JP2558536B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、静電写真複写機やファクシミリ等の画像形
成装置に関する。

〔従来の技術〕

画像形成装置（例えば静電写真複写機）においては一
般に、画像形成装置本体に装填された給紙カセット内の
カット紙を一枚ずつ作像部に自動給紙させたり、あるい
は、手差し給紙口を通してカット紙を一枚ずつ作像部に
手差し給紙させたりする手段がとられている。

〔発明が解決しようとする課題〕

かゝる画像形成装置において、画像形成に用いるカッ
ト紙のサイズが大きくなるほどに、カット紙の保管に広
いスペースを要することから、従来では、専用のロール
紙裁断装置を用意してこれにロール紙をセットし、この
装置によってロール紙を所望のサイズに予めカットした
後、このカットされたカット紙を作像部に給紙させる形
態がとられているが、所望サイズのカット紙を必要に応
じてその都度カットする作業は非常に面倒で極めて非能
率的であった。

あるいは、上記のロール紙裁断装置を画像形成装置本
体に一体的に組み込んで、給紙モードとしてロール紙モ
ードが選択された際に、ロール紙を所定サイズにカット
して作像部に給紙させるようにすることが考えられる
が、特殊で複雑な構造の画像形成装置を新たに設計・製
作しなければならないことからコスト的に高くつき、か
つ、カセット給紙や手差し給紙の機能を備えた画像形成
装置を所有するユーザーにとっては、ロール紙裁断装置
内蔵の画像形成装置を別途入手しなければならず、既存
の画像形成装置を無駄にしてしまう不都合がある。

本発明は、かゝる実情に鑑みて発案されたものであっ
て、既存の画像形成装置をそのまま利用した上で、か
つ、ジャム処理等のメンテナンス性を損なわせないよう
にして、本来のカット紙給紙の形態とロール紙給紙の形
態を選択的にとることができるようにし、更に、前記ロ
ール紙の交換作業を楽に行うことのできる画像形成装置
の提供を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するに至った本発明による画像形成
装置は、ロール紙の装填部と、当該ロール紙装填部の上
部に配置された一対の給紙ローラによる給紙ローラ手段
と、当該給紙ローラ手段によって上方に繰り出されたロ
ール紙を所定長さにカットするカット手段と、カット紙
の排紙部とから成る給紙ユニット本体を、ユニット枠に
昇降自在に設けてロール紙給紙ユニットを構成すると共
に、当該ロール紙給紙ユニットのユニット枠を画像形成
装置本体の給紙口側に連設し、かつ、前記ロール紙装填
部に対するロール紙交換用のカバーを揺動自在に設ける
と共に、前記給紙ローラ手段の一方の給紙ローラを前記
カバーに取り付け、このカバーの開放下で且つ前記ロー
ル紙を給紙ローラ手段の他方の給紙ローラに相対応させ
た状態で、当該ロール紙の先端を保持する保持部材を給
紙ユニット本体に設けた点に特徴がある。

〔作用〕

上記の特徴構成によれば、給紙ユニット本体を給紙位
置に切り換えることで、画像形成装置本体そのものによ
るカット紙の給紙形態以外に、ロール紙給紙ユニットの
ロール紙を所定長さにカットしてこれを給紙する形態を
とることができる。

また、前記給紙ユニット本体を下方に移動させること
で、当該給紙ユニット本体に邪魔されることなく、例え
ば給紙カセットに対するカット紙の補給やジャム処理等
のメンテナンスを行うことができる。

更に、前記カバーを開放させることでロール紙装填部
に対するロール紙の交換を簡易に行うことができると共
に、そのロール紙の先端を保持部材に保持させること
で、前記カバーを閉じる迄にロール紙先端がずり落ちる
ことが防止され、而して、前記給紙ローラ手段によるロ
ール紙先端の挟み付けが旨く達成されて、交換したロー
ル紙を確実に給紙態勢下に置くことができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は画像形成装置の一例の静電写真複写機を示
し、移動デッキ１に複写機本体２を搭載すると共に、ロ
ール紙３を所定長さにカットしてそのカット紙４を複写
機本体２の手差し給紙口５に排出するロール紙給紙ユニ
ット６を複写機本体２に連結して成る。

複写機本体２は次のように構成されている。即ち、装
置ケース７の上部に露光部８に対する原稿の往復移動手
段９を設けると共に、この装置ケース７の下部側に大型
の給紙カセット10をロール紙給紙ユニット６側に引き出
し自在に設け、かつ、前記装置ケース７に感光体11を横
架すると共に、当該感光体11のまわりに、帯電部12、現
像部13、転写部14、紙分離部15、クリーニング装置16を
配設し、更に、前記給紙口５の上部に一対の排紙ローラ
17を設けてある。

そして、前記給紙カセット10の供給部から給紙口５に
わたって通紙ガイド18を設けると共に、前記給紙口５か
ら転写部14にわたって給紙搬送路19を配置し、かつ、転
写・分離後のカット紙を定着部20に繰り出す排紙搬送路
21を設けてある。

前記ロール紙給紙ユニット６は、連結具22を介して複
写機本体２の給紙口５側に装着されるユニット枠23と、
このユニット枠23に対して昇降自在な給紙ユニット本体
24から成り、この内のユニット枠23は、底部フレーム25
の左右両側に縦フレーム26を立設すると共に、この縦フ
レーム26の前後両側にガイドレール27を設け、かつ、左
右の縦フレーム26の上端部にわたってタイロッド28を取
り付けると共に、前記底部フレーム25の下部の四隅にキ
ャスター車輪29を螺進自在に設けて、水平レベル調節な
らびに移動自在と成してある。

前記給紙ユニット本体24は、前記ガイドレール27に遊
嵌されるコロ30を、支軸31を介して昇降フレーム32の上
下四隅の近傍に設けると共に、当該フレーム32を持ち上
げ付勢するための付勢手段（例えばガススプリング）3
3、前記底部フレーム25と昇降フレーム32とにわたって
左右両側に設け、そして第２図に示すように、この昇降
フレーム32の左右の側板部34に、ロール紙３を支持する
ための支持軸35の挿通ガイド36を形成してロール紙３の
装填部37を構成し、かつ、当該ロール紙装填部37上部の
給紙部から複写機本体２の手差し給紙口５への排紙部ａ
にわたる通紙路の途中に、当該通紙路を挟んで一対の給
紙ローラ38,39から成る給紙ローラ手段40と、ロール紙
先端の保持手段41、及び、所定のタイミングでロール紙
３を所定長さにカットするためのカット手段42を配設し
てある。

尚、前記複写機本体２側の上下４個のコロ30の支軸31
は、その軸線がユニット左右方向に向けられていて、前
記複写機本体２に対するロール紙給紙ユニット６の前後
方向の振れが防止されるように考慮されている。また、
複写機本体２とは反対側の上下４個のコロ30の支軸31
は、その軸線がユニット前後方向に向けられていて、前
記複写機本体２に対するロール紙給紙ユニット６の左右
方向の振れが防止されるように考慮されている。

そして、前記ロール紙カット手段42の上部側を覆うよ
うに排紙ガイド板43を斜設すると共に、前記ロール紙装
填部37に相対応させて前記昇降フレーム32を側板部34
に、排紙ガイドを兼用構成するカバー44を下部側の支軸
45まわりで揺動開閉自在を設け、かつ、このカバー44の
内方上部側に、前記通紙路を挟んで複写機本体２とは反
対側の給紙ローラ38を遊転自在に取り付けると共に、前
記カバー44を閉じ位置で固定するための固定手段46を設
けてある。

この固定手段46は、前記昇降フレーム32の側板部34に
係止ピンｂを設けると共に、当該係止ピンｂに対して係
脱自在なフック部材47を前記側板部34に枢着して成る。

前記ロール紙先端保持手段41は次のように構成されて
いる。即ち、前記ロール紙カット手段42の下部側を覆う
カッターケース48の上流側に給紙ガイド板49を傾斜させ
て連設する一方、前記排紙ガイド板43にケース部分50を
一体連設し、かつ、前記ガイド板49との間に小間隙の通
紙路を形成する状態で、当該ガイド板49とでロール紙３
の先端を保持するための保持部材51を前記ケース部分50
に連設して成る。

尚、図中の52は前記カバー44とによって排紙路を構成
するガイド板、53は前記排紙路を通して排出されるカッ
ト紙４を移動デッキ１側に案内するガイド部材、54は移
動デッキ１の下部空間に配設された屈曲ガイド部材で、
このガイド部材54の下部側に連なる板状のトレイ55をユ
ニット枠23の下部に設けてある。

上記の構成によれば、給紙カセット10から給紙される
カット紙４や、給紙口５を通して給紙される手差しカッ
ト紙４、あるいは、ロール紙給紙ユニット６から繰り出
されて給紙口５に給紙されたロール紙３が所定のタイミ
ングでカットされた所謂カット紙４が、画像形成後に一
対の排紙ローラ17を通して装置外部に排紙され、当該カ
ット紙４が前記排紙ガイド板43とカバー44とに案内され
て、カバー44とガイド板52との間を通してガイド部材53
に至り、このガイド部材53によって移動デッキ１側に経
路変曲されて、当該カット紙４の先端が屈曲ガイド部材
54の屈曲部に当接し、かつ、カット紙後端が前記ガイド
部材53から外れ落ちて前記屈曲ガイド部材54とトレイ55
の上部に取り出される。

一方、第３図に示すように、前記係止ピンｂに対する
フック部材47の係止を解いてカバー44を前方に開くと、
前記ロール紙３の装填部37が大きく開放されるもので、
当該装填部37に対するロール紙３の交換作業を簡易に行
うことができる。

そして、交換したロール紙３を複写機本体２側の給紙
ローラ39に相対応させた状態で、当該ロール紙３の先端
を前記給紙ガイド板49と保持部材51との間の隙間に差し
込むと、その隙間が幾分広くてもロール紙３がカールし
ているので、ロール紙３の先端が前記隙間に旨く差し込
み保持される。

従って、前記カバー44を閉じる迄にロール紙先端が傾
斜させて設けられた給紙ガイド板49からずり落ちること
が防止され、単にカバー44を閉じるだけで確実にロール
紙３の先端が給紙ローラ38,39対によって挟み付けら
れ、交換したロール紙３を確実に給紙態勢下に置くこと
ができる。

第４図は別実施例を示し、前記ロール紙装填部37に対
するカバー44を上下部のカバー部分44a,44bに分割し
て、この内の上部カバー44aに給紙ローラ38を遊転自在
に設けと共に、当該上部カバー44aの排紙ガイド板43に
連設のケース部分50に枢着する一方、Ｌ字状アーム56に
遊動コロ57を設けてロール紙先端の保持部材51を構成
し、かつ、前記遊動コロ57を給紙ガイド板49に当接させ
る状態で、前記保持部材51を前記排紙ガイド板43に連設
のケース部分50に取り付けたものである。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明の画像形成装置によれば、
画像形成装置本体にロール紙給紙ユニットを装備させた
ことで、画像形成装置本体そのものによるカット紙の給
紙形態以外に、ロール紙給紙ユニットのロール紙を所定
長さにカットしてこれを給紙する形態をとることができ
るようになり、かつ、給紙ユニット本体を下方に移動さ
せることで、ロール紙給紙ユニットに邪魔されることな
く例えば給紙カセットに対するカット紙の補給やジャム
処理等のメンテナンスを容易に行うことができる。

また、カバーの開放によってロール紙の交換を簡易に
行うことができると共に、当該カバーの開放下において
交換したロール紙の先端を保持させることで、後は単に
カバーを閉じるだけで交換したロール紙の先端を確実に
給紙ローラ対で挟み付けることができ、交換したロール
紙に対する給紙態勢を確実なものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は画像形成装置の概略縦断側面図、第２図は給紙
ユニット本体の縦断側面図、第３図はカバー開放状態を
示す給紙ユニット本体の縦断側面図、第４図は別実施例
の給紙ユニット本体の概略縦断側面図である。 ２……画像形成装置本体（複写機本体）、３……ロール
紙、４……カット紙、５……給紙口、６……ロール紙給
紙ユニット、23……ユニット枠、24……給紙ユニット本
体、37……ロール紙装填部、38,39……給紙ローラ、40
……給紙ローラ手段、42……ロール紙カット手段、44…
…カバー、51……保持部材、ａ……排紙部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ロール紙の装填部と、当該ロール紙装填部
   の上部に配置された一対の給紙ローラによる給紙ローラ
   手段と、当該給紙ローラ手段によって上方に繰り出され
   たロール紙を所定長さにカットするカット手段と、カッ
   ト紙の排紙部とから成る給紙ユニット本体を、ユニット
   枠に昇降自在に設けてロール紙給紙ユニットを構成する
   と共に、当該ロール紙給紙ユニットのユニット枠を画像
   形成装置本体の給紙口側に連設し、かつ、前記ロール紙
   装填部に対するロール紙交換用のカバーを揺動自在に設
   けると共に、前記給紙ローラ手段の一方の給紙ローラを
   前記カバーに取り付け、このカバーの開放下で且つ前記
   ロール紙を給紙ローラ手段の他方の給紙ローラに相対応
   させた状態で、当該ロール紙の先端を保持する保持部材
   を給紙ユニット本体に設けてあることを特徴とする画像
   形成装置。