JP2556001B2 - 車両用冷却システム - Google Patents

車両用冷却システム

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JP2556001B2 JP60220725A JP22072585A JP2556001B2 JP 2556001 B2 JP2556001 B2 JP 2556001B2 JP 60220725 A JP60220725 A JP 60220725A JP 22072585 A JP22072585 A JP 22072585A JP 2556001 B2 JP2556001 B2 JP 2556001B2
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関を搭載した自動車等の車両用の冷
却システムの改良に関するものであり、具体的には、冷
却ファンと熱交換器を備えたシステムの冷却ファン駆動
装置および制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、車両用の冷却システムとしては、エンジンと直
接連結されて駆動される冷却ファンにより熱交換器に冷
却風を導くものが用いられていた。また一方で、冷却フ
ァンの車両搭載上の問題と、熱量消費率への悪影響、ヒ
ータの立ち上がり特性の改善、さらにはマニホールド・
触媒コンバータ等の排気ガス浄化装置への影響を改善す
るために、電動モータにより冷却ファンを駆動し、冷却
水温やエアコンの冷媒圧力の検出信号に基づいて電動フ
ァンの作動を制御するシステムが実用化されてきた。
このシステムは、電動モータの体格上の制約、すなわ
ち体格の割に出力が小さいため、低回転化、大トルク化
が困難である。また、消費電流が大きくなり易い(特に
起動時)という理由のために、特に乗用車としては小型
車両に限定されていた。
しかしながら、車両のFF化や、ディーゼルエンジン車
でのヒータの立ち上がり時間の短縮のために、中・大型
車でも冷却ファンをエンジンから切り離して作動させる
必要が生じてきている。ところが、中・大型車は小型車
に比較して内燃機関の発熱量が多いため、この熱交換器
を冷却するのに多量の冷却風が必要となるので、電動フ
ァンが大型化になったり、あるいはその消費電力が大き
くなるといった問題を有しており、車両搭載性を考慮す
ると好ましいものではない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは上記の点に鑑み、液圧ポンプによって液
圧モータを回転させて冷却ファンを駆動するシステムを
検討してきた。そして、液圧モータへ流れる作動流体の
液量を一定値に設定して実験したところ、次のような問
題点があることが判明した。
すなわち、液圧モータへ供給される作動流体の液量が
一定であっても、内燃機関、熱交換器等の温度上昇によ
って作動流体の温度が上昇変化すると、液体の粘性の変
化に伴って液圧モータの容積効率が低下し、ひいては液
圧モータ、冷却ファンの回転数が低下するという問題点
がある。
また、同一液温であっても、液圧モータや液圧ポンプ
のモータ・ポンプ特性の経時的変化によっても、液圧モ
ータや冷却ファンの回転数が変化するという問題点があ
ることが判明した。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
であり、液温の変化、あるいはモータ・ポンプ特性の変
化に対してその影響を受けることのない液圧ポンプと冷
却ファンの回転数制御を達成することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、特許請求の範囲
第1項記載の発明では、液圧ポンプ(15)から供給され
る作動流体で回転駆動する液圧モータ(17)を有し、こ
の液圧モータ(17)によって冷却ファン(18)を駆動
し、この冷却ファン(18)によって熱交換器(19,20)
内を流れる冷却流体を冷却する車両用冷却システムにお
いて、 前記液圧モータ(17)の上流側と下流側とを連通して
前記液圧モータ(17)を迂回させて前記作動流体を流通
するバイパス路(A)と、 このバイパス路(A)の流路を開閉する流路開閉部材
(201)と、 前記流路開閉部材(201)の一端面が、前記液圧モー
タ(17)の上流側圧力によって前記流路が開く方向に押
圧されるように、前記上流側圧力を前記一端面まで導く
上流側圧力導通通路(200b)と、 前記流路開閉部材(201)の他端面が、前記液圧モー
タ(17)の下流側圧力によって前記流路が閉じる方向に
押圧されるように、前記下流側圧力を前記他端面まで導
く下流側圧力導通通路(200d)と、 前記他端面が前記下流側圧力によって押圧される方向
に、前記流路開閉部材(201)に対して作用力を付与す
る作用力付与手段(205、206、207)とを備え、 前記作用力付与手段(205、206、207)は、前記熱交
換器(19)の冷却媒体圧力が所定値よりも高いときに前
記作用力を増加し、前記熱交換器(19)の冷却媒体圧力
が所定値よりも低いときに前記作用力を減少し、前記作
用力付与手段の作用力を所定の力に制御することによっ
て、前記上流側圧力と前記下流側圧力との差を所定圧力
に制御するように構成されたことを特徴とする車両用冷
却システム。
(2)前記作用力付与手段(205、206、207)が、 電磁駆動手段(205、206)と前記他端面との間に設け
られた弾性部材(207)とを備えたことを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載の車両用冷却システム。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施例
の具体的手段との対応関数を示すものである。
〔発明の作用効果〕
上記構成によると、液圧モータの上流側圧力が、上流
側圧力導通通路を介して流路開閉部材の一端面に導かれ
ているので、この一端面は前記上流側圧力によって押圧
され、これによって流路開閉部材にはバイパス路の流路
を開ける方向に力が働く。
また液圧モータの下流側圧力が、下流側圧力導通通路
を介して流路開閉部材の他端面に導かれているので、こ
の他端面は前記下流側圧力によって押圧され、これによ
って流路開閉部材には前記流路を閉じる方向に力が働
く。
また流路開閉部材には、作用力付与手段によって、前
記他端面が前記下流側圧力によって押圧される方向、す
なわち、前記流路が閉じる方向に作用力が働く。
以上まとめると、流路開閉部材には、上記上流側圧力
によって流路を開ける方向に力が働き、また前記下流側
圧力および作用力付与手段の作用力によって流路を閉じ
る方向に力が働く。
従って、作用力付与手段の作用力を適当に制御するこ
とによって、前記上流側圧力と下流側圧力との圧力差を
所定圧力に制御することができる。
さらに、本発明では、上記作用力付与手段は、熱交換
器の冷却媒体圧力が所定値よりも高いときに上記作用力
を増加し、熱交換器の冷却媒体圧力が所定値よりも低い
ときに上記作用力を減少する。
つまり、熱交換器の冷却媒体圧力が所定値よりも高い
ときには、この熱交換器の放熱負荷が大きく、このとき
に作用力付与手段の作用力を大きくするように制御すれ
ば、この作用力によって流路開閉部材には流路を閉じる
側に力が働き、前記流路の面積は小さくなる。従って、
液圧ポンプから供給される作動流体のうちのバイパス路
を流れる量が少なくなり、液圧モータの上流側にかかる
圧力が大きくなり、その結果、前記圧力差が大きくなる
ように制御される。
この結果、前記圧力差が大きくなるので、液圧モータ
によって駆動される冷却ファンの回転数が高回転とな
り、風量大の冷却風を発生させ、熱交換器の放熱負荷に
応じて熱交換器にて冷却媒体を効果的に冷却できる。
また逆に、熱交換器の冷却媒体圧力が所定値よりも低
いときには、この熱交換器の放熱負荷がそれほど大きく
なく、このときに作用力付与手段の作用力を小さくする
ように制御すれば、この作用力が小さくなった分、前記
上流側圧力によって流路開閉部材には流路を開ける側に
力が働き、前記流路の面積は大きくなる。従って、液圧
ポンプから供給される作動流体のうちのバイパス路を流
れる量が多くなり、液圧モータの上流側にかかる圧力が
小さくなり、その結果、前記圧力差が小さくなるように
制御される。
この結果、前記圧力差は、上述した冷却媒体圧力が所
定値よりも高いときよりが小さくなるので、液圧モータ
によって駆動される冷却ファンの回転数も中回転数〜小
回転数(停止状態含む)となり、熱交換器の放熱負荷に
応じた冷却風を発生させ、熱交換器にて冷却媒体を効果
的に冷却できる。
また本発明では、前記一端面に前記上流側圧力が導か
れるとともに、前記他端面に前記下流側圧力が導かれる
ように構成されているため、例えば作動流体温度の変化
に伴う粘性の変化や、あるいは液圧モータ・ポンプ特性
の経時的変化等によって、前記上流側あるいは下流側の
圧力が変化しても、この圧力変化が直接前記一端面ある
いは他端面に作用するので、前記圧力変化に応じて流路
開閉部材が移動し、前記流路の面積が変化し、バイパス
路を流れる作動流体の量が変化し、これによって前記圧
力変化が打ち消されて、前記圧力差は前記所定圧力に維
持される。つまり液圧モータの回転数、すなわち冷却フ
ァンの回転数を所定値に維持することができる。
このように本発明では、例えば作動流体温度の変化、
あるいは液圧モータ・ポンプ特性の経時的変化に係わら
ず、冷却ファンの回転数を一定に維持することができ
る。この理由は、液圧モータの出力トルクが作動流体の
粘性が極端に大きくない場合、すなわち作動流体の温度
が低温でない場合には、温度に係わらず前記圧力差でほ
ぼ一義的に決まるという実験結果と、冷却ファンの駆動
トルクがその回転数によりほぼ一義的に定まるというこ
とに基づくものである。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明の基本的な構成を示す実施例の模式図
である。
図示しないエンジンによって回転駆動されるベーン
型、歯車式、ピストン型等の油圧ポンプ15から、パワー
ステアリング装置(以下P/S装置という)16のパワーシ
リンダへ至る管路の途中には、油圧によって回転駆動さ
れる、例えば歯車式、ベーン型、ピストン型等の油圧モ
ータ17が直列的に接続されている。
油圧モータ17の回転駆動軸には、冷却風を発生する冷
却ファン18が回転可能に連結されており、この油圧モー
タ17は、図示しないファンシュラウドに固定用ステーを
介して固定支持されている。冷却ファン18によって発生
する冷却風の上流側には、エアコン(A/C)用冷媒を冷
却する熱交換器であるコンデンサ19、およびエンジン冷
却水を冷却する熱交換器であるラジエータ20が配設され
ている。
また、油圧ポンプ15の吐出側には、吐出流量調整弁21
が設けられている。この吐出流量調整弁21は、第2図に
示すように、エンジン回転数NEが上昇して油圧ポンプ15
の吐出流量Q0が所定流量a以上になると、その作動油の
一部をオイルタンクにドレインして所定流量aとなるよ
うに調整し、P/S装置16または油圧モータ17に供給す
る。なお、この実施例では、上記所定流量aは操舵する
上でP/S装置16に要求される最低流量に設定されてい
る。
またこの調整弁21は、電磁手段であるソレノイド22に
よって調整弁21内部の可変絞り面積を2段階に制御し、
調整弁21の下流の流量Q1を第2図に示すように2段階に
制御変更するようになっている。流量Q1は、冷却システ
ムの放熱負荷に応じて変更され、放熱負荷が大きい場合
には大流量bに、通常運転または放熱負荷が小さい場合
には小流量aに調整される。
第1図の油圧回路において、油圧モータ17の上流と下
流とを結んで油圧モータ17を迂回させて作動流体をバイ
パスさせるバイパス路Aが形成されており、このバイパ
ス路Aには、油圧モータ17の前後差圧(上流側と下流側
との差圧)を制御する差圧制御手段としての制御弁200
が設けられている。この制御弁200は、第3図の実線ΔP
Sに示すように、ソレノイド205への制御電流に比例して
バイパス路Aの設定差圧を変更制御する。
また制御弁200は、油圧モータ17の上流側を連通する
入口ポート200a、この入口ポート200aと連通してバルブ
201の左端面(特許請求の範囲第1項記載の発明でいう
一端面)に油圧を導くパイロットポート200b、油圧モー
タ17の下流側と連通する出口ポート200c、およびこの出
口ポート200cと連通してバルブ201とスプール202の右端
面(特許請求の範囲第1項記載の発明でいう他端面)に
油圧を導くパイロットポート200dを有している。スプー
ル202の左端面は、タンクに連通した空間に設けられた
スプリング204によって付勢され、またバルブ201の右端
面(上記他端面)は、ソレノイド205への制御電流によ
り可動する可動コア206に支持されて設定荷重を変更で
きるスプリング207によって付勢されている。またスプ
ール202には、内周と外周を連通するポートを各々有す
る2つの環状溝202a、202bが形成されている。
このように、バルブ201の上記左端面には、パイロッ
トポート200bを介して、常に油圧モータ17の上流側圧力
が導かれ、この上流側圧力によってパルプ201は図中右
側に押圧される力が働く。またバルブ201の上記右端面
には、パイロットポート200dを介して、常に油圧モータ
17の下流側圧力が導かれ、この下流側圧力によってバル
ブ201は図中左側に押圧される力が働く。また上記右端
面には、ソレノイド205、可動コア206、スフリング207
によって、常に図中左側に押圧される付勢力(作用力)
が働く。
従って、油圧モータ17の前後差圧つまりパイロットポ
ート200b、200dの差圧がソレノイド205で決まるスプリ
ング207の付勢力より大きくなると、バルブ201が図中右
方向へ移動して、ポート200a、200cか環状溝200bのポー
トを介して連通し、前後差圧が小さくなるとバルブ201
が図中左方向に移動して連通を遮断するので、油圧モー
タ17の前後差圧はソレノイド205の制御電流に対応して
所定値に維持される。
一方、P/S装置16が作動して油圧ポンプ17の下流側圧
力が上昇すると、その圧力はパイロットポート200dを介
してスプール202の右端面に作動して徐々にスプール202
を左行させるので、ポート200a、200cが徐々に連通し、
優先的にP/S装置16に作動油が供給される。これによっ
て油圧モータ17および冷却ファン18は一時的に回転を停
止し、P/S装置16の図示しないパワーシリンダに供給さ
れる油圧によって操舵が行われる。
また油圧モータ17の下流、すなわち油圧モータ17から
P/S装置16に至る管路途中に、油圧モータ17を経てP/S装
置16に供給される作動油の流量を制御する流量制御弁27
が設けられている。この流量制御弁27は、P/S装置16に
供給される作動油が所定量a以上にならないようにオイ
ルタンクにドレインするものである。
なお、電気制御手段(以下ECUという)33は、A/C用コ
ンデンサ19の冷媒圧力を検出する圧力センサ34、ラジエ
ータ20の冷却水温を検出する水温センサ35、およびA/C
用の図示しないコンプレッサに連動してコンプレッサが
駆動中か否かを検出するコンプレッサスイッチ36等の信
号に基づいて、熱交換器の放熱負荷(冷却システムに要
求される冷却負荷)を第1表に示すように判定する。
すなわち、ECU30は例えば上記第1表に示すように、
水温センサ35の検出値が100℃以上かまたは圧力センサ3
4の検出値が1.5M pa以上のときに放熱負荷が大であると
判定し、また水温センサ35の検出値が90℃以上100℃未
満かまたはコンプレッサスイッチ36がONのときに放熱負
荷が小であると判定し、また水温センサ35の検出値が90
℃未満でかつコンプレッサスイッチ36がOFFのときに放
熱負荷が極小であると判定する。こで、上記第1表の水
温センサ35、圧力センサ34の判定値は、各種車両の冷却
システムに応じて変更されることは言うまでもない。
そして放熱負荷が大であると判定されたときは、調整
弁21によりオイルタンクへドレインされる流量を減少さ
せて、調整弁21から吐出される流量を大流量b(通常流
量aより大)に制御するとともに、ソレノイド205を100
%通電状態として制御弁200を最大設定差圧に制御す
る。よって油圧ポンプ15から吐出された油圧はバイパス
されることなく、大流量bのまま油圧モータ17の前後差
圧を最大値に保って供給され、油圧モータ17および冷却
ファン18を高回転で回転させ、風量大の冷却風を発生さ
せ、コンデンサ19、ラジエータ20にて冷媒、冷却水を冷
却する。このとき、油圧モータ17で消費されて排出され
る大流量bの作動油は、流量制御弁27にて流量aまで減
少させられて、P/S装置16に供給される。
また、放熱負荷が小または極小であると判定されたと
きは、調整弁21から吐出される流量を通常の流量a(<
b)に制御するとともに、そのときの放熱負荷に応じて
バイパス路Aの制御弁200の設定差圧を連続的に制御す
る。よってそのときの放熱負荷に応じてバイパス路Aを
流れる流量が設定差圧に応じて連続的(0〜a)に、そ
して油圧モータ17に供給される流量も連続的(a〜0)
に制御され、油圧モータ17および冷却ファン18の回転数
は、油圧モータ17に供給される流量に応じて各々中回転
数〜低回転数、停止に制御される。
ここで、上記各放熱負荷のときのソレノイド22、ソレ
ノイド205の通電制御状態を下記第2表に示す。
以上述べたように、調整弁21、制御弁200によって油
圧モータ17に供給される流量が放熱負荷に応じて比例的
に制御されて冷却ファン18が回転駆動されるが、放熱負
荷が大、小、極小のいずれの場合も、P/S装置16へ供給
される流量が所定量aを満たして常に作動油が流れる構
成である。このため、P/S装置16が作動するとき、P/S装
置16へ供給される流量が一定であるので、一定の操作ト
ルクでの安定した操作出力トルクを得ることができる。
これは第4図に示すように、仮にP/S装置16へ供給さ
れる流量が一定でなく、a,bと変化すると、P/S装置16の
出力トルクを一定にしようとする場合には、ステアリン
グホイール31を操舵する操舵トルクが変化してしまうの
に対し、本実施例ではP/S装置16へ供給される流量が一
定であるために操舵トルクが一定となり、安定した操舵
フィーリングを得ることができる。
また上述したように、P/S装置16と油圧モータ17を直
列的に配管した構成では、P/S装置16へ至る配管中の作
動油が常に流動しているので、作動油中で気泡が発生す
ることがなく、気泡によるP/S装置16の作動遅れが起こ
らないため、応答性の良い操舵力を確保することができ
る。
上述においては、車速とは無関係に操舵トルクが一定
になる構成であるが、流量制御弁27を電磁式にして、P/
S装置16へ供給される流量を変更することにより、車速
に応じて操舵トルクを変更できることは言うまでもな
い。
次に第5図に基づいて、本実施例のECU33中の放熱負
荷判定回路を説明する。
水温センサ35の出力信号は、コンパレータ51、オペア
ンプ52の非反転入力端子に接続され、コンパレータ51の
反転入力端子には所定抵抗を介して基準電源V ccが接続
されており、水温センサ35が100℃以上になるとコンパ
レータ51の出力は“1"レベルになる。また、オペアンプ
52は公知の非反転増幅器53を構成しており、水温センサ
35の出力信号に応じて比例的に出力電圧を発生する。
A/C用圧力センサ34は、コンパレータ54の非反転入力
端子に接続されており、A/C用圧力センサ34が1.5M pa以
上になるとコンパレータ54の出力は“1"レベルになる。
またコンプレッサスイッチ36がONとなると増幅器55の出
力は“1"レベルになる。
コンパレータ51,54の出力端子はOR回路57に接続され
ている。このOR回路57の出力端子はアンプ60に接続さ
れ、非回転増幅器53の出力端子は電流増幅器59の入力端
子に接続されている。また、増幅器55の出力端子は、電
流増幅器59の入力端子に接続されている。またアンプ60
はソレノイド22に接続されている。
電流増幅器59はソレノイド205に接続され、電流検出
抵抗62を介して接地されている。故にECU33は上記第1
表に示したように放熱負荷を判定し、第2表に示したよ
うにソレノイド22,205を通電制御する。よってバイパス
路Aの設定差圧を連続的に制御している。
また、P/S装置16が作動するときは、その作動油は流
量制御弁27を流れるので、P/S装置16には必ず所定流量
以上供給されることはない。従って、前述のように操舵
フィーリングが良好になるというメリットを有する。
次に、制御弁200の作用について更に説明する。
第6図は制御弁200を用いない比較例の特性を測定す
る油圧回路図、第7図は第6図に示す油圧回路によって
得られる特性図で、油温がファン回転数(N)と圧力
(P)に及ぼす影響を示し、第8図は第1図実施例から
得られる特性図である。
第6図は、油圧ポンプ15、油圧モータ17、冷却ファン
18、図示しないファンの回転数検出手段と油圧モータ17
の上流側圧力(P)を測定する圧力計500、油圧ポンプ1
5の下流流量(Q)を測定する流量計510、リリーフ圧を
変更できるリリーフ弁520から構成されている。
この装置において、室温(24℃程度)で作動油温度を
40℃、60℃、80℃と変化させると、その粘性が変化する
ので、供給流量Qが一定であっても、冷却ファン18の回
転数(N)と圧力(P)が第7図に示すように変化す
る。
これに対して、本実施例のように制御弁200を設け、
油圧モータ17の前後差圧を所定値に設定すると、第8図
に示すように、作動油の温度に係わらず、油圧モータ17
の回転トルク(T)と冷却ファン18の回転数(Nf)が油
圧モータ17の前後差圧に対応して所定値に制御できる。
また制御弁200への制御電流をECU33にて制御すると、制
御弁200の設定差圧ΔPSが任意に変更制御できるので、
回転トルク(T)と回転数(Nf)を任意に変更制御でき
る。
なお、ファン回転数(Nf)は作動油の温度によって変
化することを説明したが、他の油圧ポンプ15、油圧モー
タ17の容積効率が磨耗等の経時的変化によって低下した
場合でも、同様にファン回転数(Nf)が変化する。この
場合も、上述の制御弁200を設けて油圧モータ17の前後
差圧を一定値に保つことにより、ファン回転数(Nf)を
制御できることは言うまでもない。
以上説明したように本実施例では、ソレノイド205へ
の通電量を適当に制御することによって、油圧モータ17
の前後差圧を所定値に維持することができ、これによっ
て油圧モータ17および冷却ファン18の回転数を一定に維
持することができる。
また本実施例では、バルブ201の上記左端面に常に油
圧モータ17の上流側圧力が導かれ、またバルブ201の上
記右端面に常に油圧モータ17の下流側圧力が導かれてい
るので、例えばエンジンの負荷の変化によってエンジン
周囲温度が変化し、これによって作動油の粘性が変化
し、これに伴って油圧モータ17の上流側あるいは下流側
の作動油の圧力が変化しても、この圧力変化がバルブ20
1の上記左端面あるいは右端面に作用する。従って、こ
れによってバルブ201が移動し、バイパス路Aを流れる
作動油量が変化し、油圧モータ17の上記差圧が上記所定
値に維持されるので、油圧モータ17および冷却ファン18
の回転数を一定に維持することができる。
(他の実施例) 上記実施例における油圧ポンプ15を可変容積油圧ポン
プとしても良い。
また上記各実施例に対して、バイパス路Aと並列的に
バイパス路を設け、操舵が有るときにはこのバイパス路
に優先的に作動油を流して油圧モータ15の差圧を小さく
し、P/S16に優先的に作動油を流すようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例を示す油圧回路図、第2図は吐出
流量調整弁(21)の流量特性図、第3図は制御弁(20
0)の特性とファン回転数を示す特性図、第4図はステ
アリング(31)と操舵トルクとP/S装置(16)の出力ト
ルクとの関係を示す特性図、第5図はECU(33)の回路
図、第6図は比較例を示す油圧回路図、第7図は第6図
に示す比較例によって得られる特性図、第8図は本実施
例によって得られる特性図である。 (符号の説明) 15……油圧ポンプ、16……パワーステアリング装置、17
……油圧モータ、18……冷却ファン、19……A/C用コン
デンサ、20……ラジエータ、200b,200d……パイロット
ポート、201……バルブ、205……ソレノイド、206……
可動コア、207……スプリング、A……バイパス路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 光吾郎 刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電装株 式会社内 (72)発明者 杉山 俊樹 刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電装株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−70266(JP,A) 特公 昭51−50930(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液圧ポンプから供給される作動流体で回転
    駆動する液圧モータを有し、この液圧モータによって冷
    却ファンを駆動し、この冷却ファンによって熱交換器内
    を流れる冷却流体を冷却する車両用冷却システムにおい
    て、 前記液圧モータの上流側と下流側とを連通して前記液圧
    モータを迂回させて前記作動流体を流通するバイパス路
    と、 このバイパス路の流路を開閉する流路開閉部材と、 前記流路開閉部材の一端面が、前記液圧モータの上流側
    圧力によって前記流路が開く方向に押圧されるように、
    前記上流側圧力を前記一端面まで導く上流側圧力導通通
    路と、 前記流路開閉部材の他端面が、前記液圧モータの下流側
    圧力によって前記流路が閉じる方向に押圧されるよう
    に、前記下流側圧力を前記他端面まで導く下流側圧力導
    通通路と、 前記他端面が前記下流側圧力によって押圧される方向
    に、前記流路開閉部材に対して作用力を付与する作用力
    付与手段とを備え、 前記作用力付与手段は、前記熱交換器の冷却媒体圧力が
    所定値よりも高いときに前記作用力を増加し、前記熱交
    換器の冷却媒体圧力が所定値よりも低いときに前記作用
    力を減少し、前記作用力付与手段の作用力を所定の力に
    制御することによって、前記上流側圧力と前記下流側圧
    力との差を所定圧力に制御するように構成されたことを
    特徴とする車両用冷却システム。
  2. 【請求項2】前記作用力付与手段が、 電磁駆動手段と前記他端面との間に設けられた弾性部材
    とを備えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の車両用冷却システム。
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