JP2556100B2 - 置換ニコチン酸エステルの製法 - Google Patents

置換ニコチン酸エステルの製法

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JP2556100B2 JP63173146A JP17314688A JP2556100B2 JP 2556100 B2 JP2556100 B2 JP 2556100B2 JP 63173146 A JP63173146 A JP 63173146A JP 17314688 A JP17314688 A JP 17314688A JP 2556100 B2 JP2556100 B2 JP 2556100B2
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寿美雄 西田
浩次 中山
清人 町田
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、特願昭62−167528号明細書に記載の殺菌効
力を有する置換ニコチン酸誘導体の有用な中間体である
置換ニコチン酸エステルの製法に関する。
<従来の技術> 置換ニコチン酸エステルの製法としては、例えば下記
の方法が知られている。
A.Dornowら;Chem,Ber.,82,216(1949) E.Breitmaierら;Angew.Chem.,81,785(1969),Terahe
dron,26,5907(1970) K.Tsudaら;J.Org.Chem.,21,800(1956) F.Bohlmannら;Chem.Ber.,90,2265(1957) 特開昭62−106081号公報 <発明が解決しようとする課題> しかしながら、これらの文献に記載されている製法は
操作が煩雑、使用原料が入手困難、反応収率が低い等の
点で必ずしも満足すべきものとは言い難く、かかる欠点
の少ない製法の開発が望まれている。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、このような状況に鑑み、安価で操作性
に優れた置換ニコチン酸エステルの製法を開発すべく、
種々検討した結果、塩の存在下、マロンアルデヒド誘導
体と3−アミノアクリル酸エステル誘導体とを反応させ
ることにより置換ニコチン酸エステルが有利に得られる
ことを見い出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、一般式 〔式中、Aは、酸素原子または(OR1を表わし、R1
は低級アルキル基を表わし、R2およびR3は、同一または
相異なり、水素原子または低級アルキル基を表わす。〕 で示されるマロンアルデヒド誘導体と、一般式 〔式中、R4およびR5は低級アルキル基を表わす。〕 で示される3−アミノアクリル酸エステル誘導体とを塩
の存在下反応させることにより一般式 〔式中、R2R3R4およびR5は前記と同じ意味を表わす。〕 で示される置換ニコチン酸エステルを得る製法を提供す
るものである。
本発明において、用いられる塩としては、例えは置換
ピリジン、キノリン等の有機塩基とリン酸、硫酸等の無
機酸または酢酸、スルホン酸等の有機酸との混合物が挙
げられるが、置換ピリジンとリン酸との混合物が特に好
ましい。用いられる試剤の量は、標準的には、一般式
〔II〕で示される3−アミノアクリル酸エステル誘導体
1モルに対し、一般式〔I〕で示されるマロンアルデヒ
ド誘導体は約1モルであり、塩は約0.01〜0.2モルであ
る。反応温度は、通常室温から260℃の範囲、好ましく
は150〜220℃の範囲であり、反応により生じるアルコー
ルを系外に留出させて反応を行なう。得られた反応液を
通常の操作、例えば、蒸留、カラムクロマトグラフィー
等で処理することにより、前記一般式〔III〕で示され
る置換ニコチン酸エステルが得られる。
なお、原料として使用される一般式〔I〕で示される
マロンアルデヒド誘導体は、オルトギ酸エチルまたはオ
ルト酢酸エチルとビニルエチルエーテルとを反応させる
ことにより(Chem.Abstr.46,1031)あるいはオルトギ酸
エチルまたはオルト酢酸エチルと酢酸ビニルとを反応さ
せることにより(Chem.Abstr.43,4291)容易に得ること
ができる。
<発明の効果> 本発明は、殺菌活性を有する置換ニコチン酸誘導体の
中間体として有用な置換ニコチン酸エステルの製法に関
し、本発明方法により目的物を有利に製造することがで
きる。
<実施例> 以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明す
る。
尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 マロンアルデヒドビスジエチルアセタール24.0g(0.1
09mol)、3−アミノクロトン酸エチル12.9g(0.100mo
l)、リン酸0.20g(2.0mmol)および2−エチルピリジ
ン0.66g(6.12mmol)を混合し、180℃に加熱し、反応に
より生じたエタノールが留出するまで撹拌した。エタノ
ールの留出が完了したら、反応生成物を蒸溜することに
より2−メチルニコチン酸エチル15.81gを得た。bp103
−110℃(20mmHg)、収率96% 実施例2〜10 塩の種類を変化させる以外は実施例1と同様にして反
応させ、得られた結果を第1表にまとめた。
実施例11〜14 マロンアルデヒド誘導体および3−アミノアクリル酸
エステル誘導体の種類を変化させる以外は実施例1と同
様に反応させ、得られた結果を第2表にまとめた。
実施例 15 1−メチルマロンアルデヒドビスジメチルアセタール
8.00g(0.045mol)、3−アミノクロトン酸メチル4.70g
(0.041mol)、リン酸0.20g(2.0mmol)および2−エチ
ルピリジン0.66g(6.12mmol)を混合し、180℃に加熱
し、反応により生じたメタノールを留出させる。メタノ
ールの留出が完了した後、蒸留し2,6−ジメチルニコチ
ン酸メチル3.86gを得た。
bp115−118℃(18mmHg) 収率 57% 実施例 16 2−メチルマロンアルデヒドビスジエチルアセタール
17.3g(0.074mol)、3−アミノクロトン酸エチル7.95g
(0.062mol)、リン酸0.10g(1.0mmol)および2−エチ
ルピリジン0.33g(3.1mmol)を混合し、180℃に加熱
し、反応により生じたエタノールを留出させる。エタノ
ールの留出が完了した後、蒸留し2,5−ジメチルニコチ
ン酸エチル5.00gを得た。
bp130−140℃(18mmHg) 収率 46% 実施例 17 1,1−ジメトキシ−3−ブタノン14.5g(0.11mol)、
3−アミノクロトン酸メチル11.5g(0.10mol),リン酸
0.20g(2.0mmol)および2−エチルピリジン0.65g(6.1
mmol)を混合し、180℃に加熱し、反応により生じたメ
タノールを留出させる。メタノールの留出が完了した
後、蒸留し2,6−ジメチルニコチン酸メチル4.45gを得
た。
115−120℃(18mmHg) 収率 27%
フロントページの続き (72)発明者 中山 浩次 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 町田 清人 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 大石 正 東京都中央区日本橋2丁目7番9号 住 友化学工業株式会社内 (56)参考文献 欧州特許318845(EP・A) Chem.Pharm.Bull., Vol.24,No.2,P.303−309 (1976)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Aは、酸素原子または(OR1を表わし、R1
    は低級アルキル基を表わし、R2およびR3は、同一または
    相異なり、水素原子または低級アルキル基を表わす。〕 で示されるマロンアルデヒド誘導体と一般式 〔式中、R4およびR5は低級アルキル基を表わす。〕 で示される3−アミノアクリル酸エステル誘導体とを塩
    の存在下反応させることを特徴とする一般式 〔式中、R2R3R4およびR5は前記と同じ意味を表わす。〕 で示される置換ニコチン酸エステルの製法。
  2. 【請求項2】塩がリン酸および置換ピリジンより形成さ
    れる置換ピリジンリン酸塩である特許請求の範囲第1項
    記載の製法。
  3. 【請求項3】反応を150〜220℃の温度範囲で行う特許請
    求の範囲第1項または2項に記載の製法。
JP63173146A 1988-02-22 1988-07-11 置換ニコチン酸エステルの製法 Expired - Lifetime JP2556100B2 (ja)

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Chem.Pharm.Bull.,Vol.24,No.2,P.303−309(1976)
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