JP2555043Y2 - ボルト・ナットの落下防止装置 - Google Patents

ボルト・ナットの落下防止装置

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JP2555043Y2
JP2555043Y2 JP1991037320U JP3732091U JP2555043Y2 JP 2555043 Y2 JP2555043 Y2 JP 2555043Y2 JP 1991037320 U JP1991037320 U JP 1991037320U JP 3732091 U JP3732091 U JP 3732091U JP 2555043 Y2 JP2555043 Y2 JP 2555043Y2
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Japan
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bolt
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JP1991037320U
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和夫 橋本
守 杉崎
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、建築・土木の鉄筋・鉄
骨や橋梁等の継手部に締結された複数のボルト・ナット
の遅れ破壊による落下を防止するためのボルト・ナット
の落下防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁等の継手部に締結されたボル
ト(特にF11T等の高張力ボルト)の遅れ破壊が問題
となっている。この遅れ破壊は、図8に示すように、所
定トルクで締め付けられたボルト・ナットa,bにおい
て、応力が集中しやすい部位(ボルト軸部c,d)に水
素脆性等に起因する応力腐食割れが生じて発生する。こ
のようにボルト軸部c,dが破断すると、ボルトaある
いはナットbが橋梁等の高所から落下することになり極
めて危険である。
【0003】この対策として、ボルト・ナットa,bの
締結箇所の下方にネット(図示せず)を張り巡らせ、こ
のネットにより落下したボルト・ナットa,bをキャッ
チする技術が考えられる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記ボルト・
ナットa,bは、通常、橋梁等の長手方向に沿って広範
囲に亘って取り付けられているため、それら全てのボル
ト・ナットa,bの落下を防止するには、そのボルト・
ナット締結箇所の全範囲に亘って上記ネットを張り巡ら
す必要がある。これはネットの設置スペースおよびコス
トを考慮すると実際上不可能である。また、ネットを張
り巡らせた後の外観も好ましいとはいえない。
【0005】以上の事情を考慮して創案された本考案の
目的は、上記ネットを用いることなく、ボルト・ナット
の遅れ破壊による落下を防止することができるボルト・
ナットの落下防止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、橋梁等の高所に取り付けられた複数のボル
ト・ナットの頭部をそれぞれ独立に覆う形状に成形さ
れ、各頭部に接着固定されてボルト軸部への浸水を防止
するキャップ部と、一のキャップ部とそれが取り付けら
れたボルト・ナット以外のボルト・ナットに取り付けら
れた他のキャップ部とを連結し、遅れ破壊によりいずれ
か一方のボルト軸部が破断した際にそのボルト・ナット
を他方の正常なボルト・ナットに吊下保持するための
結部材とを有し、且つ該連結部材が可撓性を有する材料
によって成形されていることを特徴とする
【0007】上記連結部材は、可撓性を有する材料によ
って成形されることが好ましい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、ボルト・ナットの頭部にそ
れぞれ独立に接着固定されたキャップ部はボルト側のキ
ャップ部相互が連結部材によって連結され、ナット側の
キャップ部相互も同様に連結部材によって連結される。
【0009】よって、いずれかのボルト・ナットに遅れ
破壊が生じてそのボルト・ナットが落下しようとして
も、そのボルト・ナットは連結部材を介して正常なボル
ト・ナットに保持され、橋梁等の高所からの落下が防止
される。
【0010】特に、上記連結部材を可撓性材料で成形し
ておけば、落下しようとするボルト・ナットの重量によ
って連結部材が変形し、落下しようとするボルト・ナッ
トは変形した連結部材を介して正常なボルト・ナットを
固定点としてその下方に垂下される。このように、連結
部材を介して垂れ下がったボルト・ナットは、作業員に
よって容易に発見される。
【0011】
【実施例】以下に本考案の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0012】図1に示すように、橋梁等の継手部に二枚
の板材1,2を挟んで複数のボルト・ナット3,4が所
定間隔を隔てて水平に締め付けられている。これらのボ
ルト・ナット3,4には高張力(F11Tクラス)のも
のが用いられている。
【0013】上記ナット4にはそれぞれナットキャップ
部5が接着剤6によって固定されている。これらのナッ
トキャップ部5は、板材1上に露出するナット4,ワッ
シャ7およびボルト軸部8を全て覆う形状に成形されて
いる。すなわち、このナットキャップ部5は、ナット4
を覆うナットカバー5aと、ワッシャ7を覆うワッシャ
カバー5bと、ボルト軸部8を覆うボルト軸カバー5c
とが一体的に成形されて構成されている。さらに詳しく
は、上記ワッシャカバー5bの外周には、テーパ形状の
縁部5dが一体成形されている。この縁部5dは、雨水
などがナットキャップ部5内へ侵入することを防止する
シール機能を発揮するものである。また、上記ボルト軸
カバー5cの内面には、ボルト軸8のボルトネジと螺合
するメネジが刻設されている。
【0014】これらナットキャップ部5の間には、ナッ
トキャップ部5同志を連結する連結部材9が設けられて
いる。この連結部材9によって連結されたナットキャッ
プ部5の様子を図2に示す。図示するように、三個のナ
ットキャップ部5が二個の連結部材9によって直列に連
結されている。これら連結部材9は、図3(a) に示すよ
うに、三個のナットキャップ部5を上方からみて、各ナ
ットキャップ部5間をS字状に結ぶように設けられてい
る。これらナットキャップ部5および連結部材9は、可
撓性を有する軟質塩化ビニル樹脂(PVC)によって一
体的にモールド成形されている。よって、上記連結部材
9を適宜可撓させることにより、図3(b) に示すように
ナットキャップ部5の間隔を広げ、ナット4の間隔の広
狭に対応させることも可能である。すなわち、ナット4
の締結間隔が異なったものについても、上記連結部材9
変形範囲でそれを許容することができる。
【0015】他方、図1に示すように、上記ボルト3の
頭部10には、ナット側と同様にボルトキャップ部11
が接着剤8によって固定されている。このボルトキャッ
プ部11は、ボルト頭部10を覆うボルト頭部カバー1
1aと、ワッシャ12を覆うワッシャカバー11bとが
一体的に成形されて構成されている。また、上記ワッシ
ャカバー11bの外周には、雨水などがボルトキャップ
部11内に侵入することを防止するテーパ形状の縁部1
1cが一体的に成形されている。このようなボルトキャ
ップ部11の間には、ナット側と同様に、ボルトキャッ
プ部11同志を連結する連結部材13が設けられてい
る。これらボルトキャップ部11および連結部材13に
ついては、図2に示すナット側と同じ構成になっている
ので、詳しい説明は割愛する。
【0016】なお、この実施例にあっては上記連結部材
9,13の断面形状を図2に示すように幅狭の均一断面
形状としたが、これではモールド成形時に金型が抜け難
いため、金型が抜けやすい幅広の形状にしてもよい。つ
まり、上記連結部材9,13の形状を、図1のA−A線
断面図である図4,B−B線断面図である図5,C−C
線断面図である図6に示すように成形してもよい。この
形状によれば金型が下方に抜けやすくなる。
【0017】以上の構成からなる本実施例の作用につい
て述べる。
【0018】図1に示すように、高張力ボルト10(F
11T)に遅れ破壊が生じ、ボルト軸部のナット側の部
分14(この部分が最も弱い)が破断してナット4が落
下しようとしても、そのナット4は連結部材9を介して
正常なボルト・ナット3,4に保持され、落下が防止さ
れる。このとき、ナット4の落下に伴ってワッシャ7も
同時に落下しようとするが、ワッシャ7もナットキャッ
プ部5内に接着されているので、その落下が同時に防止
される。つまり、落下しようとするナット4およびワッ
シャ7は、共にナットキャップ部5内に接着固定されて
いることから、連結部材9を介して上方の正常なボルト
・ナット3,4に保持され、それらの落下が防止され
る。
【0019】また、上記連結部材9が可撓性を有する軟
質塩化ビニル樹脂で成形されているため、落下しようと
するナット4およびワッシャ7の重量によって連結部材
9が変形し、図1に示すようにそのナット4,ワッシャ
7は正常なボルト・ナット3,4を固定点としてその重
力方向下方に垂下されることになる。このように、連結
部材9を介して下方に垂れ下がったナット4は、作業員
によって容易に発見される。よって、橋梁等の長手方向
に沿って多数締結されたボルト・ナット3,4のうち、
その破損部分をすばやく発見して補修を迅速に行うこと
ができる。
【0020】さらに、上記板材1上に露出するナット
4,ワッシャ7およびボルト軸部8がナットキャップ部
5によって全て覆われ、ボルト3側も同様にボルトキャ
ップ部11によって覆われるため、雨水等がナットキャ
ップ部5およびボルトキャップ部11内へ侵入すること
が防止される。よって、ボルト・ナット3,4の腐食の
発生が抑制され、遅れ破壊そのものを抑えることができ
る。
【0021】本考案の変形実施例を図7に示す。図示す
るように、この実施例は、二枚の板材1,2を挟んでボ
ルト・ナット3,4が水平ではなく垂直に締め付けられ
ている点のみが前実施例と異なっており、その他は全く
同様な構成となっている。よって、ボルト4に遅れ破壊
が生じ、ボルト軸部のナット側の部分14が破断してボ
ルト4が落下しようとしても、前実施例と同様に、その
ボルト4は連結部材13を介して左隣の正常なボルト1
1に保持され、落下が防止されることになる。
【0022】なお、これらの実施例にあってはボルト側
とナット側とで異なった形状のキャップ部5,11を用
いたが、ナット側のキャップ部5をボルト側のキャップ
部11に流用してもよい。この場合、ナットキャップ部
5先端のボルト軸カバー5c内に嵌殺材あるいは接着剤
などを充填するようにする。また、図2に示すように各
キャップ部5を連結部材9によって直列に連結するので
はなく、三角状,四角状に連結するようにしてもよい。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、
れ破壊によって落下しようとするボルト・ナットは連結
部材を介して正常なボルト・ナットに吊下保持されるた
め、キャッチネット等を張り巡らすことなく、即ち取付
スペースを問題とすることなく、且つ取付後の美観を損
なうことなく、ボルト・ナットの遅れ破壊による橋梁等
の高所からの落下を未然に防止することができる。
た、連結部材が可撓性材料から成形されているので、橋
梁等の高所から落下しようとするボルト・ナットの重量
によって連結部材が変形し、落下しようとするボルト・
ナットは、正常なボルト・ナットを固定点としてその下
方に連結部材を介して垂れ下がり、低所から監視した際
に目立つため、発見容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すボルト・ナットの落下
防止装置の説明図である。
【図2】上記落下防止装置の斜視図である。
【図3】上記落下防止装置の上面図であり、(a) は連結
部材の収縮時を表し、(b) は伸長時を表す。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】図1のC−C線断面図である。
【図7】本考案の変形実施例を示すボルト・ナットの落
下防止装置の説明図である。
【図8】ボルト・ナットの遅れ破壊による破断部を示す
図である。
【符号の説明】
3 ボルト 4 ナット 5,11 キャップ部 9,13 連結部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−14966(JP,A) 実開 昭58−101012(JP,U) 実開 平3−26805(JP,U) 実開 昭64−49715(JP,U) 実開 昭63−177313(JP,U) 実開 昭63−91716(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋梁等の高所に取り付けられた複数のボ
    ルト・ナットの頭部をそれぞれ独立に覆う形状に成形さ
    れ、各頭部に接着固定されてボルト軸部への浸水を防止
    するキャップ部と、一のキャップ部とそれが取り付けら
    れたボルト・ナット以外のボルト・ナットに取り付けら
    れた他のキャップ部とを連結し、遅れ破壊によりいずれ
    か一方のボルト軸部が破断した際にそのボルト・ナット
    を他方の正常なボルト・ナットに吊下保持するための
    結部材とを有し、且つ該連結部材が可撓性を有する材料
    によって成形されていることを特徴とするボルト・ナッ
    トの落下防止装置。
JP1991037320U 1991-05-24 1991-05-24 ボルト・ナットの落下防止装置 Expired - Lifetime JP2555043Y2 (ja)

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