JP2558515Y2 - アナログ時計の帰零機構 - Google Patents

アナログ時計の帰零機構

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JP2558515Y2
JP2558515Y2 JP1992067805U JP6780592U JP2558515Y2 JP 2558515 Y2 JP2558515 Y2 JP 2558515Y2 JP 1992067805 U JP1992067805 U JP 1992067805U JP 6780592 U JP6780592 U JP 6780592U JP 2558515 Y2 JP2558515 Y2 JP 2558515Y2
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義典 後藤
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リズム時計工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、時刻を設定する際に、
時針と分針とが独立的に所定位置に帰零するアナログ時
計の帰零機構に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ時計の多機能化に伴い、正逆転
回転可能なモータにより、時針と分針とを独立的に動作
させて、各国都市の時刻や、現時刻とアラーム時刻を、
スイッチにより自動的に切換表示する等の種々の機能を
もった時計が作られている。
【0003】この種の時計では、マイクロコンピュータ
等の時計制御回路に、時針、分針の位置を記憶させるた
めに、時針車、分針車の位置を検出するセンサーをそれ
ぞれ個別に設け、センサーによる位置検出によって、時
・分針を所定の位置に停止させる帰零機構が設けられい
る。
【0004】この種の帰零機構において、時刻設定時に
は、帰零機構により時・分針を、所定位置に移動させた
後、制御回路からの信号によりモータを駆動し、その信
号をカウントすることにより、制御回路が指針の位置を
記憶するように設けられている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のアナログ時計においては、帰零機構に時針と分針と
の帰零時の位置を検出するセンサが2個必要となり、従
って、コストが嵩むとともに、ムーブメントの寸法が厚
くなり構造も複雑となる不都合があった。
【0006】そこで、本考案は、簡単な操作により時間
設定ができるとともに、ムーブメントが厚くならず、構
造が簡素化するアナログ時計の帰零機構を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た考案は、正逆回転可能なモータにより時針と分針とを
独立的に動作させて時刻を表示し、所定の操作により時
針と分針を所定位置に帰零させるアナログ時計の帰零機
構において、同心状に且つ互いに平行に対面するように
配設された分針車及び時針車の側方に配置され、光軸が
時針車と分針車の回転軸心の方向に向くように設置され
ている1つの反射型光センサと、この反射型光センサか
ら発せられる光の光軸上を通過し前記時針と分針のうち
どちらか一方に伴って移動する反射板と、前記反射型光
センサと反射板との間で前記光軸上を通過し前記時針と
分針のうちどちらか他方に伴って移動する遮蔽板と、前
記反射板と遮蔽板とが光軸上で重なり合うよう前記モー
タを回転制御する制御部と、を備えた構成のアナログ時
計の帰零機構である。
【0008】本願第2請求項に記載した考案は、前記第
1請求項の考案において、前記反射板と遮蔽板が、互い
に対面し且つ同心状に配設された時針駆動用の時針車と
分針駆動用の分針車に突片状に設けられ、前記反射型光
センサが、前記分針車と時針車との間の側方に設けられ
た構成のアナログ時計の帰零機構である。
【0009】本願第3請求項に記載した考案は、正逆回
転可能なモータにより時針と分針とを独立的に動作させ
て時刻を表示し、所定の操作により時針と分針を所定位
置に帰零させるアナログ時計の帰零機構において、1つ
の反射型光センサと、この反射型光センサから発せられ
る光の光軸上を通過し前記時針と分針のうちどちらか一
方に伴って移動する反射板と、前記反射型光センサと反
射板との間で前記光軸上を通過し前記時針と分針のうち
どちらか他方に伴って移動する遮蔽板と、前記モータを
回転制御して、前記反射板からの反射光を検出したとき
に該反射板を停止させるとともに、前記遮蔽板により当
該検出した反射光が遮断されたときに当該遮蔽板を停止
させる制御回路と、を備えた構成のアナログ時計の帰零
機構である。
【0010】
【作用】所定の帰零操作を行うと、制御部により、ま
ず、反射光を受光する反射型光センサの前に反射板が位
置にするようにモータが制御され、次に、反射光を遮断
する遮蔽板がセンサと反射板との間に位置するようにモ
ータが制御され、時針と分針とが所定位置に帰零する。
【0011】また、前記制御は、反射板からの反射光を
検出したときに該反射板を停止させるとともに、前記遮
蔽板により当該検出した反射光が遮断されたときに当該
遮蔽板を停止させる制御回路によって行われる。
【0012】従って、アラーム時刻など、時刻の設定が
容易となる。また、1つの反射型光センサで帰零動作が
可能であるために、従来の如く2つのセンサを用いた場
合に対してムーブメントが厚くならず、構造が簡素化す
る。
【0013】
【実施例】以下に本考案の一実施例を図面に基づき説明
する。本実施例に係るアナログ時計の駆動構造(帰零機
構)は、図1および図2に示すように、分針と時針を独
立に駆動し、正逆回転可能な時針用モータ1と分針用モ
ータ15を備えている。尚、図中、3,17はステー
タ、4,18はコイル、5,19はロータをそれぞれ示
す。
【0014】時針用モータ1の駆動軸には5番歯車7が
軸着され、5番歯車7は4番歯車9、3番歯車11を介
して、時針車13に順次連結されている。そして、時針
車13により時針が駆動される。同様に、分針用モータ
15の駆動軸には5番歯車21が軸着され、5番歯車2
1は4番歯車23、3番歯車25を介して、分針車27
に順次連結されている。そして、分針車27により分針
が駆動される。
【0015】前記時針車13と分針車27とは、同心状
に且つ互いに平行に対面するように配設されており、時
針車13と分針車27との間の側方には、反射型光セン
サ31が配設されており、この反射型光センサ31は、
光を発し、後述する反射板からの反射光を検出し、反射
型光センサ31から発せられる光の光軸が前記時針車1
3と分針車27の回転軸心に向くように設置されてい
る。
【0016】また、時針車13の対面側には遮蔽板35
が突片状に突設され、分針車27の対面側には反射板3
3が突片状に突設されている。前記反射板33は遮蔽板
35の回動軌跡の内側に配設され、分針車27と時針車
13の側方から見て互いに重なるように突設され、反射
板33および遮蔽板35ともに前記反射型光センサ31
の光軸を通過するように設置されている。尚、遮蔽板3
5の面積は反射板33よりも広く形成されている。従っ
て、反射型光センサ31の前に反射板33が位置したと
きには、反射型光センサ31に反射光が受光され、反射
型光センサ31の前に遮蔽板35が位置したときには、
反射光が遮蔽される。
【0017】更に、反射型光センサ31は、図3に示す
ように、フォトダイオード37とフォトトランジスタ3
9とからなり、フォトダイオード37は、マイクロコン
ピュータ(制御部)41のセンサ出力Soutに接続さ
れた駆動用トランジスタ39に接続されている。前記フ
ォトトランジスタ39の出力側は、マイクロコンピュー
タの反射型光センサ31入力Sinに接続されている。
【0018】また、マイクロコンピュータ41の時針用
モータM2用の端子O3,O4にはステータコイル4
が、分針用モータM1用の端子O1,O2にはステータ
コイル18が接続され、各モータの回転制御が行われる
ように構成されている。
【0019】モータ制御は、例えば、図4(a)に示す
ように、512Hzでチョッパーされた31.25mS
の駆動信号P1と、図4(b)(c)に示すような、6
mSの駆動信号P2により構成され、通常運針(時刻表
示)時は、P1がモータ出力端子O1,O2およびO3,O
4へ一定の間隔で出力される。実施例では、O1,O2に
は10秒、O3,O4へは120秒間隔で出力される。ま
た、帰零時や、指針の早送り時には、P2が図4(b)
(c)のように短い間隔で、O1,O2およびO3,O4に
出力される。図4(b)は正回転時、図4(c)は逆回
転時の駆動信号を示す。更に、反射型光センサ31駆動
信号Soutは図5に示すように出力され、反射型光セ
ンサ31の検出信号Sinは図5に示すように入力され
る。
【0020】次に、前記構成のアナログ時計の帰零制御
について図6に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0021】まず、所定のリセットスイッチを操作する
と、反射型光センサ31から発せれた光による反射光が
受光されたかが判別される(ステップS1)。反射光の
受光がある場合には、帰零箇所(12時)の反射型光セ
ンサ31の前に反射板33があるとして、モータ15の
駆動により分針車27を例えば90゜逆回転させる(S
2)。反射光の受光がない場合には、例えば、図7
(a)、(b)の状態であるため、モータ15の駆動に
より分針車27を正回転方向へ1ステップ(例えば5
゜)回転させ(S3)、反射光が受光されたかどうかが
判別され(S4)、次に分針車27が1回転以上回転し
たかどうかが判別される(S5)。
【0022】分針車27が1回転以上回転していない場
合には、ステップS3に戻り、1回転以上回転するま
で、ステップS3〜S5を繰返す。分針車27が1回転
以上回転しても反射光の受光がない場合には、反射型光
センサ31の前に遮蔽板35があるとして、分針車27
を停止し(S6)、時針車13を例えば90゜逆転し
(S7)、ステップS3に戻り、やり直す。
【0023】前記ステップS4で反射光の受光があった
場合には、図7(c)、(d)に示すように、反射型光
センサ31の前に反射板33があったとして、分針車2
7を停止させ(S8)、図5に示すように反射板33が
検出される。次に、時針車13を正回転方向へ1ステッ
プ回転させ(S9)、反射光の受光がまだあるかが判断
され(S10)、反射光がなくなくなるまでスッテプS
9〜S10を繰返す。ステップS10で反射光の受光が
ない場合には、時針車13が、図7(e)、(f)のよ
うに反射板33と反射型光センサ31との間に遮蔽板3
5が位置したとして、時針車13を停止し(S11)、
分針、時針ともに帰零位置に帰零したとして帰零処理を
終了する。遮蔽板35が検出された場合の反射型光セン
サ31出力は図5のようになる。
【0024】このように本実施例においては 、リセッ
トボタンを押すだけで時針と分針とが帰零するので、簡
単に時間設定ができる。また、1つの反射型光センサで
帰零動作が可能であるために、従来の如く2つのセンサ
を用いた場合に対してムーブメントが厚くならず、構造
が簡素化する。尚、本実施例では分針車および時針車に
反射板、遮蔽板を設けたが、これに限らず、分針や時針
に連動して動作する部材に設けるようにしてもよい。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
所定の操作により、時針と分針とが帰零するので、アラ
ーム時刻などのように時間設定を容易に行うことができ
る。また、1つの反射型光センサで帰零動作が可能であ
るので、ムーブメントが厚くならず、構造が簡素化し、
コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係り、時針および分針の駆
動機構を示す概略平面図。
【図2】図1中のII−II矢視断面図。
【図3】制御部の構成図。
【図4】アナログ時計の各駆動信号を示す図。
【図5】帰零制御に用いられる駆動信号を示す図。
【図6】帰零制御処理を示すフローチャート。
【図7】(a),(c),(e)および(b),
(d),(f)は帰零制御時の反射板、遮蔽板の動作を
説明する平面図および側面図。
【符号の説明】
1,15 モータ 13 時針車 27 分針車 31 反射型光センサ 33 反射板 35 遮蔽板 41 制御部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】正逆回転可能なモータにより時針と分針と
    を独立的に動作させて時刻を表示し、所定の操作により
    時針と分針を所定位置に帰零させるアナログ時計の帰零
    機構において、 同心状に且つ互いに平行に対面するように配設された分
    針車及び時針車の側方に配置され、光軸が時針車と分針
    車の回転軸心の方向に向くように設置されている1つの
    反射型光センサと、 この反射型光センサから発せられる光の光軸上を通過し
    前記時針と分針のうちどちらか一方に伴って移動する反
    射板と、 前記反射型光センサと反射板との間で前記光軸上を通過
    し前記時針と分針のうちどちらか他方に伴って移動する
    遮蔽板と、 前記反射板と遮蔽板とが光軸上で重なり合うよう前記モ
    ータを回転制御する制御部と、 を備えたことを特徴とするアナログ時計の帰零機構。
  2. 【請求項2】前記反射板と遮蔽板が、互いに対面し且つ
    同心状に配設された時針駆動用の時針車と分針駆動用の
    分針車に突片状に設けられ、前記反射型光センサが、前
    記分針車と時針車との間の側方に設けられた請求項1記
    載のアナログ時計の帰零機構。
  3. 【請求項3】正逆回転可能なモータにより時針と分針と
    を独立的に動作させて時刻を表示し、所定の操作により
    時針と分針を所定位置に帰零させるアナログ時計の帰零
    機構において、 1つの反射型光センサと、 この反射型光センサから発せられる光の光軸上を通過し
    前記時針と分針のうちどちらか一方に伴って移動する反
    射板と、 前記反射型光センサと反射板との間で前記光軸上を通過
    し前記時針と分針のうちどちらか他方に伴って移動する
    遮蔽板と、前記モータを回転制御して、前記反射板からの反射光を
    検出したときに該反射 板を停止させるとともに、前記遮
    蔽板により当該検出した反射光が遮断されたときに当該
    遮蔽板を停止させる制御回路と、 を備えたことを特徴とするアナログ時計の帰零機構。
JP1992067805U 1992-09-29 1992-09-29 アナログ時計の帰零機構 Expired - Lifetime JP2558515Y2 (ja)

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JPH0630794U JPH0630794U (ja) 1994-04-22
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2626752B1 (fr) * 2012-02-08 2014-11-19 The Swatch Group Research and Development Ltd. Dispositif de détection et de synchronisation de la position d'une roue d'un mécanisme horloger

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JPS597952A (ja) * 1982-07-06 1984-01-17 Nec Corp 半導体装置製造用フオトマスク
JP2654647B2 (ja) * 1987-06-30 1997-09-17 セイコー電子工業株式会社 電子時計

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JPH0630794U (ja) 1994-04-22

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