JP2551564Y2 - 内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置

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JP2551564Y2
JP2551564Y2 JP1989109556U JP10955689U JP2551564Y2 JP 2551564 Y2 JP2551564 Y2 JP 2551564Y2 JP 1989109556 U JP1989109556 U JP 1989109556U JP 10955689 U JP10955689 U JP 10955689U JP 2551564 Y2 JP2551564 Y2 JP 2551564Y2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置に
関し、特に始動時に供給燃料量がオーバーリッチになる
ことを回避するようにした燃料供給制御装置に関する。
(従来技術) 内燃エンジンの始動時にはエンジン温度に応じて決ま
る燃料量をエンジンに供給するが、低エンジン温度での
始動時には供給燃料量はより多量となり、またこの多量
の燃料が始動操作の開始からエンジンの自立運転に至る
までの期間に亘って供給される。かかる始動時にもし混
合気の着火に失敗が生じるとエンジンの気筒内に付着し
た燃料が残留するので点火プラグが濡れ、点火火花が発
生しにくくなり、余計に混合気の着火を妨げる。かかる
不具合を防止する技術として始動開始からの経過時間
(クランク軸回転に伴い発生するパルス数による)に応
じて始動時燃料量の漸減を行なう技術が例えば特開昭51
-117236号公報により知られる。
また、エンジンの自立運転開始によるエンジン回転数
の上昇に伴って、気筒当りに吸入される空気量が減少
し、また吸気管壁面及び気筒壁面に付着する燃料量が減
少するので初爆時に必要とした供給燃料量がエンジン回
転数の増加に伴い漸減することが必要とされる。この要
請に応えるべく、エンジンの自立運転開始状態をエンジ
ン回転数により検知し、エンジン温度に応じて決定され
た始動時の燃料量をエンジンの自立運転開始直後からの
エンジン回転数に応じて減少させる技術が本出願人によ
り提案されている(特開昭57-206736号公報)。
(従来技術の課題) しかしながら、エンジン始動を行なうときの環境温度
が例えば零下20度という低温状態に於いてはエンジンオ
イルの高粘性のためエンジン内の摩擦が大きく、従って
供給混合気への着火後もエンジン回転数は急激に上昇す
ることはなく、比較的長い時間に亘って回転数が非常に
低い値を維持する現象が発生する。
このようなエンジン運転状態に対して、混合気が燃焼
しているにも拘らずエンジン回転数が非常に低いため、
混合気の燃焼開始とともに即座に回転数が急上昇するこ
とを前提とした前記後者の従来技術(特開昭57-206736
号公報の発明)を適用しても始動時燃料量の減量制御が
即座には行なわれず混合気のオーバーリッチ状態が発生
してしまい、始動性の悪化を招くという問題があった。
更に、前記前者の従来技術(特開昭51-117236号公報
の発明)では始動時燃料量の漸減を始動開始からの経過
時間に応じて行なうため、エンジンの実際の運転状態に
適切に応じて、特にオーバーリッチになる時期にあわせ
て燃料量の漸減を開始することが困難であった。
(考案の目的) 本考案は斯かる問題点を解決するためになされたもの
で、エンジンに供給される混合気の燃焼開始直後のオー
バーリッチ状態を回避し、所要の燃料量をエンジンへ供
給することを可能にした内燃エンジンの始動時の燃料供
給制御装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 請求項1に係る考案は、内燃エンジンの始動時にエン
ジン温度に応じた燃料量を前記エンジンに供給する燃料
供給制御装置において、前記エンジンの回転数の変化度
合を検出する回転数変化度合検出器と、該回転数変化度
合検出器の出力に応じて前記エンジンに供給される混合
気の始動時の燃焼開始を検知する燃焼開始検知器と、該
燃焼開始検知器により始動時の混合気の燃焼開始が検知
されたときから前記燃料量を減少制御する燃料量減少制
御手段とを備え、前記燃焼開始検知器は、前記エンジン
の始動操作開始時からエンジン温度に応じて変化する所
定期間後に動作を開始することを特徴とする。
また、請求項2に係る考案は、内燃エンジンの始動時
にエンジン温度に応じた燃料量を前記エンジンに供給す
る燃料供給制御装置において、前記エンジンの回転数の
変化度合を検出する回転数変化度合検出器と、該回転数
変化度合検出器の出力に応じて前記エンジンに供給され
る混合気の始動時の燃焼開始を検知する燃焼開始検知器
と、該燃焼開始検知器により始動時の混合気の燃焼開始
が検知されたときから前記燃料量を減少制御する燃料量
減少制御手段とを備え、前記燃料量減少制御手段はエン
ジン温度に応じて変化する下限値を有し、前記燃料量を
該下限値より小さい値に減少させないようにすることを
特徴とする。
さらに、請求項3に係る考案は、内燃エンジンの始動
時にエンジン温度に応じた燃料量を前記エンジンに供給
する燃料供給制御装置において、前記エンジンの回転数
の変化度合を検出する回転数変化度合検出器と、該回転
数変化度合検出器の出力に応じて前記エンジンに供給さ
れる混合気の始動時の燃焼開始を検知する燃焼開始検知
器と、該燃焼開始検知器により始動時の混合気の燃焼開
始が検知されたときから前記燃料量を減少制御する燃料
量減少制御手段とを備え、前記燃料量減少制御手段によ
る前記燃料量の減少度合は、前記エンジン回転数の上昇
度合が大きい程より小さい値に設定することを特徴とす
る。
また、請求項4に係る考案は、内燃エンジンの始動時
にエンジン温度に応じた燃料量を前記エンジンに供給す
る燃料供給制御装置において、前記エンジンの初爆を検
知する初爆検知手段と、前記初爆検知手段により初爆が
検知された時から前記燃料量を減少制御する燃料量減少
制御手段と、前記エンジンの始動操作用開始時から所定
時間、前記初爆検知を禁止する初爆検知禁止手段とを備
えたことを特徴とする。
さらに、請求項5に係る考案は、内燃エンジンの始動
時にエンジン温度に応じた燃料量を前記エンジンに供給
する燃料供給制御装置において、前記エンジンの初爆を
検知する初爆検知手段と、前記初爆検知手段により初爆
が検知された時から前記燃料量を減少制御する燃料量減
少制御手段と、前記燃料量減少制御手段の燃料減少度合
をエンジンの回転数の上昇度合が大きい程より小さい値
に設定する燃料減少度合設定手段とを備えたことを特徴
とする。
(作用) 請求項1の内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置
によれば、前記エンジンの回転数の変化度合に応じて、
混合気の燃料開始時期が検知され、該燃料開始が検知さ
れたときから前記燃料量が減少制御され、前記燃焼開始
時期の検知は、前記エンジンの始動操作開始時からエン
ジン温度に応じて変化する所定期間後に開始される。
請求項2の内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置
によれば、前記減少制御中の燃料量は、エンジン温度に
応じて変化する下限値より小さくならないように制限さ
れる。
請求項3又は5の内燃エンジンの始動時の燃料供給制
御装置によれば、前記燃料量の減少度合は、前記エンジ
ン回転数の上昇度合が大きい程より小さい値に設定され
る。
請求項4の内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置
によれば、前記エンジンの始動操作開始時から所定時
間、前記初爆検知が禁止される。
(考案の実施例) 以下本考案の実施例を添付図面を参照して詳細に説明
する。
第1図は本考案の燃料供給制御装置の全体構成図であ
り、符号1は、例えば4気筒の内燃エンジンを示し、エ
ンジン1には吸気管2及び排気管3の各一端が夫々接続
されている。吸気管2の途中にはスロットル弁4が設け
られ、スロットル弁4にはスロットル弁開度センサ5が
連設され、該センサ5はスロットル弁4の弁開度を電気
的信号に変換し電子コントロールユニット(以下これを
「ECU」と言う)6に送るようになっている。
燃料噴射弁7はエンジン1とスロットル弁4との間で
且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒
毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプ
に接続されていると共にECU6に電気的に接続されて該EC
U6からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御される。
一方、スロットル弁4の直ぐ下流には管8を介して絶
対圧(PBA)センサ9が設けられており、この絶対圧セ
ンサ9により電気信号に変換された絶対圧信号は前記EC
U6に供給される。
エンジン1本体にはエンジン温度としてエンジン冷却
水温を検出するエンジン冷却水温(Tw)センサ10が取り
付けられ、該センサ10により検出されたエンジン水温信
号はECU6に送られる。
又、エンジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク
軸周囲にエンジン回転数(Ne)センサ11が取り付けられ
ている。Neセンサ11はエンジンのクランク軸180°回転
毎に所定のクランク角度位置で、即ち、各気筒の吸気行
程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前の
クランク角度位置でクランク角度位置信号(以下これを
「TDC信号」という)を出力するものであり、このTDC信
号はECU6に送られる。
更にECU6にはスタータスイッチ12及び大気圧センサ等
他の運転パラメータセンサ13が接続され、スタータ(図
示せず)の作動状態を示す信号及び他の運転パラメータ
センサ13からの検出信号が夫々ECU6に供給されるように
なっている。
ECU6はこれら各種センサからの入力信号波形を整形
し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値
をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路
6a、中央演算処理回路(以下「CPU」という)6b、CPU6b
で実行される第4図に示すKCRDEC算出プログラム等の各
種演算プログラム及び演算結果、並びに後述するTiCR
Twテーブル、KNe−Neテーブル、NCRTDC−Twテーブル、K
CRDECLMT−Twテーブル、ΔKCRDEC−ΔNeテーブル等を記
憶する記憶手段6c、及び燃料噴射弁7に駆動信号を送出
する出力回路6d等で構成されている。
ECU6は上述の各種エンジン運転パラメータ信号値に基
づいてTDC信号に同期して燃料噴射弁7のエンジン始動
時における開弁時間TOUTを次式(1)により演算する。
TOUT=TiCR×KCRDEC×KNe×K1+K2…(1) ここで、TiCRはエンジン水温値Twに応じて第2図に示
すTiCR−Twテーブルにより設定されるエンジン始動時の
燃料噴射弁7の開弁基準時間、KCRDECは後述する本考案
に係る始動燃料量の減算補正係数、KNeはエンジン回転
数に応じて第3図に示すKNe−Neテーブルにより設定さ
れる回転補正係数、K1及びK2は図示しないバッテリの電
圧値及びECU6に接続される前述の各種センサからのエン
ジン運転パラメータ信号に応じて演算される補正係数及
び補正変数である。
ECU6は上述のようにして求めた始動時の開弁時間TOUT
に基づいて燃料噴射弁7を開弁させる駆動信号を燃料噴
射弁7に供給する。
エンジン始動時の燃料噴射制御は始動制御モードによ
り行なわれて、開弁基準時間TiCR、回転補正係数KNe
各種補正係数、変数K1,K2等が決定され、前記式(1)
に基づいて燃料噴射弁7の開弁時間TOUTが算出される
が、その詳細説明は省略する。
第4図は、前記始動制御モードにおけるサブルーチン
であり、本考案に係る始動時燃料量の減算補正係数KCRD
ECを算出するプログラムのフローチャートである。該プ
ログラムはTDC信号のパルス発生毎に実行される。
先ず、ステップ41にてエンジン回転数Neが所定値Neo
(例えば50rpm)以下であるか否かを判別する。エンジ
ン始動操作開始直後には該ステップ41の答は肯定(Ye
s)、即ちエンジン回転数Neは所定値Neo以下であるので
ステップ42に進み、禁止回数カウンタNCRTDCの初期値で
ある禁止回数NCRTDCを第5図に示すNCRTDC−Twテーブル
に基づきエンジン水温Twに応じて決定し、該カウンタに
セットする。該禁止回数カウンタNCRTDCは、始動操作開
始時から所定数(禁止回数NCRTDCに相当)のTDC信号パ
ルスが発生するまでの所定期間をカウントするものであ
り、該所定期間は、始動操作時におけるスタータスイッ
チ投入時点からスタータモーターによる安定したクラン
キング回転数に至るまでの期間である。この間にエンジ
ン回転数は上昇を続けるが、クランキング回転数がエン
ジン水温Twの低い時程低くなるのでこの上昇期間は低エ
ンジン水温ほど短くなる。従って、この期間内のエンジ
ン回転数の上昇を初爆と誤検知しない様に、この期間内
には始動時燃料量の供給制御の動作が禁止される。NCRT
DC−Twテーブルによれば禁止回数NCRTDCは水温Tw1以上
ではNCRTDC1に、水温Tw2(Tw1>Tw2)以下ではNCRTDC2
(NCRTDC2<NCRTDC1)に設定され、Tw1とTw2との中間の
水温に対しては禁止回数NCRTDCは補間計算によって算出
される。即ち、禁止回数NCRTDCはエンジン水温Twが低い
程小さい値に設定される。
次にステップ43において始動時燃料量の減算補正係数
KCRDECの下限値KCRDECLMTを第6図に示すKCRDECLMT−Tw
テーブルに基づきエンジン水温Twに応じて決定する。KC
RDECLMT−Twテーブルによれば下限値KCRDECLMTは、水温
Tw1以上ではKCRDECLMT1に、水温Tw2(Tw2<Tw1)以下で
はKCRDECLMT2(KCRDECLMT2<KCRDECLMT1)に設定され、
Tw1とTw2との中間の水温に対しては下限値KCRDECLMTは
補間計算により算出される。即ち、下限値KCRDECLMTは
エンジン水温Twが低い程小さい値に設定される。
これは、気筒に供給された燃料が気筒内で着火されず
に排出される排出量はほぼ一定であるので、減算補正係
数KCRDECが下限値に到達した時に燃料供給量がこの排出
量に見合った量となるように、開弁基準時間TiCRが低エ
ンジン水温Tw時に大となるのに合せて下限値を低エンジ
ン水温Tw時に小さく設定している。
次にステップ44において始動時の初爆の有無を示すフ
ラグF−CRDECを初爆が未だないことを示す値0に設定
して本プログラムを終了する。
一方、ステップ41の答が否定(No)、即ちエンジン回
転数Neが所定値Ne0より大きいならば、Neセンサ11によ
り検出されたTDC信号からECU6であらかじめ算出された
エンジン回転数Neに基づき回転数Neの変化度合ΔNeを算
出する(ステップ45)。即ちTDC信号パルスの前回入力
時の回転数Nen-1と今回入力時の回転数Nenとの差ΔNe=
Nen−Nen-1(即ちエンジン回転数の上昇度合)を算出す
る。
次にステップ46に進み、前記ステップ42で初期値を設
定した禁止回数カウンタのカウント値NCRDECが零である
か否かを判別する。該ステップ46の答が否定(No)、即
ちカウント値NCRDECが未だ零に至っていないときにはカ
ウント値NCRDECを1だけ減算して(ステップ47)、ステ
ップ48へ進み、前記フラグF−CRDECが1であるか否か
を判別する。前記ステップ44で該フラグは0に設定され
ているので該ステップ48の答は否定(No)となり、ステ
ップ49に進んで始動時燃料量の減算補正係数KCRDECを1.
0に設定して本プログラムを終了する。即ち、エンジン
始動操作の開始時点以降TDC信号パルスの所定数(禁止
回数)NCRTDCが発生するまでは始動燃料量の減量は禁止
される。
一方、前記ステップ46の答が肯定(Yes)、即ち始動
操作開始時点以降TDC信号パルスが所定数NCRTDC発生し
たならばステップ50へ進み、前記ステップ45で算出した
エンジン回転数Neの変化度合ΔNeが、初爆時に生じるエ
ンジン回転数の変化度合に相当する所定変化度合ΔNeGC
Rより大きいか否かを判別する。前記初爆時はエンジン
始動過程における混合気の燃焼開始時期を意味する。
ステップ50の答が肯定(Yes)、即ち初爆があったな
らばステップ51へ進み、フラグF−CRDECを初爆があっ
たことを示す値1に設定してステップ52へ進む。一方、
ステップ50の答が否定(No)ならばステップ48へ進み、
フラグF−CRDECが1であればステップ52へ進む。即ち
初爆がない間はステップ49が実行され、初爆があった後
は変化度合ΔNeの大きさに拘らず常にステップ52が実行
される。
ステップ52では減算補正係数KCRDECの引き去り値ΔKC
RDECを、第7図に示すΔKCRDEC−ΔNeテーブルに基づき
変化度合ΔNeに応じて決定する。ΔKCRDEC−ΔNeテーブ
ルによれば引き去り値ΔKCRDECは、変化度合ΔNe1では
ΔKCRDEC1に、変化度合ΔNe2(ΔNe2>ΔNe1)以上では
ΔKCRDEC2(ΔKCRDEC2<ΔKCRDEC1)に設定され、ΔNe1
とΔNe2との中間の変化度合に対しては引き去り値ΔKCR
DECは補間計算により算出される。即ち引き去り値ΔKCR
DECは変化度合ΔNeが大きい程小さい値に設定される。
これは、変化度合ΔNeが大きい時は、即ち初爆後にお
いては、順調な燃焼が継続して得られている状態である
ので供給燃料量はほぼ適正な値となっていることが予測
される。従ってこの状態では減算補正係数KCRDECによる
減量は抑制した方が良いのでΔKCRDECを小さくするもの
である。
次にステップ53において、本プログラムの前回実行時
に算出された減算補正係数KCRDECからステップ52で決定
された引き去り値ΔKCRDECを減算して今回の減算補正係
数KCRDECとする。
続いて、該ステップ53で算出された減算補正係数KCRD
ECを前記ステップ43で決定された下限値KCRDECLMTと比
較し(ステップ54)、減算補正係数KCRDECが下限値KCRD
ECLMTより大きい時には(ステップ54の答が肯定)本プ
ログラムを終了し、下限値KCRDECLMT以下のときには減
算補正係数KCRDECを下限値のKCRDECLMTに設定して本プ
ログラムを終了する。
第8図はエンジン始動操作開始後にTDC信号パルスの
発生に応じて変化する始動時燃料量の減算補正係数KCRD
ECを示すグラフである。該グラフによれば、減算補正係
数KCRDECは、TDC信号パルスが禁止回数NCRTDC回発生し
ている期間も含め初爆までの間1.0に保持され、初爆後
エンジン回転数Neの変化度合ΔNeに応じた引き去り値Δ
KCRDECだけ減少し、下限値KCRDECLMTに至る。
なお、エンジン回転数Neの変化度合ΔNeにより初爆を
検知した後、各気筒が燃料を吸入する期間に相当する所
定期間の経過後から始動時燃料量の減量制御を開始する
ようにしてもよい。この方法によれば、多気筒エンジン
における気筒間の燃料又は空気の供給量のばらつきによ
る初爆時期のずれを補償することが可能となる。
(考案の効果) 請求項1の内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置
によれば、前記エンジンの回転数の変化度合に応じて、
混合気の燃料開始時期が検知され、該燃焼開始が検知さ
れたときから前記燃料量が減少制御され、前記燃焼開始
時期の検知は、前記エンジンの始動操作開始時からエン
ジン温度に応じて変化する所定期間後に開始されるの
で、混合気の燃焼開始直後における空燃比のオーバリッ
チ化を回避できると共に、エンジン温度の広い範囲に亘
って初爆の誤検知を防止することができる。
また、請求項2の内燃エンジンの始動時の燃料供給制
御装置によれば、前記燃料量の減少制御が、エンジン温
度に応じて変化する下限値より小さくならないように制
限されるので、過剰に燃料量が減少制御されることがな
く、またエンジン水温に拘らず、気筒内で着火されずに
排出される排出量に見合った量の燃料を供給でき、より
適切な燃料供給量制御が可能になる。
さらに、請求項3の内燃エンジンの始動時の燃料供給
制御装置によれば、前記エンジンの回転数の変化度合に
応じて、混合気の燃料開始時期が検知され、該燃焼開始
が検知されたときから前記燃料量が減少制御され、前記
エンジンに供給する燃料量の減少度合が前記エンジンの
回転数の上昇度合が大きい程より小さい値に設定される
ので、初爆検知を正確に行って初爆直後の混合気のオー
バリッチ化を回避しつつ適量の燃料をエンジンに供給す
ることができ、たとえばエンジン回転数の上昇度合が大
きい安定燃焼状態時には供給燃料量はほぼ適正値である
ため、この時の燃料の減少を抑制することができる。
また、請求項4の内燃エンジンの始動時の燃料供給制
御装置によれば、初爆検知後燃料供給量の減少制御が行
われ、前記エンジンの始動操作開始時から所定時間、前
記初爆検知が禁止されるので、初爆直後の空燃比のオー
バリッチ化を回避できると共に、スタータモータによる
エンジン回転数の上昇を初爆と誤検知することを回避す
ることができる。
さらに、請求項5の内燃エンジンの始動時の燃料供給
制御装置によれば、前記エンジンに供給する燃料量の減
少度合が前記エンジンの回転数の上昇度合が大きい程よ
り小さい値に設定されるので、初爆直後の混合気のオー
バーリッチ化を回避しつつ適量の燃料をエンジンに供給
することができ、たとえばエンジン回転数の上昇度合が
大きい安定燃焼状態時には供給燃料量はほぼ適正値であ
るため、この時の燃料の減少を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の燃料供給制御装置の全体構成図、第2
図はTiCR−Twテーブル、第3図はKNe−Neテーブル、第
4図は減算補正係数KCRDECを算出するためのプログラム
のフローチャート、第5図はNCRDEC−Twテーブル、第6
図はKCRDECLMT−Twテーブル、第7図はΔKCRDEC−ΔNe
テーブル、第8図はTDC信号パルス発生に伴う減算補正
係数KCRDECの変化を示すグラフである。 1……エンジン、6……ECU(回転数変化度合検出器、
燃焼開始検知器、燃料量減少制御手段)、TiCR……始動
時燃料量(燃料量)、ΔNe……エンジン回転数の変化度
合(変化)、NCRTDC……禁止回数(所定期間)、Tw……
エンジン温度、KCRDECLMT……下限値、ΔKCRDEC……引
き去り値(燃料量の減少度合)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−255236(JP,A) 特開 昭63−162945(JP,A) 特開 昭63−94042(JP,A) 特開 昭57−206736(JP,A)

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃エンジンの始動時にエンジン温度に応
    じた燃料量を前記エンジンに供給する燃料供給制御装置
    において、前記エンジンの回転数の変化度合を検出する
    回転数変化度合検出器と、該回転数変化度合検出器の出
    力に応じて前記エンジンに供給される混合気の始動時の
    燃焼開始を検知する燃焼開始検知器と、該燃焼開始検知
    器により始動時の混合気の燃焼開始が検知されたときか
    ら前記燃料量を減少制御する燃料量減少制御手段とを備
    え、前記燃焼開始検知器は、前記エンジンの始動操作開
    始時からエンジン温度に応じて変化する所定期間後に動
    作を開始することを特徴とする内燃エンジンの始動時の
    燃料供給制御装置。
  2. 【請求項2】内燃エンジンの始動時にエンジン温度に応
    じた燃料量を前記エンジンに供給する燃料供給制御装置
    において、前記エンジンの回転数の変化度合を検出する
    回転数変化度合検出器と、該回転数変化度合検出器の出
    力に応じて前記エンジンに供給される混合気の始動時の
    燃焼開始を検知する燃焼開始検知器と、該燃焼開始検知
    器により始動時の混合気の燃焼開始が検知されたときか
    ら前記燃料量を減少制御する燃料量減少制御手段とを備
    え、前記燃料量減少制御手段はエンジン温度に応じて変
    化する下限値を有し、前記燃料量を該下限値より小さい
    値に減少させないようにすることを特徴とする内燃エン
    ジンの始動時の燃料供給制御装置。
  3. 【請求項3】内燃エンジンの始動時にエンジン温度に応
    じた燃料量を前記エンジンに供給する燃料供給制御装置
    において、前記エンジンの回転数の変化度合を検出する
    回転数変化度合検出器と、該回転数変化度合検出器の出
    力に応じて前記エンジンに供給される混合気の始動時の
    燃焼開始を検知する燃焼開始検知器と、該燃焼開始検知
    器により始動時の混合気の燃焼開始が検知されたときか
    ら前記燃料量を減少制御する燃料量減少制御手段とを備
    え、前記燃料量減少制御手段による前記燃料量の減少度
    合は、前記エンジン回転数の上昇度合が大きい程より小
    さい値に設定することを特徴とする内燃エンジンの始動
    時の燃料供給制御装置。
  4. 【請求項4】内燃エンジンの始動時にエンジン温度に応
    じた燃料量を前記エンジンに供給する燃料供給制御装置
    において、前記エンジンの初爆を検知する初爆検知手段
    と、前記初爆検知手段により初爆が検知された時から前
    記燃料量を減少制御する燃料量減少制御手段と、前記エ
    ンジンの始動操作開始時から所定時間、前記初爆検知を
    禁止する初爆検知禁止手段とを備えたことを特徴とする
    内燃エンジンの始動時の燃料供給制御装置。
  5. 【請求項5】内燃エンジンの始動時にエンジン温度に応
    じた燃料量を前記エンジンに供給する燃料供給制御装置
    において、前記エンジンの初爆を検知する初爆検知手段
    と、前記初爆検知手段により初爆が検知された時から前
    記燃料量を減少制御する燃料量減少制御手段と、前記燃
    料量減少制御手段の燃料減少度合をエンジンの回転数の
    上昇度合が大きい程より小さい値に設定する燃料減少度
    合設定手段とを備えたことを特徴とする内燃エンジンの
    始動時の燃料供給制御装置。
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