JP2552136B2 - オ−トクレ−ブ内での銅からのニツケル分離方法 - Google Patents

オ−トクレ−ブ内での銅からのニツケル分離方法

Info

Publication number
JP2552136B2
JP2552136B2 JP10024087A JP10024087A JP2552136B2 JP 2552136 B2 JP2552136 B2 JP 2552136B2 JP 10024087 A JP10024087 A JP 10024087A JP 10024087 A JP10024087 A JP 10024087A JP 2552136 B2 JP2552136 B2 JP 2552136B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nickel
copper
sulfide
solution
chlorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10024087A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63259033A (ja
Inventor
トーマス・トーマッセン
カール・コストル
ハンス・ザハリアンセン
アーリンク・ステンショルト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glencore Canada Corp
Original Assignee
Falconbrige Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US06/855,897 external-priority patent/US4828809A/en
Application filed by Falconbrige Ltd filed Critical Falconbrige Ltd
Publication of JPS63259033A publication Critical patent/JPS63259033A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2552136B2 publication Critical patent/JP2552136B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B23/00Obtaining nickel or cobalt
    • C22B23/04Obtaining nickel or cobalt by wet processes
    • C22B23/0407Leaching processes
    • C22B23/0415Leaching processes with acids or salt solutions except ammonium salts solutions
    • C22B23/0423Halogenated acids or salts thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硫化物のマット及び合金から選択された固
形物粒子を湿式精錬処理することに関し、より詳しく
は、主に銅及びニッケルを含有する硫化物のマット及び
合金からニッケルを選択的にリーチング(浸出処理)に
かけた後、銅及び貴金属を残渣から回収する方法に関す
る。
〔従来の技術〕
マット()は、硫化物の鉱石の精錬生成物である。
硫化物の鉱石及び精鉱は、通常は、ニッケル、コバル
ト、鉄、銅、その他の非鉄金属及び少量の貴金属を含有
している。精錬工程(転換工程も含むことが多い)の間
に、大部分の鉄及びケイ酸塩含有脈石は、スラグとして
除かれ、その下方のマットは、鉱石及び精鉱中に最初か
ら存在していた銅、ニッケル及びコバルトの大部分を、
多くは硫化物の形で、少量の酸化物、少量の保留された
鉄及び他の非鉄金属(不純物として)、並びに、精鉱又
は鉱石中の銅及びニッケルに最初に結合していた前部の
貴金属と共に含有している。
本発明は、ニッケル及びコバルト(存在していれば)
を選択的に塩化物として溶解し、銅及び貴金属は残渣中
に硫化物として保留して、湿式冶金法によって、硫化物
のマット及び合金の粒子から、銅、ニッケル及び貴金属
を抽出することに向けられている。銅及び貴金属の回収
は、慣用される手段及び方法によって後に行なわれる、
これは本発明の範囲には含まれない。
大気圧下に酸性塩化物溶液中に硫化物粒子を塩素リー
チングする方法は、ホーエンの米国特許第3,880,653号
及び第3,975,189号に記載されている。この方法は、2
つの工程によって行なわれ、第1工程では、酸化鉄含有
溶液中にスラリー状としたすり砕いたマットは、飽和カ
ロメル電極(SCE)に対して測定された酸化還元電圧200
〜500mVにおいて、塩素ガスによってリーチングされ、
この電圧は、固形物と塩素ガスとの両方のスラリーへの
供給を制御することによって保たれる。第2工程では、
第1工程において得た撹拌されるスラリーに、未処理の
ニッケル富化硫化物が添加され、ニッケルを優先的に溶
液に回収し、銅は硫化物として沈殿させる。第2工程
は、屡々セメンテーション工程と呼ばれている。所要の
酸化還元電圧範囲においての大気圧下の塩素リーチング
において、マット中に含有されたニッケルの大部分は溶
解し、銅の小部分も溶解する。第1工程のリーチングの
残渣は、部分的にリーチされた硫化物と保持された元素
の硫黄とから成っている。第2工程では、ニッケル含有
硫化物は沈殿し、又は銅を硫化物として溶液中にセメン
ティングによって除去、ないしはセメントアウト(ceme
nt out)し、より多くのニッケルは、塩化物として、溶
液中に移行する。沈殿は、スラリー中に同様に存在する
元素(硫黄)との反応によって増大する。理想的には、
第2リーチング工程において、銅はセメントアウトさ
れ、固形物中の全量のニッケルは、溶液に移行する。し
かし実際には、不完全にリーチされた粒子と、新しく添
加されたニッケル富化された硫化物粒子とは、硫化銅に
よって被覆されるため、溶解過程は減速される。そのた
め、溶液中へのニッケルの完全な抽出と溶液からの銅の
除去とは、この大気圧下のリーチング法の商業的に採算
の取れる滞留時間及び温度においては達成されない。
従来の方法においては、オートクレーブを用いたリー
チングによって、マットからのニッケルの選択的な溶解
化プロセスを完全にして、反応時間従って反応速度を高
くすることが試みられていた。マーシック等の米国特許
第3,652,265号の方法においては、オートクレーブへの
酸素の供給と共に、摩砕マット及び硫黄の処理による酸
化性の酸性圧力リーチングが用いられる。しかしこの方
法によると、硫酸が生成し、ニッケルは、実質的な量の
高溶解性の硫酸銅と共に、硫酸塩の形で溶解する。
ジョーンズ等の米国特許第4,384,940号に示された別
の方法によれば、塩酸中にスラリー状となった、ニッケ
ル、コバルト及び鉄を含有する硫化物のマットは、オー
トクレーブ内において、酸素−圧力リーチングにかけら
れ、分離された残渣は後に大気圧条件の下に塩素リーチ
ングされる。マットに最初存在していた銅は、ニッケル
と共に溶解され、他の精製法による分離が後に必要とな
る。
米国特許第4,323,541号に示された別の方法、即ち、
酸化性の条件の下にニッケルを選択的に抽出するために
銅−ニッケル含有マットを圧力リーチングする方法は、
完全に、硫酸塩抽出技術に向けられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、銅及びニッケルを含有する硫化物マ
ットまたは同様の硫化物合金粒子に含有されるニッケル
の大部分と、コバルト(もし存在すれば)とを、塩化物
溶液中において、選択的にリーチングして、電解採取、
溶剤抽出又は他の既知の方法によって、ニッケル及びコ
バルトを、分離されたニッケル含有溶液から回収すると
共に、別の銅及び貴金属の回収工程において処理するた
めに、実質的に全量の銅および貴金属を残渣中に保持す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前工程の大気圧下の塩素浸出の後に加圧下
の塩素浸出工程と大気圧下のセメンテーション工程の少
なくとも二段階を含む銅及びニッケルを含有した破砕硫
化物マットまたは硫化物合金の固形物粒子中に含まれる
銅からニッケルを分離するための方法である。
まず、前工程で、前記固形物粒子は酸性溶液中におい
てスラリー状にされ、大気圧下で塩素浸出する。この工
程により金属硫化物は金属塩化物となり、溶液中に溶解
する。塩化物溶液中に塩化ニッケルおよび塩化銅が溶解
し、この溶液中に未反応の硫化物粒子が含まれるスラリ
ーを得る。
加圧塩素浸出は、前記大気圧下で塩素浸出されたスラ
リーをオートクレーブ内で、大気圧を越える加圧条件下
において塩素ガスと空気の存在のもとに4よりも少ない
pH及び110℃よりも高い温度にて行われる。この塩素浸
出処理により、更に金属硫化物は金属塩化物となり溶液
中に溶解するが、更に高温−高圧条件下で行われること
により塩化ニッケルと塩化銅の溶解度の差が増大し、溶
液中では塩化ニッケルは最大限に溶解し、塩化銅は極く
わずかしか溶解しない。
セメンティング工程は前記大気圧下で塩素浸出された
スラリーに前記固形物粒子を添加して前記塩化物溶液中
に溶解している塩化銅を固形物粒子に沈着させて沈殿さ
せる。このセメンティング工程により塩化物溶液中から
塩化銅を除去することができ、塩化ニッケルが富加され
た塩化物溶液を得る。
この加圧塩素浸出およびセメンティング工程を組み合
わせることにより、実質的に全量のニッケルを塩化ニッ
ケルとして溶液中に溶存させ、且つ実質的に全量の銅を
硫化銅を含む沈殿として得ることができる。
本発明の分離方法の一態様によれば、加圧塩素浸出工
程は、セメンテーション工程の前に行うことができる。
また、本発明の分離方法の他の態様によれば、加圧塩
素浸出工程は、セメンテーション工程の後に行うことも
できる。
本発明の分離方法の別の態様によれば、大気圧下にお
けるセメンテーション工程の代わりに、加圧下における
セメンテーション工程を行うことができる。また、大気
圧下におけるセメンテーション工程と、加圧下における
セメンテーション工程を組み合わせて行うこともでき
る。
このスラリーは液固分離され、分離された塩化物溶液
はニッケルの回収のために処理される。これにより高純
度で、且つ高効率でニッケルを回収することができる。
加圧下におけるセメンテーション工程はオートクレー
ブ内で大気圧を越える加圧条件下において、更に110℃
よりも高い温度で未浸出硫化物粒子を塩化物溶液に添加
して溶液中の溶存銅をセメンテーションにより除去す
る。
本発明の分離方法の変形例によれば、加圧塩素浸出工
程は、オートクレーブ内で、大気圧を越える加圧条件下
で塩素ガスの存在のもとに行われる。
また、本発明の分離方法の更に別の態様によれば、加
圧塩素浸出工程は、オートクレーブ内で、大気圧を越え
る加圧条件下で塩素ガスおよび酸素を供給して行うこと
もできる。
本発明の分離方法の更に別の態様によれば、加圧塩素
浸出工程の後に、セメンテーション工程を行うこともで
きる。このセメンテーション工程において、大気圧下に
おいて未浸出硫化物粒子を、加圧塩素浸出された溶液に
添加し、溶液中の溶存銅をセメンティングして除去す
る。この工程により更に高純度の塩化ニッケル塩化物溶
液および実質的に全量の硫化銅を得ることができる。こ
の場合、前記加圧塩素浸出工程と前記セメンテーション
工程は別のオートクレーブ内で行われる。
〔作用〕
鉱物、精鉱又は熱処理済み中間体例えばマット()
を水溶形に変換し、その後の処理工程によってこれらを
純粋形として抽出することは、大部分の湿式製錬工程の
目的である。しかし全部の貴重な金属が一緒に溶解して
いると、これらを後に別々に分離することは、時に非常
にコスト高となることがある。そのため、十分によく制
御された酸化−還元電位において選択的な溶解プロセ
ス、例えばニッケル−硫化銅マット及び合金の塩素浸出
(リーチング)は、非常に有用である。本発明の種々の
実施例は、塩化物イオン含有水性スラリー中において製
錬によって得た銅−ニッケル含有硫化物マット又は硫化
物合金の圧力リーチングとこれらの硫化物マット及び合
金の既知の大気圧塩素リーチング法との組合せである。
前述したように、、マット及び他の硫化物合金の選択
的リーチングは、最大の溶存銅量と合致するニッケル及
びコバルト(もし存在すれば)の最大の溶解と残渣中の
銅及び附随貴金属の実質的に完全な保留とを組合せるこ
とを目的としている。溶液中へのニッケルの溶解および
残渣中への銅の保持、言い換えれば、ニッケルおよび銅
の分離は、高温および高圧条件下において有利に行われ
る。別の改良点は、その高温条件下にて部分的に、より
迅速に反応が進むことにある。また予期せぬ結果ではあ
るが、そのような高温下ではニッケル及び銅の塩化物の
それぞれの溶解度の差が増大する。
このように本発明の要部をなす工程はオートクレーブ
内で行われ、これらの工程は、従来の大気圧下の塩素浸
出処理工程の工程間に組こまれる。
前記塩素浸出された硫化物粒子のオートクレーブ内で
の加圧浸出は、該粒子が大気圧下で塩素浸出された後、
または、更につけ加えれば、それらが大気圧下でのセメ
ンテーションによりすでに精製された後に直ちに行われ
る。後者の場合、オートクレーブ内での加圧浸出工程
は、新たに添加された硫化物粒子によるさらにもう一つ
の溶存銅のセメンテーションに続く。そしてこのもう一
つのセメンテーション工程はオートクレーブ内で大気圧
を越える加圧条件下で行われる。本発明の目的にとって
は、オートクレーブは、気体の噴射を伴なって、又は伴
なわずに、大気圧よりも高い内圧に耐えるように封止す
ることの可能な、適切なライニングを施した容器として
記載され、同時に容器の内容物は、100゜〜300℃の範囲
の温度に加熱することができる。
〔実施例〕
次に本発明の好ましい実施例を図面に従って詳細に説
明する。
以下の実施例のうち、最初の2つは、銅−ニッケルマ
ット中に含まれるニッケルを選択的に抽出するために大
気圧よりも高い圧力下のリーチングを利用することの有
用な効果を示すための例である。実施例4〜9は、オー
トクレーブ中において行なわれる圧力リーチングが大気
圧下の塩素リーチングと共にいろいろの状態において組
込まれる本発明の分離方法の種々の実施例を示してい
る。これらの実施例は、適切なフローシートによって以
下に説明する。
実施例1 大気圧より高い圧力と高温の下にリーチングを行なっ
た場合の摩砕済銅−ニッケルマットからのニッケルの溶
解の改善を示すために、実験室の実験を行なった。摩砕
したマットと共にスラリー状としたリーチ溶液の上方に
塩素雰囲気を有する、チタンライニングを備えた6リッ
トル(L)入りのオートクレーブ内において、リーチン
グの実験を行なった。実験開始時の溶液の組成は次の通
りとした。
Ni イオン 185g/L Cu イオン 25g/L リーチ温度は、150±1℃となるように制御した。他
の実験条件は次表1に示す通りであった。
リーチングによるニッケル除去速度を第1a図に示し、
ここに、マット中のニッケル含量は、表1に示した試験
においてのリーチング持続時間(反応時間)に対してプ
ロットされている。第1b図は、リーチングの間に溶解し
たニッケルの量が高温下においてのリーチングの間に吸
収された塩素量によってどのように影響されるかを示し
ている。摩砕銅−ニッケルマットからのニッケルの溶解
に対するリーチ温度及び塩素添加量の増大の有用な効果
が明瞭に示されている。
実施例2 銅精鉱の製錬によって得られた銅−ニッケルマットか
らニッケルを選択的にリーチングするために実験室のオ
ートクレーブによるリーチングの実験を行なった。マッ
トを摩砕し、溶液によってスラリー状とし、滞留時間が
2時間の135℃のオートクレーブにおいて、リーチング
にかけた。リーチングの間、塩素を空気と共にオートク
レーブに噴射し、スラリー状のマットの上方のオートク
レーブ中のガス組成を次の通りとした。
塩素 50容量% 酸素 10 〃 窒素 40 〃 スラリー溶液の最初及び最後の組成(g/L)は次の通
りであった。
オートクレーブ中に供給されてリーチングされた固形
物を分析し、次の初組成及び最終組成(重量%)を得
た。
明らかなように、大部分のニッケルは、オートクレー
ブのリーチング工程において浸出されたが、溶液中の銅
の濃度も増大し、銅−ニッケルマットのオートクレーブ
リーチングの十分な利益を得るには、次のセメンテーシ
ョン工程が必要と思われる。
比較例3 従来の方法に従って実行された大気圧リーチング工程
を第2図に略示する。塩素ガス1及び酸性塩化物溶液2
と共に、配管3を経て摩砕された未処理マットを大気圧
の下に容易に供給した。スラリーの酸化還元電位が360
〜380mV(カロメル電極に対する測定値)に保たれるよ
うに、マット及び塩素の供給を連係化した。マットの滞
留時間は、常時撹拌を行ない、約3時間とした。スラリ
ー温度は、105〜110℃の沸点に近い値とした。供給溶液
は消費ニッケル電解液であったが、他の塩化銅及びニッ
ケルを含有する溶液も使用可能であった。供給溶液は酸
性であり、1リットル当り塩酸2〜5gを含有していた。
浸出スラリーは、配管4によって大気圧セメンテーシ
ョン容器に移送し、新しい未処理マットを配管5を経て
添加した。セメンテーション工程の持続時間は、約3時
間とし、その後にスラリーを配管6によって取出し、固
液分離にかけた。液又はオーバーフローは、電解採
取、溶液抽出又は同種の既知の工程によってニッケルを
回収するために配管7によって取出した。底流中の残渣
又は固形物は、既知の方法によって銅及び貴金属を回収
するために更に処理した。
表3には、分離方法の種々の中間工程において供給さ
れたときの、および最終的な液−溶液分離後においての
固形物の、溶液中スラリーを含む溶液及び固体の組成が
要約されている。
明らかなように、2工程の大気圧リーチング法によっ
て、マット中の初期のニッケル含量39重量%は、相当に
減少し、銅含量は増大する。しかし残渣のニッケル含量
はなおも約15%であり、分離された残渣中の銅は、増大
したとしても、わずか48.9%であり、更に選択抽出処理
を必要とする。
実施例4 この例に示される方法は、オートクレーブ圧力リーチ
工程を追加した銅−ニッケルマットからのニッケルの選
択リーチングを示している。実施例3及び第2図に示さ
れた塩素の大気圧リーチの第1工程の後に、オートクレ
ーブリーチを行ない、その後に大気圧セメンテーション
工程を行なった。第3図に概略的なフローシートを示
す。大気圧下の塩素リーチからのスラリーは、配管4に
よってオートクレーブに取出し、3時間、140゜〜150℃
の温度範囲で、4気圧の圧力下にて圧力リーチした。ス
ラリーの上方のオートクレーブ中の気相は空気とした。
圧力リーチングのオートクレーブ中のスラリーの酸化還
元電位は、240〜290mVの範囲とした。オートクレーブか
らの圧力リーチスラリーは、配管5によって、大気圧セ
メンテーション容器に供給し、新しい無処理のマットを
配管3によって添加した。セメンテーション容器中の保
留時間は1.5時間で70℃とし、スラリーの酸化還元電位
は、80〜120mVの範囲(カロメル電極に対する測定値)
とした。
第3図の種々の流れ中のスラリー、溶液及び固体の組
成を表4に示す。
この実施例に示された本発明の分離法によって得た残
渣中のニッケル濃度は、5重量%に、減少し、銅は54.1
%に増大したことがわかる。ニッケル及びコバルトの回
収のために処理されるべき溶液中に保持された銅の量
は、無視できる量であり、従って更に分離処理を行なう
必要はない。
実施例5 この実施例による方法は、実施例4に説明した方法の
変形である。マットは、実施例3に説明したように、大
気圧下の塩素リーチング及びセメンテーションにかけら
れ、第1液固分離工程において処理される。液は、常
法に従って、ニッケルの回収の為に処理されたが、前述
したように、残渣には、なお15重量%のニッケルが含有
されているため、第2の大気圧下の塩素リーチ工程に処
理された。実施例5の方法のフローシートを第4図に示
す。残渣の増粘されたスラリーは、配管7によって、大
気圧下の塩素リーチ溶液に供給され、配管1によって塩
素ガスを、また配管8によって水をそれぞれ付加した。
第2の大気圧下の塩素リーチは、撹拌下にて105゜で2
時間継続された。第2塩素リーチスラリーは、配管9を
経てオートクレーブに供給され、3〜4気圧、150℃で
更に2時間圧力リーチした。カロメル電極に対して測定
したスラリーの酸化還元電位は、180〜200mVの範囲であ
った。圧力リーチスラリーは、配管10によって、液固分
離装置に、配管10によって供給した。分離された液
は、配管11、2によって、第1大気圧リーチ容器に返送
した。硫化銅を多く含有する分離された固形物12は、銅
及び貴金属を回収するために処理した。
それぞれの流れの中のスラリー、溶液及び固形物の組
成を表5に示す。
分離された残渣が実質的にニッケルを含まなくなって
いることがわかる。第1液固分離工程からの液には、
なおも少量の銅を含有しており、この銅は、必要なら
ば、溶液からニッケルを回収する前に、比較的廉価な工
程によって除去することができる。第2液固分離による
配管11からの液は、比較的高濃度のニッケル及び銅を
含有しており、これらは、第1塩素リーチ容器に再循環
させることによって利用された。
実施例6 実施例6に示した方法において、圧力リーチング工程
は、大気圧下の塩素リーチング工程と大気圧下のセメン
テーション工程との中間において行なった。この方法の
フローシートを第5図に示す。大気圧リーチは、105〜1
15℃の温度範囲において、3時間の滞留時間で、撹拌を
伴なって、カロメル電極に対する酸化還元電位を340〜3
80mVの範囲に制御して行なった。スラリーは、配管4に
よって、配管3を介したマットと共に、圧力セメンテー
ションオートクレーブに供給した。圧力を4気圧に保持
し、温度を140〜150℃として、スラリーをオートクレー
ブ中において撹拌した。オートクレーブ中のスラリーの
滞留時間は3時間であり、オートクレーブ中の酸化還元
電位は、230〜300mV(カロメル電極に対する測定値)で
あった。セメンテーションの間の、カロメル電極に対す
る酸化還元電位は80〜120mVであり、温度は70℃であっ
た。
スラリー、固形物及び溶液の種々の流れの組成は、セ
メンテーション容器へのマットの供給速度と共に第6図
に示されている。液固分離工程からの溶液の銅含量は非
常に低いため、ニッケルの回収のために直接に処理し得
ることがわかる。分離された残渣の銅含量は55.9重量%
と非常に高くニッケル及びコバルトの保持量はわずか6
重量%であり、これは経済的に容認可能な分離度であ
る。
実施例7 この実施例による硫化物マットに含まれる銅からのニ
ッケルの改良された分離は、オートクレーブによるリー
チング工程と、大気圧下の塩素リーチ工程への塩素ガス
の供給である。この方法を第6図に略示する。大気圧下
の塩素リーチングとセメンテーションとの2工程は、実
施例3に示すように行ない、それに続いて液固分離工程
を行なった。配管7を通る液固分離からの溶液は、実施
例3と同様にして、ニッケル回収のために取得した。ニ
ッケル含量のなおも高い(15重量%)固形物をオートク
レーブに供給し、4気圧で加圧下にリーチングし、配管
1を経て塩素を添加すると共に、撹拌を行なった。加圧
下のリーチ工程の温度は140〜150℃、その持続時間は2
時間であった。オートクレーブからのスラリーは、配管
9を経て第2液固分離工程に供給した。得られた配管10
の溶液は、大気圧下の塩素リーチ工程に戻し、希薄なブ
リード流は、塩素−加圧リーチオートクレーブに供給さ
れ、第1液固分離工程からの固体残渣と共にスラリーを
形成した。加圧下の塩素リーチ工程からの配管11中の残
渣は、銅及び貴金属の回収のために処理された。
塩素圧力リーチオートクレーブに供給されたりこれか
ら取得されたりする溶液及び残渣の組成を、表7に示
す。オートクレーブによるリーチング工程において取得
された残渣はニッケル含量が低く、銅含量が高いもの
で、銅及び貴金属を回収するために更に処理された。分
離された溶液は、銅含量が比較的高いものであるため、
大気圧の塩素リーチング工程に戻された。銅含量の比較
的高いのは、酸価が比較的高いことと、圧力下の塩素リ
ーチング工程の間に生成した硫酸塩の含量によると思わ
れる。
実施例8 この方法は、実施例7に示された方法の変形である
が、液固分離工程を行なうことなく、大気圧下の塩素リ
ーチング及びセメンテーションの各工程のすぐ後にオー
トクレーブによる塩素リーチング工程を行なった。オー
トクレーブによる圧力下の塩素−リーチングに続いて、
オートクレーブによるセメンテーション工程と大気圧下
のセメンテーション工程とを行なった。この方法のフロ
ーシートを第7図に示す。大気圧下の塩素リーチ及び大
気圧下の第1セメンテーション(I)工程は、実施例7
と同様にして行なった。第1セメンテーション工程から
のスラリーは、塩素の供給及び撹拌の下に、4気圧の圧
力及び140〜150℃の温度で配管6を経て加圧下の塩素リ
ーチング工程に供給された。オートクレーブ中の酸化還
元電位は300〜320mV(カロメル電極に対する測定値)に
保った。加圧下の塩素リーチングのためのスラリーは、
新しい無処理マット(配管7を通る)と共に、撹拌下に
て配管8を経てオートクレーブによるセメンテーション
工程に供給した。両方のオートクレーブの滞留時間は、
1.5時間であった。第2オートクレーブの温度も、140〜
150℃、圧力は4気圧とした。酸化還元電位(カロメル
電極に対する測定値)は、230〜360mVであった。オート
クレーブによるセメンテーションの後に、配管9を経て
開放セメンテーション容器に、オートクレーブにおいて
セメンテーションしたスラリーを供給することによる大
気圧下のセメンテーション(II)を行なった。無処理マ
ット7をオートクレーブによるセメンテーションと同じ
レートで添加した。この大気圧下のセメンテーションに
おいてのスラリーの温度は70℃であった。酸化還元電位
は、80〜120mV(カロメル電極)、滞留時間は1.5時間で
あった。大気圧下のセメンテーション容器のスラリー
は、配管10によって液固分離に供給した。溶液(配管1
1)はニッケルの回収のために、また残渣12は、銅及び
貴金属の回収のために、それぞれ処理した。
各オートクレーブ及び大気圧下の第2セメンテーショ
ン容器に供給された種々のスラリーの組成と、マットの
組成と、その供給レートとは、表8に示されている。分
離された溶液及び分離された残渣の組成も示されてい
る。銅の含量が無視できる値なので、所望により鉄を除
去した後、ニッケル及びコバルトの回収のために溶液を
直接に処理しうることがわかる。残渣の銅含量は高く、
ニッケル及びコバルトの全保持量は6重量%よりも少な
かった。
実施例9 実施例8に基づいた簡略化された方法は、第8図に示
されている。この方法において、ニッケル及び銅を含有
する塩化物溶液は配管2を経てオートクレーブに供給
し、マット粒子は、配管3を経て添加し、塩素ガスの存
在下にリーチした。オートクレーブの内部の圧力は3〜
4気圧、温度は140〜150℃であった。酸化還元電位は31
0〜320mV(カロメル電極)に制御した。スラリーの滞留
時間は2時間であった。スラリーは、次に配管4を経て
オートクレーブのセメンテーション工程に供給し、次に
配管6を経て大気圧下のセメンテーション容器に供給し
た。無処理マットを配管5,7を経て両方のセメンテーシ
ョン工程に添加した。オートクレーブによるセメンテー
ションは、140〜150℃の温度で3〜4気圧で行なった。
スラリーの酸化還元電位は240〜250mV(カロメル電
極)、オートクレーブによるセメンテーションの持続時
間は約2時間であった。大気圧下のセメンテーション
は、1.5時間、80℃で、50〜110mV(カロメル電極)の酸
化還元電位において開放容器内で行なった。大気圧下の
セメンテーションからの配管8を通るスラリーは液固分
離にかけられ、無視できる銅含量の溶液(配管9)と、
銅含量が高くニッケル及びコバルトの含量が6重量%よ
りも少ない残渣(配管10)とを得た。
種々の流れにおいてのスラリーの組成と、最終的な溶
液及び残渣の組成とは、表9に示されている。
〔発明の効果〕
硫化物のマットまたは硫化物合金の粒子中に含有され
る銅からのニッケル及びコバルトの改良された分離のた
めにオートクレーブによるリーチングと大気圧塩素リー
チ及びセメンテーションの工程とを組合せるためのいく
つかの実施例について以上に説明した。非常にわずかな
銅含量と共にニッケル及びコバルトを回収するために処
理すべき溶液を取得する目的は、これらの全部の実施例
において達成される。分離される銅及び貴金属を含有す
る残渣中に保持されたニッケル及びコバルトの量は、市
場の条件及び抽出工程のコストによって定まる要件に従
って1〜6重量%の範囲において変動しえる。
本発明は、前述した構成以外にもいろいろと変更して
実施できるものであり、前述した特定の構成は単なる例
示にすぎず、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
第1a,1b図は大気圧以上の圧力でのニッケルのリーチ速
度を示すものであり、第1a図は150℃でのオートクレー
ブ内における反応時間(横軸)の関数としての浸出残渣
中のニッケル重量%(縦軸)を示す線図、第1b図は150
℃での塩素添加速度の関数としての残渣(横軸)からの
ニッケル除去速度(縦軸)を示す線図、第2図は、従来
法による大気圧下における浸出工程の概略のフローを示
す流れ図、第3図,第4図,第5図,第6図,第7図お
よび第8図は、各々本発明に従った工程の種々の好まし
い実施例の概略のフローを示す流れ図である。 1:塩素ガス、2:供給溶液、3:マット供給配管、4:スラリ
ー、7:Ni回収用溶液、8:残渣配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カール・コストル ノルウエイ国、エヌ−4620 ヴァクスビ クト、アウグラントスコーレン 9 (72)発明者 ハンス・ザハリアンセン ノルウエイ国、エヌ−4620 ヴァクスビ クト、グランスアンゲルヴァイエン 4 (72)発明者 アーリンク・ステンショルト ノルウエイ国、エヌ−4630 ゾクネ、フ エールンシュティーエン 14 (56)参考文献 特開 昭55−62134(JP,A) 特公 昭59−38290(JP,B1) 特公 昭59−21934(JP,B1) 特公 昭54−27295(JP,B1) 米国特許3975189(US,A)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅及びニッケルを含有した破砕硫化物マッ
    トまたは硫化物合金の固形物粒子中に含まれる銅からニ
    ッケルを分離するための方法であって、 前記固形物粒子を酸性溶液中においてスラリー状にした
    のちに大気圧下で塩素浸出して塩化物溶液中に塩素浸出
    された硫化物粒子のスラリーを得る第1の工程と、 銅及びニッケルを含有した破砕硫化物マットまたは硫化
    物合金の固形物粒子を前記塩素浸出されたスラリーに添
    加して前記塩化物溶液中の溶存銅をセメンティングする
    第2の工程と、 このセメンティングされた銅を除去して塩化物溶液を分
    離する第3の工程と、 前記第3の工程による分離残渣を銅の回収のために処理
    する第4の工程 を含むニッケルの分離方法において、 前記第1の工程で塩素浸出されたスラリーをオートクレ
    ーブ内で、大気圧を越える加圧条件下において塩素ガス
    と空気の存在のもとに4よりも少ないpH及び110℃より
    も高い温度にて、塩素浸出処理に付し、ニッケル富化さ
    れた塩化物溶液および該溶液中でスラリー状の貧ニッケ
    ル硫化銅含有粒子を得る第5の工程 を含むことを特徴とするニッケル分離方法。
  2. 【請求項2】前記第3の工程で分離された塩化物溶液を
    ニッケルの回収処理に付すことを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のニッケル分離方法。
  3. 【請求項3】前記固形物粒子が貴金属も含み、前記第3
    の工程で除去された浸出残渣から前記貴金属を回収する
    工程を含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項また
    は2項に記載のニッケル分離方法。
  4. 【請求項4】前記第2の工程において新たに添加された
    前記粒子への前記塩化物溶液中の溶存銅のセメンテーシ
    ョンを、大気圧を越える加圧条件のもとにオートクレー
    ブ内で110℃よりも高い温度で行なう特許請求の範囲第
    1項記載のニッケル分離方法。
  5. 【請求項5】前記固形物粒子がコバルトも含有し、この
    コバルトをニッケルと共に前記塩化物溶液に溶解させ、
    その後、該溶液から回収することを特徴とする特許請求
    の範囲第2項に記載のニッケル分離方法。
  6. 【請求項6】前記第5の工程における大気圧を越える加
    圧条件で前記スラリーの塩素浸出処理の間に、塩素及び
    酸素を含有するガスを前記オートクレーブに供給する特
    許請求の範囲第1項記載のニッケル分離方法。
  7. 【請求項7】バッチモードで行う特許請求の範囲第2項
    記載のニッケル分離方法。
  8. 【請求項8】連続モードで行う特許請求の範囲第2項記
    載のニッケル分離方法。
  9. 【請求項9】破砕硫化物マットまたは硫化物合金のニッ
    ケル及び銅を含有した固形物粒子中に含まれる銅からニ
    ッケルを分離するための方法において、 前記破砕硫化物マットまたは硫化物合金のニッケル及び
    銅を含有した固形物粒子を酸性溶液中においてスラリー
    状としたのちに、銅よりもニッケルが前記酸性溶液中に
    溶解し易い範囲となるように選択した酸化還元電位にお
    いて大気圧下で塩素ガスの存在のもとに塩素浸出処理に
    付す第1の工程と、 前記酸化還元電位を、前記塩素ガスの添加と共に、前記
    破砕硫化物固形物粒子の供給量を制御することにより保
    持する第2の工程と、 前記第1の工程で塩素浸出されて主に塩化ニッケル溶液
    中にスラリー状にされた固形物粒子をオートクレーブ内
    で大気圧を越える加圧条件下において4よりも低いpH及
    び110℃よりも高い温度で更に塩素浸出処理に付す第3
    の工程と、 前記オートクレーブからの加圧塩素浸出済スラリーにニ
    ッケル及び銅を含有した硫化物マットまたは硫化物合金
    の未浸出の固形物粒子を添加して反応させることにより
    前記塩化ニッケル含有溶液中の溶存銅をセメンティング
    する第4の工程と、 前記第4の工程によって銅を除去された塩化ニッケル含
    有溶液中の硫化物粒子のスラリーを液固分離に付し、純
    度の高められた塩化ニッケル含有溶液と、硫化銅及び残
    留硫化ニッケルを含有する残渣とを得る第5の工程と、 前記第5の工程により分離された塩化ニッケル含有溶液
    をニッケルの回収のために処理する第6の工程と、 前記第5の工程による分離された硫化銅残渣を銅の回収
    のために処理する第7の工程、 を含むことを特徴とするニッケルの分離方法。
  10. 【請求項10】前記ニッケル及び銅を含有した硫化物粒
    子がコバルトも含有し、このコバルトがニッケルと共に
    前記第5の工程で分離された塩化ニッケル含有溶液中に
    溶存されており、この分離された塩化ニッケル含有溶液
    中から前記コバルトも回収されることを特徴とする特許
    請求の範囲第9項記載のニッケル分離方法。
  11. 【請求項11】前記ニッケル及び銅を含有した硫化物粒
    子が貴金属も含有し、これらの貴金属が前記第5の工程
    で分離された残渣中に保持されており、この分離された
    硫化銅を含む残渣から前記貴金属も回収されることを特
    徴とする特許請求の範囲第9項記載のニッケルの分離方
    法。
  12. 【請求項12】前記第3の工程の後に、ニッケルおよび
    銅を含有した未浸出の固形物粒子を前記オートクレーブ
    内の加圧塩素浸出済の塩化ニッケル含有溶液中に添加
    し、大気圧を越える加圧条件下において110℃よりも高
    い温度で前記塩化ニッケル含有溶液中の溶存銅をセメン
    ティングする特許請求の範囲第9項記載のニッケルの分
    離方法。
  13. 【請求項13】破砕硫化物マットまたは硫化物合金のニ
    ッケル及び銅を含有した固形物粒子中に含まれる銅から
    ニッケルを分離するための方法において、 前記破砕硫化物マットまたは硫化物合金のニッケル及び
    銅を含有した固形物粒子を第1の酸性溶液中においてス
    ラリー状としたのちに、銅よりもニッケルが前記酸性溶
    液中に溶解し易い範囲となるように選択した酸化還元電
    位において大気圧下で塩素ガスのもとに第1の塩素浸出
    処理に付す第1の工程と、 前記酸化還元電位を、前記塩素ガスの添加と前記硫化物
    固形物粒子の供給量との制御により保持する第2の工程
    と、 未浸出のニッケルおよび銅を含有した硫化物固形物粒子
    を前記第1の塩素浸出処理で得られたスラリーに添加
    し、第1の富塩化ニッケル含有溶液中でスラリー状とさ
    れた浸出済の貧ニッケル硫化物含有粒子を得る第3の工
    程と、 前記第3の工程による塩化ニッケル含有溶液と貧ニッケ
    ル硫化物含有粒子とを分離する第4の工程と、 前記第4の工程で分離された塩化ニッケル含有溶液より
    ニッケルを回収する第5の工程と、 前記第4の工程で前記第1の富塩化ニッケル含有溶液か
    ら分離された貧ニッケル硫化物含有粒子をオートクレー
    ブへ移し、第2の酸性溶液を添加して水性のスラリーに
    する第6の工程と、 前記水性のスラリーを前記オートクレーブ内で塩素ガス
    の添加のもとに大気圧を越える加圧条件下において4よ
    りも低いpH及び110℃よりも高い温度で第2の浸出処理
    に付し、第2の塩化ニッケル含有溶液中にスラリー状と
    なった実質的にニッケルを含まない硫化銅含有粒子を生
    成する第7の工程と、 前記第7の工程による第2の塩化ニッケル含有溶液を分
    離して第1の工程へ戻す第8の工程と、 第7の工程で分離された実質的にニッケルを含まない硫
    化銅含有残渣を銅の回収のために処理する第9の工程、 を含むことを特徴とするニッケルの分離方法。
  14. 【請求項14】前記ニッケル及び銅を含有した硫化物粒
    子がコバルトも含有し、このコバルトがニッケルと共に
    前記第4の工程で分離された塩化ニッケル含有溶液中に
    溶存されており、この分離された塩化ニッケル含有溶液
    中から前記コバルトも回収されることを特徴とする特許
    請求の範囲第13項記載のニッケル分離方法。
  15. 【請求項15】前記ニッケル及び銅を含有した硫化物粒
    子が貴金属も含有し、これらの貴金属が前記第7の工程
    で分離された残渣中に保持されており、この分離された
    硫化銅を含む残渣から前記貴金属も回収されることを特
    徴とする特許請求の範囲第13項記載のニッケル分離方
    法。
  16. 【請求項16】破砕硫化物マットまたは硫化物合金のニ
    ッケル及び銅を含有した固形物粒子中に含まれる銅から
    ニッケルを分離するための方法において、 前記破砕硫化物マットまたは硫化物合金のニッケル及び
    銅を含有した固形物粒子を酸性溶液中においてスラリー
    状としたのちに、銅よりもニッケルが前記酸性溶液中に
    溶解し易い範囲となるように選択した酸化還元電位にお
    いて大気圧下で塩素ガスの存在のもとに第1の塩素浸出
    処理に付す第1の工程と、 前記酸化還元電位を、前記塩素ガスの添加と前記硫化物
    固形物粒子の供給量とを制御することにより保持する第
    2の工程と、 未浸出のニッケル及び銅を含有した硫化物固体粒子を前
    記第1の工程で塩素浸出されたスラリーに添加して前記
    塩化ニッケル含有溶液中の溶存銅をセメンティングし、
    酸性の富塩化ニッケル含有溶液中でスラリー状となった
    貧ニッケル硫化物粒子を得る第3工程と、 前記第3の工程で得られたスラリーを、オートクレーブ
    内で大気圧を越える加圧条件下にて4よりも低いpH及び
    110℃よりも高い温度で塩素ガスの注入のもとに第2の
    塩素浸出処理に付し、加圧塩素浸出されたスラリーを得
    る第5の工程と、 未浸出のニッケル及び銅を含有した硫化物固形物粒子を
    前記加圧塩素浸出されたスラリーへ添加し、得られた混
    合物を、大気圧を越える加圧条件において4よりも低い
    pH及び110℃よりも高い温度で反応させてニッケル富化
    された塩化物溶液中でスラリーとなった貧ニッケルの加
    圧処理硫化物粒子を生成させる第6の工程と、 前記第6の工程で得られたニッケル富化された塩化物溶
    液中のスラリー状の貧ニッケル加圧処理硫化物粒子を大
    気圧下で、未浸出のニッケル及び銅を含む破砕硫化物固
    形物粒子と大気圧化で反応させて、前記溶存銅を前記未
    浸出破砕硫化物粒子上にセメンティングする第7の工程
    と、 前記第7の工程によるスラリーを液固分離に付し、純度
    を高められた塩化ニッケル含有溶液と、硫化銅を含有す
    る残渣とを得る第8の工程と、 前記第8の工程で分離された高純度塩化ニッケル含有溶
    液をニッケルの回収のために処理する第9の工程と、 前記第8の工程で分離された残渣を銅の回収のために処
    理する第10の工程、 を含むことを特徴とするニッケル分離方法。
  17. 【請求項17】前記ニッケル及び銅を含有した硫化物粒
    子がコバルトも含有し、このコバルトがニッケルと共に
    前記第8の工程で分離された塩化ニッケル含有溶液中に
    溶存されており、この分離された塩化ニッケル含有溶液
    中から前記コバルトも回収されることを特徴とする特許
    請求の範囲第16項記載のニッケル分離方法。
  18. 【請求項18】前記ニッケル及び銅を含有した硫化物粒
    子が貴金属も含有し、これらの貴金属が前記第8の工程
    で分離された残渣中に保持されており、この分離された
    硫化銅を含む残渣から前記貴金属も回収されることを特
    徴とする特許請求の範囲第16項記載のニッケル分離方
    法。
JP10024087A 1986-04-24 1987-04-24 オ−トクレ−ブ内での銅からのニツケル分離方法 Expired - Lifetime JP2552136B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/855,897 US4828809A (en) 1983-10-18 1986-04-24 Separation of nickel from copper in autoclave
US855897 1986-04-24
CA 539730 CA1327452C (en) 1986-04-24 1987-06-15 Separation of nickel from copper in autoclave

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63259033A JPS63259033A (ja) 1988-10-26
JP2552136B2 true JP2552136B2 (ja) 1996-11-06

Family

ID=25671382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10024087A Expired - Lifetime JP2552136B2 (ja) 1986-04-24 1987-04-24 オ−トクレ−ブ内での銅からのニツケル分離方法

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP0248518B1 (ja)
JP (1) JP2552136B2 (ja)
AU (1) AU589519B2 (ja)
CA (1) CA1327452C (ja)
FI (1) FI88728C (ja)
NO (1) NO173613C (ja)
ZA (1) ZA872869B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004509232A (ja) * 2000-09-18 2004-03-25 インコ、リミテッド 硫酸中の塩化物補助酸化加圧浸出による硫化浮選精鉱からの有価ニッケルおよび有価コバルトの回収

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2137124C (en) * 1994-12-01 1999-03-16 Tao Xue Pressure leaching of nickel and cobalt sulphides with chlorine under controlled redox potential conditions
AP2058A (en) * 2004-05-21 2009-10-21 Wmc Resources Ltd Recovery of nickel
JP4924754B2 (ja) * 2010-06-21 2012-04-25 住友金属鉱山株式会社 含銅塩化ニッケル溶液の銅イオン除去方法並びに電気ニッケルの製造方法
JP5803491B2 (ja) * 2011-09-22 2015-11-04 住友金属鉱山株式会社 金属硫化物の塩素浸出方法、並びに金属の湿式製錬方法
JP5803492B2 (ja) * 2011-09-22 2015-11-04 住友金属鉱山株式会社 金属硫化物の塩素浸出方法
JP5884870B1 (ja) * 2014-08-13 2016-03-15 住友金属鉱山株式会社 ニッケルの回収方法
JP6540548B2 (ja) * 2016-03-01 2019-07-10 住友金属鉱山株式会社 塩化ニッケル水溶液の銅イオン除去方法、銅イオン除去処理装置
JP6897466B2 (ja) 2017-09-29 2021-06-30 住友金属鉱山株式会社 銅とニッケルおよびコバルトの分離方法
JP6519628B2 (ja) 2017-10-23 2019-05-29 住友金属鉱山株式会社 銅とニッケルおよびコバルトの分離方法
JP6915497B2 (ja) 2017-10-23 2021-08-04 住友金属鉱山株式会社 銅とニッケルおよびコバルトの分離方法
JP6939506B2 (ja) 2017-12-18 2021-09-22 住友金属鉱山株式会社 銅とニッケルおよびコバルトの分離方法
CN108977662A (zh) * 2018-07-13 2018-12-11 兰州金川新材料科技股份有限公司 一种利用钴铁合金制备氯化钴溶液和硫酸铜溶液的方法
CN109762986A (zh) * 2019-03-20 2019-05-17 金川集团股份有限公司 一种从镍电解铜渣中提取镍的装置及其方法
JP7136360B2 (ja) 2020-02-21 2022-09-13 住友金属鉱山株式会社 合金の処理方法
JP7392539B2 (ja) 2020-03-23 2023-12-06 住友金属鉱山株式会社 合金の処理方法
JP7392538B2 (ja) 2020-03-23 2023-12-06 住友金属鉱山株式会社 合金の処理方法
JP2022033492A (ja) 2020-08-17 2022-03-02 住友金属鉱山株式会社 硫化物の処理方法
CN112095016B (zh) * 2020-08-27 2022-06-10 矿冶科技集团有限公司 一种高冰镍浸出渣热压处理降低镍含量的方法
JP7245423B1 (ja) * 2021-09-29 2023-03-24 住友金属鉱山株式会社 合金の処理方法
CN113957243B (zh) * 2021-10-22 2023-10-17 金川镍钴研究设计院有限责任公司 实现高镍锍中镍、铜、铁分别开路并富集贵金属的方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR367717A (fr) * 1906-07-04 1906-11-08 Metals Extraction Corp Ltd Procédé pour l'extraction et la récupération de cobalt et de nickel, de minerais et de mattes oxydées
FR441785A (fr) * 1911-07-08 1912-08-16 Alexander Mckechnie Procédé de traitement des mattes de nickel-cuivre
US3085054A (en) * 1960-02-25 1963-04-09 Falconbridge Nickel Mines Ltd Recovery of nickel
GB1456065A (en) * 1971-03-18 1976-11-17 Falconbridge Nickel Mines Ltd Oxygen-acid leach process
US3880653A (en) * 1971-03-18 1975-04-29 Falconbridge Nickel Mines Ltd Chlorine leach process
US3975189A (en) * 1971-03-18 1976-08-17 Falconbridge Nickel Mines Limited Recovery of copper sulphide and nickel from solution
GB1401615A (en) * 1971-07-16 1975-07-16 Int Nickel Canada Roorda h j extraction of non-ferrous metals from iron-containing materials
CA970166A (en) * 1972-04-17 1975-07-01 James A.E. Bell Preferential sulfiding of nickel and cobalt oxides
AU487488B2 (en) * 1975-06-02 1976-12-09 Falconbridge Limited Copper sulphide precipitation from nickeliferous solution containing dissolved copper
US3981962A (en) * 1975-06-30 1976-09-21 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Interior Decomposition leach of sulfide ores with chlorine and oxygen
FR2340376A1 (fr) * 1976-02-06 1977-09-02 Minemet Rech Sa Procede hydrometallurgique pour la dissolution selective de melanges de composes oxygenes
DE2840424A1 (de) * 1978-09-16 1980-04-24 Duisburger Kupferhuette Verfahren zur herstellung von sulfidischen kupferkonzentraten
US4384940A (en) * 1982-01-21 1983-05-24 Inco Limited Chlorine leaching of nickel-cobalt-iron sulphides
CA1193107A (en) * 1982-09-28 1985-09-10 Robert W. Stanley Process for the selective dissolution of cobalt from cobaltite-pyrite concentrates
NO833784L (no) * 1983-10-18 1985-04-19 Thomas Thomassen Autoklav-klorluting av kobbersulfidkonsentrater

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004509232A (ja) * 2000-09-18 2004-03-25 インコ、リミテッド 硫酸中の塩化物補助酸化加圧浸出による硫化浮選精鉱からの有価ニッケルおよび有価コバルトの回収

Also Published As

Publication number Publication date
FI88728C (fi) 1993-06-28
ZA872869B (ja) 1987-10-12
AU7195287A (en) 1987-10-29
JPS63259033A (ja) 1988-10-26
CA1327452C (en) 1994-03-08
AU589519B2 (en) 1989-10-12
EP0248518B1 (en) 1991-11-13
EP0248518A1 (en) 1987-12-09
NO173613B (no) 1993-09-27
FI871780A0 (fi) 1987-04-23
FI871780A (fi) 1987-10-25
NO173613C (no) 1994-01-05
NO871686D0 (no) 1987-04-23
NO871686L (no) 1987-10-26
FI88728B (fi) 1993-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2552136B2 (ja) オ−トクレ−ブ内での銅からのニツケル分離方法
AU2006329807B2 (en) Method for recovering rare metals in a zinc leaching process
US4097271A (en) Hydrometallurgical process for recovering copper and other metal values from metal sulphides
US5380354A (en) Recovery of metals from sulphidic material
WO2006053376A1 (en) Consecutive or simultaneous leaching of nickel and cobalt containing ores
US4828809A (en) Separation of nickel from copper in autoclave
ZA200602040B (en) Method for processing anode sludge
AU2003261548A1 (en) Process for refining raw copper material containing copper sulfide mineral
JPS5952218B2 (ja) 銅電解スライムよりの金の回収法
JP2008115429A (ja) 湿式銅製錬法における銀の回収方法
JP3411320B2 (ja) 亜鉛製錬法
EP3739069B1 (en) Method of extracting metals from polymetallic sulphide ores or concentrates
US4435369A (en) Hydrometallurgical process for extraction of nickel
JPS62211B2 (ja)
US5961691A (en) Recovery of lead and others metals from smelter flue dusts
US7547348B2 (en) Method for the recovery of metals using chloride leaching and extraction
US4276084A (en) Hydrometallurgical process for the recovery of lead
JP7423467B2 (ja) ルテニウムの回収方法
US7037357B2 (en) Recovery of metals from jarosite-containing materials
NZ198375A (en) Recovery of precious metals by leaching with chloride ions and precipitation
JPH027377B2 (ja)
US1284910A (en) Process for recovering metals from ores.
US1514153A (en) Metallurgical process
JPS6159387B2 (ja)
JPS6056031A (ja) GeおよびGa,In微量含有物質からのGeおよびGa,Inの回収法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070822

Year of fee payment: 11