JP2548857Y2 - 計器の漏光防止構造 - Google Patents

計器の漏光防止構造

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JP2548857Y2
JP2548857Y2 JP5232792U JP5232792U JP2548857Y2 JP 2548857 Y2 JP2548857 Y2 JP 2548857Y2 JP 5232792 U JP5232792 U JP 5232792U JP 5232792 U JP5232792 U JP 5232792U JP 2548857 Y2 JP2548857 Y2 JP 2548857Y2
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一幸 竹ノ内
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Yazaki Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は計器の漏光防止構造に係
り、特に自動車用計器の文字板に設けられたカウンタの
帰零を行なうノブが文字板を貫通する部位の漏光を防止
する計器の漏光防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用計器の文字板には、通常、走行
距離を表示するカウンタが設けられており、このカウン
タに運転者が随時、零にリセットできる帰零装置が備え
られ、この帰零装置には帰零用ノブ(以下単にノブと称
する)が設けられている。このノブは従来は図7に示す
ように計器の上面に設けられた導光板8及び文字板6を
貫通して上部に突出している。
【0003】なお図中符号7は指針、符号10は光源と
しての照明電球である。
【0004】以上の構成によると、ノブ3が文字板6を
貫通する部位の貫通孔6aの内径はノブ3の外径より大
きくなっている。このため夜間、照明電球10により文
字板6及び指針7を照明するとき、前記貫通孔6aとノ
ブ3との間の間隙から、照明電球10が発する光が漏れ
るという問題があった。このため従来は図7に示すよう
に、導光板8のノブ3が貫通する部位に凹部4を形成
し、凹部4にノブ3を包囲するように弾性部材からなる
遮光部材12を装着して漏光を遮断していた。
【0005】または図8に示すように、照明電球10と
ノブ3との間に遮光板13を立設して、照明電球10か
ら発する光が文字板6の貫通孔6aに到達しないように
していた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら図7に示
す従来の漏光防止構造によると、弾性部材からなる遮光
部材12を別部品として製造し、文字板6と導光板8の
凹部4との間に挿入してノブ3を貫通させなければなら
ず、部品点数及び組立工数が増大してコストが上昇し組
立作業性が悪くなるという問題があった。
【0007】また図8に示す従来の漏光防止構造による
と、遮光板13を立設することにより文字板6や指針7
に対する照明に悪影響が発生したり、また計器本体のケ
ース1内のスペースの関係から有効な遮光板13を設置
できない場合もあった。
【0008】本考案は上記課題に鑑みてなされたもの
で、計器の操作軸が文字板を貫通する部位における漏光
を防止することのできる、簡単で安価な計器の遮光防止
構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の考案では、計器の本体上部に設け
られた文字板と、前記文字板の裏面に設けられた導光板
と、前記計器の本体内の前記導光板の下部に設けられた
光源と、前記文字板及び前記導光板にそれぞれ同心上に
形成された貫通孔と、前記貫通孔に挿通された前記計器
の操作軸とを備える計器の漏光防止構造において、前記
導光板の前記貫通孔の周辺の少くとも片面に粗面を形成
したことを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の考案では、導光板の貫通
孔の周辺に凹部を形成し、前記凹部の両面に粗面を形成
したことを特徴としている。
【0011】請求項3に記載の考案では、導光板の貫通
孔の周辺に光源からの直射光が入射する方向に段差部を
形成し、前記段差部の少くとも片面に粗面を形成したこ
とを特徴としている。
【0012】請求項4に記載の考案では、操作軸はカウ
ンタを帰零する帰零用ノブであることを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】請求項1に記載の考案によると、光源から発し
た光は導光板の貫通孔周辺に形成された粗面で拡散さ
れ、弱まった光のみが文字板の操作軸貫通孔に到達する
ので、操作軸が挿通された文字板の貫通孔から漏れる光
を和らげることができる。
【0014】請求項2に記載の考案によると、導光板の
貫通孔周辺の凹部の裏面に形成された粗面により、光源
からの光が拡散されて弱められ、さらに表面に形成され
た粗面により拡散されて弱められるので、文字板の貫通
孔から漏れる光を一層和らげることができる。
【0015】請求項3に記載の考案によると、光源から
発した直射光が段差部に形成された粗面に当って拡散さ
れるので、上記効果を一層大きくすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本考案の計器の漏光防止構造の一実施
例を図面を参照して説明する。
【0017】図1乃至図6に示す各実施例において、図
7,8に示す従来例の部分と対応する部分には同一の符
号を付してあり、その説明は適宜省略する。これらの各
実施例の特徴はノブ3が挿通される導光板8の貫通孔8
aの周辺に、ホーニング処理などで粗面を形成した点に
あり、他の部分の構成は図7,8に示す従来例と同様で
ある。
【0018】図1,2に本考案の第1の実施例による粗
面の構成を示す。本実施例では導光板8のノブ3が挿通
される貫通孔8aの外周の両面に円環状の粗面21を形
成した。本実施例によれば、照明電球10から発する光
は導光板8に形成された粗面21により拡散され、文字
板6のノブ3が挿通される貫通孔6aから漏れる光を和
らげることができる。
【0019】なお上記実施例では導光板8の両面に粗面
21を形成した場合について説明したが、導光板8の文
字板6に接する面に粗面を形成しても貫通孔6aに対す
る拡散の効果が少ないので、粗面21は文字板6の反対
側の面にのみ形成してもよい。
【0020】図3,4に本考案の第2の実施例による粗
面の構成を示す。本実施例では導光板8の貫通孔8aと
同心状に円形の凹部8bを形成し、凹部8bの両面にそ
れぞれ粗面31を形成した。本実施例によれば、照明電
球10から発する光は導光板8の凹部8bの裏面に形成
された粗面31aにより拡散され、弱くなった光がさら
に凹部8bの表面に形成された粗面31bで拡散され
て、文字板6の貫通孔6aから漏れる光を和らげること
ができる。
【0021】図5,6に本考案の第3の実施例による粗
面の構成を示す。本実施例では導光板8の貫通孔8aが
設けられた部分に段差部8cを形成し、段差部8cと導
光板8の表面との間の面8dを照明電球10から発生す
る光の直射光が当る面とした。そして段差部8cの両面
及び面8dにそれぞれ粗面41を形成した。本実施例に
よれば、第2の実施例の場合と同様の効果が得られ、特
に直射光を拡散するので、文字板6の貫通孔6aから漏
れる光をさらに和らげることができる。
【0022】なお本考案は上記各実施例に示した構成に
限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範
囲で粗面の位置及び形状を変えてもよい。また上記各実
施例では計器の操作軸が積算計の帰戻用ノブ3である場
合について説明したが、他の同様な操作軸に応用しても
同様の効果が得られる。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の計器の漏
光防止構造によれば、計器の文字板の裏面に設けられた
導光板の操作軸が挿通される貫通孔の周辺に粗面を形成
したので、光源から発する光は粗面によって拡散され、
文字板の操作軸が挿通される貫通孔から漏れる光を和ら
げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の計器の漏光防止構造の第1の実施例の
導光板の構成を示す要部斜視図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】本考案の第2の実施例の導光板の構成を示す要
部斜視図である。
【図4】図3の縦断面図である。
【図5】本考案の第3の実施例の導光板の構成を示す要
部斜視図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】従来の計器の漏光防止構造の一例の構成を示す
縦断面図である。
【図8】従来の計器の漏光防止構造の他の一例の構成を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
3 操作軸(ノブ) 6 文字板 6a,8a 貫通孔 8 導光板 8b 凹部 8c 段差部 10 光源(照明電球) 21,31,41 粗面

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計器の本体上部に設けられた文字板と、
    前記文字板の裏面に設けられた導光板と、前記計器の本
    体内の前記導光板の下部に設けられた光源と、前記文字
    板及び前記導光板にそれぞれ同心上に形成された貫通孔
    と、前記貫通孔に挿通された前記計器の操作軸とを備え
    る計器の漏光防止構造において、 前記導光板の前記貫通孔の周辺の少くとも片面に粗面を
    形成したことを特徴とする計器の漏光防止構造。
  2. 【請求項2】 導光板の貫通孔の周辺に凹部を形成し、
    前記凹部の両面に粗面を形成したことを特徴とする請求
    項1記載の計器の漏光防止構造。
  3. 【請求項3】 導光板の貫通孔の周辺に光源からの直射
    光が入射する方向に段差部を形成し、前記段差部少くと
    も片面に粗面を形成したことを特徴とする請求項1記載
    の計器の漏光防止構造。
  4. 【請求項4】 操作軸はカウンタを帰零する帰零用ノブ
    であることを特徴とする請求項1または2または3記載
    の計器の漏光防止構造。
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