JP2548658B2 - 造粒活性炭 - Google Patents
造粒活性炭Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活性炭に係り、特に吸着
材又は担体としての使用に適した造粒活性炭に関する。
材又は担体としての使用に適した造粒活性炭に関する。
【0002】
【従来の技術】活性炭はその優れた吸着性能により、ガ
ス処理、液体処理において吸着剤又は担体として広く利
用されている。特に、処理性能、再生利用性、廃棄物対
策の容易性ならびにハンドリングの容易性等から粉末活
性炭を造粒して用いる造粒活性炭の需要が高まってい
る。従来、造粒活性炭は、粉末活性炭に有機系結合剤及
び/又は無機系結合剤を添加し、成形、賦活化等の処理
により製造されている。例えば、特開昭62−5211
6号公報には、結合剤としてナフタレンスルホン酸ソー
ダのホルマリン縮合物などの有機スルホン化合物の水溶
液を混合して成形後、加熱する造粒活性炭の製造方法が
開示されている。これらの有機物は加熱炭化時の残量が
多く、高い強度を保持できると共に、活性炭の細孔に吸
着しにくく適当な分散性を有している。
ス処理、液体処理において吸着剤又は担体として広く利
用されている。特に、処理性能、再生利用性、廃棄物対
策の容易性ならびにハンドリングの容易性等から粉末活
性炭を造粒して用いる造粒活性炭の需要が高まってい
る。従来、造粒活性炭は、粉末活性炭に有機系結合剤及
び/又は無機系結合剤を添加し、成形、賦活化等の処理
により製造されている。例えば、特開昭62−5211
6号公報には、結合剤としてナフタレンスルホン酸ソー
ダのホルマリン縮合物などの有機スルホン化合物の水溶
液を混合して成形後、加熱する造粒活性炭の製造方法が
開示されている。これらの有機物は加熱炭化時の残量が
多く、高い強度を保持できると共に、活性炭の細孔に吸
着しにくく適当な分散性を有している。
【0003】しかしながら、前記の方法では、造粒活性
炭の機械的強度や粒子密度及び吸着性能を調節すること
は困難であった。機械的強度を増加させるためには、結
合剤を多く添加する必要があり、吸着性能が低下する。
粒子密度は、活性炭の原料および結合剤の添加量により
ほぼ決定する。粒子密度を増加させるために結合剤の添
加量を増加させると、吸着性能が低下する。活性炭の機
械的強度が低いと充填操作や逆洗操作の時に活性炭の粉
化が生じ、活性炭の粒子密度が小さいと逆洗操作の時に
活性炭が流失しやすくなる。
炭の機械的強度や粒子密度及び吸着性能を調節すること
は困難であった。機械的強度を増加させるためには、結
合剤を多く添加する必要があり、吸着性能が低下する。
粒子密度は、活性炭の原料および結合剤の添加量により
ほぼ決定する。粒子密度を増加させるために結合剤の添
加量を増加させると、吸着性能が低下する。活性炭の機
械的強度が低いと充填操作や逆洗操作の時に活性炭の粉
化が生じ、活性炭の粒子密度が小さいと逆洗操作の時に
活性炭が流失しやすくなる。
【0004】このような欠点を補うため、結合剤以外に
添加物を加え見かけの粒子密度を調整するという方法が
ある。例えば特公平3−53015号公報には、粉末活
性炭に結合剤を添加し混合物をペレット化するに先立
ち、コランダム形態(菱面、三方結晶)の高密度アルミ
ナから成る不活性無機材料を一定容積比量添加して、昇
温下でスチームにより賦活化する製造方法が開示されて
いる。しかしながら該発明はPSAプロセスにおける吸
着剤としての能力改善を目的としているが、粉末活性炭
とコランダム態アルミナの粒径が等大であることに起因
する機械的強度上の問題には配慮がされていない。
添加物を加え見かけの粒子密度を調整するという方法が
ある。例えば特公平3−53015号公報には、粉末活
性炭に結合剤を添加し混合物をペレット化するに先立
ち、コランダム形態(菱面、三方結晶)の高密度アルミ
ナから成る不活性無機材料を一定容積比量添加して、昇
温下でスチームにより賦活化する製造方法が開示されて
いる。しかしながら該発明はPSAプロセスにおける吸
着剤としての能力改善を目的としているが、粉末活性炭
とコランダム態アルミナの粒径が等大であることに起因
する機械的強度上の問題には配慮がされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決し、活性炭の吸着性能を大き
く低下させることなく、機械的強度及び粒子密度を適切
に調節することのできる造粒活性炭を提供することを課
題とする。
な従来技術の問題点を解決し、活性炭の吸着性能を大き
く低下させることなく、機械的強度及び粒子密度を適切
に調節することのできる造粒活性炭を提供することを課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、粉末炭と固体粉末と結合剤とからな
り、加熱により賦活化された造粒活性炭において、該粉
末炭の粒径が150μm以下であり、また、該固体粉末
は熱及び化学的に安定な物質でその平均粒径が該粉末炭
の平均粒径の1/5〜1/20であり、しかも10μm
以下であることとしたものである。こうすることで、活
性炭の吸着性能低下を最小限とし、製品の機械的強度及
び粒子密度を任意に調整できる。
に、本発明では、粉末炭と固体粉末と結合剤とからな
り、加熱により賦活化された造粒活性炭において、該粉
末炭の粒径が150μm以下であり、また、該固体粉末
は熱及び化学的に安定な物質でその平均粒径が該粉末炭
の平均粒径の1/5〜1/20であり、しかも10μm
以下であることとしたものである。こうすることで、活
性炭の吸着性能低下を最小限とし、製品の機械的強度及
び粒子密度を任意に調整できる。
【0007】次に本発明を詳細に説明する。原料の粉末
炭としては、木質系、殻類系、ヤシガラ系、石炭系等通
常の活性炭原料が使用できる。また、既に活性炭として
調整されたものでも使用できる。その粒径は、150μ
m以下(150μmふるい通過率90%以上)のものが
望ましい。原料粉末炭粒径が大きい場合、製品の可塑性
が低下し、成形が困難となる。また、粒径が極度に小さ
いと活性炭の吸着機能の基となる細孔構造が発達せず吸
着能力が得られないので好ましくない。その下限は原材
料等の性状による。
炭としては、木質系、殻類系、ヤシガラ系、石炭系等通
常の活性炭原料が使用できる。また、既に活性炭として
調整されたものでも使用できる。その粒径は、150μ
m以下(150μmふるい通過率90%以上)のものが
望ましい。原料粉末炭粒径が大きい場合、製品の可塑性
が低下し、成形が困難となる。また、粒径が極度に小さ
いと活性炭の吸着機能の基となる細孔構造が発達せず吸
着能力が得られないので好ましくない。その下限は原材
料等の性状による。
【0008】次に、添加する固体粉末としては、焼成、
賦活に耐える熱安定性を有し、かつ使用に耐える強度を
持つと共に化学的安定性が強い固体であり、その平均粒
径が前記した粉末炭の平均粒径の1/5〜1/20で、
しかも10μm以下であればよい。例えばAl,Fe,
Pt等の金属、アルミナ、各種酸化鉄等が適用でき、そ
の他ZnO,CoO,CuO,Cu2O,NiO2,T
iO2,MgO等の金属化合物やSiO2,ThO2,
Si3N4,TiN,TiC,B4C,WC,SiC,
ZrO2等のセラミックスや同素材、ムライト,ドロマ
イト,カオリン,マイカ,シラス土の鉱物性材料、更に
高炉スラグ汚泥溶融物、焼却灰溶融物、ガラス磨砕物等
の粗成材料や磁性を持つ各種フェライト類等も条件によ
り適宜選定することができる。これらは多少の差はある
もののほぼ同様な効果が得られる。これら粉末固体は、
単一でも複数種混合して添加することもできる。また、
固体粉末は、その真比重が活性炭の1.8倍以下である
ことが好ましく、その表面に細孔を有しないものが好ま
しい。この様な固体粉末は、必要に応じて製品である造
粒活性炭の2〜50容積%、好ましくは5〜30容積%
となるように添加する。
賦活に耐える熱安定性を有し、かつ使用に耐える強度を
持つと共に化学的安定性が強い固体であり、その平均粒
径が前記した粉末炭の平均粒径の1/5〜1/20で、
しかも10μm以下であればよい。例えばAl,Fe,
Pt等の金属、アルミナ、各種酸化鉄等が適用でき、そ
の他ZnO,CoO,CuO,Cu2O,NiO2,T
iO2,MgO等の金属化合物やSiO2,ThO2,
Si3N4,TiN,TiC,B4C,WC,SiC,
ZrO2等のセラミックスや同素材、ムライト,ドロマ
イト,カオリン,マイカ,シラス土の鉱物性材料、更に
高炉スラグ汚泥溶融物、焼却灰溶融物、ガラス磨砕物等
の粗成材料や磁性を持つ各種フェライト類等も条件によ
り適宜選定することができる。これらは多少の差はある
もののほぼ同様な効果が得られる。これら粉末固体は、
単一でも複数種混合して添加することもできる。また、
固体粉末は、その真比重が活性炭の1.8倍以下である
ことが好ましく、その表面に細孔を有しないものが好ま
しい。この様な固体粉末は、必要に応じて製品である造
粒活性炭の2〜50容積%、好ましくは5〜30容積%
となるように添加する。
【0009】結合剤としては、ベントナイト、水ガラス
などの無機化合物やポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロースなどの有機物が使用でき、特にピッ
チ、ナフタレン高縮合物等の分子量が大きく炭化収率の
高い有機物の使用が望ましい。この様な結合剤は、添加
する固体粉末及び製品が必要とする硬度に応じて製品の
2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%となるよう
に添加する。上記3種類の原料に適当量の水又は溶剤を
添加し混合する。次に押し出し型造粒機等の成形手段に
より造粒後、十分に乾燥又は溶剤を揮散除去する。この
後、結合剤が十分炭化するまで無酸素雰囲気下で焼成す
るが、焼成温度は500〜1000℃、好ましくは65
0〜850℃が良い。
などの無機化合物やポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロースなどの有機物が使用でき、特にピッ
チ、ナフタレン高縮合物等の分子量が大きく炭化収率の
高い有機物の使用が望ましい。この様な結合剤は、添加
する固体粉末及び製品が必要とする硬度に応じて製品の
2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%となるよう
に添加する。上記3種類の原料に適当量の水又は溶剤を
添加し混合する。次に押し出し型造粒機等の成形手段に
より造粒後、十分に乾燥又は溶剤を揮散除去する。この
後、結合剤が十分炭化するまで無酸素雰囲気下で焼成す
るが、焼成温度は500〜1000℃、好ましくは65
0〜850℃が良い。
【0010】
【作用】本発明の要点は原料である粉末炭と添加する固
体粉末の平均粒径を峻別した点にある。この様に両者の
大きさが明確に異なることにより、造粒時の接点が増加
し十分な機械的強度を有する強固な造粒活性炭が得られ
る。その機構は図−1に示すように、粉末活性炭粒子間
に微細な固体粉末粒子が入りこみ、粒子間の接点A、B
ならびに接触面積が増加するものである。このためより
微細な空隙を多数保持しつつ強固な造粒構造を形造るこ
とができる。従って、活性炭の吸着機能の減衰もわずか
である。これに対し、前記特公平3−53015号公報
に開示された粉末活性炭とほぼ同大の添加物を用いる方
法では、図2に示すように粒子間の接触面積が小さく機
械的強度は本発明より弱いものとなり使用上に制約を受
ける。
体粉末の平均粒径を峻別した点にある。この様に両者の
大きさが明確に異なることにより、造粒時の接点が増加
し十分な機械的強度を有する強固な造粒活性炭が得られ
る。その機構は図−1に示すように、粉末活性炭粒子間
に微細な固体粉末粒子が入りこみ、粒子間の接点A、B
ならびに接触面積が増加するものである。このためより
微細な空隙を多数保持しつつ強固な造粒構造を形造るこ
とができる。従って、活性炭の吸着機能の減衰もわずか
である。これに対し、前記特公平3−53015号公報
に開示された粉末活性炭とほぼ同大の添加物を用いる方
法では、図2に示すように粒子間の接触面積が小さく機
械的強度は本発明より弱いものとなり使用上に制約を受
ける。
【0011】本発明は機械的強度増強の為に必要な添加
物量が少なくて済むため、添加物代金も安いので廉価に
製品を提供できる。また添加物が粉末活性炭間隙に入り
こむので、製品の造粒活性炭の嵩も小さくなるため、よ
り自在に形成でき、粒子密度をより微妙に設定できる。
しかしながら逆に、該固体粉末の粒径が小さ過ぎると活
性炭のマクロポアの閉塞や二次凝集による分散性の低下
が生じる。その限界は粉末の種類による。そこで、本発
明では適正な粒径比を求め、固体粉末の平均粒径が粉末
炭の平均粒径の1/5〜1/20であり、しかも10μ
m以下とし、両者の粒子径に適切な差を持たせたことで
極めて巧妙に所期の課題を達成したものである。
物量が少なくて済むため、添加物代金も安いので廉価に
製品を提供できる。また添加物が粉末活性炭間隙に入り
こむので、製品の造粒活性炭の嵩も小さくなるため、よ
り自在に形成でき、粒子密度をより微妙に設定できる。
しかしながら逆に、該固体粉末の粒径が小さ過ぎると活
性炭のマクロポアの閉塞や二次凝集による分散性の低下
が生じる。その限界は粉末の種類による。そこで、本発
明では適正な粒径比を求め、固体粉末の平均粒径が粉末
炭の平均粒径の1/5〜1/20であり、しかも10μ
m以下とし、両者の粒子径に適切な差を持たせたことで
極めて巧妙に所期の課題を達成したものである。
【0012】また、前記した次の諸要点に留意すること
で本発明はより良く達成される。即ち添加する固体粉末
において、その真比重が大き過ぎると粉末活性炭と均等
に混合し難い。このため、通常はその真比重は活性炭の
真比重の1.8倍以下とすることが好ましい。また該固
体粉末の表面に細孔を有すると、細孔が結合剤を吸収
し、結合剤使用量が増加するので、表面に細孔を持たな
い固体粉末が好ましい。この様な固体粉末は添加量が少
ないと本発明の効果が顕著に発現せず、また多過ぎると
肝腎の吸着性能の低下を来たす。従って2〜50容積
%、好ましくは5〜30容量%の添加が望ましい。結合
剤についても同様で、添加する量が少なければ強度が弱
くなり、多ければ造粒活性炭の吸着性能が低下する。こ
のように本発明により、首記課題を解決し、ガス処理、
水処理分野において、最適な性質を持つ活性炭を自在に
製造できる。
で本発明はより良く達成される。即ち添加する固体粉末
において、その真比重が大き過ぎると粉末活性炭と均等
に混合し難い。このため、通常はその真比重は活性炭の
真比重の1.8倍以下とすることが好ましい。また該固
体粉末の表面に細孔を有すると、細孔が結合剤を吸収
し、結合剤使用量が増加するので、表面に細孔を持たな
い固体粉末が好ましい。この様な固体粉末は添加量が少
ないと本発明の効果が顕著に発現せず、また多過ぎると
肝腎の吸着性能の低下を来たす。従って2〜50容積
%、好ましくは5〜30容量%の添加が望ましい。結合
剤についても同様で、添加する量が少なければ強度が弱
くなり、多ければ造粒活性炭の吸着性能が低下する。こ
のように本発明により、首記課題を解決し、ガス処理、
水処理分野において、最適な性質を持つ活性炭を自在に
製造できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。 実施例1 粉末活性炭として200メッシュと324メッシュのふ
るいにより整粒したヤシガラ活性炭(平均粒子径45μ
m、真比重2.2)、添加物たる固体粉末としてγアル
ミナ(等軸結晶、真比重3.9)の平均粒子径6.5μ
m、結合剤としてナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮
合物を使用した。アルミナ添加率10容積%、結合剤添
加率15重量%で配合し、上記混合物100g当たり4
0mlの水を加え混合、押し出し造粒機により、約4.
5mmφ×7.0mmに造粒した。次いで100℃で2
時間乾燥の後、無酸素雰囲気下で800℃、2時間焼成
し、本発明の造粒活性炭を得た。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。 実施例1 粉末活性炭として200メッシュと324メッシュのふ
るいにより整粒したヤシガラ活性炭(平均粒子径45μ
m、真比重2.2)、添加物たる固体粉末としてγアル
ミナ(等軸結晶、真比重3.9)の平均粒子径6.5μ
m、結合剤としてナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮
合物を使用した。アルミナ添加率10容積%、結合剤添
加率15重量%で配合し、上記混合物100g当たり4
0mlの水を加え混合、押し出し造粒機により、約4.
5mmφ×7.0mmに造粒した。次いで100℃で2
時間乾燥の後、無酸素雰囲気下で800℃、2時間焼成
し、本発明の造粒活性炭を得た。
【0014】また、比較のために、固体粉末であるγア
ルミナを平均粒子径55μmのものを用いて同様に処理
して得た造粒活性炭、及びアルミナを添加しないで同様
に処理して得た造粒活性炭についても圧壊強度を測定し
た。その結果、圧壊強度は無添加品12.5kg/粒、
φ55μmアルミナ添加品10.6kg/粒、φ6.5
μmアルミナ添加品23.1kg/粒であり、φ55μ
mでは機械的強度の改善効果は全くないのに対しφ6.
5μmアルミナでは顕著な強度増加が認められた。従っ
て、本発明による造粒活性炭の効果は明確である。ま
た、3者の間でのベンゼン吸着力に差は認められなかっ
た。
ルミナを平均粒子径55μmのものを用いて同様に処理
して得た造粒活性炭、及びアルミナを添加しないで同様
に処理して得た造粒活性炭についても圧壊強度を測定し
た。その結果、圧壊強度は無添加品12.5kg/粒、
φ55μmアルミナ添加品10.6kg/粒、φ6.5
μmアルミナ添加品23.1kg/粒であり、φ55μ
mでは機械的強度の改善効果は全くないのに対しφ6.
5μmアルミナでは顕著な強度増加が認められた。従っ
て、本発明による造粒活性炭の効果は明確である。ま
た、3者の間でのベンゼン吸着力に差は認められなかっ
た。
【0015】実施例2 粉末活性炭、固体粉末、結合剤とも実施例1と同様と
し、固体粉末の平均粒子径を変化させて、粒子径比と造
粒活性炭の機能について検討した。製品の造粒賦活方法
等は実施例1のとおりである。その結果を表1に示す。
し、固体粉末の平均粒子径を変化させて、粒子径比と造
粒活性炭の機能について検討した。製品の造粒賦活方法
等は実施例1のとおりである。その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 なお、粒子径1.0μmのアルミナ粒子でも造粒を試み
たが、2次凝集を生じアルミナが均一に分散せず、造粒
製品の品質が不安定となり、圧壊強度では10〜30k
g/粒とバラツキが大きくなった。充填密度、ベンゼン
吸着力は測定していない。
たが、2次凝集を生じアルミナが均一に分散せず、造粒
製品の品質が不安定となり、圧壊強度では10〜30k
g/粒とバラツキが大きくなった。充填密度、ベンゼン
吸着力は測定していない。
【0017】実施例3 粉末活性炭として、真比重2.2、平均粒径60μmの
ヤシガラ活性炭、この活性炭に混合する粉体として、平
均粒子径6.5μm、真比重3.9g/mlのアルミ
ナ、結合剤としてナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮
合物を使用した。各原料を、割合を変えて配合し、40
mlの水を加え混合、押し出し造粒機により、約4.5
×7.0mmに造粒した。ついで、100℃・2h乾燥
し、無酸素雰囲気が得られる炉で、800℃・2h焼成
した。得られた造粒活性炭を機械的強度の指標として圧
壊強度、粒子密度の指標として充填密度、吸着性能の指
標としてベンゼン吸着性能を測定した。
ヤシガラ活性炭、この活性炭に混合する粉体として、平
均粒子径6.5μm、真比重3.9g/mlのアルミ
ナ、結合剤としてナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮
合物を使用した。各原料を、割合を変えて配合し、40
mlの水を加え混合、押し出し造粒機により、約4.5
×7.0mmに造粒した。ついで、100℃・2h乾燥
し、無酸素雰囲気が得られる炉で、800℃・2h焼成
した。得られた造粒活性炭を機械的強度の指標として圧
壊強度、粒子密度の指標として充填密度、吸着性能の指
標としてベンゼン吸着性能を測定した。
【0018】その結果をアルミナ添加率を変えて配合し
た造粒活性炭については表2に、結合剤添加率を変えた
ものについては表3に示す。またアルミナ添加率とベン
ゼン吸着力との関係を表すグラフを図3に示す。
た造粒活性炭については表2に、結合剤添加率を変えた
ものについては表3に示す。またアルミナ添加率とベン
ゼン吸着力との関係を表すグラフを図3に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】 その結果本発明により製造された造粒活性炭は、結合剤
の添加量が少なくても、機械的強度、粒子密度、ベンゼ
ン吸着力が優れた製品が得られた。
の添加量が少なくても、機械的強度、粒子密度、ベンゼ
ン吸着力が優れた製品が得られた。
【0021】
【発明の効果】本発明はその構成ゆえ、次の効果を奏す
る。 (1)本発明は適正に固体粉末を添加してあるので自在
にその機械的強度や粒子密度を調節することができる。 (2)本発明は粉末活性炭と添加物である固体粉末の粒
径が異なり各々適正に設定されているので、強固で嵩ば
らず、混合による吸着機能低下もわずかである。また粒
子密度も両者の粒径が同じものに比してより微妙に調整
できる上、添加物量も少なくて良いので安価に製造でき
る。
る。 (1)本発明は適正に固体粉末を添加してあるので自在
にその機械的強度や粒子密度を調節することができる。 (2)本発明は粉末活性炭と添加物である固体粉末の粒
径が異なり各々適正に設定されているので、強固で嵩ば
らず、混合による吸着機能低下もわずかである。また粒
子密度も両者の粒径が同じものに比してより微妙に調整
できる上、添加物量も少なくて良いので安価に製造でき
る。
【0022】上記の特性により、ガス処理、水処理等の
分野への適用にあたり次の効果を奏する。 (3)機械的強度が増加することにより、充填操作や逆
洗操作の時に活性炭の粉化が生じ難くなる。 (4)粒子密度が増加することにより、逆洗操作の時に
活性炭が流失しにくくなり、加えて、単位体積あたりの
吸着性能が向上する。 (5)安価な活性炭を使用でき、処理の経費が軽減され
る。
分野への適用にあたり次の効果を奏する。 (3)機械的強度が増加することにより、充填操作や逆
洗操作の時に活性炭の粉化が生じ難くなる。 (4)粒子密度が増加することにより、逆洗操作の時に
活性炭が流失しにくくなり、加えて、単位体積あたりの
吸着性能が向上する。 (5)安価な活性炭を使用でき、処理の経費が軽減され
る。
【図1】本発明の造粒活性炭の構造を示す概略説明図。
【図2】従来の造粒活性炭の構造を示す概略説明図。
【図3】アルミナ添加率とベンゼン吸着力の関係を示す
グラフ。
グラフ。
1:活性炭、2:添加物、A・B:接点
Claims (1)
- 【請求項1】 粉末炭と固体粉末と結合剤とからなり、
加熱により賦活化された造粒活性炭において、該粉末炭
の粒径が150μm以下であり、また、該固体粉末は熱
及び化学的に安定な物質でその平均粒径が該粉末炭の平
均粒径の1/5〜1/20であり、しかも10μm以下
であることを特徴とする造粒活性炭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4090082A JP2548658B2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 造粒活性炭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4090082A JP2548658B2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 造粒活性炭 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05262511A JPH05262511A (ja) | 1993-10-12 |
JP2548658B2 true JP2548658B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=13988604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4090082A Expired - Fee Related JP2548658B2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 造粒活性炭 |
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