JP2555399Y2 - シール装置 - Google Patents
シール装置Info
- Publication number
- JP2555399Y2 JP2555399Y2 JP1994016764U JP1676494U JP2555399Y2 JP 2555399 Y2 JP2555399 Y2 JP 2555399Y2 JP 1994016764 U JP1994016764 U JP 1994016764U JP 1676494 U JP1676494 U JP 1676494U JP 2555399 Y2 JP2555399 Y2 JP 2555399Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seal ring
- peripheral surface
- casing
- ring
- outer peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Sealing Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、回転軸とケーシングと
の間に使用されるシール装置に関する。
の間に使用されるシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車及び建設機械に用いられる油圧機
器の回転軸、たとえば、トランスミッションの回転軸の
場合、一方の端部をケーシングに支承させ、他方の端部
を自由端部とする例が両端部共軸承する場合より多い。
このような回転軸に離間した対のリング溝を配し、その
外周面が回転軸を納めるケーシング内周面に接触するシ
ールリングをリング溝に装着し、両シールリング間に油
圧を作用させる使用例がトランスミッション構造に多
い。この使用例では、シールリングが油の洩れを防止す
る働きをするが、経時的に油洩れが増大し、必要な圧力
維持が困難になることがある。
器の回転軸、たとえば、トランスミッションの回転軸の
場合、一方の端部をケーシングに支承させ、他方の端部
を自由端部とする例が両端部共軸承する場合より多い。
このような回転軸に離間した対のリング溝を配し、その
外周面が回転軸を納めるケーシング内周面に接触するシ
ールリングをリング溝に装着し、両シールリング間に油
圧を作用させる使用例がトランスミッション構造に多
い。この使用例では、シールリングが油の洩れを防止す
る働きをするが、経時的に油洩れが増大し、必要な圧力
維持が困難になることがある。
【0003】このような油洩れの原因は、シールリング
の外周面とケーシング内周面との摺接面の相性の良し悪
しに有るのではと考え、シールリングの材質とケーシン
グの材質の組合せ、シールリング外周面の形状や処理層
(たとえば、窒化層)の工夫等をしてきたが、油洩れへ
の効果的手段となっていない。
の外周面とケーシング内周面との摺接面の相性の良し悪
しに有るのではと考え、シールリングの材質とケーシン
グの材質の組合せ、シールリング外周面の形状や処理層
(たとえば、窒化層)の工夫等をしてきたが、油洩れへ
の効果的手段となっていない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案は前述した従来
技術の不具合を解消させることを解決すべき課題とす
る。
技術の不具合を解消させることを解決すべき課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、前述した課題
を解決するために、シールリングが回転軸とともに回転
し、その外周面がケーシング内周面に摺接する場合と、
シールリングがケーシング内周面に密接し、シールリン
グ側面が回転軸のリング溝に摺接する場合とを想定し、
何れかの場合を人為的に作り出し、そのシールリングの
摺接面をバレルフェース面形状とさせる手段を基本的に
採用する。
を解決するために、シールリングが回転軸とともに回転
し、その外周面がケーシング内周面に摺接する場合と、
シールリングがケーシング内周面に密接し、シールリン
グ側面が回転軸のリング溝に摺接する場合とを想定し、
何れかの場合を人為的に作り出し、そのシールリングの
摺接面をバレルフェース面形状とさせる手段を基本的に
採用する。
【0006】より具体的には、シールリングの内周面の
面積に対するシールリング側面の面積の大小又は近似の
場合に応じて、外周面および/又は側面の少なくとも一
方をバレルフェース面形状とさせる技術的手段を本考案
は採用する。
面積に対するシールリング側面の面積の大小又は近似の
場合に応じて、外周面および/又は側面の少なくとも一
方をバレルフェース面形状とさせる技術的手段を本考案
は採用する。
【0007】
【作用】リング内周面の面積をその側面の面積より大き
くとった時には受圧面はリング内周面側が大きく、径方
向に作用する力が軸線方向の力より大きくなる。このた
め、シールリング側面が回転軸のリング溝の側面に対し
て摺接面となるので、この面をバレルフェース面形状と
する。
くとった時には受圧面はリング内周面側が大きく、径方
向に作用する力が軸線方向の力より大きくなる。このた
め、シールリング側面が回転軸のリング溝の側面に対し
て摺接面となるので、この面をバレルフェース面形状と
する。
【0008】リング内周面の面積をその側面の面積より
小とすると、前述例とは逆になり、軸線方向の力が径方
向の力より大きく、シールリング外周面が摺動面となる
ので、この面をバレルフェース面形状とさせる。
小とすると、前述例とは逆になり、軸線方向の力が径方
向の力より大きく、シールリング外周面が摺動面となる
ので、この面をバレルフェース面形状とさせる。
【0009】リング内周面の面積がその側面の面積にほ
ぼ近似するときは、シールリング外周面と側面の少なく
とも一方が摺動面となるので、外周面と側面の少なくと
も一方とをバレルフェース面形状とさせる。
ぼ近似するときは、シールリング外周面と側面の少なく
とも一方が摺動面となるので、外周面と側面の少なくと
も一方とをバレルフェース面形状とさせる。
【0010】バレルフェース面形状は、摺接面への潤滑
油のまわりがよく、摩耗が極めて少ないので、摺接面を
常に良好な状態に維持できる。
油のまわりがよく、摩耗が極めて少ないので、摺接面を
常に良好な状態に維持できる。
【0011】
【実施例】図1に示すシールリング7は、その外周面に
バレルフェース面を半径Rの円弧で形成している。この
シールリング7の内周面の受圧面積は、その側面の受圧
面積より小さい。従って、軸心方向の力が径方向の力よ
り大きく、シールリング7は回転軸とともに回転し、シ
ールリング7の外周面がケーシング2の内周面に対する
摺動面となるので、シールリング7の外周面をバレルフ
ェース面形状とする。ケーシング2の材質が、シールリ
ング7の材質より軟質の場合、シールリング7の使用が
好ましい。図2は、その使用例で、回転軸1の自由端部
が振動するような構成の場合でも、シールリング7は、
回転軸1のリング溝3の一方の側壁に密着しており、そ
の外周面のバレルフェース面が、ケーシング2に摺接す
る。このため、油膜の破断はない。
バレルフェース面を半径Rの円弧で形成している。この
シールリング7の内周面の受圧面積は、その側面の受圧
面積より小さい。従って、軸心方向の力が径方向の力よ
り大きく、シールリング7は回転軸とともに回転し、シ
ールリング7の外周面がケーシング2の内周面に対する
摺動面となるので、シールリング7の外周面をバレルフ
ェース面形状とする。ケーシング2の材質が、シールリ
ング7の材質より軟質の場合、シールリング7の使用が
好ましい。図2は、その使用例で、回転軸1の自由端部
が振動するような構成の場合でも、シールリング7は、
回転軸1のリング溝3の一方の側壁に密着しており、そ
の外周面のバレルフェース面が、ケーシング2に摺接す
る。このため、油膜の破断はない。
【0012】図3に示す例は、シールリング8の少なく
とも一側面にバレルフェース面を設けている。このシー
ルリング8の側面の受圧面積は、その内周面より小さ
い。従って、径方向の力が軸線方向の力より大きく、シ
ールリング8がケーシング2の内周面に密着し、シール
リング8の側面の少なくとも一方が回転軸のリング溝の
壁面に対する摺動面となるので、この側面をバレルフェ
ース面形状とする。回転軸1の材質が、シールリング8
の材質より軟質の場合、このシールリング8の使用が好
ましい。図4はその使用例で、回転軸の自由端部が振動
するようなものでも、シールリング8の外周面がケーシ
ング2の内壁に密着しており、その側面のバレルフェー
ス面がたとえばアルミ合金或いは軟鋼材の回転軸1のリ
ング溝3の側壁に摺接し、油膜の破断はない。
とも一側面にバレルフェース面を設けている。このシー
ルリング8の側面の受圧面積は、その内周面より小さ
い。従って、径方向の力が軸線方向の力より大きく、シ
ールリング8がケーシング2の内周面に密着し、シール
リング8の側面の少なくとも一方が回転軸のリング溝の
壁面に対する摺動面となるので、この側面をバレルフェ
ース面形状とする。回転軸1の材質が、シールリング8
の材質より軟質の場合、このシールリング8の使用が好
ましい。図4はその使用例で、回転軸の自由端部が振動
するようなものでも、シールリング8の外周面がケーシ
ング2の内壁に密着しており、その側面のバレルフェー
ス面がたとえばアルミ合金或いは軟鋼材の回転軸1のリ
ング溝3の側壁に摺接し、油膜の破断はない。
【0013】図5に示すシールリング9は、その外周面
と少なくとも一方の側面にバレルフェース面を設けたも
ので、リング内周面と側面の受圧面積が略等しい場合に
利用される。この場合、軸線方向と径方向の力がほぼ等
しく、シールリング9は、ケーシング2の内周面および
リング溝の壁面の双方の面に対して摺動するので、その
外周面と側面の少なくとも一方をバレルフェース面形状
とさせる。本例は、ケーシング2と回転軸1の材質がア
ルミ合金或いは軟鋼材の場合に適する。従来のシールリ
ングと本考案のシールリングの性能比較のための試験装
置の概略図を図6に示す。同図において、回転軸1はA
DC−12のアルミ材、ケーシング2はS10の軟鋼材
でシールリング溝3には従来形状の矩形断面の鋳鉄製の
シールリングを配し、リング溝3には本考案による鋳鉄
製シールリング7を配し、その外周を円弧形状(バレル
フェース面)とする。 テスト条件:ケーシング内径140mm、シールリング幅
3mm、厚さ4mm、軸回転数2440rpm 、油圧15kg/
cm2 、油温110℃、テスト時間100時間連続運転。 テスト結果を図7に示した。
と少なくとも一方の側面にバレルフェース面を設けたも
ので、リング内周面と側面の受圧面積が略等しい場合に
利用される。この場合、軸線方向と径方向の力がほぼ等
しく、シールリング9は、ケーシング2の内周面および
リング溝の壁面の双方の面に対して摺動するので、その
外周面と側面の少なくとも一方をバレルフェース面形状
とさせる。本例は、ケーシング2と回転軸1の材質がア
ルミ合金或いは軟鋼材の場合に適する。従来のシールリ
ングと本考案のシールリングの性能比較のための試験装
置の概略図を図6に示す。同図において、回転軸1はA
DC−12のアルミ材、ケーシング2はS10の軟鋼材
でシールリング溝3には従来形状の矩形断面の鋳鉄製の
シールリングを配し、リング溝3には本考案による鋳鉄
製シールリング7を配し、その外周を円弧形状(バレル
フェース面)とする。 テスト条件:ケーシング内径140mm、シールリング幅
3mm、厚さ4mm、軸回転数2440rpm 、油圧15kg/
cm2 、油温110℃、テスト時間100時間連続運転。 テスト結果を図7に示した。
【0014】
【効果】図7から明らかなように、本考案によるリング
は、従来例に比し、摩耗量を減少させ得る。これは、受
圧面積に応じた力の大小により摺動面を人為的に選別し
この摺動面をバレルフェース面形状とさせ、潤滑油のま
わりを良くすることで得られるものである。
は、従来例に比し、摩耗量を減少させ得る。これは、受
圧面積に応じた力の大小により摺動面を人為的に選別し
この摺動面をバレルフェース面形状とさせ、潤滑油のま
わりを良くすることで得られるものである。
【図1】本考案の一例のシール装置に用いられるシール
リングの部分断面図である。
リングの部分断面図である。
【図2】図1のシールリングの使用状態を示す部分断面
図である。
図である。
【図3】シールリングの別の例の部分断面図である。
【図4】図3の例の使用状態を示す部分断面図である。
【図5】シールリングの他の例の部分断面図である。
【図6】シールリングのテスト装置の断面図である。
【図7】テスト結果を示すグラフ図である。
1 回転軸 2 ケーシング 3 リング溝 7、8、9 シールリング
Claims (2)
- 【請求項1】 ケーシング内の回転軸外周面のリング溝
に装着されかつその外周面がケーシング内周面に接する
シールリングを有し、該ケーシングのシールリングとの
摺動面が該回転軸リング溝のシールリングとの摺動面よ
り硬質であるシール装置において、該シールリングの内
周の面積が一側面の面積より小さく、その外周面がバレ
ルフェース面であるシールリングを有することを特徴と
するシール装置。 - 【請求項2】 ケーシング内の回転軸外周面のリング溝
に装着されかつその外周面がケーシング内周面に接する
シールリングを有し、該ケーシングのシールリングとの
摺動面が該回転軸リング溝のシールリングとの摺動面よ
り軟質であるシール装置において、該シールリングの内
周の面積が一側面の面積より大きく、その側面の少なく
とも一方がバレルフェース面であるシールリングを有す
ることを特徴とするシール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994016764U JP2555399Y2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994016764U JP2555399Y2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | シール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0866U JPH0866U (ja) | 1996-01-19 |
JP2555399Y2 true JP2555399Y2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=11925298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994016764U Expired - Lifetime JP2555399Y2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | シール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555399Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60102236A (ja) * | 1983-11-09 | 1985-06-06 | Toyota Motor Corp | プレス金型の製造方法 |
JPS60185185A (ja) * | 1984-03-02 | 1985-09-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 放射線検出方法と装置 |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP1994016764U patent/JP2555399Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0866U (ja) | 1996-01-19 |
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