JP2551155B2 - セラミックー金属接合用ろう材,セラミックー金属複合基板およびその製造方法 - Google Patents

セラミックー金属接合用ろう材,セラミックー金属複合基板およびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、少なくとも2種類の金属部材からなるクラ
ッド材を形成する工程と、このクラッド材とセラミック
からなる基材を接合する工程を同時に行う場合に使用し
て好適なセラミック−金属接合用ろう材およびセラミッ
ク−金属複合基板ならびにその製造方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
一般に、セラミック基材と金属部材とが直接に接合さ
れた半導体素子実装用のセラミック−金属複合基板の製
造方法としては、特開昭60−155580号公報に開示された
ものが知られている。
ところが、この種の方法によって製造された複合基板
は、半導体装置用の基板として使用するにはヒートサイ
クルに対して弱いという不具合がある。
そこで、このような不具合を解消する手法として、半
導体素子が接合される第1の金属部材とセラミック基材
に接合される第2の金属部材との間に例えばモリブデン
等の拘束部材を介在させてクラッド材を形成し、このク
ラッド材をセラミック基材に接合するセラミック−金属
複合基板の製造方法が本出願人によって提案されてい
る。これを第5図(a)〜(c)に基づいて説明する。
第5図(a)〜(c)は従来のセラミック−金属複合基
板の製造方法を説明するための断面図で、同図におい
て、符号1はセラミック基材、2a〜2cはセラミック基材
1の両側に配置され電気回路を形成するための銅部材で
ある。これら銅部材2a〜2cは全体が銅あるいは銅合金に
よって形成されており、このうち銅部材2cは銅部材2aに
後述する拘束部材を介して配置されている。この銅部材
2cは半導体素子の大容量化のために追加されたものであ
り、上部には半導体素子(図示せず)が実装される。3
は前記銅部材2a,2cの熱膨張を拘束するための拘束部材
で、例えばモリブデンによって形成されている。
次に、セラミック−金属複合基板の製造方法につき、
第5図(a)〜(c)を用いて説明する。
先ず、第5図(a)に示うように銅部材2aと銅部材2c
によって拘束部材3を挟み、これらの爆発圧接法等の接
合方法で一体化することによりクラッド材を形成する。
この際、両銅部材2a,2cと拘束部材3との接合面4a,4bは
機械的に強固なものが得られる。次いで、上記工程によ
って製造されたクラッド材を例えば打ち抜き等の方法で
成形することにより所望の電気回路パターンを形成す
る。そして、第5図(b)に示すように前記クラッド材
と銅部材2bによってセラミック基材1を挟み、クラッド
材の銅部材2aと銅部材2bとをセラミック基材1の各側に
各々接合する。このセラミック基材1と銅部材2a,2bの
接合には、例えば前記した特開昭60−155580号公報に開
示された所謂DBC法や活性金属法が採用される。なお、
同図中、符号5はセラミック基材1と銅部材2a,2bを強
固に接合するための酸素である。これらDBC法や活性金
属法によれば、銅部材2aとセラミック基材1および銅部
材2bとセラミック基材1との各接合面6a,6bに厚みが数
十μm前後の溶融層が形成され、この溶融層によって銅
部材2a,2bとセラミック基材1とが濡らされるようにし
て接合されるために、銅部材2a,2bはセラミック基材1
に強固に接合されることになる。
ところで、銅部材2a,2bの金属同士を接合する場合に
は、銅部材2a,2cと拘束部材3の各融点が互いに大きく
異なるため、前記した爆発圧接法を始めとする固相接合
やろう付け等の接合法によって接合することが必要であ
る。しかし、一般のろう付けは、接合界面の品質を考慮
すると、未接合部が多く残存してしまうことから、強固
に接合することができないばかりか、ろう材を介して密
着される両部材間の熱抵抗が大きくなり、高熱伝導性を
有する複合基板を得ることが困難である。このため、銅
部材2a,2cと拘束部材3の接合は固相接合を行うことが
望ましい。この固相接合の原理は、被接合物同士の界面
が原子間距離にまでに接近させることにより両者を接合
することであるから、加圧力が必要であり、この際加圧
した状態で拡散反応されるまで所定時間保持しなければ
ならない。また、銅部材2a,2bとセラミック基材1との
接合は、一般にDBC法や活性金属法が採用される。この
際、接合界面には数十μm前後の溶融層が形成され、金
属とセラミックとの濡れを確保することにより短時間で
安定した強度を得ることができる。
第6図は従来のセラミック−金属複合基板に半導体素
子を接合した状態を示す斜視図で、同図において第5図
と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明
は省略する。同図において、7は前記銅部材2c上に半田
8を介して実装されている。9は外部接続用電極として
の銅板で、前記セラミック基材1上に接合されており、
前記銅部材2cと電気的に絶縁されている。10は前記半導
体素子7の表面電極(図示せず)と前記銅板9を接続す
るためのボンディングワイヤで、例えばアルミニウムに
よって形成されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、上述したようなセラミックー金属複合基板
の製造方法では、金属同士を接合する工程と、金属とセ
ラミックを接合する工程とからなる2つの工程が必要に
なり、基板構造としては優れているもののコストが嵩
み、実用化に際して大きな妨げとなっていた。また、銅
部材2a,2cと拘束部材3とを前工程で接合すると、拘束
部材3を中心とした各銅部材2a,2cの板厚を同一にした
対称形にする必要がある。すなわち、対称形でない場合
には、銅部材2a,2cと拘束部材3の熱膨張差によって反
りが発生し、このままでは次工程に移れなくなるからで
ある。このため、電気回路としては自由度がなく、例え
ば銅部材2cの厚さを薄く設定しかつ銅部材2aの厚さを厚
く設定し、電気回路上に実装される半導体素子7への熱
応力を減少させることによって半導体素子7の破損防止
策を講じることは困難であった。さらに、半導体素子7
を実装する面は銅部材2a,2cと拘束部材3が一体化され
たクラッド材を所望の形状に加工し、電気回路を形成す
る必要があるが、従来より少量生産向きに多用される化
学エッチングによる加工法では、銅部材2a,2cと拘束部
材3のエッチング速度が異なるために加工が困難であっ
た。このため、従来においては、高価な金型を製作し、
打ち抜き加工によって所望の形状に成形しなければなら
ないという問題もあった。
そこで、上記両工程を同時に行うことが考えられる
か、従来の方法によって1工程としただけでは以下に示
す問題が生じていた。
すなわち、第7図(a)に示すように銅部材2a,2cと
拘束部材3とを固相接合によって確実に接合すると、セ
ラミック基材1と銅部材2a,2bとの接合面から反応溶融
層11が排出され、電気回路がショートしてしまうからで
ある。
一方、第7図(b)に示すように加圧力が無い場合に
は、接合面4a,4bが確実に接合されないことから充分な
接合強度が得られず、また接合に必要となる反応時間や
温度も異なり、銅部材2a,2bとセラミック基材1は長時
間高温中に保持すると、銅部材2a,2bと溶融層の反応が
進み過ぎ銅部材2a,2bが変質,変形されてしまうからで
ある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、コ
ストの低廉化を図ることができると共に、信頼性を高め
ることができるセラミック−金属接合用ろう材およびセ
ラミック−金属複合基板の製造方法を提供するものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るセラミック−金属接合用ろう材は、セラ
ミックからなる基材に2種類以上の金属からなる複合材
を接合するためのろう材であって、不活性化金属粉末に
2〜40重量%の活性金属粉末を混練してなり、この混練
物は各金属粉末の融点のうち最低融点の0.8〜1.0倍の液
相形成温度となるような成分に組成され、かつ金属粉末
のうち少なくとも1種類の金属粉末の粒径が5μm以上
の寸法に設定されているものである。
また、本発明の別の発明に係るセラミック−金属複合
基板は、セラミックからなる基材と第1の金属部材を不
活性金属粉末に2〜40重量%の活性金属粉末を混練して
なり、これら金属粉末のうち少なくとも1種類の金属粉
末の粒径が5μm以上の寸法に設定してなるろう材を介
して密接させると共に、この金属部材の未対接面に拘束
部材を介して第2の金属部材を密接させ、これらの部材
を接合したものである。
また、本発明の別の発明に係るセラミック−金属複合
基板の製造方法は、予め不活性化金属粉末に2〜40重量
%の活性金属粉末を混練し、かつこれら金属粉末のうち
少なくとも1種類の金属粉末の粒径が5μm以上の寸法
に設定してなるろう材を製造し、次いでこのろう材によ
ってセラミック基材に第1の金属部材を密接させると共
に、この金属部材の未対接面に拘束部材を介して第2の
金属部材を密接させることにより複合材を形成し、しか
る後この複合材をろう材の液相形成温度と第1の金属部
材の融点間に設定された温度によって不活性雰囲気で加
熱し、かつ厚さ方向に加圧するものである。
〔作 用〕
本発明およびこの発明の別の発明においては、金属同
士を接合する工程と、金属とセラミックを接合する工程
とを同時に行うことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の構成等を図に示す実施例によって詳細
に説明する。
第1図(a)および(b)は本発明に係るセラミック
−金属複合基板の製造方法を説明するための図で、各々
接合前と接合後の状態を示す各部材の断面図である。第
2図は同じく本発明における銅部材と拘束部材とのピー
ル強度と温度の関係を示す特性図、第3図(a)〜
(c)は同じく本発明におけるろう材の反応状態を示す
断面図で、各々接合初期,接合中期,接合後期の状態を
示す断面図である。第4図は接合の進行過程を示す銅と
チタンの状態図である。同図において第5図と同一の部
材あるいは同等の部材については同一の符号を付し、詳
細な説明は省略する。なお、本実施例では、セラミック
基材1としてアルミナ部材を使用したものを示す。同図
(第1図(a))において、符号21で示すろう材は、不
活性化金属粉末としての粒径10μmの銅粉末90重量%に
対して活性金属粉末としての粒径20μmのチタン粉末10
重量%をテルピネオール等の中で例えばフラックス等に
よって混練してなり、この混練物(均質化したもの)は
前記銅粉末の融点の0.8〜1.0倍の液相形成温度(絶対温
度)となるような成分に組成されている。
次に、本発明に係るセラミック−金属複合基板の製造
方法について説明する。
先ず、セラミック基材1と銅部材2a,2bとの接合性を
確保するためにセラミック基材1あるいは銅部材2a,2b
の接合面6a,6bにろう材21をプリコートする。このプリ
コート処理はセラミック基材1あるいは銅部材2a,2bの
何れの部材に施してもよいが、本実施例ではセラミック
基材1に施した場合について説明する。次いで、銅部材
2a,2bおよび拘束部材3を例えば化学エッチング法によ
って所定の形状に成形する。以上の工程によって形成さ
れたセラミック基材1,銅部材2a,2b,2cおよび拘束部材3
とを第1図(a)に示すようにカーボン製の治具上に所
定の順序で重ねて装着させる。しかる後、この治具毎に
各部材を接合装置としての真空ホットプレス装置に装着
させる。この接合装置としては、雰囲気形成,加圧,加
熱が可能な装置であれば前記ホットプレス装置以外の装
置でもよい。そして、接合装置内に装着された後、接合
装置内にアルゴンガスや窒素ガスあるいは10-4Toor程度
の真空等活性金属と反応されにくい雰囲気を形成し、第
1図(b)に示すように加圧,加熱を行う。なお、同図
中矢印Pは加圧方向を示す。この際、加圧時期は加熱前
であっても、或る一定の温度に達してからでもよく、要
するにセラミック基材1,銅部材2a・2b・2c,拘束部材3
およびろう材21が反応する温度において加圧うることに
より密着化を図ることができればよい。また、加熱速度
も接合性にとって大きな影響はなく、例えば50℃/min程
度でよい。なお、被接合物が所定の温度に達してからは
接合に充分な反応時間(接合時間)が必要である。接合
終了後、セラミック基材1に割れが生じない程度の例え
ば10℃/minの冷却速度をもって冷却させることによりセ
ラミック−金属複合基板が得られる。
次に、一括接合を行う際の接合時の現象について詳述
する。
先ず、銅部材2a,2cと拘束部材3との接合に関して第
2図によって説明する。以下、銅部材2a,2cを銅によっ
て形成し、拘束部材3をモリブデンによって形成した場
合を例に説明する。第2図は横軸および縦軸に各々温度
とピール強度を示し、両者の関係を示した特性図であ
る。同図中AおよびBは各々加圧力1MPaと20MPaの場合
を示す。なお、銅とモリブデンとの接合は固相状態の接
合となるため、比較的長い接合時間が必要であり、従来
の固相接合(拡散接合)と同程度の20分としている。接
合強度は、第2図に示すように900℃前後から安定した
値が得られている。加圧力は1MPa以下では密着化が不十
分となり、安定した強度は得られない。また、20MPa以
上の加圧力では、強度の向上効果が得られないばかり
か,銅部材2a,2cが変形されてしまい実用上価値が減少
されてしまう。一方、銅部材2a,2bとセラミック基材1
とを確実に接合させるためには、加圧力1〜20MPa下で
接合面6a,6bにおける反応速度を固相接合の速度と合致
させる必要がある。
第3図は接合時におけるろう材の反応状態を示す断面
図である。従来より利用されているろう付け法では数種
類の材料が混合された合金であるため、ろう材が融点以
上の温度に加熱されると、急激に溶融するが、本実施例
においては銅22とチタン23が反応して初めて液相が形成
される。この現象に関して以下に説明する。第4図に示
す状態図から明らかなように、銅とチタンの液相が形成
される温度は、881℃〜991℃の間であり、銅の融点(10
83℃)およびチタンの融点(1660℃)より低い温度であ
る。したがって、液相形成温度と銅の融点の間に接合温
度を設定すると、初期状態は第3図(a)に示すように
銅・チタンの粉末が同種材料,異種材料の関係なく固相
状態で接する。この状態を加圧力下において保持する
と、第3図(b)に示すように拡散および焼結が同時に
進行する。この場合、銅とチタンの接触部において銅と
チタンが拡散し、例えば第4図において接合温度1000℃
では銅中のチタンが約2%あるいはチタン中の銅が約16
%以上になると液相が形成され始める。なお、同種金属
粉末は固相状態で焼結反応が進み、ボイド25が収縮・消
滅していく。接合後期には第3図(c)に示すように固
液共存状態となる。
ここで、本発明においては、各反応速度を抑制するこ
とが重要であり、これら反応速度のコントロールは粉末
の粒径を抑制することにより行うことができ、銅または
チタンの金属のうち少なくとも一方の金属の粒径は5μ
m以上の寸法がよい。すなわち、銅・チタンの拡散距離
は900℃,10分間で約2μmであるため、粒径が5μmよ
り小さい場合は均質化のために必要となる拡散距離が短
縮されて液相が直ちに形成され、加圧力によって溶融物
の排出が生じてしまう。また、チタンの含有量は2〜40
重量%がよい。すなわち、チタンが2重量%以下であれ
ばセラミックとの反応が十分ではなく、十分な接合強度
が得られない。一方、チタンが40重量%以上となると、
チタンと銅の接触部が多くなるため、短時間で形成され
る液相量が多くなり、溶融物の排出制御が困難となるば
かりか,ろう材自体が脆くなって強度低下を生じる。
ここで、セラミックとの接合に有効なチタンを効率的
に用いるには、未反応のまま粒子として残存するチタン
の量を必要以上に増加しないことがよく、チタンの粒径
としては約40μm以下に設定することが望ましい。ま
た、熱伝導を劣化させる空隙の残存等を防止する点から
も、他の粉末の粒径も約40μm以下に設定することが望
ましい。
なお、本実施例においては、ろう材21を銅とチタンに
よって形成する例を示したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば活性金属としてチタンの代わり
にジルコニウム等の他の活性金属でもよく、被活性化金
属として銅の代わりに銅主成分とする銅合金でもよく、
その成分は2種類に限定されるものではなく、例えば
銅,銀,チタン等の3種類以上の金属でもよい。但し、
銅部材2a,2cと拘束部材3との接合強度は、900℃以上の
温度で安定した値が得られるため、ろう材21が均質化し
た場合(混合物)の液相形成温度は過度の反応を抑制す
るために900℃に近いことが望ましい。
また、本実施例においては、セラミック基材1および
拘束部材3として各々アルミナとモリブデンである場合
を示したが、本発明はアルミナの代わりに窒化アルミニ
ウム等の他の絶縁基板材料を使用し、モリブデンの代わ
りに銅と略同程度の接合特性を有するタングステンを使
用しても実施例と同様の効果を奏する。
さらに、本実施例においては、セラミック−金属複合
基板の半導体素子実装用基板である場合を示したが、本
発明はこれに限定されず、セラミック基材を例えば回転
機用ロータ等に使用しても差し支えなく、この場合ろう
材が銅の代わり例えばニッケル等の金属を主成分である
としても勿論よい。
さらにまた、本発明においては、セラミック部材,銅
部材および拘束部材が各々純度100%の同一材料によっ
て形成する必要はなく、接合性が大幅に変化されない限
り、例えば銅合金やモリブデン合金等前記した成分を主
成分とする合金物質であっても差し支えない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、セラミックから
なる基材に2種類以上の金属からなる複合材を接合する
ためのろう材であって、不活性化金属粉末に2〜40重量
%の活性金属粉末を混練してなり、この混練物は各金属
粉末の融点のうち最低融点の0.8〜1.0倍の液相形成温度
となるような成分に組成され、かつ金属粉末のうち少な
くとも1種類の金属粉末の粒径が5μm以上の寸法に設
定されているので、セラミックと金属の反応時間を金属
同士の固相接合時間とを合致することができる。したが
って、金属同士を接合する工程と、金属とセラミックを
接合する工程とを同時に行うことができるから、製造コ
ストの低廉化を図ることができる。
また、本発明の別の発明に係るセラミック−金属複合
基板は、セラミックからなる基材と第1の金属部材を不
活性金属粉末に2〜40重量%の活性金属粉末を混練して
なり、これら金属粉末のうち少なくとも1種類の金属粉
末の粒径が5μm以上の寸法に設定してなるろう材を介
して密接させると共に、この金属部材の未対接面に拘束
部材を介して第2の金属部材を密接させ、これらの部材
を強固・安定に接合することができるから、半導体やセ
ラミック基材の熱応力を減少させ、信頼性が高くかつ電
気回路に短絡が起きない基板を得ることができる。
また、本発明の別の発明に係るセラミック−金属複合
基板の製造方法は、予め不活性化金属粉末に2〜40重量
%の活性金属粉末を混練し、かつこれら金属粉末のうち
少なくとも1種類の金属粉末の粒径が5μm以上の寸法
に設定してなるろう材を製造し、次いでこのろう材によ
ってセラミック基材に第1の金属部材を密接させると共
に、この金属部材の未対接面に拘束部材を介して第2の
金属部材を密接させることにより複合材を形成し、しか
る後この複合材をろう材の液相形成温度と第1の金属部
材の低融点間に設定された温度によって不活性雰囲気で
加熱し、かつ厚さ方向に加圧するので、金属同士を接合
する工程と、金属とセラミックを接合する工程とを同時
に行うことができるから、製造コストの低廉化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は本発明に係るセラミック−
金属複合基板およびその製造方法を説明するための断面
図、第2図は同じく本発明における銅部材と拘束部材と
のピール強度と温度の関係を示す特性図、第3図(a)
〜(c)は同じく本発明におけるろう材の反応状態を示
す断面図、第4図は銅とチタンの状態図、第5図(a)
〜(c)は従来のセラミック−金属複合基板の製造方法
を説明するための断面図、第6図は従来のセラミック−
金属複合基板に半導体素子を接合した状態を示す斜視
図、第7図(a)および(b)は従来の製造方法によっ
て一括接合した際の各部材の状態を示す断面図である。 1……セラミック基材、2a,2b,2c……銅部材、3……拘
束部材、21……ろう材。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックからなる基材に2種類以上の金
    属からなる複合材を接合するためのろう材であって、不
    活性化金属粉末に2〜40重量%の活性金属粉末を混練し
    てなり、この混練物は前記各金属粉末の融点のうち最低
    融点の0.8〜1.0倍の液相形成温度となるような成分に組
    成され、かつ前記金属粉末のうち少なくとも1種類の金
    属粉末の粒径が5μm以上の寸法に設定されていること
    を特徴とするセラミック金属接合用ろう材。
  2. 【請求項2】セラミックからなる基材と第1の金属部材
    を不活性金属粉末に2〜40重量%の活性金属粉末を混練
    してなり、これら金属粉末のうち少なくとも1種類の金
    属粉末の粒径が5μm以上の寸法に設定してなるろう材
    を介して密接させると共に、この金属部材の未対接面に
    拘束部材を介して第2の金属部材を密接させ、これらの
    部材を接合してなることを特徴とするセラミック−金属
    複合基板。
  3. 【請求項3】予め不活性化金属粉末に2〜40重量%の活
    性金属を混練し、かつこれら金属粉末のうち少なくとも
    1種類の金属粉末の粒径が5μm以上の寸法に設定して
    なるろう材を製造し、次いでこのろう材を介してセラミ
    ック基材に第1の金属部材を密接させると共に、この金
    属部材の未対接面に拘束部材を介して第2の金属を密接
    させることにより複合材を形成し、しかる後この複合材
    を前記ろう材の液相形成温度と前記第1の金属部材の融
    点間に設定された温度によって不活性雰囲気で加熱し、
    かつ厚さ方向に加熱することを特徴とするセラミック−
    金属複合基板の製造方法。
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