JP2553787B2 - 新規共重合体樹脂 - Google Patents

新規共重合体樹脂

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JP2553787B2
JP2553787B2 JP3236805A JP23680591A JP2553787B2 JP 2553787 B2 JP2553787 B2 JP 2553787B2 JP 3236805 A JP3236805 A JP 3236805A JP 23680591 A JP23680591 A JP 23680591A JP 2553787 B2 JP2553787 B2 JP 2553787B2
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正俊 丸山
弘一 村井
英雄 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は例えば電子写真、静電印刷や静電
記録などにおける静電荷像を現像するためのトナーに適
した新規共重合体樹脂に関する。
【0002】本発明の新規共重合体樹脂が使用される静
電荷現像用の新規なトナーは、所謂乾式現像方式に用い
られる微粉末現像剤であり、カスケード法、毛ブラッシ
法、磁気ブラッシ法、インプレツシヨン法、パウダーク
ラウト法等の乾式現像方式に用いることが出来るもの
で、スチレン30〜90重量%、アクリル酸アルキルエ
ステルおよび/もしくはメタアクリル酸アルキルエステ
ル10〜70重量%並びに非共軛性2重結合を2箇以上
有するコーモノマー0.05〜2重量%の共重合体であ
って、Mnが2000〜15,000で、Mw/Mnが
45〜100であり、かつテトラヒドロフランに可溶性
であることを特徴とする新規共重合体樹脂を主要樹脂成
分として含有するものである。
【0003】本発明の新規共重合体樹脂が好適に使用さ
れる静電荷像現像用トナーは樹脂成分、顔料もしくは染
料からなる着色剤成分および可塑剤、電荷制御剤等の添
加成分によって構成されており、樹脂成分としては天然
または合成樹脂が単独或いは適宜混合して使用されてい
る。近年急速に技術開発が進められた乾式現像方式に適
したトナーに対してもその樹脂成分に関し多くの改良技
術が提案されている。特に高速度複写を目的とする電子
写真複写機においては、加熱ローラー定着法が採用さ
れ、静電記録体(感光ドラム)上に現像によって得られ
たトナー像を一旦紙などの転写シートに転写した後、該
転写シートを加熱圧着を行う定着ローラーに通してトナ
ー像をシートに融着させて定着が行なわれる。しかしな
がら、定着ロールの表面とトナー像が加熱溶融状態で圧
接触するため像を形成するトナーの一部が定着ロールに
付着移転し、次の被定着シート上にこれが再移転されて
所謂“オフセット現像”を生じ、被定着シートに汚れを
発生させる。そのため高速度複写においても定着ローラ
ー表面に対してトナーが付着せず、しかも定着が十分行
なわれる樹脂成分が待望された。
【0004】特公昭51−23354号は、このような
オフセット現象の生じない所謂“耐オフセット性”に優
れたトナー用樹脂成分としてモノマーに対して0.05
〜20重量%の架橋剤を含有する樹脂成分の使用が提案
されている。また特公昭55−6895号は、重量平均
分子量(以下Mwという)/数平均分子量(以下Mnと
いう)が3.5〜40のポリスチレン系樹脂を主要樹脂
成分として使用し、定着性及び耐オフセット性に優れた
静電荷像現象用トナーが得られることを開示している。
【0005】しかしながら、近年複写速度が益々高速化
し、しかも鮮明で安定した複写が望まれる傾向が著しく
なるにつれ、上記の従来技術以上に更に良好な定着性及
び耐オフセット性を持ったトナーが強く要望されるよう
になった。本発明者は、この様な要望に沿い得るトナー
用樹脂成分について鋭意研究を重ねて来た結果、漸く本
発明の新規共重合体樹脂を使用することによって従来技
術よりも一段と優れた定着性及び耐オフセット性を有す
るトナーを完成するに至った。
【0006】本発明の新規共重合体樹脂はスチレン30
〜90重量%、アクリル酸アルキルエステルおよび/も
しくはメタアクリル酸アルキルエステル10〜70重量
%並びに非共軛性2重結合を2箇以上有するコーモノマ
ー0.05〜2重量%を共重合して得られる共重合体で
あって、Mnが2000〜15,000で、Mw/Mn
が45〜100であり、かつテトラヒドロフランに可溶
性であることを特徴とする新規共重合体樹脂である。
【0007】また本明細書ではMw、Mnは、ゲル・パ
ーミユレーシヨン・クロマトグラフイ(以下G.P.C
という)で、THFを溶媒に用いて分離したものを、示
差屈折率計(SHODEX SE−11)の方法で、検
出し標準分子量ポリスチレン(ウオータースポリスチレ
ンスタンダード)換算値として夫々表わされる重量平均
分子量及び数平均分子量を意味する。
【0008】斯くして、本発明の新規共重合体樹脂を使
用した静電荷像現象用トナーは、従来のトナーに較べて
定着性、耐オフセット性に優れ、更に優れた耐ブロッキ
ング性及び被粉砕性を併せ有する卓越した性能を有する
ものである。この様な優れた性能を併せ有するには、主
要樹脂成分をなす重合体のMw/Mnが45〜100好
ましくは50〜85、更に好ましくは60〜80のもの
が使用される。Mw/Mnが45未満と小さすぎては優
れたオフセット性が得られず、一方100を越えて大き
すぎては定着性及び被粉砕性が劣るので好ましくない。
【0009】従来耐オフセット性の向上をめざして種々
の工夫がなされている(たとえば特公昭51−2335
4号の架橋ポリマー、特公昭55−6895号のMw/
Mn3.5〜40のポリマー)が今一歩不足で加熱ロー
ラにシリコンオイルを塗布するとか、トナーにワック
ス、オレフイン等の非粘着性物質を添加する等の手段が
加えられてようやく満足すべき耐オフセット性能が付与
されているのが現状であるが、複写機内部にオイル塗布
装置を内蔵するために装置全体が大型化せざるを得ない
問題、あるいは時としてオイルの安定供給が行なわれな
いため、オフセット現象を起こし機械故障の原因となっ
ている。しかし、ワックス、オレフイン等を添加すると
トナーを流動摩擦帯電させる時流動性能が悪くなるので
帯電が一様に行なわれず画像の鮮明さが得られない問題
点を有している。
【0010】本発明の新規共重合体樹脂を使用したトナ
ーは加熱ローラーにオイルを塗布する必要がなく、ワッ
クス、オレフイン等の非粘着性物質を添加することなく
卓越した耐オフセット性能を有する。
【0011】また、本発明の新規共重合体樹脂を使用し
た静電荷像現像用トナーは、驚くべき耐ブロッキング性
能を有する。従来定着性性能の向上を計るためトナーを
形成するバインダー樹脂の熱溶融温度を可能のかぎり低
く設計して来たが、溶融温度を下げると、貯蔵時あるい
は流動摩擦帯電時にケーキ状に凝集しトナーとしての性
能をはたさなくなる。この下限の熱溶融温度を表示する
方法として一般にガラス転移温度(Tg)が有効に利用
されている。従来のトナーではバインダー樹脂のTgが
55℃以下ではブロッキング現象を起こし、使用されな
かったが、本発明の樹脂を使用したトナーでは55℃以
下においても耐ブロッキング性能を有するので熱溶融温
度を従来のトナーよりも低く設計することが可能であ
る。このため定着性能が良好でかつ耐ブロッキング性の
優秀なトナーが得られることとなった。
【0012】さらに本願発明の樹脂を使用した静電荷像
用トナーは、上記の優れた諸性質に併せて優れた被粉砕
性を有する。ここで、被粉砕性とは、主要樹脂成分に後
記の添加剤を添加して粉砕するさい、所望の粒度分布に
効率よく粉砕される性質をいう。これによって、優れた
性質を有するトナーを経済的に有利に工業的規模で製造
し得ることが可能となった。
【0013】また本発明の重合体の構成単位である非共
軛性二重結合を2個以上有するコモノマーとしては、例
えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族
ジビニル化合物、エチレングリコール・ジメタアクリレ
ート、テトラエチレングリコール・ジメタクリレート、
1,3ブタンジオール・ジメタクリレート、アリール・
メタクリレート、等のジエチレン性カルボン酸エステ
ル、N,Nジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビ
ニルスルフイド等がある。ジビニルベンゼン、エチレン
グリコールジメタアクリレートが好適に使用される。
【0014】本発明の共重合体は、スチレン30〜90
重量%、(メタ)アクリル酸アルキルエステル10〜7
0重量%、非共軛性2重結合を2箇以上有するコモノマ
ー0.05〜2重量%含有する共重合体であり、好まし
くは、スチレン50〜80重量%、(メタ)アクリル酸
アルキルエステル20〜50重量%、及び非共軛性2重
結合を2個以上含有するコモノマー0.1〜1重量%含
有する共重合体である。スチレンが30重量%未満と少
なすぎては適切な被粉砕性が得られないので好ましくな
く、90重量%を超えて多すぎては定着温度が高くなる
ので好ましくない。また非共軛性2重結合を2個以上有
するコモノマーが0.05重量%未満と少なすぎてはM
w/Mnが45以上にならないので好ましくなく、また
2重量%を超して多すぎては不溶性となるので本発明の
共重合体が得られない。この様な(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、例えばアクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタアクリル酸
メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸nブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸ステアリル等があり、特にアクリル酸nブ
チル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸n−ブ
チル、メタクリル酸ラウリルが好ましい。非共軛性2重
結合を2個以上有するコモノマーとしては、ジビニルベ
ンゼン、エチレングリコール・ジメタアクリレート等が
あるが、特にジビニルベンゼンが好ましい。
【0015】このような重合体のMnは、2,000〜
15,000のものが好適に使用される。Mnが2,00
0未満と小さすぎてはトナーの貯蔵時及び摩擦帯電時の
耐凝集性が悪くなるので好ましくなく、また15,00
0を超えて大きすぎては定着性及び被粉砕性が悪くなる
ので好ましくない。
【0016】また本願明細書で使用する「テトラヒドロ
フランに可溶性である」とは共重合体樹脂をテトラヒド
ロフランに溶解し、濾材で濾過した時不溶性成分が実質
的に存在しないことを示す。
【0017】本発明の新規共重合体樹脂は、次のような
製法により好適に製造される。
【0018】重合体が構成単位として非共軛性2重結合
を2個以上含有するコモノマー(以下架橋性単量体とい
う)を有する場合には、ラジカル重合法が採用され、ラ
ジカル重合開始剤が下記の式
【0019】
【数1】
【0020】で示される関係を満足する量で使用される
ことが好ましい。この様な条件の下に塊状重合、溶液重
合、乳化重合、懸濁重合等の重合法が採用されるが、乳
化重合、懸濁重合法が好ましい。
【0021】本発明の樹脂を使用した静電荷像現像用ト
ナーは上記の如き樹脂を主要樹脂成分とするものである
が、この様な主要樹脂成分の外に必要に応じて他の重合
体を混合して使用することが出来る。この様に混合して
使用される他の重合体としては、フエノールホルムアル
デヒド樹脂類、エポキシ樹脂類、ポリウレタン樹脂類、
セルローズ系樹脂類、ポリエーテル樹脂類、キシレン系
樹脂類等がある。
【0022】また、本発明の樹脂を使用した静電荷像現
像用トナーには適当な顔料または染料が着色剤として配
合される。そのような顔料又は染料の例としては、カー
ボンブラツク、セルコオイルブルー、デユポンオイルレ
ツド、フタロシアニンブルー、アニリンブルー、ニグロ
シン染料、ウルトラマリンブルー、キノリンイエロー、
マラカイトグリーンオクサレート、ローズベンガルや之
等の混合物があり、トナーの着色に必要な量が配合され
る。
【0023】更に本発明の樹脂を使用した静電荷像現像
用トナーは、必要に応じて離型剤を更に配合してもよ
い。そのような化合物としては例えばステアリン酸のC
d、Ba、Ni、Co、St、Cu、Mg、Ca塩、オ
レイン酸のZn、Mn、Fe、Co、Cu、Pb、Mg
塩、パルミチン酸のZn、Co、Cu、Mg、Sl、C
a塩、リノール酸のZn、Co、Ca塩、リシノール酸
のZn、又はCd塩、カプリル酸のPb塩、カプロン酸
のPb塩等高級脂肪酸の金属塩や天然及び合成のパラフ
イン類及び脂肪酸エステル類又はその部分鹸化物類、ア
ルキレンビス脂肪酸アマイド類等があり、これ等化合物
の1種或いは2種以上を適宜組合せてトナーに配合して
もよい。
【0024】また、本発明の樹脂を使用した静電荷像現
像用トナーには、更に必要に応じて電荷制御剤、可塑剤
などの他の種類のトナー添加剤を配合せしめることがで
きる。
【0025】斯くて、本発明の樹脂を使用した静電荷像
現像用トナーは、高速の電子写真複写において優れた定
着性と優れた耐オフセット性を有し、更に優れた耐ブロ
ッキング性を併せ有するものであるが、本発明は驚くべ
きことにトナー製造時の優れた被粉砕性を有するという
全く意外な効果をも有することが判った。トナーは、主
要樹脂成分に上記添加剤を配合して均一に混合溶融し、
溶融混合物を冷却後必要に応じ粗砕した上ジエツトミル
等で微粉砕することにより、最終製品とされるのである
が、平均粒径が10〜15μの所望粒度分布の最終製品
(トナー)を効率よく得ることは従来必しも容易ではな
かったが、本発明によって、所望粒度の最終製品に効率
よく工業的に微粉砕することが可能となった。
【0026】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0027】
【実施例】
実施例1(樹脂Aの調製) 50lの重合機にスチレン8Kg、アクリル酸n−ブチ
ル2Kg、ジビニルベンゼン(純度56%)60g、過
酸化ベンゾイル800gを仕込み、混合溶解させた後ポ
リビニルアルコール(ゴーセノールKH−17)10g
を溶解させた脱イオン水の水溶液20Kgを加えた。続
いて重合機内部を90℃まで加熱して撹拌下に12時間
保った後50%の苛性ソーダ水溶液160gを加え重合
機内部を加熱して加圧下120℃で5時間保ち重合反応
を完結させた。得られた重合体のスラリーを冷却して脱
水、洗浄をくり返し乾燥処理を行ったところビーズ状の
樹脂A9.8Kgが得られた。得られた樹脂のMnは4,
000でMw/Mnは45であった。
【0028】実施例2(樹脂Bの調製) 実施例1においてジビニルベンゼンの量を、90gと変
更した以外はまったく同様に重合反応を行ないMnが
4,800、Mw/Mnが72の樹脂Bを得た。
【0029】実施例3(樹脂Cの調製) 実施例1においてアクリル酸n−ブチル2Kgをメタク
リル酸ラウリル2Kgに変更し、ジビニルベンゼンの量
を120gに変更した以外はまったく同様に重合反応を
行ないMnが5,600、Mw/Mnが98の樹脂Cを
得た。
【0030】比較例1(樹脂Eの調製) 50lの重合機にスチレン6.4Kg、アクリル酸n−
ブチル1.6Kg、2−メルカプトエタノール130g
を仕込み、内径2m/mの吹込み管より2l/minで空気を
送りながら重合機内部を加熱して90℃とし10時間重
合反応を行った。
【0031】続いてスチレン1.6Kg、アクリル酸n
−ブチル400g、ジビニルベンゼン5g(純度56
%)、過酸化ベンゾイル100gの混合溶液を上記反応
生成物に加えた後、ゴーセノールKH−17 10gを
溶解させた脱イオン水の水溶液20Kgを加えて重合機
内部を撹拌下80℃に12時間保ち、重合反応を完結さ
せた。重合体スラリーを水と分離し、乾燥して得られた
樹脂EのMnは6,500、Mw/Mnは43であっ
た。
【0032】比較例2(樹脂Fの調製) 50lの重合機にスチレン3.2Kg、メタクリル酸メ
チル800g、2−メルカプトエタノール320gを仕
込み、内径2m/mの吹込み管より2l/minで空気を送り
ながら重合機内部を90℃とし10時間重合反応を行っ
た。
【0033】続いてスチレン1.8Kg、メタクリル酸
メチル2.7Kg、アクリル酸n−ブチル1.5Kg、過
酸化ラウリル12gの混合溶液を上記反応生成物に加え
た後、ゴーセノールKH−17 10gを溶解させた脱
イオン水の水溶液20Kgを加えて重合機内部を撹拌下
65℃に20時間保ち重合反応を完結させた。重合体ス
ラリーを水と分離し、乾燥して得られた樹脂FのMnは
2,100、Mw/Mnは103であった。
【0034】比較例3(樹脂Gの調製) 50lの重合機にスチレン7Kg、メタクリル酸n−ブ
チル3Kg、エチレングリコールジメタクリレート98
g、n−ラウリルメルカプタン91g、アゾビスイソブ
チロニトリル200gを仕込み混合溶液させた後、ゴー
セノールKH−17 10gを溶解させた脱イオン水の
水溶液20Kgを加え重合機内部を撹拌下80℃に12
時間保ち、重合反応を行った。重合体スラリーを水と分
離し、乾燥して得られた樹脂GはTHFに不溶であり、
分子量の測定は不能であった。
【0035】比較例4(樹脂H及びIの調製) 50lの重合機にトルエン20Kgを仕込み110℃に
加熱した後、過酸化ピバル酸t−ブチル400g、過酸
化ベンゾイル400gを混合溶解させたスチレン溶液1
0.8Kgを4時間で重合機内部に添加した。さらに同
温度で2時間重合反応を続けた後、50℃まで冷却して
得られた重合体溶液を100lのメタノールの中に再沈
させ、フレーク状の樹脂Hを分離した。このもののMn
は8,500、Mw/Mnは4.5であった。
【0036】別に、上記スチレン溶液のかわりにスチレ
ン8.2Kg、メタクリル酸n−ブチル1.8Kg、過酸
化ピバル酸t−ブチル400g、過酸化ベンゾイル40
0gの混合溶液10.8Kgを用いた他はまったく同様
の重合操作及び後処理操作を行ってMnが8,200、
Mw/Mnが4.3の樹脂Iを得た。
【0037】比較例5(樹脂Jの調製) 実施例1において、ジビニルベンゼン(純度56%)6
0gの代りに48gを使用した以外は実施例1と同一条
件で樹脂の調製を行った。Mnは3,800でMw/M
nは43の樹脂Jが得られた。
【0038】比較例6(樹脂Kの調製) 50lの重合機にベンゼン40lを仕込み、13gのn
−ブチルリチウムを添加した。溶液を40℃に昇温した
後スチレン8.5Kg、ブタジエン1.5Kgを導入し撹
拌しながら5時間反応を行った。その後5gのメタノー
ルを添加し、反応を停止させ、スプレードライヤーによ
り樹脂を乾燥させた。Mn=15,000、Mw/Mn
=11の樹脂を得、樹脂Kとした。
【0039】比較例7(樹脂Lの調製) 50lの重合機にメタクリル酸エチル4.8Kg、メタ
クリル酸n−ブチル4.4Kg、アクリル酸800g、
およびアゾビスイソブチロニトリル500gを仕込み、
溶解した後、トルエン40Kgを加え温度を80℃に昇
温し、その温度で撹拌下に6時間保った。溶液をスプレ
ードライヤーで乾燥し、Mn=18,000、Mw/M
n=2.7の樹脂を得た。その樹脂5Kgをトルエン2
5Kgに溶解しカルシウムメトキサイド10%メタノー
ル溶液を540g加え撹拌下に約100℃で5時間メタ
ノールを留去しながら保った。溶液をスプレードライヤ
ーで乾燥し、Mn=20,000、Mw/Mn=12の
樹脂Lを得た。
【0040】参考例1 実施例1で製造した樹脂A100部とカーボンブラック
(ダイヤブラックSH)10部を混合した後140℃の
熱ロールで20分間よく混練した。冷却後粗砕して約3
00μの粉体としジエツトミル(IDS−2型)で空気
圧5Kg/cm2供給量3.5Kg/Hrで微粉砕し、平均
粒径15μの微粉体を得、これをトナーとした。このト
ナーを55℃の恒温室に8時間貯蔵したところまったく
ブロッキングを起していなかった。
【0041】上記トナーを用いて市販の複写機(小西六
写真工業製ユービックス3500)で複写試験を行った
ところ画像の定着は120℃から可能になり、250℃
においても熱ロールへのトナーのオフセットによる汚れ
はなく20,000枚の複写後も汚れのない鮮明な画像
が得られた。
【0042】参考例2〜3 実施例2〜3で製造した樹脂を用いて参考例1と同じ方
法でトナー化して複写試験を行ったところの結果を第1
表に示した。
【0043】比較参考例1〜3 比較例1〜3で製造した樹脂を用いて参考例1と同じ方
法でトナー化し、複写試験を行ったところの結果を第1
表に示した。尚、比較参考例3は特公昭51−2335
4号実施例1の追試に当る。
【0044】比較参考例4(特公昭55−6895号実
施例8の追試) 比較例4で製造した樹脂HおよびIをそれぞれ50部ず
つ混合して使用したほかはまったく参考例1と同じ方法
でトナー化し、複写試験を行ったところの結果を第1表
に示した。
【0045】比較参考例5〜7 比較例5〜7で製造した樹脂を用いて参考例1と同じ方
法でトナー化し、複写試験を行った。結果を第1表に示
した。なお、比較参考例6は特開昭55−151647
号の実施例1の追試に当たり、比較参考例7は特開昭5
5−166651号の実施例1の追試に当たる。
【0046】
【表1】
【0047】比較例8 通常のエマルジヨン処方により、固形分45%の下記共
重合物を重合した。 スチレン 20重量% メタクリル酸メチル 47重量% アクリル酸2−エチルヘキシル 30重量% ジビニルベンゼン 1重量% アクリル酸 2重量% より詳しく説明すると、まず、スチレン160g、メタ
クリル酸メチル376g)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル240g)アクリル酸16g)ジビニルベンゼン(5
5%)14.5gを均一に混合し、これを水184.4
g、ネオゲンR(花王(株)製のアニオン乳化剤)の1
0%水溶液121g、ノイゲンEA170(第一工業製
薬(株)製のノニオン乳化剤)の10%水溶液40.3
gの均一水溶液中に混合撹拌してモノマー乳化液を作成
した。重合フラスコ中に水166.5g、ネオゲンR
(花王(株)製のアニオン乳化剤)の10%水溶液4
0.3gを添加し、80度に温度を設定する。過硫酸カ
リウムの2%水溶液44.4g、次亜硫酸ナトリウムの
2%水溶液44.4gを添加した後、前記モノマー乳化
剤を3時間かけて、過硫酸カリウムの2%水溶液15
7.3g及び次亜硫酸ナトリウムの2%水溶液157g
を3.5時間かけて重合液中に添加する。触媒の添加が
終了してから更に1時間80度に加熱してエマルジヨン
を得た。上記エマルジヨンを45℃×24hrにて乾燥
させ、樹脂粉体を得た。上記樹脂粉体のTHFへの可溶
性を確認した。また上記樹脂粉体のTHF可溶分の分子
量を測定した。得られた樹脂粉体はTHFへは殆ど可溶
性でなかった。また、可溶分の分子量分布はMw=6
6,458、Mn=34,383、Mw/Mn=1.9
3であった。なお、この比較例8は特開昭54−408
44号の実施例1の追試に当たる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン30〜90重量%、アクリル酸
    アルキルエステルおよび/もしくはメタアクリル酸アル
    キルエステル10〜70重量%並びに非共軛性2重結合
    を2箇以上有するコーモノマー0.05〜2重量%を共
    重合して得られる共重合体であって、Mnが2000〜
    15,000で、Mw/Mnが45〜100であり、か
    つテトラヒドロフランに可溶性であることを特徴とする
    新規共重合体樹脂。
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