JP2554305B2 - 水の存在下での崩壊性に優れた固形農薬 - Google Patents

水の存在下での崩壊性に優れた固形農薬

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JP2554305B2 JP4503833A JP50383392A JP2554305B2 JP 2554305 B2 JP2554305 B2 JP 2554305B2 JP 4503833 A JP4503833 A JP 4503833A JP 50383392 A JP50383392 A JP 50383392A JP 2554305 B2 JP2554305 B2 JP 2554305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は活性成分の担体として有用な、微細に分割さ
れた粒子の組み合わせに関する。又その活性成分は水溶
液中に分散又は溶解させることを意図したものである。
本発明は更に微細に分割された担体物質及び活性成分
との組み合わせを成形することによって製造される固形
製剤に関するものであり、ここでは該固形製剤は水溶液
中で速やかに崩壊し水溶液中に活性成分を放出する。
活性成分は通常粒子状の担体と結合して固形製剤とし
さまざまに利用される、特に医薬用及び工業用として利
用される。多くの工業的利用の場合では、例えば錠剤の
ような固形製剤は、液体系製剤や粒子混合体又は活性成
分と粒子状担体の凝集体よりも有利な点をもっている。
その利点は非常に扱いやすいことであり又安全(人にと
っても環境にとっても)であり、適用速度も調節しやす
く又内容物の廃棄に関しても殆ど問題がない(何故なら
活性成分が容器に接触することが最小である)ことであ
る。
それにも拘らず、低価格にすること、結合性や圧縮性
(錠剤のような圧縮された形にする場合)及び保存及び
輸送する場合は安全であるが崩壊しやすい性質をもつ粒
状担体を発見することが困難であったので固形製剤は、
例えば除草剤、殺虫剤のような農薬としての適用及びそ
の他の工業的な分野で活性製剤として便宜に利用される
ことはなかった。特に農業用及びそれに類似した工業産
業で使用する固形製剤は、破壊されたり損傷を受けたり
しないで梱包したり、取り扱ったりすることに十分に耐
えられる強さをもっていなければならない。それらは冷
水の場合も含めて水溶液中で所望の速度で崩壊するもの
でなければならない。一度水溶液中に分散させた場合
(例えば穀物噴出機の水槽中)、活性成分を保持した担
体は、(もし農薬であれば)作物又はその作物の農場に
使用するに充分な時間の間、沈でんすることなく懸濁を
維持しなければならない。
微小結晶セルローズ(Microcrystalline cellulose,
MCC)は米国特許第4,744,987号、第4,820,522号、第4,5
17,179号及び第3,951,821号に説明されているように、
単独又は他の担体物質との組合わせにより、固形製剤
(錠剤、ペレット、ビーズなど)の形で医農薬品に対す
る微粒子担体、或いは賦形剤としてよく知られている。
MCCは又、殺虫剤を含めた多くの他の活性成分の担体と
して顆粒剤、粉末剤及び微粉末剤で使用することが出来
る。米国特許第4,517,381号、第4,816,064号、第4,249,
938号及び日本特許第72/37012号(1970年6月9日出願
の明細書に基づいて1972年公告)参照。
MCCは押出成形食品、もっともこれらの形態(フレン
チフライ及びスナック食品など)は通常の感覚では製剤
とは言えないし又活性成分の前もって定められた単位量
を輸送するために考案したものではないが、押出成形食
品の製造に使用されている。グリクスマン(Glicksma
n)Food Hydrocolloids,Vol.III,1986,CRC Press,In
c.出版、34−42参照。
米国特許第4,744,987号に記載されているように、MCC
は固形製剤の製造にはすぐれた結合性及び圧縮性をもっ
ており、そしてそれらの成形体は水溶液中ですみやかに
崩壊する。
都合の悪いことは、MCCは大量に使用される場合、医
薬品以外の活性成分の担体としては非常に高価になり、
活性成分が除草剤や殺虫剤のような広範囲に使用される
場合特に高価につくことである。それ故価格低減のため
にMCCを、MCCの利点を損うことなく共担体を用いて稀釈
することが望ましい。しかしながら低価格の共担体は、
農薬に使用する場合、他の場合でもそうであるが、成形
体の低温での迅速な崩壊性のみならず圧縮性を阻害する
ものであってはならないという問題にしばしば直面す
る。
尿素は、米国特許第4,517,381号、第4,816,064号、及
び第4,249,938号に開示されているように除草剤の担体
として知られている。これらの特許はMCCについても記
述しているが、しかしそこにはそれらの物質が固形製剤
に於て担体として組み合わせて使用できるであろうと言
う示唆も暗示も記されていない。尿素は、勿論植物の栄
養及び肥料として、また反芻動物の飼料添加物としてよ
く知られている。尿素は又利尿剤として又頭蓋骨内の圧
を低下させる医薬品製剤に使用される。
尿素単独では吸湿性であり、それ故固形化しやすく、
堅い物質になり、効果的に、又それだけでは肥料として
土壌に散布することが出来ない。そのような物質は又溶
解が遅い傾向にある。この問題に応答して、米国特許第
3,558,299号は、固形化しない、不活性物質とウレアー
ゼの混合物でコーティングした粒子状のウレアの製造を
開示している。開示されている不活性物質とは微細に砕
かれた粘土(タルク、雲母)又はナッツシエル又は粉末
化したトウモロコシの穂軸のような粉末有機物質であ
る。MCC又は丸剤、錠剤のような固形製剤については言
及されていない。
日本公開公報第59/82303号(1982年11月2日出願、19
84年5月12日公告)には水中で容易に崩壊する農薬組成
が記述されている。この組成は、a)農業化学剤(化学
肥料、除草剤など)、b)無機物質粉末(ケイ酸カルシ
ュウム)及びc)水を吸収した場合膨潤する微粉末にし
た樹脂(セルロースのグラフト共重合体、ポリアクリル
酸など)の湿潤性の粉末を包含している。尿素、MCC及
び/又は固形製剤については明らかに開示されていな
い。
〔発明の概要〕
本発明は、農薬活性成分と担体からなる固形農薬にお
いて、担体が微小結晶セルロースと水溶性もしくは水膨
潤性のアミド化合物、アンモニウム塩、金属硝酸塩又は
それらの混合物からなる水の存在下での崩壊性に優れた
固形農薬を提供する。
該担体は、本発明の固形製剤が水溶液中に拡散した場
合、MCCの分散を補助するためのカルボキシメチルセル
ローズナトリウム塩(NaCMC)のようなヒドロコロイド
を更に包含することができる。
本発明の固形製剤は梱包したり運用したりする場合損
傷を受けることがなく充分に強靭である。更に該固形製
剤は、たとえ低い温度に於いても迅速に崩壊する固形製
剤であり、又崩壊し分散した粒子は、数日又はそれ以上
の期間静置しても凝集したり密集したりすることはな
い。活性成分が除草剤又は殺虫剤のように単独で取り扱
う場合に例え毒性であっても該固形製剤では取扱い及び
適用時の安全性が改善されている。
本発明によって、固形製剤中でのMCCの利点が、担体
の価格が有意な要素である分野にも、今では活性成分を
供給することを可能にしている。このことは、迅速な崩
壊及びMCCの特徴を何ら損うことがないことを含め、驚
くべき改良の完成である。たとえ低い環境温度(たとえ
ば農業環境温度に於ける結露の温度)でも迅速に崩壊す
る性質が、もし活性成分がゆっくり崩壊する顆粒剤又は
押出し剤の型で散布した場合に生じたであろう鳥類に対
する毒性、そのような危険を減少させることになる。こ
れに加えて、本発明の剤形構成担体の保持能力が非常に
高いので、重量で65%、ある場合にはそれ以上の活性成
分を保持出来るので該組成の価格に対する効果(低価格
にする効果)は更に増大している。
微小結晶セルロース(MCC)は精製された、部分的に
脱重合した天然のセルロースであり、最初は医薬品製剤
の賦形剤として使用されたものである。このものが汎用
されるようになった理由は、そのすぐれた圧縮性による
ものであり部分的にゼラチン化される前の状態になった
コーンスターチ、ラクトース、及びジカルシウムリン酸
のような他の錠剤の賦形剤と比較すると非常によい結合
性と崩壊性をもっているからである。しかしながらMCC
はその製造工程に費用がかかるので比較的高価である。
この事情が農業薬品の領域のような価格に敏感な市場で
はその有用性が制限される傾向にある。
本発明によれば、MCCの価格は、MCCと、一つまたはそ
れ以上の水溶性の又は水膨潤性の窒素原子を含有した中
性の化合物と共に使用することにより相殺され、又これ
らは活性成分と相容性であり又活性成分とは異なるもの
であって粒子の混合体を生成するものである。活性成分
はそれからこの粒子化された担体と混合し、そしてこの
組み合わせ組成物は慣用の方法で固形製剤に成形され
る。出来あがった成形組成物は種々の形、大きさにする
ことが出来る。これらは定形、不定形にすることが出
来、丸型、デスク型、扁平型、楕円型にすることが出来
る。適宜な剤形としては、錠剤、ペレット、ビーズ、ボ
ール、ケーキ、コンパクト、顆粒、バー、ブリケットな
どのような剤形を列挙することが出来る。これらの剤形
は鋳型で圧縮するのみならず又押出したり、ペレット
化、顆粒化、立方体化、ブリケット化又はその他の方法
によって成形することが出来る。
本発明に於いて有用なMCCは粉末物質であり“Avice
l"、“Lattice"又はその他の商品名で市販されている。
好適な結果を与える担体のサイズは、MCCが共担体との
結合、MCC/共担体の混合物で製造された固形製剤に対す
る所望の崩壊速度、固形製剤の崩壊によって生じた懸濁
水溶液の安定性などの状況に依存している。例えば担体
と活性成分との組み合わせが打錠機中で、乾燥混合体と
して圧縮する場合、粒子が小さければ小さい程機械中で
の流れが悪くなり、輸送装置であるホッパー(hoppe
r)、あるいはフィード(feed)が作動しにくくなる傾
向がある。しかしながら小さい粒子(平均サイズが約10
−20ミクロン)は、錠剤が水溶液中で崩壊した場合、よ
り均一でしかも安定な分散溶液を与える。これに反し、
大きな粒子(平均サイズ90ミクロン以上)は打錠機中で
の流れは良好であるが、錠剤の崩壊によって出来る分散
溶液は安定ではない。
従って乾燥混合物の圧縮で組成物を成形しようとする
場合、効果的な担体のサイズは先ずはMCCのサイズによ
って決定されることが判明した。有用なMCC粒子の平均
サイズは20−90ミクロンの範囲であり、より好適なサイ
ズは30−70ミクロンの範囲であり、最も好適には約50ミ
クロンである。
水溶性もしくは膨潤性の窒素原子含有の共担体は、本
発明の担体の系として化学的に不活性であり、中性であ
り、安定であり、それは決して加水分解もしくはその他
の分解をしないものであればよい。共担体は活性成分と
化学的に反応せず、相容性であり、固形製剤の所望の適
用に効果的であるべきである。共担体は、全体としての
担体組成の価格を下げるためにMCCを拡張するように働
く一方、それは又“ウイッキング(wicking)”作用を
発揮し、そのことによって水溶液中での担体の崩壊を促
進する。このことはMCC単独での貢献を超えて崩壊速度
を速め、最終剤形の崩壊による分散特性を改善する。
崩壊の速度は担体混合物中のMCCの比率を増加させる
ことにより所望の速度に遅延或いは調節することが出
来、又ゲル化剤を加えることによっても又調節すること
が出来る。適宜なゲル化剤はよく知られたものであり、
ポリアクリルアミド及び他のゲル形成剤ヒドロコロイド
が包含される。
圧縮体の崩壊及びそれに従う活性剤の遊離速度は主に
活性成分の水溶性によって調節されるが、製剤中の活性
成分の量にも関係している。一般的に活性成分の量が多
ければ多い程その放出(遊離)は遅くなる。効果的な崩
壊及び特定の活性成分の遊離は、慣用の試験及び判定に
よって決定される。
適宜な窒素含有化合物とは、圧縮などにより成形のた
めに力を加えたとき、MCC粒子の癒着性(水素結合など
の力による)を増加させるMCCに対する十分な表面親和
性を有する化合物であるが、しかしそれは又水溶液中で
固形製剤の崩壊ののちMCC粒子と会合するに必要な力よ
りは低いエネルギーで溶媒和出来るものである。このよ
うな条件下でMCCは最初に、又しっかりと活性成分と結
合しているが、水溶液中に加えると速やかにはじけ、そ
して固形製剤を水溶液に加えた場合崩壊して非常に大き
な表面積のものになり、活性成分を遊離する。
前述の過程で効果的な含窒素化合物としては、アミド
化合物、アンモニウム塩、金属硝酸塩が含まれる。以下
の記載において含窒素化合物とはアミド化合物、アンモ
ニウム塩及び金属硝酸塩のみを含むものとする。アミド
化合物としては、カルボニル基及びアミノ基、それらが
炭素鎖上隣接位に存在してもよいし又遠隔位にあっても
よい、を含有した水溶性の化合物が包含される。そのよ
うな化合物は、単純アミド(NHCOR、式中Rは炭素原子
1−20含有する脂肪族又は環状脂肪族)であるか又はア
ミド基が環中に存在する化合物であってもよい。芳香族
アミド化合物(例えばベンヅアミド)は、それらが水溶
性又は膨潤性であり、又活性成分と相容性であるものを
包含する。特に好適なものとしては、アセトアミドのよ
うな単純アミド及びアミド化合物、そして尿素、チオ尿
素、ジメチル尿素、テトラエチル尿素、プロピル尿素の
ようなカルバミド基(−NHCONH−)を有する化合物であ
る。
アンモニウム塩は、種々の無機酸又は有機酸との塩で
あり、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム及びクエン酸アンモニウ
ムを包含する。
金属硝酸としては、周期律表I A,I B,II A及びII Bの
金属の硝酸塩であり、又それ以外の金属塩としてMn,Fe,
Co,Ni,Al,Su,Pd,Sb及びBiの硝酸塩を包含する。好適な
硝酸塩はアルカリ金属硝酸塩、例えば硝酸ナトリウム及
び硝酸カリウムである。
窒素含有化合物は、単独で使用されてもよいし、又2
種以上の混合物として用いられてもよい。該窒素含有化
合物を選択する場合は、共担体としての有用さのみなら
ず価格も考慮される。これらの理由により尿素、アンモ
ニウム塩、及び硝酸金属塩及びそれらの混合物を含めた
凡用型の窒素化合物は、価格が重要な場合は好適であ
る。もし該窒素含有化合物を活性成分と混合するのに適
宜な組成とするためにMCCと乾燥混合体にする場合は、M
CCと均一に混合させるために小さい粒子であり、自由に
流れるものとすべきである。尿素が共担体である場合、
標準工業用尿素、例えば2.36mm−2.0mmの篩(8−10USS
メッシュ)を通した粗粒子、1.40mm−600μm篩(14−3
0USSメッシュ)を通した微粉末の尿素が適宜である。小
粒子(約10−200ミクロン)にするには、担体のそれぞ
れの成分、及び乾燥混合後の担体混合体のそれぞれの成
分について結晶化、凍結乾燥及び種々の粉砕工程を含む
よく知られた技術で達成することが出来る。もし複合の
担体が活性成分とともに湿潤顆粒である最終剤形を形成
する場合は、該窒素担体はMCCに溶解することになるだ
ろう。そのような場合は共担体の粒子の大きさは重要な
ことではない。
担体中に於けるMCCと含窒素化合物との比は、担体の
粒子サイズも関連し、担体とともに製造された固形製剤
の硬さ(張力で測定)に影響し、ひいてはその硬さはそ
の剤形の崩壊に影響する。例えば錠剤は通常の取扱いで
は白色化したり損傷したりすることに十分抵抗するがし
かし水溶液中では容易に崩壊するものでなければならな
い。張力が約2−25kg/cm2である錠剤は通常の扱いでは
損傷しないであろうし又水溶液中では速やかに崩壊する
であろう。好適な張力は3−15kg/cm2であり、もっとも
好適には3−10kg/cm2である。この目的のための適宜な
MCC対含窒素化合物の比は重量比で10:1から1:10であ
り、好適には5:1から1:5であり、最も好適には1:1であ
る。
担体組成の成分は適宜な方法により混合して、乾燥
し、微細に分割した粒子混合物又は粉末とする。該混合
物或いは粉末を製造する技術はよく知られているもので
あり、乾燥配合或いは造粒、湿潤造粒の後、乾燥器での
乾燥、水溶液中に拡散してのち噴霧して乾燥することな
どを包含する。剤形は担体成分及び活性成分より、よく
知られた工程によって製造され、直接圧縮及び/又は乾
燥混合体のローラーによる圧縮、湿潤造粒の後の圧縮及
び/又は粒子化などを包含する。
錠剤法が固形製剤の製造として選択される場合は、慣
用の乾燥造粒、湿潤造粒、直接圧縮、粒子化又は噴霧乾
燥が製錠のための担体の製造に使用されてもよい。製造
法の選択は主に、活性成分、担体と活性成分の混合体が
製錠機又は押出機にスムーズに流れるかどうか、又有効
成分の凝集性に依存している。もし活性成分と担体と混
合しな場合、流れやすく、密度の高い粉末である場合に
は、その混合物は直接圧縮することが出来る。乾燥造粒
の場合は、もし製錠機を使用する場合は担体と活性成分
の乾燥粉末混合物を圧縮してスラッグとする。もう一つ
の方法は乾燥混合物をローラー圧縮してシートにするこ
とである。該スラッグ又はシートは篩(例えば1.70mm、
1.40mm又は1.18mmの篩(12、14、又は16USSメッシ
ュ))にかけ、最終製錠のための緻密な粒子とする。
湿潤造粒の一つの形式は、MCCと共担体の混合物に水
を加えて湿潤した粒状物質とすることである。水の量
は、MCCの共担体に対する比に依存している。MCC対共担
体の重量比が大きければ大きい程許容される水の量は多
くなる。通常MCC対共担体の比が重量で1:1の場合、MC
C、共担体及び水の混合物の3分の1が水であろう。該
湿潤顆粒状物質は篩(例えば2.00mm篩(10USSメッシ
ュ))にかけ、乾燥し、再び篩(例えば850μm篩(20U
SSメッシュ))にかける。該粒状物質は、活性成分、も
し必要であれば他の錠剤用成分と混合する用意をする。
湿潤化工程の他の方法としては、米国特許第4,744,98
7号記載の方法で、該特許中に用いられている炭酸カル
シュウムの代りに含窒素化合物を用いる方法によってMC
Cを含窒素共担体と混合して、“軟塊体化(coprocesse
d)”することが出来よう。“軟塊体化”の工程の際
に、MCCと共担体との均一な水性スラリーをよくかきま
ぜることによって形成され、該スラリーは効果的な方法
で乾燥される。噴霧乾燥が好適である。MCC対共担体の
比は他の混合工程の場合と同様であり、粒子化された生
成物は所望のサイズを得ることに応じた篩にかけられ
る。軟塊体化した担体物質は、それから上記の乾燥、又
は湿潤造粒及び直接圧縮に関する方法によって活性成分
と結合させることが出来る。
湿潤造粒又は押出しは、水に敏感なもの、即ち活性物
質が担体と混合したとき加水分解したり、又その他の分
解をするものでない場合は、すべての活性成分に対して
担体組成を製造するのに使用することが出来る。
本発明のもう一つの範囲は、本発明による固形製剤を
水溶液中に拡散させるとき、MCCと相容性であり、又MCC
と水和することを効果的に助ける少量のヒドロコロイド
を担体組成中に加えることによって、MCCが沈でんする
ことを防ぐことである。MCCを拡散させるように働くそ
のような成分は、水溶性及びMCCに対する結合性或いは
粘着性の点でさらに特徴でけられる。それらは天然物で
あってもよく、合成品であってもよい、通常重合炭化水
素化合物である。
典型的な拡散成分は、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス及びメチルセルロースのようなセルロース誘導体;海
藻抽出物(寒天、カラジーナン、アルジネート)、植物
抽出物(ペクチン、低メトキシペクチン)、植物浸出液
(アラビアゴム、トラガカンタ、カラヤ、ゴーティ)、
植物種子抽出物(イナゴマメ、グアー)及び微生物醗酵
ゴム(デキストラン、ザンタン)のようなゴム状物質;
前ゼラチン化又は修飾されたでんぷんを含めたでんぷ
ん;及び“カルボポール(Carbopol)”なる商品名で販
売されているカルボキシビニル重合体のような合成品で
ある。
好適な拡散成分は、ナトリウムカルボキシセルローズ
のような塩である。もし十分に判断し難い場合は、最も
良い拡散作用は該塩のイオン化による粒子の反揆力によ
るものであることを考慮すればよい。該拡散成分は、MC
Cの重量に対して0.05−25%程度の少量が用いられ、好
適には成分の分子量及び相対的な粘性を考慮し、重量で
0.5−10%である。好適な成分としては、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルローズであり、粘性の低いものはよ
り迅速に分散するが、中程度又は高度の粘性のあるもの
は水和性の速度が速い故に好適である。
拡散成分は、MCC及び共担体と効果的な方法で混合す
ることができ、その添加に制限はない。もし該担体組成
物が水性懸濁液、例えば湿潤造粒又は噴霧乾燥によって
製造される場合は、拡散成分は、通常MCCと共担体を水
溶液中で混合したのち、その溶液が均一になるようによ
く撹拌しながら加える。
固形製剤の形成剤としてよく知られている多くの組成
物は、本発明の担体組成物に、混合をよくしたり、成形
をよくしたりそして/又は崩壊を容易にするために加え
ることが出来る。これらは潤滑剤、滑走剤、懸濁剤、界
面活性剤、崩壊剤及び賦形剤又は結合補助剤を包含し、
これらは比較的少量用いられ、固形製剤の重量の20%以
下の量であり、通常、重量で10%以下の量である。添加
物の選択及び量は、剤形熟練者にとっては衆知慣行のこ
とである。
潤滑剤は鋳型のくぼみから圧縮された剤形を放出しや
すくするものである。これらは又粒子間の摩擦を緩和
し、又物質が鋳型の打ち抜きの表面に癒着することを防
ぐものである。典型的な潤滑剤は、タルク;ステアリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸マグネシウム又はカル
シュウムのような長鎖の脂肪酸エステル又はそれらの塩
であり;又水素化された植物油、パルミトステアリン酸
グリセリン、安息香酸グリセリン及びポリエチレングリ
コール6000のような物質である。滑走剤は粉末又は粒子
の流れを制禦するものであり、気体を蓄留したシリカ、
燃焼した酸化ケイ素及びヒドロゲルケイ酸などを包含す
る。典型的な潤滑剤、滑走剤の使用量は、製剤の全体の
重量を基準にして、それぞれ0.25−5重量%である。
崩壊補助剤は水溶液中固形製剤の崩壊速度を、特に低
温で増加させるために担体に加えることが出来る。典型
的な崩壊剤は、でんぷん(トウモロコシ、ポテト、アミ
ロース)、ナトリウムスターチグリコール酸、アルギニ
ン酸、スチレン−ジビニルベンゼン、又はアクリル酸イ
オン交換樹脂又は吸着樹脂のような合成重合体、クロス
ポビドン、及び大豆重合糖である。好適な崩壊剤はクロ
スカルメローズ、交差結合したナトリウムカルボキシメ
チルセルローズ(Ac−Di−Solなる商品名で市販されて
いる)である。崩壊剤は典型的には剤形全体の重量に対
して1−5重量%で使用される。
本発明による固体担体と一緒に輸送される活性成分は
二次的担体(例えば噴霧される溶液又は懸濁液)を製造
するか又は、使用場所で直接使用するかのいずれかのた
めに、最終的には水溶液中に懸濁するか又は溶解する液
体又は固体化合物、又は化合物の混合体を包含する。勿
論活性成分は担体の機能を減少させたり妨害したりする
ような反応をするものであってはならない。本発明によ
る担体及び固形製剤は農薬の分野及び製品に適用される
ものである。
本発明の固形農薬において使用される農薬活性成分
は、除草剤、植物生長調節剤、すべてのタイプの殺生物
剤、例えば殺虫剤を包含する。殺虫剤は、アトラジン
(atrazine)、ベンタゾン(bentazone)、トリフルラ
リン(trifluralin)、プロパニル(propanil)、メト
リブジン(metoribuzin)、アラコール(alachor)、ブ
タクロール(butachlor)、ブロモキシニル(bromoxyni
l)、クロマゾン(clomazone)、オキサジアゾン(oxad
iazon)、ロルスバン(lorsban)、ビフェノクス(bife
nox)、アルジカルブ(aldicarb)、モノクロトホス(m
onocrotophos)、プロポキシウル(propoxur)、ジフル
ベンズロン(diflubenzuron)、カルボフラン(carbofu
ran)、ペルメトリン(permethrin)、カルバリル(car
baryl)、シペルメトリン(cypermethrin)、エンドス
ルファン(endosulfan)、シフルトリン(cyfluthri
n)、ビヘントリン(bifenthrin)、テルブホス(terbu
fos)、フェナミホス(fenamiphos)、カジュサホス(c
adusafos)、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、
グリホシン(glyphosine)、ジベレリン酸などを包含す
る。
錠剤の製造に加えて本発明による固形製剤を製造する
ための成形工程、及びその目的のために使用される技術
及び設備はよく知られている。そのような工程は、ペレ
ット化、押出し、凝集化及び球状化の工程を包含し、該
主題についてはテキストブック及びその他の出版物に広
範囲に記述されている。
本発明による担体組成は、剤形デザインについては広
い柔軟性をもっている。例えば錠剤のような圧縮型は二
段階又は多段階を経て製造することが出来、それ故圧縮
型は活性成分の部分量を手操作又は機械操作によって更
に分けることが出来る。そのような錠剤は、殺虫剤、除
草剤及びその他の農薬を家庭、庭園、温室、森林及び農
場に有意にその生物学的活性を失うことなく運搬するた
めに特に有用である。更に、数種の異なった殺虫剤、又
は除草剤と殺虫剤との組み合わせをもつ錠剤のように化
学的に相容しない活性成分は、既知の技術を用いて多重
層を形成する固形製剤の形で分離することが出来る。
以下に示す実施例は本発明を更に説明するために記載
されたものである。ここで使用した篩のサイズはASTM標
準E11−87に表示されているものである。
〔実 施 例〕
〔実施例1〕 乾燥−混合工程 AVICEL PH105微結晶セルローズ(MCC、平均粒子サイ
ズ20ミクロン、FMC社製)及び尿素顆粒(850μm−250
μmシーブ、〔20−60USSメッシュ〕に製粉)をPKミキ
サー中で乾燥混合し、異なった比率の5種の混合体を得
た(表1)。それぞれの混合体より4gずつとり圧縮力92
3kg/cm2、湿潤3%でカルバー(Carver)打錠機で直径
2.54cmの錠剤を製造するのに用いた。それぞれの錠剤に
ついて厚さを測定した。崩壊時間はそれぞれの錠剤を室
温の水道水400ml中に沈めて測定した。その結果は表1
に示されている。コントロールと比較すると崩壊時間は
尿素の存在で、十分短縮されていることが判る。
〔実施例2〕 湿潤顆粒の製造工程 尿素(粒子のサイズは実施例1と同じ)及びAVICEL
PH105微結晶セルローズ(MCC、150g)をホバルト混合機
(Hobartmixer)で5分間混合し、尿素/MCC 1:1の混合
物を調製した。混合中水道水150mlを加え、湿った顆粒
物質とした。この物質を2.0mm篩(10USS メッシュ)に
かけた。生成した顆粒状物質を乾燥器中50℃で湿度レベ
ルが3%になるまで乾燥した。乾燥した顆粒状物質は85
0μmの篩(20USS メッシュ)を用いて通過させた。こ
れらの顆粒は、ストックB2型打錠機及び1.11cm(7/16イ
ンチ)の標準凹状パンチを使用して、0.5gの錠剤を製造
するのに用いた。錠剤の硬度はシュウロニゲル硬度測定
器(Schleuniger Hardness Tester)を用いて測定し
た。錠剤の崩壊時間はそれぞれの錠剤を室温で400mlの
水に沈めて測定した。結果は表2に示されている。この
結果よりより硬度の高い錠剤(張力:10.5kg/cm2)はよ
り硬度の低い錠剤(張力:6kg/cm2)とは同じ崩壊時間で
あったが、硬度が高くなるにつれ崩壊が実質的に遅滞、
又はしなくなることが認められるであろう。
〔実施例3〕 乾燥顆粒より除草錠剤の製造 アトラジン除草薬4.15kg、AC−DI−SOL クロスカル
メローズ崩壊剤(FMC社製)45.4g、リグノスルホン酸ナ
トリウムアニオン放出剤226.8g、アルキルアリルスルホ
ネート界面活性剤45.4g及び気相性合成硅素の混合物をP
K混合器で10分間混ぜ合わせた。生成したブレンドは0.0
5cm(0.02インチ)の開放スクリーンを使用して1分間
1ポンドの速度でフイッツ ミル(Fitz mill)中で砕
いた。砕いた物質の一部(1.34kg)を混合器に移し、こ
れにAVICEL PH101微結晶セルローズ((平均粒子サイ
ズ50ミクロン、FMC社製)228.0g、尿素(実施例1と同
じ)571.5g、及びAC−DI−SOL クロスカルメローズ崩
壊剤22.7gを加えた。この混合物を5分間混ぜ合わせ
た。潤滑剤としてタルク(40.4g)及びステアリン酸マ
グネシウム(7.48g)を加え、5分間混ぜ合わせた。該
混合物を4.6cm(1 13/16インチ)の傾斜したエッジパ
ンチのついた平面を用いてコルトン250打錠機のフィー
ドフレーム中に送り込む振動スクリューヒーダーを用い
てスラッグにした。該スラッグ物質は1.70mmの篩(12US
Sメッシュ)のついたフイッツ ミルで押し潰し、顆粒
とした。該顆粒はストックモデルR製錠機で1分間16錠
の速さで圧縮打錠した。錠剤の直径は6.67cm(2 5/8
インチ)であった。この60gの錠剤は4フィートの高さ
から硬い表面上に落としても何ら損傷を受けることのな
いすぐれた硬度のものであった。本錠剤は室温で4の
水道水に沈めると2〜2.5分以内で完全に崩壊し、この
崩壊速度は噴霧式で用いる除草薬懸濁液を調製するのに
都合のよいものであった。
〔実施例4−18〕 他の除草薬錠剤は基本的には実施例3記載の方法で製
造し、硬度の効果、圧縮力の崩壊時間に対する影響、MC
C、尿素及び担体に対する種々の添加物の混合比の崩壊
時間に対する影響を調査した。そのデータ(表3)は、
硬度の高い錠剤(高張力錠剤)及び硬度の低い錠剤(低
張力錠剤)の両者は本発明の担体組成によって製造する
ことができるがMCCと尿素の比を変えたり、又潤滑剤及
び/又は滑走剤の量を変えることによって同様な崩壊
(溶解)時間を示す場合もあることを示している(実施
例4、6、9、10を比較せよ)。実施例10−14は、錠剤
製造時に於ける圧縮力の変化の錠剤の崩壊時間に対する
影響を示している。硬度(張力)が小さい程崩壊時間が
短く、又その逆も真である。
〔実施例19〕 薬理学的に活性な押出し/球状化によって製造された粒
剤 ヒドロクロロチアジド(活性)の迅速崩壊粒剤は以下
の製剤によって調製した: MCC/尿素成分は、尿素を分散ミキサーを用いて溶解
し、MCCのウェットケーキをMCC/尿素の比が重量で1:2に
なるように加え、MCCを溶液中に分散させ、混合物を噴
霧乾燥して水分が2%(重量)になるようにして調製し
た共通工程物質であった。
ポリホン(Polifon)H界面活性剤(Westvaco社製)
はナトリウム リグノスルホン酸アニオン分散剤であ
る。ケラトム(Celatom)FP4ジアトマイトは硅藻土(Ea
gle−Picher社製)である。成分1〜5を、速度を1に
セットし2分間2クオートのホバルト(Hobart)ミキサ
ーでまぜあわせた。速度を1にセットし3分の間に水14
0mlを漸次増加しながら加えた。湿った混合物を更に1
分間、速度を1にセットしてかき混ぜた、そして手で1.
18mmの篩(16USSメッシュ)を通過させ粒状にした。該
粒剤はトレイオーブン中で50℃で乾燥し、含水度1%に
した。
〔実施例20〕 湿った顆粒剤の製造工程−MCC/硫酸アンモニウム アビセル(Avicel )PH105微小結晶セルローズ(MC
C)500g、及び硫酸アンモニウム320gをホバルトミキサ
ーで、遅い速度で5分間混合した。遅い速度で混合して
いる間に375gの水に180gの硫酸アンモニウムを溶解した
溶液を1分間に恒って滴下した。固体が器壁や撹拌機に
付着しないように注意された。MCC/硫酸アンモニウムの
比が1:1である湿った顆粒が形成された。該物質は2.0mm
の篩(10USSメッシュ)を用いて通過させた。通過させ
た物質はトレーの上に置き、対流式オブン中で50℃、6
時間乾燥し、水分を2−3%にした。該乾燥、顆粒状物
質は850μm篩(20USSメッシュ)を通過させた。潤滑剤
を含んだ錠剤を製造するために、該乾燥し、篩を通過さ
せた顆粒は最初V型の混合器に入れ、潤滑剤としてステ
アリン酸マグネシュウム10g(1%重量/重量にあた
る)を加えて5分間混合した。尿素及び硫酸アンモニウ
ムを共担体として結合させた同様な錠剤も又製造した。
任意に潤滑剤を含む乾燥した顆粒物質は、1.11cm(7/
16インチ)の標準凹型パンチを装備したストクス(Stok
es)モデルB2打錠機を使用して500mgの錠剤を製造する
のに用いられた。錠剤の硬度はシュウロニゲル(Schleu
niger)硬度測定器で測定された。錠剤の崩壊時間は、
米国薬局方、崩壊試験用バスケットを使用し、室温で約
700mlの水にそれぞれの錠剤を沈めることによって測定
した。試験の結果は共担体として尿素を用いた場合とを
比較して以下の表4に示されている。MCC/硫酸アンモニ
ウム組成で製造した錠剤はん良好な圧縮性及び崩壊時間
を示し、このことは農薬のような活性成分と錠剤にする
場合の効果的な賦形剤になることを示唆している。
〔実施例21〕 湿った顆粒剤の製造工程−MCC/リン酸アンモニウム Avicel PH101微小結晶セルローズ500gを425μmの篩
(40USSメッシュ)にかけた。篩にかけたMCCと300gのリ
ン酸アンモニウムとを遅い速度でホバルトミキサーで混
合した。混合をつづけながらリン酸アンモニウム200gを
水500mlに溶解した溶液を2分間加えた。その時間の後
更に2分間混合を続けた。MCC/リン酸アンモニウムの比
が1:1の混合物である湿った顆粒が形成された。この物
質は1.70mmの篩(12USSメッシュ)を用いて通過させ
た。通過した物質はトレイに移し、対流式乾燥器中で50
℃で6時間、水分が2−3%になるように乾燥した。基
本的には実施例20に記載したように潤滑剤を加え打錠し
た。崩壊時間は米国薬局方に従った方法で測定しないで
250mlの水の中に移し、肉眼で観察することによって決
定した。その結果は表4に示されており、この表からMC
C/リン酸アンモニウム組成が、農薬のような活性成分の
錠剤化の効果的な賦形剤であることを結論づけることが
できる。
〔実施例22〕 分散補助剤を加えた担体組成 典型的な工程で、蒸留水80ガロン、尿素46,77kg(102
ポンド)、食品基準合格のCMC(粘度=25−50センチポ
イズ、濃度2%;置換度=0.7)2.1ポンド及び濾過した
湿潤ケーキである摩砕したMCC(MCC39%水溶液)115.2K
g(254ポンド)を順次混ぜ合わせることによってスラリ
ーを調製した。該スラリーは噴霧乾燥する前に1度イン
ラインのコロイドミルを通して固体を完全に分散させ
た。噴霧乾燥器の条件を、最終の粒子サイズが約30−50
μmになるように、又含水量が約2−3%になるように
調節した。その結果得られた粉末は、湿潤顆粒法で製錠
し、そして崩壊時間を測定した。この両者の方法は実施
例2に記載されている。5分又はそれ以下の崩壊時間は
最良であると考えられる。分散番号はCIPAC法MT−15で
決定され、高い番号が改良された分散を示している。分
散補助剤を加えていないMCC/尿素の錠剤は水中で直に崩
壊し、分散番号は0である。
試験結果は表5に示されている。尿素及びCMCの両者
は良好な分散には必須であり、結局最良の製剤(速い崩
壊と良好な分散)は製剤3であることが伺えるであろ
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フレック, エドウィン,ジョージ アメリカ合衆国デラウエア州 19711 ニューアーク ヘンプステッド ドライ ブ 5 (56)参考文献 特開 昭60−75435(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】農薬活性成分と担体からなる固形農薬にお
    いて、担体が微小結晶セルロースと水溶性もしくは水膨
    潤性のアミド化合物、アンモニウム塩、金属硝酸塩又は
    それらの混合物からなることを特徴とする水の存在下で
    の崩壊性に優れた固形農薬。
  2. 【請求項2】アミド化合物が尿素であり、そして金属硝
    酸塩がアルカリ金属硝酸塩である請求項1記載の固定農
    薬。
  3. 【請求項3】アンモニウム塩が硝酸アンモニウム又はリ
    ン酸アンモニウムである請求項1記載の固形農薬。
  4. 【請求項4】アミド化合物が尿素であり、そして微小結
    晶セルロース対尿素が2:1〜1:3である請求項1記載の固
    形農薬。
  5. 【請求項5】微小結晶セルロースの平均粒子サイズが20
    〜90ミクロンの範囲である請求項1記載の固形農薬。
  6. 【請求項6】担体が、微小結晶セルロースと相溶性であ
    り且つ微小結晶セルロースの水和が助成するのに効果的
    である水溶性ヒドロコロイドから選択され、微小結晶セ
    ルロースに対して少量の分散剤を含有する請求項1記載
    の固形農薬。
  7. 【請求項7】分散剤がナトリウムカルボキシメチルセル
    ロースである請求項6記載の固形農薬。
  8. 【請求項8】アミド化合物が尿素であり、そして微小結
    晶セルロースの平均粒子サイズが20〜90ミクロンの範囲
    にある請求項1記載の固形農薬。
  9. 【請求項9】農薬活性成分が除草剤又は殺虫剤であり、
    アミド化合物が尿素であり、担体の微小結晶セルロース
    対尿素の比が2:1〜1:3であり、そして微小結晶セルロー
    スの平均粒子サイズが20〜90ミクロンの範囲にある請求
    項1記載の固形農薬。
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