかも組立・調整を簡単にすることができる。
【0055】次に、以下本発明の第2の実施例の光ヘッ
ド移送装置について、図面を参照しながら説明する。
【0056】図5〜図8は本発明における第2の実施例
を示し、図5は分解斜視図で、図6は上面図で、図7は
A−A’断面図で、図8はB−B’断面図である。
【0057】図5〜図8において、X方向、Y方向、Z
方向は、従来例の図17と同様に、それぞれトラッキン
グ方向、ジッタ方向、フォーカス方向である。
【0058】また、光ヘッド移送装置等で構成される光
記録再生装置の重力方向は、−(マイナス)Z方向ある
いは±Y方向に設定される。
【0059】まず、構成であるが、基本的には第1の実
施例の図1〜図4とほぼ同様であり、同じ構成の部分に
ついては説明を省略する。
【0060】8は固定板で、ステンレス鋼板で形成さ
れ、取付孔8aで光記録再生装置本体にネジ止め固定さ
れ、第1の凹部7bに対向するようにY方向の両側にX
方向に延びたV字形状の1対の第2の凹部8bが設けら
れている。10はリテーナ止めで、取付部10dで固定
板8の凹部8dに接着固定され、リテーナ止め部10b
でリテーナ9aのX方向の可動範囲を規制し、シールド
カバー部10cで可動板7と固定板8との+Z側に形成
された隙間を介してボール9が+Z側に露呈する部分を
覆っている。なお、可動板7とシールドカバー部10c
との隙間は、移送時の負荷が増えない(非接触)でかつ
実質的にほとんどグリスの飛び散りがなく、塵埃が隙間
から進入しない程度に設定するのが望ましく、具体的に
は+50μm程度でよい。また、リテーナ止め10の材
質は、樹脂でも金属でもよく、例えばヤング率の低い柔
らかい樹脂に設定すれば、リテーナ9aの衝突の衝撃を
抑えられる。
【0061】以上のように構成された第2の実施例の光
ヘッド移送装置について、以下その動作を説明する。
【0062】動作についても基本的には図1〜図4の第
1の実施例とほぼ同様であり、異なる動作についてのみ
説明する。
【0063】可動板7と固定板8との+Z側に形成され
た隙間を介してボール9が+Z側に露呈する部分をリテ
ーナ止め10のシールドカバー部10cで覆い、グリス
の光記録媒体1等への飛び散りを防止している。
【0064】また、通常、塵埃は重力方向に落下するよ
うにして蓄積されるが、特に光記録再生装置従って光ヘ
ッド移送装置の重力方向を−(マイナス)Z方向に設定
して使用しても、ボール9の+Z側がリテーナ止め10
のシールドカバー部10cで覆われているので、外部か
らの塵埃の進入を防止することができる。
【0065】以上のように第2の実施例によれば、リテ
ーナ止め10のシールドカバー部10cで可動板7と固
定板8との+Z側に形成された隙間を介してボール9が
+Z側に露呈する部分を覆うことにより、外部からの塵
埃の進入を防止したり、グリスの光記録媒体1等への飛
び散りを防止したりして信頼性を向上させることができ
る。
【0066】また、第2の実施例によれば、シールドカ
バー部10cを有するリテーナ止め10を固定板8に固
定することにより、可動部の質量を増加させることな
く、外部からの塵埃の進入を防止したり、グリスの光記
録媒体1等への飛び散りを防止したりして信頼性を向上
させることができる。
【0067】さらに、第2の実施例によれば、シールド
カバーとリテーナ止めを一体の同一部材としたシールド
カバー部10cを有するリテーナ止め10を構成するこ
とにより、部品点数の増加やコスト高を招くことなく、
可動部の質量を増加させることもなく、外部からの塵埃
の進入を防止したり、グリスの光記録媒体1等への飛び
散りを防止したりして信頼性を向上させることができ
る。
【0068】次に、以下本発明の第3の実施例の光ヘッ
ド移送装置について、図面を参照しながら説明する。
【0069】図9〜図12は本発明における第3の実施
例を示し、図9は分解斜視図で、図10は上面図で、図
11はA−A’断面図で、図12はB−B’断面図であ
る。
【0070】図9〜図12において、X方向、Y方向、
Z方向は、図17の従来例と同様に、それぞれトラッキ
ング方向、ジッタ方向、フォーカス方向である。
【0071】また、光ヘッド移送装置等で構成される光
記録再生装置の重力方向は、−(マイナス)Z方向ある
いは±Y方向に設定される。
【0072】まず、構成であるが、基本的には第1の実
施例の図1〜図4とほぼ同様であり、同じ構成の部分に
ついては説明を省略する。
【0073】9はボールで、ステンレス鋼で形成され、
リテーナ9aの保持孔に回転可能に挿入され、さらに第
1の凹部7bと第2の凹部8bとの間に嵌合し、この第
1の凹部7bと第2の凹部8bとの間をX方向に転動可
能になっている。このリテーナ9aの+Z側にシールド
カバー部9aaを設け、可動板7と固定板8との+Z側
に形成された隙間を介してボール9が+Z側に露呈する
部分を覆っている。なお、シールドカバー部9aaと可
動板7および固定板8との隙間は、移送時の負荷がほと
んど増えない(ほとんど非接触)でかつ実質的にほとん
どグリスの飛び散りがなく、塵埃が隙間から進入しない
程度に設定するのが望ましく、具体的には+50μm程
度でよい。また、リテーナ9aの材質は、樹脂でも金属
でもよいが、例えば摩擦係数の小さな樹脂に設定すれ
ば、移送時にリテーナ9aとボール9や可動板7や固定
板8との接触があっても負荷を小さく抑えることがで
き、またリテーナ9a自身の質量も軽量化できる。
【0074】以上のように構成された第3の実施例の光
ヘッド移送装置について、以下その動作を説明する。
【0075】動作についても基本的には図1〜図4の第
1の実施例とほぼ同様であり、異なる動作についてのみ
説明する。
【0076】可動板7と固定板8との+Z側に形成され
た隙間を介してボール9が+Z側に露呈する部分をリテ
ーナ9aのシールドカバー部9aaで覆い、グリスの光
記録媒体1等への飛び散りを防止している。
【0077】また、通常、塵埃は重力方向に落下するよ
うにして蓄積されるが、特に光記録再生装置従って光ヘ
ッド移送装置の重力方向を−(マイナス)Z方向に設定
して使用しても、ボール9の+Z側がリテーナ9aのシ
ールドカバー部9aaで覆われているので、外部からの
塵埃の進入を防止することができる。
【0078】以上のように第3の実施例によれば、リテ
ーナ9aのシールドカバー部9aaで可動板7と固定板
8との+Z側に形成された隙間を介してボール9が+Z
側に露呈する部分を覆うことにより、外部からの塵埃の
進入を防止したり、グリスの光記録媒体1等への飛び散
りを防止したりして信頼性を向上させることができる。
【0079】さらに、第3の実施例によれば、シールド
カバーとリテーナを一体の同一部材としたシールドカバ
ー部9aaを有するリテーナ9aを構成することによ
り、部品点数の増加やコスト高を招くことなく、外部か
らの塵埃の進入を防止したり、グリスの光記録媒体1等
への飛び散りを防止したりして信頼性を向上させること
ができる。
【0080】なお、第3の実施例では、リテーナ9aの
シールドカバー部9aaで可動板7と固定板8との+Z
側に形成された隙間を介してボール9が+Z側に露呈す
る部分を覆ったが、可動板にシールドカバーを形成して
も同様の効果が得られる。
【0081】次に、以下本発明の第4の実施例の光ヘッ
ド移送装置について、図面を参照しながら説明する。
【0082】図13〜図16は本発明における第4の実
施例を示し、図13は分解斜視図で、図14は上面図
で、図15はA−A’断面図で、図16はB−B’断面
図である。
【0083】図13〜図16において、X方向、Y方
向、Z方向は、図17の従来例と同様に、それぞれトラ
ッキング方向、ジッタ方向、フォーカス方向である。
【0084】また、光ヘッド移送装置等で構成される光
記録再生装置の重力方向は、−(マイナス)Z方向ある
いは±Y方向に設定される。
【0085】まず、構成であるが、基本的には第1の実
施例の図1〜図4とほぼ同様であり、同じ構成の部分に
ついては説明を省略する。
【0086】15はシールドカバーで、薄板形状であ
り、固定板8に接着固定され、シールドカバー部15b
で可動板7と固定板8との+Z側に形成された隙間を介
してボール9が+Z側に露呈する部分を覆っている。な
お、孔15aと孔15cは、それぞれ固定板8の取付孔
8aと取付孔8cの逃げ孔である。なお、シールドカバ
ー部15bと可動板7との隙間は、移送時の負荷が増え
ない(非接触)でかつ実質的にほとんどグリスの飛び散
りがなく、塵埃が隙間から進入しない程度に設定するの
が望ましく、具体的には+50μm程度でよい。また、
シールドカバー15の材質は、樹脂でも金属でもよい。
【0087】以上のように構成された第4の実施例の光
ヘッド移送装置について、以下その動作を説明する。
【0088】動作についても基本的には図1〜図4の第
1の実施例とほぼ同様であり、異なる動作についてのみ
説明する。
【0089】可動板7と固定板8との+Z側に形成され
た隙間を介してボール9が+Z側に露呈する部分をシー
ルドカバー15のシールドカバー部15bで覆い、グリ
スの光記録媒体1等への飛び散りを防止している。
【0090】また、通常、塵埃は重力方向に落下するよ
うにして蓄積されるが、特に光記録再生装置従って光ヘ
ッド移送装置の重力方向を−(ナイナス)Z方向に設定
して使用しても、ボール9の+Z側がシールドカバー1
5のシールドカバー部15bで覆われているので、外部
からの塵埃の進入を防止することができる。
【0091】以上のように第4の実施例によれば、シー
ルドカバー15のシールドカバー部15bで可動板7と
固定板8との+Z側に形成された隙間を介してボール9
が+Z側に露呈する部分を覆うことにより、外部からの
塵埃の進入を防止したり、グリスの光記録媒体1等への
飛び散りを防止したりして信頼性を向上させることがで
きる。
【0092】また、第4の実施例によれば、シールドカ
バー15を固定板8に固定することにより、可動部の質
量を増加させることなく、外部からの塵埃の進入を防止
したり、グリスの光記録媒体1等への飛び散りを防止し
たりして信頼性を向上させることができる。
【0093】なお、第2〜第4の実施例によれば、シー
ルドカバーを直接か間接的に(他の部品を介して)ガイ
ド手段を構成する可動板か固定板かリテーナのいずれか
に固定して構成しているので、ガイド手段単体でボール
を覆うことができ、ガイド手段単体を長時間放置しても
塵埃が進入することがない等ガイド手段単体で目的を達
成できる。
【0094】また、第2〜第4の実施例ではシールドカ
バーで可動板と固定板との+Z側に形成された隙間を介
してボールが+Z側に露呈する部分を覆ったが、必要に
応じて他の方向を覆っても同様の効果が得られる。
【0095】また、第2〜第4の実施例が第1の実施例
で得られる効果も合わせ持っているのは、言うまでもな
いことである。
【0096】なお、第1〜第4の実施例では、可動板止
め11を光記録再生装置本体に固定して可動板7のスト
ッパとしたが、可動板7自身にリテーナ9aとの当接部
を設けて可動板7のストッパとしてもよい。
【0097】また、第1〜第4の実施例では、可動板
7、固定板8、ボール9の材質をステンレス鋼とした
が、剛性等の必要性に応じて、例えばアルミニウム等の
金属でも、樹脂でもよい。
【0098】また、第1〜第4の実施例では、光ヘッド
が固定光学ユニットと可動光学ユニットとに分離され、
可動光学ユニットとして可動ミラー6aと対物レンズ6
bを有し、この可動ミラー6aと対物レンズ6bを可動
ユニット6内に構成した分離型光ヘッドの移送装置につ
いて説明したが、光ヘッド全体を可動ユニットとして移
送するように構成された一体型光ヘッドについても有効
なものである。
【0099】また、第1〜第4の実施例では、可動ベー
ス6c側にフォーカスコイル6eとトラッキングコイル
6fを固着し、可動子6gすなわち対物レンズ6b側に
マグネット6hを固着して、いわゆる可動マグネット型
の対物レンズ駆動装置を可動ユニット6の内部に構成さ
せたが、逆にフォーカスコイルとトラッキングコイルを
対物レンズ側に固着し、マグネットを可動ベース側に固
着して、いわゆる可動コイル型の対物レンズ駆動装置を
可動ユニットの内部に構成させてもよい。
【0100】また、第1〜第4の実施例では、対物レン
ズ6bを±Z方向および±X方向に駆動して、それぞれ
フォーカス制御とトラッキング制御を行う構成にした
が、可動ユニット全体を駆動する駆動手段でトラッキン
グ制御を行うようにしてもよい。
【0101】また、第1〜第4の実施例では、対物レン
ズ6bを±Z方向および±X方向に駆動して、それぞれ
フォーカス制御とトラッキング制御を行う構成にした
が、対物レンズの持つ光ビームの集光手段と、半導体レ
ーザの持つ光源手段と、フォーカスディテクタおよびト
ラッキングディテクタが持つ光記録媒体の反射光を検出
する検出手段のうち、少なくとも光源手段と検出手段の
いずれか一方と集光手段を一体化し、この一体化された
光学ユニットを±Z方向および±X方向に駆動して、そ
れぞれフォーカス制御とトラッキング制御を行うように
構成してもよい。
【0102】また、第1〜第4の実施例では、駆動手段
としてリニアモータ磁気回路12とリニアモータコイル
13とでリニアモータを構成させたが、別の駆動手段
もよく、例えばステッピングモータで駆動手段を構成さ
せてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上のように本発明は、ガイド手段を、
可動ユニットを保持し、トラッキング方向に延びた1対
の第1の凹部が設けられた可動板と、第1の凹部に対向
してトラッキング方向に延びた1対の第2の凹部が設け
られた固定板と、第1の凹部と第2の凹部との間に嵌合
し転動するボールとで構成することにより、ガイド手段
としての部品は基本的には可動板と固定板とボールだけ
なので、部品点数が少なく安価で、しかも、可動板と固
定板は光記録再生装置から取り外し可能なユニット部材
とでき、組立・調整を簡単にすることができる。
【0104】また、本発明は、ガイド手段をジッタ方向
で対物レンズの両サイドで光記録再生装置に固定するこ
とにより、光記録媒体を装着して回転させるモータの近
傍で従来例のようにガイド軸を固着する必要がなくな
り、モータと可動ユニットの間にガイド軸の固定部が不
必要となり、可動ユニットの内周側の可動ストロークが
拡大でき、しかもガイド手段をモータから離れた部分で
固定して、光記録媒体(モータ)側の共振と可動ユニッ
ト(キャリッジ)側の共振を各々伝えないようにして信
頼性を向上させることができる。
【0105】また、本発明は、ガイド手段の内部に対物
レンズに至る光ビームの光路の少なくとも一部を設ける
ことにより、可動ユニットの少なくとも一部がガイド手
段の内部に構成されるようになり、フォーカス方向に関
してガイド手段の高さと可動ユニットの高さの少なくと
も一部が共有され、光記録再生装置を薄型化することが
できる。
【0106】また、本発明は、対物レンズに至るトラッ
キング方向の光ビーム中心とガイド手段の支持中心との
フォーカス方向の高さを略一致させることにより、例え
ば装置に振動や衝撃が加わりガイド手段が振動し、ガイ
ド手段の支持中心を中心にY方向回りのローリング運動
が起こっても、光ビーム中心がガイド手段の支持中心と
略一致しているため、光ビームがより増幅して振動させ
られることがなく、振動等に対して安定にすることがで
きる。
【0107】また、本発明は、駆動手段の駆動力中心と
ガイド手段の支持中心との光記録媒体に垂直な方向の高
を略一致させることにより、駆動手段の駆動力による
モーメントの発生がなくなり、スムーズな駆動が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における光ヘッド移送装
置の分解斜視図
【図2】同実施例における光ヘッド移送装置の上面図
【図3】同実施例における光ヘッド移送装置のA−A’
断面図
【図4】同実施例における光ヘッド移送装置のB−B’
断面図
【図5】本発明の第2の実施例における光ヘッド移送装
置の分解斜視図
【図6】同実施例における光ヘッド移送装置の上面図
【図7】同実施例における光ヘッド移送装置のA−A’
断面図
【図8】同実施例における光ヘッド移送装置のB−B’
断面図
【図9】本発明の第3の実施例における光ヘッド移送装
置の分解斜視図
【図10】同実施例における光ヘッド移送装置の上面図
【図11】同実施例における光ヘッド移送装置のA−
A’断面図
【図12】同実施例における光ヘッド移送装置のB−
B’断面図
【図13】本発明の第4の実施例における光ヘッド移送
装置の分解斜視図
【図14】同実施例における光ヘッド移送装置の上面図
【図15】同実施例における光ヘッド移送装置のA−
A’断面図
【図16】同実施例における光ヘッド移送装置のB−
B’断面図
【図17】(a)は従来の光ヘッド移送装置の上面図
(b)は従来の光ヘッド移送装置の側面図
【符号の説明】
1 光記録媒体 3 モータ 6 可動ユニット 6a 可動ミラー 6b 対物レンズ 7 可動板 7b 第1の凹部 8 固定板 8b 第2の凹部 9 ボール 9a リテーナ 9aa シールドカバー部 10 リテーナ止め 10c シールドカバー部 12 リニアモータ磁気回路 13 リニアモータコイル 15 シールドカバー 15b シールドカバー部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光記録媒体上の情報トラックに、対物レン
    ズにより光ビームを集光し、情報の記録・再生を行う光
    記録・再生装置において、 前記対物レンズを備えた可動ユニットを、駆動手段によ
    り前記情報トラックの直交方向に移送するガイド手段
    が、 前記光記録・再生装置に固定され、かつ前記情報トラッ
    クの直交方向に延びる一対の第1の凹部を有する固定板
    と前記可動ユニットを固定し、前記第1の凹部にそれぞ
    れ対向し、かつ前記情報トラックの直交方向に延びる一
    対の第2の凹部を有する可動板とよりなり、 前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に転動するボー
    ルをはめ込み、前記可動板が、前記固定板に設けられた
    第1の凹部に沿って前記情報トラックの直交方向に可動
    な状態で前記固定板に支持された ことを特徴とする光ヘ
    ッド移送装置。
  2. 【請求項2】固定板を、対物レンズに対して情報トラッ
    クの接線方向の両側方で光記録・再生装置に固定したこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ヘッド移送装置。
  3. 【請求項3】光ビームを発生する固定光学ユニットを、
    対物レンズに対し情報トラックの直交方向に設け、可動
    板と固定板により構成される、ガイド手段の情報トラッ
    クの直交方向に開いた空間に、前記固定光学ユニットよ
    り対物レンズに至る前記光ビームの光路の少なくとも一
    部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の
    光ヘッド移送装置。
  4. 【請求項4】ガイド手段内の情報トラックの直交方向の
    光ビームの中心と、固定板の可動板を可動な状態に支持
    する支持中心との光記録媒体に垂直な方向の高さとを略
    一致させたことを特徴とする請求項3記載の光ヘッド移
    送装置。
  5. 【請求項5】駆動手段より可動ユニットに伝達される駆
    動力が作用する中心と、固定板の可動板を可動な状態に
    支持する支持中心との光記録媒体に垂直な方向の高さを
    略一致させたことを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の光ヘッド移送装置。
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