JP2551577B2 - 排気成分濃度センサの異常判別方法 - Google Patents
排気成分濃度センサの異常判別方法Info
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- JP2551577B2 JP2551577B2 JP62077981A JP7798187A JP2551577B2 JP 2551577 B2 JP2551577 B2 JP 2551577B2 JP 62077981 A JP62077981 A JP 62077981A JP 7798187 A JP7798187 A JP 7798187A JP 2551577 B2 JP2551577 B2 JP 2551577B2
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車載内燃エンジンの排気成分濃度を検出して
供給混合機の空燃比を制御する空燃比制御方法における
排気成分濃度センサの異常判別方法に関する。
供給混合機の空燃比を制御する空燃比制御方法における
排気成分濃度センサの異常判別方法に関する。
背景技術 車載内燃エンジンの排気ガス浄化、燃費改善等のため
に排気ガス中の酸素濃度等の排気成分濃度を排気成分濃
度センサによって検出し、エンジンに供給される混合気
の空気量、又は燃料量を排気成分濃度センサによる検出
値に応じて調整することにより供給混合気の空燃比をフ
ィードバック制御する空燃比制御装置が例えば、特公昭
55−3533号公報により知られている。
に排気ガス中の酸素濃度等の排気成分濃度を排気成分濃
度センサによって検出し、エンジンに供給される混合気
の空気量、又は燃料量を排気成分濃度センサによる検出
値に応じて調整することにより供給混合気の空燃比をフ
ィードバック制御する空燃比制御装置が例えば、特公昭
55−3533号公報により知られている。
かかる空燃比フィードバック制御においては、排気成
分濃度センサの劣化、故障等によって排気成分濃度を正
確に検出し得ない異常状態が生ずることが考えられる。
排気成分濃度センサの異常時には供給混合気の空燃比を
理論空燃比等の所望空燃比に制御できなくなるので排気
浄化性能が悪化する。従って、排気成分濃度センサの出
力レベルに基づいて排気成分濃度センサの異常を判別す
ることが行なわれている。
分濃度センサの劣化、故障等によって排気成分濃度を正
確に検出し得ない異常状態が生ずることが考えられる。
排気成分濃度センサの異常時には供給混合気の空燃比を
理論空燃比等の所望空燃比に制御できなくなるので排気
浄化性能が悪化する。従って、排気成分濃度センサの出
力レベルに基づいて排気成分濃度センサの異常を判別す
ることが行なわれている。
ところで、車載内燃エンジンの場合には長時間の高速
走行直後のアイドル状態及び低速走行状態においては、
内燃エンジンが高温となっており、吸入空気の膨張によ
り単位体積当りの吸入空気重量が低下する一方、気化器
のフロート室や燃料通路の燃料が気化して蒸気が生じそ
の気泡によるポンピング作用により燃料がノズルから多
量に吐出するパーコレーション現象が起き得る。よっ
て、空燃比フィードバック制御をなしても供給混合気の
空燃比がリッチとなる状態が継続してしまい、排気成分
濃度センサの出力レベルがリッチ側に変動したままとな
るので排気成分濃度センサが異常状態であると誤判別し
てしまうことがある。
走行直後のアイドル状態及び低速走行状態においては、
内燃エンジンが高温となっており、吸入空気の膨張によ
り単位体積当りの吸入空気重量が低下する一方、気化器
のフロート室や燃料通路の燃料が気化して蒸気が生じそ
の気泡によるポンピング作用により燃料がノズルから多
量に吐出するパーコレーション現象が起き得る。よっ
て、空燃比フィードバック制御をなしても供給混合気の
空燃比がリッチとなる状態が継続してしまい、排気成分
濃度センサの出力レベルがリッチ側に変動したままとな
るので排気成分濃度センサが異常状態であると誤判別し
てしまうことがある。
発明の概要 そこで、本発明の目的は、空燃比制御装置を備えた車
載内燃エンジンにおいて、吸気系が高温時の際の排気成
分濃度センサの異常誤判別を防止した排気成分濃度セン
サの異常判別方法を提供することである。
載内燃エンジンにおいて、吸気系が高温時の際の排気成
分濃度センサの異常誤判別を防止した排気成分濃度セン
サの異常判別方法を提供することである。
本発明の排気成分濃度センサの異常判別方法において
は、車載内燃エンジンの吸気温が所定温度以上の高吸気
温状態にないことを検出したときにのみ排気成分濃度セ
ンサの出力レベルに基づいて排気成分濃度センサの異常
を判別することを特徴としている。
は、車載内燃エンジンの吸気温が所定温度以上の高吸気
温状態にないことを検出したときにのみ排気成分濃度セ
ンサの出力レベルに基づいて排気成分濃度センサの異常
を判別することを特徴としている。
実 施 例 以下、本発明の実施例につき添付図面を参照しつつ詳
細に説明する。
細に説明する。
第1図は排気成分濃度センサとして酸素濃度センサを
用いて本発明の異常検出方法を適用した空燃比制御装置
を示している。この空燃比制御装置においては、エアク
リーナ2の空気吐出口近傍から気化器1の絞り弁3より
下流の吸気マニホールド4内に達する吸気2次空気供給
通路8が設けられている。吸気2次空気供給通路8には
いわゆるリニア型電磁弁9が設けられている。電磁弁9
の開度はそのソレノイド9aに供給される電流値に比例し
て変化する。
用いて本発明の異常検出方法を適用した空燃比制御装置
を示している。この空燃比制御装置においては、エアク
リーナ2の空気吐出口近傍から気化器1の絞り弁3より
下流の吸気マニホールド4内に達する吸気2次空気供給
通路8が設けられている。吸気2次空気供給通路8には
いわゆるリニア型電磁弁9が設けられている。電磁弁9
の開度はそのソレノイド9aに供給される電流値に比例し
て変化する。
絞り弁3近傍の吸気通路内壁面には負圧検出ポート6
が設けられている。負圧検出ポート6は絞り弁3が所定
開度以下のときに絞り弁3の上流に位置し、絞り弁3が
所定開度より大のときに絞り弁3の下流に位置する。負
圧検出ポート6における負圧PCは負圧通路6aを介して負
圧スイッチ7に供給される。負圧スイッチ7は絞り弁3
の閉弁状態を検出するために設けられており、負圧検出
ポート6における負圧が例えば、30mmHg以下のときオン
となる。
が設けられている。負圧検出ポート6は絞り弁3が所定
開度以下のときに絞り弁3の上流に位置し、絞り弁3が
所定開度より大のときに絞り弁3の下流に位置する。負
圧検出ポート6における負圧PCは負圧通路6aを介して負
圧スイッチ7に供給される。負圧スイッチ7は絞り弁3
の閉弁状態を検出するために設けられており、負圧検出
ポート6における負圧が例えば、30mmHg以下のときオン
となる。
一方、絶対圧センサ10は吸気マニホールド4に設けら
れ吸気マニホールド4内の絶対圧PBAに応じたレベルの
出力を発生し、クランク角センサ11は内燃エンジン(以
下、単にエンジンと称す)5のクランクシャフト(図示
せず)の回転に同期したパルス、例えば、TDCパルスを
発生し、冷却水温センサ12はエンジン5の冷却水温Twに
応じたレベルの出力を発生し、吸気温センサ13は吸入空
気の温度TAに応じた出力電圧を発生し、酸素濃度センサ
14はエンジン5の排気マニホールド15に設けられ排気ガ
ス中の酸素濃度に応じた出力電圧を発生する。酸素濃度
センサ14は例えば、理論空燃比において出力電圧が急変
するλ=1型のセンサである。この酸素濃度センサ14の
配設位置より下流の排気マニホールド15には排気ガス中
の有害成分の低減を促進させるために触媒コンバータ34
が設けられている。負圧スイッチ7、絶対圧センサ10、
クランク角センサ11、水温センサ12、吸気温センサ13、
及び酸素濃度センサ14の各出力は制御回路20に供給され
る。また制御回路20には更に車両の速度Vに応じたレベ
ルの出力を発生する車速センサ16と、大気圧PAに応じて
出力を発生する大気圧センサ17と、クラッチペダル(図
示せず)が踏み込まれるとオフとなるクラッチスイッチ
18とが接続されている。負圧スイッチ7及びクラッチス
イッチ18はオフ時に低レベル出力を発生し、オン時に電
圧VBの高レベル出力を発生する。
れ吸気マニホールド4内の絶対圧PBAに応じたレベルの
出力を発生し、クランク角センサ11は内燃エンジン(以
下、単にエンジンと称す)5のクランクシャフト(図示
せず)の回転に同期したパルス、例えば、TDCパルスを
発生し、冷却水温センサ12はエンジン5の冷却水温Twに
応じたレベルの出力を発生し、吸気温センサ13は吸入空
気の温度TAに応じた出力電圧を発生し、酸素濃度センサ
14はエンジン5の排気マニホールド15に設けられ排気ガ
ス中の酸素濃度に応じた出力電圧を発生する。酸素濃度
センサ14は例えば、理論空燃比において出力電圧が急変
するλ=1型のセンサである。この酸素濃度センサ14の
配設位置より下流の排気マニホールド15には排気ガス中
の有害成分の低減を促進させるために触媒コンバータ34
が設けられている。負圧スイッチ7、絶対圧センサ10、
クランク角センサ11、水温センサ12、吸気温センサ13、
及び酸素濃度センサ14の各出力は制御回路20に供給され
る。また制御回路20には更に車両の速度Vに応じたレベ
ルの出力を発生する車速センサ16と、大気圧PAに応じて
出力を発生する大気圧センサ17と、クラッチペダル(図
示せず)が踏み込まれるとオフとなるクラッチスイッチ
18とが接続されている。負圧スイッチ7及びクラッチス
イッチ18はオフ時に低レベル出力を発生し、オン時に電
圧VBの高レベル出力を発生する。
制御回路20は第2図に示すように絶対圧センサ10、水
温センサ12、吸気温センサ13、酸素濃度センサ14、車速
センサ16、大気圧センサ17の各出力レベルを変換するレ
ベル変換回路21と、レベル変換回路21を経た各センサ出
力の1つを選択的に出力するマルチプレクサ22と、この
マルチプレクサ22から出力される信号をディジタル信号
に変換するA/D変換器23と、クランク角センサ11の出力
信号を波形整形する波形整形回路24と、波形整形回路24
の出力パルスの発生間隔をクロックパルス発生回路(図
示せず)から出力されるクロックパルス数によって計測
してエンジン回転数Neデータを出力するカウンタ25と、
負圧スイッチ7及びクラッチスイッチ18の出力レベルを
変換するレベル変換回路26と、その変換出力をディジタ
ルデータとするディジタル入力モジュレータ27と、電磁
弁9を開弁駆動する駆動回路28と、警報用の発光ダイオ
ード19を点灯駆動する駆動回路33と、プログラムに従っ
てディジタル演算を行なうCPU(中央処理装置)29と、
各種の処理プログラム及びデータが予め書き込まれたRO
M30と、RAM31とからなっている。電磁弁9のソレノイド
9aは駆動回路28の駆動トランジスタ及び電流検出用抵抗
(共に図示せず)に直列に接続されてその直列回路の両
端間に電源電圧が供給される。マルチプレクサ22、A/D
変換器23、カウンタ25、ディジタル入力モジュレータ2
7、駆動回路28,33、CPU29、ROM30及びRAM31は入出力バ
ス32によって互いに接続されている。なお、CPU29はタ
イマA及びB(図示せず)を内蔵し、またRAM31は不揮
発性である。
温センサ12、吸気温センサ13、酸素濃度センサ14、車速
センサ16、大気圧センサ17の各出力レベルを変換するレ
ベル変換回路21と、レベル変換回路21を経た各センサ出
力の1つを選択的に出力するマルチプレクサ22と、この
マルチプレクサ22から出力される信号をディジタル信号
に変換するA/D変換器23と、クランク角センサ11の出力
信号を波形整形する波形整形回路24と、波形整形回路24
の出力パルスの発生間隔をクロックパルス発生回路(図
示せず)から出力されるクロックパルス数によって計測
してエンジン回転数Neデータを出力するカウンタ25と、
負圧スイッチ7及びクラッチスイッチ18の出力レベルを
変換するレベル変換回路26と、その変換出力をディジタ
ルデータとするディジタル入力モジュレータ27と、電磁
弁9を開弁駆動する駆動回路28と、警報用の発光ダイオ
ード19を点灯駆動する駆動回路33と、プログラムに従っ
てディジタル演算を行なうCPU(中央処理装置)29と、
各種の処理プログラム及びデータが予め書き込まれたRO
M30と、RAM31とからなっている。電磁弁9のソレノイド
9aは駆動回路28の駆動トランジスタ及び電流検出用抵抗
(共に図示せず)に直列に接続されてその直列回路の両
端間に電源電圧が供給される。マルチプレクサ22、A/D
変換器23、カウンタ25、ディジタル入力モジュレータ2
7、駆動回路28,33、CPU29、ROM30及びRAM31は入出力バ
ス32によって互いに接続されている。なお、CPU29はタ
イマA及びB(図示せず)を内蔵し、またRAM31は不揮
発性である。
かかる構成におては、A/D変換器23から吸気マニホー
ルド4内の絶対圧PBA、冷却水温Tw、吸気温TA、排気ガ
ス中の酸素濃度、車速V、及び大気圧PAの情報が択一的
に、カウンタ25からエンジン回転数Neを表わす情報が、
またディジタル入力モジュレータ27から負圧スイッチ7
及びクラッチスイッチ18のオンオフ情報がCPU29に入出
力バス32を介して各々供給される。CPU29はイグニッシ
ョンスイッチ(図示せず)がオンされるとクロックパル
スに応じてプログラムを繰り返し処理することにより後
述の如く電磁弁9のソレノイド9aへ供給電流値を表わす
空燃比制御出力値AFOUTをデータとして算出し、その算
出した出力値AFOUTを駆動回路28に供給する。駆動回路2
8はソレノイド9aに流れる電流値が出力値AFOUTになるよ
うにソレノイド9aに流れる電流値を閉ループ制御する。
ルド4内の絶対圧PBA、冷却水温Tw、吸気温TA、排気ガ
ス中の酸素濃度、車速V、及び大気圧PAの情報が択一的
に、カウンタ25からエンジン回転数Neを表わす情報が、
またディジタル入力モジュレータ27から負圧スイッチ7
及びクラッチスイッチ18のオンオフ情報がCPU29に入出
力バス32を介して各々供給される。CPU29はイグニッシ
ョンスイッチ(図示せず)がオンされるとクロックパル
スに応じてプログラムを繰り返し処理することにより後
述の如く電磁弁9のソレノイド9aへ供給電流値を表わす
空燃比制御出力値AFOUTをデータとして算出し、その算
出した出力値AFOUTを駆動回路28に供給する。駆動回路2
8はソレノイド9aに流れる電流値が出力値AFOUTになるよ
うにソレノイド9aに流れる電流値を閉ループ制御する。
次に、かかる空燃比制御装置の動作を第3図及び第4
図に示したCPU29の動作フロー図に従って詳細に説明す
る。
図に示したCPU29の動作フロー図に従って詳細に説明す
る。
CPU29は第3図に示すように先ず、絶対圧PBA、冷却水
温Tw、吸気温TA、排気ガス中の酸素濃度O2、車速V、大
気圧PA、エンジン回転数Ne、負圧スイッチ7及びクラッ
チスイッチ18のオンオフの各情報を読み込み(ステップ
101)、それらの各情報に基づいて空燃比フィードバッ
ク制御条件を充足したか否かを判別する(ステップ10
2)。例えば、高エンジン回転数時、高吸気温時、低吸
気温時、高車速で減速中等には空燃比フィードバック制
御条件を充足していないと判別して空燃比をオープンル
ープ制御するためにタイマAに所定時間tA(例えば、60
sec)をセットしてダウン計測を開始させ(ステップ10
3)、空燃比制御出力値AFOUTを0に等しく(ステップ10
4)、また空燃比補正値IOUTを0に等しくする(ステッ
プ105)。一方、空燃比フィードバック制御条件を充足
する場合には、空燃比制御基準値DBASE、及び基準補正
値DAを検索する(ステップ121,122)。ROM30には絶対圧
PBAとエンジン回転数Neとから定まる基準値DBASEがD
BASEデータマップとして予め書き込まれ、またRAM31に
は絶対圧PBAとエンジン回転数Neとから定まる基準補正
値DAがDAデータマップとして形成される。基準補正値DA
は気化器1の経年変化等によって生ずる基準値DBASEの
誤差を補正する補正値であり、CPU29において割込実行
される学習制御ルーチンの処理によって運転状態の変化
の都度更新される。CPU29は読み込んだ絶対圧PBAとエン
ジン回転数Neとに対応する基準値DBASEをDBASEデータマ
ップから、基準補正値DAをDAデータマップから各々検索
する。なお、基準値DBASEはDBASEデータマップにおいて
格子間は補正計算して求め、基準補正値DAはDAデータマ
ップにおいて定められた領域単位で設定される。
温Tw、吸気温TA、排気ガス中の酸素濃度O2、車速V、大
気圧PA、エンジン回転数Ne、負圧スイッチ7及びクラッ
チスイッチ18のオンオフの各情報を読み込み(ステップ
101)、それらの各情報に基づいて空燃比フィードバッ
ク制御条件を充足したか否かを判別する(ステップ10
2)。例えば、高エンジン回転数時、高吸気温時、低吸
気温時、高車速で減速中等には空燃比フィードバック制
御条件を充足していないと判別して空燃比をオープンル
ープ制御するためにタイマAに所定時間tA(例えば、60
sec)をセットしてダウン計測を開始させ(ステップ10
3)、空燃比制御出力値AFOUTを0に等しく(ステップ10
4)、また空燃比補正値IOUTを0に等しくする(ステッ
プ105)。一方、空燃比フィードバック制御条件を充足
する場合には、空燃比制御基準値DBASE、及び基準補正
値DAを検索する(ステップ121,122)。ROM30には絶対圧
PBAとエンジン回転数Neとから定まる基準値DBASEがD
BASEデータマップとして予め書き込まれ、またRAM31に
は絶対圧PBAとエンジン回転数Neとから定まる基準補正
値DAがDAデータマップとして形成される。基準補正値DA
は気化器1の経年変化等によって生ずる基準値DBASEの
誤差を補正する補正値であり、CPU29において割込実行
される学習制御ルーチンの処理によって運転状態の変化
の都度更新される。CPU29は読み込んだ絶対圧PBAとエン
ジン回転数Neとに対応する基準値DBASEをDBASEデータマ
ップから、基準補正値DAをDAデータマップから各々検索
する。なお、基準値DBASEはDBASEデータマップにおいて
格子間は補正計算して求め、基準補正値DAはDAデータマ
ップにおいて定められた領域単位で設定される。
基準値DBASE、及び基準補正値DAを設定すると、基準
値DBASEを基準補正値DAによって補正して基準値Dcorrec
tとする(ステップ123)。すなわち、Dcorrect=DBASE
×A+DAなる式によって基準値Dcorrectを得る。Aは定
数、例えば、16進数で10である、次いで、前回の処理サ
イクルにおいてアイドル状態と判別したか否かを判別す
る(ステップ124)。前回の処理サイクルにおいてアイ
ドル状態以外の運転状態ならば、タイマBに所定時間tB
(例えば、100msec)をセットしてダウン計測を開始さ
せる(ステップ125)。前回の処理サイクルにおいてア
イドル状態ならば、今回の処理サイクルにおいてアイド
ル状態であるか否かを判別する(ステップ126)。今回
の処理サイクルにおいてアイドル状態ならば、ステップ
125を実行し、今回の処理サイクルにおいてアイドル状
態以外の運転状態ならば、タイマBの計測値TCRが0に
達したか否かを判別する(ステップ127)。TCR>0の場
合、すなわちアイドル状態からそれ以外の運転状態に変
化した後、所定時間tB以上経過していない場合には空燃
比補正値IOUTに補正係数CR(例えば、1.5)を乗算して
その算出値を新たな空燃比補正値IOUTとする(ステップ
128)。所定時間tB経過後は空燃比補正値IOUTに補正係
数を乗算する補正は行なわない。なお、ステップ126に
おいてアイドル状態は例えば、負圧スイッチ7のオンオ
フ、エンジン回転数Ne及び車速Vから判別され、その判
別結果がフラグに記憶され、そのフラグの内容から次回
の処理サイクルにおけるステップ124の判別が行なわれ
る。
値DBASEを基準補正値DAによって補正して基準値Dcorrec
tとする(ステップ123)。すなわち、Dcorrect=DBASE
×A+DAなる式によって基準値Dcorrectを得る。Aは定
数、例えば、16進数で10である、次いで、前回の処理サ
イクルにおいてアイドル状態と判別したか否かを判別す
る(ステップ124)。前回の処理サイクルにおいてアイ
ドル状態以外の運転状態ならば、タイマBに所定時間tB
(例えば、100msec)をセットしてダウン計測を開始さ
せる(ステップ125)。前回の処理サイクルにおいてア
イドル状態ならば、今回の処理サイクルにおいてアイド
ル状態であるか否かを判別する(ステップ126)。今回
の処理サイクルにおいてアイドル状態ならば、ステップ
125を実行し、今回の処理サイクルにおいてアイドル状
態以外の運転状態ならば、タイマBの計測値TCRが0に
達したか否かを判別する(ステップ127)。TCR>0の場
合、すなわちアイドル状態からそれ以外の運転状態に変
化した後、所定時間tB以上経過していない場合には空燃
比補正値IOUTに補正係数CR(例えば、1.5)を乗算して
その算出値を新たな空燃比補正値IOUTとする(ステップ
128)。所定時間tB経過後は空燃比補正値IOUTに補正係
数を乗算する補正は行なわない。なお、ステップ126に
おいてアイドル状態は例えば、負圧スイッチ7のオンオ
フ、エンジン回転数Ne及び車速Vから判別され、その判
別結果がフラグに記憶され、そのフラグの内容から次回
の処理サイクルにおけるステップ124の判別が行なわれ
る。
次に酸素濃度センサ14の出力電圧VO2が基準電圧Vref
(例えば、0.5V)より大であるか否かを判別する(ステ
ップ129)。VO2>Vrefの場合には供給混合気の空燃比が
理論空燃比よりリッチであると判断して、フラグFPが1
に等しいか否かを判別する(ステップ132)。FP=1の
ときには空燃比が理論空燃比に対してリーンからリッチ
に反転した直後であるので空燃比補正値IOUTに比例量PR
(=αR×Ne×PBA,ただしαRは定数)を加算してその
算出値を新たな空燃比補正値IOUTとし(ステップ13
3)、FP=0のときには空燃比がリッチ状態を継続して
いるので計数値CFBから1を減算し(ステップ134)、そ
の計数値CFBが0に等しいか否かを判別する(ステップ1
35)。CFB=0ならば、空燃比補正値IOUTに積分量I
(=K×Ne×PBA,ただしKは定数)を加算してその算出
値を新たな空燃比補正値IOUTとし(ステップ136)、計
数値CFBを設定するCFB設定サブルーチンを実行する(ス
テップ137)。このCFB設定サブルーチンにおいてはCFB
をエンジンアイドル状態には吸気温の高低によって異な
る値とし、アイドル状態ではないときにはエンジン回転
数に応じて異なる値をし、積分量Iの加減算速度を適切
に定める。ステップ133、又は137の実行後、今回の処理
サイクルにおいて空燃比がリッチ状態であったことを表
わすためにフラグFPを0にリセットする(ステップ13
8)。
(例えば、0.5V)より大であるか否かを判別する(ステ
ップ129)。VO2>Vrefの場合には供給混合気の空燃比が
理論空燃比よりリッチであると判断して、フラグFPが1
に等しいか否かを判別する(ステップ132)。FP=1の
ときには空燃比が理論空燃比に対してリーンからリッチ
に反転した直後であるので空燃比補正値IOUTに比例量PR
(=αR×Ne×PBA,ただしαRは定数)を加算してその
算出値を新たな空燃比補正値IOUTとし(ステップ13
3)、FP=0のときには空燃比がリッチ状態を継続して
いるので計数値CFBから1を減算し(ステップ134)、そ
の計数値CFBが0に等しいか否かを判別する(ステップ1
35)。CFB=0ならば、空燃比補正値IOUTに積分量I
(=K×Ne×PBA,ただしKは定数)を加算してその算出
値を新たな空燃比補正値IOUTとし(ステップ136)、計
数値CFBを設定するCFB設定サブルーチンを実行する(ス
テップ137)。このCFB設定サブルーチンにおいてはCFB
をエンジンアイドル状態には吸気温の高低によって異な
る値とし、アイドル状態ではないときにはエンジン回転
数に応じて異なる値をし、積分量Iの加減算速度を適切
に定める。ステップ133、又は137の実行後、今回の処理
サイクルにおいて空燃比がリッチ状態であったことを表
わすためにフラグFPを0にリセットする(ステップ13
8)。
一方、VO2≦Vrefの場合には供給混合気の空燃比が理
論空燃比よりリーンであると判断して、フラグFPが0に
等しいか否かを判別する(ステップ140)。FP=0のと
きには空燃比が理論空燃比に対してリッチからリーンに
反転した直後であるので空燃比補正値IOUTから比例量PL
(=αL×Ne×PBA,ただしαLは定数でαR≠αLであ
る)を減算してその算出値を新たな空燃比補正値IOUTと
し(ステップ141)、FP=1のときには空燃比がリーン
状態を継続しているので計数値CFBから1を減算し(ス
テップ142)、その計数値CFBが0に等しいか否かを判別
する(ステップ143)。CFB=0ならば、空燃比補正値I
OUTから積分量Iを減算してその算出値を新たな空燃比
補正値IOUTとし(ステップ144)、上記したCFB設定サブ
ルーチンを実行する(ステップ145)。ステップ141、又
は145の実行後、今回の処理サイクルにおいては空燃比
がリーン状態であったことを表わすためにフラグFPに1
をセットする(ステップ146)。ステップ138、又は146
の実行後は、算出した空燃比補正値IOUTを用いて空燃比
制御出力値AFOUTを算出する(ステップ151)。空燃比制
御出力値AFOUTは次式によって算出される。
論空燃比よりリーンであると判断して、フラグFPが0に
等しいか否かを判別する(ステップ140)。FP=0のと
きには空燃比が理論空燃比に対してリッチからリーンに
反転した直後であるので空燃比補正値IOUTから比例量PL
(=αL×Ne×PBA,ただしαLは定数でαR≠αLであ
る)を減算してその算出値を新たな空燃比補正値IOUTと
し(ステップ141)、FP=1のときには空燃比がリーン
状態を継続しているので計数値CFBから1を減算し(ス
テップ142)、その計数値CFBが0に等しいか否かを判別
する(ステップ143)。CFB=0ならば、空燃比補正値I
OUTから積分量Iを減算してその算出値を新たな空燃比
補正値IOUTとし(ステップ144)、上記したCFB設定サブ
ルーチンを実行する(ステップ145)。ステップ141、又
は145の実行後、今回の処理サイクルにおいては空燃比
がリーン状態であったことを表わすためにフラグFPに1
をセットする(ステップ146)。ステップ138、又は146
の実行後は、算出した空燃比補正値IOUTを用いて空燃比
制御出力値AFOUTを算出する(ステップ151)。空燃比制
御出力値AFOUTは次式によって算出される。
AFOUT=Dcorrect×KTW×KACC ×KDEC×KPA×Kr+IOUT …(1) ここで、KTWは冷却水温Twに応じて吸気2次空気量を
補正するための冷却水温補正計数、KACCはエンジン加速
時における空燃比リッチ化傾向の補正のための加速補正
係数、KDECはエンジン減速時における空燃比リッチ化傾
向の補正のための減速補正係数、KPAは大気圧変化に応
じて吸気2次空気量を補正するための大気圧補正係数、
Krは高地走行時の吸気マニホールド4内負圧を補正する
ための高地吸気負圧補正係数である。これらの係数は各
サブルーチンにおいて算出されるか、又はデータテーブ
ルからの検索によって設定される。
補正するための冷却水温補正計数、KACCはエンジン加速
時における空燃比リッチ化傾向の補正のための加速補正
係数、KDECはエンジン減速時における空燃比リッチ化傾
向の補正のための減速補正係数、KPAは大気圧変化に応
じて吸気2次空気量を補正するための大気圧補正係数、
Krは高地走行時の吸気マニホールド4内負圧を補正する
ための高地吸気負圧補正係数である。これらの係数は各
サブルーチンにおいて算出されるか、又はデータテーブ
ルからの検索によって設定される。
このように、空燃比制御出力値AFOUTを定めると、後
述の酸素濃度検出異常判別サブルーチンを実行し(ステ
ップ106)、その後、空燃比制御出力値AFOUTを駆動回路
28に対して出力する(ステップ117)。駆動回路28は電
磁弁9のソレノイド9aに流れる電流値を電流検出用抵抗
によって検出してその検出電流値と制御出力値AFOUTと
を比較し、比較結果に応じて駆動トランジスタをオンオ
フすることによりソレノイド9aに電流を供給する。よっ
て、ソレノイド9aには出力値AFOUTが表わす大きさの電
流が流れ、ソレノイド9aに流れる電流値に比例した開度
が得られるので制御出力値AFOUTに応じた量の吸気2次
空気が吸気マニホールド4内に供給されるのである。ま
たオープンループ制御時等で出力値AFOUTが0の場合に
は電磁弁9が閉弁して吸気2次空気の供給が停止され
る。
述の酸素濃度検出異常判別サブルーチンを実行し(ステ
ップ106)、その後、空燃比制御出力値AFOUTを駆動回路
28に対して出力する(ステップ117)。駆動回路28は電
磁弁9のソレノイド9aに流れる電流値を電流検出用抵抗
によって検出してその検出電流値と制御出力値AFOUTと
を比較し、比較結果に応じて駆動トランジスタをオンオ
フすることによりソレノイド9aに電流を供給する。よっ
て、ソレノイド9aには出力値AFOUTが表わす大きさの電
流が流れ、ソレノイド9aに流れる電流値に比例した開度
が得られるので制御出力値AFOUTに応じた量の吸気2次
空気が吸気マニホールド4内に供給されるのである。ま
たオープンループ制御時等で出力値AFOUTが0の場合に
は電磁弁9が閉弁して吸気2次空気の供給が停止され
る。
次いで、酸素濃度検出異常判別サブルーチンにおいて
は、第4図に示すように異常判別フラグηFSが1に等し
いか否かを判別し(ステップ210)、ηFS=0の場合に
は吸気温TAが高吸気温判別温度TA1(例えば、60℃)よ
り小であるか否かを判別する(ステップ211)。TA≧TA1
ならば高吸気温時であるのでいわゆるパーコレーション
現象により空燃比のリッチ状態が継続して酸素濃度セン
サ14の出力電圧が高い状態のままでほとんど変動しない
可能性がある。よって、この場合は酸素濃度検出異常判
別ができないとしてタイマAに所定時間tAをセットして
ダウン計測を開始させる(ステップ221)。
は、第4図に示すように異常判別フラグηFSが1に等し
いか否かを判別し(ステップ210)、ηFS=0の場合に
は吸気温TAが高吸気温判別温度TA1(例えば、60℃)よ
り小であるか否かを判別する(ステップ211)。TA≧TA1
ならば高吸気温時であるのでいわゆるパーコレーション
現象により空燃比のリッチ状態が継続して酸素濃度セン
サ14の出力電圧が高い状態のままでほとんど変動しない
可能性がある。よって、この場合は酸素濃度検出異常判
別ができないとしてタイマAに所定時間tAをセットして
ダウン計測を開始させる(ステップ221)。
TA<TA1ならば、冷却水温Twが所定温度Tw1(例えば、
80℃)より大であるか否かの判別(ステップ212)、エ
ンジン回転数Neが所定回転数Ne1(例えば、1500rpm)よ
り大であるか否かの判別(ステップ213)、エンジン回
転数Ne所定回転数Ne2(例えば、3000rpm)より小である
か否かの判別(ステップ214)、大気圧PAと絶対圧PBAと
の差圧PA−PBAが所定圧PB1(例えば、250mmHg)より大
であるか否かの判別(ステップ215)、差圧PA−PBAが所
定圧PB2(例えば、450mmHg)より小であるか否かの判別
(ステップ216)、絶対圧PBAの単位時間当りの変化量Δ
PBの絶対値が所定圧ΔPB1(例えば、50mmHg)より小で
あるか否かの判別(ステップ217)、今回の処理サイク
ルにおいて設定した空燃比補正値IOUTの正負の符号が前
回の処理サイクルと一致するか否かの判別(ステップ21
8)、空燃比補正値IOUTが下限値ILIMFSLより小でかつ上
限値ILIMFSHより大であるか否かの判別(ステップ219,2
20)を順次行なう。下限値ILIMFSLはILIMFSL=βL×Ne
×PBAなる式から算出され、上限値ILIMFSHはILIMFSH=B
H×Ne×PBAなる式から算出される。βL,βHは定数であ
り、βL≠βHである。Tw≦Tw1の場合には暖機が完了
しておらず、Ne≦Ne1の場合には低エンジン回転数であ
り、Ne≧Ne2の場合には高エンジン回転数であり、PA−P
BA≦PB1の場合には吸気マニホールド4内が低負圧であ
り、PA−PBA≧PB2の場合には吸気マニホールド4内が高
負圧であり、|ΔPB|≧ΔPB1の場合には吸気マニホール
ド4内の負圧の変動が大きく加速時等の過渡運転状態で
あり、いずれもエンジンが安定運転状態になく、酸素濃
度センサ14の出力が変動している可能性が高く酸素濃度
異常判別をなすに適さないとしてステップ221に進む。
一方、TA<TA1,Tw>Tw1,Ne>Ne1,Ne<Ne2,PA−PBA>
PB1,PA−PBA<PB2,|ΔPB|<ΔPB1の各条件が全て成立す
れば、酸素濃度センサ14の異常判別をなすに適した状態
にあると判断してステップ218に進む。空燃比補正値I
OUTの正負の符号が前回の処理サイクルと不一致の場合
には空燃比補正値IOUTが0付近の値であり、酸素濃度セ
ンサ14を含む空燃比フィードバック制御系が正常に動作
していると推定されるのでステップ221を実行する。ま
た、ILIMFSL≦IOUT≦ILIMFSHの場合には空燃比補正値I
OUTが適正変動範囲内にあり、酸素濃度センサ14が正常
に作動していると判断してステップ221を実行する。空
燃比補正値IOUTの正負の符号が前回の処理サイクルと一
致、IOUT<ILIMFSL、IOUT>ILIMFSHの各条件を全て満す
場合にはタイマAの計測値TO2が0に達したか否かを判
別する(ステップ222)。TO2=0ならば、かかる条件全
てを所定時間tA以上継続して充足したことは、酸素濃度
センサ14が異常状態であるとしてフラグηFSに1をセッ
トする(ステップ223)。従って、ステップ211ないし21
7の判別が全てYESの場合には安定した運転状態で空燃比
フィードバック制御が行なわれるので空燃比補正値IOUT
は所定時間tA内には少なくとも1回は正負が反転し、か
つ下限値ILIMFSLと上限値ILIMFSHとの間に値となり得
る。しかしながら、そのような結果が得られないことは
酸素濃度センサ14の異常が原因と見なすのである。よっ
て、フラグηFSに1がセットされると、次回の処理サイ
クルにおいてステップ210の判別後、発光ダイオード19
を点灯させるために駆動回路33に対する点灯指令の発
生、空燃比フィードバック制御の禁止等のセンサ異常処
理を行なう(ステップ224)。
80℃)より大であるか否かの判別(ステップ212)、エ
ンジン回転数Neが所定回転数Ne1(例えば、1500rpm)よ
り大であるか否かの判別(ステップ213)、エンジン回
転数Ne所定回転数Ne2(例えば、3000rpm)より小である
か否かの判別(ステップ214)、大気圧PAと絶対圧PBAと
の差圧PA−PBAが所定圧PB1(例えば、250mmHg)より大
であるか否かの判別(ステップ215)、差圧PA−PBAが所
定圧PB2(例えば、450mmHg)より小であるか否かの判別
(ステップ216)、絶対圧PBAの単位時間当りの変化量Δ
PBの絶対値が所定圧ΔPB1(例えば、50mmHg)より小で
あるか否かの判別(ステップ217)、今回の処理サイク
ルにおいて設定した空燃比補正値IOUTの正負の符号が前
回の処理サイクルと一致するか否かの判別(ステップ21
8)、空燃比補正値IOUTが下限値ILIMFSLより小でかつ上
限値ILIMFSHより大であるか否かの判別(ステップ219,2
20)を順次行なう。下限値ILIMFSLはILIMFSL=βL×Ne
×PBAなる式から算出され、上限値ILIMFSHはILIMFSH=B
H×Ne×PBAなる式から算出される。βL,βHは定数であ
り、βL≠βHである。Tw≦Tw1の場合には暖機が完了
しておらず、Ne≦Ne1の場合には低エンジン回転数であ
り、Ne≧Ne2の場合には高エンジン回転数であり、PA−P
BA≦PB1の場合には吸気マニホールド4内が低負圧であ
り、PA−PBA≧PB2の場合には吸気マニホールド4内が高
負圧であり、|ΔPB|≧ΔPB1の場合には吸気マニホール
ド4内の負圧の変動が大きく加速時等の過渡運転状態で
あり、いずれもエンジンが安定運転状態になく、酸素濃
度センサ14の出力が変動している可能性が高く酸素濃度
異常判別をなすに適さないとしてステップ221に進む。
一方、TA<TA1,Tw>Tw1,Ne>Ne1,Ne<Ne2,PA−PBA>
PB1,PA−PBA<PB2,|ΔPB|<ΔPB1の各条件が全て成立す
れば、酸素濃度センサ14の異常判別をなすに適した状態
にあると判断してステップ218に進む。空燃比補正値I
OUTの正負の符号が前回の処理サイクルと不一致の場合
には空燃比補正値IOUTが0付近の値であり、酸素濃度セ
ンサ14を含む空燃比フィードバック制御系が正常に動作
していると推定されるのでステップ221を実行する。ま
た、ILIMFSL≦IOUT≦ILIMFSHの場合には空燃比補正値I
OUTが適正変動範囲内にあり、酸素濃度センサ14が正常
に作動していると判断してステップ221を実行する。空
燃比補正値IOUTの正負の符号が前回の処理サイクルと一
致、IOUT<ILIMFSL、IOUT>ILIMFSHの各条件を全て満す
場合にはタイマAの計測値TO2が0に達したか否かを判
別する(ステップ222)。TO2=0ならば、かかる条件全
てを所定時間tA以上継続して充足したことは、酸素濃度
センサ14が異常状態であるとしてフラグηFSに1をセッ
トする(ステップ223)。従って、ステップ211ないし21
7の判別が全てYESの場合には安定した運転状態で空燃比
フィードバック制御が行なわれるので空燃比補正値IOUT
は所定時間tA内には少なくとも1回は正負が反転し、か
つ下限値ILIMFSLと上限値ILIMFSHとの間に値となり得
る。しかしながら、そのような結果が得られないことは
酸素濃度センサ14の異常が原因と見なすのである。よっ
て、フラグηFSに1がセットされると、次回の処理サイ
クルにおいてステップ210の判別後、発光ダイオード19
を点灯させるために駆動回路33に対する点灯指令の発
生、空燃比フィードバック制御の禁止等のセンサ異常処
理を行なう(ステップ224)。
なお、上記した本発明の実施例においては、λ=1型
の酸素濃度センサを用いてエンジンに供給される混合気
の空燃比を理論空燃比に制御する場合について説明した
が、排気ガス中の酸素濃度等の排気成分濃度に比例した
出力を発生する排気成分濃度センサを用いて理論空燃比
以外の所望空燃比に供給混合気の空燃比を制御する場合
にも本発明を適用することができる。
の酸素濃度センサを用いてエンジンに供給される混合気
の空燃比を理論空燃比に制御する場合について説明した
が、排気ガス中の酸素濃度等の排気成分濃度に比例した
出力を発生する排気成分濃度センサを用いて理論空燃比
以外の所望空燃比に供給混合気の空燃比を制御する場合
にも本発明を適用することができる。
発明の効果 以上の如く、本発明の排気成分濃度センサの異常判別
方法においては、エンジンの高吸気温時には排気成分濃
度センサの出力レベルに基づいた排気成分濃度センサの
異常判別を禁止する。よって、排気成分濃度センサが正
常であるにも拘らず高吸気温時に気化器におけるパーコ
レーション現象により空燃比のリッチ状態が継続して排
気成分濃度センサの出力レベルがリッチ側に変動したま
まとなっても、排気成分濃度センサを異常と誤判別する
ことが防止される。
方法においては、エンジンの高吸気温時には排気成分濃
度センサの出力レベルに基づいた排気成分濃度センサの
異常判別を禁止する。よって、排気成分濃度センサが正
常であるにも拘らず高吸気温時に気化器におけるパーコ
レーション現象により空燃比のリッチ状態が継続して排
気成分濃度センサの出力レベルがリッチ側に変動したま
まとなっても、排気成分濃度センサを異常と誤判別する
ことが防止される。
第1図は本発明の異常判別方法を適用した装置の概略を
示す構成図、第2図は第1図の装置中の制御回路の具体
的構成を示すブロック図、第3図、及び第4図はCPUの
動作を示すフロー図である。 主要部分の符号の説明 1……気化器 2……エアクリーナ 3……絞り弁 4……吸気マニホールド 7……負圧スイッチ 8……吸気2次空気供給通路 9……リニア型電磁弁 10……絶対圧センサ 11……クランク角センサ 12……冷却水温センサ 14……酸素濃度センサ 15……排気マニホールド 16……車速センサ 17……大気圧センサ 18……クラッチスイッチ
示す構成図、第2図は第1図の装置中の制御回路の具体
的構成を示すブロック図、第3図、及び第4図はCPUの
動作を示すフロー図である。 主要部分の符号の説明 1……気化器 2……エアクリーナ 3……絞り弁 4……吸気マニホールド 7……負圧スイッチ 8……吸気2次空気供給通路 9……リニア型電磁弁 10……絶対圧センサ 11……クランク角センサ 12……冷却水温センサ 14……酸素濃度センサ 15……排気マニホールド 16……車速センサ 17……大気圧センサ 18……クラッチスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−30446(JP,A) 特開 昭56−77535(JP,A) 特開 昭59−96451(JP,A) 特開 昭61−243217(JP,A) 特開 昭63−100255(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】気化器を備えた車載内燃エンジンの排気系
に設けられた排気成分濃度センサの出力レベルに応じて
前記内燃エンジンへの供給混合気の空燃比を制御する空
燃比制御方法における前記排気成分濃度センサの異常判
別方法であって、前記内燃エンジンの吸気温が所定温度
以上の高吸気温状態にないことを検出したときに前記排
気成分濃度センサの出力レベルに基づいて前記排気成分
濃度センサの異常を判別することを特徴とする排気成分
濃度センサの異常判別方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62077981A JP2551577B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 排気成分濃度センサの異常判別方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62077981A JP2551577B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 排気成分濃度センサの異常判別方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63243434A JPS63243434A (ja) | 1988-10-11 |
| JP2551577B2 true JP2551577B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=13649052
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62077981A Expired - Fee Related JP2551577B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 排気成分濃度センサの異常判別方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2551577B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5677535A (en) * | 1979-11-30 | 1981-06-25 | Mazda Motor Corp | Device for controlling air-fuel ratio of engine |
| JPS5830446A (ja) * | 1981-08-13 | 1983-02-22 | Honda Motor Co Ltd | 内燃エンジン用空燃比帰還制御装置の故障検出装置 |
-
1987
- 1987-03-31 JP JP62077981A patent/JP2551577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63243434A (ja) | 1988-10-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |