JP2553039Y2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、自動給排紙装置などを用いて、シート状の
記録紙を用いて記録を行うプリンタ装置に関する。

従来の技術 近年、プリンタ装置はコンピュータの端末装置として
数多く使用され、さらにビデオ機器のハードコピーとし
ても実用化が進みつつある。

ビデオ機器のハードコピーとして使用されるようにな
ると、VTRとの一体化など、小型化，薄型化が要求され
てきている。また記録用紙としても連続紙でなく、シー
ト状の記録紙を用いるのが一般となる。そのため、その
記録紙の給排紙装置が装備されているのが一般である。

ところで自動給排紙装置を有し、シート状の記録紙を
用いて記録を行う従来のプリンタ装置としては、第４図
に示すようなものがあった。

第４図は従来のプリンタ装置の外観図を示し、また第
５図は外観詳細を示す。

第４図および第５図において、プリンタ装置50は大略
は給紙部51と排紙部52および記録部53と操作部54とから
構成されている。

つぎに、これらの構成要素の関連動作を説明するシー
ト状の記録紙60は、給紙カセット55に収納されるととも
に、プリンタ装置本体50に設けた給紙カセット装着口56
から、プリンタ装置50内に設けた自動給排紙装置（図示
せず）に装填される。

自動給排紙装置に装填された記録紙60は、記録部53に
給排され記録を行う。記録部53で記録が終了した記録紙
60は、ふたたび自動給紙装置により記録部53から搬送さ
れ、排紙スタッカ57に排出される。

なお、排紙スタッカ57は、排出された記録紙60を取り
出し易くするとともに、装置を小型化する上で配置，構
成上最も効率が良いため、給紙カセット55の上部に設け
られている。

考案が解決しようとする課題 しかし、上記のように構成された従来のプリンタ装置
50においては、給紙カセット55の装着口56と排紙スタッ
カ57の開口部58が各々独立して設けられているため、排
紙スタッカ57の開口部58を広くすることに限界があっ
た。このため、記録が終了した記録紙60を装置外へ取り
出すとき、取り出しにくく操作性が悪いという欠点があ
った。

また、省スペースの観点から製品の薄型化を計る場合
に排紙スタッカ57の開口部58が狭くなったり、さらに記
録部53の機構配置の関係から、記録紙60が奥まった位置
に排出される場合などには、狭い排紙スタッカ57の開口
部58から手や指を装置内に突っ込んで取り出す必要があ
り、心理的な抵抗感も加わり操作性を著しく悪くしてい
た。

したがって、プリンタ装置全体の薄型化にも限界があ
った。

本考案は上記課題に留意し、記録済みの記録紙が排紙
スタッカから装置外に簡単に取り出せる、操作性に優れ
たプリンタ装置を提供することを目的とするものであ
る。

課題を解決するための手段 本考案は上記目的を達成するために、シート状の記録
紙を収納する給紙部と、前記記録紙が前記給紙部から記
録位置に搬送され、記録後排紙される排紙スタッカとを
具備し、前記給紙部を前記排紙スタッカの下側に設け、
前記給紙部及び前記排紙スタッカの開口部を同じ面に配
置しかつ、前記給紙部と前記排紙スタッカの仕切り壁の
一部を、記録時の記録紙搬送経路の内側まで切り欠くと
共に、前記仕切り壁の切り欠き部分につながる窪みを前
記給紙部の前縁部に設けることにより、前記排紙スタッ
カの開口部を構成したプリンタ装置を提供するものであ
る。

作用 上記構成の本考案のプリンタ装置は、給紙部と排紙ス
タッカの仕切り壁の一部を切り欠くと共に、前記仕切り
壁の切り欠き部分につながる窪みを給紙部の前縁部に設
け、前記排紙スタッカの開口部を構成することにより、
排紙スタッカ内に排紙された記録紙面と接する面（記録
時の記録紙搬送経路）の一部をえぐる状態で仕切り壁を
切り欠くことが出来るため、給紙部と排紙スタッカの開
口部を同一面に配置した場合においても、排紙された記
録紙の投影面内で記録紙の表面及び裏面を挟み込む空間
を作ることができる。従って、この空間を利用して排紙
スタッカから記録紙を容易に取り出すことができる。す
なわち記録紙を排紙スタッカの空間と給紙部の空間の両
方から手の指を挿入し、記録紙を指ではさんで持ち出す
ことができる。

実施例 以下本考案の一実施例における、プリンタ装置の構成
について図面を用いて説明する。

第１図は、本考案による一実施例のプリンタ装置の一
部前面蓋を開放した外観を示す斜視図であり、第２図
は、外観斜視図である。また、第３図は、同装置の一部
断面図を示す。

第１図および第２図において、プリンタ装置１の前面
配置は大略以下の通りである。

すなわち装置中央部に設けた記録部４と、記録部４に
記録紙10を給送する給紙部２と記録済みの記録紙10を排
出する排紙スタッカ８および操作部５から構成されてい
る。

シート状の記録紙10は、給紙カセット６に収納される
とともに、プリンタ装置本体１に設けた給紙カセット装
着口７からプリンタ装置１内に設けた自動給排紙装置11
に装填される。

自動給排紙装置11に装填された記録紙10は、第３図に
示すように記録紙搬送路12を経て記録位置13に給送さ
れ、記録ヘッド14を設けた記録部４により記録を行う。
記録部４で記録が終了した記録紙10は、ふたたび自動給
紙装置11により記録部４から搬送され、給紙カセット装
着口７の上部に設けた記録済みの記録紙10を排出する排
紙スタッカ８に排出される。

前記排紙スタッカ８は、排出された記録紙10を取り出
し易くするとともに装置を小型化する上で配置，構成上
最も効率が良いため、給紙カセット６の上部に設けられ
ている。

なお、前記給紙カセット装着口７および排紙スタッカ
開口部９は、装着前面に臨んで配置されている。

また前記給紙カセット装着口７と、排紙スタッカ開口
部９との仕切り部分には仕切り壁15が設けられており、
前記仕切り壁15は記録紙10の記録時の記録紙搬送経路の
内側まで切り欠くと共に、給紙カセット６の前面縁部6a
も、仕切り壁15の切り欠き部分に合わせて、記録紙搬送
経路内に食い込む形で窪ませた（凹部もしくは傾斜を設
けた）形状になっている。

このため、排紙スタッカ開口部９は給紙カセット装着
口７に迫り出した形となり、実質上大きな開口面積を有
する排紙スタッカ８を構成することができる。

さらに、仕切り壁をえぐった構成としたため、排紙ス
タッカ８の奥まった位置に記録紙10が排出されても、記
録紙10を挾んで取り出せる位置まで、手や指を差し込む
ことが可能である。

なお、本考案の実施例における記録部４は、熱転写用
インクシート16（インクカセット17）を用いる熱転写記
録方式による記録部を構成しているが、たとえばインク
ジェットなどの他の記録方式を用いても良いことは言う
までもない。

以上述べたように、本実施例によれば排紙スタッカ開
口部を、給紙カセット装着口に迫り出した形で構成する
とともに、排紙スタッカ開口部の一部を給紙カセットで
構成することにより、実質上大きな開口面積を有する排
紙スタッカを構成している。このため記録済みの記録紙
を排紙スタッカから容易に取り出すことができ、操作性
も大幅に向上させることができる。

考案の効果 以上のように本考案は、簡単な構成で大きな開口面積
を有する排紙スタッカを構成にすることができ、記録済
みの記録紙の排紙スタッカからの取り出しが容易にな
り、操作性が著しく向上するととともに、装置全体を薄
型化することができるなど、大きな実用的効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるプリンタ装置の一部
前面蓋を開放した外観斜視図、第２図は同実施例の外観
斜視図、第３図は同実施例の一部断面図、第４図および
第５図はそれぞれ従来のプリンタ装置外観図である。 ４……記録部、６……給紙カセット、6a……給紙カセッ
ト前縁部、７……給紙カセット装着口、８……排紙スタ
ッカ、９……排紙スタッカ開口部、10……記録紙。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シート状の記録紙を収納する給紙部と、前
   記記録紙が前記給紙部から記録位置に搬送され、記録後
   排紙される排紙スタッカとを具備し、前記給紙部を前記
   排紙スタッカの下側に設け、前記給紙部及び前記排紙ス
   タッカの開口部を同じ面に配置しかつ、前記給紙部と前
   記排紙スタッカの仕切り壁の一部を、記録時の記録紙搬
   送経路の内側まで切り欠くと共に、前記仕切り壁の切り
   欠き部分につながる窪みを前記給紙部の前縁部に設ける
   ことにより、前記排紙スタッカの開口部を構成したプリ
   ンタ装置。
2. 【請求項２】給紙部が、給紙部と排紙スタッカの仕切り
   壁の切り欠きにつながる窪みを設けた給紙カセットであ
   る請求項１記載のプリンタ装置。