JP2555300B2 - エアーバック用気密性織物シート、およびその製造方法 - Google Patents

エアーバック用気密性織物シート、およびその製造方法

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JP2555300B2 JP50596393A JP50596393A JP2555300B2 JP 2555300 B2 JP2555300 B2 JP 2555300B2 JP 50596393 A JP50596393 A JP 50596393A JP 50596393 A JP50596393 A JP 50596393A JP 2555300 B2 JP2555300 B2 JP 2555300B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はエアーバッグ用気密性織物シート、およびそ
の製造方法に関する。更に詳しく述べるならば、本発明
は従来の両面平滑性気密性織物とは対照的に、片面が平
滑化されていないにも拘らず通気度が極めて低く、これ
によりすぐれた安全保護機能を発揮するエアーバッグ用
気密性織物シート、およびその製造方法に関する。
背景技術 従来のエアーバッグ用気密性織物シートの典型的な例
としては米国特許第4,977,016号明細書(日本特開平4
−2835号)に開示されているように、0.5cc/cm2/sec/0.
5inchAq以下の樹脂を被覆、または含浸していないポリ
エステル織物(以下、ノンコート織物と称する)があ
る。また米国特許第5,010,663号明細書(日本特開平4
−2835号)には、1.5cc/cm2/sec/0.5inchAq以下のポリ
エステルノンコート織物が開示されている。これらのポ
リエステル織物はいずれも両面カレンダ加工によって得
られる両面平滑性織物である。しかし、これらは、両面
カレンダ加工によって得られた織物としては、樹脂被覆
織物シートに比べてその通気度は大きく、上記特許明細
書の実施例中でも0.1cc/cm2/sec/0.5inchAqを越えた値
となっている。
しかるにこれらの織物を現実にエアーバッグに適用し
た場合、上記の値の通気度ではインフレーションにおい
てバッグに通気透孔が形成しやすく、インフレーション
ガスの通気により乗員が顔面火傷を負いやすいという致
命的問題点が潜在していることが判明した。特にインフ
レーション時に発生微粒子が多い場合、あるいは強力な
インフレーターを使用したインフレーション時には、こ
のノンコートエアーバッグは重大な欠陥を抱えていると
言っても過言ではない。しかもこれらの織物は両面にカ
レンダ処理が施されているため、両面が平滑であり、風
合いが硬く、すなわちペーパーライクであるという欠点
もある。
ところでポリエステル織物は、ナイロン66織物に比べ
て縫製部のバースト強度が不足するためインフレーター
周囲やトップクロスの縫製部を、単なる縫製に比べて補
強効果の大きい接着補強に施したり、接着補強により部
分的にバースト強度を向上させた後に縫製を行うなどの
手段により、バッグのバースト強度を向上させることが
必要である。これはベルトレスバッグにおいてもベルト
付バッグにおいても同様である。しかし上述の両面カレ
ンダ織物では両面とも平滑化されているため接着性に乏
しく、このため、これを共布あるいは別織物で接着積層
して強度補強することが甚だ困難であった。
一方米国特許第4,921,735号明細書(日本特開平1−1
22752号)にもカレンダ加工によるエアーバッグ用気密
性織物として、その通気度が0〜0.53cc/cm2/sec/0.5in
chAqの織物が開示されている。しかしその実施例中にも
具体的な数値は何ら記載されていない。また経糸と緯糸
の密度において、前者が40.6本/インチであり、後者が
86.4本/インチであって、両者が極端に異なるため、バ
ースト強度が一方向に極端に低下し、さらに接着強度も
一方向に極端に低いという問題点を抱えている。さらに
上記米国特許明細書においても、片側のみを平滑化する
技術思想や、接着性を向上させるという概念が開示され
ていないのは、前掲の2件の先行文献の場合と同じであ
る。
よって、本発明の目的は従来のエアーバッグ用非樹脂
被覆ポリエステル織物について未解決のまま放置されて
いた上記問題点を解消し、インフレーションの際にバッ
グに通気透孔が形成し、ガス通過により火傷が発生する
ことを防止しうるように、通気度が低く、接着補強が可
能な表面特性を有し、改善されたバースト強度および優
れた風合いを有するエアーバッグ用気密性織物シート、
およびその製造方法を提供することにある。
発明の開示 本発明のエアーバッグ用気密性織物シートは、200〜5
50デニールのヤーン繊度、および、3000以下の撚り係数
を有するポリエステルマルチフィラメントヤーンからな
る経糸および緯糸によって構成され、かつ平滑化された
一方の面と、平滑化されていない他方の面とを有する織
物を含み、 かつ、この織物が下記関係: (1)78.74p≧Q(p)≧7.874p (2)R1>R2 (3)R1>R3 (4)3.5≧R3≧0.5 (5)Mu−Mc≧0.0005 (6)Su−Sc≧0.5 (7)85≧FP≧70 〔但し、上記関係(1)〜(7)において、 pは、圧力(単位:kg/cm2G)を表し、但し0<p≦0.
03であり、 Q(p)は、圧力pにおける前記織物の通気度関数
(単位:ml/cm2/秒)を表わし、 R1は前記織物の平滑化面を構成している経糸および緯
糸から選ばれた少なくとも一方の、糸断面輪郭線の平滑
化表面側半部の曲率半径(単位:mm)を表わし、 R2は、前記織物の平滑化面を構成している経糸おより
緯糸から選ばれた少なくとも一方の、糸断面輪郭線の反
対側半部の曲率半径(単位:mm)を表わし、 R3は、前記織物の非平滑化表面を構成している経糸お
よび経糸から選ばれた少なくとも一方の、糸断面輪郭線
の、非平滑化表面側半部の曲率半径(単位:mm)を表
し、 Mcは、前記織物の平滑化表面の表面摩擦係数の平均偏
差を表わし、 Muは、前記織物の非平滑化表面の表面摩擦係数の平均
偏差を表わし、 Scは、前記織物の平滑化表面の表面粗さの平均偏差
(単位:μm)を表わし、 Suは、前記織物の非平滑化表面の表面粗さの平均偏差
(単位:μm)を表わし、 FPは、前記織物の繊維充填率(単位:%)を表わす〕 のすべてを満足することを特徴とするものである。
また、本発明のエアーバッグ用気密性織物シートは、
付着量1〜20g/m2の熱硬化性樹脂により、被覆、又は含
浸されていてもよい。
上記のように規定されたエアーバッグ用気密性織物シ
ートを製造するための本発明方法は、200〜550デニール
のヤーン繊度および3000以下の撚り係数を有するポリエ
ステルマルチフィラメントヤーンを経糸および緯糸とし
て使用して、経糸方向および経糸方向のカバーファクタ
ーが、いづれも1050〜1300である織物を作製し、 上記織物の片面のみに、平滑化金属ロールを用いて、
150〜220℃の加熱表面温度、500kg/cm以上の線圧、およ
び1〜50m/分の速度によるカレンダー加工を施すことを
含むものである。
本発明方法において、前記カレンダーを施された織物
に、熱硬化性樹脂を1〜20g/m2の付着量で被覆、又は含
浸する工程が更に含まれていてもよい。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の織物シートにより得られエアーバ
ッグの一実施態様の人体側正面図であり、 第2図は、第1図のエアーバッグのステアリング側背
面図であり、 第3A図は、本発明のエアーバッグの一実施態様の正面
説明図であって、図中の点線に沿ってエアーバッグが折
りたゝまれることを示し、 第3B図は、第3A図の折りたゝまれたエアーバッグの背
面説明図であって、図中の点線に沿ってエアーバッグが
更に折りたゝまれることを示し、 第3C図は、第3A図および第3B図に示されたエアーバッ
グの斜視説明図であって、先づ第3A図の点線に沿って折
りたゝまれ、次に第3B図の点線に沿って折りたゝまれた
状態を示し、 第4図は、折りたゝまれ、かつインフレーターに連結
された本発明のエアーバッグの正面説明図であり、 第5図は、本発明のエアーバッグ用気密性織物のF
(p)≧Q(p)≧G(p)を満足する通気度関数Q
(p)の領域を示すグラフであり、 第6図は、本発明の織物シートの一実施態様は断面説
明図である。
発明を実施するための最良の形態 エアーバッグは、自動車、又は航空機に事故が発生し
たときに、それを球状にふくらまして、前記自動車、又
は航空機のフロントシートに座乗している人体を保護す
るために用いられるものである。
第1図および第2図に示されているように、エアーバ
ッグ1は、円形トップシート部(人体に対向する面部)
2と、円形バックシート部(ステアリングに対向する面
部)3とを有し、上記円形トップシート部と、円形バッ
クシート部とは、その円周縁部4において強固に縫い合
わされている。エアーバッグ1の円形バックシート部3
はその中心に位置しているセンターホール5を有し、こ
のセンターホール5を通してエアーバッグ1はインフレ
ーター(図示されていない)に連結されており、インフ
レーター中に発生した燃焼ガス流がエアーバッグに流入
するようになっている。エアーバッグ1の円形バッグシ
ート部3には、1個以上の、通常は2個以上のベントホ
ール6が設けられていて、インフレーターからエアーバ
ッグ中に導入された燃焼ガスの一部が、このベントホー
ルを通って排出されるようになっている。円形バックシ
ート部3の裏(内側)面のセンターホール5の周辺に
は、エプロン6が配置され、エプロンの端縁部7,8は、
バック円形部3にしっかりと縫合されている。同様にベ
ントホール6の周辺にもエプロンが縫合される。
エアーバッグは、自動車、又は航空機の前部座席の前
面のスペース中に折りたゝまれた状態で収納される。
第3A,3B,3C図において、エアーバッグ1は、先づ、第
3A図に示されているように、点線9に沿って折りたゝま
れ、次に、第3B図に示されているように、点線10に沿っ
て折りたゝまれる。すると、折りたゝまれたエアーバッ
グ1は第3C図に示されているような形状になる。
折りたゝまれたエアーバッグは第4図に示されている
ように容器に収容され、自動車又は航空機の所定場所に
収納される。
第4図において、折りたゝまれたエアーバッグ1は、
容器11に収容され、エアーバッグ1のセンターホールが
インフレーター12に連結される。インフレーター12は、
エアーバッグ1のセンターホールの内側に開口している
複数個の燃焼ガス噴射孔13を有している。
自動車、又は航空機が衝突したとき、電源(図示され
ていない)に連結された電線14を通って電流が流れ、イ
ンフレーター12内において連結ガスが発生し、この燃焼
ガス噴射流が急速にエアーバッグ1中に流入し、エアー
バッグ1を点線15で示されているようにほヾ球形にふく
らませる。
従って、ショック吸収用エアーバッグは、燃焼ガスの
高温および高圧に耐えるものでなければならない。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートは、200〜5
50デニール、好ましくは300〜450デニールのヤーン繊度
と、3000以下、好ましくは2500以下、より好ましくは14
00〜2250の撚り係数を有するポリエステルマルチフィラ
メントヤーンからなる経糸および緯糸によって構成され
た織物を主構成要素として含むものである。
マルチフィラメントヤーンの撚り係数とは、下記式に
よって定義されるものである。
K=(T×D1/2) 〔上式中、Kは当該ヤーンの撚り係数を表わし、Tは、
当該ヤーンのm当りの撚り数を表わし、Dは、当該ヤー
ンの全デニール数を表わす。〕 上記ヤーン繊度は、200デニール未満の場合は下記の
不都合を先ずる。
(イ)得られる織物のバースト強度が不十分になる。
(ロ)得られる織物の非平滑化表面の補強樹脂に対する
接着性が不十分になる。
また、上記ヤーン繊度が、550デニールをこえると、
得られる織物に下記の不都合を生ずる。
(イ)織物の糸条間隙が大きくなり、織物の通気度が過
大になる。
(ロ)織物の厚さが過大になり、このため風合が悪化
し、得られるエアーバッグの折りたゝみが困難になり、
その収納体積が過大になる。
(ハ)織物の平滑化表面の平滑性が不十分になる。
(ニ)織物の非平滑下表面の表面粗さが低下し、補強樹
脂に対する接着性が不十分になる。
また、上記ポリエステルマルチフィラメントヤーンの
撚り係数が3000より大きくなると、得られる織物の通気
性を十分に低くすることができず、その結果、インフレ
ーション時のガスもれが多くなり、エアーバッグに通気
透孔が形成され、人体に火傷を負わせるおそれがあり、
またフィラメント間に接着剤が滲透しにくいので非平滑
面の接着性が不良になるという不都合を生ずる。
本発明のエアーバッグ用織物シートに含まれる織物
は、平滑化された一表面と、平滑化されていない反対側
表面とを有するものである。この平滑化された表面は、
得られる織物に低通気性を与えるものであり、平滑化さ
れていない反対側表面は、補強樹脂に対して、高い接着
性を示し、従って、得られる織物の補強樹脂による接着
補強を可能にする。上記平滑下表面は、エアーバッグの
外表面を形成し、非平滑化表面はエアーバッグの内表面
を形成する。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートを構成する
織物は、下記関係式(1)〜(7): (1)78.74p≧Q(p)≧7.874p (2)R1>R2 (3)R1>R3 (4)3.5≧R3≧0.5 (5)Mu−Mc≧0.0005 (6)Su−Sc≧0.5 (7)85≧FP≧70 のすべてを満足することを特徴とするものである。
下記に、上記関係(1)〜(7)のそれぞれの意義に
ついて説明する。
(1)78.74p≧Q(p)>7.874p 上記関係式(1)において、pは、圧力(単位:kg/cm
2G)を表わし、その値は、0<p≦0.03の範囲内にあ
る。また、Q(p)は、圧力pにおける織物の通気度関
数(単位ml/cm2/sec)を表わす。
一般に、エアーバッグが、インフレーターにより発生
した燃焼ガス噴射流によりふくらむ際、エアーバッグに
与えられる圧力は、0.3kg/cm2G以下である。
上記関係式(1)を満足するQ(p)の領域は、第5
図において、直線F、G、およびHにより規定される三
角形により示される。第5図は、圧力(kg/cm2G)を横
軸とし、通気度(ml/cm2/sec)を縦軸とする。圧力−通
気度関係を示すものである。
上記関係 0<p≦0.03 から、Q(p)は、0.03kg/cm2G以下の範囲内圧力に関
するものであり、つまり第5図の縦軸と、直線Hとの間
にある。また、一次関数F(p)=78.74pは直線Fによ
り表わされ、一次関数G(p)=7.874pは直線Gによっ
て表わされうる。従って、関係式78.74p≧Q(p)≧7.
874pを満足するQpは、直線Hと直線Gとの間にある。
つまり、関係式78.74p≧Q(p)≧7.874p(但し0<
p≦0.03)を満足する織物の通気度Q(p)は、第5図
において、直線H、GおよびHにより規定される三角形
領域内にあるものである。
織物の通気度Q(p)が、78.74p(直線F)よりも大
きいときは、エアーバッグが燃焼ガス噴射流によりふく
らむとき、バッグに通気透孔が形成され、高温の燃焼ガ
ス流がこの通気透孔が人体に吹き当りこれに火傷を与え
るおそれがある。従って、織物のQ(p)値は、0〜0.
03kg/cm2Gの圧力において、一次関数78.74p(直線F)
の値以下でなければならない。
また、織物の通気度Q(p)が、一次関数7.874pの値
(直線G)よりも小さいときは、得られる織物は、硬さ
が過大であり、風合が粗剛であり、かつ、引裂強度が低
く、非平滑化表面の補強樹脂に対する接着性が不十分に
なる。
本発明に用いられるエアーバッグ用織物を、下記関係
式: (2) R1>R2 (3) R1>R3、および (4) 3.5≧R3≧0.5 を満足していなければならない。
上式(2)〜(4)において、R1は、織物の平滑化面
を構成している経糸および/又は緯糸の、糸断面輪郭線
の、平滑化表面側半部の曲率半径(単位:mm)を表わ
し、R2は、上記糸断面輪郭線の、反対側半部の曲率半径
(単位:mm)を表わし、R3は、織物の非平滑化表面を構
成している経糸および/又は緯糸の、糸断面輪郭線の、
非平滑化表面側半部の曲率半径(単位:mm)を表わす。
第6図に示された織物の断面図において、織物20は、
平滑化された表面21と、非平滑化表面22とを有するもの
である。平滑化表面を形成している経糸(又は緯糸)23
の断面輪郭線において、その平滑化表面側(外側)半部
24の形状は、曲率半径R1を有する半円弧形状に近似し、
その反対側(内側)半部25の形状は曲率半径R2を有する
半円弧形状に近似している。また、織物20の非平滑化表
面22を形成している経糸(又は緯糸)26の断面輪郭線に
おいて、その非平滑化表面側(外側)半部27の形状は、
曲率半径R3を有する半円弧形状に近似している。曲率半
径R1、R2およびR3の値は、それぞれ、10本の当該糸条の
断面輪郭線半部の曲率半径を測定し、その平均値によっ
て表わされる。
本発明において、織物は関係式(2):R1>R2を満足
しなければならない。R1およびR2の値がR1≦R2の関係に
あるときは、得られる織物の平滑化表面部分における繊
維充填率が不十分になり、エアーバッグが、燃焼ガス噴
射流により急速にふくらむとき、ガスの圧力により織物
に通気透孔が形成されやすくなる。
本発明において、織物は関係式(3):R1>R3を満足
しなければならない。R1およびR3の値がR1≦R3の関係に
あるときは、得られる織物の非平滑化表面の非平滑性
(粗粘度)が不十分になり、この非平滑化表面の、補強
樹脂に対する接着性が不十分になり、従って、その補強
が困難になる。本発明において、織物は関係式(4):
3.5≧R3≧0.5を満足しなければならない。R3の値が、0.
5mm未満であると、得られる織物の非平滑化表面部分に
おける繊維充填率が不十分になり、このため、エアーバ
ッグが燃焼ガス噴射流によってふくらむとき、ガス圧力
によって、織物に通気透孔が形成されやすくなる。ま
た、R3の値が、3.5mmより大きくなると、得られる織物
の非平滑化表面の非平滑性(粗面度)が不十分となり、
このため、この非平滑化表面の補強樹脂に対する接着性
が不十分になり、十分な補強効果を得ることが困難にな
る。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートの織物は、
関係式(5):Mu−Mc≧0.0005を満足しなければならな
い。Muは織物の非平滑化表面の表面摩擦係数の平均偏差
を表わし、Mcは、織物の平滑化表面の表面摩擦係数の平
均偏差を表わす。(Mu−Mc)値が、0.0005未満である
と、得られる織物の平滑化表面の摩擦係数が過大にな
り、このため、この織物により形成されたエアーバック
の外表面の摩擦係数が過大になり、このため自動車、又
は航空機が衝突し、エアーバッグがふくらんだとき、こ
のふくらんだエアーバッグの外表面が、それに接触する
人体に対し摩擦傷を与えるおそれが大きくなる。好まし
い(Mu−Mc)値は、0.001以上である。また、本発明に
おいて、上記織物は、関係式(6):Su−Sc≧0.5を満足
しなければならない。Suは織物の非平滑化表面の表面粗
さの平均偏差(単位:μm)を表わし、Scは、織物の平
滑化表面の表面粗さの平均偏差(単位:μm)を表わ
す。(Su−Sc)値が0.5未満であると、得られる織物の
平滑化表面(エアーバッグの外表面)の平滑性が不十分
になり、このため自動車、又は航空機が衝突し、エアー
バッグがふくらんだとき、エアーバッグの外表面が、そ
れに接触した人体に摩擦傷を与えるおそれがある。ま
た、得られる織物の非平滑化表面の非平滑性(粗面度)
が不十分になり、このため、非平滑化表面の、補強樹脂
に対する接着性が不十分になる。好ましい(Su−Sc)値
は1.0以上である。本発明に係る上記織物は、関係式
(7):85≧FP≧70を満足しなければならない。FPは、
織物における繊維充填率(単位:%)を表わす。繊維充
填率FPは、下記式により定義される。
(上式中、FPは下記の通りであり、BSGは、当該織物の
嵩比重を表わし、TSGは当該織物の眞比重を表わす)。
本発明に係る上記織物において、繊維充填率FPが、70
%未満のときは、得られたエアーバッグが燃焼ガス噴射
流により急速にふくらむとき、ガス圧力によって、エア
ーバッグに多数の通気開孔が形成され、燃焼ガスが容易
に流失し、人体を十分に保護することできなくなるおそ
れがある。また、繊維充填率FPが85%をこえると、得ら
れる織物の硬さが過大になり、風合が悪化し、そのバー
ス強度および引裂強度が不十分になり、この織物から得
られるエアーバッグは、燃焼ガス噴射流によって急速に
ふくらむとき、ガス圧によって通気開孔が形成されやす
くなる。
好ましい繊維充填率は、72〜80%である。
本発明の上記織物に用いられるポリエステルマルチフ
ィラメントの単繊維繊度は0.5〜2.5deの範囲であること
が好ましい。この単繊維繊度が2.5deを越えると、得ら
れる織物の通気度が過大になり、また織物自体も粗剛な
ものとなり、一方の表面を平滑化することが困難にな
る。また得られるエアーバッグのインフレーション時の
ガスの流出を抑えられずに通気開孔が形成され、人体が
火傷を負うおそれがある。また、非平滑化表面の表面積
が減少して補強樹脂に対する接着性が低下する。一方単
繊維繊度が0.5de未満では、得られる織物のバースト強
度が減少し、また非平滑面の接着性が不足することがあ
る。従って、単繊維繊度の0.5〜2.5deの範囲から選ばれ
ることが好ましい。そしてこの単繊維繊度の好ましい範
囲は1〜2deである。
上記のポリエステルマルチフィラメントを構成するポ
リエステルポリマーとしては、例えばポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキシ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,2−ビス(フ
ェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレートなどの
ほか、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート/ナフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト/デカンジカルボキシレートなどのような共重合ポリ
エステルをあげることができる。中でも機械的性質、繊
維形成性のバランスなどのとれたポリエチレンテレフタ
レートを用いることがとくに好ましい。
マルチフィラメントヤーンが無撚の場合は、得られる
織物の通気度を低くできるが、これに伴って非平滑化表
面からの接着剤の浸透が不良となる。従って無撚ヤーン
を用いるときは経糸方向のみか、あるいは緯糸方向にの
みのいずれか一方に無撚ヤーンを配することが好まし
い。一方経糸方向および緯糸方向の両方とも無撚ヤーン
を用いる場合は、後述するカレンダ条件を緩和すること
により接着性良好な非平滑化表面を確保する必要があ
る。
本発明に係る上記織物の経糸方向および緯糸方向のカ
バーファクターは、共に1050〜1300であることが好まし
い。ヤーンデニールが420deのポリエステルフィラメン
トを用いる場合、上記カバーファクター値は、織物にお
ける経緯各々約51〜63本/インチの密度に相当する。そ
して経および緯の密度は極力同密度が好ましい。ここで
いう経糸方向のカバーファクターとは、経糸ヤーンのデ
ニール値の平方根と、経糸密度(本/インチ)との積を
いう。また経糸方向のカバーファクターとは、緯糸ヤー
ンのデニール値の平行根と緯糸密度(本/インチ)との
積をいう。このカバーファクターが1050未満では、得ら
れる織物の気密性が不十分である。またこの値が1300を
越える場合は、粗剛な織物となり風合いが低下し、しか
し気密性はそれほど向上しない。同時に非平滑化表面の
接着性が低下する。従って、このカバーファクターは10
50〜1300であることが好ましく、1080〜1250であること
が更に好ましい。織物密度については、ヤーンデニール
が420deのポリエステルフィラメントを用いる場合、経
緯とも約51〜63本/インチの密度を有することが好まし
く、53〜61本/インチが更に好ましい。
一方、経糸密度を極端に上昇し、経糸密度を低下させ
た織物では、みかけ上のカバーファクターは上昇しても
気密性は充分には向上せず、また風合いも粗剛となるた
め好ましくない。またこの場合、バースト強度も一方向
に極端に低くなるのでエアーバッグ用としては不適当で
あり、更に非平滑化表面の接着性も一方向に極端に低下
する。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートにおいて、
織物の引張破断強度が180kg/3cm以上、引張破断伸度が2
5%以上であることが好ましい。
織物の引張破断強度が180kg/3cm未満のときは、得ら
れるエアーバッグのインフレーションにおける衝撃吸収
力が不足して通気開孔が形成しやすく、またバースト強
度が不足する。このことから織物の引張破断強度は、18
0kg/3cm以上であることが好ましく、更に200kg/3cm以上
が特に好ましい。
一方、該織物の引張破断伸度が25%未満のときは、得
られるエアーバッグのインフレーションにおける衝撃吸
収力が不足して通気開孔が形成しやすく、またバースト
強度も不足する。このことから織物の引張破断伸度は、
25%以上であることが好ましく、更に27%以上が特に好
ましい。
本発明におけるエアーバッグ用気密性織物シートにお
いて、織物を構成する糸条の引張破断強度が8.0g/de以
上であり、その引張破断伸度が18%以上であることが好
ましい。
織物を構成する糸条の引張破断強度が8.0g/de未満の
ときは、得られるエアーバッグは、そのインフレーショ
ン時に補損しやすくなる。このことから糸条の引張破断
強度は8.0g/de以上であることが好ましく、さらに8.3g/
de以上が特に好ましい。
一方、織物を構成する糸条の引張破断伸度が18%未満
のときは、得られるエアーバッグのインフレーション時
に破損が発生し易い。このことから糸の引張破断伸度は
18%以上であることが好ましく、更に20%以上が特に好
ましい。
また本発明の織物の織物組織としては、1/1の平織物
組織や2/2のマット織物組織を有することが好ましい
が、2/1綾あるいは2/2綾織物組織を有するものであって
もよい。
次に、本発明のエアーバッグ用気密性織物シートの製
造法について述べる。まず、ポリエステルフィラメント
ヤーンとして、ヤーンデニールが200〜550duであって30
00以下の撚り係数を有するもの(好ましくは既に述べた
単繊維deの範囲、撚数の範囲の要件を満足するヤーン)
を用いて、生機を作製する。この場合、ポリエステルマ
ルチフィラメントヤーンとしては、150℃における感熱
収縮率3〜8%であり、沸水収縮率が1.5〜5%のもの
を用いることが好ましい。
マルチフィラメントヤーンの150℃における乾熱収縮
率が8%を越えると、得られる織物の精錬後のセットや
カレンダによる収縮が大きすぎるため、かえって均一収
縮が阻害され、糸条間隙が広くなり、その結果得られる
織物の通気度が低くなり且つ平滑性が高くなる。上記乾
熱収縮率が3%未満であると、得られる織物の精錬後の
セットやカレンダによる収縮が小さすぎるため、通気度
が低く且つ平滑性の高い織物が得られない。従って、マ
ルチフィラメントヤーンの150℃における乾熱収縮率は
3〜8%であることが好ましく、更に4〜7%が特に好
ましい。
また、マルチフィラメントヤーンの沸水収縮率が5%
を越えると、精錬時やセット時に得られる織物が過度に
収縮するため、かえってシワが発生しやすく、このため
カレンダ工程の効率が低下し、通気度が低く、且つ平滑
性の高い織物を得ることが困難になる。またこのような
織物を長期間放置すると、その気密性や平滑性が不良に
なる傾向がある。一方マルチフィラメントヤーンの沸水
収縮率が1.5%未満であると、精錬時やセット時に織物
が収縮し難いため、同様に通気度が低く、かつ平滑性の
高い織物を得ることが困難になる。従って、マルチフィ
ラメントヤーンの沸水収縮率は1.5〜5%であることが
好ましく、更に2〜4%が特に好ましい。
このようにして得られた織物の一方の面を平滑化し、
他方の面を非平滑構造に保持するためには、この織物を
精錬、セット後、その片面にのみ選択的に金属ロールが
接触するカレンダ加工を施す。このカレンダ加工は一般
に上下一対の金属/弾性カレンダロールによって行わ
れ、金属ロールにより加工された面が平滑化される。金
属/金属カレンダロールを用いる場合は、温度差を付
け、より温度の高い方のロールにより加工された表面が
平滑化される。平滑化表面を得るための金属ロールの表
面温度は、一般に150〜220℃であり、更に好ましくは16
0〜200℃である。ロール圧力は一般に500kg/cm以上であ
り、更に好ましくは550〜1400kg/cmである。ロール速度
は一般に1〜50m/分であり、更に好ましくは2〜25m/分
である。この際、充分な加熱加圧効果を達成するには、
例えばカレンダの直前に接触および/または非接触方式
のヒーターを設けて織物を予熱してもよく、また1〜4m
/分程度の低速で加工してもよい。
カレンダ加工は、通常織物の与面のみに少なくとも1
回施す。しかし2回以上施してもよい。両面に加工を行
うと、織物の風合いが悪化し、ペーパーライクな織物に
なる。また、織物の両面とも平滑化表面になるため接着
剤の浸透が不良となり接着剤に対するアンカー効果が低
下し、接着剤の剥離強度が大幅に低下する。しかし片面
のみにカレンダ加工を施す場合は、弾性ロール面に接触
した表面は平滑化されないため、この非平滑化表面にお
ける接着剤の付着が良好であり、接着性が良好になる。
このような織物から作られたエアーバッグのインフレー
ター周囲や、トップクロス(エプロン)を補強用織物に
より接着補強することが容易になる。
本発明によるエアーバッグ用気密性織物は、シリコン
ゴムやクロロプレンゴムなどによる被覆を施すことなく
ノンコートエアーバック用織物として使用することかで
きる。
しかしながらこのようなノンコート織物に、裁断縫製
に伴うホツレ防止のための熱硬化性樹脂を1〜20g/m2
付着量で被覆または含浸することが好ましい。一般に被
覆処理を施す場合は、織物の平滑化表面に上記樹脂を施
すことが好ましい。
熱硬化性樹脂としてはシリコンゴム、ウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂などを用いることができる。これらの
中でも柔軟性、耐久性に優れたものを用いることが好ま
しく、その例としては、シリコンゴムの場合、付加反応
型の触媒添加型シリコンゴムが好ましい。具体的なシリ
コンゴムの種類としては、ジメチルシリコン、メチルビ
ニルシリコン、メチルフェニルシリコン、フロロシリコ
ンなどを使用することができる。この内、機械特性、コ
スト、作業性などの面からメチルビニルシリコンが特に
好ましい。
前記熱硬化性樹脂中には、難燃剤、シリカなどの無機
化合物や充填剤などが含まれていてもよい。
熱硬化性樹脂の付着量は1〜20g/m2であることが好ま
しく、特に2〜20g/m2が好ましい。樹脂付着量が20g/m2
を越えると得られる織物の風合いが低下し、また得られ
るエアーバッグの軽量性、コンパクト性、収納性が低下
する。しかし、それが1g/m2未満では得られる樹脂層の
皮膜強度が小さく樹脂層が損傷されやすくなる。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートの平滑化表
面は、エアーバッグの外表面をなすように使用されるこ
とが好ましい。非平滑化表面が外表面をなす場合は、エ
アーバッグが急速にふくれるとき、この外表面に接触す
る人体に摩擦傷を生じやすい。また接着補強を施す非平
滑化表面はエアーバッグの内側面を形成するように使用
すると、得られるエアーバッグの外観が良好になる。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートからドライ
バー席用エアーバッグを形成する場合、2枚の円形状織
物を裁断採取してその円周縁に沿って縫製結合する。こ
の場合、エアーバッグ用気密性織物の平滑化表面を、人
体と接するエアーバッグの外表面を形成するように縫製
する。平滑化表面か内側面を形成すると、非平滑化表面
が外側面になるため、急速にふくらんだエアーバッグ外
表面により、人体に摩擦傷を生じやすい。また接着補強
を外側から施すことが必要になり、このため得られるエ
アーバッグの外観が不良になる。パッセンジャー用のエ
アーバッグの場合も上記と同様である。
本発明のエアーバッグ用気密性織物シートは、従来の
両面カレンダ処理された気密性ノンコート織物に比べ
て、片面カレンダ加工されているにも拘らず通気度が低
いために、得られるエアーバッグのインフレーションに
おいて、通気開孔の形成やインフレーションガスの通過
による顔面火傷の懸念もない。さらに本発明の織物シー
トは片面カレンダ処理されたものであるためにソフトな
風合いを有し、しかもホツレ防止の目的で樹脂を付与す
る場合に、気密性に優れていることから、その付着量を
少なくかつ均一にすることができる。またエアーバッグ
としては平滑化表面をバッグ外側面をなすように用いる
ことにより、人体に摩擦傷を与えることなく、さらに他
の片面が非平滑化表面であるため、補強接着剤による強
度補強が容易である。
従来のクロロプレンゴムによりコートされるエアーバ
ッグの場合、未加硫ゴムの熱圧接着により、エアーバッ
グ側面を接着補強することができたが、しかしノンコー
トエアーバッグではこれに代わる補強手段が必要であっ
た。とくにポリエステル織物はナイロン66織物に比べて
バースト強度が不十分であるため、これを向上させるに
は補強接着剤による補強が最も有効な手段である。従来
の両面カレンダ処理された気密性織物では、各種接着剤
に対する接着性が不良であったが、本発明の織物にあっ
ては、その非平滑化表面の接着剤に対するアンカー効果
により良好な接着補強が可能である。
本発明におけるエアーバッグ用気密性織物シートは、
エアーバッグ形成時に、非平滑化表面の非平滑性を利用
して、インフレーター周囲と、トップクロス(エプロ
ン)との少なくとも一方に補強用織物を接着して補強を
施すことができる。本発明におけるエアーバッグでは、
非平滑化表面がバッグ内側面をなしているので、補強を
内側面にすることができる。ポリエステルエアーバッグ
では、インフレーター周囲やトップクロスを補強しなけ
れば、特に強力なインフレーターによるインフレーショ
ンでは、縫製部が損傷されることがあり、またバースト
強度が不十分となる。縫製部はトップクロスやボトムク
ロスの補強布や、ベルト布の結合部に形成される。縫製
部の補強には接着剤による接着補強が最適である。接着
補強は接着剤のみで行ってもよく、また縫製と接着とを
併用してもよい。
補強用織物による接着補強には各種接着剤を使用して
もよいが、作業性を考慮すると熱可塑性不織布や熱可塑
性フィルムを用いることが好ましい。これらのうち、低
融点の共重合ポリエステルによる不織布やフィルムを用
いることがさらに好ましい。これらの接着には、アイロ
ンやプレスなどの熱圧接着を施せばよい。これらの不織
布やフィルムは長期間にわたり高い耐熱性および耐湿性
を保持することができる。
また補強接着のために硬化性のシリコンゴムを使用す
ることもできる。この場合、縮合反応型や付加反応型の
各種シリコンゴムを使用することができるが、付加反応
型のものが接着力が高くて好ましい。
補強用織物としては、本発明のエアーバッグ用気密性
織物と同じものを用いてもよく、あるいは他の織物を使
用してもよいが、強伸度、モジュラスが同一の本発明の
エアーバッグ用気密性織物(共布)を同一方向に配して
使用することが好ましい。この場合、エアーバッグ本体
用織物と補強用織物との非平滑化表面同士が接着される
よう配置して前記接着剤を使用して接合することが好ま
しい。さらに必要な場合は2〜3層の積層接着も有用で
ある。
このように本発明のエアーバッグ用気密性織物シート
は、気密性が高いため、ホツレ防止のために被覆または
含浸する熱硬化性樹脂の付着量を低減することができ、
従来のエアーバッグ用織物に比べてコンパクトに収納で
きる。また織物の一方の面は平滑性に優れるため、この
面に前記樹脂を均一に付与することができる。しかもこ
のような樹脂付着織物は長期間の保管後も剥離強度を高
水準に維持するものである。
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、実施例における繊維および織物の物性の測
定、エアーバッグの評価はそれぞれ下記の方法にしたが
って行った。
通気度:通気度測定機FX3300(商標:テクステスト社
製)を用い、開口断面積が100cm2のオリフィスにより測
定した。
糸断面輪郭線曲率半径:電子顕微鏡により織物の断面
を撮影し、その断面輪郭線の曲率半径を近似的に計測し
た。
摩擦係数の平均偏差:カトーテック(株)製表面試験
機KES−FB4(商標)を用いて織物の摩擦係数を測定しこ
の結果から平均偏差を求めた。測定値は経と緯の平均値
を採用した。
表面粗さの平均偏差:前記摩擦係数の測定時に垂直変
位を測定し、この結果からその平均偏差を求めた。同様
に測定値は経と緯の平均値を採用した。
繊維充填率:織物の厚さを目付で除して算出した嵩比
重を、繊維の真比重で除して算出した。織物の厚さはマ
イクロメータ(ミツトヨ製作所(株)製)を用いて測定
した。
乾熱収縮率:ポリエステルマルチフィラメントヤーン
を無撚のまま150℃で30分間収縮させ、その収縮率を下
記の式により算出した。
乾熱収縮率(%)=((L−L0)/100 (上式中、Lは収縮前のフィラメントヤーンの長さを表
わし、L0は収縮後のフィラメントヤーンの長さを表わ
す。) 沸水収縮率:ポリエステルマルチフィラメントヤーン
を無撚のまま沸水中で30分間処理し、その収縮率を上記
乾熱収縮率の算出方法と同様にして算出した。
織物の引張破断伸度:JIS L−1096記載の織物の引張
試験法により測定した。この場合、織物幅を3cm、引張
速度を20cm/分、試験長を20cmとし、経緯の測定値平均
値を求めた。
糸の引張破断強度:JIS L−1013記載の繊維の引張試
験法により測定した。この場合、織物から経糸おび緯糸
を引き抜き、そのままの撚糸状態を保持しつゝ引張速度
を20cm/分、試験長を20cmとして測定した。経緯の測定
値の平均値を求めた。
糸の引張破断伸度:前記の糸の引張破断強度と同時に
測定した。
風合い:エアーバッグを形成し、衝突事故の際エアー
バッグに顔面が強く当たることを想定しつゝ、織物表面
の感触と柔軟性について官能評価した。
耐インフレーション性:ドライバー席用、内容積60リ
ットルのエアーバッグを収納したモジュールに、Morton
International社製タイプ1型インフレーターを装着し
て、これを95℃で6時間以上加熱して直ちにインフレー
ションを実施した。このときのバッグの通気透孔の形成
の有無、損傷の有無、インフレーションガスの遮蔽の度
合いを高速ビデオを用いて観察した。
バースト強度:常温で高圧の窒素ガスを急激に前記60
リットルのエアーバッグに注入してバッグの破裂強度
(kg/cm2G)を測定した。また損傷の状況を観察した。
実施例1〜13 実施例1〜13の各々において、表1〜表5に示す各物
性を有するポリエステルマルチフィラメントヤーンを用
い、高密度の平織物を製織し、これに精錬加工、熱セッ
ト、片面カレンダを施した。カレンダ条件は、温度180
〜200℃、圧力80〜210トン(線圧533〜1400kg/cm)、速
度4〜6m/分であった。カレンダ加工は1〜2回繰り返
して実施した。また一部の織物にはシリコンゴムによる
ホツレ防止加工を施した。
次にこの織物シートからドライバー席用の60リットル
のエアーバッグを作製した。その際、カレンダ加工を施
した平滑化表面はバッグの外側面を形成するように配置
した。またトップクロスとインフレーター周囲には補強
用織物片を接着剤により接着して補強した。補強用織物
はエアーバッグ本体用織物シートと同じ織物シートであ
り、これを本体と同方向に接着した。また、接着剤の種
類は表1〜5に記載されている通りであった。この状態
でインフレーションとバーストテストを実施した。得ら
れた織物物性およびエアーバッグの性能を併せて表1〜
表5に示す。
表1〜表5の結果から下記事項が明らかになった。
まず実施例1では原糸物性、織物物性とも本発明の全
ての要件を満たしているのでエアーバッグの耐インフレ
ーション性、バースト強度、風合いが優れ、良好なエア
ーバッグ特性である。実施例3ではヤーンデニールと単
繊維デニールが大きくなっているため幾分風合いが硬化
するのが良好な成績が得られた。実施例3では、経糸も
緯糸も無撚であるため、接着性の低下が懸念されたが、
単繊維デニールが大きいこと、カレンダ条件を若干緩和
したこと、および目付が大きいことなどの理由でバース
ト強度は向上した。実施例4では、単繊維デニールが大
きいため、経糸も緯糸も無撚であったがバースト強度は
良好であった。実施例5では、片面1回のカレンダ加工
ではあるが良好なエアーバッグ特性である。実施例6で
は、単繊維デニールが小さく、経糸も緯糸も無撚である
ため、カレンダ条件を若干緩和した。このため良好なエ
アーバッグ特性が得られた。実施例7では、シリコンゴ
ムを5%被覆したが、風合いには優れ良好なエアーバッ
グ特性が得られた。実施例8では、原糸収縮率が大きい
ため、カバーファクターや繊維充填率が大きくなったが
良好なエアーバッグ特性が得られた。実施例9では、ヤ
ーンデニールがかなり大きく、また実施例10では、単繊
維デニールがかなり大きいが、いずれも良好なエアーバ
ッグ特性が得られた。実施例11では、バッグの内側と外
側に共に補強織物により接着補強を施した結果、内側の
みを補強した場合に比べて若干バースト強度が向上し
た。実施例12では、ポリエステル系の共重合不織布を接
着剤として使用したが良好なバースト強度が得られた。
同様に実施例13では、ポリエステル系の共重合フィルム
を接着剤として使用したが良好なバースト強度が得られ
た。
比較例1〜12 比較例1〜12の各々において、表6〜表10に示す物性
を有するポリエステルマルチフィラメントヤーンを用
い、高密度の平織物を製織し、これに精錬加工、熱セッ
ト、片面あるいは両面カレンダを施した。カレンダ条件
は、実施例1〜13と概ね同様であった。また一部の織物
には、シリコンゴムによるホツレ防止加工を施した。次
にこの織物シートを用いてドライバー席用の60リットル
のエアーバッグを形成した。その際、カレンダ加工を施
した平滑化表面がバッグの外側面を形成するよに配置し
た。更に一部のエアーバッグには、トップクロスとイン
フレーター周囲に補強用織物を接着剤により接着補強し
た。補強用織物はエアーバッグ本体と同じ織物であり、
これを本体と同方向に接着した。また接着剤としては表
6〜10に記載のものを使用した。そして、このエアーバ
ッグにインフレーションテストとバーストテストを実施
した。得られた織物物性およびエアーバッグの性能を表
6〜表10に示す。
表6〜表10の結果から下記事項が明らかになった。
まず、比較例1では、撚り係数が経糸も緯糸も大きい
ために通気度関数が大きくなり、インフレーション時に
トップクロスに通気透孔が形成された。またバースト強
度が充分には向上しなかった。比較例2では、同様に撚
り係数が大きく、かつ原糸収縮率が小さいために、更に
通気度関数が大きくなり、インフレーション時のトップ
クロスに通気透孔が形成され、バースト強度が低かっ
た。比較例3では、両面カレンダ加工であるためにR1と
R3が同等の値となり、Mu−Mc、Su−Scの値がいずれも小
さくなり、これらの結果風合いが不良となり、接着補強
の効果が上がらず、バースト強度が低下した。比較例4
では、撚り係数が経糸緯糸ともに大きく、原糸収縮率が
小さいために、通気度関数が大きくなり、インフレーシ
ョン時にトップクロスに通気透孔が形成され、接着補強
を施してもバースト強度が不足した。比較例5では、緯
糸方向のカバーファクターが小さいためにインフレーシ
ョン時にトップクロスに通気透孔が形成された。比較例
6では、経糸方向のカバーファクターが極端に大きく、
緯糸方向のカバーファクターが極端に小さいためにイン
フレーション時にトップクロスに通気透孔が形成し、ま
たバースト強度が低下した。比較例7で、原糸ヤーンデ
ニールが大きいためにカレンダ加工の効果が充分に上が
らず通気度関数が大きくなり、インフレーション時に通
気透孔が形成した。比較例8では、カレンダ条件が不足
のため繊維充填率が小さく、通気度関数が極端に大きく
なり、その結果トップクロスもボトムクロスにも通気透
孔が形成した。比較例9では、シリコンゴムを被覆した
が付着量が25%と高いため風合いが不良であった。比較
例10では、接着補強を施さないため、バースト強度が不
足であった。比較例11では、バッグの外側の平滑面に接
着補強を施したためバースト強度が不足した。非平滑面
12では、ナイロン系共重合不織布を接着剤として使用し
たため接着力が不足してバースト強度が小さい結果とな
った。
比較例13〜14 米国特許第4,977,01号明細書の実施例1には片面のみ
にカレンダ加工を施されたエアーバッグ用基布が比較例
として示されている。この比較例によれば、経糸は440d
e/100fil(撚数31/4 t/インチ=130t/m)、緯糸は440d
e/100fil(撚数0)であり、これらを用いて2×2の格
子織物を得ている。そして織物を70psi、360゜Fの条件
下にカレンダ加工を施し、1.82CFMの通気度(カレンダ
加工1回)、および1.42CFMの通気度(カレンダ加工2
回)の基布が得られている。
そこで比較例13および14においては、ポリエステルマ
ルチフィラメントヤーンを用いて、上記の糸使い、およ
び上記カレンダ加工条件の下に各々1.82CFM(比較例1
3)、1.42CFM(比較例14)の通気度を有する基布を作製
し、それらの基布の特性について測定したところ、その
結果は表11に示されている通りであった。
表11に示す通り、比較例13および14の織物において、
経糸の撚り係数が大きいこと、またカレンダ条件が70ps
i(本文中の記載では65〜80トン/70インチ幅に相当し、
線圧としては365〜450kg/cmとなる)と弱いことから、
カレンダ加工を片面に2回施しても、充分な片面平滑構
造は得られないことが理解される。すなわち、通気度関
数Q(p)が極めて大きくなり、F(p)とG(p)に
挟まれる領域には存在しない。またR3が0.5未満とな
り、気密性が低下する。また両面の表面構造に差異が少
ないために、Su−Sc値が小さくなり、0.5未満となる。
同時に繊維充填率が70%未満になる。この結果、インフ
レーション時に織物からの高温ガス流出が極めて大きく
なり、トップクロスとボトムクロスに通気透孔が形成し
た。また撚り係数が大きいために接着補強を施してもバ
ースト強度が不足であった。従って、これらの織物はノ
ンコートエアーバッグとして不適当であることが明らか
である。
産業上の利用可能性 本発明のエアーバッグ用気密性織物は、従来の両面カ
レンダ織物に比べて片面カレンダ処理されたものである
にも拘らず、より著しく低い通気度のためにインフレー
ションによるバッグの通気透孔の形成がなく、従ってガ
ス通気による火傷の発生がなく安全であり、かつ片面に
非平滑化面を残しているため風合いが良好で、この非平
滑化面を利用して着補強が可能であり、バースト強度や
インフレーション強度の大きいノンコートエアーバッグ
を提供することができる。

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】200〜550デニールのヤーン繊度、および30
    00以下の撚り係数を有するポリエステルマルチフィラメ
    ントヤーンからなる経糸および緯糸によって構成され、
    かつ平滑化された一方の表面と、平滑化されていない他
    方の表面とを有する織物を含み、 かっこの織物が下記関係: (1)78.74p≧Q(p)≧7.874p (2)R1>R2 (3)R1>R3 (4)3.5≧R3≧0.5 (5)Mu−Mc≧0.0005 (6)Su−Sc≧0.5 (7)85≧FP≧70 (但し、上記関係(1)〜(7)において、 pは、圧力(単位:kg/cm2G)を表し、0p≦0.03であ
    り、 Q(p)は、圧力pにおける前記織物の通気度関数(単
    位:ml/cm2/秒)を表し、 R1は前記織物の平滑化面を構成している経糸および緯糸
    から選ばれた少なくとも一方の糸断面輪郭線の平滑化さ
    れた表面側半部の曲率半径(単位:mm)を表し、 R2は、前記織物の平滑化面を構成している経糸おより緯
    糸から選ばれた少なくとも一方の糸断面輪郭線の半部の
    曲率半径(単位:mm)を表し、 R3は、前記織物の非平滑化表面を構成している経糸およ
    び経糸から選ばれた少なくとも一方の糸断面輪郭線の非
    平滑化表面側半部の曲率半径(単位:mm)を表し、 Mcは、前記織物の平滑化表面の表面摩擦係数の平均偏差
    を表し、 Muは、前記織物の非平滑化表面の表面摩擦係数の平均偏
    差を表し、 Scは、前記織物の平滑化表面の表面粗さの平均偏差(単
    位:μm)を表し、 Suは、前記織物の非平滑化表面の表面粗さの平均偏差
    (単位:μm)を表し、 FPは、前記織物の繊維充填率(単位:%)を表す。 のすべてを満足することを特徴とする、エアーバッグ用
    気密性織物シート。
  2. 【請求項2】前記ポリエステルマルチフィラメント経糸
    および緯糸がいずれも2500以下の撚り係数を有する、請
    求の範囲第1項に記載のエアーバッグ用気密性織物シー
    ト。
  3. 【請求項3】前記織物の経糸方向および緯糸方向のカバ
    ーファクターが、いずれも1050〜1300である、請求の範
    囲第1項記載のエアーバッグ用気密性織物シート。
  4. 【請求項4】前記ポリエステルマルチフィラメント経糸
    および緯糸が、2.8デニール以下の単繊維繊度を有す
    る、請求の範囲第1項記載のエアーバッグ用気密性織物
    シート。
  5. 【請求項5】前記織物の経糸方向および緯糸方向におけ
    る引張破断強度が、180kg/3cm以上であり、かつその引
    張破断伸度が25%以上である、請求の範囲第1項記載の
    エアーバッグ用気密性織物シート。
  6. 【請求項6】前記ポリエステルマルチフィラメント経糸
    および緯糸が、8.0g/d以上の引張破断強度と、18%以上
    の引張破断伸度を有する、請求の範囲第1項記載のエア
    ーバッグ用気密性織物シート。
  7. 【請求項7】前記織物が、1〜20g/m2の付着量の熱硬化
    性樹脂により被覆、又は含浸されている、請求の範囲第
    1項記載のエアーバッグ用気密性織物シート。
  8. 【請求項8】前記熱硬化性樹脂が、付加反応型シリコー
    ンゴムから選択される、請求の範囲第7項記載のエアー
    バッグ用気密性織物シート。
  9. 【請求項9】前記請求の範囲第1項〜第8項のいずれか
    1項に記載の織物シートによって形成されたエアーバッ
    グであって、前記平滑化表面がエアーバッグの外側面を
    形成し、かつ前記非平滑化表面がエアーバッグの内側面
    を形成しているエアーバッグ。
  10. 【請求項10】前記エアーバッグが、インフレーターお
    よびトップクロスを有し、前記エアーバッグの内側面の
    前記インフレーター周囲部分と、前記トップクロスとの
    少なくとも一方がそれに接着された補強用織物により補
    強されている、請求の範囲第9項記載のエアーバッグ。
  11. 【請求項11】200〜550デニールのヤーン繊度、および
    3000以下の撚り係数を有するポリエステルマルチフィラ
    メントを経糸および緯糸として使用して、経糸方向およ
    び緯糸方向のカバーファクターがいずれも1050〜1300で
    ある織物を作製し、 上記織物の片面のみに、平滑化金属ロールを用いて、15
    0〜220℃の加熱表面温度、500kg/cm以上の線圧、および
    1〜50m/分の速度によるカレンダ加工を施すことを含
    む、請求の範囲第1項記載のエアーバッグ用気密性織物
    シートを製造する方法。
  12. 【請求項12】前記カレンダ加工を施された織物に、熱
    硬化性樹脂を1〜20g/m2の付着量で被覆、又は含浸する
    ことを更に含む、請求の範囲第11項記載のエアーバッグ
    用気密性織物シートの製造方法。
  13. 【請求項13】前記ポリエステルマルチフィラメント経
    糸および緯糸が、いずれも2500以下の撚り係数を有す
    る、請求の範囲第11項に記載のエアーバッグ用気密性織
    物シートの製造方法。
  14. 【請求項14】前記ポリエステルマルチフィラメント経
    糸および緯糸の150℃における乾熱収縮率が3〜8%で
    あり、かつその100℃における沸水収縮率が1.5〜5%で
    ある、請求の範囲第11項記載のエアーバッグ用気密性織
    物シートの製造方法。
  15. 【請求項15】前記ポリエステルマルチフィラメント
    が、2.5デニール以下の単繊維繊度を有する、請求の範
    囲第11項記載のエアーバッグ用気密性織物シートの製造
    方法。
  16. 【請求項16】前記ポリエステルマルチフィラメントヤ
    ーンが、9.0g/d以上の引張破断強度と、10%以上の引張
    破断伸度を有する、請求の範囲第11項記載のエアーバッ
    グ用気密性織物シートの製造方法。
  17. 【請求項17】前記熱硬化性樹脂が、付加反応型シリコ
    ーンゴムから選択される、請求の範囲第12項記載のエア
    ーバッグ用気密性織物シートの製造方法。
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