JP2556970Y2

JP2556970Y2 - バイパスケーブル終端部

Info

Publication number: JP2556970Y2
Application number: JP1990033618U
Authority: JP
Inventors: 真弘野口
Original assignee: 昭和電線電纜株式会社
Priority date: 1990-03-30
Filing date: 1990-03-30
Publication date: 1997-12-08
Anticipated expiration: 2005-03-30
Also published as: JPH03124732U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の目的］（産業上の利用分野）本考案は、バイパスケーブル終端部の改良に係わり、
特に接地線を取着しない場合の接地金具の露出部を絶縁
カバーで簡便に包被しうるバイパスケーブル終端部に関
する。

（従来の技術）一般に、配電線路の工事等に伴う停電を防止するため
に、あるいは架線事故や非常災害時の応急送電用とし
て、バイパスケーブルが使用されている。

かかるバイパスケーブルとしては、第２図及び第３図
に示すように、ケーブル絶縁層１上にケーブル遮蔽層２
を設け、この上にケーブルシース３を設けて成るものが
知られている。

ところで、かかる構成のバイパスケーブルにおいては、
バイパスケーブルの両終端部のケーブル遮蔽層２上に、
コーン状部４を有する円環状の接地金具５がコーン状部
４をケーブル端部側に向けて嵌着されている。そして、
ケーブル端部のケーブル絶縁層１上には、ケーブルシー
ス３とケーブル導体６に接続した接続端子７間に跨がっ
てゴムモールド層８が設けられている。なお、図中符号
９は接地線引出部、10は相識別テープを示している。

（考案が解決しようとする課題）ところで、このようなバイパスケーブル終端部におい
ては、接地金具５に形成されたタップ（不図示）に図示
しない接地線の端子がビス止めされ、この接地線を介し
てケーブル遮蔽層２が接地されるが、場合によっては、
バイパスケーブル終端部の接地金具から接地線が取り出
されず、ケーブルを接続した電気機器（不図示）の側か
ら接地がとられることがある。

しかしながら、このような場合においては、接地金具
５の外表面が露出しているため、導体端子７と接地金具
５間の沿面特性が外部環境に大きく左右され、また保安
上危険でもある。

このため、接地金具５の外周に絶縁テープの巻回層
（不図示）を形成することによって、接地金具５を電気
的に保護することも試みられているが、この場合におい
ては、絶縁テープの巻回に手間がかかる不都合がある。
また、ケーブルの両終端部に接地金具５を嵌着したバイ
パスケーブルにおいては、絶縁テープの巻回層を形成し
ない側の接地金具５から接地線を引き出さなければなら
ないので、接地線の取着位置が規制されてしまうという
難点があった。

本考案はこれらの問題を解決すべくなされたもので、
接地金具に対する接地線の取着を容易に行うことがで
き、またこの接地金具から接地を取らない場合において
は、接地金具の露出部を絶縁カバーで簡便に包被しうる
バイパスケーブル終端部を提供することを目的としてい
る。

［考案の構成］（課題を解決するための手段）本考案のバイパスケーブル終端部は、両端部を段剥処
理して露出させたバイパスケーブルのケーブル遮蔽層上
に円環状の接地金具をそれぞれ嵌着し、これらの接地金
具の外周を筒状の保護カバーでそれぞれ着脱自在に覆っ
て成ることを特徴としている。

（作用）本考案のバイパスケーブル終端部では、接地金具の外
周に保護カバーが着脱自在に嵌着されており、この保護
カバーをケーブルに添ってずらすことにより、接地金具
に対する接地線の取着を容易に行うことができ、また接
地を取らない場合においては、保護カバーを嵌着した状
態でそのまま使用すればよいので、接地金具の露出部を
なくすことができる。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、本考案のバイパスケーブル終端部の一実施
例を示す縦断面図である。

第１図において、符号11はバイパスケーブルを示して
おり、このケーブルの導体（不図示）端部には、図示を
省略した接続端子が接続されている。また、このケーブ
ルの段剥したケーブル絶縁層12上には、テーパー状に内
部ゴムモールド絶縁体13が形成され、バイパスケーブル
端部の半導電層14の外周からこのテーパー面にかけて、
半導電ゴムから成るストレスコーン15が形成されてい
る。

また、このストレスコーン15の半導電層14との重なり
部の外側には、小円筒状部16を有する円環状の接地金具
17が小円筒状部16をケーブル11側に向けて被嵌されてい
る。そして、ケーブル遮蔽層を形成する錫メッキ軟銅編
組線18が小円筒状部16に形成された透孔19を通して接地
金具17の外側へ引き出され、その端部が接地金具17の小
円筒状部16の外周に半田付けされている。更に、これら
の外側にはケーブル絶縁層12からケーブルシース20に跨
がって、ゴムモールド絶縁体21が一体に設けられ、スト
レスコーン15と接地金具17および錫メッキ軟銅編組線18
は、このゴムモールド絶縁体21中に埋設されている。

符号22は、接地金具17の外周に着脱自在に嵌着された
筒状のゴム・プラスチック材料から成る保護カバーを示
しており、この保護カバー22は、接地金具17に形成され
たタップ23に図示しない接地線の端子をビス止めする場
合に、矢符方向にずらして接地金具17を露出させる。一
方、接地線を取着しない場合には、保護カバー22が接地
金具17の外周に嵌着された状態で使用される。

なお、保護カバー22の先端部内周には、ゴムモールド
絶縁体21の外周に形成された環状の凸条24と嵌合する環
状の凹溝25を形成することが望ましい。また必要によ
り、保護カバー22の後端部内周にも、ゴムモールド絶縁
体21の外周に形成された環状の凸条24′と嵌合する環状
の凹溝25′を形成してもよい。

このように構成された本考案のバイパスケーブル終端
部においては、筒状の保護カバーをケーブルに添って一
方側にずらすのみで、接地金具を簡単に覆うことがで
き、ひいては、導体端子と接地金具間の沿面特性が外部
環境に左右されず、保安上安全でもある。更に、接地が
必要な場合には、保護カバーをずらすのみで接地金具を
露出させることができるので、接地線の取着位置が規制
されることなく、接地線を容易に取着することができ
る。

［考案の効果］以上説明したように、本考案のバイパスケーブル終端
部によれば、保護カバーをケーブルに添ってずらすこと
により、接地金具に対する接地線の取着を容易に行うこ
とができ、また接地を取らない場合においては、保護カ
バーを嵌着した状態ですなわち接地金具の外表面を露出
させずにそのまま使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のバイパスケーブル終端部の要部縦断面
図、第２図はケーブルの両終端部に接地金具を取着した
従来のバイパスケーブルの説明図、第３図は従来のバイ
パスケーブル終端部の縦断面図である。 11………バイパスケーブル 12………ケーブル絶縁層 14………半導電層 15………ストレスコーン 17………接地金具 18………錫メッキ軟銅編組線 20………ケーブルシース 21………ゴムモールド絶縁体 22………保護カバー 24………凸条 25………凹溝

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】両端部を段剥処理して露出させたバイパス
ケーブルのケーブル遮蔽層上に円環状の接地金具をそれ
ぞれ嵌着し、これらの接地金具の外周を筒状の保護カバ
ーでそれぞれ着脱自在に覆って成ることを特徴とするバ
イパスケーブル終端部。