JP2556560Y2 - ベルト張力調整装置 - Google Patents

ベルト張力調整装置

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JP2556560Y2
JP2556560Y2 JP1991003592U JP359291U JP2556560Y2 JP 2556560 Y2 JP2556560 Y2 JP 2556560Y2 JP 1991003592 U JP1991003592 U JP 1991003592U JP 359291 U JP359291 U JP 359291U JP 2556560 Y2 JP2556560 Y2 JP 2556560Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ベルト張力調整装置
に関し、主として、自動車エンジンの補機駆動用ベルト
のベルト張力調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベルトに発生した微振動により揺動アー
ムが共振することを防止するため、ベルト張力調整装置
のプーリ揺動アームにダンパーを設け、微振動を抑制す
ることが従来から行われている。また、このようなダン
パーをねじ機構を用いることにより、比較的簡単な構造
でダンパーを構成することも知られている(例えば、実
開昭63−28949号公報)。
【0003】ねじ機構によってダンパーを構成する場
合、ピッチの大きいボルトとこれに螺合するナット及び
そのナットをボルトのねじ面に押し付けるための圧縮コ
イルばねを介在し、ねじ面における摩擦力によりダンパ
ーを構成するようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記のごとき
圧縮コイルばねによってベルト張力調整装置の機能上必
要なダンパー性能を得ようとすると、最低でも100k
gf程度の力を発生する大きな圧縮コイルばねが必要と
なり、装置が著しく大形になる欠点がある。
【0005】上記の装置は、ダンパー性能を得るための
圧縮コイルばねのほかに、プーリを有する揺動アームに
所要のトルクを発生させるための大きな捩りコイルばね
が必要であるので、ダンパー性能を得るための圧縮コイ
ルばねが大形になることは、全体として形状が大きくな
るため、得策ではない。
【0006】更に、従来の装置においては、摩擦を発生
する箇所が多いため、ダンパー機能が不安定になる問題
もあった。
【0007】一方、ダンパー性能を得るためのばねと、
揺動アームにトルクを発生させるばねとを1つのコイル
ばねで兼用したベルト張力調整装置が知られている(特
開平1−295065号公報参照)。
【0008】しかし、上記の構成によると、ばねの兼用
は可能であるが、ボルトの先端部で軸受を介して揺動ア
ームを支持する必要があるため、ボルトの寸法が長くな
り装置の大型化の原因になると共に、軸受の半径がボル
トの半径に実質的に等しい小さい寸法であるので、揺動
アームの支持案内が不安定であり、その安定性を増そう
とすると軸受が大型化し、これも装置の大型化の原因に
なる。
【0009】更に、上記の場合、コイルばねの一端は軸
方向に移動可能なカム片に圧接すると共に、そのコイル
ばねの一端を外方に延ばして揺動アームに係合する構成
をとることにより、カム片に対して圧縮力を与え、揺動
アームに対してトルクを与えるようにしている。このた
め、揺動アームが揺動すると、カム片に対する圧接面で
コイルばねが摺接するため、その圧接面が早期に摩耗す
る問題がある。これを解消するためには圧接面に、何ら
かの摩耗対策が必要となり、コスト高の原因となる。
【0010】そこで、この考案は圧縮コイルばねに相当
するものを省略し、ダンパー機能を発生させるばねと、
揺動アームにトルクを発生させるためのばねとを兼用さ
せることにより、装置のコンパクト化と、ダンパー機能
の安定化を図ると共に、装置の大型化をもたらすことな
く揺動アームを安定よく支持できるようにし、更に、コ
イルばねが摺接することがないようにすることを課題と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この考案は、固定部材にヘリックス角の大きいボ
ルトの一端元側を固定し、上記固定部材に上記ボルトを
中心とした外周壁を設け、上記ボルトの先端部に、プー
リを支持した揺動アームの基部を回転自在に取付け、上
記基部に設けた案内壁を上記外周壁に軸受を介して外嵌
し、上記ボルトにナットを螺合すると共に、上記ナット
のボルト先端側の端部につばを設け、上記ボルトとナッ
トのねじの向きと上記揺動アームの揺動方向との関係
を、ベルト張力の増大に伴いこれに追従して該揺動アー
ムが揺動する方向に上記ナットが回動した際に、該ナッ
トが上記ボルトの元側へ移動する関係に設定し、上記つ
ばの外周面と上記案内壁の内周面とをスプラインにより
上記ボルトの軸方向にスライド可能に結合し、上記ナッ
トと上記外周壁との間において上記固定部材と上記つば
との間にコイルばねを介在し、上記コイルばねの一端を
上記固定部材に、他端を上記つばにそれぞれ係合一体化
してなる構成としたものである。
【0012】
【作用】上記のベルト張力調整装置は、バランス状態に
おいて、コイルばねがある程度捩られ、かつ圧縮された
状態にある。
【0013】この状態からベルト張力が増大すると、そ
れに応じて揺動アームが揺動し、その揺動角とヘリック
ス角の大きさに基づく量だけ、ナットが回転しつつボル
トの元側へ押し込まれ、同時にコイルばねが一層捩られ
ると共に圧縮される。このため、揺動アームに大きな抵
抗が作用し、ダンパー作用をなす。
【0014】逆に、バランス状態からベルトの張力が減
少すると、ナットがコイルばねの捩りを戻す力を受けて
ボルトから抜け出す方向に回転し、同時にコイルばねが
元の状態に戻ろうとする。このため、揺動アームに作用
する抵抗は小さく、従って迅速にベルトの弛みに追従す
る。
【0015】上記の揺動アームは、上記のコイルばねの
捩じり力をつばと案内壁とのスプライン結合部分で受け
てプーリを介してベルトに所要の張力を付与する。また
揺動アームは、その案内壁が軸受を介して固定部材の外
周壁で案内されながら揺動する。
【0016】
【実施例】図1及び図2に示す実施例の装置は、固定部
材1の中心にヘリックス角の大きい(10〜20度)ボ
ルト2の一端を固定し、そのボルト2を中心とした外周
壁3を固定部材1に設け、その外周壁3のまわりにすべ
り軸受4を介して揺動アーム5の案内壁6を外嵌してい
る。案内壁6は、揺動アーム5の基部7に設けられ、案
内壁6の内径面と基部7内面とのコーナ部分には、周方
向に所要の間隔をおいて短いスプライン8が設けられ
る。
【0017】上記のボルト2のねじの方向は、図示の場
合右ねじであり、ベルトの張力が増大した場合に、これ
に追従して揺動アームが揺動する方向(図2の矢印B)
である。
【0018】ボルト2に螺合されたナット9はつば10
を有し、そのつば10の外径面に前記のスプライン8に
スライド自在に嵌合するスプライン11が形成されてい
る。
【0019】ナット9から突出したボルト2の先端に揺
動アーム5が回転自在に挿入され、ボルト頭12により
抜け止めされている。
【0020】ナット9のスプライン11は揺動アーム5
のスプライン8の長さに比べて若干短く、またナット9
の下端と固定部材1の間にも若干間隙があるので、ナッ
ト9はボルト2のまわりを回転しながらボルト2の軸方
向にスライドする余裕がある。
【0021】また、ナット9のまわりにはコイルばね1
3が挿入され、そのコイルばね13の一端はナット9の
つば10に係合され、他端は固定部材1に係合される。
コイルばね13の巻き方向は、ボルト2のねじ方向と逆
の左巻きである。
【0022】上記の揺動アーム5には、ボルト2と平行
の回転軸を有するプーリ14が取付けられる。
【0023】実施例のベルト張力調整装置は以上のよう
に構成され、固定部材1をエンジンブロック等の基台1
5に固定し、プーリ14をエンジン補機駆動ベルト16
に押し当て、そのベルト16に一定の張力を付与する。
プーリ14をベルト16に押し当てると、揺動アーム5
が一定角度右方向へ回転し、その揺動アーム5のスプラ
イン8に係合したナット9も共に回転し、コイルばね1
3を圧縮すると共に、これに捩りを与える。この状態で
揺動アーム5に作用するトルクがバランスし、ベルト1
6に一定の張力を付与する。
【0024】上記のバランス状態からベルト16の張力
が減少すると、コイルばね13はナット9に対し捩りを
戻す方向の力と、ボルト2との螺合面においてボルト2
から抜け出す方向の力を与え、これらの力の総和による
トルクが螺合面の摩擦抵抗とベルト16の張力の総和に
よるトルクに打勝ってナット9がボルト2から抜け出す
方向に回転し、ナット9と一体の揺動アーム5を左回転
(図2の矢印Aの方向)させる。この場合、ボルト2と
ナット9の螺合面においては、ヘリックス角が大きいこ
とにより、ナット9が抜け出す方向に大きな推力が与え
られる。このため、揺動アーム5は少ない抵抗でベルト
16の弛緩に対し迅速に追従する。
【0025】逆に、前記のバランス状態から、ベルト1
6の張力が増大した場合、その張力に基づくトルクが、
コイルばね13の捩り力、圧縮力及び螺合面における摩
擦抵抗の総合トルクに打勝つと揺動アーム5を右回転
(図2の矢印Bの方向)させる。この場合は揺動アーム
5には大きな抵抗が作用するので、ベルト16の緊張に
対しては緩慢に追従し、ダンパー作用をなす。従って、
このベルト張力調整装置は一方向性のダンパー特性をも
つことになる。
【0026】また、上記の揺動アーム5が揺動する際の
揺動中心は、ボルト2の中心線上にあるが、その揺動の
際の周方向の案内は、上記ボルト2の外径よりも更に外
側にある外周壁3の外周面に揺動アーム5の案内壁6を
すべり軸受4を介して外嵌することにより行う。このた
め、その案内面の位置(すべり軸受4のすべり面)は揺
動中心から相当大きな回転半径をもった位置となる。し
かも外周壁3は、軸方向にコイルばね13の収納に必要
な長をもって形成されるので、装置全体の軸方向への寸
法の増大をもたらすことなく、十分長い寸法をもった案
内面が形成される。このため、揺動アーム5は高い安定
性をもって揺動する。
【0027】更に、コイルばね13の上端は、つば10
の孔に挿入することにより該つば10に係合一体化され
ているものであり、揺動アーム5との間のトルクの伝達
はスプライン8、11の結合部を通じて行われる。この
ため、揺動アーム5にコイルばね13を係合する必要が
なく、従って、つば10の部分でコイルばね13が摺動
することがない。
【0028】
【考案の効果】以上のように、この考案によると、ダン
パー機能を発生させるばねと、揺動アームにトルクを発
生させるばねとを1つのコイルばねにより兼用すること
ができるので、装置のコンパクト化を図ることができ
る。
【0029】また、揺動アームの支持案内面を、固定部
材の外周壁に揺動アームの案内壁を外嵌することにより
行うようにしたので、その案内面の回転半径が十分大き
く、かつ軸方向にも十分長い寸法をもった案内面を形成
することができ、揺動アームの揺動の安定性を高めるこ
とができる。
【0030】また、揺動アームとコイルばねとの間のト
ルクの伝達は、揺動アームとナットのつばとの間のスプ
ライン結合部分を経て行われるので、コイルばねの一端
はナットのつばに係合一体化するだけでよい。このた
め、コイルばねがナットのつばに摺接することがなく、
従って摩耗対策が不要となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【図2】同上の横断平面図
【符号の説明】
1 固定部材 2 ボルト 3 外周壁 4 すべり軸受 5 揺動アーム 6 案内壁 7 基部 8 スプライン 9 ナット 10 つば 11 スプライン 12 ボルト頭 13 コイルばね 14 プーリ 15 基台 16 ベルト

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材にヘリックス角の大きいボルト
    の一端元側を固定し、上記固定部材に上記ボルトを中心
    とした外周壁を設け、上記ボルトの先端部に、プーリを
    支持した揺動アームの基部を回転自在に取付け、上記基
    部に設けた案内壁を上記外周壁に軸受を介して外嵌し、
    上記ボルトにナットを螺合すると共に、上記ナットのボ
    ルト先端側の端部につばを設け、上記ボルトとナットの
    ねじの向きと上記揺動アームの揺動方向との関係を、ベ
    ルト張力の増大に伴いこれに追従して該揺動アームが揺
    動する方向に上記ナットが回動した際に、該ナットが上
    記ボルトの元側へ移動する関係に設定し、上記つばの外
    周面と上記案内壁の内周面とをスプラインにより上記ボ
    ルトの軸方向にスライド可能に結合し、上記ナットと上
    記外周壁との間において上記固定部材と上記つばとの間
    にコイルばねを介在し、上記コイルばねの一端を上記固
    定部材に、他端を上記つばにそれぞれ係合一体化してな
    ベルト張力調整装置。
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JPH01295065A (ja) * 1988-05-19 1989-11-28 Mitsuboshi Belting Ltd ベルト用オートテンショナー

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