JP2548528B2 - 自動二輪車用4サイクル内燃機関 - Google Patents
自動二輪車用4サイクル内燃機関Info
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- JP2548528B2 JP2548528B2 JP58077305A JP7730583A JP2548528B2 JP 2548528 B2 JP2548528 B2 JP 2548528B2 JP 58077305 A JP58077305 A JP 58077305A JP 7730583 A JP7730583 A JP 7730583A JP 2548528 B2 JP2548528 B2 JP 2548528B2
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- Japan
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- cylinder head
- exhaust
- intake
- valve
- cylinder
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B23/00—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
- F02B23/08—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/027—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
この発明は、シリンダブロックを前傾させた自動二輪
車用の4サイクル内燃機関に係り、特にその吸気バルブ
や排気バルブおよび点火プラグのレイアウトに関するの
である。
車用の4サイクル内燃機関に係り、特にその吸気バルブ
や排気バルブおよび点火プラグのレイアウトに関するの
である。
自動二輪車用の4サイクル内燃機関において、従来、
クランクケースに、前輪と後輪との間に設けられたフレ
ームの下方を通って前方斜め上向きに延びるシリンダブ
ロックを連設し、このシリンダブロックの前端に連なる
シリンダヘッドに、燃焼室に臨む点火プラグと、吸気ポ
ートを開閉する吸気バルブおよび排気ポートを開閉する
排気バルブを設けたものが知られている。 そして、上記吸気バルブはシリンダ中心軸を含む平面
で区分された上側領域に、排気バルブはシリンダ中心軸
を含む平面で区分された下側領域に配置されており、上
記吸気バルブで開閉される吸気ポートは吸気通路を介し
てシリンダヘッドの上面に開口されているとともに、排
気バルブで開閉される排気ポートは排気通路を介してシ
リンダヘッドの下面に開口されている。
クランクケースに、前輪と後輪との間に設けられたフレ
ームの下方を通って前方斜め上向きに延びるシリンダブ
ロックを連設し、このシリンダブロックの前端に連なる
シリンダヘッドに、燃焼室に臨む点火プラグと、吸気ポ
ートを開閉する吸気バルブおよび排気ポートを開閉する
排気バルブを設けたものが知られている。 そして、上記吸気バルブはシリンダ中心軸を含む平面
で区分された上側領域に、排気バルブはシリンダ中心軸
を含む平面で区分された下側領域に配置されており、上
記吸気バルブで開閉される吸気ポートは吸気通路を介し
てシリンダヘッドの上面に開口されているとともに、排
気バルブで開閉される排気ポートは排気通路を介してシ
リンダヘッドの下面に開口されている。
ところで、上記従来の技術においては、前傾されたシ
リンダヘッドの上面に吸気通路が開口されているので、
シリンダヘッドを前方から見た場合に、吸気通路の開口
端はシリンダヘッドの前端部の陰となる。これに対し、
排気通路は前傾されたシリンダヘッドの下面に開口され
ているので、この排気通路の開口端はシリンダヘッドの
前方に向って露出されることになる。 このため、走行中、前方からの冷却風は排気通路の開
口端にはそのまま導かれるものの、吸気通路の開口端に
向う冷却風は、その流れがシリンダヘッドの前端部によ
って遮られてしまい、吸気通路の開口端回りの冷却が不
足気味となる。 したがって、シリンダヘッドの吸気側の排気側とで
は、冷却度合が異なることになり、温度的なアンバラン
スが大きくなる。 しかも、シリンダヘッドの上側にはフレームが位置す
るので、吸気バルブと排気バルブの挟み角を大きくする
と、シリンダヘッドの上面が上方に張り出して、フレー
ムと干渉する虞があり、バルブの挟み角を設定する上で
の妨げとなるといった問題もある。 この発明は、従来の技術を有するこのような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
シリンダヘッドの吸気および排気系を均等に冷却するこ
とができ、しかも、バルブの挟み角を設定する上での自
由度も増す自動二輪車用4サイクル内燃機関を提供しよ
うとするものである。
リンダヘッドの上面に吸気通路が開口されているので、
シリンダヘッドを前方から見た場合に、吸気通路の開口
端はシリンダヘッドの前端部の陰となる。これに対し、
排気通路は前傾されたシリンダヘッドの下面に開口され
ているので、この排気通路の開口端はシリンダヘッドの
前方に向って露出されることになる。 このため、走行中、前方からの冷却風は排気通路の開
口端にはそのまま導かれるものの、吸気通路の開口端に
向う冷却風は、その流れがシリンダヘッドの前端部によ
って遮られてしまい、吸気通路の開口端回りの冷却が不
足気味となる。 したがって、シリンダヘッドの吸気側の排気側とで
は、冷却度合が異なることになり、温度的なアンバラン
スが大きくなる。 しかも、シリンダヘッドの上側にはフレームが位置す
るので、吸気バルブと排気バルブの挟み角を大きくする
と、シリンダヘッドの上面が上方に張り出して、フレー
ムと干渉する虞があり、バルブの挟み角を設定する上で
の妨げとなるといった問題もある。 この発明は、従来の技術を有するこのような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
シリンダヘッドの吸気および排気系を均等に冷却するこ
とができ、しかも、バルブの挟み角を設定する上での自
由度も増す自動二輪車用4サイクル内燃機関を提供しよ
うとするものである。
上記目的を達成するために、この発明における自動二
輪車用4サイクル内燃機関は、吸気バルブと排気バルブ
を、シリンダ中心軸を含む平面で区分された上側領域に
左右略対称に配置し、上記吸気ポートに連なる吸気通路
と排気ポートに連なる排気通路をシリンダヘッドに形成
するとともに、上記点火プラグを吸気ポートと排気ポー
トとの間で上記シリンダ中心軸を含む平面で区分された
下側領域の略中央部位にシリンダヘッドの下面から前方
斜め下向きに突出する方向に沿って配置したことを特徴
とするものである。
輪車用4サイクル内燃機関は、吸気バルブと排気バルブ
を、シリンダ中心軸を含む平面で区分された上側領域に
左右略対称に配置し、上記吸気ポートに連なる吸気通路
と排気ポートに連なる排気通路をシリンダヘッドに形成
するとともに、上記点火プラグを吸気ポートと排気ポー
トとの間で上記シリンダ中心軸を含む平面で区分された
下側領域の略中央部位にシリンダヘッドの下面から前方
斜め下向きに突出する方向に沿って配置したことを特徴
とするものである。
この構成によれば、吸気バルブと排気バルブを、シリ
ンダ中心軸を含む平面で区分された上側領域に左右略対
称に配置し、上記吸気ポートに連なる吸気通路と排気ポ
ートに連なる排気通路をシリンダヘッドに形成している
ので、シリンダブロックやシリンダヘッドが前傾してい
ても、このシリンダヘッドを前方から見た場合に、上記
両通路の開口端がシリンダヘッドの前端の陰となること
もなく、シリンダヘッドの吸気側と排気側を前方からの
冷却風によって均等に冷却することができる。 また、点火プラグもシリンダヘッドの下面から前向き
に突出しているので、前方からの冷却風によって良好に
冷却されるとともに、この点火プラグがシリンダヘッド
とフレームとの間の狭い空間に入り込むこともなく、こ
の点火プラグ回りが広く開放されて、点火プラグの脱着
を容易に行うことができる。 しかも、吸気バルブの排気バルブを、シリンダ中心軸
を含む平面で区分された上側領域に左右略対称に配置し
たので、シリンダヘッドの左右両側にはフレーム等が一
切存在しないために、バルブの挟み角を広げてもシリン
ダヘッドが周囲のフレーム等に干渉することはなく、そ
の分、バルブの挟み角を設定する上での自由度が増大す
る。
ンダ中心軸を含む平面で区分された上側領域に左右略対
称に配置し、上記吸気ポートに連なる吸気通路と排気ポ
ートに連なる排気通路をシリンダヘッドに形成している
ので、シリンダブロックやシリンダヘッドが前傾してい
ても、このシリンダヘッドを前方から見た場合に、上記
両通路の開口端がシリンダヘッドの前端の陰となること
もなく、シリンダヘッドの吸気側と排気側を前方からの
冷却風によって均等に冷却することができる。 また、点火プラグもシリンダヘッドの下面から前向き
に突出しているので、前方からの冷却風によって良好に
冷却されるとともに、この点火プラグがシリンダヘッド
とフレームとの間の狭い空間に入り込むこともなく、こ
の点火プラグ回りが広く開放されて、点火プラグの脱着
を容易に行うことができる。 しかも、吸気バルブの排気バルブを、シリンダ中心軸
を含む平面で区分された上側領域に左右略対称に配置し
たので、シリンダヘッドの左右両側にはフレーム等が一
切存在しないために、バルブの挟み角を広げてもシリン
ダヘッドが周囲のフレーム等に干渉することはなく、そ
の分、バルブの挟み角を設定する上での自由度が増大す
る。
添付図面を参照してこの発明の実施例について説明す
る。 第1図に示す自動二輪車は、フレーム1に4サイクル
単気筒内燃機関2を吊持しており、この内燃機関2はシ
ャフトドライブ機構3により後輪4を駆動する。 なお、図中符号5は前輪、ハンドル、7は風防、8は
燃料タンク、9はシート、10は背もたれを夫々示す。 上記内燃機関2の詳細は第2図以下に示されている。
すなわち、符号11はクランクケースであり、このクラン
クケース11の前端には、前方斜め上向きに前傾した姿勢
で延びるシリンダブロック12が設けられている。シリン
ダブロック12の前端にはシリンダヘッド13が連結され、
これらシリンダブロック12およびシリンダヘッド13は上
記フレーム1の下面に沿うように位置されている。シリ
ンダブロック12内のシリンダにはピストン14が嵌挿さ
れ、このピストン14はコンロッド15を介してクランク軸
16に連結されている。このクランク軸16の回転は図示し
ないクラッチ、変速装置を介してシャフトドライブ機構
3に伝えられる。 ピストン14の頂面とシリンダヘッド13の内面との間に
は、燃焼室17が形成されている。燃焼室17には単一の吸
気ポートと排気ポートが形成されており、吸気ポートは
吸気通路18に連なっているとともに、排気ポートは排気
通路19に連なっている。これら吸気通路18と排気通路19
は上記燃焼室17を挟んで車体の左右方向に延びている。
なお、吸気通路18は図示しない気化器およびエアクリー
ナに連通し、また排気通路19は図示しない排気管および
消音器に通じている。 吸気通路18における燃焼室17に臨む吸気ポートは吸気
バルブ20により開閉され、この吸気ポートが開いたとき
に吸気通路18から混合気が燃焼室17へ流入する。そして
燃焼室17内の混合器は点火プラグ22により着火されて燃
焼する。また燃焼が終了したガスは、排気バルブ21が排
気ポートを開いた場合に排気通路19へ逃がされる。上記
吸気バルブ20および排気バルブ21の各バルブ軸23,24が
それぞれ後述するロッカアーム25,26に押されることに
よりこれら各バルブ20,21は開閉作動される。 上記吸気バルブ20、排気バルブ21および点火プラグ22
は、燃焼室17に対して以下のように配置されている。す
なわち、第4図におけるP−P線は、シリンダ中心軸を
含む平面であり、この平面P−Pによって区分された上
側領域に吸気バルブ20および排気バルブ21を左右が略対
称となるように配置してある。また平面P−Pによって
区分された下側領域には略中央部位に点火プラグ22を配
置してある。上記吸気バルブ20および排気バルブ21は、
これらのバルブ軸23,24がそれぞれ上向きに傾斜しかつ
第3図に示すように左右方向に開くように傾けられてい
る。また点火プラグ22のプラグの長手方向の中心軸線Q
−Qは下向しに傾斜されている。このためこれら各バル
ブ軸23,24およびプラグ軸線は互に放射方向に延びてい
る。この結果、燃焼室17のシリンダヘッド13側の内面17
aは略球面に形成されている。 なお、本実施例ではピストン14の頂面14aもほぼ球面
状に形成されており、したがって燃焼室17はおおむね碁
石形の空間を形成している。このような形状の燃焼室17
は、圧縮行程において燃焼室17の内面17a,14aが球面と
なっているので、混合気のスワールが円滑に行われ、よ
って火炎伝播性能も良くなり燃焼効率が向上する。また
内面17aの高さが同一の場合には角のある燃焼室よりも
球面の燃焼室の方が表面積は小さくなるので熱損失が小
さくなり、出力特性も向上する。さらには排気バルブ21
が開かれて排気が排除される場合にも、燃焼室17の内面
が球面となっているので排気の移動が円滑となり排気効
率も良くなる。 そしてまた、燃焼室17が中高形状となり、点火プラグ
22が燃焼室17の中心を向くようにその軸線Q−Qを傾斜
されてあるので、点火プラグ22の電極部の突出する位置
は燃焼室中心の混合気量の多い位置となって、残留した
既燃ガスによる失火のおそれが少なく、点火プラグ22の
回りに燃焼に必要な十分の容積を確保し、円滑かつ確実
な燃焼が行える。 吸気バルブ20および排気バルブ21を作動させるロッカ
アーム25,26は第5図以下に示されている。すなわち、2
7はロッカー軸であり、シリンダヘッド13と、ヘッドカ
バー28との間に軸支されている。このロッカー軸27には
上記ロッカアーム25,26が共通して取り付けられてい
る。一方のロッカアーム25は吸気バルブ用であり、第5
図および第6図に示すように、軸方向両端に押上げアー
ム25aおよび押下げアーム25bを有し、軸方向の中央部に
凹部29を有している。他方のロッカアーム26は上記凹部
29内に回動自在に収容されるようになっており、両端に
押上げアーム26aおよび押下げアーム25bを有している。
このようなロッカアーム25,26は同軸に嵌合して前記1
本のロッカー軸27によってそれぞれ回動自在に支持され
ている。なお、30,30はスラストワッシャである。 各押上げアーム25a,26aはプッシュロッド31,32により
押されるようになっており、これらプッシュロッド31,3
2は第8図に示すようにカムフォロア33,34と連接されて
いる。カムフォロア33,34はクランクケース11内のカム
軸35により往復動され、このカム軸35はクランク軸16に
よって、歯車36,37を介して1/2回転に減速されて回転さ
れる。 各押上げアーム25b,26bには、調整ねじ38,39が螺着さ
れており、このねじ38,39によって吸気バルブ20および
排気バルブ21の各バルブ軸23,24を押すようになってい
る。なお、40,41は上記調整ねじ38,39を調整する際に開
かれる調整孔のカバーである。 このようなロッカアーム25,26の構成であれば、ロッ
カー軸27が1本であみ、かつ両ロッカアーム25,26をユ
ニットとして組み立てることができ、こつ小形,軽量で
すむとともに凹部29が潤滑油溜りとなって良好な潤滑が
行える。 以上述べたようにこの発明によれば、クランクケース
11に、前輪5と後輪4との間に設けられたフレーム1の
下方を通って前方斜め上向きに延びるシリンダヘッド12
を連設し、このシリンダブロック12の前端に連なるシリ
ンダヘッド13に、燃焼室17に臨む点火プラグ22と、吸気
ポートを開閉する吸気バルブ20および排気ポートを開閉
する排気バルブ21を設けた自動二輪車用4サイクル内燃
機関において、吸気バルブ20と排気バルブ21を、シリン
ダ中心軸を含む平面P−Pで区分された上側領域に左右
略対称に配置し、上記吸気ポートに連なる吸気通路18と
排気ポートに連なる排気通路19をシリンダヘッド13に形
成しているので、シリンダブロック1やシリンダヘッド
13が前傾していても、このシリンダヘッド13を前方から
見た場合に、上記両通路18,19の開口端がシリンダヘッ
ド13の前端の陰となることはない。 このため、シリンダヘッド13の吸気側と排気側を、前
方からの冷却風によって均等に冷却することができ、温
度的なアンバランスを解消することができる。 また、点火プラグ22もシリンダヘッド13の下面から前
向きに突出しているので、前方からの冷却風によって良
好に冷却され、燃焼室17回りに熱溜りが生じることはな
い。それとともに、この点火プラグ22がシリンダヘッド
13とフレーム1との間に入り込むこともないので、点火
プラグ22回りが広く開放され、点火プラグ22の脱着を容
易に行うことができる。 しかも、吸気バルブ20と排気バルブ21を、シリンダ中
心軸を含む平面P−Pで区分された上側領域に左右略対
称に配置したので、シリンダヘッド13の左右両側にはフ
レーム1等が一切存在しないために、バルブの挟み角を
広げてもシリンダヘッド13が周囲のフレーム1等に干渉
することはない。 このため、バルブの挟み角を広げる上での自由度が増
大するといった利点がある。
る。 第1図に示す自動二輪車は、フレーム1に4サイクル
単気筒内燃機関2を吊持しており、この内燃機関2はシ
ャフトドライブ機構3により後輪4を駆動する。 なお、図中符号5は前輪、ハンドル、7は風防、8は
燃料タンク、9はシート、10は背もたれを夫々示す。 上記内燃機関2の詳細は第2図以下に示されている。
すなわち、符号11はクランクケースであり、このクラン
クケース11の前端には、前方斜め上向きに前傾した姿勢
で延びるシリンダブロック12が設けられている。シリン
ダブロック12の前端にはシリンダヘッド13が連結され、
これらシリンダブロック12およびシリンダヘッド13は上
記フレーム1の下面に沿うように位置されている。シリ
ンダブロック12内のシリンダにはピストン14が嵌挿さ
れ、このピストン14はコンロッド15を介してクランク軸
16に連結されている。このクランク軸16の回転は図示し
ないクラッチ、変速装置を介してシャフトドライブ機構
3に伝えられる。 ピストン14の頂面とシリンダヘッド13の内面との間に
は、燃焼室17が形成されている。燃焼室17には単一の吸
気ポートと排気ポートが形成されており、吸気ポートは
吸気通路18に連なっているとともに、排気ポートは排気
通路19に連なっている。これら吸気通路18と排気通路19
は上記燃焼室17を挟んで車体の左右方向に延びている。
なお、吸気通路18は図示しない気化器およびエアクリー
ナに連通し、また排気通路19は図示しない排気管および
消音器に通じている。 吸気通路18における燃焼室17に臨む吸気ポートは吸気
バルブ20により開閉され、この吸気ポートが開いたとき
に吸気通路18から混合気が燃焼室17へ流入する。そして
燃焼室17内の混合器は点火プラグ22により着火されて燃
焼する。また燃焼が終了したガスは、排気バルブ21が排
気ポートを開いた場合に排気通路19へ逃がされる。上記
吸気バルブ20および排気バルブ21の各バルブ軸23,24が
それぞれ後述するロッカアーム25,26に押されることに
よりこれら各バルブ20,21は開閉作動される。 上記吸気バルブ20、排気バルブ21および点火プラグ22
は、燃焼室17に対して以下のように配置されている。す
なわち、第4図におけるP−P線は、シリンダ中心軸を
含む平面であり、この平面P−Pによって区分された上
側領域に吸気バルブ20および排気バルブ21を左右が略対
称となるように配置してある。また平面P−Pによって
区分された下側領域には略中央部位に点火プラグ22を配
置してある。上記吸気バルブ20および排気バルブ21は、
これらのバルブ軸23,24がそれぞれ上向きに傾斜しかつ
第3図に示すように左右方向に開くように傾けられてい
る。また点火プラグ22のプラグの長手方向の中心軸線Q
−Qは下向しに傾斜されている。このためこれら各バル
ブ軸23,24およびプラグ軸線は互に放射方向に延びてい
る。この結果、燃焼室17のシリンダヘッド13側の内面17
aは略球面に形成されている。 なお、本実施例ではピストン14の頂面14aもほぼ球面
状に形成されており、したがって燃焼室17はおおむね碁
石形の空間を形成している。このような形状の燃焼室17
は、圧縮行程において燃焼室17の内面17a,14aが球面と
なっているので、混合気のスワールが円滑に行われ、よ
って火炎伝播性能も良くなり燃焼効率が向上する。また
内面17aの高さが同一の場合には角のある燃焼室よりも
球面の燃焼室の方が表面積は小さくなるので熱損失が小
さくなり、出力特性も向上する。さらには排気バルブ21
が開かれて排気が排除される場合にも、燃焼室17の内面
が球面となっているので排気の移動が円滑となり排気効
率も良くなる。 そしてまた、燃焼室17が中高形状となり、点火プラグ
22が燃焼室17の中心を向くようにその軸線Q−Qを傾斜
されてあるので、点火プラグ22の電極部の突出する位置
は燃焼室中心の混合気量の多い位置となって、残留した
既燃ガスによる失火のおそれが少なく、点火プラグ22の
回りに燃焼に必要な十分の容積を確保し、円滑かつ確実
な燃焼が行える。 吸気バルブ20および排気バルブ21を作動させるロッカ
アーム25,26は第5図以下に示されている。すなわち、2
7はロッカー軸であり、シリンダヘッド13と、ヘッドカ
バー28との間に軸支されている。このロッカー軸27には
上記ロッカアーム25,26が共通して取り付けられてい
る。一方のロッカアーム25は吸気バルブ用であり、第5
図および第6図に示すように、軸方向両端に押上げアー
ム25aおよび押下げアーム25bを有し、軸方向の中央部に
凹部29を有している。他方のロッカアーム26は上記凹部
29内に回動自在に収容されるようになっており、両端に
押上げアーム26aおよび押下げアーム25bを有している。
このようなロッカアーム25,26は同軸に嵌合して前記1
本のロッカー軸27によってそれぞれ回動自在に支持され
ている。なお、30,30はスラストワッシャである。 各押上げアーム25a,26aはプッシュロッド31,32により
押されるようになっており、これらプッシュロッド31,3
2は第8図に示すようにカムフォロア33,34と連接されて
いる。カムフォロア33,34はクランクケース11内のカム
軸35により往復動され、このカム軸35はクランク軸16に
よって、歯車36,37を介して1/2回転に減速されて回転さ
れる。 各押上げアーム25b,26bには、調整ねじ38,39が螺着さ
れており、このねじ38,39によって吸気バルブ20および
排気バルブ21の各バルブ軸23,24を押すようになってい
る。なお、40,41は上記調整ねじ38,39を調整する際に開
かれる調整孔のカバーである。 このようなロッカアーム25,26の構成であれば、ロッ
カー軸27が1本であみ、かつ両ロッカアーム25,26をユ
ニットとして組み立てることができ、こつ小形,軽量で
すむとともに凹部29が潤滑油溜りとなって良好な潤滑が
行える。 以上述べたようにこの発明によれば、クランクケース
11に、前輪5と後輪4との間に設けられたフレーム1の
下方を通って前方斜め上向きに延びるシリンダヘッド12
を連設し、このシリンダブロック12の前端に連なるシリ
ンダヘッド13に、燃焼室17に臨む点火プラグ22と、吸気
ポートを開閉する吸気バルブ20および排気ポートを開閉
する排気バルブ21を設けた自動二輪車用4サイクル内燃
機関において、吸気バルブ20と排気バルブ21を、シリン
ダ中心軸を含む平面P−Pで区分された上側領域に左右
略対称に配置し、上記吸気ポートに連なる吸気通路18と
排気ポートに連なる排気通路19をシリンダヘッド13に形
成しているので、シリンダブロック1やシリンダヘッド
13が前傾していても、このシリンダヘッド13を前方から
見た場合に、上記両通路18,19の開口端がシリンダヘッ
ド13の前端の陰となることはない。 このため、シリンダヘッド13の吸気側と排気側を、前
方からの冷却風によって均等に冷却することができ、温
度的なアンバランスを解消することができる。 また、点火プラグ22もシリンダヘッド13の下面から前
向きに突出しているので、前方からの冷却風によって良
好に冷却され、燃焼室17回りに熱溜りが生じることはな
い。それとともに、この点火プラグ22がシリンダヘッド
13とフレーム1との間に入り込むこともないので、点火
プラグ22回りが広く開放され、点火プラグ22の脱着を容
易に行うことができる。 しかも、吸気バルブ20と排気バルブ21を、シリンダ中
心軸を含む平面P−Pで区分された上側領域に左右略対
称に配置したので、シリンダヘッド13の左右両側にはフ
レーム1等が一切存在しないために、バルブの挟み角を
広げてもシリンダヘッド13が周囲のフレーム1等に干渉
することはない。 このため、バルブの挟み角を広げる上での自由度が増
大するといった利点がある。
この発明は、シリンダヘッドを前方から見た場合に、
吸気通路と排気通路の開口端がシリンダヘッドの前端の
陰となることもなく、シリンダヘッドの吸気側と排気側
を前方からの冷却風によって均等に冷却することができ
る。 また点火プラグもシリンダヘッドの下面から前向きに
突出しているので、前記冷却風によって良好に冷却され
るとともに、この点火プラグ回りが広く開放されて、点
火プラグの脱着を容易に行うことができる。 その上、シリンダヘッドの左右両側にはフレーム等の
部品が一切存在しないために、バルブの挟み角を広げて
もシリンダヘッドが周囲のフレーム等に干渉することは
ない、このため、バルブの挟み角を設定する上での自由
度が増大し、内燃機関を設計する上で好都合なものとな
る。
吸気通路と排気通路の開口端がシリンダヘッドの前端の
陰となることもなく、シリンダヘッドの吸気側と排気側
を前方からの冷却風によって均等に冷却することができ
る。 また点火プラグもシリンダヘッドの下面から前向きに
突出しているので、前記冷却風によって良好に冷却され
るとともに、この点火プラグ回りが広く開放されて、点
火プラグの脱着を容易に行うことができる。 その上、シリンダヘッドの左右両側にはフレーム等の
部品が一切存在しないために、バルブの挟み角を広げて
もシリンダヘッドが周囲のフレーム等に干渉することは
ない、このため、バルブの挟み角を設定する上での自由
度が増大し、内燃機関を設計する上で好都合なものとな
る。
図面はこの発明の一実施例を示すもので、第1図は自動
二輪車の側面図、第2図はそのエンジンの要部を断面し
た側面図、第3図は第2図中III−III線に沿う断面図、
第4図は第2図中IV−IV線に沿う矢視図、第5図はロッ
カアームの分解した斜視図、第6図はロッカアームの組
立状態の平面図、第7図は第6図中VII−VII線に沿う断
面図、第8図は第2図中VIII−VIII線に沿う断面図であ
る。 1……フレーム、4……後輪、5……前輪、11……クラ
ンクケース、12……シリンダブロック、13……シリンダ
ヘッド、17……燃焼室、18……吸気通路、19……排気通
路、20……吸気バルブ、21……排気バルブ、22……点火
プラグ、23,24……バルブ軸。
二輪車の側面図、第2図はそのエンジンの要部を断面し
た側面図、第3図は第2図中III−III線に沿う断面図、
第4図は第2図中IV−IV線に沿う矢視図、第5図はロッ
カアームの分解した斜視図、第6図はロッカアームの組
立状態の平面図、第7図は第6図中VII−VII線に沿う断
面図、第8図は第2図中VIII−VIII線に沿う断面図であ
る。 1……フレーム、4……後輪、5……前輪、11……クラ
ンクケース、12……シリンダブロック、13……シリンダ
ヘッド、17……燃焼室、18……吸気通路、19……排気通
路、20……吸気バルブ、21……排気バルブ、22……点火
プラグ、23,24……バルブ軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−103914(JP,A) 特開 昭57−2421(JP,A) 特開 昭53−17808(JP,A) 特開 昭59−38128(JP,A) 特開 昭59−201951(JP,A) 実開 昭52−166006(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】クランクケースに、前輪と後輪との間に設
けられたフレームの下方を通って前方斜め上向きに延び
るシリンダブロックを連設し、このシリンダブロックの
前端に連なるシリンダヘッドに、燃焼室に臨む点火プラ
グと、吸気ポートを開閉する吸気バルブおよび排気ポー
トを開閉する排気バルブを設けた自動二輪車用4サイク
ル内燃機関において、 上記吸気バルブと排気バルブを、シリンダ中心軸を含む
平面で区分された上側領域に左右略対称に配置し、上記
吸気ポートに連なる吸気通路と排気ポートに連なる排気
通路をシリンダヘッドに形成するとともに、上記点火プ
ラグを吸気ポートと排気ポートとの間で上記シリンダ中
心軸を含む平面で区分された下側領域の略中央部位にシ
リンダヘッドの下面から前方斜め下向きに突出する方向
に沿って配置したことを特徴とする自動二輪車用4サイ
クル内燃機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58077305A JP2548528B2 (ja) | 1983-04-30 | 1983-04-30 | 自動二輪車用4サイクル内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58077305A JP2548528B2 (ja) | 1983-04-30 | 1983-04-30 | 自動二輪車用4サイクル内燃機関 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59201923A JPS59201923A (ja) | 1984-11-15 |
JP2548528B2 true JP2548528B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=13630195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58077305A Expired - Lifetime JP2548528B2 (ja) | 1983-04-30 | 1983-04-30 | 自動二輪車用4サイクル内燃機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2548528B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999054608A1 (fr) * | 1998-04-16 | 1999-10-28 | Yanmar Diesel Engine Co., Ltd. | Moteur monocylindrique incline |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5933848Y2 (ja) * | 1976-06-11 | 1984-09-20 | 日産自動車株式会社 | 排気清浄化エンジン |
JPS6035529B2 (ja) * | 1977-05-02 | 1985-08-15 | 富士重工業株式会社 | 内燃機関の燃焼室 |
JPS54103914A (en) * | 1978-02-02 | 1979-08-15 | Honda Motor Co Ltd | Internal combustion engine |
JPS572421A (en) * | 1980-06-04 | 1982-01-07 | Honda Motor Co Ltd | Internal combustion engine |
-
1983
- 1983-04-30 JP JP58077305A patent/JP2548528B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59201923A (ja) | 1984-11-15 |
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