JP2549618Y2 - 釘打機の釘供給機構 - Google Patents

釘打機の釘供給機構

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JP2549618Y2
JP2549618Y2 JP2828392U JP2828392U JP2549618Y2 JP 2549618 Y2 JP2549618 Y2 JP 2549618Y2 JP 2828392 U JP2828392 U JP 2828392U JP 2828392 U JP2828392 U JP 2828392U JP 2549618 Y2 JP2549618 Y2 JP 2549618Y2
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均 松本
和彦 間下
昇 石川
辰志 小川
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は通常は自動的に釘を供給
できるとともに、随時増し打ちモードに切り換えられ、
しかも増し打ち終了後に自動釘送りモードに復帰する釘
打機の釘供給機構に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、鋼板やコンクリート等へ打込む釘
打機にあっては、釘の打撃時に打ち込み不足により被打
込み材の表面から頭部を含む釘の一部が浮くことが比較
的多く発生するため、増し打ちをすることが必要とな
る。増し打ちとは、釘打機のノーズに新しい釘が供給さ
れていない状態で浮いた釘をノーズ内に収容し、釘打機
を空打ち作動させて浮いた釘の頭部に再打撃を加えるこ
とである。
【0003】通常のコンクリート用等の釘打機では、増
し打ちが可能なように釘の供給は手動操作による方式が
採用されている。この方式は工具を把持するグリップの
近傍に配置した釘送り操作レバーを操作して釘送り用の
シリンダへエアを供給することによって釘送り動作をさ
せるものである。しかしながら、釘打込みの都度操作レ
バー等を操作して釘を供給するのは煩わしく、作業性を
損ねる原因となっていた。
【0004】これに対し、通常の木材への釘打ちを行な
う釘打機では、ピストンを駆動したエアの一部を釘送り
シリンダへ導入するようにして、打撃ピストンの駆動ス
トロークの終期に釘送りピストンを後退させ、打撃ピス
トンの復帰工程時に釘送りピストンを前動させで自動的
に釘をノーズ部へ供給する自動釘供給機構が設けられて
いる。したがって、釘打込みの終了時には既に次の釘が
ノーズ内に供給されている。この釘送り機構をコンクリ
ート等への釘打機に採用すると、常に釘がノーズ内に供
給されているため、頭の浮いた釘をノーズ内に収容して
再打撃を加えるいわゆる増し打ちを行なうことができな
い。敢えて行なおうとすると、釘打機に装填されている
連結釘を釘打機から脱却させて工具を空の状態にしてか
ら行なわなければならないから、現実的ではない。
【0005】そこで、上記機構を改良して釘送りシリン
ダへのエア通路の途中に開閉弁を配置して釘送り機構の
動作を行なえない状態に切り換えるようにして増し打ち
を可能とした機構が知られている(実開昭62ー539
73号公報参照)。しかし、この機構では、自動送りモ
ードで釘を打ち込んだ後に打込み不足を認識したときに
開閉弁を切り換えても、そのときは既に新しい釘がノー
ズ内に供給されているので空打ちにより釘をノーズから
除去しないと増し打ちができない。したがって、増し打
ちは釘を1本無駄にする捨て打ちとなってしまうほか、
釘を抜き出すための操作を要するので作業性が悪い。さ
らに、増し打ちが完了した後で新しい釘を打ち込む時に
開閉弁を切り換えても釘の供給動作は行なわれていない
ので、さらに一回空打ちを行なってピストンの復帰時に
釘送り機構を作動させる必要がある。
【0006】
【考案の目的】本考案は、従来の釘打機では作業者が
「釘が浮いた」ことを認識する前にノーズ内に次打の釘
が送られてしまうことに問題点があることに鑑み、釘を
送るタイミングを釘を打つ直前に設定することにより、
その時点で増し打ち(釘を送らない)または実打(釘を
送る)が選択できる点に着目してなされたもので、釘の
打込み動作に関連して自動的に釘の供給ができるととも
に、釘の打込みのあと打込み不足が発生した場合に直ち
に増し打ちが可能なモードに設定できる釘の供給機構を
提供することをその目的とするとともに、増し打ち終了
後は自動的に自動釘送りモードに切り換えができ、また
釘が供給された後は増し打ちモードに切り換え不可能と
することができ、チさらにノーズ内への釘の2本送りを
防止できる釘の供給機構を提供することをその目的とす
る。
【0007】
【目的を達成するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案に係る釘打機の釘供給機構は、圧縮空気を貯
留したメインチャンバからの圧縮空気を打撃シリンダ内
の打撃ピストンの駆動を制御するメインバルブに対して
供給するとともに、手動操作によるトリガレバーの操作
と被打込み材に対する当接操作によるコンタクト部材の
作動とに基づいて前記メインバルブに供給した圧縮空気
を排気させて前記メインバルブを前記打撃ピストンを駆
動させるように作動させる起動用トリガバルブと、フィ
ードシリンダ内に常時後退方向に付勢されたフィードピ
ストンを前記フィードシリンダの後端に前記トリガバル
ブを経由した圧縮空気が供給されることによって連結釘
の先頭釘を打撃位置へ供給するフィードピストン・シリ
ンダ機構と、前記コンタクト部材の操作により前記フィ
ードシリンダの後端に前記トリガバルブを経由した圧縮
空気を供給作動するコンタクトバルブと、前記トリガバ
ルブとコンタクトバルブとの間に、手動によりトリガバ
ルブとコンタクトバルブとを断続操作可能に配置すると
ともに、遮断時にはコンタクトバルブに供給された圧縮
空気を排気する増し打ちバルブとを備えたことを特徴と
する。
【0008】なお、前記増し打ちバルブは、増し打ちバ
ルブシリンダ内に収容された増し打ちバルブステムにト
リガバルブとコンタクトバルブとを接続する非操作位置
へ付勢するバネ力を付与させ、且つ前記接続を遮断する
操作位置に操作されたときトリガバルブを経由して供給
された圧縮空気により接続遮断位置へ自己保持させる一
方、トリガバルブからの圧縮空気が排気されるのに伴っ
て前記バネ力によって上記非操作位置に自動復帰させる
構成にしてもよい。
【0009】また、前記増し打ちバルブシリンダには前
記増し打ちバルブステムとは別個のピストンを収容し、
前記コンタクトバルブを経由してフィードシリンダ内に
供給される圧縮空気の一部を前記増し打ちバルブシリン
ダ内に導入させて前記ピストンを前記増し打ちバルブス
テムに係合させて断続操作を不可能にさせる構成にして
もよい。
【0010】さらに、前記コンタクトバルブは、コンタ
クトバルブシリンダ内に収容されたコンタクトバルブス
テムを非作動位置へバネ付勢し、且つ前記コンタクト部
材の操作に連動して作動位置に移動したときに前記トリ
ガバルブを経由した圧縮空気によって作動位置に自己保
持させるとともに、コンタクトバルブステムとコンタク
ト部材間の係合に遊びの部分を形成するのが好ましい。
【0011】
【考案の作用、効果】前記構成によれば、増し打ちバル
ブを非操作位置に設定した場合、圧縮空気はトリガバル
ブを経由して増し打ちバルブを介してコンタクトバルブ
に供給されている。このとき、フィードピストンは後退
位置にある。
【0012】釘打ち込み時にコンタクト部材を被打込み
材に当接させて相対移動させると、コンタクトバルブが
作動してフィードシリンダの後端にトリガバルブを経由
した圧縮空気が供給され、フィードピストンが駆動さ
れ、打撃位置に釘送りが行なわれる。
【0013】この場合、コンタクトバルブステムが、コ
ンタクトバルブシリンダ内にトリガバルブを経由した圧
縮空気の作用で作動位置に自己保持させるように構成す
ると、その後コンタクト部材が下方に移動した後に再度
操作されてもコンタクトバルブステムは作動せず、釘送
りも行なわれない。したがって、2本の釘がノーズ部内
に無理に供給されることによって作動不良を起すことが
有効に防止される。
【0014】また、フィードシリンダ内に供給される圧
縮空気の一部を前記増し打ちバルブシリンダ内に導入さ
せて前記ピストンを前記増し打ちバルブステムに係合さ
せて断続操作を不可能にさせる構成にするときは、増し
打ちバルブステムを押込み操作することは不可能となる
から、2本送りの発生を有効に防止することができる。
【0015】上述の釘送りがなされた後、コンタクト部
材を被打込み材に押し付け操作するとともにトリガレバ
ーを操作してトリガバルブを作動させると、トリガバル
ブを経由した圧縮空気は排気されるのでメインバルブが
作動し、打撃シリンダ内の打撃ピストンを駆動させ、釘
打ちが行なわれる。この際、増し打ちバルブ及びコンタ
クトバルブを経由してフィードシリンダに供給されてい
た圧縮空気もトリガバルブから排気されるので、フィー
ドピストンは後退方向に作動され、次の釘送りの準備が
なされる。
【0016】このとき、コンタクトバルブを操作位置に
自己保持する構成を採用する場合には、上記圧縮空気の
排気に伴ってコンタクトバルブに供給されていた圧縮空
気も排気されるので自己保持は解除される。そして、ト
リガレバー及びコンタクト部材の復帰作動によりトリガ
バルブが初期状態に復帰し、再度圧縮空気がメインバル
ブと増し打ちバルブに供給され、さらにコンタクトバル
ブに供給される。ところが、コンタクトバルブステムは
自己保持が解除されて非操作位置に復帰しているため、
上記圧縮空気の供給はコンタクトバルブで停止され、フ
ィードシリンダへは供給されないので、フィードピスト
ンは後退位置に保持される。
【0017】次に、釘打込み後に増し打ちを行なう場合
には、増し打ちバルブステムを操作位置に操作すること
でトリガバルブとコンタクトバルブとの接続は遮断され
ると同時に、コンタクトバルブに供給された圧縮空気は
排気される。この状態でコンタクト部材が操作されても
コンタクトバルブに圧縮空気が供給されていないので、
フィードシリンダにも圧縮空気が供給されず、釘送りは
行なわれない。よって、コンタクト部材とトリガレバー
の操作によりノーズ部内に浮いた釘の頭部を収容した状
態で再打撃を与える増し打ちが行なうことができる。
【0018】なお、増し打ちバルブを自己保持させる構
成によれば、増し打ちバルブステム自体は、上記操作が
行なわれたとき、トリガバルブからの圧縮空気によって
操作位置に自己保持されるが、増し打ちで釘打機が駆動
されることに伴ってトリガバルブから圧縮空気が排気さ
れるので、トリガバルブから増し打ちバルブに供給され
ていた圧縮空気も排気される。これによって増し打ちバ
ルブの自己保持が解除され、増し打ちが終了した時点で
増し打ちバルブステムはバネ力によって非操作位置に自
動的に戻される。したがって、次打からは再び釘は自動
送りモードによって送られる。
【0019】上述のように、請求項1の考案によれば、
釘打込み直後、釘が浮いたことに気づいたときは釘の捨
て打ちをすることなしに、増し打ちバルブを操作するこ
とにより増し打ちができる。通常時は釘打込みの操作に
関連して自動的に釘送りがされるので作業効率がよい。
【0020】また、請求項2の考案によれば、増し打ち
の終了後には増し打ちバルブが非操作位置に自動復帰す
るので、直ちに自動釘送りモードで釘打ち作業ができ、
作業効率の向上が図れる。
【0021】さらに、請求項3の考案によれば、増し打
ちバルブの操作もできなくなるので、釘が打撃位置に供
給された状態で誤って増し打ち作業をしてしまうことが
なく、事故や工具の損傷を防止することができる。
【0022】加えて、請求項4の考案によれば、自動釘
送りで釘が供給された後はコンタクト部材を再操作して
も再度の釘送りはできないので、2本送りが防止でき
る。
【0023】さらに、前記コンタクトバルブは、コンタ
クトバルブシリンダ内に収容されたコンタクトバルブス
テムを非作動位置へバネ付勢し、且つ前記コンタクト部
材の操作に連動して作動位置に移動したときに前記トリ
ガバルブを経由した圧縮空気によって作動位置に自己保
持させるとともに、コンタクトバルブステムとコンタク
ト部材間の係合に遊びの部分を形成してもよい。
【0024】
【実施例】以下、図面によって本考案の実施例について
説明すると、図1は釘打機を示すもので、この釘打機
は、コンタクト部材1の下端1bを被打込み材Pに当接
操作させることにより釘打機本体Aに対して相対移動す
る作動とトリガレバー2の引き操作とに基づいて起動用
トリガバルブ3を作動させて打撃シリンダ4内の打撃ピ
ストン5を駆動させ、打撃ピストン5に結合されたドラ
イバ6によってノーズ部7内の釘を被打込み材Pに向け
て打ち出すもので、上記打撃機構は公知である。
【0025】コンタクト部材1の上端部1aはトリガレ
バー2の近傍に位置するように形成されている。これに
対し、図2に示すように、トリガレバー2には上記トリ
ガバルブ3のトリガバルブステム8に係合可能な凸部9
を有する回動部材10が枢着され、回動部材10に回動
用捻りコイルバネ11と戻し用捻りコイルバネ12とが
作用し、回動用捻りコイルバネ11の一端は、コンタク
ト部材1の上端部1aに係合している。常時はコンタク
ト部材1の上端部1aに係合する回動用捻りコイルバネ
11により上記凸部9がトリガバルブステム8に係合し
ない位置に付勢され、コンタクト部材1が被打込み材に
当接されて釘打機本体に対し上方に相対移動したときに
回動用捻りコイルバネ11の一端を押し上げて回動部材
10を回動させ(図3参照)、トリガレバー2の操作時
に凸部9がトリガバルブステム8を押込み作動させるこ
とができるように構成されている。したがって、コンタ
クト部材1の被打込み材Pに対する当接操作とトリガレ
バー2の引き操作とに基づいて起動用トリガバルブ3が
作動するのである。コンタクト部材1が元の位置に戻る
と、戻し用捻りコイルバネ12により回動部材10も元
の位置に復帰する。
【0026】また、打撃ピストン5の駆動は、直接的に
は打撃シリンダ4に対して圧縮空気を供給し又は供給停
止するように作動するメインバルブ13によって制御さ
れる。該メインバルブ13は図2のように、エア通路a
・bを介してトリガバルブ3に接続している。そして、
トリガバルブ3は上記エア通路aを圧縮空気を貯留する
メインチャンバ14又は大気に接続させるように作動す
るもので、トリガレバー2の非操作時には、トリガバル
ブステム8の下端がトリガバルブシリンダ15から突出
して上記エア通路a・bをメインチャンバ14に接続さ
せ、エア通路a・b内に圧縮空気を供給してメインバル
ブ13が打撃シリンダ内への圧縮空気の供給を停止して
いる。これに対し、トリガレバー2を操作してトリガバ
ルブステム8を押し込むことにより、上記エア通路a・
bは図4のように、上記トリガバルブシリンダ15から
排気され、メインバルブ13が打撃シリンダ4に圧縮空
気を供給し、打撃ピストン5を駆動するように作動させ
るものである。
【0027】次に、釘は連結された状態でマガジン16
(図1参照)内に収納されている。この連結釘は釘供給
機構によってノーズ部7の打撃位置に供給されるもので
あるが、この釘供給機構は上記トリガバルブ3と、フィ
ードピストン・シリンダ機構17と、コンタクトバルブ
18と、増し打ちバルブ19とから構成されている。
【0028】フィードピストン・シリンダ機構17は図
2のように、エア通路a・c・d・eを介してトリガバ
ルブ3に接続するフィードシリンダ20内にフィードピ
ストン21を前後方向に摺動自在に収容するとともに、
フィードピストン21をフィードシリンダ20の前端の
エア通路gを通じてメインチャンバ14から供給された
圧縮空気により常時後退方向に付勢するとともに、上記
フィードシリンダ20の後端にメインチャンバ14から
トリガバルブ3を経由した圧縮空気が供給されることに
よってフィードピストン21を前進させ、図示しない連
結釘の先頭釘を打撃位置へ供給するものである。
【0029】コンタクトバルブ18は図2に示されるよ
うに、フィードピストン・シリンダ機構17とトリガバ
ルブ3とを接続するエア通路a・c・d・eの中途部
(エア通路d・e間)に配置され、コンタクトバルブシ
リンダ22内にコンタクトバルブステム23を上下方向
に摺動自在に収容し、コンタクトバルブステム23をバ
ネ24により常時非作動位置(下方位置)に付勢すると
ともに、非作動位置にあるときは上記エア通路d・eを
遮断して上記フィードシリンダ20に圧縮空気が供給さ
れないようにし、反対に作動位置(上方位置)にあると
き(図3参照)は上記エア通路d・eを開いてフィード
シリンダ20に圧縮空気が供給されるように作動する。
上記コンタクトバルブステム23の上端突部23aはコ
ンタクト部材1の上部の屈曲部1bに係合可能に配置さ
れ、コンタクト部材1が被打込み材Pに当接して釘打機
本体Aに対して上方に相対移動したときに、上記屈曲部
1bがコンタクトバルブステム23の上端突部23aに
係合して作動位置に連動して移動するように構成されて
いる。
【0030】なお、コンタクトバルブステム23とコン
タクト部材1との間の係合に遊びの部分が、つまりコン
タクト部材1が上動するときは、その屈曲部1bがコン
タクトバルブステム23の上端突部23aに係合する
が、コンタクト部材1が下動するときはコンタクトバル
ブステム23に係合しないか又は係合しても弱く係合す
るような遊びが形成されている。具体的には、コンタク
ト部材1が上動するときにのみその屈曲部1bの上面に
コンタクトバルブステム23の上端突部23aの下面が
当接するように形成すればよい。
【0031】また、コンタクトバルブシリンダ22は、
上記エア通路a・c・d・eを開いたときに内部に導入
された圧縮空気の空気圧によりコンタクトバルブステム
23が上方に付勢され、この付勢圧とコンタクトバルブ
ステム23を下方に付勢するバネ24のバネ圧とが等し
いか、付勢圧のほうが高くなるように設定されている。
このため、コンタクトバルブステム23は操作位置(上
方位置)に移動されたとき、同位置に自己保持される。
【0032】増し打ちバルブ19は、トリガバルブ3と
フィードピストン・シリンダ機構17とを接続するエア
通路a・c・d・eのうち上記トリガバルブ3とコンタ
クトバルブ18との間のエア通路c・d間に配置され、
増し打ちバルブシリンダ26内に増し打ちバルブステム
27を上下方向に摺動可能に収容するとともに、増し打
ちバルブステム27の上端27aを増し打ちバルブシリ
ンダ26の上方に突出し、手動により下方に押込み操作
できる構成となっている。そして、上記増し打ちバルブ
ステム27はバネ28により常時上方に付勢され、増し
打ちバルブステム27がこの非操作位置(上方位置)に
あるときは上記エア通路c・dを接続させる一方、増し
打ちバルブステム27を押込み操作して操作位置(下方
位置)に移動させると(図5参照)、上記エア通路c・
dを遮断するとともに、コンタクトバルブ18に通じる
エア通路eを大気に開放するように形成されている。
【0033】ところで、上記増し打ちバルブ19は図5
のように、上記エア通路c・dを遮断したときに、トリ
ガバルブ3に通じるエア通路a・cからの圧縮空気が増
し打ちバルブシリンダ26内に導入されたときに、その
空気圧により増し打ちバルブステム27が下方に付勢さ
れ、この付勢圧と増し打ちバルブステム27を上方に付
勢するバネ28のバネ圧とが等しいか、付勢圧の方が高
くなるように設定されている。このため、増し打ちバル
ブステム27は操作位置(下方のエア通路遮断位置)に
移動されたとき、同位置に自己保持される。この自己保
持は空気圧によって得られるものであるから、トリガバ
ルブ3から供給された圧縮空気が排気されるのに伴い、
増し打ちバルブステム27はバネ28の力によって上方
の非操作位置(エア通路接続位置)に自動復帰する。
【0034】さらに、増し打ちバルブ19のバルブシリ
ンダ26には図2のように、増し打ちバルブステム27
の下方にピストン29が収容されているとともに、増し
打ちバルブシリンダ26の下端には上記コンタクトバル
ブ18とフィードシリンダ20とを接続するエア通路e
から分岐したエア通路fの導入口が形成されている。し
たがって、フィードシリンダ20内に圧縮空気が供給さ
れていないときは、ピストン29は下方位置にあるが、
フィードシリンダ20に圧縮空気が供給されると(図3
参照)、その圧縮空気の一部はエア通路fから増し打ち
バルブシリンダ26内に導入され、ピストン29が上方
に移動して増し打ちバルブステム27に係合する。
【0035】次に、上記釘供給機構の使用態様について
説明すると、図2のように増し打ちバルブ19を非操作
位置(上方位置)にして自動釘供給モードに設定した場
合、メインチャンバ14内の圧縮空気はトリガバルブ3
を経由してエア通路a・b及びエア通路a・c・c・d
を介してメインバルブ13と増し打ちバルブ19に供給
されている。増し打ちバルブ19に供給されている圧縮
空気はコンタクトバルブ18に供給されている。フィー
ドシリンダ20の前端にはメインチャンバ14から圧縮
空気が常時供給されているので、フィードピストン21
は後退位置にある。
【0036】ここで、釘打ちを行なうために釘打機のノ
ーズ部を被打込み材に当接させると必然的にコンタクト
部材1が相対移動するので、図3のように上部の屈曲部
1bがコンタクトバルブステム23を作動位置(上方位
置)に移動させる。コンタクトバルブステム23の作動
により増し打ちバルブ19とフィードシリンダ20とを
接続するエア通路c・dが開き、トリガバルブ3を経由
した圧縮空気がフイードシリンダ20の後端に供給され
るので、フィードピストン21が前方へ駆動されてノー
ズ部内に連結釘の先頭の釘を供給する。コンタクトバル
ブステム23は、同じ圧縮空気の作用で操作位置に自己
保持されるから、その後コンタクト部材1が下方に移動
した後に再度操作されてもコンタクトバルブステム23
は作動せず、釘送りも行なわれない。したがって、2本
の釘がノーズ部7内に無理に供給されることによって作
動不良を起すことが有効に防止される。なお、図3はコ
ンタクトバルブステム23がコンタクト部材1によって
引き上げられた後に、そのバルブシリンダ22内に導入
された圧縮空気の空気圧によってさらに上方に引き上げ
られた状態を示すものである。
【0037】次に、フィードシリンダ20に供給された
圧縮空気の一部は、エア通路fを通じて増し打ちバルブ
シリンダ26の下端にも同時に供給されるから、この圧
縮空気は増し打ちバルブシリンダ26内のピストン29
を上方に移動させ、該ピストン29を増し打ちバルブス
テム27に係合させて下方から支持する。このため、上
記増し打ちバルブステム27を押込み操作することは不
可能となる。釘が供給された後で仮に増し打ちバルブ1
9を操作することが可能であると、この操作によってコ
ンタクトバルブ18を介してフィードシリンダ20の後
端に供給されている圧縮空気が大気に開放されてフィー
ドピストン21が後退方向へ作動してしまい、2本送り
が発生する原因となる。しかし、このピストン29によ
って釘が供給された後に増し打ちバルブ19の操作を防
止するので、2本送りが発生することがない。さらに、
増し打ちバルブステム27が操作できないことを作業者
が認識できるから、誤操作が防止できる。
【0038】次に、図4に示すように、コンタクト部材
1の操作後にトリガレバー2を操作すると、トリガバル
ブ3が作動して、メインバルブ13に供給していた圧縮
空気を大気に排出してメインバルブ13が作動し、釘打
ちが行なわれる。この際、増し打ちバルブ19及びコン
タクトバルブ18を経由してフィードシリンダ20の後
端に供給されていた圧縮空気もトリガバルブ3から大気
に排出されるので、上記シリンダ20の前端から導入さ
れた圧縮空気によりフィードピストン21は後退方向に
作動され、次の釘を送る準備がなされる。
【0039】このとき、コンタクトバルブ18を作動位
置に自己保持していた圧縮空気も排気されるので自己保
持は解除され、コンタクトバルブ18は図2の非作動位
置に復帰する。そして、トリガレバー2及びコンタクト
部材1の復帰作動によりトリガバルブ3が初期状態(図
2の位置)に復帰し、再度圧縮空気がメインバルブ13
と増し打ちバルブ19に供給される。上記圧縮空気によ
りメインバルブ13が作動すると、図1のように打撃シ
リンダ4がメインチャンバ14に対して閉鎖され、打撃
ピストン5が復帰する。一方、増し打ちバルブ19に供
給された圧縮空気はさらにコンタクトバルブ18に供給
される。ところが、コンタクトバルブステム23が自己
保持が解除されて非作動位置に復帰しているため、上記
圧縮空気の供給はコンタクトバルブ18で停止され、フ
ィードシリンダ20へは供給されないので、フィードピ
ストン21は初期の後退位置に保持されたままになって
いる。
【0040】ところで、図3のようにコンタクト部材1
の操作に基づいてコンタクトバルブステム23が上方位
置へ作動されて釘の供給が行なわれた状態で釘打ち作業
が中断されてしまうとコンタクト部材1が復帰するか
ら、もしもこの復帰と連動してコンタクトバルブステム
23もコンタクト部材1を復帰させるバネ力によって自
己保持力に打ち勝って戻されてしまうと、フィードシリ
ンダ20内の圧縮空気がバルブシリンダ22から排気さ
れるためフィードシリンダ20内のフィードピストン2
1が復帰してしまう。更に増し打ちバルブ内のピストン
29の下面に対する圧縮空気圧も低下してしまうので、
増し打ちバルブ19の操作が可能な状態となってしま
う。そこで、この状態の後に再度釘打ち操作を再開する
ためコンタクト部材1が操作されると再びフィードバル
ブシリンダ20に圧縮空気が供給されてしまうため2本
送りが発生する。また増し打ちバルブ19が操作できる
ので、釘が既に供給されていることを忘れて増し打ち操
作をしてしまう誤操作が発生するおそれもある。
【0041】しかし、コンタクト部材1とコンタクトバ
ルブステム23間には遊びが形成されているので、一旦
コンタクト部材1を操作してコンタクトバルブステム2
3が作動された状態で自己保持された後は、コンタクト
部材1が復帰されてもコンタクトバルブステム23の自
己保持は維持される。したがって、2本送りの発生や増
し打ちバルブ19を操作してしまう現象が防止できる。
【0042】次に、通常の自動釘送りモードで釘打ちが
終了した時点で、釘の打込み不足が発生した場合には増
し打ちを行なう必要がある。この場合には、釘打ちが終
了した直後に図5のように増し打ちバルブステム27を
操作位置に押し込み操作する。これにより、釘供給機構
は増し打ちモードとなり、トリガバルブ3とコンタクト
バルブ18とを接続するエア通路c・d間は遮断される
と同時に、コンタクトバルブ18へ接続しているエア通
路d・eは大気に開放される。この状態で図6のように
コンタクト部材1が操作されても、コンタクトバルブ1
8に圧縮空気が供給されていないので、フィードシリン
ダ20にも圧縮空気が供給されず、したがって釘送りは
行なわれない。よって、図7のようにコンタクト部材1
とトリガレバー2の操作によりノーズ部内に浮いた釘の
頭部を収容した状態で再打撃を与える増し打ちが行なう
ことができる。
【0043】増し打ちバルブステム27自体は、上記押
込み操作が行なわれたとき、トリガバルブ3からの圧縮
空気によって操作位置に自己保持されるが、増し打ちで
釘打機が駆動されることに伴ってトリガバルブ3を経由
して供給された圧縮空気は排気されるから、トリガバル
ブ3から増し打ちバルブ19に供給されていた圧縮空気
も排気される。これによって同図のように増し打ちバル
ブ19の自己保持が解除されて、増し打ちが終了した時
点で増し打ちバルブ19はバネ28のバネ力によって非
操作位置(上方位置)に自動的に戻される。したがっ
て、次打からは再び釘供給機構は自動送りモードに復帰
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る釘打機の概要説明図である。
【図2】上記釘打機の釘供給機構の自動釘送りモードに
おける断面説明図である。
【図3】上記釘供給機構において、コンタクト部材を操
作した場合の作動態様説明図である。
【図4】上記釘供給機構において、さらにトリガレバー
を操作した場合の作動態様説明図である。
【図5】上記釘供給機構の増し打ちモードにおける断面
説明図である。
【図6】上記釘供給機構において、コンタクト部材を操
作した場合の作動態様説明図である。
【図7】上記釘供給機構において、さらにトリガレバー
を操作した場合の作動態様説明図である。
【符号の説明】
A 釘打機本体 1 コンタクト部材 2 トリガレバー 3 メインバルブ 4 打撃シリンダ 5 打撃ピストン 13 メインバルブ 14 メインチャンバ 17 フィードピストン・シリンダ機構 18 コンタクトバルブ 19 増し打ちバルブ 20 フィードシリンダ 21 フィードピストン 23 コンタクトバルブステム 26 増し打ちバルブシリンダ 27 増し打ちバルブステム 29 ピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小川 辰志 東京都中央区日本橋箱崎町6番6号 マ ックス株式会社内 (72)考案者 吉田 真一 東京都中央区日本橋箱崎町6番6号 マ ックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−117074(JP,A) 実開 昭62−53973(JP,U)

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気を貯留したメインチャンバから
    の圧縮空気を打撃シリンダ内の打撃ピストンの駆動を制
    御するメインバルブに対して供給するとともに、手動操
    作によるトリガレバーの操作と被打込み材に対する当接
    操作によるコンタクト部材の作動とに基づいて前記メイ
    ンバルブに供給した圧縮空気を排気させて前記メインバ
    ルブを前記打撃ピストンを駆動させるように作動させる
    起動用トリガバルブと、 フィードシリンダ内に常時後退方向に付勢されたフィー
    ドピストンを前記フィードシリンダの後端に前記トリガ
    バルブを経由した圧縮空気が供給されることによって連
    結釘の先頭釘を打撃位置へ供給するフィードピストン・
    シリンダ機構と 、前記コンタクト部材の操作により前記フィードシリン
    ダの後端に前記トリガバルブを経由した圧縮空気を供給
    作動するコンタクトバルブと、 前記トリガバルブとコンタクトバルブとの間に、手動に
    よりトリガバルブとコンタクトバルブとを断続操作可能
    に配置するとともに、遮断時にはコンタクトバルブに供
    給された圧縮空気を排気する増し打ちバルブとを備えた
    ことを特徴とする釘打機の釘供給機構。
  2. 【請求項2】 前記増し打ちバルブは、増し打ちバルブ
    シリンダ内に収容された増し打ちバルブステムにトリガ
    バルブとコンタクトバルブとを接続する非操作位置へ付
    勢するバネ力を付与させ、且つ前記接続を遮断する操作
    位置に操作されたときトリガバルブを経由して供給され
    た圧縮空気により接続遮断位置へ自己保持させる一方、
    トリガバルブからの圧縮空気が排気されるのに伴って前
    記バネ力によって上記非操作位置に自動復帰させる前記
    請求項1記載の釘打機の釘供給機構。
  3. 【請求項3】 前記増し打ちバルブシリンダには前記増
    し打ちバルブステムとは別個のピストンを収容し、前記
    コンタクトバルブを経由してフィードシリンダ内に供給
    される圧縮空気の一部を前記増し打ちバルブシリンダ内
    に導入させて前記ピストンを前記増し打ちバルブステム
    に係合させて断続操作を不可能にする前記請求項1記載
    の釘打機の釘供給機構。
  4. 【請求項4】 前記コンタクトバルブは、コンタクトバ
    ルブシリンダ内に収容されたコンタクトバルブステムを
    非作動位置へバネ付勢し、且つ前記コンタクト部材の操
    作に連動して作動位置に移動したときに前記トリガバル
    ブを経由した圧縮空気によって作動位置に自己保持させ
    るとともに、コンタクトバルブステムとコンタクト部材
    間の係合に遊びの部分を形成したことを特徴とする前記
    請求項1記載の釘打機の釘供給機構。
JP2828392U 1992-04-02 1992-04-02 釘打機の釘供給機構 Expired - Lifetime JP2549618Y2 (ja)

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