JP2548920B2 - テレビジョン信号の波形歪検出方式及び受信装置 - Google Patents

テレビジョン信号の波形歪検出方式及び受信装置

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JP2548920B2 JP61263449A JP26344986A JP2548920B2 JP 2548920 B2 JP2548920 B2 JP 2548920B2 JP 61263449 A JP61263449 A JP 61263449A JP 26344986 A JP26344986 A JP 26344986A JP 2548920 B2 JP2548920 B2 JP 2548920B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、テレビジヨン映像信号を扱う電子機器に
おけるゴーストキヤンセラーや波形等化器などに応用す
ることができるテレビジヨン信号の波形歪検出方式に関
するものである。
<従来の技術> 第3図は一般に用いられているテレビジヨン信号の波
形歪除去装置の一例としてのゴーストキヤンセラーの構
成図であり、この図に基づき従来の波形歪検出方式につ
いて説明する。
第3図のブロツク図に示すように、ゴーストキヤンセ
ラーは機能別に大きく分けると、フイルター部1と基準
信号抽出回路2と重み付け制御回路3との3つに分けら
れる。
そして、ラインl1に加えられる映像信号入力は、フイ
ルター部1でゴーストを除去するためフイルター処理を
した後にラインl2に映像信号出力として取り出される。
ゴーストを除去できるようにフイルターを制御する働き
を受け持つているのが重み付け制御回路3である。この
重み付け制御回路3を正確に動作させるためには、映像
信号中のゴーストなどの波形歪を検出するための基準と
なる信号すなわち基準信号が存在しなければならない。
この基準信号を取り出す働きをしているのが、基準信号
抽出回路2である。
第4は前記フイルター部1の具体的構成を示す1つの
例であり、巡回型の構成例である。ラインl1に加えられ
た映像信号入力は減算器1aの一方の入力端子に加えられ
る。この減算器1aの出力はラインl2より出力信号として
取り出されるが、同時に遅延回路1bにも加えられる。こ
の遅延回路1bは単位遅延時間Tの単位遅延回路の直列多
段接続回路である。この単位遅延時間Tは通常70〜100n
s(ナノ・セカンド)の値に選ばれる。この遅延回路1b
の各単位遅延ごとの出力信号は次段の重み付け回路1cに
加えられる。この重み付け回路1cはラインl3から加えら
れる重み付け制御回路3からの重み付け制御信号により
制御され、遅延回路1bからの入力信号に対して所定の重
み付け(h1,h2……hN)が与えられる。すなわち、この
重み付け回路1cはゲインコントロール回路である。
そして、重み付け回路1cからの各重み付け出力信号は
次段の加算回路1dに加えられて加算合成される。この加
算回路1dの出力信号は前記減算器1aの他方の入力端子に
加えられ、ラインl1からの入力信号から減算処理され
る。
ここで、ラインl1の入力信号をx(t)、ラインl2
出力信号をy(t)とすると、x(t)、y(t)の間
には次の関係式が成立する。
これをフーリエ変換して伝達関数G(f)を求めると
次式を得る。
ゴーストがないときには、hn=0とし入力映像信号が
そのまま出力されるが、ゴーストが存在する場合には基
準信号からゴーストまでの時間差(n T)およびゴース
ト量に応じた重み付けの値(hn)を与えてゴーストの除
去動作を行なう。
フイルター部1の構成法としては、第4図に示す巡回
型の他に非巡回型の構成をとるものがあり、トランスバ
ーサルフイルターとも呼ばれることがある。
巡回型と非巡回型の第1の相違点は、前者が遅れゴー
ストしか扱えないのに対して、後者は遅れゴーストも進
みゴーストも扱えること、そして、第2の相違点は後者
は孫ゴーストが発生するのに対して、前者は発生しない
ことなどであるが、それぞれ用途に合わせて使い分けら
れる。
次に第3図における基準信号抽出回路2の説明をす
る。この基準信号抽出回路2が後述するこの発明に直接
関連するところである。
まず、映像信号中に含まれる波形歪(特にフイールド
で問題になるのはゴースト)を測定するための基準信号
として使用されている信号波形としては、垂直同期信号
の前縁部を微分または差分した信号波形や受信機側では
特に微分または差分処理を必要としない2T−パルス、T
−パルス、インパルスなどがある。垂直同期信号は、各
放送局の信号波形が少しずつ違つていたり、映像信号と
の対応関係が薄いとの理由であまり使用されなくなつて
いる。
2T−パルスは4MHzまでの周波数成分をもちデイジタル
波形伝送の基準信号として用いられることがある。映像
信号の占有周波数領域は4.2MHzであるため2T−パルスで
は不十分であり、最近ではこの2T−パルス以上の周波数
成分をもつTパルス、インパルスなどが用いられるよう
になつてきている。
第5図の(a)および(b)は4.2MHzまでに帯域制限
されたT−パルスの概略信号波形およびそのスペクトル
分布図であり、第5図(c)および(d)はやはり4.2M
Hzまでに帯域制限されたインパルスの概略信号波形およ
びそのスペクトル分布図である。そして、どちらも映像
信号帯域をカバーできる周波数成分を有しているので、
基準信号としての資格を十分に備えていると言える。
第6図は映像信号の垂直帰線消去期間で第1フイール
ドの始めの部分の概略信号波形図である。基準信号はこ
れらの映像信号の存在しない水平走査期間(図ではライ
ン番号10〜21)に重畳される。図はライン番号18の水平
走査期間にTパルスが重畳された例である。
第7図は基準信号が重畳されている水平走査期間の拡
大図である。また、第8図はこれをさらに拡大し基準信
号の波形がわかるように描いた図である。
第9図は第8図と同じ尺度で描いた図であるが、遅延
時間τ、振幅a(a<1、基準信号のピーク値を1とし
たときの値)の正ゴーストが加わつている信号波形であ
る。
前記基準信号抽出回路2は、映像信号の中からゴース
トの情報を検出するために基準信号を含む一定時間範囲
を抽出しラインl4を介して重み付け制御回路3に送り込
む働きをしている。これをさらに機能的に分けると次の
2つになる。その1つは第7図〜第9図に示す基準信号
のベースになつている基準レベル(図ではブランキング
レベル)の信号電位を確定することである。もう1つの
機能は第7図に示すようにフイルター部1の重み付け制
御のために必要となるゴースト情報を得るため基準信号
を含む一定範囲Tsの信号を抽出することである。
第10図は従来の考え方に基づく基準信号抽出回路の例
である。これについて第11図の信号波形図を用いて動作
説明をする。ラインl2には第11図の(a)のような映像
信号が加えられる。図では基準信号が重畳されたライン
番号18(第6図参照)の部分が描かれている。この信号
が加えられたクランプ回路2aには第3図のタイミング信
号発生回路4で水平同期信号から形成された第11図の
(b)に示すようなクランプパルスがラインl5aを介し
て加えられる。これによつて入力された映像信号のペデ
スタルレベル(ブランキングレベル)が第11図の(c)
に示すようにL1の電位にクランプされる。なぜクランプ
処理が必要かは次のような理由による。
一般のテレビジヨン受像機の中間周波数増幅段(IF
段)以降の映像信号波形の直流電位は回路設計上の理由
によつて適当な直流電圧が付加されており普偏的なもの
ではない。従つて、第11図の(a)のベデスタルレベル
(ブランキングレベル)の電位L0も回路設計の方針によ
つて決められた値である。したがつて、電位L0は一般に
未定の定数値である。ところがゴーストを検出するため
には、すでに第9図に関して説明したように基準信号波
形を用いる。この基準信号を認識するためにはそのベー
スとなる基準レベル、すなわち、ペデスタルレベルの電
位を確定しなければならない。この基準レベルが確定さ
れれば水平走査期間内の所定区間内で最大ピークを有す
る信号波形を基準信号として検出することは容易であ
り、この基準信号の位置およびピーク値に基づき、ゴー
ストまでの時間差τ、振幅比率aなどが測定できること
になる。
このように、ゴーストすなわち波形歪検出の最も基本
的な処理技術は基準レベルすなわちこの例ではブランキ
ングレベルの確定にある。従来技術ではこれをクランプ
によつて処理していた。
第10図に示すように、クランプ回路2aの出力信号は次
段のゲート回路2bに加えられる。このゲート回路2bには
前述の第3図のタイミング信号発生回路4から第11図の
(d)に示すようなパルス幅TSなるゲートパルスが加え
られており、第11図の(c)に示す基準信号を含む所定
の一定区間の信号が抜き取られ、第11図の(e)に示す
ような信号波形がラインl4から取り出される。このゲー
ト回路2bは処理系がアナログの場合はアナログスイツ
チ、処理系がデイジタルの場合はデータセレクターまた
はゲート回路で構成されている。
この第11図の(e)に示す信号波形は基準レベルがL1
であり、この基準レベルを基に基準信号およびゴースト
を測定処理するのが次段の重み付け制御回路3(第3図
参照)である。第9図は遅延時間がτで基準信号のピー
タ値(=1)に対して振幅比率a(a<1)なる大きさ
の正ゴーストが存在する場合の信号波形例であるが、こ
の基準信号からゴーストまでの遅延時間τおよびゴース
トの振幅比率aを用いてフイルター部1の重み付けの値
を設定している。このように基準信号を含む一定範囲の
信号部を読み込み、雑音を抑圧するためフイールドご
と、またはフレームごとに繰返して得られるこれら信号
波形を加算平均するなどの処理をした後に、前記のよう
に基準信号とゴーストとの間の時間差(遅延時間)τお
よび振幅比率aを測定し、これを逆補正するような重み
付けをフイルター部1に対して行なう。第4図に示すよ
うなフイルター部に対しては、τ=n Tのときhn=aの
ように設定する。このように重み付け制御回路の基本機
能としては、基準信号部のSNを向上させる積算処理、ゴ
ーストの遅延時間そして振幅などの計測処理、そしてフ
イルター部のどの重み付けを制御すれば最も波形歪が少
なくできるかなどの判定、設定処理などの機能があれば
よい。通常この部分は判定、設定処理を高機能化させる
ためにCPU(マイクロプロセツサー)などを中心に構成
させることが多い。
第3図におけるタイミング信号発生回路4は、時間基
準としてのクロツク信号の形成、垂直および水平同期信
号などから形成するクランプパルスやゲートパルスの形
成などの機能を有し他の回路へ供給する働きをしてい
る。
なお、前記クランプパルスの位置としては前述の水平
同期信号とバースト信号との間の他、バースト信号の直
後とか、水平同期信号の直前とかあるいは先端部とかい
ろいろ考えられ試みられているが、いずれもゴーストの
影響を受けるため基準レベルの確定がうまくいかなかつ
た。
<発明が解決しようとする問題点> 第3図に示すゴーストキヤンセラーにおける問題点
は、基準信号抽出回路2さらに具体的には第10図に示す
クランプ回路2aにある。
第11図の(f)に示す信号波形は遅延時間τが数μs
で振幅比率がaの正ゴーストが第10図の入力ラインl2
加わつた例であるが、このときのブランキングレベルの
電位を第11図の(a)に示すと同様にL0とすると、クラ
ンプ回路2aでクランプ処理された後のブランキングレベ
ルは、第11図の(c)よりも大きな値のL1′となる。こ
れは第11図の(b)のクランプパルスでクランプされた
基準レブルL1の電位に設定されるのは水平同期信号のゴ
ーストの下端部になるからである。したがつて、第10図
のゲート回路2bから出力される信号波形は第11図の
(h)に示すようになるが、これを第11図の(e)の信
号波形と比較すると基準レベルがL1′−L1だけ異なるこ
とになる(第11図の(g)参照)。このL1′−L1の値は
ゴーストの振幅、位相、多重度によつて常に変動するこ
とになり、基準信号抽出回路2の基本機能である基準レ
ベルの確定ができないことになる。
ゴーストがあまり大きな値でない場合は、前記のよう
な変動も吸収できるが、ゴーストが6dB(a=0.5)程度
のものまで処理できないと、ゴーストキヤンセラーとし
ての意味もないので非常に大きな問題点となつていた。
また、ゴーストキヤンセラーの他の方法としては、ゴ
ーストおよび基準信号などの存在しない同一水平走査期
間内のブランキングレベルの平均値を基準レベルとする
方法も考えられるが、一般にゴーストの存在する場所は
不定であり、何処にゴーストが表われてもしかたがない
ことなどの点から、第10図に示すような方式の中でやり
くりしていたのが実情である。
以上説明したように、従来技術によるゴーストなどの
波形歪検出方式においては、クランプ回路などによつて
基準レベルを暫定的に定めて基準信号およびそれに対す
るゴーストパラメータを定めておいたため、不要な直流
成分の混入によつて重み付け値の精度が低下し、はたま
た誤つた処理による不要な波形歪の発生などを招くなど
の問題点があつた。
<問題点を解決するための手段> この発明は、前記のような問題点を解決するため、映
像信号の所定の一水平走査期間の中程に、所定の一定レ
ベルを基準にして波形歪検出用の基準信号が重畳された
第1の信号と、所定の一水平走査期間が前記同様に所定
の一定レベルに設定された第2の信号とを比較演算する
ことにより基準レベルを確定し、基準信号および波形歪
を抽出する手段を備えたことを特徴とするテレビジヨン
信号の波形歪検出方式を提供するものである。
<作 用> 前記のような手段により、第2図の(a)に示すよう
な映像信号の所定の一水平走査期間の中程に所定の一定
レベルL0(例えばブランキングレベル)を基準にして波
形歪検出用の基準信号が重畳された第1の信号と、第2
図の(b)に示すような所定の一水平走査期間が前記同
様に所定の一定レベルL0に設定された第2の信号とを、
例えば減算器で比較演算することにより、前記(a)に
示すような信号波形から水平同期信号およびバースト信
号が消去され、基準レベル0(例えば零電位)を基準に
した基準信号のみが残つた第2図の(c)に示すような
波形の信号あるいは第2図の(i)または(k)に示す
ような基準信号および波形歪(例えばゴースト)を抽出
することができる。
<実施例> 従来のゴーストキヤンセラーにおける問題点は、波形
歪(ゴーストなど)の検出法、特に基準レベル(ブラン
キングレベルなど)の電位の設定が不確実になることで
あつた。
この発明は、これを改善し、ゴーストの混入などがあ
つても常に安定な基準レベルを確定でできる基準信号抽
出回路に関するものである。
この発明に関する基準信号抽出回路の具体例は第1図
に示すような回路である。従来例との相違点は従来例の
第10図のクランプ回路2aが、第1図に示すように遅延回
路2cと減算器2dに変つた点である。この遅延回路2cの遅
延時間は水平走査期間の整数倍である。
以下、第1図に示す基準信号抽出回路2の機能の説明
を第2図の動作説明図を用いて行なう。第1図において
ラインl2からは、フイルター部(第3図参照)から加え
られる第2図の(a)のような映像信号(第1の信号)
が加えられる。これは第11図の(a)と全く同じ信号波
形であり、第6図におけるライン番号18の信号である。
この映像信号は減算器2dの一方の入力端子に加えられ
ると同時に遅延回路2cにも加えられる。この遅延回路2c
のパラメータmの値は、ここでは仮に6の値を設定す
る。第2図の(b)は遅延回路2cの出力信号(第2の信
号)の信号波形であり、第6図のライン番号12の信号波
形である。第2図の(a)と(b)との信号波形を比較
すると、水平同期信号およびバースト信号が振幅および
極性を含めて同一波形であり、ブランキングレベルの電
位もL0で共通である。この遅延回路2cの出力信号は次段
の減算器2dの他の一方の入力端子に加えられる。
この減算器2dではラインl2からの信号(第1の信号)
から遅延回路2cの出力信号(第2の信号)が減算され
る。第2図の(c)は減算器2dの出力信号波形であり、
水平同期信号およびバースト信号が消去されて基準信号
のみが残つている。この信号波形図における基準レベル
は零電位に確定される。
この信号は次段のゲート回路2bに加えられる。このゲ
ート回路2bの動作は従来例と全く同じものであるが、ラ
インl5bから第2図の(e)のようなパルス幅TSのゲー
トパルスが加えら、第2図の(e)のパルス幅TS区間の
信号が抜き取られ、第2図の(f)のような信号波形が
取り出される。この信号波形の基準レベルは零電位であ
る。また、ゲート回路2bの出力信号はラインl4を介して
重み付け制御回路(第3図参照)に送り込まれる。
第2図の(g)は遅延時間がτで振幅比率aの正ゴー
ストが加わつたラインl2の入力映像信号波形図である。
このときの遅延回路2cの出力信号波形図は第2図の
(h)である。減算器2dの出力信号波形は第2図の
(i)である。この信号波形図には基準信号およびその
ゴーストのみが存在する。このときの基準レベルは第2
図の(c)と同様に零電位である。この信号波形のパル
ス幅TS区間をゲートしたラインl4に得られる出力信号波
形は第2図の(k)となる。この信号波形は重み付け制
御回路(第3図参照)に加えられるが、基準レベルが常
に零電位に確定されているため基準信号およびゴースト
の検出が確実に行なえるため、動作が安定になり、精度
ある重み付けが可能になり、良好なゴースト除去動作が
可能になる。
第1図におけるmの値は、バースト信号を取り除ける
だけ偶数の値の方が良いが、バースト信号のゴーストの
残留を多少認めるならば奇数の値でも基本的には問題な
い。例えばm=5で、第2図の(b)に示す信号波形が
ライン番号11(第6図参照)の波形である場合には、減
算器2dの出力信号は第2図の(d)に示すような信号波
形となる。この第2図の(d)に示す信号波形は、同図
の(c)に示す信号波形と比較すると元の2倍のレベル
のバースト信号が重畳されているが、基準レベルは零電
位で変わりはない。
ゴーストがある場合には、第2図の(i)に示す信号
波形に対して同図の(j)に示す信号波形のようにな
る。この(j)の信号波形が(i)の信号波形と相違す
る点は、バースト信号およびそのゴーストが元の2倍の
レベルになつていることである。このようなバースト信
号の存在はゴーストの検出には本来不要のものである
が、この例でのゲートパルスの範囲内には入らないの
で、ゲート回路2bの出力ラインl4には前に説明したと同
じ第2図の(k)に示すような信号波形が得られる。基
準レベルはやはり零電位に確定されているので、動作は
m=6の場合と同じで精度あるゴーストの検出が可能で
ある。
このように基準レベルの上に、この実施例の場合はブ
ランキングレベルの上に重畳された基準信号のある一水
平走査期間の信号(第1の信号)から既知の基準レベル
この場合にはブランキングレベルに設定された他の一水
平走査期間の信号(第2の信号)を減算処理することに
よつて、基準信号のベースとなる基準レベルの電位を確
定することができることがこの発明の特徴である。
第1図における遅延回路の定数mの値として説明の中
では6および5を設定してきたが、特にこれに限定され
るものではなく、1以上の値であつて一定レベルの信号
部のある水平走査期間の信号が用いられるのであれば任
意の値であつてよい。また、負の値であつても減算器2d
の極性を反転すれば同様のことが言える。できるだけ少
ない遅延時間で処理する方が回路コスト上有利になる。
前記の例でm=5またはm=6にした理由は、第6図
に示すライン番号14〜21までは文字放送、フアクシミリ
放送、回線監視用などで使用されている所または使用予
定の所であるから、mの値はこのような値になつてしま
う。
また、遅延回路2cは原理的にはmH分の遅延時間が必要
であるが、デイジタル信号処理の場合には、メモリー回
路で構成できるため、必要な水平走査期間のみを読み込
み記憶し、必要時に読み出し、出力させる機能ももたせ
られるため、基本的には一水平走査期間分のメモリー容
量があればよい。したがつて、従来例に較べてもたいし
たコストアツプにはならない。それにもまして性能向上
による利点の方が大きい。
なお、基準信号のベースとなる基準レベルおよびもう
1つの水平走査期間の信号レベルを説明文中ではブラン
キングレベルとして説明してきたが、この発明の主旨か
ら言うと一定値なら任意の値でよいことは言うまでもな
いことである。
なお、第1図の遅延回路2cのmの値を偶数に選んだ場
合は減算器2dの出力として第2図(c)、第2図(i)
に示すように水平同期信号およびバースト信号(そして
それらのゴースト)が消えてしまう。よって、水平同期
信号とカラーバースト信号、さらにはそれらの信号のゴ
ースト成分の影響を受けずに、基準信号のゴースト成分
のみを正確に検出できる時間範囲が広げられる。これは
第2図(e)に示すゲートパルスの時間幅TSを大きな値
にすることができることに相当する。したがつて、これ
を用いるゴーストキヤンセラーの処理可能範囲が広がり
処理能力が一段と向上する。
なお、実施例では基準信号を所定の一水平走査期間の
ほぼ中央位置に付加し、ゴースト検出範囲を基準信号の
前後で均等にしているが、使用状況に応じて基準信号の
付加位置を一水平走査期間内で前後にずらし、ゴースト
検出範囲を基準信号の前方または後方で長くしてもよ
い。
また、この発明における基準信号として説明に用いた
ものは第5図に示すようなものであつたが、この発明は
映像信号帯域情報を包含する他の波形、例えばもつと幅
の広いバーパルスのようなものにも応用できることは言
うまでもない。
<発明の効果> この発明は、以上説明したように、映像信号の所定の
一水平走査期間に、所定の一定レベル(例えばブランキ
ングレベル)を基準にして波形歪検出用の基準信号が重
畳された第1の信号と、所定の一水平走査期間が前記同
様に所定の一定レベルに設定された第2の信号とを比較
演算することにより基準レベルを確定し、基準信号およ
び波形歪を抽出する手段を備えたテレビジヨン信号の波
形歪検出方式を提供したので、基準信号の基準となる基
準レベルが安定かつ確実に再生され、しかも波形歪(例
えばゴースト)が混入した場合にもその基準レベルがが
不動であるため、基準信号および波形歪の検出精度が従
来技術に比較して飛躍的に向上する。そのため、波形歪
を除去するためのフイルター部の重み付け精度が向上
し、理論限界まで波形歪を軽減することができる。
また、具体的には波形歪除去装置(ゴーストキヤンセ
ラー)自体の変更個所も従来のクランプ回路を、遅延回
路と減算器に変える程度で済み、大きなコストアツプの
要因はない。以上の理由からこの発明は、工業上、有用
かつ有益なものである。
さらに、特許請求の範囲2記載のテレビジョン信号の
波形歪検出方式は、基準信号の抽出時に、水平同期信号
とカラーバースト信号、さらには、水平同期信号とカラ
ーバースト信号との波形歪成分をも同時に取り除くこと
ができる。よって、この波形歪検出方式を用いれば、基
準信号の波形歪成分のみが正確に検出できるので伝送系
の波形歪情報がより正確に検出でき、さらに、正確な波
形歪が検出できる検出可能範囲が水平同期信号期間とカ
ラーバースト信号期間にまで広がるので、基準信号の前
後合わせて1H以上に検出可能範囲が広がり、処理能力が
一段と向上する。
また、特許請求の範囲3,4記載の各受信装置は、伝送
系の波形歪を正確に検出できる。特に、特許請求の範囲
4記載の受信装置は、正確な波形歪が検出できる検出可
能範囲が水平同期信号期間とカラーバースト信号期間に
まで広がるので、基準信号の前後合わせて1H以上に検出
可能範囲が広がり、処理能力が一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のテレビジヨン信号の波形歪検出方式
の主要部となる基準信号抽出回路の実施例を示す図、第
2図はその動作説明のための信号波形図、第3図は従来
一般のゴーストキヤンセラーの構成図、第4図は第3図
におけるフイルター部の具体例を示す図、第5図〜第9
図は動作説明図、第10図は従来例の基準信号抽出回路を
示す図、第11図はその動作説明のための信号波形図であ
る。 2……基準信号抽出回路、2b……ゲート回路、2c……遅
延回路、2d……減算器。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビジョン映像信号の波形歪検出方式に
    おいて、 送信側に、映像信号の第1の水平走査期間に所定一定レ
    ベルを基準とした波形歪検出のための基準信号を重畳
    し、第2の水平走査期間を前記所定一定レベルに設定す
    る信号形成手段と、 受信側に、前記第1及び第2の水平走査期間の信号間の
    差を求める演算により、基準レベルを確定した前記基準
    信号を抽出し、この基準信号を基に伝送系での波形歪を
    検出する波形歪検出手段とを備えたことを特徴とするテ
    レビジョン映像信号の波形歪検出方式。
  2. 【請求項2】テレビジョン映像信号の波形歪検出方式に
    おいて、 送信側に、映像信号の第1の水平走査期間に所定一定レ
    ベルを基準とした波形歪検出のための基準信号を重畳す
    ると共に、水平同期信号及びカラーバースト信号が各々
    の周期性に基づき前記第1の水平走査期間と同一波形と
    なる、前記第1の水平走査期間と偶数個の水平走査期間
    隔てた第2の水平走査期間を、前記所定一定レベルに設
    定する信号形成手段と、 受信側に、前記第1及び第2の水平走査期間の信号間の
    差を求める演算により、水平同期信号及びカラーバース
    ト信号を取り除いて、基準レベルを確定した前記基準信
    号を抽出し、この基準信号を基に伝送系での波形歪を検
    出する波形歪検出手段とを備えたことを特徴とするテレ
    ビジョン映像信号の波形歪検出方式。
  3. 【請求項3】テレビジョン映像信号の受信装置におい
    て、 映像信号の第1の水平走査期間に所定一定レベルを基準
    とした波形歪検出のための基準信号が重畳され、第2の
    水平走査期間が前記所定一定レベルに設定された伝送テ
    レビジョン映像信号が供給されて、 前記第1及び第2の水平走査期間の信号間の差を求める
    演算により、基準レベルを確定した前記基準信号を抽出
    し、この基準信号を基に伝送系での波形歪を検出する波
    形歪検出手段を設けたことを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】テレビジョン映像信号の受信装置におい
    て、 映像信号の第1の水平走査期間に所定一定レベルを基準
    とした波形歪検出のための基準信号が重畳されると共
    に、水平同期信号及びカラーバースト信号が各々の周期
    性に基づき前記第1の水平走査期間と同一波形となる、
    前記第1の水平走査期間と偶数個の水平走査期間隔てた
    第2の水平走査期間が、前記所定一定レベルに設定され
    た伝送テレビジョン映像信号が供給されて、 前記第1及び第2の水平走査期間の信号間の差を求める
    演算により、水平同期信号及びカラーバースト信号を取
    り除いて、基準レベルを確定した前記基準信号を抽出
    し、この基準信号を基に伝送系での波形歪を検出する波
    形歪検出手段を設けたことを特徴とする受信装置。
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