JP2557864Y2 - 多気筒内燃機関の動弁装置 - Google Patents
多気筒内燃機関の動弁装置Info
- Publication number
- JP2557864Y2 JP2557864Y2 JP1988014711U JP1471188U JP2557864Y2 JP 2557864 Y2 JP2557864 Y2 JP 2557864Y2 JP 1988014711 U JP1988014711 U JP 1988014711U JP 1471188 U JP1471188 U JP 1471188U JP 2557864 Y2 JP2557864 Y2 JP 2557864Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- cylinder
- intake
- exhaust
- internal combustion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は複数の吸気弁と排気弁とを備える内燃機関
の動弁機構に係り、詳しくは、各弁の加速度作用方向の
変化時期に時間差を設定して弁駆動トルクのトルク変動
の低減を図った動弁機構に関する。
の動弁機構に係り、詳しくは、各弁の加速度作用方向の
変化時期に時間差を設定して弁駆動トルクのトルク変動
の低減を図った動弁機構に関する。
(従来の技術) 近年の高性能内燃機関は、複数の気筒を有し、これら
気筒についてそれぞれ複数の吸気弁と排気弁とが設けら
れる。このような内燃機関の動弁装置は、周知のよう
に、巻掛伝動装置等を介してクランク軸に連結されたカ
ム軸をシリンダヘッド上部等に支持し、このカム軸に設
けたカムによって吸気弁および排気弁をそれぞれ一体的
に駆動して内燃機関の作動行程に対して所定の位相で開
閉する。
気筒についてそれぞれ複数の吸気弁と排気弁とが設けら
れる。このような内燃機関の動弁装置は、周知のよう
に、巻掛伝動装置等を介してクランク軸に連結されたカ
ム軸をシリンダヘッド上部等に支持し、このカム軸に設
けたカムによって吸気弁および排気弁をそれぞれ一体的
に駆動して内燃機関の作動行程に対して所定の位相で開
閉する。
この種の動弁機構は、従来、特公昭49−17967号公
報、特開昭59−147822号公報あるいは実開昭60−39733
号公報に記載されたようなものが知られている。例え
ば、特公昭49−17967号公報の動弁機構は、1の燃焼室
について吸入弁と排気弁とをそれぞれ1組ずつ配し、各
吸入弁の開弁期間および各排気弁の開弁期間にそれぞれ
位相差を設定し、スワールの発生を促進するものであ
る。
報、特開昭59−147822号公報あるいは実開昭60−39733
号公報に記載されたようなものが知られている。例え
ば、特公昭49−17967号公報の動弁機構は、1の燃焼室
について吸入弁と排気弁とをそれぞれ1組ずつ配し、各
吸入弁の開弁期間および各排気弁の開弁期間にそれぞれ
位相差を設定し、スワールの発生を促進するものであ
る。
(考案が解決しようとする課題) 上述のような動弁機構は、カムがロッカアームを押し
て弁を開弁する際、立上がりの際の加速度の変曲点部が
弁を最大速度にて開弁させているため、最も荷重をかけ
ている時となる。吸気弁と排気弁とが各々複数ある内燃
機関では、一般に、吸気弁と排気弁とが同時に変曲点を
むかえるため荷重的に特にきつい。例えば、各気筒に2
つの吸気弁と2つの排気弁とを有する4気筒内燃機関の
動弁機構にあっては、吸気弁の開弁期間INと排気弁の開
弁期間EXHとを第4図に示すような揚程−クランク角特
性曲線に示すように設定し、吸気弁を上死点前から開き
始めて下死点後に閉じ、同様に、排気弁を下死点前から
開き始めて上死点後に閉じている。しかしながら、この
ような動弁機構では、1の気筒の吸気弁の特性曲線INの
立上り側の変曲点Piと隣接する他の1の気筒の排気弁の
特性曲線EXHの立上り側の変曲点Peとの間隔イ4を50[d
eg]程度に設定できるため、上述の変曲点Pi,Peの両者
の駆動トルク変動が接近することによる共振は表われに
くかった。
て弁を開弁する際、立上がりの際の加速度の変曲点部が
弁を最大速度にて開弁させているため、最も荷重をかけ
ている時となる。吸気弁と排気弁とが各々複数ある内燃
機関では、一般に、吸気弁と排気弁とが同時に変曲点を
むかえるため荷重的に特にきつい。例えば、各気筒に2
つの吸気弁と2つの排気弁とを有する4気筒内燃機関の
動弁機構にあっては、吸気弁の開弁期間INと排気弁の開
弁期間EXHとを第4図に示すような揚程−クランク角特
性曲線に示すように設定し、吸気弁を上死点前から開き
始めて下死点後に閉じ、同様に、排気弁を下死点前から
開き始めて上死点後に閉じている。しかしながら、この
ような動弁機構では、1の気筒の吸気弁の特性曲線INの
立上り側の変曲点Piと隣接する他の1の気筒の排気弁の
特性曲線EXHの立上り側の変曲点Peとの間隔イ4を50[d
eg]程度に設定できるため、上述の変曲点Pi,Peの両者
の駆動トルク変動が接近することによる共振は表われに
くかった。
一方、3気筒内燃機関を考えてみると、第3図に示す
ように、上述した4気筒内燃機関と異なり変曲点Pi,Pe
間の間隔イ3が30[deg]以下に規定されて変曲点Pi,Pe
の接近による共振が一定のエンジン回転数で発生するた
め、カム軸の伝達トルクも大きく変動し、カム軸に動力
を伝達する巻掛伝動装置のベルト等にも耐久性の低下等
の悪影響が及び、また、巻掛伝動装置が発生する騒音の
増大の原因ともなり、さらに、クランク軸の出力トルク
のトルク変動をも増大させて手動変速機のバックラッシ
ュ等の歯車音の原因になることもあった。
ように、上述した4気筒内燃機関と異なり変曲点Pi,Pe
間の間隔イ3が30[deg]以下に規定されて変曲点Pi,Pe
の接近による共振が一定のエンジン回転数で発生するた
め、カム軸の伝達トルクも大きく変動し、カム軸に動力
を伝達する巻掛伝動装置のベルト等にも耐久性の低下等
の悪影響が及び、また、巻掛伝動装置が発生する騒音の
増大の原因ともなり、さらに、クランク軸の出力トルク
のトルク変動をも増大させて手動変速機のバックラッシ
ュ等の歯車音の原因になることもあった。
その一方、各気筒に複数の吸気弁または排気弁を備
え、これら複数の吸気弁または排気弁の各弁に位相差を
設定した場合には、それぞれの開弁特性を変更して高流
量時におけるそれぞれの弁の吸気特性、排気特性を満た
すようにすることによって高出力化に対応する必要があ
り、そのためにはそれぞれの弁について位相差に対応し
た複雑な開弁特性が要求され、動弁機構の複雑化が避け
られない。
え、これら複数の吸気弁または排気弁の各弁に位相差を
設定した場合には、それぞれの開弁特性を変更して高流
量時におけるそれぞれの弁の吸気特性、排気特性を満た
すようにすることによって高出力化に対応する必要があ
り、そのためにはそれぞれの弁について位相差に対応し
た複雑な開弁特性が要求され、動弁機構の複雑化が避け
られない。
この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、複雑
な開弁特性によることなく高出力化に対応しつつ、全て
の気筒について吸気弁の加速度の方向変化時期と排気弁
の加速度の方向変化時期とに位相差を設定して弁駆動ト
ルクのトルク変動を低減し、巻掛伝動装置のベルト等の
耐久性向上および静粛性の向上を図ることを課題として
いる。
な開弁特性によることなく高出力化に対応しつつ、全て
の気筒について吸気弁の加速度の方向変化時期と排気弁
の加速度の方向変化時期とに位相差を設定して弁駆動ト
ルクのトルク変動を低減し、巻掛伝動装置のベルト等の
耐久性向上および静粛性の向上を図ることを課題として
いる。
(課題を解決するための手段) 気筒毎に複数の吸気弁および複数の排気弁を有し、ク
ランク軸に連結される1本のカムシャフトで3気筒分の
該複数の吸・排気弁を駆動するとともに、各気筒におい
て複数の吸気弁の揚程−クランク角特性および複数の排
気弁の揚程−クランク角特性それぞれに位相差を設定す
る多気筒内燃機関において、その開弁時期が近接する2
つの気筒の内の一方の気筒の複数の吸気弁および他方の
気筒の複数の排気弁について、その複数の吸気弁および
複数の排気弁の全ての開弁変曲点に位相差を設け、か
つ、上記複数の吸気弁と複数の排気弁の内の一方の全て
の開弁変曲点が他方の全ての開弁変曲点より相対的に早
いクランク角となる位相差を設けたことが要旨である。
ランク軸に連結される1本のカムシャフトで3気筒分の
該複数の吸・排気弁を駆動するとともに、各気筒におい
て複数の吸気弁の揚程−クランク角特性および複数の排
気弁の揚程−クランク角特性それぞれに位相差を設定す
る多気筒内燃機関において、その開弁時期が近接する2
つの気筒の内の一方の気筒の複数の吸気弁および他方の
気筒の複数の排気弁について、その複数の吸気弁および
複数の排気弁の全ての開弁変曲点に位相差を設け、か
つ、上記複数の吸気弁と複数の排気弁の内の一方の全て
の開弁変曲点が他方の全ての開弁変曲点より相対的に早
いクランク角となる位相差を設けたことが要旨である。
(作用) この考案にかかる複数気筒内燃機関の動弁機構によれ
ば、吸気弁と排気弁の内の一方の全ての開弁変曲点が他
方の全ての開弁変曲点より相対的に早いクランク角とな
る位相差を設定したことから、上記複数の吸気弁または
排気弁は、それぞれの気筒単位で集中的に開弁動作され
るの高流量時の給排効率を確保することができる。ま
た、吸気弁および排気弁の揚程が弁駆動力に対応して必
要な駆動トルクを示すが、それぞれの気筒について吸気
弁の揚程−クランク角特性曲線の変曲点および排気弁の
揚程−クランク角特性曲線の変曲点は全ての気筒につい
て時間差が設定される。したがって、各弁の駆動トルク
の極大値を小さくしてトルク変動を低減でき、巻掛伝動
装置のベルト等の負担を軽減して耐久性の向上とともに
騒音の低減が図れ、また、内燃機関の出力トルクに及ぼ
す影響を小さくして出力トルクのトルク変動も低減で
き、内燃機関に付随する手動変速機等の静粛性をも向上
できる。
ば、吸気弁と排気弁の内の一方の全ての開弁変曲点が他
方の全ての開弁変曲点より相対的に早いクランク角とな
る位相差を設定したことから、上記複数の吸気弁または
排気弁は、それぞれの気筒単位で集中的に開弁動作され
るの高流量時の給排効率を確保することができる。ま
た、吸気弁および排気弁の揚程が弁駆動力に対応して必
要な駆動トルクを示すが、それぞれの気筒について吸気
弁の揚程−クランク角特性曲線の変曲点および排気弁の
揚程−クランク角特性曲線の変曲点は全ての気筒につい
て時間差が設定される。したがって、各弁の駆動トルク
の極大値を小さくしてトルク変動を低減でき、巻掛伝動
装置のベルト等の負担を軽減して耐久性の向上とともに
騒音の低減が図れ、また、内燃機関の出力トルクに及ぼ
す影響を小さくして出力トルクのトルク変動も低減で
き、内燃機関に付随する手動変速機等の静粛性をも向上
できる。
(実施例) 以下、考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図はこの考案の一実施例にかかる複
数気筒内燃機関の動弁装置を示し、第1図(a)が動弁
機構の断面図、第1図(b)が内燃機関の概略図、第2
図がタイミングチャートである。
数気筒内燃機関の動弁装置を示し、第1図(a)が動弁
機構の断面図、第1図(b)が内燃機関の概略図、第2
図がタイミングチャートである。
第1図(a)において、31は3つのシリンダ孔31aを
有するシリンダブロック、32はシリンダヘッドであり、
シリンダヘッド32はシリンダブロック31のシリンダ孔31
aの開口を閉止して3つの燃焼室(気筒)♯1,♯2,♯3
を画成している。第1図(b)にも模式的に示すよう
に、シリンダヘッド32には、各燃焼室♯1,♯2,♯3(数
字の無い番号で代表する)についてそれぞれ2つの吸気
通路11a,11bおよび排気通路12a,12bが形成され、また、
これらの吸気通路11a,11bおよび排気通路12a,12bの燃焼
室♯への開口部に吸気弁13a,13bと排気弁14a,14bとが上
下動可能に支持されている。これら吸気弁13a,13bおよ
び排気弁14a,14bは、シリンダヘッド32上に配置された
後述するSOHC式の動弁機構33に連結され、この動弁機構
33によってクランク軸の回転に同期して駆動されて吸気
通路11a,11bおよび排気通路12a,12bを開閉する。34はピ
ストンである。なお、各燃焼室♯1,♯2,♯3についての
構成は同一であり、以下の説明においては、各構成部分
については符号添字1,2,3を付して各燃焼室を特定し、
また、添字の無い符号で代表して各燃焼室を共通に説明
する。
有するシリンダブロック、32はシリンダヘッドであり、
シリンダヘッド32はシリンダブロック31のシリンダ孔31
aの開口を閉止して3つの燃焼室(気筒)♯1,♯2,♯3
を画成している。第1図(b)にも模式的に示すよう
に、シリンダヘッド32には、各燃焼室♯1,♯2,♯3(数
字の無い番号で代表する)についてそれぞれ2つの吸気
通路11a,11bおよび排気通路12a,12bが形成され、また、
これらの吸気通路11a,11bおよび排気通路12a,12bの燃焼
室♯への開口部に吸気弁13a,13bと排気弁14a,14bとが上
下動可能に支持されている。これら吸気弁13a,13bおよ
び排気弁14a,14bは、シリンダヘッド32上に配置された
後述するSOHC式の動弁機構33に連結され、この動弁機構
33によってクランク軸の回転に同期して駆動されて吸気
通路11a,11bおよび排気通路12a,12bを開閉する。34はピ
ストンである。なお、各燃焼室♯1,♯2,♯3についての
構成は同一であり、以下の説明においては、各構成部分
については符号添字1,2,3を付して各燃焼室を特定し、
また、添字の無い符号で代表して各燃焼室を共通に説明
する。
動弁機構33は、シリンダヘッド32上に1本のカム軸35
が支持され、このカム軸35に設けられた吸気弁用カムに
ロッカアーム36を介して吸気弁13の上端が係合し、ま
た、カム軸35に設けられた排気弁用カムにロッカアーム
37を介し排気弁14の上端が係合している。38は吸気弁13
を付勢するスプリング、39は排気弁14を付勢するスプリ
ングである。カム軸35はタイミングベルトあるいはチェ
ーン等を有する図外の巻掛伝導装置を介してクランク軸
に連結されクランク軸によって駆動される。吸気弁用カ
ムは吸気弁13が後述する揚程−クランク角特性曲線INに
従い変位するようにカムフェイスを設定され、同様に、
排気弁用カムは排気弁14が後述する揚程−クランク角特
性曲線EXHに従い変位するようにカムフェイスを設定さ
れている。なお、40はヘッドカバーである。
が支持され、このカム軸35に設けられた吸気弁用カムに
ロッカアーム36を介して吸気弁13の上端が係合し、ま
た、カム軸35に設けられた排気弁用カムにロッカアーム
37を介し排気弁14の上端が係合している。38は吸気弁13
を付勢するスプリング、39は排気弁14を付勢するスプリ
ングである。カム軸35はタイミングベルトあるいはチェ
ーン等を有する図外の巻掛伝導装置を介してクランク軸
に連結されクランク軸によって駆動される。吸気弁用カ
ムは吸気弁13が後述する揚程−クランク角特性曲線INに
従い変位するようにカムフェイスを設定され、同様に、
排気弁用カムは排気弁14が後述する揚程−クランク角特
性曲線EXHに従い変位するようにカムフェイスを設定さ
れている。なお、40はヘッドカバーである。
このような動弁装置にあっては、第2図に示すよう
に、吸気弁13を揚程−クランク角特性曲線INに従い駆動
され、また同様に、排気弁14を揚程−クランク角特性曲
線EXHに従い駆動される。そして、同図に明らかなよう
に、隣接する燃焼室♯の吸気弁13の変曲点Piと排気弁14
の変曲点Peとの間の間隔イは30[deg]以下であるが、
各燃焼室♯についてそれぞれ、各吸気弁13a,13bの特性
曲線INa,INbに一致する開弁期間INa,INb(特性曲線と同
符号で示す)が位相差を有して変曲点Pia,Peb間に相当
の間隔が設定され、同様に、各排気弁14a,14bの開弁期
間が位相差を有して変曲点Pea,Peb間に相当の間隔が設
定されている。すなわち、全ての吸気弁13および排気弁
14は互いにその揚程−クランク角特性曲線IN,EXHの変曲
点Pi,Pe間に相当の間隔が設定が設定されている。この
ため、各吸気弁13および排気弁14の加速度の方向が変化
する時期にも相応の時間差が設定され、駆動トルクの変
動を小さくできる。この結果、カム軸のトルク変動を小
さくでき、巻掛伝動装置のベルト等の負担を減少させて
耐久性の向上とともに駆動の低減が図れ、また、クラン
ク軸がカム軸のトルク変動の影響を受けてトルク変動が
増大することも無く、クランク軸に連結される手動変速
機の歯車音等を有効に低減できる。特に、本考案者の実
験によれば、変曲点Pia1〜Pib1間を9[deg]、変曲点P
ib1〜Pea2間を3[deg]、変曲点Pia1〜Peb2間を24[de
g]、また、変曲点Pea2〜Peb2間を12[deg]とした場合
に著しい効果が得られることが実証されている。
に、吸気弁13を揚程−クランク角特性曲線INに従い駆動
され、また同様に、排気弁14を揚程−クランク角特性曲
線EXHに従い駆動される。そして、同図に明らかなよう
に、隣接する燃焼室♯の吸気弁13の変曲点Piと排気弁14
の変曲点Peとの間の間隔イは30[deg]以下であるが、
各燃焼室♯についてそれぞれ、各吸気弁13a,13bの特性
曲線INa,INbに一致する開弁期間INa,INb(特性曲線と同
符号で示す)が位相差を有して変曲点Pia,Peb間に相当
の間隔が設定され、同様に、各排気弁14a,14bの開弁期
間が位相差を有して変曲点Pea,Peb間に相当の間隔が設
定されている。すなわち、全ての吸気弁13および排気弁
14は互いにその揚程−クランク角特性曲線IN,EXHの変曲
点Pi,Pe間に相当の間隔が設定が設定されている。この
ため、各吸気弁13および排気弁14の加速度の方向が変化
する時期にも相応の時間差が設定され、駆動トルクの変
動を小さくできる。この結果、カム軸のトルク変動を小
さくでき、巻掛伝動装置のベルト等の負担を減少させて
耐久性の向上とともに駆動の低減が図れ、また、クラン
ク軸がカム軸のトルク変動の影響を受けてトルク変動が
増大することも無く、クランク軸に連結される手動変速
機の歯車音等を有効に低減できる。特に、本考案者の実
験によれば、変曲点Pia1〜Pib1間を9[deg]、変曲点P
ib1〜Pea2間を3[deg]、変曲点Pia1〜Peb2間を24[de
g]、また、変曲点Pea2〜Peb2間を12[deg]とした場合
に著しい効果が得られることが実証されている。
なお、上述の実施例では、3気筒内燃機関を例示する
が本考案は6気筒あるいは9気筒内燃機関にも適用でき
ることは言うまでも無い。
が本考案は6気筒あるいは9気筒内燃機関にも適用でき
ることは言うまでも無い。
(考案の効果) 以上説明したように、この考案にかかる複数気筒内燃
機関の吸排気装置によれば、吸気弁と排気弁の内の一方
の全ての開弁変曲点が他方の全ての開弁変曲点より相対
的に早いクランク角となる位相差を設定したことから、
上記複数の吸気弁または排気弁は、それぞれの気筒単位
で集中的に給排動作され、各吸気弁、排気弁についての
複雑な開弁特性を要することなく、高流量時の給排効率
を確保することができる。また、各気筒の吸気弁の揚程
−クランク角特性および排気弁の揚程−クランク角特性
それぞれに位相を設定し、吸気弁および排気弁の加速度
の方向が変化する時期に時間差を設定したため、各弁の
駆動トルクのトルク変動を小さくでき、クランク軸から
の動力を伝達する巻掛伝動装置のベルト等の負担を軽減
して耐久性の向上を図れ、また、トルク変動に起因する
騒音を低減して静粛性を向上させることができる。
機関の吸排気装置によれば、吸気弁と排気弁の内の一方
の全ての開弁変曲点が他方の全ての開弁変曲点より相対
的に早いクランク角となる位相差を設定したことから、
上記複数の吸気弁または排気弁は、それぞれの気筒単位
で集中的に給排動作され、各吸気弁、排気弁についての
複雑な開弁特性を要することなく、高流量時の給排効率
を確保することができる。また、各気筒の吸気弁の揚程
−クランク角特性および排気弁の揚程−クランク角特性
それぞれに位相を設定し、吸気弁および排気弁の加速度
の方向が変化する時期に時間差を設定したため、各弁の
駆動トルクのトルク変動を小さくでき、クランク軸から
の動力を伝達する巻掛伝動装置のベルト等の負担を軽減
して耐久性の向上を図れ、また、トルク変動に起因する
騒音を低減して静粛性を向上させることができる。
第1図および第2図はこの考案の一実施例にかかる複数
気筒内燃機関の吸排気装置を示し、第1図(a)が断面
図、第1図(b)が模式図、第2図が作動を表すタイミ
ングチャートである。第3図は従来の3気筒内燃機関の
吸排気装置の作動を表すタイミングチャート、第4図は
従来の4気筒内燃機関の吸気排気装置。 尚、図面中、 ♯,♯1,♯2,♯3…気筒(燃焼室) 13,13a1,13b1,13a2,13b2,13a3,13b3…吸気弁 14,14a1,14b1、14a2,14b2,14a3,14b3…排気弁である。
気筒内燃機関の吸排気装置を示し、第1図(a)が断面
図、第1図(b)が模式図、第2図が作動を表すタイミ
ングチャートである。第3図は従来の3気筒内燃機関の
吸排気装置の作動を表すタイミングチャート、第4図は
従来の4気筒内燃機関の吸気排気装置。 尚、図面中、 ♯,♯1,♯2,♯3…気筒(燃焼室) 13,13a1,13b1,13a2,13b2,13a3,13b3…吸気弁 14,14a1,14b1、14a2,14b2,14a3,14b3…排気弁である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−166715(JP,A) 特開 昭52−61617(JP,A) 特公 昭49−17967(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】気筒毎に複数の吸気弁および複数の排気弁
を有し、クランク軸に連結される1本のカムシャフトで
3気筒分の該複数の吸・排気弁を駆動するとともに、各
気筒において複数の吸気弁の揚程−クランク角特性およ
び複数の排気弁の揚程−クランク角特性それぞれに位相
差を設定する多気筒内燃機関において、前記多気筒内燃
機関の開弁時期が近接する2つの気筒の内の一方の気筒
の複数の吸気弁および他方の気筒の複数の排気弁につい
て、その複数の吸気弁および複数の排気弁の全ての開弁
変曲点に位相差を設け、かつ、上記複数の吸気弁と複数
の排気弁の内の一方の全ての開弁変曲点が他方の全ての
開弁変曲点より相対的に早いクランク角となる位相差を
設けたことを特徴とする多気筒内燃機関の動弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988014711U JP2557864Y2 (ja) | 1988-02-05 | 1988-02-05 | 多気筒内燃機関の動弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988014711U JP2557864Y2 (ja) | 1988-02-05 | 1988-02-05 | 多気筒内燃機関の動弁装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01119805U JPH01119805U (ja) | 1989-08-14 |
JP2557864Y2 true JP2557864Y2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=31226158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988014711U Expired - Lifetime JP2557864Y2 (ja) | 1988-02-05 | 1988-02-05 | 多気筒内燃機関の動弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557864Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS557942B2 (ja) * | 1972-06-07 | 1980-02-29 | ||
JPS5261617A (en) * | 1975-11-14 | 1977-05-21 | Toyota Motor Corp | Internal combustion engine of full running type |
GB2148386B (en) * | 1983-10-22 | 1987-09-09 | Bl Tech Ltd | Cylinder head for spark ignition internal combustion engine |
-
1988
- 1988-02-05 JP JP1988014711U patent/JP2557864Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01119805U (ja) | 1989-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1965150B (zh) | 多缸内燃机气门驱动装置 | |
US3888217A (en) | Camshaft belt drive for variable valve timing | |
KR100815035B1 (ko) | 내연 기관의 밸브 작동 제어 장치 | |
JPS63140808A (ja) | 弁の制御時間を調整する調整装置 | |
JP2000154731A (ja) | 4サイクルエンジンの動力伝達装置 | |
JPH0333408A (ja) | Dohcエンジンのカム軸軸受構造 | |
JP4661511B2 (ja) | エンジン | |
JP2557864Y2 (ja) | 多気筒内燃機関の動弁装置 | |
US6189497B1 (en) | Variable valve lift and timing camshaft support mechanism for internal combustion engines | |
JP2002227667A (ja) | 内燃機関の可変動弁装置 | |
KR100807129B1 (ko) | 다기통 내연기관용 밸브 구동 장치 | |
JPH10205309A (ja) | Dohcエンジンの動弁装置 | |
JPH02204605A (ja) | V形構造の内燃機関 | |
EP0343627B1 (en) | Valve drive train for a v-type internal combustion engine | |
JPS6136552A (ja) | 内燃機関のカム軸駆動装置 | |
JPS6026161Y2 (ja) | 内燃機関の動弁装置 | |
JP2007113400A (ja) | 可変動弁機構 | |
JP2748271B2 (ja) | V型エンジンのカムシャフト駆動装置 | |
JP2724723B2 (ja) | V型dohcエンジンの動弁装置 | |
JPH0236949Y2 (ja) | ||
JPH10141017A (ja) | 内燃機関のバルブ駆動装置 | |
JPH08284700A (ja) | 内燃機関の制振装置 | |
JP2629262B2 (ja) | 多気筒エンジン | |
JPH03294609A (ja) | ダブルオーバーヘッドカムシャフトエンジン | |
WO1999053175A1 (en) | Variable valve lift and timing camshaft support mechanism for internal combustion engines |