JP2556033B2 - 製鋼用ア−ク炉の集塵方法 - Google Patents

製鋼用ア−ク炉の集塵方法

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JP2556033B2 JP62110029A JP11002987A JP2556033B2 JP 2556033 B2 JP2556033 B2 JP 2556033B2 JP 62110029 A JP62110029 A JP 62110029A JP 11002987 A JP11002987 A JP 11002987A JP 2556033 B2 JP2556033 B2 JP 2556033B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は製鋼用アーク炉の集塵方法に係り、特にアー
ク熱によってスクラップや還元鉄等を直接溶解するに際
して発生する溶解ガスを吸入して集塵する方法に関する
ものである。
[従来の技術] 一般に製鋼用アーク炉は、スクラップや還元鉄等を直
接アークの熱により溶解、糖練していることは周知の如
くである。
上記スクラップや還元鉄等の溶解に際して、溶解ガス
が生じるが、この溶解ガス中には粉塵が多く含まれてい
る。そこで、従来第2図に示すごとき装置を利用した集
塵方法が採用されている。図示するように、製鋼用アー
ク炉aは包囲体b内に設けられている。このアーク炉a
の蓋体cには第1の送風機d及び第1のバッグハウスe
が順に配管接続されていた。また、上記包囲体bの天井
fにはダクトgが設けられ、これに第2の送風機h及び
第2のバッグハウスiが順に配管接続されている。この
ような装置を採用して従来の製鋼用アーク炉の集塵方法
は次の如くなされていた。
アーク炉a内に発生する溶解ガスは、炉内圧を一定の
負圧に保つように第1の送風機dの風量を制御するか、
或いは一定のプログラムに従って第1の送風機dの風量
を制御して炉内から直接的に集塵していた。
また、アーク炉aから漏出し、上記包囲体b内に滞留
する溶解ガスは第2の送風機hの風量を一定に制御する
か、或いは手動操作によって第2の送風機hの風量を制
御して包囲体b内からアーク炉aより漏出する溶解ガス
を吸入して間接的に集塵していた。
[発明が解決しようとする課題] ところで、この種の製鋼用アーク炉の集塵方法にあっ
ては、次のような問題点があった。
アーク炉a内から直接的に集塵する場合に、炉内に投
入するスクラップの種類,炉内での溶解の進行状況、炉
内でのバーナの使用状況及び炉内への酸素吸込み量等に
より溶解ガス量が大幅に変動するため、上記炉内圧やプ
ログラムによる第1の送風機dの風量制御では風量の過
不足が生じ、充分な対応ができないという問題があっ
た。
他方、アーク炉aから漏出した溶解ガスを吸入して間
接的に集塵する場合には、第2の送風機hの風量を一定
に制御したのでは風量の過不足が生じ、手動操作によっ
て第2の送風機hの制御をしたのでは、人手を要し、正
確な制御は困難であるという問題があった。
上述のごとき問題点に鑑みて本発明は、溶解ガスの発
生量に応じた適切な集塵を行なってアーク炉の熱効率を
向上させることができると共に、省エネルギ化を達成す
ることができる製鋼用アーク炉の集塵方法を提供するこ
とを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 従来技術における課題を解決すべく、本発明は、スク
ラップや還元鉄等の溶解に際して、アーク炉内に発生す
る溶解ガスを炉内から直接的に吸入して集塵し、他方炉
から漏出した溶解ガスをアーク炉を覆う包囲体から間接
的に吸入して集塵する製鋼用アーク炉の集塵方法におい
て、該漏出した溶解ガスの上昇気流温度を検出し、その
検出温度に応じて上記炉内から直接吸入する溶解ガスの
吸入量を制御し、上記包囲体内の、上昇気流を直接受け
ない位置の温度を検出し、その検出温度に応じて上記包
囲体から間接的に吸入する溶解ガスの吸入量を制御する
ようにしたものである。
[作 用] 上述の如く成され、上記アーク炉内に発生する溶解ガ
スが炉内から直接的に吸入されて集塵され、他方炉から
漏出した溶解ガスが間接的に吸入されて集塵され、且つ
上記炉内から直接吸入される溶解ガス量が上記炉から漏
出した溶解ガスの上昇気流の温度と、包囲体内の、上昇
気流を直接受けない位置の温度とを検出することによ
り、溶解ガス量が増加すれば炉から漏出する溶解ガスの
上昇気流の温度が上昇する現象を利用して、その温度が
上昇すれば炉内から直接吸入する溶解ガスの吸入量を増
加し、その温度が下降すれば炉内から直接吸入する溶解
ガスの吸入量を減少するように制御して最適な集塵を行
なうものである。
[実施例] 以下に本発明の精鋼用アーク炉の集塵方法の一実施例
を添付図面に従って詳述する。
第1図は本発明方法を実施するために採用する装置の
一構成例を示すものである。図示するように、製鋼用ア
ーク炉1は包囲体2の内部に設けられている。このアー
ク炉1の蓋体3には、炉内に発生する溶解ガスを直接的
に吸入して集塵すべく第1の送風機4及び第1のバッグ
ハウス5が上記包囲体2を貫通して順に配管接続されて
いる。また、この包囲体2の天井6にはアーク炉1から
漏出する溶解ガスに臨んで開口されたダクト7が設けら
れている。このダクト7には、アーク炉1から漏出した
溶解ガスを間接的に吸入して集塵すべく第2の送風機8
及び第2のバッグハウス9に順に配管接続されている。
更に、上記アーク炉1の直上の包囲体2の天井6には、
第1の温度センサ10が設けられている。この第1の温度
センサ10には第1の制御系11が接続され、第1の演算装
置12及び第1の回転数制御装置13を順に介して上記第1
の送風機4に接続されている。また更に、アーク炉1か
ら漏出した溶解ガスの上昇気流を直接受けない位置の上
記包囲体2の天井6には、第2の温度エンサ14が設けら
れている。この第2の温度センサ14には第2の制御系15
が接続され、第2の演算装置16及び第2の回転数制御装
置17を順に介して上記第2の送風機8に接続されてい
る。
尚、上記第1及び第2の温度センサ10,14には例えば
熱電対を使用し、上記第1及び第2の演算装置12,16に
は例えばマイコンを使用し、上記第1及び第2の回転数
制御装置13,17には例えば電気的或いは機械的な回転数
制御装置を使用するものである。
次に上述した装置例に基づいて本発明方法の一実施例
を説明する。
製鋼用アーク炉1内に投入されたスクラップや還元鉄
等はアーク熱によって直接溶解される。溶解が進むと、
溶解ガスは炉内に充満し、炉から漏出し始める。この漏
出した溶解ガスの上昇気流を直接受ける包囲体2の天井
6に第1の温度センサ10が設けられており,この第1の
温度センサ10にて溶解ガスの上昇気流の温度を検知し
て、その検出値を上記第1の演算装置12に発信する。第
1の演算装置12はその信号を受けて、溶解ガス量が増加
すれば炉から漏出する溶解ガスの上昇気流の温度が上昇
するという現象を利用して、その温度が目標値よりも上
昇した場合には回転数を増大し、下降した場合には回転
数を減少させるような溶解ガス量に応じた適切な回転数
を算出し、上記第1の回転数制御装置13に出力として与
える。この出力を受けて第1の回転数制御装置13は第1
の送風機4を炉から発生する溶解ガス量に応じた適切な
回転数に設定して風量制御するものである。すなわち、
炉内から直接的に、且つ適切な風量で溶解ガスを吸入し
て第1のバッグハウス5へ移送し、最適な集塵を行なう
ものである。
他方、アーク炉1から漏出し、包囲体2内に滞留する
溶解ガスは、その量が増加するにつれて第2の温度セン
サ14に影響を与え、その温度が検知されることになる。
この第2の温度センサ14は包囲体2内に滞留する溶解ガ
ス温度を検知して、その検出値を第2の演算装置16に発
信する。第2の演算装置16はその信号を受けて、炉から
漏出するガス量が増加し、包囲体2内に滞留するガス量
が増えれば、包囲体内の雰囲気温度が上昇するという現
象を利用してその温度が目標値よりも上昇した場合には
回転数を増大し、下降した場合には回転数を減少させる
ような滞留するガス量に応じた適切な回転数を算出し、
上記第2の回転数制御装置17に出力として与える。この
出力を受けて第2の回転数制御装置17は、第2の送風機
8を包囲体内に滞留するガス量に応じた適切な回転数に
設定して風量制御するものである。すなわち、包囲体2
内から間接的に、且つ適切な風量で炉から漏出した溶解
ガスを吸入して第2のバッグハウス9へ移送し、最適な
集塵を行なうものである。
このような方法で最適な集塵を行なうことにより、炉
体から火炎や粉塵等が噴出するのを減少すると共に、溶
解ガスが過剰に排気されるのを防止して炉の熱効率を向
上させるものである。
また、溶解ガスの発生量に応じて第1および第2の送
風機4,8の回転数を制御するため動力が軽減されるもの
である。
このように、炉の熱効率が向上し、且つ第1及び第2
の送風機4,8の動力が軽減されるので、省エネルギ化が
達成されるものである。
尚、本実施例にあっては、炉内からの直接的な集塵だ
けでなく、包囲体2内から間接的な集塵をも漏出した溶
解ガス温度と溶解ガス量との関係から制御したが、重要
なのは製鋼用アーク炉1の熱効率であるので、少なくと
も炉内からの直接的な集塵がこの関係から制御されれば
良い。
そして、本実施例にあっては、第1および第2の送風
機4,8の回転数を制御して、その風量を調整したが、こ
れら第1及び第2の送風機4,8の上流側に開閉弁(図示
せず)をそれぞれ介設して、弁開度を調整することによ
り風量制御を行なうようにしてもよい。
[発明の効果] 以上要する本発明によれば、次のごとき優れた効果を
発揮する。
(1) 炉から漏出した溶解ガスの上昇気流の温度を検
出し、この検出温度に応じて炉内から直接吸入する溶解
ガスの吸入量を制御するようにしたので、その温度が上
昇すれば溶解ガスの吸入量を増加して炉体から火炎や粉
塵等が噴出するのを減少させることができ、その温度が
下降すれば溶解ガスの吸入量を減少して溶解ガスが過剰
に排気されるのを防止することにより、炉内温度を一定
に保持して炉の熱効率を向上させることができ、溶解ガ
スの発生量に応じた最適な集塵を行なうことができるも
のである。
(2)包囲体内の、上昇気流を直接受けない位置の温度
を検出し、その検出温度に応じて包囲体から間接的に吸
入する溶解ガスの吸入量を制御するようにしたので、そ
の温度が上昇すれば溶解ガスの吸入量を増加して包囲体
内の溶解ガスを不足なく吸入でき、その温度が下降すれ
ば溶解ガスの吸入量を減少して溶解ガスが過剰に排気さ
れるのを防止することにより包囲体内の雰囲気を一定に
保持でき、炉内温度の制御を可能にするものである。
(3) このように溶解ガスの吸入量を制御することに
より、吸入力を司どる送風機等の動力軽減を行なうこと
ができ、且つ上述した如く熱効率が向上するため、省エ
ネルギ化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製鋼用アーク炉の集塵方法を説明する
ための系統図、第2図は従来方法を説明するための系統
図である。 図中、1は製鋼用アーク炉、2は包囲体、4は第1の送
風機、7はダクト、8は第2の送風機、10は第1の温度
センサ、11は第1の制御系、12は第1の演算装置、13は
第1の回転数制御装置である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクラップや還元鉄等の溶解に際して、ア
    ーク炉内に発生する溶解ガスを炉内から直接的に吸入し
    て集塵し、他方炉から漏出した溶解ガスをアーク炉を覆
    う包囲体から間接的に吸入して集塵する製鋼用アーク炉
    の集塵方法において、該漏出した溶解ガスの上昇気流温
    度を検出し、その検出温度に応じて上記炉内から直接吸
    入する溶解ガスの吸入量を制御し、上記包囲体内の、上
    記気流を直接受けない位置の温度を検出し、その検出温
    度に応じて上記包囲体から間接的に吸入する溶解ガスの
    吸入量を制御するようにした製鋼用アーク炉の集塵方
    法。
JP62110029A 1987-05-06 1987-05-06 製鋼用ア−ク炉の集塵方法 Expired - Lifetime JP2556033B2 (ja)

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JPS5335884A (en) * 1976-09-14 1978-04-03 Omron Tateisi Electronics Co Road traffic sign control system
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