JPS6056031A - GeおよびGa,In微量含有物質からのGeおよびGa,Inの回収法 - Google Patents

GeおよびGa,In微量含有物質からのGeおよびGa,Inの回収法

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JPS6056031A
JPS6056031A JP58161859A JP16185983A JPS6056031A JP S6056031 A JPS6056031 A JP S6056031A JP 58161859 A JP58161859 A JP 58161859A JP 16185983 A JP16185983 A JP 16185983A JP S6056031 A JPS6056031 A JP S6056031A
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Akira Tanaka
昭 田中
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桝田 均
Takamichi Ishibashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ゲルマニウム(Ge)とさらにガリウム(G
a)やインジウム(In)を低濃度で含むが。
GeおよびGa、 In以外の金属類も多量に含有され
ているGe#よび(Gaおよび/またはIn)微量含有
物質(これは固体や澱物の場合もあれば液体の場合もあ
る)からGeおよびGa、 Inを収率よくかつ経済的
有利に回収する方法に関する。
ゲルマニウム、ガリウムまたはインジウムは各種の金属
製錬プロセスやその他の化学的処理工程から出る澱物や
煙灰あるいは液中に低濃度で分布して含有されてくる場
合があり、このような澱物や液がゲルマニウム、ガリウ
ムまたはインジウムの採取源として大きな役割をもって
いる。しかしこの種の澱物や液は低濃度のゲルマニウム
、ガリウムまたはインジウムに比べ、極めて多量のこれ
ら以外の金属類1例えば+Fe+AltZn+As+ 
Na、その他の金属類を含有しているのが通常である。
このようなGeおよびGa、 In源からGoおよびG
a。
Inを採取する方法として、従来から提案されまた実施
された工業的の製法の概要を述べると、金属製錬煙灰類
、メイン金属採収後の各種の残渣類。
製錬過程中の溶液類、その他化学プロセスから発生する
液や固形物などを対象原料とし、この中に微量に混在し
ているGe、 Ga、 Inを工業的に採取す。
る場合に、 Ge、 Ga、 Inが王者とも経済的含
量の場合もあれば、単独または双方だけが経済的含量の
場合もあるが、まずGeを予め分離しく通常は原料を浸
出した浸出液からGeを硫化物としてGa、 Inから
分離し、この硫化物を焙焼あるいは直接浸出薄情で酸化
ゲルマニウムとして回収する)、そしてこのGeを採取
したあと、 Gaを主とするか或いはInを主とするか
によって(また被処理原料の形態によって)以下の如き
処方が行われていた。
まず、金属ガリウムの工業的な採取は、主としてアルミ
ニウム製錬廃液または亜鉛製錬残渣から行われていた。
アルミニウム製錬廃液からの場合は、バイヤー法によっ
てボーキサイトを処理して得た溶液からアルミナの結晶
を晶出させ、このアルミナの結晶を濾別したあとの濾液
であるアルミン酸ソーダ溶液を対象とし。
(1)この溶液に炭酸ガスを吹き込んで(またはアルカ
リ剤添加による中和によって)この溶液中に微量に含ま
れるガリウムを粗水酸化物の形で分離する方法。
(2)この溶液を、水銀陰極を用いてガリウムの電解を
行い、金属水銀との混合物としてガリウムを分離する方
法、が実施されていた。
また、亜鉛製錬残渣からの場合には、亜鉛焼鉱を硫酸で
浸出したいわゆる亜鉛浸出残渣(湿式亜鉛製錬法の場合
)あるいは還元剤を加えて亜鉛精鉱を焙焼して亜鉛を薄
情採収した残渣(乾式亜鉛製錬の場合)を対象とし。
(3)この残渣を強酸または還元性雰囲気で酸浸出ある
いはアルカリ浸出して得たガリウム含有溶液を中和し、
生成したガリウムを含む粗水酸化物を濃塩酸で溶解して
塩酸溶液とし、この溶液より溶媒抽出法によって液−液
抽出することによりガリウムを濃縮する方法等が行われ
たりしていた。
しかし、(1)の水酸化物による分離法では、非常に濾
過が困難な操作を必要とすると共に、 Fe、 Cuお
よびAI等が多量に共存している場合には、これらの水
酸化物が多量に生成して処理操作が煩雑化し、得られる
ガリウムも他金属が多くなってこれらの金属、の分離が
期待できない。また、(2)の水銀陰極での電解法では
、ガリウム濃度が低い溶液や有機物が混入する溶液では
電流効率低下の点からこの方法を採用出来ないという基
本的な問題の他に、水銀の損失も考慮に入れなければな
らない。
そして、(3)の溶媒抽出法ではこれを適用する溶液を
予め前処理(中和法や濃アルカリ溶解法)してガリウム
を濃縮しなければ実効があがらず、亜鉛製錬残渣の如<
Fe、 AI、 Cu、 Zn等が多量に存在するもの
は、このような前処理に大きな負担がかかり、工業的に
採用するのに難点がある。
一方、インジウムの工業的採取には、各種のプロセスか
ら発生するIn微量含有の弱酸性溶液を対象とし。
(11この弱酸性溶液よりInを硫化物として沈澱させ
る方法。
(2)この弱酸性溶液よりInを水酸化物として沈澱さ
せる方法。
(3)この弱酸性溶液に金属Zn、 Cd、 AIなど
を添加してInを置換析出させる方法。
(4)この弱酸性溶液から溶媒抽出法によってInを回
収する方法3等があり。
また、亜鉛製錬、銅製錬などで生成する焼鉱。
煙灰、粗鉛合金等のIn含有の固体状原料を対象として
(5)これらを硫酸で処理し、得られたIn含有溶液を
、硫化水素処理および水酸化処理をしたあと。
金属Znまたは^1によりInを置換析出させる方法。
等が実施化されたりしている。
しかし、(1)や(2)の方法では* CLII Fe
+ Zn、 As。
AIなどが多量に共存している場合には、沈澱物が多量
に生成すると共に処理操作が煩雑になり、他金属との分
離か期待できない、また、(3)の方法では、添加金属
より責な金属が共存している場合にはその金属とInの
分離が不可能である。この点。
(4)の溶媒抽出法はその溶媒によっては11の選択的
分離ができるものもあり、長所もあるが、ある特定の金
属とInとの分離には有効であっても、全ての金属から
Inを分離するのに有効なものはなく。
多種の金属を含む溶液からInを分離濃縮する場合には
他金属の性質を考慮して前処理に大きな負担がかかるこ
とになる。また(5)の方法の場合には。
Cu、 Fe+ Zn、 As+ AIなどを多量に含
んでいる物質を処理して得た溶液から微量のInを分離
するのであるから、数多くの分離方法を組合せなければ
ならず、結局、従来にあっては、どのような方法も工程
が複雑かつ煩雑となり、経済的な方法はなかったといっ
ても過言ではない。
本発明は、このような従来のGe、 Ga、 In金属
製造上の問題の解決を目的としてなされたもので。
この目的において本発明者らは種々の試験研究を重ねた
結果、ここに1以上に詳述した如き従来のGe、 Ga
、 Inを工業的に採取する場合のその実質1全ての採
取原料を対象原料とすることができ、かつ各種従来法の
既述のごとき問題を一挙に解決できる。 GeおよびG
aまたはIn微量含有物質からのGeおよびGa、 I
nの工業的採取法を確立することができた。
本発明は、各種の製錬工程や化学プロセスから発生する
固体状または液体状の物質群であって微量ではあるがG
eおよびGa、 Inを含む従来よりGe。
Ga、 In源として考えられてきた実質1全てのGe
Ga、 In微量含有物質を処理対象とする方法である
が、その発生源は同じであっても、その対象物質によっ
ては、 G6. Ga、 Inの王者が経済的含有量で
ある場合もあるし、 GeとGaは経済的含有量であっ
てもInは経済的含有量に達しない場合、あるいはその
逆にGeとInは経済的に十分な量を含むがGaはその
量に達しないという原料もある。このようにGe、 G
a、 Inの含有量に増減のある原料の全てを本発明は
処理対象とする関係上、以下の本発明の説明において、
 GeとGaは経済的含有量を有するがInは経済的含
有量に達しない原料を処理対象物としてこれからGeと
Gaを回収する方法を第1発明、 GeとInは経済的
含有量を有するがGaは経済的含有量に達しない原料を
処理対象物としてこれからGeとInを回収する方法を
第2発明、そして+ GeとGaとInの王者とも経済
的含有量を有する原料を処理対象物としてこれからGe
とGaとInを回収する方法を第3発明として説明する
まず第1発明は、 GeおよびGa、 Inを微量含有
する固形物質を酸で溶解した液、または金属の製錬工程
その他の化学プロセスから液状で発生するGeおよびG
a、 In微量含有液を処理原液とし、この処理原液を
、 Geを選択的に吸着可能な酸濃度のもとでキレート
性イオン交換樹脂の層に通液させる第一工程。
第一工程を経た該樹脂をアルカリで処理して樹脂吸着物
質を溶離する第二工程。
第二工程で得られた溶離液に酸を添加して中和し、生成
する沈澱物を固液分離し1分離した固形分に塩酸を加え
て浸出薄情し、溜出液を加水分解して酸化ゲルマニウム
を回収する第三工程。
第一工程において該キレート性イオン交換樹脂の層を通
過した液を+ GaおよびInを選択的に吸着可能なp
H値のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に通液させ
る第四工程。
第四工程を経た該樹脂を鉱酸で処理して樹脂吸着物質を
溶離する第五工程。
第五工程で得られた溶離液を原料としてこの液中のGa
を電解採取するGa電解採取工程。
からなるGeおよびGa、 In微量含有物質がらのG
aおよびGa、 Inの回収法である。
そして第2発明は、 GeおよびGa、 Inを微量含
有する固形物質を酸で熔解した液、または金属の製錬工
程その他の化学プロセスから液状で発生するGeおよび
Ga、 In微量含有液を処理原液とし、この処理原液
を、 Geを選択的に・吸着可能な酸濃度のもとでキレ
ート性イオン交換樹脂の層に通液させる第一工程。
第一工程を経た該樹脂をアルカリで処理して樹脂吸着物
質を溶離する第二工程。
第二工程で得られた溶離液に酸を添加して中和し、生成
する沈澱物を固液分離し1分離した固形分に塩酸を加え
て浸出薄情し、溜出演を加水分解して酸化ゲルマニウム
を回収する第三工程。
第一工程において該キレート性イオン交換樹脂の層を通
過した液を、 GaおよびInを選択的に吸着可能なp
H値のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に通液させ
る第四工程。
第四工程を経た該樹脂を鉱酸で処理して樹脂吸着物質を
溶離する第五工程。
第五工程で得られた溶離液中に溶存するInを。
Inより卑な金属を用いて金属Inを置換析出させる金
属In析出工程。
からなるGeおよびGat In微量含有物質からのG
eおよびGa、 Inの回収法である。
さらに第3発明は、 GeおよびGa、 Inを微量含
有する固形物質を酸で溶解した液、または金属の製錬工
程その他の化学プロセスから液状で発生するGeおよび
Ga、 In微量含有液を処理原液とし、この処理原液
を、 Geを選択的に吸着可能な酸濃度のもとてキレー
ト性イオン交換樹脂の層に通液させる第一工程2 第一工程を経た該樹脂をアルカリで処理して樹脂吸着物
質を溶離する第二工程。
第二工程で得られた溶離液に酸を添加して中和し、生成
視る沈澱物を固液分離し9分離した固形分に塩酸を加え
て浸出薄層し、溜出液を加水分解して酸化ゲルマニウム
を回収する第三工程。
第一工程において該キレート性イオン交換樹脂の層を通
過した液を、 GaおよびInを選択的に吸着可能なp
H値のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に通液させ
る第四工程。
第四工程を経た該樹脂を鉱酸で処理して樹脂吸着物質を
溶離する第五工程。
第五工程で得られた溶離液中に溶存するInを。
Inより卑な金属を用いてInを置換析出させるIn析
出工程。
前記のIn析出工程でInを採取したあとの液を原料と
してこの液中のGaを電解採取するGa電解採取工程。
からなるGeおよびGa、 In1k量含有物質からの
GeおよびGa、 Inの回収法である。
この第1〜3発明のいずれにおいても、第一工程〜第五
工程は、実質上同一である。したがってまずこの共通の
第一工程〜第五工程の詳細を説明する。
〔第一工程〕
この第一工程はGeおよびGa (および/または)I
nを微量含有する固形物質を酸で溶解した液、または金
属の製錬工程その他の化学プロセスから液状で発生する
GeおよびGa (および/または) In微量含有液
を処理原液とし、この処理原液を、 Geを選択的に吸
着可能な゛遊離酸濃度のもとでキレート性イオン交換樹
脂の層に通液させる工程である。
ここで、 GeおよびGa、 Lnを微量含有する固形
物質としては、ボーキサイト、ゲルマナイト、亜鉛鉱等
の原料鉱物そのもの、あるいは、これらまたは他の鉱物
の製錬過程から発生する煙灰、製錬残渣類1石炭灰など
、を指し、 Zn、 Fe、AI、 As、 NI。
Cd、等の少なくとも2種以上が、 GeおよびGaや
Inの数10〜数100倍もしくはそれ以上含有する物
質群を指しており、従来より、 GeおよびGa、 I
n採取源として使用されていたものはもとより、従来の
技術では経済的に採算が合うようには採取できなかった
ようなGe、 Ga、 Inを微量含有するものも含ま
れる。
また、金属の製錬工程その他の化学プロセスから液状で
発生するGeおよびGa、 In微量含有液としては、
 GeおよびGaやInの採取を主目的とするのではな
い金属の製錬や化学プロセスの過程の中において、メイ
ン物質も含むがGe、 Ga、 In等も微量に含む液
1例えばメイン金属電解精製用の電解液など、あるいは
、メイン物質は殆ど除去されてはいるが他の金属イオン
類を多量に含むと共に微量のGe、 Ga、 Inも同
伴しているような二次液や廃液に類するもの1等を指し
ている。
このような、各所で発生するGe、 Ga、 In微量
含有物質(固形状のものもあれば、液状のものもある)
を本発明では処理対象とするのであるが、固形状のもの
の場合には、これを酸で処理する。この酸としては、コ
スト的に安価な硫酸を用いるのがよい。そのさい、この
硫酸浸出後の遊離硫酸濃度が10(g/l)以上となる
ように、常温、常圧で一段浸出を行い、濾過分離して浸
出液(本発明でいう処理原液)を採取すればよい。また
、炭酸塩鉱物等の如くカルシウム等を多く含む固形物に
ついては塩酸を使用するのがよく、この場合には塩酸浸
出後の遊離塩酸濃度が15(g/l)程度となるように
常温常圧で一段浸出を行い、濾過分離して浸出液(本発
明でいう処理原液)を採取すればよい。
(この頁以下余白) 本発明で使用する処理原液は、このようにしてGeおよ
びGa、 Inを微量含有する固形物質を酸で熔解した
液、または金属の製錬工程その他の化学プロセスから液
状で発生するGqおよびGa、 In微量含有液である
が、ある程度のGeのほかにGaまたはInが0.01
〜1 (g/ 12 )程度含まれ、このGe、 Ga
In以外の金属イ1ン1例えば+ Zn+ Fe+^1
. As。
Ni、 Cd等の金属イオンが単独または合計で2〜7
0(g/jりもしくはそれ以上共存する液を処理対象と
するものである。この処理原液中のInが0.01(g
/jり以下の場合には、第1発明、この処理原液中のG
aが0.01 (g/ 41 )以下の場合には、第2
発明、そして、この処理原液中のGaとInが共に0.
01 (g/ l )以上の場合には、第3発明を実施
するのがよい。
第一工程では、この処理原液を、 Geを選択的に吸着
可能な酸濃度のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に
通液させる。ここで使用するキレート性イオン交換樹脂
は。
例えば一般式。
基である。
で示されるフェノール化合物とフェノール類およびアル
デヒド類とを架橋三次元化してなるキレート樹脂を用い
ることができる。このような樹脂自体は1例えば特開昭
54−121241号公報において酸性電気亜鉛メッキ
浴中の鉄イオン濃度を低減できるイオン交換樹脂として
知られており、また商品名■ユニセレックUR−50(
ユニチカ株式会社製)として市販されている。
このようなキレート性イオン交換樹脂(と(にアミノカ
ルボン酸基を有するキレート性イオン交換樹脂)が、G
e以外の多種金属イオンを極めて多量に含む液から、 
Geを選択的に吸着できる使方を有することが判明した
のであるが、この場合にその処理原液の遊離硫酸濃度が
10(g/ml)以上。
100 (g//)以下となるように、好ましくは。
30〜60(g/jりとなるように調整する。既述のよ
うに、硫酸浸出液を処理原液とする場合には。
この遊離硫酸濃度を満足した液をそのまま得ることが可
能であり、また処理原液が元々この酸濃度の酸性液とし
て金属の製錬工程や化学プロセスから得られる場合には
、ことさらこの酸調整を行わなくてもよい。
なお、この処理原液中に三価の鉄イオンが共存する場合
には、亜硫酸ガスや重亜硫酸ソーダ等の還元剤によって
これを二価の鉄イオンに予め還元しておくのがよい。該
樹脂への処理原液の通液にあたっては、この樹脂を充填
した交換塔に空間速度(以下単に、 S、Vと呼ぶこと
がある)が5.0以下、好ましくは1.0〜3.0とな
るような速度で通液する。これによって処理原液中のG
eだけがこの樹脂に選択的に吸着される。そのさいの樹
脂への接触温度としては10〜50℃、好ましくは20
〜30℃が適当である。
第1図は、処理原液の遊離硫酸濃度と該樹脂へのGe吸
着量との関係を示したもので、該キレート性イオン交換
樹脂を充填した交換塔に処理原液をS、V5.O以下で
通液したときのデータであるが遊離硫酸濃度が30〜6
0(g/J)でGeがよく吸着することがわかる。
また、第2図は、亜鉛、鉄、アルミニウム、砒素をそれ
ぞれ5〜20(g/jl)含有し、かつGe。
Ga、 Inを微量含有する硫酸酸性溶液(遊離硫酸濃
度;50g/7りに、亜硫酸ガスを吹き込み三価の鉄を
二価に還元した後、S、ν2.0で該キレート性イオン
交換樹脂に通液した場合の通液量と貫流点との関係を示
したもので、これよりGeが所定の条件下でこの混合溶
液から選択的に該樹脂に吸着されることがわかる。
〔第二工程〕
第二工程は、第一工程を経た該樹脂をアルカリで処理し
て樹脂吸着物質を溶離する工程である。
既述のように、第一工程において、この樹脂にはGeが
他の金属イオンとは選択されて吸着する。これを溶離す
るには、アルカリ例えば水酸化ナトリウムを用いて簡単
に行うことができる。しかし。
鉱酸を用いての溶離ではGeの回収が難しい。水酸化ナ
トリウムを用いて溶離する場合、3N〜4Nのものを使
用するとよい。そのさい、炭酸ソーダや塩化ナトリウム
などを添加して水酸化ナトリウム濃度を低減することも
可能であるが、工業的には水酸化ナトリウムのみを用い
るのがよい。この溶離により、 Ge以外の金属イオン
濃度が低く+’Geを、 0.01〜1(g/jり程度
もしくはそれ以上含有するGe含有溶液を得ることがで
きる。
第3図は、前記の処理原液から該樹脂に吸着されたGe
を4 N−NaOHで溶離した場合の溶離曲線を示して
いる。この図より、 Geは良好に溶離されることが判
る。なお、このアルカリでの溶離の前において、 IN
〜3N硫酸を樹脂に通液すると、水押しよりも効果的に
樹脂中の不純物の除去ができ、溶離液中の不純物が減少
して、より純粋なGeを回収することができる。
〔第三工程〕
この工程は、前記の第二工程で得られた溶離液からGe
を酸化ゲルマニウムとして回収する工程である。この場
合、 Ge濃度の高い溶離液を得ることが有利であるが
、これは第3図の溶離曲線に従ってGe濃度の濃い通液
量分をまず回収し、残りの薄い部分は再溶離液として該
樹脂に循環させる処方を採るのがよい。このようにして
、 Ge濃度が0.01〜1(g/41)程度のGe含
有アルカリ溶液が得られるが、このアルカリ液中のGe
を回収するには。
まず塩酸を加えて中和して沈澱を生成させる。
第4図には液のpHとゲルマニウム酸ナトリウム(Na
2 Ge O3)の沈澱率との関係を示したが、pH値
が9付近でこのゲルマニウム酸ナトリウムの溶解度が最
小となってよく沈澱することがわかる。
この沈澱を生成させたなら、固液分離した後、その固形
分に塩酸を加えて浸出薄溝し、溜出液を加水分解するこ
とにより後記実施例に示すように高純度の酸化ゲルマニ
ウムを回収することができる。なお、このアルカリ溶液
に塩酸を加えて中和して薄情する方法でもよいが、この
場合には液量が多くなるうえ、塩酸濃度が高くなるので
、一旦沈澱を生成させて濃縮する前記方法によるのがこ
のましい。
〔第四工程〕
第四工程は、第一工程での樹脂層を通過した液(尾液)
を原液として、この原液を、 Gaおよび)nを選択的
に吸着可能なpH値のもとで第一工程と同様のキレート
性イオン交換樹脂の層に通液させる工程である。該キレ
ート性イオン交換樹脂がGa。
In以外の多種金属イオンを極めて多血に含む液からG
aとInを選択的に吸着できる能力を有することが判明
したのであるが、この場合に、該原液(尾液)(7)p
H値を1.0〜4.0.好ましくは1.5〜3.0 ニ
なるように調整することが重要である。このpi値の調
整は第一工程の樹脂通過液に中和剤を必要量添加するこ
とによって簡単に行うことができる。
そのさい、 Geの回収を効果的に行うべく三価の鉄イ
オンを還元剤を用いて還元する処理を既に行った場合に
は、この第四工程においてこの還元処理を省略すること
ができる。
該樹脂?の原液(第一工程の尾液)の通液にあたっては
、この樹脂を充填した交換塔に空間速度(S、V )が
5.0以下、好ましくは0.5〜1.5となるような速
度で通液する。これによってこの原液中のGaおよびI
nだけがこの樹脂に選択的に吸着される。そのさいの樹
脂への接触温度としては10〜50℃、好ましくは35
〜45℃が適当である。
第5図は、原液のpH値と該樹脂へのGaおよびInの
吸着量との関係を示したもので、該キレート性イオン交
換樹脂を充填した交換塔に、原液をS、V5.0以下で
通液したときのデータであるが、p1直が1.0〜4.
0でGaとInが共によく吸着することがわかる。
また、第6図は、亜鉛、鉄、アルミニウム、砒素をそれ
ぞれ5〜2o(g/ J )程度含有するGa。
In微量含有硫酸酸性液をpH2,8に調整し、亜硫酸
水素ナトリウムを添加して溶液の還元性を保った後、S
、V 1゜Oで該キレート性イオン交換樹脂に通液した
場合の通液量と貫流点との関係を示したもので、これよ
り、 GaおよびInが所定の条件下でこの混合溶液か
ら選択的に該樹脂に吸着されることがわかる。
〔第五工程〕
第五工程は、第四工程を経た樹脂を鉱酸で処理して樹脂
吸着物質を溶離する工程である。既述のように、前記第
四工程において、この樹脂にはGaおよびInイオンが
他の金属イオンとは選択されて吸着する。これを溶離す
るには、鉱酸例えば硫酸または塩酸を使用して簡単に行
うことができる。
硫酸の場合には、1〜6N好ましくは3〜4N。
塩酸の場合には、1〜6N好ましくは2〜3Nの濃度の
ものを使用するとよい。この溶離により。
Ga、 In以外の金属イオン濃度が低く+ Ga、 
Inを。
0.01〜1(g/jり程度若しくはそれ以上含有する
Ga、 In含有溶液を得ることができる。
この溶離液を得たならば、これを先の処理原液(第一工
程の尾液)からの吸着工程(第四工程)と同様に、この
溶離液のpH値を1.0〜4.0好ましくは1.5〜3
.0に澗整したうえ、必要に応じて還元剤により三価の
鉄イオンを二価の鉄イオンに還元し、前記吸着工程で使
用したのと同じキレート性イオン交換樹脂の層(この樹
脂を充填した交換塔) ニS、V 5.0以下好ましく
はS、V 1.0〜3.0 テ通液することによって、
この樹脂にGa、 Inを再び吸着させ、これを再び鉱
酸で溶離するという工程を繰り返すことによって、溶離
液中のGa、 In以外の金属イオン濃度をより一層低
下させることができる。この繰り返し溶離に使用する鉱
酸としては先の場合と同様に2例えば硫酸の場合には、
1〜6N好ましくは3〜4N、塩酸の場合には、1〜6
N好ましくは2〜3Nの濃度のものを使用することがで
き、この溶離液中のGat Inの濃度は0.1〜50
(g/jりといった極めて高い濃度とすることができる
。そして、この溶離液中のGaおよびIn以外の金属イ
オンは極めて微量となり、 Ga、 Inだけが分離濃
縮される。
第7図は、第6図の場合に得られた溶離液のpHを2.
8に開整した後、 S、V 2.0で該キレート性イオ
ン交換樹脂の層に通液したときの通液量と貫流点との関
係を示したものである。同図からGa、 Inが選択的
にこの樹脂に吸着され、その溶離液中にはGa、 In
が濃縮されると共に、これ以外の金属イオン濃度が低下
することがわかる。 、第8図は、前記の溶離液から該
樹脂に吸着されたガリウムまたはインジウムを2Nの塩
酸で溶離した場合の溶離曲線を示している。
以上のようにして、第一、第二、第三、第四および第五
工程を経ることによって得られたGa、 Inを含む溶
離液は、この溶離液中のGaとIn濃度の違いに応じて
(ひいては、第一工程の処理原液中のGa、 In含有
量の変動もしくは違いに応じて)以後の工程が若干異な
った態様のもとで処理される。
以下これを個別に説明する。
「第1発明の場合」 これは、第五工程で得られた溶離液中のGa濃度は十分
にあるがIn濃度が経済価値を持たないほど微量の場合
であり、この場合には、第五工程で得られた溶離液を原
料とし、この液中のGaを電解採取法によって金属Ga
を採取する。そのさい、この溶離液を直接電解に供する
ことも可能ではあるが(但しpn調整を適切に行う)、
いったんこの溶離液中のGaイオンと他の金属イオンと
を、中和処理によって分別する処方を採るのもよい。第
9図に液のpnと、 Ga水酸化物の沈澱率との関係を
示したが、 pH値が4〜8の範囲ではGaはよく沈澱
するがこれより低くてもあるいは高くてもGaは溶解す
ることがわかる。従って2例えば鉄イオンが共存する場
合には(同図に示すように鉄はpH値が5以上で沈澱す
るから)、溶離液にアルカリ剤を添加してpH値を例え
ば10以上とすることによって(その過程でGaが一旦
沈澱しても再溶解する)水酸化鉄の沈澱を生成させてこ
れを濾別したあと、その液に例えば硫酸を加えてptt
値5〜8に逆中和することによってGa水酸化物の沈澱
を生成させてこれを濾別すると、溶離液中に同伴した鉄
イオンを分離除去できると共にGaの濃縮ができる。得
られたGa水酸化物の沈澱はアルカリ剤例えば水酸化ナ
トリウムを添加して再熔解してその液をGa電解の電解
液に供すればよい。なお鉄イオン等のGa以外の金属が
それほど溶離液中に残存していない場合には、とくに道
中和処理を行わないで、溶離液にアルカリ剤を添加して
直接pH値5〜8に調整してGa水酸化物の沈澱を生成
させる中和処理によってGaの精製濃縮ができ、これを
アルカリで溶解して電解に供すれ番tよい。
これによって、後記実施例に示すように、高純度の金属
Gaが極めて高い収率で採取することができる。
「第2発明の場合j これは、第五工程で得られた溶離液中のIn濃度は十分
にある場合に適用する処理であるが、この第五工程で得
られた溶離液中に溶存するInを、 Inより卑な金属
を用いて金属Inを液から置換析出させることによって
、インジウムスポンジを採取する。すなわち第2発明で
は、溶離液の酸濃度によっては、これを鉱酸1例えば硫
酸または塩酸でpHが2.0以下とし、この酸性溶液に
粉状または板状の亜鉛やアルミニウム等のInより卑な
金属をInに対して1〜3当量添加することによって、
インジウムスポンジを得る。そのさい、この置換析出の
前、より具体的には、 pH1N整の前に液中に硫化水
素ガスを予め吹き込むことによってインジウム以外の金
属分を沈澱させ、これを液から濾別する処方を採れば、
液の浄化を簡便に行うことができ。
コレによって置換析出工程におけるインジウムスポンジ
の純度を高めることができる。この採取されたスポンジ
状のインジウムは、必要に応じてこれを溶融して陽極に
鋳造し、これを電解精製に供すれば、一層高純度のIn
金属を製造することができる。
「第3発明の場合j これは、第五工程で得られた溶離液中のGaとIn濃度
が共に十分である場合に適用する処理であるが、まず、
この溶離液中に溶存するInを、 Inより卑な金属を
用いて金属Inを置換析出させてインジウムスポンジを
採取し、ついでその尾液(インジウム採取後の液)を原
料としてこの液中のGaを電解採取処方で金属Gaとし
て採取するという工程を経ることによって、金属Inと
金属Gaを共に高収率で採取するのである。
そのさい、 Inスポンジの採取処理は第2発明で説明
したのと同様にして行うことができ、また採取されたイ
ンジウムスポンジは、これを電解精製してさらに高純度
の金属Inとすることができる。
Gaの電解においてはt、 In置換析出後の尾液を原
液とし、この液にアルカリ剤を加えてpH値を5〜8に
調整すると、第9図に示すよう−に、 Ga水酸化物の
沈澱が生じるので、この処理によって一旦Ga水酸化物
の沈澱を生成させ、これを濾別したあと再びこのGa水
酸化物を水酸化ナトリウムに溶解してGa電解液とする
処方、あるいは、該尾液のpHが10以上となるように
アルカリ剤を添加して鉄などのGa以外の金属の澱物を
生成させてこれを濾別したあと、その濾液を硫酸でpH
5〜8に逆中和してGa水酸化物の沈澱を生成させ、こ
れを濾別したあと再びこのGa水酸化物を水酸化ナトリ
ウムに溶解してGa電解液とする処方、などによって、
高純度の金属Gaを電解採取することができる。
以上の第一〜第三発明のほかに、第五工程で得られた溶
離液中のGa、 Inを分離回収する方法として、以下
に挙げる中法および乙法を採用することもできる。
〔中法〕
この中法は、第五工程で−られたGa・とInを含有す
る溶離液にアルカリ剤を添加してpH調整して沈澱を生
成させ、これを固液分離する工程。
この固液分離工程で得られた固形分を酸で溶解し、この
酸性溶液にInより卑な金属を添加してInを置換析出
させるIn析出工程。
該固液分離工程で得られた液分に酸を添加して沈澱を生
成させ、これをアルカリで溶解してGaを電解採取する
電解工程、からなる。
〔乙法〕
この乙法は、第五工程で得られたGaとInを含有する
溶離液を、 Ga抽出用の有機溶媒を用いて溶媒抽出処
理したあと、有機相と水相に分離し、有機相中のGaを
水中に逆抽出するGa抽出工程。
このGa抽出工程で得られたGa水溶液をアルカリ性と
して金属Gaを電解採取する電解工程。
前記のGa抽出工程においてGa抽出用の有機溶媒を用
いて溶媒抽出処理したあとに分離された水相を、 In
抽出用の有機溶媒を用いて溶媒抽出処理したあとこれを
有機相と水相に分離し、この有機相中のInイオンを水
中に逆抽出してIn水溶液を得るIn抽出工程。
このIn抽出工程で得られたIn水溶液にInより卑な
金属を添加して金属Inを置換析出させるIn置換析出
工程、からなる。
以上説明したように2本発明によると、従来より様々な
問題があったGe、 Ga、 Inの工業的の製法に代
わる。経済的で且つ処理対象原料が広範囲にまで拡張さ
れた高収率のGe、 Gar Inの製法が提供される
以下に実施例を挙げるが、実施例1は第3発明に対応し
、実施例2は第1発明に対応し、また。
実施例3は第2発明に対応するものである。そして、各
実施例で使用したキレート性イオン交換樹脂ハ、商品名
■ユニセレソクUR−50(ユニチカ株式会社製)の樹
脂である。
実施例1 本例は、第1表にその組成を示すように、 Zn。
AI+ Fe、 Asを多く含み、 GeおよびGa、
Inを微量含有する製錬中間工程の物質を原料として、
これからGe、 Ga、 Inを分別回収した例を示す
第1表 原料の組成(Ge、 Ga、 In ・・pp
m )(Zn+ AI+ Fe、 As ・・重量%)
第1表の原料に硫酸を添加して第2表にその組成を示す
浸出液を得た。この浸出液中の遊離硫酸濃度は約50(
g/A)であった。
第2表 浸出液の組成((g/I0 第2表の浸出液に亜硫酸ガスを吹き込み鉄を還元した後
、キレート性イオン交換樹脂を充填したカラムに、S、
V=2で通液し、ゲルマニウムだけをこの41(脂に選
択的に吸着させた。通過液を分析したところ、 Ga、
 In、 Zn、^I、 Pe、 Asはほとんど吸着
せず、 Geは略々100%吸着していることが分かっ
た。
次ぎに、この樹脂に吸着したGeを、160(g/A)
−NaOHを用いてS、V=1で溶離処理を行い。
第3表にしめす組成の溶離液を得た。
第3表 溶離液の組成(g/n) 第3表に示すように、160 (g/ jl )−Na
OIlを用いて溶離を行うと樹脂に吸着したGeの略々
1o。
%が回収できる。
ついで、第3表の溶離液に塩酸を加え、 pHを約9に
して生成した沈澱を濾別し、この濾別したゲルマニウム
酸ソーダを塩酸浸出薄情して、塩化ゲルマニウムを得、
さらに加水分解して純度が99%以上の酸化ゲルマニウ
ムを回収した。
他方、前記第2表の浸出液を樹脂に通液したさいに、こ
の樹脂を通過した尾液は第4表に示す組成を有するもの
であった。
この樹脂通過尾液を処理原液として、これを炭酸カルシ
ウムで中和してpH値を2.0にし、沈澱を濾別したあ
と、その液に再びアルカリ剤を加えてpH値を2.5に
調整し、亜硫酸水素ナトリウムを添加して溶液の還元性
を保った後、この溶液を、キレート性イオン交換樹脂を
充填したカラムにS、■1.0で通液し、これによって
、 GaとInをこの樹脂に選択的に吸着させた。つい
で、3Nの硫酸を用いてこの樹脂に吸着したガリウムと
インジウムの溶離を行なった。得られた溶離液(これを
分離液と呼ぶ)の組成を第5表に示した。
第5表 分離液の組成(g/#) 第5表の分離液に硫化水素ガスを吹き込み、生成した沈
澱を濾別したあとの液に、亜鉛末をインジウムに対して
2当量添加し、インジウムスポンジを得た。この採取し
たインジウムスポンジを溶融してインジウムアノードと
し、電解精製して純度が99.9%以上の金属インジウ
ムを得た。
一方、インジウムスポンジを分別した液に、アルカリ剤
を加えてp++を10以上とし、生成した沈澱を濾別後
、濾液に硫酸を加えて逆中和し、生成した水酸化ガリウ
ムを濾別回収した。この水酸化ガリウムに水酸化ナトリ
ウムを加えて溶解し、これを電解液としてGaの電解採
取を行ない、純度が99.9%以上の金属ガリウムを得
た。
実施例2 本例は、第6表に示す組成の炭酸塩鉱物を原料として、
この中に微量に含まれるゲルマニウムおよびガリウムを
回収した例である。
第6表 原料の組成(%) 第6表の原料を塩酸で浸出し、 GeおよびGaをほぼ
100%浸出した。浸出液中の遊離塩酸濃度は約80 
(g/ l )であった。この浸出液に亜硫酸ガスを吹
き込んで鉄を還元したあと、S、V=2でキレート性イ
オン交換樹脂を充填したカラムに通液してGeだ4ノを
選択的に樹脂し吸着させた。通過液を分析したところ+
 Ga、 Cu、 Zn、 Fe+ Pb+ Asは殆
ど吸着せず、 Geは略々100%吸着していることが
わかった。
この樹脂に吸着したGeを、 160 g/ lt−N
aOHを用いてs、v=iで溶離を行った。得られた溶
離液の組成を第7表に示した。
第7表 溶離液の組成(g/J) 第7表の結果から、160 g/ lt−Na0)lを
用いて溶離を行うと、樹脂に吸着したGeの実質1全て
が溶離されることがわかる。
ついで、第7表の溶離液に塩酸を加え、pHを約9にし
て生成した沈澱を濾別し、この濾別したゲルマニウム酸
ソーダを塩酸浸出薄情して、塩化ゲルマニウムを得、さ
らに加水分解して純度が99%以上の酸化ゲルマニウム
を回収した。
他方、前記第6表の原料の浸出液を前記のように樹脂に
通液したさいに、この樹脂を通過した尾液は第8表に示
す組成を有するものであった。
第8表 樹脂通過液の組成(g/Il)酸カルシウムで
中和してpH値を2.0にし、沈澱を濾別したあと、そ
の液に亜硫酸水素ナトリウムを添加して溶液の還元性を
保った後、この溶液を。
キレート性イオン交換樹脂を充填したカラムに。
S、Vl、Oで通流し、これによって、 Gaをこの樹
脂に選択的に吸着させた。ついで、2Nの塩酸を用いて
この樹脂に吸着したガリウムの溶離を行なった。得られ
た溶離液(これを分離液と呼ぶ)の組成を第9表に示し
た。
第9表 分離液の組成(g//) 第9表の分離液に硫化水素ガスを吹き込み、生成した沈
澱を濾別したあとの液にアルカリ剤を添加してpi(値
を2.8に調整し、亜硫酸ナトリウムを添加してこの液
の還元性を保たせた。そしてこの液を再びキレート性イ
オン交換樹脂を充填したカラムにS、V=2で通液し、
 Gaを選択的にこの樹脂に吸着させた。ついで、2N
の塩酸を用いてこの樹脂に吸着しているGaを溶離した
。得られた溶離液(濃縮液)の組成を第10表に示した
第10表 濃縮液の組成(g/l この第10表の濃縮液にアルカリ剤を加えてpl+を1
0以上とし、生成した沈澱を濾別後、その濾液に硫酸を
加えて逆中和して水酸化ガリウムの沈澱を生成させ、こ
れを濾別回収した。この水酸化ガリウムに水酸化ナトリ
ウムを加えてこれを溶解し。
この液を電解液としてGaの電解採取を行い、純度が9
9.9%以上の金属Gaを得た。
(この頁以下余白) 実施例3 本例は、第11表にその組成を示す、製錬工程から出る
溶液から、ゲルマニウムとインジウムを回収した例であ
る。
第11表 溶液の組成 (g/jり 第11表の溶液に亜硫酸ガスを吹き込んで鉄を還元した
後、キレート性イオン交換樹脂を充填したカラムにS、
V=2で通液して、 Geだけをこの樹脂に選択的に吸
着させた。通過液を分析したところIn、 Zn、 A
I、 Pa、 Cdはほとんど吸着せず、 Geは略々
100%吸着されていることがわかった。
つぎに該樹脂に吸着したGeを、 120 g/ 7!
−NaOHを用いてS、V=1で溶離を行った。得られ
た溶離液の組成を第12表に示した。
第12表 溶離液の組成(g/jり ついで、第12表の溶離液に塩酸を加え、 pnを約9
にして生成した沈澱を濾別し、この濾別したゲルマニウ
ム酸ソーダを塩酸浸出薄情して、塩化ゲルマニウムを得
、さらに加水分解して純度が99%以上の酸化ゲルマニ
ウムを回収した。
他方、前記第11表の溶液を前記のように樹脂に通液し
たさいに、この樹脂を通過した尾液は第13表に示す組
成を有するものであった。
第13表 樹脂通過液 (g//) 第13表の溶液に炭酸カルシウムを加えてpH2,0に
した後、アンモニア水を加えてp■を2.5に調整した
。そして亜硫酸水素ナトリウムを添加して溶液の還元性
を保った後、この溶液を、キレート性イオン交換樹脂を
充填したカラムに、 S、V 1.0で通液し、これに
よってインジウムをこの樹脂に選択的に吸着させた。つ
いで3Nの塩酸を用いてこの樹脂に吸着したインジウム
の溶離を行なった。
得られた溶離液(これを分離液と呼ぶ)の組成を第14
表に示した。
この第14表の分離液にアルカリを添加してpH値を2
.5に調整し、亜硫酸水素ナトリウムを添加して液の還
元性を保たせ、 S、V 2で該キレート性イオン交換
樹脂を充填したカラムに通液してインジウムを選択的に
吸着させ9次ぎに3Nの硫酸を用いて溶離し、第15表
にその組成を示すインジウム濃縮液を得た。
第15表 濃縮液の組成(g/j) 第15表の濃縮液に亜鉛末をインジウムに対して2当量
添加してインジウムスポンジを得、これを採取して溶融
し、インジウムアノードを作って電解精製に供して純度
が99.99%の金属インジウムを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は処理原液の酸濃度とキレート性イオン交換樹脂
へのGe吸着量との関係図。 第2図は、 Zn、 Fe、 AI、 Asを高濃度で
含みGeおよびGa、 Inを微量含有する硫酸酸性溶
液(遊離硫酸50g/j)を還元性を保った後、その一
定量をキレート性イオン交換樹脂に通液したときの通液
量と貫流点との関係図。 第3図は、該樹脂に吸着されたGeを4N−NaOHで
溶離した場合の溶離曲線図。 第4図は、溶液のpiとゲルマニウム酸ナトリウムの沈
澱率との関係図。 第5図は、処理原液のpi値と、該樹脂へのGaおよび
Inの吸着量との関係図。 第6図は、亜鉛、鉄、アルミニウム、砒素を高濃度で含
むGa、 Inの希薄溶液をpH1)l整しかつ還元性
を保った後、一定量をキレート性イオン交換樹脂に通液
した時の通液量と貫流点との関係図。 第7図は、溶離液をpH1Il整しかつ還元性を保った
後、一定量をキレート性イオン交換樹脂に通液した時の
通液量と貫流点との関係図。 第8図は、吸着処理済みのキレート性イオン交換樹脂を
2Nの塩酸で溶離した場合の溶離曲線における溶離量と
Ga、 In濃度との関係図。 第9図は、液のpH値と、ガリウムおよび3価の鉄の加
水分解の関係図である。 第1図 20 40 60 .80 100 120遊離硫酸濃
度C1/L) 第2図 2’ 4 6 8 10 通液量(t7を一樹脂) 1 2 5 45 溶離量(1/1−樹脂) 第4図 6 7 8 9 10 11 H 第5図 1 2 3 4 H 第6図 5 10 15 通液量(t7を一樹脂) 第7図 40 80 120 160 通液量(1/1−樹脂) 1 2 3 溶液量(1/1−樹脂) 第9図 i 4 6 b IU 1:i! H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、 GeおよびGa、 Inを微量含有する固形
    物質を酸で溶解した液、または金属の製錬工程その他の
    化学プロセスから液状で発生するGeおよびGa、 ?
    n微量含有液を処理原液とし、この処理原液を、 Ge
    を選択的に吸着可能な酸濃度のもとでキレート性イオン
    交換樹脂の層に通液させる第一工程。 第一工程を経た該樹脂をア′ルカリで処理して樹脂吸着
    物質を溶離する第二工程。 第二工程で得られた溶離液に酸を添加して中和し、生成
    する沈澱物を固液分離し1分離した固形分に塩酸を加え
    て浸出蒸溜し、溜出液を加水分解して酸化ゲルマニウム
    を回収する第三工程。 第一工程において該キレート性イオン゛交換樹脂の層を
    通過した液を、 GaおよびInを選択的に吸着可能な
    pH値のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に通液さ
    せる第四工程。 第四工程を経た該樹脂を鉱酸で処理して樹脂吸着物質を
    溶離する第五工程。 第五工程で得られた溶離液を原料としてこの液中のGa
    を電解採取するGa電解採取工程。 からなるGeおよびGa、 In微量含有物質からのG
    eおよびGa、 Inの回収法。 (21,GeおよびGa、 Inを微量含有する固形物
    質を酸で熔解した液、または金属の製錬工程その他の化
    学プロセスから液状で発生するGeおよびGa、 In
    ′Ik量含有液を処理原液とし、この処理原液を、 G
    eを選択的に吸着可能な酸濃度のもとでキレート性イオ
    ン交換樹脂の層に通液させる第一工程。 第一工程を経た該樹脂をアルカリで処理して樹脂吸着物
    質を溶離する第二工程。 第二工程で得られた溶離液に酸を添加して中和し、生成
    する沈澱物を固液分離し1分離した固形分に塩酸を加え
    て浸出蒸溜し、溜出演を加水分解して酸化ゲルマニウム
    を回収する第三工程。 第一工程において該キレート性イオン交換樹脂の層を通
    過した液を+ GaおよびInを選択的に吸着可能なp
    H値のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に通液させ
    る第四工程。 第四工程を経た該樹脂を鉱酸で処理して樹脂吸着物質を
    溶離する第五工程。 第五工程で得られた溶離液中に溶存するInを。 Inより卑な金属を用いて金属IrIを置換析出させる
    金属In析出工程。 からなるGeおよびGa、 Inwk量含有物質からの
    GeおよびGa、 Inの回収法。 f31. GeおよびGa、 Inを微量含有する固形
    物質を酸で溶解した液、または金属の製錬工程その他の
    化学プロセスから液状で発生するGeおよびGa、 I
    nvjk量含有液を処理原液とし、この処理原液を、 
    Geを選択的に吸着可能な酸濃度のもとてキレート性イ
    オン交換樹脂の層に通液させる第一工程。 第一工程を経た該樹脂をアルカリで処理して樹脂吸着物
    質を溶離する第二工程。 第二工程で得られた溶離液に酸を添加して中和し、生成
    する沈澱物を固液分離し9分離した固形分に塩酸を加え
    て浸出薄情し、溜出液を加水分解して酸化ゲルマニウム
    を回収する第三工程。 第一工程において該キレート性イオン交換樹脂の層を通
    過した液を、 GaおよびInを選択的に吸着可能なp
    H値のもとでキレート性イオン交換樹脂の層に通液させ
    る第四工程。 第四工程を経た該樹脂を鉱酸で処理して樹脂吸着物質を
    溶離する第五工程。 第五工程で得られた溶離液中に溶存するInを11nよ
    り卑な金属を用いてInを置換析出させるIn析出工程
    、 前記のIn析出工程でInを採取したあとの液を原料と
    してこの液中のGaを電解採取するGa電解採取工程。 からなるGeおよびGa、 1+J&量含有物質からの
    GeおよびGa、 Inの回収法。 (この頁以下余白)
JP58161859A 1983-09-05 1983-09-05 GeおよびGa,In微量含有物質からのGeおよびGa,Inの回収法 Granted JPS6056031A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4666686A (en) * 1985-03-07 1987-05-19 Preussag Aktiengesellschaft Metall Process for the fluid-fluid extraction of gallium, germanium or indium from liquid solutions
WO2007015392A1 (ja) * 2005-08-04 2007-02-08 Kobelco Eco-Solutions Co., Ltd. 廃棄液晶ディスプレイからのインジウムの回収方法とその装置
JP2015048525A (ja) * 2013-09-04 2015-03-16 Dowaメタルマイン株式会社 ゲルマニウムの回収方法
CN106756126A (zh) * 2016-11-22 2017-05-31 云南临沧鑫圆锗业股份有限公司 一种从低浓度含锗废液中回收锗的工艺方法

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