JP2551860Y2 - 構造物における柱の伸縮振動に対する減衰装置 - Google Patents

構造物における柱の伸縮振動に対する減衰装置

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JP2551860Y2
JP2551860Y2 JP1991003215U JP321591U JP2551860Y2 JP 2551860 Y2 JP2551860 Y2 JP 2551860Y2 JP 1991003215 U JP1991003215 U JP 1991003215U JP 321591 U JP321591 U JP 321591U JP 2551860 Y2 JP2551860 Y2 JP 2551860Y2
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damper
damping device
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洋三 篠崎
桂治 小倉
修 辻田
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Taisei Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は建築物、工作物等の構造
物の柱の軸伸縮振動に対する減衰装置に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】構造物の地震や暴風時の変形は、図7に
示すせん断変形によるものと、図8に示す柱の軸伸縮に
よって生ずる全体曲げ変形に基因するものとがある。一
般に構造物の高さにくらべて幅の小さな塔状比の大きな
構造物ほど全体曲げ変形による揺れが大きくなる。
【0003】従来、前記柱の軸伸縮振動に対する有効な
減衰装置は提案されていなかった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記した全体曲げに伴
う柱の軸伸縮量は、各階の柱にすれば精々1乃至2mm
程度の僅かな量であるが、高層建物の下層階では軸伸縮
量が蓄積されて数センチ、数十センチのオーダーとな
る。この変形は主として構造物の外柱ほど大きく、これ
が構造物の水平揺れを発生させる一因となる。
【0005】本考案はこのような構造物の柱の軸伸縮振
動に基因する揺れを効果的に軽減する減衰装置を提供す
ることを目的として提案されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本考案に係る構造物における柱の伸縮振動に対する
減衰装置は、構造物の柱に繋材を組込み、同繋材の一端
をてこを介して構造物に設置したダンパーまたはアクチ
ユエーターに、他端を柱の下端に夫々接続して構成され
ている。
【0007】
【作用】本考案は前記したように構成されているので、
地震時や強風時において柱の軸伸縮の振動変形が生起し
たとき、柱に直接ダンパーを取付けた場合、ダンパーの
エネルギー吸収能は小さく、大きな減衰効果を挙げるこ
とは困難であるが、本考案によれば前記したように、構
造物の柱に組込まれ、一端部が同柱の下端に接続された
繋材の他端部がてこを介して構造物に設置したダンパー
またはアクチユエーターに接続されているので、前記て
こによって前記ダンパーまたはアクチユエーターの柱の
軸方向伸縮振動の減衰増幅効率が向上され構造物の全体
曲げによる変形が低減される。
【0008】
【実施例】以下本考案を図示の実施例について説明する
と、図1において1及び2は夫々構造物3の外柱及び梁
で、外柱1にはPC鋼材、ワイヤー等の鋼材よりなる繋
材4が組込まれ、同繋材4の一端が外柱1の下端に接続
され、他端が構造物3に装架されたてこ5を介して構造
物3の頂部に装架されたダンパー6に接続されている。
なお1’は構造物内部の柱を示す。
【0009】図2は前記繋材4とてこ比が1:λのてこ
5との接続部の詳細を示し、てこ5の隅角部が構造物3
の頂部外端部にヒンジ7を介して枢支され、外柱1の下
端に接続された垂直繋材4aの上端が前記てこ5の水平
部片に固着され、内側端がダンパー6に接続された水平
繋材4bの外側端が前記てこ5の垂直部材に固着されて
いる。
【0010】図示の実施例は前記したように構成されて
いるので、図3に示すような構造物の曲げ変形に対して
ダンパー6には同曲げ変形による外柱1の軸方向変形δ
に対する抵抗力を生じる。図4のように構造物3の頂部
両外端部A点及びB点をピンとして、同A点及びB点の
鉛直方向の速度を
【0011】
【数1】
【0012】とするとダンパー部C点も同じく水平方向
【0013】
【数2】
【0014】の速度をもつ。従って図2に示すようなて
この原理を用いたピンをA点及びB点に用いると、ダン
パー部C点の速度は
【0015】
【数3】
【0016】となる。この結果、構造物3の曲げ変形に
対する抵抗力(減衰力)はダンパー6の減衰係数をCと
すると、
【0017】
【数4】
【0018】即ち、
【0019】
【数5】
【0020】となる。図5は本考案の他の実施例を示
し、構造物3に設置したセンサー7によって振動を感知
し、コンピユータ8によって即時に解析処理を行ない必
要な制振力Fをアクチユエータ9によって出力すること
によって、全体曲げに対しては制振力λFとして働き、
構造物3の変形を最小限に制御することが可能となる。
図中、前記実施例と均等部分には同一符号が付されてい
る。
【0021】また本考案の装置は図6に示すように、構
造物のある部分に限定して適用することも可能である。
図中、前記実施例と均等部分には同一符号が附されてい
る。なお前記繋材4は外柱1の中に収めたり、外に出す
ことが考えられ、たるみ防止のため若干のプレストレス
を導入することもある。
【0022】
【考案の効果】本考案に係る減衰装置は、構造物の外柱
に繋材を組込み、同繋材の一端をてこを介して、建造物
に設置したダンパー、またはアクチユエーターに接続す
るとともに、他端を外柱の下端に接続したことによって
地震時、強風時おいて構造物の柱の軸伸縮による曲げ変
形を小さくし、前記てこを介して繋材と接続されたダン
パーまたはアクチユエーターの減衰増幅効率を向上せし
めるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る構造物における柱の伸縮振動に対
する減衰装置の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1における繋材とてことの接続部分の拡大図
である。
【図3】本考案の装置の作動説明図である。
【図4】構造物の曲げ変形を示す説明図である。
【図5】本考案の他の実施例を示す縦断面図である。
【図6】本考案の更に他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図7】構造物のせん断変形を示す説明図である。
【図8】構造物の曲げ変形を示す説明図である。
【符号の説明】
1 外柱 3 構造物 4 繋材 5 てこ 6 ダンパー 9 アクチユエータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の外柱に繋材を組込み、同繋材の
    一端をてこを介して構造物に設置したダンパーまたはア
    クチユエーターに、他端を柱の下端に夫々接続してなる
    ことを特徴とする構造物における柱の伸縮振動に対する
    減衰装置。
JP1991003215U 1991-02-01 1991-02-01 構造物における柱の伸縮振動に対する減衰装置 Expired - Lifetime JP2551860Y2 (ja)

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JPH0498965U JPH0498965U (ja) 1992-08-26
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2835882B2 (ja) * 1990-12-28 1998-12-14 株式会社竹中工務店 制振装置を備えた架構

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JPH0498965U (ja) 1992-08-26

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