JP2557936Y2 - 海水電解防汚装置 - Google Patents

海水電解防汚装置

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JP2557936Y2
JP2557936Y2 JP1988155555U JP15555588U JP2557936Y2 JP 2557936 Y2 JP2557936 Y2 JP 2557936Y2 JP 1988155555 U JP1988155555 U JP 1988155555U JP 15555588 U JP15555588 U JP 15555588U JP 2557936 Y2 JP2557936 Y2 JP 2557936Y2
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昭三 太田
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は海水電解防汚装置に関する。
〔従来の技術〕
例えば、船体外板10の防汚のために、最近、第9図部
分横断面図に示すように、その海面に塗装される防食膜
である絶縁膜02の外面に導電下層膜06を塗装し、更にそ
の外面に導電上層膜07を塗装し、電源により例えば0.1A
/m2程度の小さい電流密度で広範囲な有効電流分布で外
板01の海水電解による防汚が計画されている。
ところで、導電下層膜06は通常10-4Ω・cmクラスのも
のが使用されるので、それに接続する帯状通電端は10-5
Ω・cm以上の導電性が必要とされ、従って通電端の材質
は金属に限定される関係上、その通電端構造としては、
一応帯状通電端を絶縁膜02上に金属溶射して付設する構
造が考えられる。
しかしながら、このような構造では、下記のような欠
点がある。
(1)有機系塗料で形成された絶縁膜02が溶射により損
傷する。
(2)絶縁膜02は表面が平滑なので、溶射金属が付着し
にくい。
(3)溶射膜には気孔率が少ないアセチレンガス式でも
約10%の気孔率があり、更に加熱酸化による劣化も数%
あるので、これ等により溶射膜の導電性が低下する。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、このような事情に鑑みて提案されたもの
で、防食性絶縁膜に付設することができ、かつ導電性、
経済性及び工作性に優れた海水電解防汚装置を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本考案の海水電解防汚装置は、海中浸漬鋼
板の外面に塗装されたエポキシ系、不飽和ポリエステル
系もしくはポリウレタン系の防食性絶縁膜と、上記防食
性絶縁膜の上に両面粘着テープにより貼着されるととも
に電源により通電される帯状の金属の通電端と、上記防
食性絶縁膜および上記通電端の上に塗布されるとともに
上記通電端より比抵抗の大きい導電下層膜と、上記導電
下層膜上に塗布されるとともに上記導電下層膜より比抵
抗の大きい導電上層膜とを備えたことを特徴とする。
〔作用〕
エポキシ系,不飽和ポリエステル系若しくはポリウレ
タン系の防食性絶縁膜の上に両面粘着テープにより帯状
の金属の通電端が貼着され、その上に通電端より比抵抗
の大きい導電下層膜が塗布され、さらにその上に導電下
層膜より比抵抗の大きい導電上層膜が塗布された構造と
することにより、広い範囲のかつ曲面を有する導電膜に
小さい電流密度で極力平均的に通電される。
〔実施例〕
まず、本考案に至る経過例につき説明すると、第1図
船体側面図及び第2図部分横断面図に示す説明図におい
て、1は鋼板で形成された船側外板、2は絶縁膜で本実
施例では厚さ300μm以上のエポキシ系化学反応硬化型
塗料膜、3は絶縁膜2の水線WLの若干上方に金属溶射を
するために行われた船体の前後方向に延びる絶縁膜処理
素地で、その処理要領と粗度,溶射材料,密着性との関
係は第3図に示す通りである。
4は溶射膜通電端で、その溶射材料,膜厚,体積固有
抵抗の関係は第4図に示す通りである。
5は下端部が溶射膜通電端4に接続されるとともに導
電下層膜6で覆われたリード線、7は導電下層膜6の外
面に塗装された導電上層膜である。
このような構造において、絶縁膜2にエポキシ系化学
反応硬化型塗料膜を使用するので、溶射熱の影響が少な
く、また溶射金属に比較的融点が低い銅,アルミニウム
を選択するので、溶射熱自体を低く抑えることができ、
これ等により帯状に延びる膜状金属の通電端を形成する
ことができる。
ここで、絶縁膜2の厚さを増すとともにその表面に小
さめの研掃材を使用してプラストすることで、アンカー
効果が発生して絶縁膜2に溶射膜通電端4が密着し、そ
して溶射金属の融点が低いので、溶射膜通電端4の気孔
率が低下するとともに熱的酸化劣化が少なくそれの導電
性が低下しにくくなる。
このようにして、帯状に延びる膜状金属の通電端を付
設することができ、上記諸元で100cm×100cm×0.6cmの
軟鋼に加工したものを海水中電解テストした結果、溶射
膜通電端4の導電性として10-5〜10-6Ωcmを得ることが
できた。
なお、絶縁膜2は不飽和ポリエステル系若しくはポリ
ウレタン系のものとしてもよい。
しかしながら、この経過例では、絶縁膜2の粗面に応
じて溶射膜通電端4も粗面となるため、その上の導電下
層膜6,導電上層膜5に局部的に膜厚の薄い部分が生じ、
耐久性が不十分である。
つぎに、本考案の実施例を図面について説明すると、
第5図側面図及び第6図部分横断図面に示す第1実施例
において、8は絶縁膜2aの水線WLより若干上方レベルに
前後方向に貼着された耐熱両面粘着テープである。
9は耐熱両面粘着テープ8上に貼着された帯状銅製膜
の通電端で、その導電性は比抵抗で10-5Ωcm以下となっ
ている。また、その寸法は本実施例では厚さが0.1mm,幅
が50mm,単位長さ20mである。10は下端部が通電端9上に
半田付けされ、上端部が上甲板上に延びるリード線であ
る。
11はリード線10の下端部及び通電端9を塗りこめると
ともに、そこから下方の絶縁膜2aの全面を塗布する導電
下層膜である。この導電下層膜11の比抵抗は通電端より
大きく4×10-4Ω・cmクラスとなっている。
12は導電下層膜11が十分乾燥したのちに、その上に塗
布するカーボン系導電上層膜である。このカーボン系導
電上層膜12の比抵抗は導電下層膜11より大きい10-2〜10
2Ω・cmクラスとなっている。
このような構造において、通電端9の導電性は導電下
層膜11の20倍以上あるので、極めて小断面の通電端で広
い電流分布が得られ、上記諸元での夏期実験で海中生物
は全く付着しないことが判明した。
なお、通電端9の材質は白金,アルミニウム,亜鉛,
錫,ステンレス等としてもよく、また構造は膜状の代わ
りに網状としてもよい。
更に、第7図平面図及び第8図部分横断面図に示す第
2実施例において、13は船底外板14の絶縁膜2aの上に耐
熱両面粘着テープ8を介して粘着され船の前後方向で延
びる通電端で、その構造は通電端9と同一である。15は
下端部が通電端13上に半田付けされ、中間部が船底外板
14に穿設された透孔を貫通して船内に延びるリード線、
16はリード線4を船底透孔に固着する有機系充填材であ
る。
このような構造においても、その作用効果は第1実施
例のそれとほぼ同一であるほか、大型船の船底中心線部
での電流低下を補う手段としての特長がある。
〔考案の効果〕
上述の本考案の海水電解防汚装置によれば、下記効果
が奏せられる。
(1)通電端、導電下層膜、導電上層膜の順に比抵抗を
大きくしているので、広い外板面の導電膜に小さい電流
密度で極力平均的に通電することができ、従って高性能
かつ経済的な外面の海水電解防汚を行うことができる。
(2)曲面を有する船体外板面にも容易に施工すること
ができ、従って装備費用が低コストで済む。
(3)また通電端は絶縁膜上に両面粘着テープにより貼
着されるため、確実に付着することができ、加熱酸化に
よる劣化現象も発生しない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に至る経過例、第2図は第1図のII−II
に沿った部分横断面図、第3図は絶縁膜の素地仕様と溶
射膜通電端の密着性を示す図、第4図は第3図溶射膜通
電端の体積固有抵抗を示す図である。 第5図は本考案の第1実施例の通電端を示す船体側面
図、第6図は第5図のVI−VIに沿った部分横断面図、第
7図は本考案の第2実施例の通電端を示す船底平面図、
第8図は第7図のVIII−VIIIに沿った部分横断面図であ
る。 第9図は公知の装置の導電膜等を示す部分横断面図であ
る。 1…船側外板、2,2a…絶縁膜、3…絶縁膜処理素地、4
…溶射膜通電端、5…リード線、6…導電下層膜、7…
導電上層膜、8…耐熱両面粘着テープ、9…通電端、10
…リード線、11…導電下層膜、12…導電上層膜、13…通
電端、14…船底外板、15…リード線、16…有機系充填
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 友重 清美 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (72)考案者 太田 昭三 長崎県長崎市飽の浦町5番7号 (菱興 ビル別館5階) 長菱エンジニアリング 株式会社内 (72)考案者 堀口 勉 長崎県長崎市飽の浦町5番7号 (菱興 ビル別館5階) 長菱エンジニアリング 株式会社内 (72)考案者 山崎 弘 長崎県長崎市飽の浦町5番7号 (菱興 ビル別館5階) 長菱エンジニアリング 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−101464(JP,A) 船の科学 40[7] (1987−7) 船舶の電気防食 P.90−96

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】海中浸漬鋼板の外面に塗装されたエポキシ
    系、不飽和ポリエステル系もしくはポリウレタン系の防
    食性絶縁膜と、上記防食性絶縁膜の上に両面粘着テープ
    により貼着されるとともに電源により通電される帯状の
    金属の通電端と、上記防食性絶縁膜および上記通電端の
    上に塗布されるとともに上記通電端より比抵抗の大きい
    導電下層膜と、上記導電下層膜上に塗布されるとともに
    上記導電下層膜より比抵抗の大きい導電上層膜とを備え
    たことを特徴とする海水電解防汚装置。
JP1988155555U 1988-11-29 1988-11-29 海水電解防汚装置 Expired - Lifetime JP2557936Y2 (ja)

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JPH0275395U JPH0275395U (ja) 1990-06-08
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0615069B2 (ja) * 1986-10-17 1994-03-02 三菱重工業株式会社 海水と接する構造物の導電塗膜及び防汚装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
船の科学 40[7] (1987−7) 船舶の電気防食 P.90−96

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