JP3002629B2 - 開脚釘 - Google Patents
開脚釘Info
- Publication number
- JP3002629B2 JP3002629B2 JP6215678A JP21567894A JP3002629B2 JP 3002629 B2 JP3002629 B2 JP 3002629B2 JP 6215678 A JP6215678 A JP 6215678A JP 21567894 A JP21567894 A JP 21567894A JP 3002629 B2 JP3002629 B2 JP 3002629B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- leg
- long
- nail
- head
- legs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、発砲コンクリートに
木材や各種器材を取り付けるために使用する開脚釘に関
する。
木材や各種器材を取り付けるために使用する開脚釘に関
する。
【0002】
【従来の技術】発砲コンクリート(ALC)のように、
脆くて弾力性のない建材に木材や各種器材を取り付ける
場合、一般的な釘では固定力が弱いため、打込みと共に
ALC内で先端が開脚し、耐引抜強度を発生する開脚釘
の使用が必要になる。
脆くて弾力性のない建材に木材や各種器材を取り付ける
場合、一般的な釘では固定力が弱いため、打込みと共に
ALC内で先端が開脚し、耐引抜強度を発生する開脚釘
の使用が必要になる。
【0003】従来の開脚釘は、例えば、実公昭57−1
9449号に示されるように、二本の脚体を頭部側で結
合し、両脚体の先端部対向面に開脚用の傾斜面を形成
し、両脚体間に可折曲部材を挾み込むと共に、両脚体の
先端側の位置にワッシャを外嵌挿した構造を有し、木材
や器材に設けた下孔からALC内に打込むと、両脚体は
先端の傾斜面で両側に開脚し、可折曲部材が脚体間で圧
縮変形し、ALCを圧縮して脚体の耐引抜強度を向上さ
せるようになっている。
9449号に示されるように、二本の脚体を頭部側で結
合し、両脚体の先端部対向面に開脚用の傾斜面を形成
し、両脚体間に可折曲部材を挾み込むと共に、両脚体の
先端側の位置にワッシャを外嵌挿した構造を有し、木材
や器材に設けた下孔からALC内に打込むと、両脚体は
先端の傾斜面で両側に開脚し、可折曲部材が脚体間で圧
縮変形し、ALCを圧縮して脚体の耐引抜強度を向上さ
せるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な開脚釘は、頭部をハンマーで打込むことにより、傾斜
面にALCの圧力が加わって開脚を促進する構造である
ため、相手材のALCが硬いときは初期開脚で開脚過大
になり、また、柔らかすぎれば後期開脚で開脚が過少に
なり、開脚条件が一定化しないという問題がある。
な開脚釘は、頭部をハンマーで打込むことにより、傾斜
面にALCの圧力が加わって開脚を促進する構造である
ため、相手材のALCが硬いときは初期開脚で開脚過大
になり、また、柔らかすぎれば後期開脚で開脚が過少に
なり、開脚条件が一定化しないという問題がある。
【0005】また、上記の開脚釘は、木材に対して直接
打込むことはできず、必ず木材に下穴を開けなければな
らないため面倒である。
打込むことはできず、必ず木材に下穴を開けなければな
らないため面倒である。
【0006】そこで、この発明の課題は、ALCの硬質
軟質に関係なく常に一定深さの打込み状態で開脚が生
じ、均一した耐引抜強度が得られると共に、木材に下穴
を開けることなく打込みが行える便利な開脚釘を提供す
ることにある。
軟質に関係なく常に一定深さの打込み状態で開脚が生
じ、均一した耐引抜強度が得られると共に、木材に下穴
を開けることなく打込みが行える便利な開脚釘を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、第1の発明は、一方の端部に頭部を有し、他
方の端部が尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の先
端部分で接合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する頭
部側となる上部位置に、頭部側から釘先側に下り傾斜で
一部に可破壊部を残して切目を施し、前記両脚体の切目
の箇所の少し上部の位置を、両脚体に対して頭部側に移
動可能となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御す
るワッシャで締結した構成を採用したものである。
するため、第1の発明は、一方の端部に頭部を有し、他
方の端部が尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の先
端部分で接合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する頭
部側となる上部位置に、頭部側から釘先側に下り傾斜で
一部に可破壊部を残して切目を施し、前記両脚体の切目
の箇所の少し上部の位置を、両脚体に対して頭部側に移
動可能となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御す
るワッシャで締結した構成を採用したものである。
【0008】第2の発明は、一方の端部に頭部を有し、
他方の端部が尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の
先端部分で接合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する
頭部側となる上部位置に、少なくとも下位の面が頭部側
から釘先側下り傾斜面となる凹欠部を一部に可破壊部を
残して設け、前記両脚体の凹欠部の箇所の少し上部の位
置を、両脚体に対して頭部側に移動可能となるよう外嵌
して長尺脚体の開脚発生を制御するワッシャで締結した
構成を採用したものである。
他方の端部が尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の
先端部分で接合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する
頭部側となる上部位置に、少なくとも下位の面が頭部側
から釘先側下り傾斜面となる凹欠部を一部に可破壊部を
残して設け、前記両脚体の凹欠部の箇所の少し上部の位
置を、両脚体に対して頭部側に移動可能となるよう外嵌
して長尺脚体の開脚発生を制御するワッシャで締結した
構成を採用したものである。
【0009】同第3の発明は、一方の端部に頭部を有
し、他方の端部が尖った釘先となる長短二本の脚体を双
方の先端部分で接合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対
する頭部側となる上部の位置を頭部側から釘先側に下り
傾斜で切断し、長尺脚体の切断箇所の上部を可破壊接合
部で端尺脚体もしくは長尺脚体の先端側に固定し、前記
両脚体の切断箇所の少し上部の位置を、両脚体に対して
頭部側に移動可能となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発
生を制御するワッシャで締結した構成を採用したもので
ある。
し、他方の端部が尖った釘先となる長短二本の脚体を双
方の先端部分で接合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対
する頭部側となる上部の位置を頭部側から釘先側に下り
傾斜で切断し、長尺脚体の切断箇所の上部を可破壊接合
部で端尺脚体もしくは長尺脚体の先端側に固定し、前記
両脚体の切断箇所の少し上部の位置を、両脚体に対して
頭部側に移動可能となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発
生を制御するワッシャで締結した構成を採用したもので
ある。
【0010】同第4の発明は、一本の軸材を二つ折りに
折り曲げて折り曲げ部分が釘先となる長脚脚体と短尺脚
体を形成し、少なくとも短尺脚体の端部に頭部を設け、
両脚体の双方を先端部分の位置で接合固定化し、長尺脚
体の上記接合箇所に対する頭部側となる上部の位置に、
頭部側から釘先側に下り傾斜で一部に可破壊部を残して
切目又は凹欠部を施し、前記両脚体の切目又は凹欠部の
箇所の少し上部の位置を、両脚体に対して頭部側に移動
可能となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御する
ワッシャで締結した構成を採用したものである。
折り曲げて折り曲げ部分が釘先となる長脚脚体と短尺脚
体を形成し、少なくとも短尺脚体の端部に頭部を設け、
両脚体の双方を先端部分の位置で接合固定化し、長尺脚
体の上記接合箇所に対する頭部側となる上部の位置に、
頭部側から釘先側に下り傾斜で一部に可破壊部を残して
切目又は凹欠部を施し、前記両脚体の切目又は凹欠部の
箇所の少し上部の位置を、両脚体に対して頭部側に移動
可能となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御する
ワッシャで締結した構成を採用したものである。
【0011】
第1の発明及び第4の発明 長尺脚の頭部をハンマーでたたいて、被取付物からAL
Cに向けて開脚釘を打込むと、両脚体は釘先の誘導によ
ってALC内に侵入し、脚体に対して被取付物に当接停
止したワッシャが上昇する。
Cに向けて開脚釘を打込むと、両脚体は釘先の誘導によ
ってALC内に侵入し、脚体に対して被取付物に当接停
止したワッシャが上昇する。
【0012】ワッシャに短尺脚体の頭部が当接した時点
で、短尺脚体が停止すると同時に長尺脚体に強い軸方向
の力が加わり、先端部に施した切目部分又は凹欠部の上
部下面が下部上面上を傾斜方向に滑り、薄く繋がれた可
破壊部が切断され、更に長尺脚体は接合により残った先
端側の上を滑って外方に屈曲しつつ開脚し、長尺脚体の
頭部がワッシャに当接した状態で開脚が完了する。
で、短尺脚体が停止すると同時に長尺脚体に強い軸方向
の力が加わり、先端部に施した切目部分又は凹欠部の上
部下面が下部上面上を傾斜方向に滑り、薄く繋がれた可
破壊部が切断され、更に長尺脚体は接合により残った先
端側の上を滑って外方に屈曲しつつ開脚し、長尺脚体の
頭部がワッシャに当接した状態で開脚が完了する。
【0013】第2の発明 上記第1の発明と同様に打込みを行うと、長尺脚の凹欠
部における可破壊部が切断され、長尺脚の頭部側は、接
合により残った先端側の傾斜面上を滑って外方に屈曲し
つつ開脚し、長尺脚の頭部がワッシャに当接した状態で
開脚が完了する。
部における可破壊部が切断され、長尺脚の頭部側は、接
合により残った先端側の傾斜面上を滑って外方に屈曲し
つつ開脚し、長尺脚の頭部がワッシャに当接した状態で
開脚が完了する。
【0014】第3の発明 長尺脚の頭部をハンマーでたたいて、被取付物からAL
Cに向けて開脚釘を打込むと、両脚体は釘先の誘導によ
ってALC内に侵入し、脚体に対して被取付物に当接停
止したワッシャが上昇する。
Cに向けて開脚釘を打込むと、両脚体は釘先の誘導によ
ってALC内に侵入し、脚体に対して被取付物に当接停
止したワッシャが上昇する。
【0015】ワッシャに短尺脚体の頭部が当接した時点
で、短尺脚体が停止すると同時に長尺脚体に強い軸方向
の力が加わり、先端部に施した切断部分の上部下面が下
部上面上を傾斜方向に滑り、可破壊接合部が破断し、更
に長尺脚体は接合により残った先端側の上を滑って外方
に屈曲しつつ開脚し、長尺脚の頭部がワッシャに当接し
た状態で開脚が完了する。
で、短尺脚体が停止すると同時に長尺脚体に強い軸方向
の力が加わり、先端部に施した切断部分の上部下面が下
部上面上を傾斜方向に滑り、可破壊接合部が破断し、更
に長尺脚体は接合により残った先端側の上を滑って外方
に屈曲しつつ開脚し、長尺脚の頭部がワッシャに当接し
た状態で開脚が完了する。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
て説明する。
【0017】図1と図2のように、第1の実施例の開脚
釘1は、長尺脚体2と短尺脚体3からなり、両脚体2、
3は一方の端部に相反する方向に突出する頭部4、5を
有し、他方の端部が尖った釘先6、7になっている。
釘1は、長尺脚体2と短尺脚体3からなり、両脚体2、
3は一方の端部に相反する方向に突出する頭部4、5を
有し、他方の端部が尖った釘先6、7になっている。
【0018】両脚体2と3は、図示の場合、断面半円形
の軸材を用い、釘先6、7を揃えた状態で平坦面を重ね
合わせ、双方の先端部分で互に溶接8等の接合部により
固定化されている。
の軸材を用い、釘先6、7を揃えた状態で平坦面を重ね
合わせ、双方の先端部分で互に溶接8等の接合部により
固定化されている。
【0019】長尺脚体2の溶接8等による接合部分の上
部位置に、頭部4側から釘先6側に下り傾斜となり、短
尺脚体3側と重なる位置に薄い可破壊部9を残した切目
10が施されている。
部位置に、頭部4側から釘先6側に下り傾斜となり、短
尺脚体3側と重なる位置に薄い可破壊部9を残した切目
10が施されている。
【0020】この切目10は、長尺脚体2に対し、釘先
6側に近い外周面から斜め上向きに刃物を用いて切込め
ば形成できる。
6側に近い外周面から斜め上向きに刃物を用いて切込め
ば形成できる。
【0021】両脚体2と3の切目10よりも少し上部の
位置がワッシャ11で締結されている。このワッシャ1
1は、両脚体2、3の頭部4、5側に移動可能となる。
位置がワッシャ11で締結されている。このワッシャ1
1は、両脚体2、3の頭部4、5側に移動可能となる。
【0022】次に、図3に示す第2の実施例を説明す
る。なお、第1の実施例と同一部分には同一符号を付し
て説明に代える。また、以下の実施例においても同様で
ある。
る。なお、第1の実施例と同一部分には同一符号を付し
て説明に代える。また、以下の実施例においても同様で
ある。
【0023】図3に示す第2の実施例は、長尺脚体2の
接合部分の上部位置に、側面から見てV字状となる凹欠
部21を短尺脚体3との重なり面側に可破壊部9を残す
ようにプレス加工や切削によって形成し、この凹欠部2
1の下側の面を、頭部側から釘先側に下り傾斜となる傾
斜面22としている。また、可破壊部9の破壊強度を設
定するため、可破壊部9の中央位置に貫通孔23を形成
している。
接合部分の上部位置に、側面から見てV字状となる凹欠
部21を短尺脚体3との重なり面側に可破壊部9を残す
ようにプレス加工や切削によって形成し、この凹欠部2
1の下側の面を、頭部側から釘先側に下り傾斜となる傾
斜面22としている。また、可破壊部9の破壊強度を設
定するため、可破壊部9の中央位置に貫通孔23を形成
している。
【0024】図4に示す第3の実施例においては、長尺
脚体2の釘先6に近い位置に斜上向きの切目10aを施
して該長尺脚体2を先端側と頭部側に分断し、頭部側の
切目10aに近い位置を短尺脚体3もしくは、長尺脚体
2の先端側に対して可破壊接合部12で溶接等した構造
になっている。
脚体2の釘先6に近い位置に斜上向きの切目10aを施
して該長尺脚体2を先端側と頭部側に分断し、頭部側の
切目10aに近い位置を短尺脚体3もしくは、長尺脚体
2の先端側に対して可破壊接合部12で溶接等した構造
になっている。
【0025】上記切目10aは、長尺脚体2を分断して
いるが、長尺脚体2の切目10aより上部は、可破壊接
合部12と、両脚体2、3に外嵌したワッシャ11によ
り保持されている。
いるが、長尺脚体2の切目10aより上部は、可破壊接
合部12と、両脚体2、3に外嵌したワッシャ11によ
り保持されている。
【0026】次に、図5と図6に示す第4実施例は、第
1の実施例における長尺脚体2と短尺脚体3を一本の軸
材から折り曲げ形成した例を示している。
1の実施例における長尺脚体2と短尺脚体3を一本の軸
材から折り曲げ形成した例を示している。
【0027】この第4の実施例は、断面半円形の軸材を
平坦面が互に重なるように二つ折りに折り曲げて長尺脚
体2と短尺脚体3を形成し、両脚体2と3の折り曲げ部
分を略半球状で先鋭となる釘先6aとすると共に、短尺
脚体3の端部にのみ頭部5が設けられている。なお、長
尺脚体2の端部に頭部を設けることは当然可能である。
平坦面が互に重なるように二つ折りに折り曲げて長尺脚
体2と短尺脚体3を形成し、両脚体2と3の折り曲げ部
分を略半球状で先鋭となる釘先6aとすると共に、短尺
脚体3の端部にのみ頭部5が設けられている。なお、長
尺脚体2の端部に頭部を設けることは当然可能である。
【0028】上記長尺脚体2と短尺脚体3は、釘先6a
に近い先端部分の位置が溶接8等により固定化されてい
ると共に、長尺脚体2の溶接8よりも上部の位置に、下
側の面が釘先6a側に下り傾斜となり、短尺脚体3側と
重なる位置に薄い可破壊部9を残した凹欠部21が施さ
れ、更に両脚体2と3の凹欠部21よりも少し上部の位
置がワッシャ11で締結されている。この凹欠部21は
図1と図2で示した切目に代えることができる。
に近い先端部分の位置が溶接8等により固定化されてい
ると共に、長尺脚体2の溶接8よりも上部の位置に、下
側の面が釘先6a側に下り傾斜となり、短尺脚体3側と
重なる位置に薄い可破壊部9を残した凹欠部21が施さ
れ、更に両脚体2と3の凹欠部21よりも少し上部の位
置がワッシャ11で締結されている。この凹欠部21は
図1と図2で示した切目に代えることができる。
【0029】なお、この第4の実施例のように、長尺脚
体2と短尺脚体3を、一本の軸材を二つ折りにして形成
する構造は、第1の実施例と第2の実施例及び第3の実
施例における長尺脚体2及び短尺脚体3の形成にそのま
ま採用することができる。
体2と短尺脚体3を、一本の軸材を二つ折りにして形成
する構造は、第1の実施例と第2の実施例及び第3の実
施例における長尺脚体2及び短尺脚体3の形成にそのま
ま採用することができる。
【0030】この発明の開脚釘は上記のような構成であ
り、次に第1の実施例及び第4の実施例を主体にその使
用方法を説明する。
り、次に第1の実施例及び第4の実施例を主体にその使
用方法を説明する。
【0031】図1(B)及び図6(B)のように、AL
C13に対して木14を重ね、開脚釘1の釘先6、7を
木14に臨ませ、長尺脚体2の頭部4又は端部をハンマ
ーでたたいて打込むと、両脚体2、3は釘先6、7又は
6aで誘導され、木14からALC13内に進入する。
C13に対して木14を重ね、開脚釘1の釘先6、7を
木14に臨ませ、長尺脚体2の頭部4又は端部をハンマ
ーでたたいて打込むと、両脚体2、3は釘先6、7又は
6aで誘導され、木14からALC13内に進入する。
【0032】長尺脚体2の切目10又は凹欠部21より
上部は可破壊部9で先端側と連なり、かつ外側がワッシ
ャ11を介して短尺脚体3と締結されているので、木1
4を貫通する場合の抵抗を受けても開脚を生じることは
ない。
上部は可破壊部9で先端側と連なり、かつ外側がワッシ
ャ11を介して短尺脚体3と締結されているので、木1
4を貫通する場合の抵抗を受けても開脚を生じることは
ない。
【0033】両脚体2、3の打込みにより、ワッシャ1
1が木14の外面に当接して停止した時点で、両脚体
2、3に対して相対的にワッシャ11は上昇移動するこ
とになり、短尺脚体3の頭部5がワッシャ11に当接す
ると、短尺脚体3の進入は停止し、同時に長尺脚体2に
軸方向の強い力が加わり、切目10又は凹欠部21の部
分において、上部下面が下部上面に衝突し、切目10又
は凹欠部21の傾斜により、溶接8等で短尺脚体3に強
固に固定された下部側を滑り台として上部側が滑り、こ
の滑り方向の力によって薄く繋がれた可破壊部9が破断
する。
1が木14の外面に当接して停止した時点で、両脚体
2、3に対して相対的にワッシャ11は上昇移動するこ
とになり、短尺脚体3の頭部5がワッシャ11に当接す
ると、短尺脚体3の進入は停止し、同時に長尺脚体2に
軸方向の強い力が加わり、切目10又は凹欠部21の部
分において、上部下面が下部上面に衝突し、切目10又
は凹欠部21の傾斜により、溶接8等で短尺脚体3に強
固に固定された下部側を滑り台として上部側が滑り、こ
の滑り方向の力によって薄く繋がれた可破壊部9が破断
する。
【0034】この破断によって長尺脚体2の切目10又
は凹欠部より上部の部分は、切目10又は凹欠部21の
下部上面上を滑って、外方に屈曲し、図1(B)及び図
6(B)で示したように、長尺脚体2は、頭部4又は端
部がワッシャ11に当接もしくは頭部5と同レベルにな
った打込み状態で開脚が完了する。なお、図3に示す第
2の実施例においては、可破壊部9の破断後、長尺脚体
2の上部は傾斜面22を滑って開脚することになる。
は凹欠部より上部の部分は、切目10又は凹欠部21の
下部上面上を滑って、外方に屈曲し、図1(B)及び図
6(B)で示したように、長尺脚体2は、頭部4又は端
部がワッシャ11に当接もしくは頭部5と同レベルにな
った打込み状態で開脚が完了する。なお、図3に示す第
2の実施例においては、可破壊部9の破断後、長尺脚体
2の上部は傾斜面22を滑って開脚することになる。
【0035】このように、両脚体2と3は、短尺脚体3
の頭部5がワッシャ11に当接するまで直進して開脚が
発生せず、短尺脚体3の頭部5がワッシャ11に当接し
た時点で開脚が生じるので、ALC13の硬度に関係な
く常に一定深さの打込み位置で開脚状態が得られ、所定
の耐引抜強度を発揮することになる。
の頭部5がワッシャ11に当接するまで直進して開脚が
発生せず、短尺脚体3の頭部5がワッシャ11に当接し
た時点で開脚が生じるので、ALC13の硬度に関係な
く常に一定深さの打込み位置で開脚状態が得られ、所定
の耐引抜強度を発揮することになる。
【0036】なお、第3の実施例においては、短尺脚体
3の頭部がワッシャ11に当接するまでの打込みは、可
破壊接合部12とワッシャ11によって長尺脚体2の開
脚発生を阻止し、短尺脚体3の頭部がワッシャ11に当
接した後の打込み時は、長尺脚体2の切目10aの部分
に生じる滑り力で可破壊接合部12が破断し、切目10
aの傾斜によって長尺脚体2は開脚することになる。
3の頭部がワッシャ11に当接するまでの打込みは、可
破壊接合部12とワッシャ11によって長尺脚体2の開
脚発生を阻止し、短尺脚体3の頭部がワッシャ11に当
接した後の打込み時は、長尺脚体2の切目10aの部分
に生じる滑り力で可破壊接合部12が破断し、切目10
aの傾斜によって長尺脚体2は開脚することになる。
【0037】また、図示の場合、何れの実施例も、両脚
体2、3は、断面半円形の線材を用い、平坦面を互に重
ね合わせた例を示したが、断面三角形や四角形の線材を
用いて形成することもでき、また、ワッシャ11とは別
に、短尺脚体3の頭部首下に別のワッシャを嵌挿してお
いてもよい。
体2、3は、断面半円形の線材を用い、平坦面を互に重
ね合わせた例を示したが、断面三角形や四角形の線材を
用いて形成することもでき、また、ワッシャ11とは別
に、短尺脚体3の頭部首下に別のワッシャを嵌挿してお
いてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、AL
Cの硬度に関係なく、常に一定深さの打込み位置で開脚
するので、被打込物の硬質・軟質に関係なく、安定した
耐引抜強度が得られ、安定した施工ができると共に、長
尺脚体の切目又は凹欠部から先端の部分は滑り台のよう
に案内の役割を果たすが、同時に開脚した脚体の二又間
はくさびの役割をし、打込後に引抜力が加わったとき
に、このくさびによって開脚部分が閉じるのを防ぎ、強
い耐引抜強度を得ることが可能になる。
Cの硬度に関係なく、常に一定深さの打込み位置で開脚
するので、被打込物の硬質・軟質に関係なく、安定した
耐引抜強度が得られ、安定した施工ができると共に、長
尺脚体の切目又は凹欠部から先端の部分は滑り台のよう
に案内の役割を果たすが、同時に開脚した脚体の二又間
はくさびの役割をし、打込後に引抜力が加わったとき
に、このくさびによって開脚部分が閉じるのを防ぎ、強
い耐引抜強度を得ることが可能になる。
【0039】また、短尺脚体の頭部がワッシャに当接す
るまで開脚が生じないので、直接木に打込むことが可能
になり、木に下穴を設けるための手間が省ける。
るまで開脚が生じないので、直接木に打込むことが可能
になり、木に下穴を設けるための手間が省ける。
【0040】更に、ALCのみではなく木と木の締結に
も使用でき、コンクリートに下孔を設けて打込めば、ア
ンカーとしても使用できる。
も使用でき、コンクリートに下孔を設けて打込めば、ア
ンカーとしても使用できる。
【図1】(a)は開脚釘の第1の実施例を示す正面図、
(B)は同上の打込状態を示す縦断正面図
(B)は同上の打込状態を示す縦断正面図
【図2】同上の開脚釘における要部を拡大した斜視図
【図3】開脚釘の第2の実施例を示す要部の拡大斜視図
【図4】開脚釘の第3の実施例を示す要部の拡大斜視図
【図5】開脚釘の第4の実施例を示す要部の拡大斜視図
【図6】(A)は同上の正面図、(B)は同上の打込状
態を示す縦断面図
態を示す縦断面図
1 開脚釘 2 長尺脚体 3 短尺脚体 4、5 頭部 6、7、6a 釘先 8 溶接 9 可破壊部 10、10a 切目 11 ワッシャ 12 可破壊接合部 21 凹欠部 22 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−282006(JP,A) 特開 平4−362305(JP,A) 実開 平6−63910(JP,U) 実開 平6−63911(JP,U) 実開 平6−63909(JP,U) 実開 平3−80116(JP,U) 実開 平3−78112(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 15/00
Claims (4)
- 【請求項1】 一方の端部に頭部を有し、他方の端部が
尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の先端部分で接
合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する頭部側となる
上部位置に、頭部側から釘先側に下り傾斜で一部に可破
壊部を残して切目を施し、前記両脚体の切目の箇所の少
し上部の位置を、両脚体に対して頭部側に移動可能とな
るよう外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御するワッシャ
で締結した開脚釘。 - 【請求項2】 一方の端部に頭部を有し、他方の端部が
尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の先端部分で接
合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する頭部側となる
上部位置に、少なくとも下位の面が頭部側から釘先側下
り傾斜面となる凹欠部を一部に可破壊部を残して設け、
前記両脚体の凹欠部の箇所の少し上部の位置を、両脚体
に対して頭部側に移動可能となるよう外嵌して長尺脚体
の開脚発生を制御するワッシャで締結した開脚釘。 - 【請求項3】 一方の端部に頭部を有し、他方の端部が
尖った釘先となる長短二本の脚体を双方の先端部分で接
合固定化し、長尺脚体の接合箇所に対する頭部側となる
上部の位置を頭部側から釘先側に下り傾斜で切断し、長
尺脚体の切断箇所の上部を可破壊接合部で端尺脚体もし
くは長尺脚体の先端側に固定し、前記両脚体の切断箇所
の少し上部の位置を、両脚体に対して頭部側に移動可能
となるよう外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御するワッ
シャで締結した開脚釘。 - 【請求項4】 一本の軸材を二つ折りに折り曲げて折り
曲げ部分が釘先となる長脚脚体と短尺脚体を形成し、少
なくとも短尺脚体の端部に頭部を設け、両脚体の双方を
先端部分の位置で接合固定化し、長尺脚体の上記接合箇
所に対する頭部側となる上部の位置に、頭部側から釘先
側に下り傾斜で一部に可破壊部を残して切目又は凹欠部
を施し、前記両脚体の切目又は凹欠部の箇所の少し上部
の位置を、両脚体に対して頭部側に移動可能となるよう
外嵌して長尺脚体の開脚発生を制御するワッシャで締結
した開脚釘。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6215678A JP3002629B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-09-09 | 開脚釘 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1169694 | 1994-02-03 | ||
JP6-11696 | 1994-02-03 | ||
JP6215678A JP3002629B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-09-09 | 開脚釘 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07259818A JPH07259818A (ja) | 1995-10-09 |
JP3002629B2 true JP3002629B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=26347187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6215678A Expired - Lifetime JP3002629B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-09-09 | 開脚釘 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3002629B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-09 JP JP6215678A patent/JP3002629B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07259818A (ja) | 1995-10-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3939552B2 (ja) | 金属穿孔ファスナー | |
US4848328A (en) | Agraffe for osteosynthesis | |
US4193333A (en) | Non-slotted clinch type nail | |
US5927923A (en) | Deck fasteners | |
JP3002629B2 (ja) | 開脚釘 | |
US4231280A (en) | Interpenetrating nailable fastener for sheet metal | |
US3095777A (en) | Driven fastener having penetrating point for attaching objects to metal | |
US6071054A (en) | Deck fasteners | |
EP0670430B1 (en) | Split nail | |
JP2997193B2 (ja) | 開脚制御釘 | |
JP2825781B2 (ja) | 釘 | |
JPH0258488B2 (ja) | ||
EP0753674A1 (en) | Member fixing means | |
JP2880054B2 (ja) | 開脚釘の製造方法 | |
JPH0617860Y2 (ja) | ステーアンカ | |
JP2547928B2 (ja) | 釘とその製造方法 | |
GB2040206A (en) | Truss plate | |
JPH0158365B2 (ja) | ||
CA1046314A (en) | Hollow sheet metal nail | |
JPS61162652A (ja) | 発泡コンクリ−ト用特殊釘 | |
JPH0125765Y2 (ja) | ||
JP2005257062A (ja) | 配線用ステープル | |
JPH0631211Y2 (ja) | 金 釘 | |
KR100289971B1 (ko) | 타격용 공구 조립체 | |
JPH0649694Y2 (ja) | 木造トラス合掌尻結合構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |