JP2554942Y2 - ラジアルピストンポンプ - Google Patents

ラジアルピストンポンプ

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JP2554942Y2
JP2554942Y2 JP11048891U JP11048891U JP2554942Y2 JP 2554942 Y2 JP2554942 Y2 JP 2554942Y2 JP 11048891 U JP11048891 U JP 11048891U JP 11048891 U JP11048891 U JP 11048891U JP 2554942 Y2 JP2554942 Y2 JP 2554942Y2
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JP
Japan
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cylinder barrel
piston
cylinder
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radial direction
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幸一 最首
敏明 中沢
康司 井上
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三輪精機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ラジアルピストンポン
プに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来におけるラジアルピストン
ポンプの正断面図を示し、分配軸6に軸支したシリンダ
バレル10は図示していない駆動軸に連接し、シリンダ
バレル10の周方向に等分割した各位置には、径方向に
シリンダ1dを穿設し、それら各シリンダ1dにはそれ
ぞれピストン1aが径方向への摺動を可能に嵌合してい
る。それら各シリンダ1dとそれらピストン1aによっ
て形成する各押しのけ室1eは、分配軸6の周方向に1
回転するごとに、交互に吸入ポ−ト6cおよび吐出ポ−
ト6dへ開口する構成をなしている。
【0003】それら各ピストン1aの頭部1cには切欠
き1bを削設し、それら切欠き1bに嵌入したCリング
5aとシリンダバレル10の座1fとの間には、それぞ
れコイル状のスプリング5が介設し、それらピストン1
aの頭部1cは、それらスプリング5によってそれぞれ
カムリング2のカム面2aに向けて附勢されている。ま
た、シリンダバレル10の回転中心aに対してカムリン
グ2の回転中心bは偏心した位置になっている。
【0004】上記図4における作用は下記のとおりであ
る。シリンダバレル10を図示の時計周り方向に回転さ
せると、押しのけ室1eが吸入ポ−ト6cに開口してい
る状態のピストン1aにあっては、スプリング5の附勢
力によって、その頭部1cがカムリング2に当接しなが
ら膨張行程を行う。その結果、その膨張行程にある押し
のけ室1eには、図示していないリザ−バから分配弁6
の軸方向に穿設している穿孔6aを介して作動油が吸入
されてゆく。
【0005】同様に、シリンダバレル10を図示の時計
周り方向に回転させた状態において、押しのけ室1eが
吐出ポ−ト6dに開口している状態のピストン1aにあ
っては、スプリング5の附勢力に抗して、その頭部1c
がカムリング2に案内されながら圧縮行程を行う。その
結果、その圧縮行程にある押しのけ室1eにおける作動
油は、吐出ポ−ト6d、分配弁6の軸方向に穿設してい
る穿孔6bを介して吐出管路に吐出されてゆく。
【0006】このようなポンプ作用において、各スプリ
ング5は、上記膨張行程において下記の役目を果たして
いる。上記膨張行程においては、押しのけ室1e内の作
動圧力が大気圧より低い圧力になることによって、大気
圧状態にあるリザ−バの作動油がその押しのけ室1eに
入り込んでくることになる。したがって、その吸入行程
において、その押しのけ室1eが大気圧以下となること
によってピストン1aはカムリング2のカム面2aから
離れようとすることになる。もし、そのようにピストン
1aの頭部1cがカムリング2のカム面2aから離れ
て、頭部1cのカム面2aへの追随ができないとすれ
ば、上記膨張行程は不可能になってしまう。このような
ことから、スプリング5の附勢力がその膨張行程におけ
るピストン1aのカム面2aに追随することを可能にさ
せているものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上記スプリング5は、
その必要な附勢力と膨張および圧縮の行程を可能にする
長さを必要とする。このような条件を満足させるにあた
り、上記スプリング5はそのコイル状のスプリングであ
るがゆえに、そのコイルスプリングを収納するスペ−ス
が大型化し、且つその分、重量が増大する問題があり。
また、シリンダバレル10に図示のような深いスプリン
グ座1fを削設しなければならないような、複雑な加工
を必要として、製品単価が高価になる欠点を有してい
る。本考案の目的は、上記のような問題点を改善したラ
ジアルピストンポンプを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、下記における
従来のラジアルピストンポンプの改良である。その従来
におけるラジアルピストンポンプは、シリンダバレルの
周方向へ等分割した各位置へそれぞれ径方向にシンリン
ダを穿設し、それら各シリンダに径方向への摺動を可能
に嵌合したピストンと、そのシリンダによって形成する
各押しのけ室は、そのシリンダバレルの軸回りの回転に
よって交互に吸入ポ−トと吐出ポ−トに連通する構成を
なし、それらの各ピストンの頭部は、前記シリンダバレ
ルの回転中心から偏心した中心を有するカムリングに案
内される構成となっている。
【0009】このような従来の構成において、本考案
は、前記シリンダバレルとそのカムリングとの径方向の
間であってそのシリンダバレルを周方向に包設する状態
に、上記カムリングと中心を共有するガイドリングを配
設し、それら各ピストンの頭部にはそれぞれ切欠きを設
け、そのガイドリングとそれら各切欠きとの間にはそれ
ぞれ板ばねを介設することによって、それら各ピストン
を径方向内方から前記カムリングに附勢させていること
を特徴としている。
【0010】
【実施例】図1は、本考案におけるラジアルピストンポ
ンプを正断面図によって示したものであり、各ピストン
1aにおけるシリンダバレル1への嵌合は、上述の図4
における場合と同様である。すなわち、図4と同じ分配
軸(図示せず)に軸支したシリンダバレル1は図示して
いない駆動軸に連接し、シリンダバレル1の周方向に等
分割した各位置には、径方向に図4と同様のシリンダを
穿設し、それら各シリンダにはそれぞれピストン1aが
径方向への摺動を可能に嵌合している。それら各シリン
ダとそれらピストン1aによって形成する各押しのけ室
は、図4と同様、分配軸の周方向へ1回転するごとに、
交互に吸入ポ−トおよび吐出ポ−トへ開口する構成をな
している。
【0011】各ピストン1aの径方向への行程を案内す
るカムリング2のカム面2aには、各ピストン1aにお
ける頭部1cが当接し、カムリング2の中心bを共有す
るガイドリング3は、シリンダバレル1とカムリング2
との径方向の間に位置して、シリンダバレル1を周方向
へ包設する状態に設けられている。それら各ピストン1
aの頭部1cには切欠き1bを削設し、それら切欠き1
bとガイドリング3との間には、それぞれ板ばね材4を
介設することによって、各ピストン1aをその内径側か
らカム面2aに対して附勢している。また、シリンダバ
レル1の回転中心aに対して、カムリング2の回転中心
bは図示のように偏心した位置になっている。
【0012】板ばね材4の近傍cの拡大説明図を図2に
示し、図2における板ばね材4近傍のイ矢視図を図3に
示している。図2および図3に示すように、板ばね材4
を打ち抜きした板ばね部4a、4aにはそれぞれの板ば
ね部4a、4aに複数の穿孔4bを穿設し、その穿孔4
bから板ばね部4aの先端(ピストン1a側)までそれ
ぞれ割り4cを入れ、ばね材として、その板ばね部4a
の先端が均質に切欠き1bに附勢しうる構成となってい
る。
【0013】以上の本考案の実施例において、以下その
作用を説明する。シリンダバレル1に直結した駆動軸
(図示せず)を時計周り方向に駆動すると、シリンダバ
レル1およびピストン1aが駆動回転中心aまわりに回
転する。その回転によってピストン1aと共に、ガイド
リング3およびカムリング2は点bを中心に回転する。
ここで、板ばね材4aは、その附勢力によってピストン
1aの頭部1cをカム面2aに押圧保持しているから、
回転中心bとガイドリング3およびカムリング2との相
対的な間における径方向の相対運動は存在せず、ピスト
ン1aは回転中心bまわりの周方向へ回転していること
になる。それに対して、シリンダバレル1は図示の回転
中心aまわりに回転している。
【0014】その結果、中心aと中心bを結んだ線の図
示上方において、ピストン1aが図示の右方へ回転移行
するにつれ、ピストン1aはシリンダバレル1から径方
向外方へ相対的に移行してゆく。すなわち、図4におい
て説明したと同じポンプの吸入行程が行われる。これに
対して、そのa−b線の図示下方においては、ピストン
1aが図示の左方へ回転移行するにつれ、ピストン1a
はカムリング2の側からシリンダバレル1の側に向け径
方向内方へ相対的に移行してゆく。すなわち、図4にお
いて説明したと同じポンプの圧縮行程が行われる。
【0015】ここで特に注意すべきことは、もし、それ
らピストン1aの上記径方向への動きを可能にしなが
ら、ガイドリング3がピストン1aにおける頭部1cの
部分を径方向に対して何らのガタもなく保持可能である
ならば、板ばね部4aは必要なく、上記膨張行程を可能
にする。しかし、そのようなガイドリング3のみによっ
てピストン1aの径方向への動きを規制することは、ガ
イドリング3とピストン1aとの間にガタを生じ易く、
そのような構成は、実用上、不向きである。
【0016】このようなことから、本願考案において
は、同一回転中心を有するガイドリング3とカムリング
2との間に板ばね材4を介設し、その板ばね材4のばね
力によってその径方向におけるガタ分を打ち消して、常
にピストン1aの頭部1cがカムリング2に附勢保持さ
れているようにしているものである。このようにその径
方向におけるガタ分を無視すれば、ガイドリング3とカ
ムリング2との径方向の間の距離は一定であって、板ば
ね部4aの作用は、ピストン1aをカム面2aに押圧し
ているのみであって、上記膨張行程あるいは圧縮行程の
いずれにあっても、径方向におけるスプリング運動は存
在しない。
【0015】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
のラジアルピスストンポンプは下記のような効果を有し
ている。 1)上記のように、シリンダバレル1とカムリング2と
の径方向の間に、薄いガイドリング3と板ばね材4を配
設するのみであるから、ポンプ全体を小型軽量化するこ
とが可能であり、且つシリンダバレル1に従来のような
複雑な加工をする必要がない。 2)板ばね部4aは、ガタ分を除きスプリング運動をす
ることがないから、応力振動の幅が非常に小さく、耐久
性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案におけるラジアルピストンポンプを正断
面図によって示したものである。
【図2】図1におけるc部分の拡大説明図である、
【図3】図2における板ばね部4近傍のイ矢視図であ
る。
【図4】従来におけるラジアルピストンポンプを正断面
図によって示したものである。
【符号の説明】
1 シリンダバレル、 1a ピストン、 1b 切欠
き、 1c 頭部、 2カムリング、 2a カム面、
3 ガイドリング、 4 板ばね部、 4a板ばね
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04B 1/113

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダバレルの周方向へ等分割した各
    位置へそれぞれ径方向にシンリンダを穿設し、それら各
    シリンダに径方向への摺動を可能に嵌合したピストン
    と、そのシリンダによって形成する各押しのけ室は、そ
    のシリンダバレルの軸回りの回転によって交互に吸入ポ
    −トと吐出ポ−トに連通する構成をなし、それらの各ピ
    ストンの頭部は、前記シリンダバレルの回転中心から偏
    心した中心を有するカムリングに案内されている構成に
    おいて、そのカムリングの中心を共有するガイドリング
    は、前記シリンダバレルとそのカムリングとの径方向の
    間に、そのシリンダバレルを周方向に包設する状態に配
    設し、それら各ピストンの頭部にはそれぞれ切欠きを設
    け、そのガイドリングとそれら各切欠きとの間にはそれ
    ぞれ板ばねを介設することによって、それら各ピストン
    を径方向内方から前記カムリングに向けて附勢させてい
    ることを特徴とするラジアルピストンポンプ。
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