JP2547928B2 - 釘とその製造方法 - Google Patents

釘とその製造方法

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JP2547928B2 JP4274268A JP27426892A JP2547928B2 JP 2547928 B2 JP2547928 B2 JP 2547928B2 JP 4274268 A JP4274268 A JP 4274268A JP 27426892 A JP27426892 A JP 27426892A JP 2547928 B2 JP2547928 B2 JP 2547928B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、釘とその製造方法、
更に詳しくは、複数の脚が打込みと共に開脚する開脚釘
の頭部構造とこの頭部を成形する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、気泡コンクリート(ALC)に
打込み使用する釘は、耐引抜強度を向上させるため、複
数の脚を集合し、各脚を頭部で結合すると共に脚の先端
に拡径用の傾斜面を形成した構造になっており、ALC
に対して打込むと脚は先端の傾斜面によってALC内で
開脚し、抜止機能を発揮すると共に、頭部で被固定物を
押圧固定することになる。
【0003】上記のような開脚釘は、被固定物をALC
に対して押圧固定するため、脚よりも大径の頭部が必要
になる。
【0004】図6乃至図8は、従来の開脚釘における頭
部形成手段の異なった例を示している。
【0005】まず、図6に示す頭部形成手段の第1の例
は、分離した二本の脚1、1を重状に組合わせ、これに
ワッシャ2を挿入し、別体に用意した円板状の頭部3を
脚1、1の端部に溶接で固定している。
【0006】図7に示す頭部形成手段の第2の例は、一
本の脚用線材を図7Aの如く二つ折りにして折り曲げ部
分に円形部4を設けた割ピン状とし、図7Bのように、
脚1、1の頭部寄りの位置を支持金型5で強く挾み込ん
で保持した状態で円形部を平坦な押金型6で加圧し、こ
の円形部4を扁平に押しつぶすことにより、図7Cの如
く頭部8を形成する。
【0007】図8に示す頭部形成手段の第3の例は、一
本の脚用線材を二つ折りにし、両側の脚1、1の頭部寄
りの位置を保持した状態で、二つ折り部分を平坦な押金
型6で押圧し、二つ折り部分を扁平に変形させることに
より頭部8aを形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
頭部形成手段において、まず、第1の例は、溶接工程の
必要によって製作コストが高くつくと共に、電流や熱の
管理が複雑になると共に、予め複数の脚を組合せてこれ
を保持しておかなければならず、作業が行ない難いとい
う問題がある。
【0009】次に、第2の例は、割ピン状の円形部を加
圧して頭部8とするため、頭部8は両側にだけ突出した
形状になり、このような頭部8は外観的に悪いだけでな
く、打込み時において、頭部8は両側突出部分でワッシ
ャを押圧するだけになり、固定力が弱いという問題があ
る。
【0010】また、図7で示したように、頭部形成時に
おいて、脚1、1の頭部寄りの位置を部分的につかんで
頭部8を加圧成形すると、加圧時の応力で脚1、1の先
端が開きやすくなり、組立後、打釘時の安易な開脚動作
を招き、打込み初期から開脚が生じ、引抜強度が低下す
る。
【0011】更に、第3の例のように、折り曲げ部分を
平坦な押金型で押圧して頭部8aを形成すると、押圧力
が各々の脚方向に二分され、長形の頭部が形成されるこ
とになり、第2の例と同様の問題が生じるだけでなく、
折り曲げ部分は押し伸ばされた頂部が薄肉厚かつ破断状
態となり、実質的に頭部としての採用は不可能である。
【0012】そこでこの発明は、頭部の形成が、溶接工
程や複数の脚の組合せ作業を必要とすることなく、脚の
外周に略均等な形状で形成することができる釘とその製
造方法を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、第1の発明は、半円柱形の線材を平坦面が互
いに重なるよう二つに折り曲げて集合する二本の脚を形
成し、該線材の折曲部分である頭部側の位置に、脚の外
周に張り出す拡径頭部と、この拡径頭部上に突出する頭
部軸とを頭部近くまで二つに割れた脚と一体の材料で形
成した構成を採用したのである。
【0014】同第2の発明は、半円柱形の線材を平坦面
が互いに重なるよう二つに折り曲げて集合する二本の脚
を形成し、該線材の折曲部分である頭部側の位置を少な
くとも頭部軸の形成凹部を設けた押金型で脚の軸方向に
加圧し、脚の外周に張り出す拡径頭部と、この拡径頭部
上に突出する頭部軸とを頭部近くまで二つに割れた脚と
一体成形する構成を採用したのである。
【0015】
【作用】複数が集合する脚を保持した状態で、その頭部
側の位置を、少なくとも頭部軸の形成凹部を設けた押金
型で脚の軸方向に加圧すれば、脚の集合部分に、脚の外
周に張り出す拡径頭部とこの頭部上に突出する頭部軸が
一体成形される。
【0016】上記拡径頭部は、加圧による脚形成材料の
塑性変形で外方に張り出すため、脚の外周に略均一な形
状で形成できると共に、頭部軸は押金型の凹部によって
変形量の少ない条件で成形され、線材の折り曲げ部分に
頭部を形成する場合において、折り曲げ部分が薄肉扁平
になるのを避け、これによって頭部が破断するのを防止
できる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面の図1乃
至図5に基づいて説明する。
【0018】図1に示すように、釘11は、二本の脚1
2、12を重なるように組合させ、両脚12、12の先
端部対向面に開脚用の傾斜面13、13を形成し、両脚
12、12の先端側外周にワッシャ14を圧入嵌合する
と共に、両脚12、12の頭部側の位置に、脚12、1
2の外周に張り出す拡径頭部15と、この拡径頭部15
の上面に突出する円軸状の頭部軸16とが、脚12、1
2と一体の材料で形成されている。
【0019】上記脚12、12は、断面半円形で両端に
傾斜面を設けた線材を平坦面が互に重なるよう二つ折り
に折り曲げ、この折り曲げ部分を脚12、12の軸方向
に加圧変形させることにより拡径頭部15と頭部軸16
を図1Bのように、脚12、12の材料から一体的に形
成し、両脚12、12の折り曲げ部分を頭部軸16で実
質的に残すようにし、両脚12、12の連続した状態を
保持するようになっている。
【0020】なお、図示の場合、両脚12と12間に
は、可曲性の薄板17を挾み込み、打込み後における薄
板17の変形でクサビ効果を生じさせ、耐引抜強度の向
上を図るようにした例を示している。
【0021】図2は、釘11の打込み状態を示し、被固
定物18の下孔19からALC20に脚12、12の先
端を打込むと、脚12、12は傾斜面13、13によっ
て開脚しようとするがワッシャ14によって開脚が阻止
され、打込みの初期は直進することになり、ワッシャ1
4が被固定物18に当接して停止し、脚12、12の進
入量が増大してくると、ワッシャ14により開脚阻止力
が低下するため、脚12、12は打込みの途中から傾斜
面13、13の誘導で両側に開脚し、これと同時に脚1
2、12間のALCで薄板17は圧縮を受けて折れ曲
り、拡径頭部15がワッシャ14に当接した完全な打込
み状態で薄板17は脚12、12間でクサビ状となり、
耐引抜強度を向上させる。
【0022】拡径頭部15を図1Aのように、脚12、
12の外周に略均一となる円状に形成しておくと、ワッ
シャ14に対する重なり部分が全周に均一となり、固定
力の向上が図れる。
【0023】次に、釘11の製造方法を図3乃至図5を
使用して説明する。
【0024】まず、図3Aのように、断面が略半円形で
両端に傾斜面13、13を設けた所定長さの線材を、中
央の位置で平坦面を内側にして二つ折りし、頭部側で連
なった脚12、12を有する素材とすると共に、図3B
と図3Cの如く、両脚12、12間に薄板17を挿入
し、薄板17を介して両脚12、12を重ね合わせ、脚
12、12の先端寄りの位置にワッシャ14を圧入嵌挿
しておく。
【0025】次に、素材における両脚12、12の略全
長を一対の挾持金具21、21で両側から挾んで保持
し、脚12、12の先端側を受金具22で支持すると共
に、このとき脚12、12の頭部側は所定長さ量だけ挾
持金具21、21上に突出させておく。なお、両挾持金
具21、21の重なり面には、ワッシャ14を逃がすた
めの凹部23、23が形成してある。
【0026】挾持金具21、21間の直上に配置した押
金型25は、下面に頭部軸16の形成凹部26が設けら
れ、挾持金具21、21で略全長を保持された脚12、
12の頭部側を押金型25の形成凹部26で脚12、1
2の頭部側を軸方向に加圧する。
【0027】上記加圧において、両脚12、12の折り
曲げ部分は形成凹部26内に納まり、この凹部26内を
埋めるように僅かな変形が生じて頭部軸16に形成され
る。
【0028】これと同時に両脚12、12の押金型25
と挾持金具21、21間の部分が圧縮を受け、脚12、
12の圧縮された部分は外方へ各々略半円形に張り出す
ことにより拡径頭部15となり、図3Eに示す釘11が
得られる。
【0029】従って、挾持金具21、21の上面に対す
る脚12、12の突出量を選択することにより、拡径頭
部15の直径や厚みは任意に設定することができる。な
お、頭部軸の頂部は平坦のほか、円錐形、半球状、台形
状であってもよく、また、拡径頭部15は円形の他、六
角形状など、任意の形状に成形してもよい。
【0030】上記のように、形成凹部26による頭部軸
16の成形は、脚12、12の折り曲げ部分を最小限の
変形量に制限でき、折り曲げ部分の厚みが薄くなって破
断状態となるような不都合の発生はない。
【0031】図4は釘11の製造方法の他の例を示し、
保持金具27の縦孔28内に脚部12、12を挿入し、
脚12、12の先端を押出ピン29で支持する以外は、
図3の場合と同様であり、この製造方法では、拡径頭部
15と頭部軸16とを形成した後に脚12、12へワッ
シャを挿入すればよい。
【0032】上記の両製造方法において、拡径頭部15
の直径と厚みを精度よく形成するため、図5Aに示すよ
うに、押金型25に拡径頭部15の形成凹部30と頭部
軸16の形成凹部26を設けるか、又は図5Bのよう
に、挾持金具又は保持金具27の上面に拡径頭部15の
形成凹部30aを設けておくようにしてもよい。また、
何れの例においても頭部成形の方向は、水平状態による
横からの押圧によって行なってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、複数
の脚が集合する頭部側の位置に、脚の外周に張り出す拡
径頭部と、この拡径頭部上に頭部軸とを脚材料と一体に
形成したので、脚を一本の線材から折り曲げ形成した場
合においても折り曲げ部分の強度を低下させることがな
く、しかも拡径頭部は略全周にあることにより、打込み
時の固定強度が向上する。
【0034】また、拡径頭部と頭部軸の形成が、加圧成
形によって行なえ、溶接工程や複数の脚を予め組合せる
ような作業が不要となり、良質の釘を低コストで製作す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはこの発明に係る釘の斜視図、Bは同上にお
ける頭部の拡大断面図
【図2】釘の打込み状態を示す縦断面図
【図3】A乃至Eは釘の製造方法の工程を順番に示す工
程図
【図4】釘の製造方法の他の例を示す縦断面図
【図5】Aは押金型の他の例を示す断面図、Bは受金具
の他の例を示す断面図
【図6】従来の釘の第1の例を示す正面図
【図7】A乃至Cは従来の釘の第2の例を示す製造方法
の工程図
【図8】AとBは従来の釘の第3の製造方法を示す工程
【符号の説明】
11 釘 12 脚 13 傾斜面 14 ワッシャ 15 拡径頭部 16 頭部軸 21 挾持金具 25 押金型 26 形成凹部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半円柱形の線材を平坦面が互いに重なる
    よう二つに折り曲げて集合する二本の脚を形成し、該線
    材の折曲部分である頭部側の位置に、脚の外周に張り出
    す拡径頭部と、この拡径頭部上に突出する頭部軸とを
    部近くまで二つに割れた脚と一体の材料で形成した釘。
  2. 【請求項2】 半円柱形の線材を平坦面が互いに重なる
    よう二つに折り曲げて集合する二本の脚を形成し、該線
    材の折曲部分である頭部側の位置を少なくとも頭部軸の
    形成凹部を設けた押金型で脚の軸方向に加圧し、脚の外
    周に張り出す拡径頭部と、この拡径頭部上に突出する頭
    部軸とを頭部近くまで二つに割れた脚と一体成形するこ
    とを特徴とする釘の製造方法。
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